JP2014215375A - レプリカ回折格子及びその製造方法 - Google Patents

レプリカ回折格子及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014215375A
JP2014215375A JP2013090983A JP2013090983A JP2014215375A JP 2014215375 A JP2014215375 A JP 2014215375A JP 2013090983 A JP2013090983 A JP 2013090983A JP 2013090983 A JP2013090983 A JP 2013090983A JP 2014215375 A JP2014215375 A JP 2014215375A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diffraction grating
replica
substrate
thin film
metal thin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013090983A
Other languages
English (en)
Inventor
裕紀 大上
Hironori Ogami
裕紀 大上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2013090983A priority Critical patent/JP2014215375A/ja
Publication of JP2014215375A publication Critical patent/JP2014215375A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/18Diffraction gratings

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)

Abstract

【課題】より耐久性が高いレプリカ回折格子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】レプリカ基板201の表面に接着剤層を介して形成された金属薄膜106を備えたレプリカ回折格子200において、前記接着剤層を永久レジスト202により構成する(図2(e)参照)。耐熱性及び耐環境性が高い永久レジスト202をレプリカ基板201の表面と金属薄膜106との間に介在させることで、より耐久性が高いレプリカ回折格子200を提供することができる。また、永久レジスト202を露光することにより、短時間で硬化させることができるため、レプリカ回折格子200の製作時間を短縮することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、基板表面に金属薄膜が形成された回折格子に関し、特に、マスター回折格子からレプリカ基板に金属薄膜を転写させることにより形成されるレプリカ回折格子及びその製造方法に関するものである。
回折格子を量産する際などに、マスター回折格子を製作し、当該マスター回折格子を用いてレプリカ回折格子を製作する方法が一般的に知られている(例えば、下記特許文献1及び2参照)。
マスター回折格子を製作する際には、まず、マスター回折格子の本体となるマスター基板の基板表面にフォトレジスト層を形成し、当該フォトレジスト層を露光することにより表面にレジストパターンを形成する。そして、当該レジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことにより、基板表面にブレーズ状(鋸歯状)の格子溝を有する格子パターンを形成する。その後、格子パターン上に金属薄膜を成膜することにより、当該金属薄膜により格子面が形成されたマスター回折格子を製作することができる。
上記のようにして製作されたマスター回折格子を用いてレプリカ回折格子を製作する際には、まず、マスター回折格子における金属薄膜の表面(格子面)に離型剤層を形成し、当該離型剤層上に金属薄膜を成膜する。そして、レプリカ回折格子の本体となるレプリカ基板の表面に熱硬化型エポキシ樹脂などの接着剤を塗布し、当該接着剤を介して、レプリカ基板をマスター回折格子の表面に形成された金属薄膜に接着する。
その後、離型剤層において剥離させることにより、離型剤層上の金属薄膜をマスター基板からレプリカ基板に転写させ、レプリカ回折格子を製作することができる。続けてレプリカ回折格子を製作する場合には、マスター回折格子の表面に離型剤層を再度形成し、当該離型剤層上に金属薄膜を成膜した後、上記と同様の作業を行うこととなる。
特開平7−261010号公報 特開2006−98428号公報
レプリカ回折格子は、より耐久性が高い構成であることが好ましい。例えば、ハイパワーレーザ装置内にレプリカ回折格子を組み込んだ場合などには、当該回折格子の表面温度が上昇しやすいため、特に耐熱性が要求されることとなる。
このように、高温環境下で使用されるレプリカ回折格子においては、接着剤として使用される熱硬化型エポキシ樹脂のガラス転移点が低いことなどに起因して、格子面の面粗さが悪化しやすく、性能が低下しやすいという問題がある。また、レプリカ回折格子を製作する際には、熱硬化型エポキシ樹脂などの接着剤が硬化するのに時間がかかるため、製作時間が長くなるという問題もある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、より耐久性が高いレプリカ回折格子及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、製作時間を短縮することができるレプリカ回折格子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るレプリカ回折格子は、レプリカ基板の基板表面に接着剤層を介して形成された金属薄膜を備えたレプリカ回折格子であって、前記接着剤層が永久レジストであることを特徴とする。
このような構成によれば、レプリカ基板の基板表面に永久レジストを介して金属薄膜が形成されたレプリカ回折格子を提供することができる。永久レジストは、耐熱性及び耐環境性が高く、例えば光硬化樹脂を含む構成である。そのため、基板表面と金属薄膜との間に永久レジストを介在させることで、より耐久性が高いレプリカ回折格子を提供することができる。また、永久レジストを露光することにより、短時間で硬化させることができるため、レプリカ回折格子の製作時間を短縮することができる。
この場合、熱膨張係数が小さい材料により基板が形成されていれば、耐熱性が高い材料のみを用いてレプリカ回折格子を構成することができるため、耐熱性に優れたレプリカ回折格子を提供することができる。前記基板は、例えば石英ガラスよりも熱膨張係数が小さい材料により形成されていることが好ましい。
本発明に係るレプリカ回折格子の製造方法は、前記レプリカ回折格子の製造方法であって、前記レプリカ基板の基板表面に永久レジストを接着剤として塗布した後、当該永久レジストを介して、マスター回折格子から前記レプリカ基板に金属薄膜を転写させることにより、前記基板表面と前記金属薄膜との間に、永久レジストを介在させることを特徴とする。
このような構成によれば、レプリカ基板の基板表面に永久レジストを介して金属薄膜が形成されたレプリカ回折格子を製作することができる。従来のレプリカ回折格子では、レプリカ基板の基板表面と金属薄膜との間に熱硬化型エポキシ樹脂などの接着剤を介在させるのが一般的であり、耐熱性及び耐環境性が低いレジストを介在させることはなかったが、本発明のように耐熱性及び耐環境性が高い永久レジストであれば、レプリカ基板の基板表面と金属薄膜との間に介在させることにより、特有の効果を奏することができる。
すなわち、耐熱性及び耐環境性が高い永久レジストをレプリカ基板の基板表面と金属薄膜との間に介在させることで、より耐久性が高いレプリカ回折格子を提供することができる。また、レプリカ基板の基板表面に接着剤として塗布した永久レジストを露光することにより、短時間で硬化させて接着させることができるため、レプリカ回折格子の製作時間を短縮することができる。
前記マスター回折格子の表面に離型剤層を介して形成された金属薄膜に対して、前記レプリカ基板の基板表面に塗布された永久レジストを密着させ、当該永久レジストを硬化させた後、前記離型剤層において剥離させて、前記マスター回折格子から前記レプリカ基板に前記金属薄膜を転写させてもよい。
このような構成によれば、レプリカ基板の基板表面に塗布された永久レジストをマスター基板側の金属薄膜に密着させ、当該永久レジストを硬化させることにより、レプリカ基板の基板表面と金属薄膜とを接着させることができる。その後、離型剤層において剥離させることにより、マスター回折格子からレプリカ基板に金属薄膜を転写させ、レプリカ基板の基板表面に永久レジストを介して金属薄膜が形成されたレプリカ回折格子を製作することができる。
この場合、前記マスター回折格子の表面に離型剤層を介して形成された金属薄膜は、アルミニウムからなるものであってもよい。
前記マスター回折格子の表面に形成された剥離性を有する金属薄膜に対して、前記レプリカ基板の基板表面に塗布された永久レジストを密着させ、当該永久レジストを硬化させた後、前記金属薄膜の表面において剥離させて、前記マスター回折格子から前記レプリカ基板に前記金属薄膜を転写させてもよい。
このような構成によれば、レプリカ基板の基板表面に塗布された永久レジストをマスター回折格子側の金属薄膜に密着させ、当該永久レジストを硬化させることにより、レプリカ基板の基板表面と金属薄膜とを接着させることができる。金属薄膜が剥離性を有しているため、その後、金属薄膜の表面において剥離させることにより、マスター回折格子からレプリカ基板に金属薄膜を転写させ、レプリカ基板の基板表面に永久レジストを介して金属薄膜が形成されたレプリカ回折格子を製作することができる。
この場合、前記マスター回折格子の表面に形成された剥離性を有する金属薄膜は、金からなるものであってもよい。
前記マスター回折格子は、マスター基板の基板表面に永久レジストを介して金属薄膜が形成されることにより構成されていてもよい。
このような構成によれば、マスター基板の基板表面と金属薄膜との間に永久レジストを介在させたマスター回折格子を用いて、マスター回折格子と同様の構成を有するレプリカ回折格子を製作することができる。すなわち、マスター回折格子とレプリカ回折格子との区別なく、回折格子を量産することができるため、生産性が向上する。
前記レプリカ基板の両面が光沢面により形成されていてもよい。この場合、一方の基板表面と前記金属薄膜との間に、永久レジストを介在させてもよい。
このような構成によれば、レプリカ基板に光を透過させて永久レジストを硬化させる場合に、レプリカ基板の両面が光沢面により形成されているため、光の散乱を防止することができ、永久レジストを良好に硬化させることができる。これにより、永久レジストを短時間で硬化させることができるため、レプリカ回折格子の製作時間を短縮することができる。
本発明によれば、耐熱性及び耐環境性が高い永久レジストをレプリカ基板の基板表面と金属薄膜との間に介在させることで、より耐久性が高いレプリカ回折格子を提供することができる。また、本発明によれば、永久レジストを露光することにより、短時間で硬化させることができるため、レプリカ回折格子の製作時間を短縮することができる。
本発明の一実施形態に係るレプリカ回折格子を製造する際に用いられるマスター回折格子の製作工程を段階的に示した概略断面図である。 本発明の一実施形態に係るレプリカ回折格子の製作工程を段階的に示した概略断面図である。 別の実施形態に係るレプリカ回折格子の製作工程を段階的に示した概略断面図である。
以下では、マスター回折格子及びレプリカ回折格子の製作工程の一例について説明する。マスター回折格子は、回折格子を量産する際などに母型として用いられるものであり、当該マスター回折格子を用いて複数のレプリカ回折格子を製作することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るレプリカ回折格子を製造する際に用いられるマスター回折格子100の製作工程を段階的に示した概略断面図である。マスター回折格子100を製作する際には、まず、図1(a)及び(b)に示すように、マスター基板101の基板表面にフォトレジスト層102が形成される。マスター基板101としては、例えばソーダガラス又は石英ガラスなどからなるガラス基板を用いることができる。
ただし、マスター基板101は、上記材料により形成された構成に限らず、例えば石英ガラスよりも熱膨張係数が小さい材料により形成されていてもよい。この場合、マスター基板101は、例えばゼロデュア(SCHOTT社製:「ZERODUR」は登録商標)などにより形成することができ、耐熱性が必要となるレプリカ回折格子のレプリカ基板と同一の材料で形成することも可能である。
マスター基板101の基板表面に形成されたフォトレジスト層102は、例えばホログラフィック露光法などを用いて露光されることにより、図1(c)に示すように、その表面にレジストパターンが形成される。その後、当該レジストパターンが形成された表面にエッチングが施されることにより、図1(d)に示すように、基板表面に格子溝を有する格子パターン103が形成される。
エッチングの方法としては、例えばイオンビームエッチングを例示することができる。レジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことにより、図1(d)に示すように、マスター基板101の基板表面にブレーズ状(鋸歯状)の格子溝を形成することができる。
次の工程では、図1(e)に示すように、格子パターン103上に永久レジスト層110が形成される。永久レジスト層110は、永久レジストをマスター基板101の基板表面(格子パターン103上)に薄く塗布することにより形成することができる。永久レジストは、例えば光硬化樹脂を含む材料からなる光硬化レジストであり、耐熱性及び耐環境性が高いという特性を有しているため、一般的に半導体の基板実装などに用いられている。永久レジストとしては、例えばMICROCHEM社製の「SU−8 3000」を使用することができるが、これに限られるものではない。
その後、永久レジスト層110上に金属薄膜104を形成することにより、格子パターン103全体が金属薄膜104で覆われ、当該金属薄膜104の表面に格子面が形成される。金属薄膜104は、例えばアルミニウム、金又は白金などにより格子パターン103上に成膜することができる。
上記のような製作工程により、レプリカ回折格子のレプリカ基板に金属薄膜を転写させるためのマスター基板101を有するマスター回折格子100を製作することができる。製作されたマスター回折格子100は、図1(f)に示すように、マスター基板101の基板表面と金属薄膜104との間に、永久レジスト(永久レジスト層110)を介在させた構成となっている。
図2は、本発明の一実施形態に係るレプリカ回折格子200の製作工程を段階的に示した概略断面図である。レプリカ回折格子200は、上述のようなマスター回折格子100を用いて製作される。ここでは、図1のマスター回折格子100を用いてレプリカ回折格子200を製作する場合の製作工程の一例について説明するが、レプリカ回折格子200を製作する際のマスター回折格子の構成は、図1に例示されるようなマスター回折格子100に限られるものではない。
本実施形態では、レプリカ回折格子200を製作する際に、まず、図2(a)に示すように、マスター回折格子100の表面(格子面)に離型剤層105が形成される。離型剤層105は、例えばシリコングリースなどにより形成することができるが、これに限らず、他の各種材料を離型剤として用いることができる。
その後、図2(b)に示すように、離型剤層105上に金属薄膜106を形成することにより、離型剤層105全体が金属薄膜106で覆われた状態となる。金属薄膜106は、例えばアルミニウムなどにより離型剤層105上に成膜することができる。
一方で、マスター回折格子100から金属薄膜106を転写させるためのレプリカ基板201の基板表面には、図2(c)に示すように、永久レジスト202が接着剤として薄く塗布される。そして、図2(c)及び(d)に示すように、マスター回折格子100の表面に離型剤層105を介して形成された金属薄膜106に対して、永久レジスト202を密着させ、当該永久レジスト202を硬化させる。
ここで、レプリカ基板201は、例えばゼロデュア(SCHOTT社製:「ZERODUR」は登録商標)などにより形成することができる。このように、レプリカ基板201は、熱膨張係数が小さい材料により形成されていることが好ましく、石英ガラスよりも熱膨張係数が小さい材料により形成されていればさらに好ましい。ただし、レプリカ基板201は、上記材料により形成された構成に限らず、他の各種材料により形成することができる。
永久レジスト202を硬化させる際には、例えば図2(d)に白抜き矢印で示すように、レプリカ基板201における永久レジスト202側とは反対側から光が照射される。これにより、レプリカ基板201を介して永久レジスト202を露光し、硬化させることができる。永久レジスト202を硬化させることにより、レプリカ基板201の基板表面と金属薄膜106とを接着させることができる。
永久レジスト202を硬化させる際には、露光だけでなく、ベイク工程を組み合わせて行うことも可能である。例えば図2(d)に示すような状態において、65℃で10分と、95℃で30分のソフトベイクを恒温槽で行った後、所定の条件(例えば、波長365nm、露光量250mJ/cm)で露光を行うことができる。そして、露光後に、65℃で3分と、95℃で10分のポストベイクを恒温槽で行い、自然放置して徐々に冷却することにより、永久レジスト202を良好に硬化させることができる。ただし、耐久性を重視する場合には、ポストベイクの後に、例えば150℃で30分のハードベイクを行うことも可能である。
永久レジスト202を硬化させた後は、図2(e)に示すように、離型剤層105において剥離させることにより、マスター回折格子100からレプリカ基板201に金属薄膜106を転写させることができる。このように、本実施形態では、永久レジスト202を介して、マスター回折格子100からレプリカ基板201に金属薄膜106を転写させ、レプリカ回折格子200を製作することができる。マスター回折格子100側及びレプリカ回折格子200側にそれぞれ残った離型剤は、洗浄などを行うことにより容易に除去することができる。
製作されたレプリカ回折格子200は、図2(e)に示すように、レプリカ基板201の基板表面と金属薄膜106との間に、永久レジスト202を介在させた構成となっている。永久レジスト202は、耐熱性及び耐環境性が高いという特性を有しているため、レプリカ基板201の基板表面と金属薄膜106との間に永久レジスト202を介在させることで、より耐久性が高いレプリカ回折格子200を提供することができる。また、永久レジスト202を露光することにより、短時間で硬化させることができるため、レプリカ回折格子200の製作時間を短縮することができる。
従来のレプリカ回折格子では、レプリカ基板の基板表面と金属薄膜との間に熱硬化型エポキシ樹脂などの接着剤を介在させるのが一般的であり、耐熱性及び耐環境性が低いレジストを介在させることはなかったが、本実施形態のように耐熱性及び耐環境性が高い永久レジスト202であれば、レプリカ基板201の基板表面と金属薄膜106との間に介在させることにより、上記のような特有の効果を奏することができる。
また、レプリカ回折格子200におけるレプリカ基板201の基板表面と金属薄膜106との間に永久レジスト202を介在させるような構成とすることにより、マスター基板101の基板表面と金属薄膜104との間に永久レジスト(永久レジスト層110)を介在させたマスター回折格子100を用いて、マスター回折格子100と同様の構成を有するレプリカ回折格子200を製作することができる。すなわち、マスター回折格子100とレプリカ回折格子200との区別なく、回折格子を量産することができるため、生産性が向上する。
本実施形態では、レプリカ基板201の両面が、例えば研磨などを施すことで光沢面により形成されている。そして、光沢面により形成されたレプリカ基板201の両面のうち、一方の基板表面と金属薄膜106との間に永久レジスト202が介在するように、レプリカ回折格子200が製作されている。
したがって、レプリカ基板201に光を透過させて永久レジスト202を硬化させる場合に、レプリカ基板201の両面が光沢面により形成されているため、光の散乱を防止することができ、永久レジスト202を良好に硬化させることができる。これにより、永久レジスト202を短時間で硬化させることができるため、レプリカ回折格子200の製作時間を短縮することができる。なお、本実施形態では、レプリカ基板201の両面を光沢面により形成する場合について説明したが、同様に、マスター基板101の両面を光沢面により形成することも可能である。
図3は、別の実施形態に係るレプリカ回折格子210の製作工程を段階的に示した概略断面図である。この図3の例においても、図1のマスター回折格子100を用いてレプリカ回折格子210を製作する場合の製作工程の一例について説明するが、これに限らず、他の各種マスター回折格子を用いてレプリカ回折格子210を製作することが可能である。
本実施形態では、レプリカ回折格子210を製作する際に、まず、図3(a)に示すように、マスター回折格子100の表面(格子面)に剥離性を有する金属薄膜107が形成される。剥離性を有する金属薄膜107は、例えば金などによりマスター回折格子100の表面に成膜することができる。
一方で、マスター回折格子100から金属薄膜107を転写させるためのレプリカ基板211の基板表面には、図3(b)に示すように、永久レジスト212が接着剤として薄く塗布される。そして、図3(b)及び(c)に示すように、マスター回折格子100の表面に形成された金属薄膜107に対して、永久レジスト212を密着させ、当該永久レジスト212を硬化させる。レプリカ基板211は、図2の場合と同様に、各種材料により形成することができ、その両面が光沢面により形成されていることが好ましい。
永久レジスト212を硬化させる際には、例えば図3(c)に白抜き矢印で示すように、レプリカ基板211における永久レジスト212側とは反対側から光が照射される。これにより、レプリカ基板211を介して永久レジスト212を露光し、硬化させることができる。永久レジスト212を硬化させることにより、レプリカ基板211の基板表面と金属薄膜107とを接着させることができる。永久レジスト212は、図2の場合と同様に、各種態様で硬化させることができる。
永久レジスト212を硬化させた後は、図3(d)に示すように、金属薄膜107の表面において剥離させることにより、マスター回折格子100からレプリカ基板211に金属薄膜107を転写させることができる。このように、本実施形態では、永久レジスト212を介して、マスター回折格子100からレプリカ基板211に金属薄膜107を転写させ、レプリカ回折格子210を製作することができる。
製作されたレプリカ回折格子210は、図3(d)に示すように、レプリカ基板211の基板表面と金属薄膜107との間に、永久レジスト212を介在させた構成となっている。このようなレプリカ回折格子210によれば、図2の場合と同様の特有の効果を奏することができる。
なお、本実施形態における金属薄膜107が有する剥離性とは、マスター回折格子100に対する金属薄膜107の接着力が、接着剤としての永久レジスト212と金属薄膜107との接着力よりも弱いことを意味している。このような条件を満たす金属薄膜107であれば、金に限らず、他の各種材料を用いて金属薄膜107を形成することが可能である。
ここで、上記のようなレプリカ回折格子210を用いて行った耐熱性の検証結果について説明する。この検証においては、接着剤として永久レジスト212を用いたレプリカ回折格子210と、接着剤として熱硬化型エポキシ樹脂を用いたレプリカ回折格子とを準備し、それらを恒温槽で60℃から10℃ずつ温度を上昇させながら加熱した。
その結果、熱硬化型エポキシ樹脂を用いたレプリカ回折格子については、90℃で表面に凹凸が生じ、金属薄膜の白濁が確認された。これに対して、永久レジスト212を用いたレプリカ回折格子210については、外観に変化は確認されなかった。このような結果は、100℃においても同様であった。これらの検証結果からも、基板表面に永久レジストを介して金属薄膜が形成された回折格子は、耐久性(特に耐熱性)が高いことが分かる。
上記実施形態では、平面上に格子パターンが形成された平面回折格子について説明したが、本発明は、平面回折格子に限らず、凹湾曲面上に格子パターンが形成された凹面回折格子などにも適用可能である。
以上のような態様で製作されたレプリカ回折格子は、耐熱性が高い材料のみを用いて構成することができるため、高温環境下においても長期間にわたって使用することができる。したがって、例えばハイパワーレーザ装置などにも、本発明に係るレプリカ回折格子を好適に用いることができる。ただし、本発明に係るレプリカ回折格子は、このようなハイパワーレーザ装置に限らず、他の各種レーザ機器に適用することができるだけでなく、光通信機器又は分光分析機器などのあらゆる装置に適用可能である。
100 マスター回折格子
101 マスター基板
102 フォトレジスト層
103 格子パターン
104 金属薄膜
105 離型剤層
106 金属薄膜
107 金属薄膜
110 永久レジスト層
200 レプリカ回折格子
201 レプリカ基板
202 永久レジスト
210 レプリカ回折格子
211 レプリカ基板
212 永久レジスト

Claims (6)

  1. レプリカ基板の基板表面に接着剤層を介して形成された金属薄膜を備えたレプリカ回折格子であって、
    前記接着剤層が永久レジストであることを特徴とするレプリカ回折格子。
  2. 請求項1に記載のレプリカ回折格子の製造方法であって、
    前記レプリカ基板の基板表面に永久レジストを接着剤として塗布した後、当該永久レジストを介して、マスター回折格子から前記レプリカ基板に金属薄膜を転写させることにより、前記基板表面と前記金属薄膜との間に、永久レジストを介在させることを特徴とするレプリカ回折格子の製造方法。
  3. 前記マスター回折格子の表面に離型剤層を介して形成された金属薄膜に対して、前記レプリカ基板の基板表面に塗布された永久レジストを密着させ、当該永久レジストを硬化させた後、前記離型剤層において剥離させて、前記マスター回折格子から前記レプリカ基板に前記金属薄膜を転写させることを特徴とする請求項2に記載のレプリカ回折格子の製造方法。
  4. 前記マスター回折格子の表面に形成された剥離性を有する金属薄膜に対して、前記レプリカ基板の基板表面に塗布された永久レジストを密着させ、当該永久レジストを硬化させた後、前記金属薄膜の表面において剥離させて、前記マスター回折格子から前記レプリカ基板に前記金属薄膜を転写させることを特徴とする請求項2に記載のレプリカ回折格子の製造方法。
  5. 前記マスター回折格子は、マスター基板の基板表面に永久レジストを介して金属薄膜が形成されることにより構成されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のレプリカ回折格子の製造方法。
  6. 前記レプリカ基板の両面が光沢面により形成されており、一方の基板表面と前記金属薄膜との間に、永久レジストを介在させることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のレプリカ回折格子の製造方法。
JP2013090983A 2013-04-24 2013-04-24 レプリカ回折格子及びその製造方法 Pending JP2014215375A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013090983A JP2014215375A (ja) 2013-04-24 2013-04-24 レプリカ回折格子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013090983A JP2014215375A (ja) 2013-04-24 2013-04-24 レプリカ回折格子及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014215375A true JP2014215375A (ja) 2014-11-17

Family

ID=51941197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013090983A Pending JP2014215375A (ja) 2013-04-24 2013-04-24 レプリカ回折格子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014215375A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019244274A1 (ja) * 2018-06-20 2019-12-26 株式会社島津製作所 マスター回折格子の製造装置及び製造方法
WO2021044121A1 (en) * 2019-09-06 2021-03-11 Bae Systems Plc Waveguide and method for fabricating a waveguide master grating tool
EP3809039A1 (en) * 2019-10-17 2021-04-21 BAE SYSTEMS plc Waveguide and method for fabricating a waveguide master grating tool

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019244274A1 (ja) * 2018-06-20 2019-12-26 株式会社島津製作所 マスター回折格子の製造装置及び製造方法
CN111512191A (zh) * 2018-06-20 2020-08-07 株式会社岛津制作所 主衍射光栅的制造装置及制造方法
JPWO2019244274A1 (ja) * 2018-06-20 2020-12-17 株式会社島津製作所 マスター回折格子の製造装置及び製造方法
CN111512191B (zh) * 2018-06-20 2021-09-24 株式会社岛津制作所 主衍射光栅的制造装置及制造方法
US11762135B2 (en) 2018-06-20 2023-09-19 Shimadzu Corporation Device and method for producing master diffraction grating
WO2021044121A1 (en) * 2019-09-06 2021-03-11 Bae Systems Plc Waveguide and method for fabricating a waveguide master grating tool
GB2589686B (en) * 2019-09-06 2023-05-10 Snap Inc Waveguide and method for fabricating a waveguide master grating tool
EP3809039A1 (en) * 2019-10-17 2021-04-21 BAE SYSTEMS plc Waveguide and method for fabricating a waveguide master grating tool

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Eisenhaure et al. Laser‐Driven Shape Memory Effect for Transfer Printing Combining Parallelism with Individual Object Control
JP2000194142A (ja) パタ―ン形成方法及び半導体装置の製造方法
JP6510548B2 (ja) 曲面回折格子の型の製造方法、曲面回折格子の製造方法、曲面回折格子、および光学装置
JP2006337985A (ja) ハイサグレンズの製作方法及びこれを利用し製作されたレンズ
CN104094140B (zh) 衍射光栅及其制造方法
JP2007110122A (ja) ハイサグレンズの製造方法及びこの方法により製造したハイサグレンズ
JP7428781B2 (ja) ポリマー製品を鋳造するための方法および装置
JP2014215375A (ja) レプリカ回折格子及びその製造方法
JP2006076026A (ja) 複合レンズ、複合レンズの製造方法、及びレンズモジュール
JP6234667B2 (ja) 光学素子及びその製造方法
US9278490B2 (en) Method for manufacturing a two-dimensional polymer optical waveguide
JP4153442B2 (ja) 光モジュールの製造方法
US20180307136A1 (en) Film mold and imprinting method
JP5449041B2 (ja) 光デバイスの製造方法
JP5349777B2 (ja) 光学素子の製造方法
JP4576961B2 (ja) レプリカ回折格子の製造方法
US20170090294A1 (en) High-volume replication of diffractive optical elements
JP2004354947A (ja) 平面光回路部品及びその作製方法
JP4635631B2 (ja) 光学素子の製造方法
KR20110097411A (ko) 평면 광회로 소자의 광연결 방법
JP2009103860A (ja) 光導波路および光導波路製造方法
JPH08211214A (ja) 曲面グレーティングの製造方法
JP2005134690A (ja) 光学素子の製造方法
JP2010264603A (ja) 光学部品の製造方法
JP2011253043A (ja) 光導波路の製法