JP2014217551A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】人間の視覚特性に応じた超音波画像に対する輝度調整を実現する。【解決手段】超音波画像内に参照領域Rが設定されると、参照領域R内において、注目部位Nの境界Dが抽出され、境界D内の注目部位Nと境界D外の周囲部位Bが識別される。境界Dが抽出されると、注目部位Nの面積Sが算出され、さらに、注目部位Nの平均輝度Lnと周囲部位Bの平均輝度Lbが算出される。そして、注目部位Nの面積Sに基づいて注目部位Nと周囲部分Bの輝度差が調整される。例えば、注目部位Nの面積Sが小さいほど注目部位Nと周囲部分Bの輝度差が大きくなるように調整されて、コントラスト強調が行われる。【選択図】図2

Description

本発明は、超音波診断装置に関し、特に、超音波画像の輝度調整に関する。
超音波診断装置において、超音波画像データから表示画像を形成する際に、超音波画像データに対して輝度調整を行うことが知られている。例えば特許文献1には、超音波画像データに対して、ゲイン(利得)やコントラスト(ダイナミックレンジ)を調整する技術が記載されている。ゲインやコントラスト等の輝度調整は、例えば、診断に適した表示画像となるように、必要に応じてユーザ操作を伴って行われる。また、例えば特許文献2には、マニュアル操作(ユーザ操作)等により最初に設定したダイナミックレンジが広すぎたり狭すぎたりした場合や、画像上の輝度分布が動的に変動する場合であっても、ダイナミックレンジを最適な設定に自動調整する技術が記載されている。
特開2004−136110号公報 特開2008−264530号公報
上述した背景技術に鑑み、本願の発明者は、超音波画像の輝度調整について研究開発を重ねてきた。そして、その研究開発の過程において、超音波画像の輝度と人間の視覚特性との間に注目すべき関係があることを見い出した。
本願に係る発明は、その研究開発の過程において成されたものであり、その目的は、人間の視覚特性に応じた超音波画像に対する輝度調整を実現することにある。
上記目的にかなう好適な超音波診断装置は、超音波を送受するプローブと、プローブを送信制御して受信信号を得る送受信部と、受信信号に基づいて超音波画像を形成する画像形成部と、超音波画像内における注目部分の面積に基づいて、当該注目部分とその周囲部分の輝度差を調整する表示処理部と、を有することを特徴とする。
上記超音波診断装置により、人間の視覚特性に応じた超音波画像に対する輝度調整が実現される。人間の視覚特性によれば、特に注目部分に関する視認性は、注目部分とその周囲部分の輝度差に依存する。例えば、注目部分とその周囲部分の輝度差が大きいほど、注目部分に関する視認性が向上する傾向にある。また、注目部分に関する視認性は、注目部分の面積にも依存する。例えば、注目部分の面積が小さいほど、注目部分に関する視認性が低下する傾向にある。そこで、上記超音波診断装置は、超音波画像内における注目部分の面積に基づいて、当該注目部分とその周囲部分の輝度差を調整する。
望ましい具体例において、前記表示処理部は、前記注目部分の面積が小さいほど、当該注目部分とその周囲部分の輝度差を大きくすることを特徴とする。これにより、例えば、注目部分の面積が比較的小さい場合においても、注目部分とその周囲部分の輝度差を比較的大きくすることにより、注目部分の面積が小さいことに伴う視認性の低下が抑えられ、望ましくは、視認性が向上する。
望ましい具体例において、前記表示処理部は、超音波画像内において注目部分の境界を抽出して当該注目部分の面積を得る注目部分抽出機能と、前記境界内の注目部分の輝度と前記境界外の周囲部分の輝度に基づいて、注目部分と周囲部分の輝度差を反映したコントラストの算出値を得るコントラスト算出機能と、前記注目部分の面積に基づいてコントラストの閾値を設定する閾値設定機能と、前記算出値が前記閾値を超えるように前記超音波画像を構成する複数画素の輝度を調整して前記コントラストを強調するコントラスト強調機能と、を有することを特徴とする。
望ましい具体例において、前記表示処理部は、前記コントラストの強調に先立って、前記超音波画像を構成する複数画素の平均輝度が基準値以下となるように当該複数画素の輝度を調整する輝度調整機能をさらに有することを特徴とする。
本発明により、人間の視覚特性に応じた超音波画像に対する輝度調整が実現される。例えば、本発明の好適な態様によれば、超音波画像内における注目部分の面積に基づいて、当該注目部分とその周囲部分の輝度差が調整される。これにより、例えば、注目部分の面積が比較的小さい場合においても、注目部分とその周囲部分の輝度差を比較的大きくすることにより、注目部分の面積が小さいことに伴う視認性の低下が抑えられ、望ましくは、視認性が向上する。
本発明の実施において好適な超音波診断装置の全体構成を示す図である。 注目部位Nの抽出を説明するための図である。 注目部位Nの面積Sとコントラスト閾値Cthの関係を示す図である。 コントラスト強調を説明するための図である。 平均輝度調整を説明するための図である。 表示処理部30における処理を纏めたフローチャートである。
図1は、本発明の実施において好適な超音波診断装置(本超音波診断装置)の全体構成を示す機能ブロック図である。プローブ10は、超音波を送受する複数の振動素子を備えている。図1の超音波診断装置においては、例えば、コンベックス走査型やセクタ走査型やリニア走査型、二次元画像(断層画像)用や三次元画像用等の各種のプローブ10を診断用途に応じて利用することができる。
送受信部12は、プローブ10が備える複数の振動素子を送信制御して送信ビームを形成し、診断の対象となる組織等を含む診断領域内で送信ビームを走査する。つまり、送受信部12は、送信ビームフォーマの機能を備えている。
また、送受信部12は、複数の振動素子から得られる複数の受信信号を整相加算処理するなどして受信ビームを形成し、受信ビームに沿って診断領域内から受信信号(エコー信号)を収集する。つまり、送受信部12は、受信ビームフォーマの機能も備えている。送受信部12において得られた受信信号は、画像形成部20に出力される。
画像形成部20は、受信信号に基づいて、診断領域の超音波画像に関する画像データ(超音波画像データ)を形成する。画像形成部20は、例えば、診断の対象となる組織等の断層画像データ(Bモード画像データ)を形成する。なお、診断の用途などに応じて、画像形成部20が三次元画像やドプラ画像等の超音波画像データを形成してもよい。画像形成部20において形成される超音波画像データは、複数画素の画素値で構成されている。
表示処理部30は、超音波画像(データ)に対して各種の表示処理を施す。表示処理部30は、注目部位抽出、コントラスト算出、コントラスト閾値設定、コントラスト強調、平均輝度調整の各機能を備えている。また、表示処理部30は、超音波画像を、超音波ビーム用の走査座標系から表示用の表示座標系へ変換するデジタルスキャンコンバータ機能や、超音波画像に文字や図形などのグラフィックデータを重畳するグラフィック機能などを備えている。表示処理部30において処理された超音波画像は、ディスプレイ40に表示される。
制御部50は、本超音波診断装置内を集中的に制御する。操作デバイス52は、ユーザから操作を受け付けるデバイスであり、例えば、マウス、トラックボール、キーボード、タッチパネル、その他のスイッチ類などで構成される。操作デバイス52がユーザから受け付けた指示は、制御部50へ送られて本超音波診断装置内の制御に反映される。
なお、送受信部12と画像形成部20と表示処理部30は、それぞれ、例えばプロセッサや電子回路等のハードウェアを利用して実現することができ、また、制御部50は、例えば、演算機能を備えたハードウェアとその動作を規定するソフトウェア(プログラム)によって構成される。
本超音波診断装置の概要は以上のとおりである。そこで、図1に示した符号を参照しつつ、本超音波診断装置の表示処理部30における各機能について以下に詳述する。
図2は、注目部位Nの抽出を説明するための図である。図2には、超音波画像の具体例が図示されている。注目部位Nは、本超音波診断装置を利用した診断において、例えば医師等のユーザが注目する組織や腫瘍等であり、超音波画像内において特に明瞭に映し出されることが望ましい。表示処理部30は、注目部位Nの視認性を高める表示処理を行うにあたり、超音波画像内において注目部位Nを含むように参照領域Rを設定する。例えば、ユーザが操作デバイス52を利用して、超音波画像内において注目部位Nの位置と大きさを指定し、指定された注目部位Pの位置と大きさに基づいて、表示画像処理部30が注目部位Nを取り囲むように参照領域Rを設定する。もちろん、ユーザが参照領域Rの位置や大きさを設定してもよい。
参照領域Rが設定されると、表示処理部30は、参照領域R内において、例えば二値化処理等の画像処理を利用して、注目部位Nの境界Dを抽出する。これにより、参照領域R内において、境界D内の注目部位Nと境界D外の周囲部位Bが識別される。
境界Dが抽出されると、表示処理部30は、注目部位Nの面積Sを算出する。注目部位Nの面積Sは、例えば、ディスプレイ40の1画素あたりの表示面積と注目部位Nを構成する画素数との乗算により得られる。
また、表示処理部30は、注目部位Nの平均輝度Lnと周囲部位Bの平均輝度Lbを算出する。表示処理部30は、画素値から輝度値を得る変換関数または変換テーブルを利用して、各画素の画素値からその画素の輝度値を得る。そして、表示処理部30は、注目部位Nを構成する全画素の輝度値に関する平均値を算出して平均輝度Lnとし、周囲部位Bを構成する全画素の輝度値に関する平均値を算出して平均輝度Lbとする。
平均輝度Lnと平均輝度Lbが算出されると、表示処理部30は、平均輝度Lnと平均輝度Lbに基づいて、注目部位Nと周囲部位Bの輝度差を反映したコントラストの算出値を得る。本超音波診断装置においては、例えば、次式に示すマイケルソン・コントラストの算出式が利用される。なお、次式のLmaxとLminは、それぞれ、コントラストの算出対象となる画像内における最高輝度Lmaxと最低輝度Lminである。
[数1]C=(Lmax−Lmin)/(Lmax+Lmin)(0≦C≦1)
表示処理部30は、数1式のマイケルソン・コントラストの算出式に基づいた次式により、注目部位Nの平均輝度Lnと周囲部位Bの平均輝度Lbから、注目部位Nと周囲部位Bの輝度差を反映したコントラストの算出値を得る。
[数2]Cn=(Ln−Lb)/(Ln+Lb)
さらに、表示処理部30は、超音波画像内における注目部位Nの面積Sに基づいて、コントラスト閾値Cthを設定する。
図3は、注目部位Nの面積Sとコントラスト閾値Cthの関係を示す図である。図3には、横軸を注目部位Nの面積Sとして、面積Sに応じたコントラスト閾値Cthを縦軸とした特性曲線が図示されている。図3に示すコントラスト閾値Cthの特性曲線は、最大値と曲線の急峻さを調整する係数をE,Fとし、収束値を調整する係数をGとすると、面積Sに基づいて、例えば次式によって定義される。なお、係数E,F,Gは、本超音波診断装置にデフォルト設定された推奨値でもよいし、操作デバイス52を利用してユーザが設定できるようにしてもよい。
[数3]Cth=E/S+G
コントラストの算出値Cn(数2式)とコントラスト閾値Cth(数3式)が算出されると、表示処理部30は、コントラストの算出値Cnがコントラスト閾値Cthを超えるように、コントラスト強調を行う。
図4は、コントラスト強調を説明するための図である。図4(B)は、コントラスト強調前の超音波画像と変換関数を示している。図2を利用して説明したように、超音波画像内において、参照領域Rが設定されて注目部位Nの境界Dが抽出されている。変換関数は超音波画像を構成する各画素の画素値からその画素の輝度値を得る関数であり、図4(B)は、コントラスト強調前の変換関数を示している。表示処理部30は、変換関数を利用して画素値から輝度値を得る。なお、表示処理部30は、変換関数に従って画素値から輝度値を得る変換テーブルをメモリ等に記憶しておき、その変換テーブルを利用して画素値から輝度値を得るようにしてもよい。
表示処理部30は、変換関数(変換テーブル)を修正してコントラスト強調を行う。図4(A1)〜(A3)は、コントラスト強調後の超音波画像と変換関数を示している。表示処理部30は、コントラストの算出値Cn(数2式)がコントラスト閾値Cth(数3式)を超えるように、変換関数(変換テーブル)を修正して、注目部位Nの平均輝度Lnと周囲部位Bの平均輝度Lbの少なくとも一方を調整し、コントラストを強調する。
図4(A1)は、周囲部位Bの平均輝度Lbを保持して、注目部位Nの平均輝度Lnを平均輝度Ln´に変更した、コントラスト強調後の変換関数と超音波画像を示している。表示処理部30は、例えば次式を満たす平均輝度Ln´となるように、変換関数を修正する。
[数4]Ln´=Lb・(1+Cth)/(1−Cth)
表示処理部30は、例えば図4(A1)に示すように、輝度値の最小値(例えば0)から輝度値Lbまでの変換関数を維持し、輝度値Lbから輝度値Ln´までの変換関数の傾きと、輝度値Ln´から輝度値の最大値までの変換関数の傾きを変更する。もちろん、曲線状に変化する変換関数により、平均輝度Lbを保持して平均輝度Lnが平均輝度Ln´に変更されてもよい。
注目部位Nの平均輝度Lnが平均輝度Ln´となるように変換関数が修正されることにより、例えば図4(A1)に示すように、超音波画像内において注目部位Nの輝度が高くなり、注目部位Nの視認性が向上する。
図4(A2)は、注目部位Nの平均輝度Lnを保持して、周囲部位Bの平均輝度Lbを平均輝度Lb´に変更した、コントラスト強調後の変換関数と超音波画像を示している。表示処理部30は、例えば次式を満たす平均輝度Lb´となるように、変換関数を修正する。
[数5]Lb´=Ln・(1−Cth)/(1+Cth)
表示処理部30は、例えば図4(A2)に示すように、輝度値の最小値(例えば0)から輝度値Lb´までの変換関数の傾きと、輝度値Lb´から輝度値Lnまでの変換関数の傾きを変更し、輝度値Lnから輝度値の最大値までの変換関数の傾きを維持する。もちろん、曲線状に変化する変換関数により、平均輝度Lnを保持して平均輝度Lbが平均輝度Lb´に変更されてもよい。
周囲部位Bの平均輝度Lbが平均輝度Lb´となるように変換関数が修正されることにより、例えば図4(A2)に示すように、超音波画像内において周囲部位Bの輝度が低くなり、注目部位Nの視認性が向上する。
図4(A3)は、注目部位Nの平均輝度Lnを平均輝度Ln´に変更し、さらに、周囲部位Bの平均輝度Lbを平均輝度Lb´に変更した、コントラスト強調後の変換関数と超音波画像を示している。表示処理部30は、例えば、数4式を満たす平均輝度Ln´となり数5式を満たす平均輝度Lb´となるように、変換関数を修正する。
表示処理部30は、例えば図4(A3)に示すように、輝度値の最小値(例えば0)から輝度値Lb´までの変換関数の傾きと、輝度値Lb´から輝度値Ln´までの変換関数の傾きと、輝度値Ln´から輝度値の最大値までの変換関数の傾きを変更する。なお、曲線状に変化する変換関数により、平均輝度Lnが平均輝度Ln´となり平均輝度Lbが平均輝度Lb´となるように変更されてもよい。
注目部位Nの平均輝度Lnが平均輝度Ln´となるように、且つ、周囲部位Bの平均輝度Lbが平均輝度Lb´となるように変換関数が修正されることにより、例えば図4(A3)に示すように、超音波画像内において、注目部位Nの輝度が高くなり、さらに、周囲部位Bの輝度が低くなり、注目部位Nの視認性が格段に向上する。
表示処理部30は、例えば図4を利用して説明した処理により、注目部位Nの平均輝度Lnと周囲部位Bの平均輝度Lbの少なくとも一方を調整してコントラストを強調する。
一般的に、コントラストは、低い輝度同士で強調するよりも、高い輝度同士で強調する方が、大きな輝度差を必要とする。例えば数2式に示すコントラストの算出式において、分母の輝度値が大きいほど、コントラストの算出値Cnが小さくなる傾向にある。そこで表示処理部30は、コントラストの強調に先立って、超音波画像を構成する複数画素の平均輝度が基準値以下となるように、複数画素の輝度を調整する。
図5は、平均輝度調整を説明するための図である。図5(B)は、平均輝度調整前の超音波画像と変換関数を示している。表示処理部30は、コントラスト強調を行う前の超音波画像について、参照領域Rの平均輝度、つまり注目部位Nと周囲部位Bの両方を含む参照領域R内の平均輝度Lavを算出する。
平均輝度Lavが算出されると、表示処理部30は、算出した平均輝度Lavと輝度閾値Lthを比較する。輝度閾値Lthは、平均輝度調整の有無を判断するための基準値であり、例えば、本超音波診断装置にデフォルト設定された推奨値でもよいし、操作デバイス52を利用してユーザが設定できるようにしてもよい。
そして、表示処理部30は、輝度閾値Lthよりも平均輝度Lavが高い(大きい)場合に、超音波画像の全域において各画素の輝度値を(Lav−Lth)だけ減算する平均輝度調整を行う。
図5(A)は、平均輝度調整後の超音波画像と変換関数を示している。各画素の輝度値が(Lav−Lth)だけ減算されたため、図5(B)の変換関数に比べて、図5(A)の変換関数は全体的に(Lav−Lth)だけ輝度値が小さくなる方に平行移動され、平均輝度Lavが輝度閾値Lthとなっている。また、図5(B)の変換関数において最大値で飽和していた輝度値の部分が、図5(A)の変換関数においてその飽和が解消されている。
そして、図5(B)に比べて、平均輝度調整後の図5(A)の超音波画像においては、注目部位Nの平均輝度Lnと周囲部位Bの平均輝度Lbも低く(小さく)なり、コントラスト強調において有利な状態となっている。
図5を利用して説明した平均輝度調整は、コントラスト強調において必須の処理ではないものの、コントラスト強調を容易にするために、コントラスト強調に先立って実施されることが望ましい。
図6は、表示処理部30における処理を纏めたフローチャートである。まず、表示処理部30は、画像形成部20から取得した超音波画像内において参照領域Rを設定する(S601,図2参照)。そして、表示処理部30は、参照領域R内において注目部位Nの境界Dを抽出して注目部位Nの面積Sを算出する(S602,図2参照)。
次に、表示処理部30は、参照領域Rの平均輝度Lavを算出し(S603,図5参照)、輝度閾値Lthと平均輝度Lavを比較する(S604)。表示処理部30は、輝度閾値Lthよりも平均輝度Lavが小さくなければ、超音波画像の全域において各画素の輝度値を(Lav−Lth)だけ減算する平均輝度調整を行う(S605,図5参照)。輝度閾値Lthよりも平均輝度Lavが小さければ、平均輝度調整は行われない。
次に、表示処理部30は、注目部位Nの平均輝度Lnと周囲部位Bの平均輝度Lbを算出し(S606,図2参照)、平均輝度Lnと平均輝度Lbに基づいてコントラストの算出値Cnを算出する(S607,数2)。また、表示処理部30は、注目部位Nの面積Sに基づいてコントラスト閾値Cthを算出する(S608,数3)。
そして、表示処理部30は、コントラスト閾値Cthとコントラストの算出値Cnを比較し(S609)、コントラストの算出値Cnがコントラスト閾値Cthよりも小さければ、変換関数(または変換テーブル)を修正してコントラスト強調を行う(S611,図4参照)。コントラストの算出値Cnがコントラスト閾値Cth以上であれば、コントラスト強調を行わずに、画素値から輝度値への変換が終了する。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態を包含する。
10 プローブ、12 送受信部、20 画像形成部、30 表示処理部、40 ディスプレイ、50 制御部、52 操作デバイス。

Claims (4)

  1. 超音波を送受するプローブと、
    プローブを送信制御して受信信号を得る送受信部と、
    受信信号に基づいて超音波画像を形成する画像形成部と、
    超音波画像内における注目部分の面積に基づいて、当該注目部分とその周囲部分の輝度差を調整する表示処理部と、
    を有する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    前記表示処理部は、前記注目部分の面積が小さいほど、当該注目部分とその周囲部分の輝度差を大きくする、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項1または2に記載の超音波診断装置において、
    前記表示処理部は、
    超音波画像内において注目部分の境界を抽出して当該注目部分の面積を得る注目部分抽出機能と、
    前記境界内の注目部分の輝度と前記境界外の周囲部分の輝度に基づいて、注目部分と周囲部分の輝度差を反映したコントラストの算出値を得るコントラスト算出機能と、
    前記注目部分の面積に基づいてコントラストの閾値を設定する閾値設定機能と、
    前記算出値が前記閾値を超えるように前記超音波画像を構成する複数画素の輝度を調整して前記コントラストを強調するコントラスト強調機能と、
    を有する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項3に記載の超音波診断装置において、
    前記表示処理部は、前記コントラストの強調に先立って、前記超音波画像を構成する複数画素の平均輝度が基準値以下となるように当該複数画素の輝度を調整する輝度調整機能をさらに有する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113556979A (zh) * 2019-03-19 2021-10-26 奥林巴斯株式会社 超声波观测装置、超声波观测装置的工作方法以及超声波观测装置的工作程序

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