JP2014217887A - 材料特性値推定装置、材料特性値推定方法、および鋼帯の製造方法 - Google Patents

材料特性値推定装置、材料特性値推定方法、および鋼帯の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼帯製品の材料特性値を精度良く推定すること。【解決手段】実績DB6は、過去に製造された鋼帯製品の成分毎の成分値およびその製造過程で収集した加熱、圧延、冷却の各工程12〜14内の各計測機器による計測値を含む製造条件項目の値と、材料特性値とを該当する鋼帯製品内を区画するメッシュ毎に関連付けて実績データとして保存する。実績値収集装置5は、対象鋼帯製品の製造過程において、各計測機器による計測値をその計測位置をトラッキングしながら取得することで対象鋼帯製品内を区画するメッシュ毎に計測値を収集する。装置本体2の特性値推定部23は、対象鋼帯製品の成分毎の成分値と、収集したメッシュ毎の計測値とを対象鋼帯製品に関する製造条件項目の値とし、該製造条件項目の値に対応する材料特性値を実績データを用いてメッシュ毎に推定する。【選択図】図1

Description

本発明は、加熱工程、加工工程、および冷却工程のうちの少なくとも1つの工程を経て製造された鋼帯製品の材料特性値を推定する材料特性値推定装置および材料特性値推定方法と、鋼帯の製造方法と、に関する。
加熱工程や加工工程、冷却工程といった工程を経て製造された鋼帯製品は、コイルとされて顧客に納品され、あるいはさらに加工するために次工程へと送られる。このような鋼帯製品は、要求される品質(強度等の材料特性値)を保証するために、納品等に先立ってその品質判定が行われる。一般に、鋼帯製品は、端部において品質が安定しないため、品質判定の結果から切り落とし位置を決めて端部を切り落とすことで製品全体の品質を確保している。
品質を判定する技術としては、例えば、熱延金属帯の全域を近赤外線カメラで撮影して温度を測定し、測定した温度分布をもとに品質を判定する技術が知られている(特許文献1を参照)。
特開2008−296251号公報
しかしながら、上記した特許文献1の技術は、品質(材料特性値)と熱延金属帯の温度との相関関係に着目し、温度を指標として用いて品質を判定するものであるため、温度以外の要因が品質に与える影響を考慮できず、品質判定の精度が不十分な場合があった。またその結果、切り落とし位置を適正に決めることができず、品質不良部分(材料特性値の不合格領域)を残して切り落としてしまったり、逆に品質が良好な部分(材料特性値の合格領域)まで含めて切り落としてしまい歩留りを低下させる等の問題が生じていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、鋼帯製品の材料特性値を精度良く推定することができる材料特性値推定装置および材料特性値推定方法を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、歩留まりの低下を抑制可能な鋼帯の製造方法を提供することにある。
上記した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる材料特性値推定装置は、対象材を搬送経路に沿って搬送しながら行う加熱工程、加工工程、および冷却工程のうちの少なくとも1つの工程を経て製造された対象鋼帯製品の材料特性値を推定する材料特性値推定装置であって、前記搬送経路には、前記加熱工程内での前記対象材を対象に温度を計測する1つ以上の温度計および搬送速度を計測する速度計、前記加工工程内での前記対象材を対象に厚みと幅とを計測する1つ以上の寸法計および搬送速度を計測する速度計、前記冷却工程での前記対象材を対象に温度を計測する1つ以上の温度計および搬送速度を計測する速度計の各計測機器が設置されており、過去に製造された鋼帯製品の成分毎の成分値およびその製造過程で収集した前記計測機器による計測値を含む製造条件項目の値と、材料特性値とを該当する鋼帯製品内を区画するメッシュ毎に関連付けて実績データとして保存する実績データ保存手段と、前記対象鋼帯製品の製造過程において、前記計測機器による計測値をその計測位置をトラッキングしながら取得することで前記対象鋼帯製品内を区画するメッシュ毎に前記計測値を収集する収集手段と、前記対象鋼帯製品の成分毎の成分値と、前記収集したメッシュ毎の計測値とを前記対象鋼帯製品に関する製造条件項目の値とし、該製造条件項目の値に対応する材料特性値を前記実績データを用いて前記メッシュ毎に推定する推定手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる材料特性値推定方法は、対象材を搬送経路に沿って搬送しながら行う加熱工程、加工工程、および冷却工程のうちの少なくとも1つの工程を経て製造された対象鋼帯製品の材料特性値を推定する材料特性値推定方法であって、前記搬送経路には、前記加熱工程内での前記対象材を対象に温度を計測する1つ以上の温度計および搬送速度を計測する速度計、前記加工工程内での前記対象材を対象に厚みと幅とを計測する1つ以上の寸法計および搬送速度を計測する速度計、前記冷却工程での前記対象材を対象に温度を計測する1つ以上の温度計および搬送速度を計測する速度計の各計測機器が設置されており、過去に製造された鋼帯製品の成分毎の成分値およびその製造過程で収集した前記計測機器による計測値を含む製造条件項目の値と、材料特性値とを該当する鋼帯製品内を区画するメッシュ毎に関連付けて実績データとして保存する保存ステップと、前記対象鋼帯製品の製造過程において、前記計測機器による計測値をその計測位置をトラッキングしながら取得することで前記対象鋼帯製品内を区画するメッシュ毎に前記計測値を収集する収集ステップと、前記対象鋼帯製品の成分毎の成分値と、前記収集したメッシュ毎の計測値とを前記対象鋼帯製品に関する製造条件項目の値とし、該製造条件項目の値に対応する材料特性値を前記実績データを用いて前記メッシュ毎に推定する推定ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明にかかる鋼帯の製造方法は、本発明にかかる材料特性値推定装置が備える鋼帯切断手段を利用して材料特性値の合格部分と不合格部分とを切り分けて鋼帯を製造するステップを含むことを特徴とする。
本発明によれば、鋼帯製品の材料特性値を精度良く推定することができる。また、本発明によれば、鋼帯の製造工程の歩留まりが低下することを抑制できる。
図1は、材料特性値推定装置の全体構成例およびこの材料特性値推定装置が適用される製造工程を示す模式図である。 図2は、実績DBのデータ構成例を示す図である。 図3は、対象鋼帯製品を示す図である。 図4は、材料特性値推定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図5は、材料特性値画像の一例を示す図である。 図6は、冷却途中温度が異なる状況下での冷却後温度と材料特性値との関係例を示す図である。 図7は、冷却途中温度の温度分布(a)、冷却後温度の温度分布(b)、材料特性値画像(c)を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の材料特性値推定装置および材料特性値推定方法を実施するための形態について説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
図1は、本実施の形態の材料特性値推定装置1の全体構成例およびこの材料特性値推定装置1が適用される製造工程100を示す模式図である。
先ず、製造工程100について説明する。図1に示すように、製造工程100は、精錬工程10と、鋳造工程11と、加熱工程12と、加工工程としての圧延工程13と、冷却工程14と、検査工程15とを含む。これら各工程10〜15のうち、加熱工程12、圧延工程13、および冷却工程14を実施するための設備は、搬送ローラ(不図示)が敷設されて形成される対象材(スラブS11または圧延材S13)の搬送経路上に設置され、搬送経路上を搬送方向A1に順次搬送されるスラブS11または圧延材S13の加熱、圧延、および冷却を行う。
精錬工程10は、液体状態の鋼に成分元素の重量(成分値)を適正に調整して添加し、所定組成の鋼とする工程である。この精錬工程10には成分計測計101が設置されており、調整された鋼の成分毎の成分値(実績値)が計測される。計測された成分毎の成分値は、後述する実績値収集装置5に随時出力されるようになっている。
続く鋳造工程11は、前述の所定組成に調整された液体状態の鋼を冷却して板状に固め、所定長に切断してスラブS11とする工程である。この鋳造工程11には厚み計111が設置されており、スラブS11の厚み(スラブ厚)が計測される。計測されたスラブ厚は、実績値収集装置5に随時出力される。
続く加熱工程12は、加熱炉121によってスラブS11を1250℃付近まで加熱する工程である。この加熱工程12には、例えば加熱炉121の出側に温度計123が設置されており、設置場所を通過する加熱完了時のスラブS11の表面温度(加熱後温度)が連続的に計測される。計測された加熱後温度は、実績値収集装置5に随時出力される。
続く圧延工程13は、複数の圧延ロール131,132、具体的には、粗圧延機を構成する圧延ロール131や仕上圧延機を構成する圧延ロール132によって圧延材(加熱を完了したスラブ)S13を段階的に圧延する工程であり、250mm程度のスラブ厚を1mm〜20mm程度まで薄く延ばす。この圧延工程13には、寸法計として、例えば粗圧延機と仕上圧延機との間等の圧延途中に厚み・幅計133が設置され、仕上圧延機の出側に厚み・幅計135が設置されており、前記厚み・幅計133の設置場所を通過するときの圧延材S13の厚み(中間板厚)および幅(中間幅)と、前記厚み・幅計135の設置場所を通過するときの圧延材S13の厚み(仕上厚)および幅(仕上幅)とが連続的に計測される。また、圧延工程13には、例えば粗圧延機と仕上圧延機との間等の圧延途中に速度計としてのメジャーリングロール137が設置されており、圧延工程13内での圧延材S13の搬送速度(圧延時搬送速度)が連続的に計測される。計測された中間板厚、仕上厚、中間幅、仕上幅、および圧延時搬送速度は、実績値収集装置5に随時出力される。
続く冷却工程14は、複数の冷却装置141によって圧延を完了した圧延材S13に冷却水を供給し、数百℃まで冷却する工程である。この冷却工程14には、例えば最上流側の冷却装置141の入側に温度計143が設置され、冷却装置141間の冷却途中に温度計145が設置され、最下流側の冷却装置141の出側に温度計147が設置されており、前記温度計143を通過する圧延材S13の表面温度(冷却前温度)と、前記温度計145を通過する圧延材S13の表面温度(冷却途中温度)と、前記温度計147を通過する圧延材S13の表面温度(冷却後温度)とが連続的に計測される。また、冷却工程14には、冷却途中等の適所に速度計としての回転計(不図示)が設置されており、搬送ローラの回転数を計数して速度に換算することによって冷却工程14内での圧延材S13の搬送速度(冷却時搬送速度)が連続的に計測される。計測された冷却前温度、冷却途中温度、冷却後温度、および冷却時搬送速度は、実績値収集装置5に随時出力される。
以上のようにして冷却工程14までを完了して製造された鋼帯製品は、コイル巻取機(不図示)によって巻き取られてコイルS15とされる。そして、続く検査工程15は、鋼帯製品(コイル)S15を巻きほぐして端部等から採取した鋼片(試験片)S17の引張試験を行う工程であり、試験器151によって鋼片S17の降伏応力YS、引張強度TS、伸びELを計測する。計測された降伏応力YS、引張強度TS、伸びELの各値は材料特性値(実績値)とされ、鋼帯製品S15内の鋼片S17の採取位置とともに実績値収集装置5に随時出力される。
なお、加熱工程12および冷却工程14における温度計の設置数および設置場所は上記した設置数や設置場所に限定されるものではなく、少なくとも各工程12,14の各々に1台が設置されていればよい。また、圧延工程13における厚み・幅計の設置数および設置場所についても同様に、上記した設置数や設置場所に限定されず、少なくとも1台が設置されていればよい。ただし、後述する材料特性値の推定を精度良く行うためには、冷却工程14での冷却前、冷却途中、および冷却完了時の圧延材S13の温度(冷却前温度,冷却途中温度,冷却後温度)については全て取得するのが望ましい。また、加熱炉121からコイラS15までの工程において処理される圧延材は、上記したように1つだけに限定されるものではなく、複数の圧延材が処理されていても構わない。
また、温度計123,143,145,147によるスラブS11または圧延材S13の温度の計測は、その設置場所を通過するスラブS11または圧延材S13の幅方向の全域で計測するのが望ましいが、その幅方向の一部を対象に温度を計測する構成であってもよい。厚み計111や厚み・幅計133,135によるスラブS11または圧延材S13の厚みや幅の計測についても同様に、その設置場所を通過するスラブS11または圧延材S13の幅方向の全域で計測するのが望ましいが、その幅方向の一部を対象に厚みや幅を計測する構成であってもよい。
このような製造工程100に適用される材料特性値推定装置1は、装置本体2と、入力装置3と、表示装置4と、収集手段としての実績値収集装置5と、実績データ保存手段としての実績DB6とが伝送バス7および装置本体2内の各部を接続するバス配線50を介してデータの送受可能に接続されて構成される。
装置本体2は、パーソナルコンピュータやワークステーション等の汎用の情報処理装置を用いて実現されるものであり、演算処理部20と、ROM30と、RAM40とを含む。
演算処理部20は、CPU等のハードウェアによって実現される。この演算処理部20は、ROM30に格納されるプログラムやデータ、入力装置3から入力される操作信号、実績値収集装置5や実績DB6から取得される各種情報等をもとに材料特性値推定装置1を構成する各部への指示やデータの転送等を行い、材料特性値推定装置1全体の動作を統括的に制御する。この演算処理部20は、主な機能部として、製造条件取得部21と、推定手段としての特性値推定部23と、表示処理手段としての可視化部25と、決定手段としての切落位置決定部27とを備える。
ROM30には、材料特性値推定装置1を動作させ、この材料特性値推定装置1が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、これらプログラムの実行中に使用されるデータ等が格納される。また、演算処理部20を製造条件取得部21、特性値推定部23、可視化部25、および切落位置決定部27として機能させ、鋼帯製品S15の材料特性値を推定した上で可視化等するための特性値推定プログラム31が格納される。
RAM40は、演算処理部20の作業用メモリとして用いられる半導体メモリであり、演算処理部20が実行するプログラムや、その実行中に使用されるデータ等を一時的に保持するメモリ領域を備える。
入力装置3は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の入力装置によって実現されるものであり、操作入力に応じた入力信号を装置本体2に出力する。表示装置4は、LCDやELディスプレイ、CRTディスプレイ等の表示装置によって実現されるものであり、装置本体2から入力される表示信号をもとに各種画面を表示する。
実績値収集装置5は、CPU等の演算装置、主記憶装置、ハードディスクや各種記憶媒体等の補助記憶装置、通信装置、表示装置、入力装置等を備えた公知のハードウェア構成で実現でき、例えばサーバコンピュータやワークステーション、パソコン等の汎用コンピュータを利用することができる。この実績値収集装置5は、上記した精錬工程10の成分計測計101、鋳造工程11の厚み計111、加熱工程12の温度計123、圧延工程13の厚み・幅計133,135やメジャーリングロール137、冷却工程14の温度計143,145,147、検査工程15の試験器151等の製造工程100内の計測機器と伝送バス7を介して接続されており、これら計測機器が計測した成分毎の成分値、スラブ厚、中間板厚、仕上厚、中間幅、仕上幅、加熱後温度、冷却前温度、冷却途中温度、冷却後温度、加熱時搬送速度、圧延時搬送速度、冷却時搬送速度、材料特性値の計測値を収集し、収集した計測値をもとに製造工程100で順次製造される鋼帯製品S15の実績データを実績DB6に登録する処理(実績データ登録処理)を行う。
実績DB6は、製造工程100で過去に製造された鋼帯製品の実績データを蓄積したデータベース(DB)であり、製造工程100で鋼帯製品S15を製造するたびに実績データを登録・更新していくことで構築される(保存ステップ)。図2は、実績DB6のデータ構成例を示す図である。個々の実績データは、所定の製造条件の値や材料特性値を実績値収集装置5が収集した計測値とし、あるいはこれら計測値をもとに推定した推定値として設定したものである。具体的には、図2に示すように、各実績データは、製品No61およびメッシュNo63の組合せと関連付けられた製造条件65および材料特性値67で構成される。製品No61は、その鋼帯製品を識別するための識別番号であり、メッシュNo63は、対応する計測値等の計測等の対象とされた対応する鋼帯製品内の位置を表す(後述する図3を参照)。
製造条件65は、製造条件項目毎の値で構成され、本実施の形態では、成分値651と、厚み・幅履歴653と、温度履歴655と、速度履歴657とを含む。成分値651には、成分毎の成分値の計測値が成分1,成分2,・・・として設定される。成分の種類は鋼帯製品によって異なるが、代表的なものとしては例えば、炭素(C)、マンガン(Mn)、シリコン(Si)、アルミニウム(Al)等が挙げられる。厚み・幅履歴653には、スラブ厚、中間板厚、仕上厚等の計測値が厚み1,厚み2,・・・として設定されるとともに、中間幅、仕上幅等の計測値が幅1,・・・として設定される。温度履歴655には、加熱後温度、冷却前温度、冷却途中温度、冷却後温度等の計測値または推定値が温度1,温度2,・・・として設定される。速度履歴657には、加熱時搬送速度、圧延時搬送速度、冷却時搬送速度等の計測値が速度1,速度2,・・・として設定される。材料特性値には、その計測値または推定値が設定される。
次に、以上のように構成される材料特性値推定装置1において行われる処理の流れについて説明する。先ず、実績データ登録処理について説明する。この実績データ登録処理では、実績値収集装置5は、今回製造する鋼帯製品(対象鋼帯製品)の製造を開始してから製造を終えるまでの間、その製造過程において各工程10〜14内の計測機器によって随時計測される計測値を収集していく(収集ステップ)。
図3は、製造を終えた対象鋼帯製品S2を示す図である。図3に示すように、製造を終えた対象鋼帯製品S2をコイルの状態から広げると、全長が巻取量に相当する長さであり、厚みが仕上厚、幅が仕上幅の帯状を有する。以下、対象鋼帯製品S2の長さ方向をX方向、厚み方向をY方向、幅方向をZ方向と定義する。
ここで、製造工程100のうち、対象材を搬送しながら行う加熱工程12、圧延工程13、および冷却工程14では、各工程12〜14内の計測機器による計測値をその計測位置をトラッキングしながら取得する。この結果、各工程12〜14で計測される中間板厚、仕上厚、中間幅、仕上幅、加熱後温度、冷却前温度、冷却途中温度、冷却後温度、加熱時搬送速度、圧延時搬送速度、冷却時搬送速度の計測値は、最終的に、例えば図3に示す網の目状の最上層の各メッシュに対応する計測位置毎に収集されることとなる。このメッシュのX方向の幅は、各工程12〜14内の計測機器の計測周期に相当する。
実績データ登録処理では、実績値収集装置5は、図3に示すように対象鋼帯製品S2内をY方向にも区画し、全てのメッシュに固有のメッシュNoを割り振る。図3中、一部のメッシュに割り振ったメッシュNoを例示している。なお、メッシュのサイズは特に限定されるものではなく、前述の計測周期に応じたサイズとしてよいが、例えば、数十μmから数mの範囲内の幅でX、Y、Zの各方向を区画したサイズとされる。
メッシュNoは、例えば、層番号と、各メッシュを連番した通し番号とをアンダーバー「_」を挟んで組み合わせた文字列として割り振る。層番号は、各メッシュの層位置を特定するためのものである。図3では、Y方向が4つに区画された4層のメッシュを示しており、最上層から順番に層番号を「P1」「P2」「P3」「P4」としている。なお、Y方向については必ずしも区画する必要はなく、対象鋼帯製品の仕上厚が小さい場合はメッシュを1層としてもよい。
そして、実績値収集装置5は、前述のように対象鋼帯製品S2内を区画するメッシュ毎に各工程12〜14内の計測機器による計測値を含む製造条件項目の値を関連付けて1つの実績データとし、実績DB6に登録する。
順番に説明すると、各メッシュの製造条件項目の値のうち、成分毎の成分値は、例えば、一律で成分計測計101が計測した計測値とする。スラブ厚についても同様に、例えば、全てのメッシュで厚み計111が計測した計測値とする。
また、層番号が「P1」である最上層のメッシュにおける中間板厚、仕上厚、中間幅、仕上幅、加熱後温度、冷却前温度、冷却途中温度、冷却後温度、加熱時搬送速度、圧延時搬送速度、冷却時搬送速度の値は、前述のようにトラッキングしながら取得した対応する計測位置の計測値とする。一方、層番号が「P2」「P3」「P4」である下層のメッシュにおけるこれらの値は、最上層の各メッシュの計測値と同じ値またはこの計測値から推定した推定値とする。具体的には、中間板厚、仕上厚、中間幅、仕上幅、加熱時搬送速度、圧延時搬送速度、冷却時搬送速度の値については、X方向およびZ方向の位置が同じ最上層のメッシュの計測値とする。また、加熱後温度、冷却前温度、冷却途中温度、冷却後温度の値については、例えば、最上層の各メッシュの計測値をもとに事前に定められる伝熱モデル等を用いて下層の各メッシュ位置における加熱後温度、冷却前温度、冷却途中温度および冷却後温度の各値を推定する処理を行い、得られた推定値とする。
なお、材料特性値については、後述する材料特性値推定処理で推定され(図4のステップa11)、あるいは後段の検査工程15で計測されるため、ここでは値を設定しない。
次に、材料特性値推定処理について説明する。図4は、装置本体2において演算処理部20が行う材料特性値推定処理の処理手順を示すフローチャートである。材料特性値推定装置1は、実績値収集装置5が上記した実績データ登録処理を行い、演算処理部20が図4の処理手順に従って材料特性値推定処理を行うことで材料特性値推定方法を実施する。なお、材料特性値推定処理は、演算処理部20がROM30に格納された特性値推定プログラム31を読み出して実行することで実現できる。この材料特性値推定処理は、コイル巻取機が対象鋼帯製品を巻取り始めた時点で開始される。
すなわち、演算処理部20は、コイル巻取機により新たに巻き取られることで製造を終えたメッシュの有無を判定する。そして、演算処理部20は、製造を終えたメッシュが有る場合、すなわち、コイル巻取機によってメッシュのX方向の幅分が巻き取られるたびに(ステップa1:Yes)、製造を終えた全てのメッシュを順番に対象メッシュとし、ループAの処理を実行する(ステップa3〜ステップa13)。なお、製造工程100で製造される鋼帯製品は、全長1000m程度と長く、先に製造を終えた(冷却工程14までを完了した)先端側からコイル巻取機により巻き取られていくため、コイル巻取機による巻取りを開始した後しばらくは、製造を終えてコイルとして巻き取られた箇所と製造途中の(冷却工程14までを完了していない)箇所とが混在することとなる。
例えば、コイル巻取機により図3に示す対象鋼帯製品の先端の巻取りが開始され、メッシュのX方向の幅分が巻き取られた時点では、右端の16個のメッシュを順次対象メッシュとしてこれら16個のメッシュそれぞれについてループAの処理を行うこととなる。
すなわち、ループAでは、先ず、製造条件取得部21が、対象鋼帯製品の製品Noおよび対象メッシュのメッシュNoをもとに、実績DB6から対象メッシュの実績データ(以下、「対象実績データ」と呼ぶ。)を読み出して取得する(ステップa5)。
続いて、特性値推定部23が、ステップa7〜ステップa11の処理を行って対象メッシュの材料特性値を推定する(推定ステップ)。すなわち、特性値推定部23は、先ず、実績DB6から過去に製造された鋼帯製品に関するメッシュ毎の実績データ(以下、「過去実績データ」と呼ぶ。)を順次読み出し、ステップa5で取得した対象実績データとの間で製造条件項目毎に値を比較することで対象実績データと過去実績データの各々との類似度を算出する(ステップa7)。例えば、特性値推定部23は、次式(1)に従い、対象実績データと過去実績データとの製造条件項目毎の値差の2乗和を該当する過去実績データとの類似度として順次算出していく。ここでの処理により、類似度は、製造条件項目毎の値が全体的に対象実績データと似ていて対象メッシュと製造条件が類似する過去実績データほど高く、そうでない過去実績データほど低い値として算出される。
なお、上記式(1)に示す類似度の算出式は一例であって、これに限定されるものではない。すなわち、類似度の算出式は、対象メッシュと製造条件が類似する過去実績データほど数値が大きくなるようなものであればよい。
また、ここでは、実績DB6に登録された過去実績データの全てを対象として対象実績データとの類似度を算出することとした。これに対し、対象実績データのメッシュNoをもとにその層番号が同じメッシュNoの実績データを選出し、選出した実績データを対象として類似度を算出してもよい。これによれば、同一層の製造条件の中から類似度の高いものを検索して材料特性値を推定することができる。
その後、特性値推定部23は、ステップa7で算出した類似度をもとに、過去実績データの中から類似度が最小の過去実績データを検索する(ステップa9)。そして、特性値推定部23は、対象メッシュの材料特性値を検索した過去実績データの材料特性値として推定し、対象メッシュの実績データを更新する(ステップa11)。その後、対象メッシュについてのループAの処理を終了する。ここでの処理と、上記した実績データ登録処理とにより、材料特性値推定装置1は、登録手段として機能する。
なお、上記したように、冷却工程14の後の検査工程15では製造された対象鋼帯製品から鋼片が採取されて材料特性値が計測され、計測値を実績値収集装置5に出力するが、この場合には、実績値収集装置5は、鋼片の採取位置の属するメッシュの材料特性値を計測値で更新する。
また、対象メッシュの材料特性値の推定に用いる手法は、上記した類似度を用いた手法に限定されるものではない。例えば、回帰法や補間法(内挿法)等の別の手法を用いて過去実績データから対象メッシュの材料特性値を推定することとしてもよい。
そして、コイル巻取機が対象鋼帯製品を巻取り終えて全てのメッシュについてループAの処理を実行した場合には(ステップa15:Yes)、続いて可視化部25が、対象鋼帯製品内の材料特性値の分布状態をメッシュの層毎に表した材料特性値画像を生成して表示装置4に表示する処理を行う(ステップa17)。例えば、可視化部25は、実績DB6から対象鋼帯製品の各メッシュの材料特性値を層毎に読み出し、材料特性値の値が同一のメッシュを同一色で表した層毎の等値面図を材料特性値画像として生成・表示処理する。
図5は、材料特性値画像の一例を示す図であり、横方向を対象鋼帯製品の長さ方向、縦方向を対象鋼帯製品の幅方向として、層番号が「P1」である最上層の材料特性値画像を示している。図4のステップa17では、図5に示すような対象鋼帯製品内の材料特性値の分布状態を表した各層の材料特性値画像を表示装置4に並べて表示し、あるいは、オペレータの操作入力に従って1つの層の材料特性値画像を選択的に表示してオペレータに提示する。
続いて、切落位置決定部27が、対象鋼帯製品の切り落とし位置を決定する(ステップa19)。具体的には、切落位置決定部27は先ず、事前に要求される品質に応じて定められる材料特性値の許容値を閾値として用いて対象鋼帯製品の各メッシュの材料特性値を閾値処理し、材料特性値が閾値以上となる合格部分と不合格部分とを判別する。そして、切落位置決定部27は、判別した合格部分と不合格部分との境界を切り落とし位置として決定する。切落位置決定部27は、決定した切り落とし位置に関する情報を検査工程15にある鋼帯切断装置152に送信する。鋼帯切断装置152は、アンコイラー153に設置されている鋼帯をアンコイラー153によって切り落とし位置まで巻きほぐす。そして、鋼帯切断装置152は、カッター154に切断指令命令を送信することによって前記切り落とし位置で鋼帯を切断する。
次に、本実施の形態の効果を説明する。そのために、先ず、製造工程100内で計測される冷却途中温度が異なる場合に着目し、冷却後温度と材料特性値との関係について説明する。図6は、冷却途中温度が異なる値TM1,TM3,TM5であった場合の冷却後温度と材料特性値との関係例を示す図である。図6に示すように、冷却後温度と材料特性値との関係は、冷却途中温度=TM1,TM3,TM5のいずれの場合も冷却後温度が高くなるにつれて材料特性値が小さくなる傾向を示すものの、全体的に冷却途中温度=TM1の場合に材料特性値が大きく、冷却途中温度=TM3,TM5の順に材料特性値が小さくなっている。
ここで、冷却後温度と材料特性値との値の相関から材料特性値の許容値(要求される品質)Vthを満足する冷却後温度をTR5として定め、冷却終了温度を閾値処理することで材料特性値の良否を判定をする場合を考える。この場合、冷却後温度がTR5以下の場合に材料特性値を良好と判定し、TR5より大きい場合は不良と判定することとなる。しかしながら、実際には、図6に示すように、材料特性値には冷却途中温度も影響しており、冷却途中温度=TM5の場合は冷却後温度がTR5より大きいと材料特性値が不良である一方、冷却途中温度=TM3の場合では、冷却後温度がTR5より大きくてもTR3までは材料特性値は良好である。冷却途中温度=TM1では、冷却後温度がさらに大きいTR1まで材料特性値は良好である。
このように、冷却後温度を指標として用い、冷却途中温度を考慮しないで行う材料特性値の良否判定では、冷却途中温度=TM3であれば冷却後温度がTR5〜TR3の場合、冷却途中温度=TM1であれば冷却後温度がTR5〜TR1の場合に、材料特性値が良好であるのにも関わらず不良と判定されてしまう。
比較のためにさらに、鋼帯製品の製造の過程で計測した冷却途中温度および冷却後温度の2つの温度を製造条件項目とし、図4に示した材料特性値推定処理を行った。図7(a)は、計測した鋼帯製品内の冷却途中温度の温度分布を示す図であり、図7(b)は、計測した鋼帯製品内の冷却後温度の温度分布を示す図であり、図7(c)は、材料特性値推定処理で得た鋼帯製品の材料特性値画像を示す図である。図7(b)中、上記した冷却後温度を指標とする材料特性値の良否判定結果に従って決定した鋼帯製品内の合格部分と不合格部分との境界(切り落とし位置)L31,L33を示している。一方、図7(c)では、材料特性値推定処理で得た切り落とし位置L35,L37を示している。図7に示すように、冷却終了温度を指標とする手法では、材料特性値が良好な合格部分R31,R33を含めて端部が切り落とされてしまうため、歩留りの低下を招く。また、図示しないが、逆に、材料特性値が不良の不合格部分を残して切り落とす事態も生じ得る。この場合は、要求される品質が確保できない。
以上、図6,7を参照して冷却後温度と材料特性値との関係に対する冷却途中温度の影響について説明したが、材料特性値に影響する因子は、冷却途中温度や冷却後温度以外にも存在する。そこで、本実施の形態では、前述のような材料特性値に影響する因子を製造条件項目としてその計測値を収集し、収集した計測値や計測値から推定した推定値を用いて材料特性値を推定することとした。具体的には、本実施の形態では、成分毎の成分値、スラブ厚、中間板厚、仕上厚、中間幅、仕上幅、加熱後温度、冷却前温度、冷却途中温度、冷却後温度を製造条件項目とすることとした。これによれば、鋼帯製品の材料特性値をその全域で精度良く推定することができる。
加えて、本実施の形態では、製造工程100のうち、対象材を搬送しながら行う加熱工程12、圧延工程13、および冷却工程14内の計測機器による計測値をその計測位置をトラッキングしながら取得することとした。そして、この各工程12〜14内の計測値の計測位置に相当するメッシュ毎に材料特性値を推定することとした。したがって、推定した材料特性値を閾値処理して鋼帯製品内の合格部分と不合格部分とを判別することで、鋼帯製品の切り落とし位置を適正に決定することができる。これによれば、要求される品質を確保しつつ、歩留りの低下を低減できる。
100 製造工程
10 精錬工程
101 成分計測計
11 鋳造工程
111 厚み計
12 加熱工程
123 温度計
13 圧延工程
133,135 厚み・幅計
137 メジャーリングロール
14 冷却工程
143,145,147 温度計
15 検査工程
151 試験器
1 材料特性値推定装置
2 装置本体
20 演算処理部
21 製造条件取得部
23 特性値推定部
25 可視化部
27 切落位置決定部
30 ROM
31 特性値推定プログラム
40 RAM
50 バス配線
3 入力装置
4 表示装置
5 実績値収集装置
6 実績DB
7 伝送バス

Claims (8)

  1. 対象材を搬送経路に沿って搬送しながら行う加熱工程、加工工程、および冷却工程のうちの少なくとも1つの工程を経て製造された対象鋼帯製品の材料特性値を推定する材料特性値推定装置であって、
    前記搬送経路には、前記加熱工程内での前記対象材を対象に温度を計測する1つ以上の温度計および搬送速度を計測する速度計、前記加工工程内での前記対象材を対象に厚みと幅とを計測する1つ以上の寸法計および搬送速度を計測する速度計、前記冷却工程での前記対象材を対象に温度を計測する1つ以上の温度計および搬送速度を計測する速度計の各計測機器が設置されており、
    過去に製造された鋼帯製品の成分毎の成分値およびその製造過程で収集した前記計測機器による計測値を含む製造条件項目の値と、材料特性値とを該当する鋼帯製品内を区画するメッシュ毎に関連付けて実績データとして保存する実績データ保存手段と、
    前記対象鋼帯製品の製造過程において、前記計測機器による計測値をその計測位置をトラッキングしながら取得することで前記対象鋼帯製品内を区画するメッシュ毎に前記計測値を収集する収集手段と、
    前記対象鋼帯製品の成分毎の成分値と、前記収集したメッシュ毎の計測値とを前記対象鋼帯製品に関する製造条件項目の値とし、該製造条件項目の値に対応する材料特性値を前記実績データを用いて前記メッシュ毎に推定する推定手段と、
    を備えることを特徴とする材料特性値推定装置。
  2. 前記推定手段は、前記製造条件項目毎に値を比較することで前記実績データとの類似度を前記メッシュ毎に算出し、各メッシュの材料特性値を最も類似度の高い実績データの材料特性値として推定することを特徴とする請求項1に記載の材料特性値推定装置。
  3. 前記対象鋼帯製品に関する製造条件項目の値と、前記推定した材料特性値とを前記メッシュ毎に関連付けて実績データとし、前記実績データ保存手段に登録する登録手段を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の材料特性値推定装置。
  4. 前記推定した前記メッシュ毎の材料特性値をもとに前記対象鋼帯製品内の前記材料特性値の分布状態を表した特性値分布画像を生成し、表示装置に表示処理する表示処理手段を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の材料特性値推定装置。
  5. 前記推定した前記メッシュ毎の材料特性値を閾値処理し、前記対象鋼帯製品内の合格部分と不合格部分との境界を決定する決定手段を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の材料特性値推定装置。
  6. 前記決定手段によって決定された対象鋼帯製品内の合格部分と不合格部分との境界位置で対象鋼帯製品を切断する鋼帯切断手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の材料特性値推定装置。
  7. 対象材を搬送経路に沿って搬送しながら行う加熱工程、加工工程、および冷却工程のうちの少なくとも1つの工程を経て製造された対象鋼帯製品の材料特性値を推定する材料特性値推定方法であって、
    前記搬送経路には、前記加熱工程内での前記対象材を対象に温度を計測する1つ以上の温度計および搬送速度を計測する速度計、前記加工工程内での前記対象材を対象に厚みと幅とを計測する1つ以上の寸法計および搬送速度を計測する速度計、前記冷却工程での前記対象材を対象に温度を計測する1つ以上の温度計および搬送速度を計測する速度計の各計測機器が設置されており、
    過去に製造された鋼帯製品の成分毎の成分値およびその製造過程で収集した前記計測機器による計測値を含む製造条件項目の値と、材料特性値とを該当する鋼帯製品内を区画するメッシュ毎に関連付けて実績データとして保存する保存ステップと、
    前記対象鋼帯製品の製造過程において、前記計測機器による計測値をその計測位置をトラッキングしながら取得することで前記対象鋼帯製品内を区画するメッシュ毎に前記計測値を収集する収集ステップと、
    前記対象鋼帯製品の成分毎の成分値と、前記収集したメッシュ毎の計測値とを前記対象鋼帯製品に関する製造条件項目の値とし、該製造条件項目の値に対応する材料特性値を前記実績データを用いて前記メッシュ毎に推定する推定ステップと、
    を含むことを特徴とする材料特性値推定方法。
  8. 請求項6に記載の鋼帯切断手段を利用して材料特性値の合格部分と不合格部分とを切り分けて鋼帯を製造するステップを含むことを特徴とする鋼帯の製造方法。
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