JP2014218480A - 粉末化粧料用粉体および粉末化粧料 - Google Patents

粉末化粧料用粉体および粉末化粧料 Download PDF

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Abstract

【課題】粉末化粧料に配合することにより、化粧崩れを長時間にわたり抑制することができる粉末化粧料用の配合物、およびこれを配合した粉末化粧料を提供する。
【解決手段】皮脂分泌抑制作用および/または収斂作用を有する植物抽出物を、多孔質粉体の少なくとも細孔内部に保持させてなる粉末化粧料用粉体。また、当該粉末化粧料用粉体を配合した粉末化粧料。上記植物抽出物は、さらに保湿作用、美白作用、角化調節作用、弾力性向上作用および抗酸化作用からなる群より選択される1種または2種以上の作用を有する植物抽出物を有することが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、粉末化粧料用粉体、これを配合した粉末化粧料、および粉末化粧料の化粧崩れ抑制方法に関するものである。
近年、ファンデーション、コンシーラー、白粉、頬紅、アイシャドウ、アイブロウ、口紅等のメイクアップ化粧料においては、塗布時に肌上での伸展性に優れること、感触が良好であることなどの他に、仕上がりが持続し化粧崩れの少ないことなどが要求されている。
化粧崩れは、皮膚から分泌される皮脂によって、色や質感が次第に変化するものである。そこで、化粧崩れを抑制するために、皮脂吸収性を有する多孔質粉体を粉末化粧料に配合する方法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2005−126327号公報 特開2005−213249号公報
しかし、特許文献1や2の方法では、皮脂を吸収した多孔質粉体そのものが粉ヨレの原因になるなど、十分に化粧崩れを抑制できるとはいえず、さらなる方法の開発が望まれていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、粉末化粧料に配合することにより、化粧崩れを長時間にわたり抑制することができる粉末化粧料用の配合物、およびこれを配合した粉末化粧料を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、第一に本発明は、皮脂分泌抑制作用および/または収斂作用を有する植物抽出物を、多孔質粉体の少なくとも細孔内部に保持させてなる粉末化粧料用粉体を提供する(発明1)。
上記発明(発明1)に係る粉末化粧料用粉体は、粉末化粧料に配合することにより、これを皮膚に塗布したときの粉うき、粉ヨレ、うすれ、テカリ、皮脂崩れなどの化粧崩れを長時間にわたり抑制することができる。
上記発明(発明1)においては、前記植物抽出物が、さらに保湿作用、美白作用、角化調節作用、弾力性向上作用および抗酸化作用からなる群より選択される1種または2種以上の作用を有する植物抽出物を有することが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)においては、前記植物抽出物がエイジツ抽出物であることが好ましく(発明3)、前記多孔質粉体が、アクリレート架橋ポリマーおよび/またはシリカを主成分とすることが好ましい(発明4)。
第二に本発明は、上記発明(発明1〜4)の粉末化粧料用粉体を配合したことを特徴とする粉末化粧料を提供する(発明5)。
上記発明(発明5)に係る粉末化粧料は、化粧崩れを長時間にわたり抑制することができる。
第三に本発明は、上記発明(発明1〜4)の粉末化粧料用粉体を粉末化粧料に配合することを特徴とする粉末化粧料の化粧崩れ抑制方法を提供する(発明6)。
本発明の粉末化粧料用粉体は、粉末化粧料に配合することにより、これを皮膚に塗布したときの粉うき、粉ヨレ、うすれ、テカリ、皮脂崩れなどの化粧崩れを長時間にわたり抑制することができる。また、本発明の粉末化粧料によれば、化粧崩れを長時間にわたり抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
〔粉末化粧料用粉体〕
本実施形態の粉末化粧料用粉体は、多孔質粉体の少なくとも細孔内部に、皮脂分泌抑制作用および/または収斂作用を有する植物抽出物を保持させてなるものである。
(1)多孔質粉体
本実施形態においては、多孔質粉体が用いられる。ここで、本明細書において「多孔質」とは、粒子中に連続または不連続の細孔を有することを意味する。粉体が多孔質であることで、後述する植物抽出物を十分に保持させることができる。これにより、本実施形態に係る粉末化粧料用粉体を配合した粉末化粧料を皮膚に塗布したときに、皮脂、汗、水分等により植物抽出物が徐々に溶出して皮膚に作用することにより、粉うき、粉ヨレ、うすれ、テカリ、皮脂崩れなどの化粧崩れを長時間にわたり十分に抑制することができる。
本実施形態において用いる多孔質粉体は、略球状であることが好ましい。ここで、略球状とは、多孔質粉体を電子顕微鏡写真で観察したときに大きな突起のない略球状であればよい。多孔質粉体が略球状であることで、これを配合した粉末化粧料の滑り性が向上し、伸展性が十分なものとなる。
本実施形態の多孔質粉体は、平均粒子径が3〜50μmであることが好ましく、5〜15μmであることがより好ましい。多孔質粉体の平均粒子径が上記範囲にあることで、多孔質粉体を配合した粉末化粧料の伸展性が十分なものとなり、かつ皮膚に塗布したときにザラツキ感が出ず、なめらかに伸びるものとなる。ここで、本明細書において平均粒子径とは、レーザー回析式粒度分布測定により測定した体積平均粒子径である。
また、本実施形態の多孔質粉体は、後述する植物抽出物を保持する前の吸油量(煮あまに油)が90〜500mL/100gであることが好ましく、100〜300mL/100gであることがより好ましく、120〜240mL/100gであることが特に好ましい。吸油量(煮あまに油)は多孔質粉体の多孔性を表す指標であり、吸油量が上記範囲にあることで、後述する植物抽出物を十分に保持させることができ、本実施形態に係る粉末化粧料用粉体を粉末化粧料に配合したときに、植物抽出物による化粧崩れ抑制作用を長時間にわたり十分に発揮させることができる。また、吸油量が上記範囲にあることで、多孔質粉体それ自体の皮脂吸収性が必要かつ十分なものとなり、また多孔性が高すぎることがないため粉体の強度が十分なものとなる。なお、本明細書における吸油量(煮あまに油)は、JIS K5101−13−2に準じて測定した値である。
多孔質粉体を構成する主成分の具体例としては、ポリアミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン−ジビニルベンゼンコポリマー、スチレン−メタクリル酸ステアリル−ジビニルベンゼンコポリマー、セルロース、シリコーン樹脂等の合成高分子;ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム等のケイ酸金属塩;炭酸カルシウム、炭酸コバルト等の炭酸金属塩;酸化コバルト、α−酸化鉄、水和酸化鉄等の金属酸化物;シリカ(シリカゲルを含む);ハイドロキシアパタイト等が挙げられる。これらのうち1種を単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用しても良い。なお、多孔質粉体の主成分としてポリマーを用いる場合は、内部に架橋構造を有していてもよい。
なお、上述の多孔質粉体として、市販品を用いてもよい。そのような市販品を例示すると、ポリアミド樹脂としてOrgasol(アルケマ社製)等が、(メタ)アクリル樹脂としてCovabead(WAKER社製)、Jurymer MB-1P(東亜合成社製)、マツモトマイクロスフェアーMシリーズ(松本油脂製薬社製)、MICROPEARL MシリーズまたはMICROPEARL M 100シリーズ(SEPPIC社製)、ガンツパールシリーズ(アイカ工業社製)等が挙げられる。また、シリカ(シリカゲルを含む)としてサンスフィアHシリーズ(AGCエスアイテック社製)、ゴッドボール(鈴木油脂工業社製)、SILICA BEADS(MAPRECOS社製)、MACROLITE(3M社製)等を例示することができる。ただし、本実施形態において用いることができる多孔質粉体は、これらの市販品に限定されるものではない。
(2)植物抽出物
本実施形態においては、植物抽出物が用いられる。ここで、本明細書における「植物抽出物」には、植物を抽出原料として得られる抽出液、当該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、当該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。ここで、本実施形態においては、通常は植物抽出物が固体として上記多孔質粉体に保持されるが、植物抽出物は液体として多孔質粉体に保持されていてもよい。
本実施形態の植物抽出物は、皮脂分泌抑制作用および/または収斂作用を有するものである。かかる作用を有することで、本実施形態に係る粉末化粧料用粉体を配合した粉末化粧料を皮膚に塗布したときに、植物抽出物が徐々に溶出して皮膚に作用することにより、粉うき、粉ヨレ、うすれ、テカリ、皮脂崩れなどの化粧崩れを長時間にわたり抑制することができる。また、皮脂分泌抑制作用および/または収斂作用を有する組成物が天然由来の植物抽出物であるため、安全性が高く、消費者に対する訴求効果に優れたものとなる。
本実施形態においては、皮脂分泌抑制作用がテストステロン5α−レダクターゼ阻害作用および/またはアンドロゲン受容体結合阻害作用に基づくものであることが好ましく、収斂作用がアルブミン凝集作用に基づくものであることが好ましい。
また、本実施形態の植物抽出物は、さらに保湿作用、美白作用、角化調節作用、弾力性向上作用および抗酸化作用からなる群より選択される1種または2種以上の作用を有することが好ましく、中でも保湿作用を有することが特に好ましい。植物抽出物がかかる作用を有することで、本実施形態に係る粉末化粧料用粉体を配合した粉末化粧料に、さらにこれらの作用を付与することができる。また、植物抽出物が保湿作用を有することで、粉うきや粉ヨレなどの化粧崩れをさらに効果的に抑制することができる。
ここで、上記保湿作用はフィラグリン産生促進作用に基づくものであることが好ましく、美白作用はメラニン産生抑制作用、エンドセリン−1mRNA発現抑制作用、bFGFmRNA発現上昇抑制作用およびチロシナーゼ活性阻害作用からなる群より選択される1種または2種以上の作用に基づくものであることが好ましい。また、角化調節作用はインボルクリン産生促進作用および/またはリパーゼ阻害作用に基づくものであることが好ましく、弾力性向上作用はコラーゲン産生促進作用および/または線維芽細胞増殖促進作用に基づくものであることが好ましい。さらに、抗酸化作用は脂質過酸化抑制作用、SOD様作用およびカタラーゼ産生促進作用からなる群より選択される1種または2種以上の作用に基づくものであることが好ましい。
具体的に、本実施形態において好ましく用いられる植物抽出物としては、エイジツ抽出物、ワレモコウ抽出物、アカブドウ抽出物、アセンヤク抽出物、キナ抽出物、キンギンカ抽出物、ケイヒ抽出物、ジユ抽出物、ハマメリス抽出物等が挙げられる。なかでも、皮脂分泌抑制作用および/または収斂作用に加えて、さらに保湿作用、美白作用、角化調節作用、弾力性向上作用および抗酸化作用を有することから、エイジツ抽出物が特に好ましい。
エイジツ(生薬名)は、バラ科バラ属に属するノイバラ(学名:Rosa multiflora)の成熟果実を乾燥させたものである。ノイバラ(Rosa multiflora)は、北海道西南部から九州、朝鮮半島に分布する落葉の低木であって、ノイバラの成熟果実の乾燥物であるエイジツは、これらの地域から容易に入手することができる。
植物からの抽出物は、抽出原料を乾燥した後、そのまま又は粗砕機を用いて粉砕し、抽出溶媒による抽出に供することにより得ることができる。また、ヘキサン等の非極性溶媒によって脱脂等の前処理を施してから抽出原料として使用してもよい。
抽出溶媒としては、極性溶媒を使用することが好ましく、例えば、水;メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコール等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて、室温又は溶媒の沸点以下の温度で使用することが好ましい。
2種以上の極性溶媒の混合液を抽出溶媒として使用する場合、その混合比は適宜調整することができる。例えば、水と低級脂肪族アルコールとの混合液を抽出溶媒として使用する場合には、水と低級脂肪族アルコールとの混合比が9:1〜1:9(容量比)であることが好ましく、7:3〜2:8(容量比)であることがさらに好ましい。また、水と低級脂肪族ケトンとの混合液を使用する場合には、水と低級脂肪族ケトンとの混合比が9:1〜2:8(容量比)であることが好ましく、水と多価アルコールとの混合液を使用する場合には、水と多価アルコールとの混合比が5:5〜1:9(容量比)であることが好ましい。
抽出処理は、抽出原料に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特に限定はされず、常法に従って行うことができる。例えば、抽出原料の5〜15倍量(質量比)の抽出溶媒に、抽出原料を浸漬し、常温又は還流加熱下で可溶性成分を抽出させた後、濾過して抽出残渣を除去することにより抽出液を得ることができる。得られた抽出液から溶媒を留去するとペースト状の濃縮物が得られ、この濃縮物をさらに乾燥すると乾燥物が得られる。
また、植物抽出物が特有の匂いを有している場合には、その生理活性の低下を招かない範囲で脱色、脱臭等を目的とする精製を行うことも可能である。ここで、植物抽出物を精製する方法は、特に限定されるものではなく、常法により行うことができる。例えば、抽出物を、シリカゲルやアルミナ等の多孔質物質、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体やポリメタクリレート等の多孔性樹脂等を用いたカラムクロマトグラフィーに付して精製しても良い。さらに、カラムクロマトグラフィーにより得られた画分を、ODSを用いた逆相シリカゲルクロマトグラフィー、再結晶、液−液向流抽出、イオン交換樹脂を用いたカラムクロマトグラフィー等の任意の有機化合物精製手段を用いて精製してもよい。
(3)粉末化粧料用粉体の製造
本実施形態に係る粉末化粧料用粉体は、上記の多孔質粉体および植物抽出物を用いて、一例として、以下のように製造される。例えば、植物抽出物を水や含水エタノール等の適当な溶媒に溶解または当該溶媒で希釈し、多孔質粉体と混合する。ここで、植物抽出物が濃縮等を経ていない抽出液であって十分量の溶媒を含む場合は、溶媒での希釈は省略してもよい。上記のように混合することで、植物抽出物の溶液を多孔質粉体に含浸させる。かかる混合物を乾燥し、溶媒を除去することにより、植物抽出物が多孔質粉体の少なくとも細孔内部に保持された粉末化粧料用粉体を得ることができる。
ここで、多孔質粉体と植物抽出物との配合量比は、多孔質粉体100質量部に対して植物抽出物(固形物換算)が0.05〜10質量部であることが好ましく、0.2〜1質量部であることがより好ましい。多孔質粉体100質量部に対して植物抽出物(固形物換算)が0.05質量部以上であることで、植物抽出物を多孔質粉体の細孔内部に十分に保持させることができ、本実施形態に係る粉末化粧料用粉体を配合した粉末化粧料を皮膚に塗布したときに、植物抽出物が有する作用に基づく化粧崩れ抑制作用をより効果的に発揮させることができる。また、多孔質粉体100質量部に対して植物抽出物(固形物換算)が10質量部以下であることで、植物抽出物が多孔質粉体の細孔内部以外の部分に不要に保持されることがなく、製造コストを抑制することができる。
なお、本実施形態に係る粉末化粧料用粉体は、通常の化粧料に配合される他の成分、冷感剤、酸化防止剤、美容成分、抗菌剤、防腐剤、香料等を、本実施形態の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。これらの成分は、植物抽出物とともに多孔質粉体に含浸させてもよく、また適当な溶剤を用い、上記の含浸工程で得られた粉体の表面に塗布してもよい。
以上述べた本実施形態に係る粉末化粧料用粉体は、粉末化粧料に配合し、これを皮膚に塗布したときに、粉うき、粉ヨレ、うすれ、テカリ、皮脂崩れなどの化粧崩れを長時間にわたり抑制することができる。
〔粉末化粧料〕
本実施形態に係る粉末化粧料は、上記した実施形態に係る粉末化粧料用粉体を配合したものである。ここで、粉末化粧料における粉末化粧料用粉体の配合量は、粉末化粧料の種類に応じて適宜調整することができるが、好適な配合率は0.1〜20質量%であり、特に好適な配合率は1〜10質量%である。
本実施形態に係る粉末化粧料は、上記した粉末化粧料用粉体の他に、通常粉末化粧料に使用される主剤、助剤又はその他の成分、例えば、着色の目的での粉体成分や、水性成分、界面活性剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、保湿剤、pH調整剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料などを、本実施形態の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
本実施形態に係る粉末化粧料の製造方法は、特に限定されず、通常公知の方法で製造できる。例えば、固体粉末化粧料用粉体およびその他の成分を、ヘンシェルミキサー、レトロミキサー、ホバートミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー等により混合した後、中皿に充填し、プレス成型して製造することができる。
本実施形態に係る粉末化粧料は、ファンデーション、白粉、頬紅、アイシャドウ、アイブロウ、コンシーラー等のメイクアップ化粧料等に用いることができる。これらの中でも、化粧崩れ(粉うき、粉ヨレ、うすれ、テカリ、皮脂崩れなど)が長時間にわたり抑制されるという本実施形態の効果を発揮させるのに好適であることから、ファンデーションが特に好ましい。
以上述べた粉末化粧料は、上記した粉末化粧料用粉体を配合することで、粉うき、粉ヨレ、うすれ、テカリ、皮脂崩れなどの化粧崩れが長時間にわたり抑制されるものとなる(本実施形態における粉末化粧料の化粧崩れ抑制方法にも該当)。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
以下、製造例、試験例および配合例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の各例に何ら制限されるものではない。なお、エイジツ含有多孔質ポリマー粉体として、ディセヴェール<ローズフルーツ>(丸善製薬社製,試料1)を用いた。
〔配合例1〕
下記組成に従い、ファンデーションを常法により製造した。
エイジツ含有多孔質ポリマー粉体(試料1) 3.00g
流動パラフィン 10.00g
界面活性剤 3.50g
酸化チタン 10.00g
カオリン 25.00g
タルク 45.10g
着色顔料 3.40g
香料 適量
〔試験例1〕化粧崩れ抑制作用試験
配合例1で得られたファンデーションについて、以下のようにして化粧崩れ抑制作用を試験した。また、エイジツ含有多孔質ポリマー粉体に代えて、エイジツ抽出物を含浸させていない多孔質ポリマー粉体(ガンツパール(登録商標)GMP−0820,アイカ工業社製)を用いた以外は配合例1と同様にしてファンデーションを製造し、これを比較対象として用いた(ブランク)。
普段パウダーファンデーションを使用して崩れを感じている女性(20代〜50代)32名を被験者とし、二重盲検法にて試験した。具体的には、実施例1および比較例1のファンデーションを被験者の顔半分にそれぞれ塗布させ、左右ムラなく塗布されていることを評価者が確認した後、0時間、4時間、8時間および10時間後に顔写真の撮影およびアンケートを行った。また、4時間、8時間および10時間後の化粧崩れの状態について、以下に示す5項目について評価者に判定させた。
粉うき:ファンデーション中の粉体の表面が、皮膚上に形成された皮脂の膜に馴染み、スラリー化して浮きあがること
粉ヨレ:ファンデーション中の粉体の表面が皮脂膜に馴染みスラリー化して浮きあがることで、表皮の動きに伴い小じわや皮溝に部分的に移動すること
うすれ:ファンデーション中の粉体の表面が皮脂膜に馴染みスラリー化して浮きあがることで、ファンデーションが薄れること
テカリ:分泌された皮脂が顔料に吸収されファンデーション中の粉体の表面が皮脂膜で覆われることで、鏡面反射すること
皮脂崩れ:時間とともに皮膚から皮脂や汗が分泌され、ファンデーション中の粉体の塗れ状態や付着の状態が変化すること
結果を表1に示す。
Figure 2014218480
表1に示すように、化粧崩れの評価項目である粉うき、粉ヨレ、うすれ、テカリ、および皮脂崩れの全5項目において、配合例1のファンデーションが優れているとの評価が、ブランクが優れているとの評価よりも多く、とくにテカリの項目において顕著であった。このような傾向は、経時的に撮影した写真からも認められた。
また、被験者のアンケートからは、「配合例1のファンデーションは9時間後に化粧直しをすればよいが、ブランクのファンデーションは3時間後に化粧直しが必要」、「ブランクは4時間後に粉ヨレを感じたが、配合例1は8時間後まで粉ヨレを感じなかった」などの感想が得られた。
以上より、本発明の粉末化粧料は、粉うき、粉ヨレ、うすれ、テカリ、皮脂崩れなどの化粧崩れが長時間にわたり抑制されることが明らかとなった。
〔配合例2〕
下記組成に従い、フェイスカラーを常法により製造した。
エイジツ含有多孔質ポリマー粉体(試料1) 3.00g
酸化チタン 5.00g
タルク 42.00g
カオリン 20.00g
炭酸カルシウム 10.00g
ステアリン酸マグネシウム 3.00g
デンプン 2.00g
流動パラフィン 3.50g
ミリスチン酸イソプロピル 1.50g
着色顔料 適量
香料 適量
本発明の粉末化粧料用粉体および粉末化粧料は、化粧崩れが抑制されたメイクアップ化粧料として大変有用である。

Claims (6)

  1. 皮脂分泌抑制作用および/または収斂作用を有する植物抽出物を、多孔質粉体の少なくとも細孔内部に保持させてなる粉末化粧料用粉体。
  2. 前記植物抽出物が、さらに保湿作用、美白作用、角化調節作用、弾力性向上作用および抗酸化作用からなる群より選択される1種または2種以上の作用を有する植物抽出物を有することを特徴とする請求項1に記載の粉末化粧料用粉体。
  3. 前記植物抽出物がエイジツ抽出物であることを特徴とする請求項1または2に記載の粉末化粧料用粉体。
  4. 前記多孔質粉体が、アクリレート架橋ポリマーおよび/またはシリカを主成分とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の粉末化粧料用粉体。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の粉末化粧料用粉体を配合したことを特徴とする粉末化粧料。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の粉末化粧料用粉体を粉末化粧料に配合することを特徴とする粉末化粧料の化粧崩れ抑制方法。
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