JP2014218413A - CaO−Al2O3系クリンカー及びそれを用いたセメント混和材、セメント組成物、並びにその製造方法 - Google Patents

CaO−Al2O3系クリンカー及びそれを用いたセメント混和材、セメント組成物、並びにその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長期間貯蔵しても充分な超速硬性と可使時間を確保できる、CaO-Al2O3系クリンカー及びそれを用いたセメント混和材、セメント組成物、並びにその製造方法を提供する。【解決手段】200〜800℃の高温雰囲気で炭酸化してなるCaO-Al2O3系クリンカーであり、CaOを29.9〜65%、Al2O3を34.9〜70%、炭酸成分をCO2換算で0.1〜5%含有する前記クリンカーであり、前記クリンカーを含有してなるセメント混和材であり、前記クリンカー100部に対して石膏を25〜200部配合してなる前記セメント混和材であり、セメントと前記セメント混和材を含有してなるセメント組成物であり、CaO−Al2O3系クリンカーを200〜800℃の高温雰囲気で炭酸ガスと接触させることを特徴とする炭酸成分を含むCaO-Al2O3系クリンカーの製造方法、である。【選択図】なし

Description

本発明は、土木・建築分野で、急結材、急硬材、超速硬性材などに使用される、CaO-Al系クリンカー及びそれを用いたセメント混和材、セメント組成物、並びにその製造方法に関する。
世界的に見ると、セメントの生産量は増加しており、急速にインフラ整備が進められている。特に、中国や東南アジアでの建設が目覚しい。インフラ整備が急がれる国において、使用する材料としても早期に強度発現を可能とする材料が求められている。
その一例として、超速硬性で流動性に優れる材料としては、カルシウムアルミネートを配合とした超速硬性グラウト材が提案されている(特許文献1〜特許文献4)。
これら超速硬性グラウト材は、練り混ぜてから打設する迄に一定の可使時間の確保が必要であり、通常、凝結調整剤として、オキシカルボン酸又はその塩、あるいはこれらとアルカリ金属炭酸塩類の併用したものや、糖類等が使用されている。
しかしながら、これら凝結調整剤を、あらかじめ超速硬性グラウト材と混合しておくと、貯蔵期間に伴って性能が劣化し、可使時間が変化しやすいという問題があった。また、更なる初期性状の向上が求められていた。
特開平03−12350号公報 特開平01−230455号公報 特開平11−139859号公報 特開2007−31193号公報
本発明は、前記課題を解決すべく、種々の努力を重ねた結果、CaO-Al系クリンカーに特定の処理を施すと水和活性が高くなり、貯蔵安定性に優れることを知見し、急結材、急硬材、超速硬性材などに使用される、CaO-Al系クリンカー及びそれを用いたセメント混和材、セメント組成物、並びにその製造方法を提供するものである。
すなわち、本発明は、(1)200〜800℃の高温雰囲気で炭酸化してなるCaO-Al系クリンカー、(2)CaOを29.9〜65%、Alを29.9〜70%、炭酸成分をCO換算で0.1〜5%含有する(1)のCaO-Al系クリンカー、(3)(1)又は(2)のCaO-Al系クリンカーを含有してなるセメント混和材、(4)CaO-Al系クリンカー100部に対して石膏を25〜200部配合してなる(3)のセメント混和材、(5)セメントと(3)又は(4)のセメント混和材を含有してなるセメント組成物、(6)CaO−Al系クリンカーを200〜800℃の高温雰囲気で炭酸ガスと接触させることを特徴とする炭酸成分を含むCaO-Al系クリンカーの製造方法、である。
本発明により、長期間貯蔵しても充分な凝結性状、強度発現及び可使時間を確保でき、急結材、急硬材、超速硬性材などに使用される、セメント混和材及びそれを用いたセメント組成物が得られる。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明で使用する部や%は、特に規定のない限り質量基準である。
また、本発明のセメント組成物とは、セメント組成物、モルタル組成物、コンクリート組成物を総称するものである。
本発明のCaO-Al系クリンカーは、基材としてカルシウムアルミネートを使用し、高温下で炭酸ガスと反応させて合成する。
クリンカーは、通常、5〜30mm位の大きさの塊であり、粉砕して使用されるが、本発明の云うクリンカーとは、塊状、粉状などを総称するものである。
カルシウムアルミネートは、カルシアを含む原料と、アルミナを含む原料とを混合して、キルンでの焼成や、電気炉での溶融等の熱処理をして得られる、CaOとAlとを主たる成分とし、水和活性を有する物質の総称であり、CaO及び/又はAlの一部が、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属硫酸塩等と置換した化合物、あるいは、CaOとAlとを主成分とするものに、これらが少量固溶した物質である。鉱物形態としては結晶質、非晶質いずれであってもよい。
なお、本発明の効果を阻害しない範囲でCaO、Al3、CO以外のその他の成分を含有しても構わない。その他の成分としては、SiO、Fe、MgO、TiO、ZrO、MnO、P、NaO、KO、LiO、硫黄、フッ素、塩素や水分等の強熱減量成分等が挙げられる。その他の成分の含有量は、通常、0〜10%の範囲である。
本発明のCaO-Al系クリンカーの化学成分は、CaOが29.9〜65%、Alが29.9〜70%、炭酸成分がCO換算で0.1〜5%、にあることが好ましく、CaOが40〜55%、Alが40〜55%、炭酸成分がCO換算で0.3〜2%であることがより好ましい。この成分範囲にないと、長期間貯蔵した場合、充分な凝結性状、強度発現と可使時間を確保することが難しい場合がある。
本発明のCaO-Al系クリンカーの炭酸化は、クリンカーを粉砕しながら炭酸化しても良いし、クリンカーを粉砕してから炭酸化しても良いが、クリンカーを炭酸ガスで処理する前に粉砕処理し、ブレーン比表面積で3000〜9000cm/gに調製することが好ましい。
本発明のCaO-Al系クリンカーの粉末度が、ブレーン比表面積で3000cm/g以下では、十分な凝結性状、強度発現が得られない場合や、低温での強度発現性が十分でない場合がある。また、9000cm/gを超えても更なる効果の増進が期待できない場合がある。
本発明のCaO-Al系クリンカーの炭酸ガスでの処理方法は、特に限定されるものではなく、クリンカーを炭酸ガスに接触させることで調製できるが、特に、200〜800℃の高温雰囲気で炭酸ガスと接触させることが、水和活性の向上、凝結性状、強度発現、貯蔵安定性の観点から好ましい。
本発明のCaO-Al系クリンカーの炭酸化処理に使用する容器は、特に限定されるものではなく、クリンカーと炭酸ガスを接触させ反応させることが出来ればよく、電気炉でも良いし、流動層式加熱炉でも良いし、クリンカーを粉砕するミルでも良い。
本発明のCaO-Al系クリンカーに含まれる炭酸成分は、無機炭素分析法によって測定することができる。クリンカーに塩酸をかけ、発生する炭酸成分をCOとして吸収液に吸収させ、滴定法によって定量することができる。具体的な装置としては、日本アンス株式会社製「クーロメーター」などを用いることができる。
また、炭酸成分を含むCaO-Al系クリンカーであるかどうかは、電子顕微鏡などによって確認することができる。具体的には、クリンカー表面に電子線を照射したり、クリンカーを樹脂で包埋し、アルゴンイオンビームで表面処理を行い、粒子断面の組織を観察するとともに、元素分析を行うことで、CaO、Al、炭酸成分を含んでいるか確認することができる。
本発明のCaO-Al系クリンカーを用いたセメント混和材は、さらに、石膏を添加することができる。
本発明で使用する石膏は、無水、半水、二水のいずれの石膏も使用できる。これらの中では、強度発現性の点で、無水石膏が好ましい。
石膏の粒度は、ブレーン比表面積で4000cm/g以上が好ましく、5000〜7000cm/gがより好ましい。4000cm/g未満では初期強度発現性が低い場合がある。
石膏の使用量は、CaO-Al系クリンカー100部に対して25〜200部が好ましく、50〜150部がより好ましく、75〜125部が最も好ましい。これらの範囲外では強度発現性が低下する場合がある。
本発明のセメント混和材の使用量は、セメントとセメント混和材からなるセメント組成物100部中、10〜35部が好ましく、15〜30部がより好ましく、20〜25部が最も好ましい。10部未満では初期強度発現性が小さい場合があり、35部を超えると大きな効果がなく、長期強度が低下する場合がある。
本発明では減水剤を併用できる。減水剤はセメントに対する分散作用や空気連行作用を有し、流動性改善や強度増進するものの総称であり、具体的には、ナフタレンスルホン酸系減水剤、メラミンスルホン酸系減水剤、リグニンスルホン酸系減水剤、及びポリカルボン酸系減水剤等が挙げられるが、特には限定されるものではない。
本発明では、凝結調整剤を併用できる。凝結調整剤は、施工時の作業性を確保することを可能とするものであり、通常は粉末状で使用する。
凝結調整剤としては、オキシカルボン酸又はその塩、あるいはこれらとアルカリ金属炭酸塩類の併用、糖類等が挙げられる。これらの中では、作業性に係わる硬化時間が調整でき、硬化後の強度発現性が良好な点で、オキシカルボン酸及び/又はその塩が好ましい。
オキシカルボン酸又はその塩としては、クエン酸、グルコン酸、酒石酸、リンゴ酸等が挙げられ、その塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。これらの1種又は2種以上が使用される。
凝結調整剤の使用量は、用途と施工の作業時間、凝結調整剤の組成等により幅があり、一義的には決定することは難しい。本発明では、15〜30分の作業時間にあわせてセメント組成物が硬化するように使用量を調整する。通常、凝結調整剤の使用量は、セメントとセメント混和材の合計100部に対して、0.05〜1.2部が好ましく、0.1〜1.1部がより好ましく、0.2〜1.0部が最も好ましい。これらの範囲外では作業時間を確保できず、硬化が遅延する場合がある。
本発明では、ガス発泡物質を併用することができる。ガス発泡物質は、本発明のCaO-Al系クリンカーをグラウト材料に配合して利用する場合、構造物を一体化させるために、まだ固まらない状態の超速硬性グラウト材が沈下や収縮するのを抑止する働きを担う。
ガス発泡物質の具体例としては、例えば、アルミ粉や炭素物質のほか、過炭酸塩、窒素ガス発泡物質、過硫酸塩、過ホウ酸塩及び過マンガン酸塩などの過酸化物質等が挙げられる。本発明では、炭素物質や、過炭酸塩、過硫酸塩、過ホウ酸塩及び過マンガン酸塩などの過酸化物質を用いることが、沈下抑制効果が大きいことから好ましい。中でも、窒素ガス発砲物質や過炭酸塩の使用が最も好ましい。
ここで、窒素ガス発砲物質とは、アゾ化合物、ニトロソ化合物、及びヒドラジン誘導体からなる群から選ばれた一種又は二種以上が使用可能であり、例えば、アゾ化合物としては、アゾジカルボンアミドやアゾビスイソブチルニトリルなどが挙げられ、ニトロソ化合物としては、N,N'−ジニトロペンタメチレンテトラミンなどが挙げられ、ヒドラジン誘導体としては、4,4'−オキシビスやヒドラジンカルボンアミドが挙げられ、本発明では、これらの一種又は二種以上が使用可能である。これらの窒素ガス発砲物質は、塩基性のセメントが水と練混ぜた際にそのアルカリ性雰囲気で窒素ガスを発生するもので、一酸化炭素、二酸化炭素、及びアンモニアなどのガスを副生してもよい。
本発明で使用するセメントとしては、普通、早強、超早強、低熱、及び中庸熱等の各種ポルトランドセメント、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、フライアッシュ、シリカ、又は石灰石微粉等を混合した各種混合セメント、並びに、廃棄物利用型セメント、いわゆるエコセメント等が挙げられる。これらの中では、練り混ぜ性及び強度発現性の点で、普通ポルトランドセメント又は早強ポルトランドセメントが好ましい。
本発明では、石灰石微粉末、高炉徐冷スラグ微粉末、下水汚泥焼却灰やその溶融スラグ、都市ゴミ焼却灰やその溶融スラグ、パルプスラッジ焼却灰等の混和材料、減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、消泡剤、増粘剤、防錆剤、防凍剤、収縮低減剤、ポリマー、凝結調整剤、ベントナイト等の粘土鉱物、並びに、ハイドロタルサイト等のアニオン交換体等のうちの1種又は2種以上を、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で使用することが可能である。
本発明で使用する練り混ぜ水量は、特に限定されるものではないが、通常、水/セメント組成物比で25〜70%が好ましく、30〜50%がより好ましい。これらの範囲外では施工性が大きく低下したり、強度が低下したりする場合がある。
以下に実験例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実験例に限定されるものではない。
「実験例1」
下記の使用材料及び表1に示すクリンカーを調製し、コンダクション型カロリーメータを用いて水和発熱速度を定量し、炭酸成分を含まないクリンカーに対する、炭酸成分を含むそれぞれのクリンカーの最大発熱速度比を求めた。結果を表1に示す。
<使用材料>
クリンカーA:CaO63.6%、Al34.4%、CO0%、その他2.0%。1450℃焼成粉砕品。ブレーン比表面積5000cm/g。
クリンカーB:クリンカーAを炭酸ガスとして100体積%のCOガスをフローしながら600℃雰囲気で炭酸ガス処理したもの。CaO62.7%、Al33.8%、CO1.5%、その他2.0%。ブレーン比表面積5000cm/g。
クリンカーC:CaO49.5%、Al47.5%、CO0%、その他3.0%、1450℃焼成粉砕品。ブレーン比表面積5000cm/g。
クリンカーD:クリンカーCを炭酸ガスとして100体積%のCOガスをフローしながら600℃雰囲気で炭酸ガスで処理したもの。CaO49.0%、Al47.2%、CO0.8%、その他3.0%、ブレーン比表面積5000cm/g。
クリンカーE:CaO36.0%、Al60.1%、CO0%、その他3.9%、1450℃焼成粉砕品。ブレーン比表面積5000cm/g。
クリンカーF:クリンカーEを炭酸ガスとして100体積%のCOガスをフローしながら600℃雰囲気で処理したもの。CaO36.3%、Alが60.5%、CO0.2%、その他3.0%。ブレーン比表面積5000cm/g。
クリンカーG:クリンカーCを20℃、湿度60%RH雰囲気で1ヶ月間さらし、自然に炭酸化させたもの。CaO49.4%、Al47.4%、CO0.3%、その他2.9%、5000cm/g。
クリンカーH:クリンカーCを炭酸ガスとして100体積%のCOガスをフローしながら200℃雰囲気で炭酸ガス処理したもの。CaO49.4%、Al47.4%、CO0.2%、その他3.0%、ブレーン比表面積5000cm/g。
クリンカーI:クリンカーCを炭酸ガスとして100体積%のCOガスをフローしながら400℃雰囲気で炭酸ガス処理したもの。CaO49.2%、Al47.2%、CO0.6%、その他3.0%、ブレーン比表面積5000cm/g。
クリンカーJ:クリンカーCを炭酸ガスとして100体積%のCOガスをフローしながら800℃雰囲気で炭酸ガス処理したもの。CaO49.0%、Al47.0%、CO1.0%、その他3.0%、ブレーン比表面積5000cm/g。
クリンカーK:クリンカーCを炭酸ガスとして100体積%のCOガスをフローしながら1000℃雰囲気で炭酸ガス処理したもの。CaO49.5%、Al47.5%、CO0%、その他3.0%、ブレーン比表面積5000cm/g。
<水和発熱速度の測定方法> クリンカー1gに対して混練水を1g計量し、20℃環境にて注水から24hrまで測定を行った。測定にはマルチマイクロカロリーメーター(東京理工社製MMC−511C6)を用いた。
Figure 2014218413
表1から、高温雰囲気で炭酸ガスと接触させたクリンカーB、D、F、H、I、Jは、未処理のクリンカーに比べ、最大水和発熱速度が大きくなり、水和活性が高くなることが分かる。常温雰囲気で自然に炭酸化させたクリンカーGや、1000℃で炭酸化させたクリンカーKでは、最大水和発熱速度の大幅な増加は見られない。
「実験例2」
実験例1で使用した表2に示す各種のクリンカーについて、セメント80部、クリンカー10部、無水セッコウ10部からなるセメント組成物を調製し、セメント組成物100部に対して、アルカリ炭酸塩0.5部、有機酸0.1部、減水剤0.3部、ガス発泡物質0.05部、細骨材150部を配合して、材料温度、室温ともに20℃の条件でモルタル組成物を調製した。
調製した材料を紙袋に充填してシールし、3か月間40℃相対湿度90%の室内で貯蔵した。貯蔵前後で、練り水をセメント組成物100部に対して37部使用し、モルタルの流動性、初期膨張率、長さ変化率、可使時間、圧縮強度を測定した。結果を表2に併記する。
<使用材料>
セメント:市販の普通ポルトランドセメント
無水セッコウ:II型無水セッコウ、ブレーン比表面積5000cm/g
有機酸:試薬1級のクエン酸
減水剤:市販のナフタレン系
ガス発泡物質:窒素ガス発泡物質、アゾジカルボンアミド、市販品
水:水道水
細骨材:ケイ砂、5mm下
<測定方法>
流動性:JSCEに準じて、J14ロート流下値を測定して評価した。8〜10秒の範囲を合格とする。
可使時間:可使時間は練り上がり温度から1℃上昇した時点とした。10分以上を合格とした。
初期膨張率:土木学会「膨張コンクリート設計施工指針(案)」付録2.付属書「膨張材を用いた充填モルタルの施工要領(案)」に従い測定。ただし、表中の+は膨張側を示す。
長さ変化率:JIS A 6202(B)に準じて測定。+200〜1000(×10−6)の範囲を合格とした。
圧縮強度:モルタルを型枠に詰めて4cm×4cm×16cmの成形体を作成し、材齢3時間の圧縮強度をJIS R 5201に準じて測定した。
Figure 2014218413
表2から、本発明の高温雰囲気で炭酸ガスと接触させたクリンカーを用いることにより、圧縮強度が高くなり、貯蔵に伴う可使時間および圧縮強度の低下が少ないことが分かる。常温雰囲気で自然に炭酸化させたクリンカーGや、1000℃で炭酸化させたクリンカーKでは、圧縮強度の増加や小さく、貯蔵に伴い可使時間が短くなることが分かる。
本発明によれば、長期間貯蔵しても充分な凝結性状、強度発現及び可使時間を確保でき、急結材、急硬材、超速硬性材などに使用される、セメント混和材及びそれを用いたセメント組成物が得られるので、土木及び建築分野に広範に利用できる。

Claims (6)

  1. 200〜800℃の高温雰囲気で炭酸化してなるCaO-Al系クリンカー。
  2. CaOを29.9〜65%、Alを29.9〜70%、炭酸成分をCO換算で0.1〜5%含有することを特徴とする請求項1に記載のCaO-Al系クリンカー。
  3. 請求項1又は2に記載のCaO-Al系クリンカーを含有してなるセメント混和材。
  4. CaO-Al系クリンカー100部に対して石膏を25〜200部配合してなる請求項3に記載のセメント混和材。
  5. セメントと請求項3又は4に記載のセメント混和材を含有してなるセメント組成物。
  6. CaO−Al系クリンカーを200〜800℃の高温雰囲気で炭酸ガスと接触させることを特徴とする炭酸成分を含むCaO-Al系クリンカーの製造方法。
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