JP2014215066A - 長尺物品の位置測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長尺物品の位置を容易に導出できる方法の提供。【解決手段】金属ケーブル90(長尺物品)の周方向に発生される交番磁界90Bのうち、X方向の成分に応じた誘導起電力を発生させる第1コイル11と、Y方向の成分に応じた誘導起電力を発生させる第2コイル12とを、それぞれ測定ポイント91Aの周辺に配置するコイル配置ステップと、第1コイル11に交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値である第1実効値と、第2コイル12に交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値である第2実効値とを、それぞれ導出する誘導起電力実効値導出ステップとを行う。測定ポイント91Aから金属ケーブル90までのX方向の距離と、測定ポイント91Aから金属ケーブル90のY方向の距離との比が、第1実効値と第2実効値との比に所定の係数を掛けた値に等しいとみなして、測定ポイント91Aから見た金属ケーブル90の方向を推定する。【選択図】図2

Description

本発明は、周方向に交番磁界が発生されている長尺物品の位置を、この長尺物品から離間された測定ポイントにおける上記交番磁界に基づいて測定する長尺物品の位置測定方法に関する。
都市において、この都市のライフラインを構成する送電ケーブルおよび水道管は、しばしば地下に埋設される。ここで、都市の地下に埋設された埋設物は、地上から視認して確認することができないので、都市再開発の際に埋設位置が不明となることが往々にして発生する。
このため、都市においてビルの建造などの掘削をともなう工事を行う前には、工事現場の周辺において過去に所在不明となった埋設物の探査を行って、工事の際に誤って上記埋設物を破損させることがないようにする必要がある。上記した埋設物の探査においては、地中レーダーを用いた地中レーダー探査や超音波センサーを用いた超音波探査など、種々の探査方法が適宜選択される。
ここで、探査の対象となる埋設物が送電ケーブルまたは水道管などの長尺物品である場合、上記探査方法としては電磁誘導探査が一般的に選択される。この電磁誘導探査は、地中で交番磁界を発生させている長尺物品を、地上の測定ポイントにおいて上記交番磁界を検知することで探査する方法である。なお、電磁誘導探査においては、上記交番磁界は、長尺物品を交流電流が印加された状態とするか、もしくは、長尺物品が既知の開口を有する管である場合には上記開口から管内部に交番磁界発生装置を入れるかのいずれかの方法によって、長尺物品の周方向に発生される。
上記した電磁誘導探査に関する技術としては、例えば特許文献1に記載された技術が従来から知られている。この技術では、互いに垂直に組み合わされた信号検出用コイルおよび同期信号検出用コイルのそれぞれにおいて、地下に埋設された地下ケーブルの周方向に発生される交番磁界による誘導起電力の検出を行う。そして、信号検出用コイルにおける誘導起電力が最小となり同期信号検出用コイルにおける誘導起電力が最大となる場合に、信号検出用コイルの軸方向上に地下ケーブルがあると判定する。これにより、地上の複数の測定ポイントにおいて地下ケーブルがある方向を探査することで、この地下ケーブルの埋設位置および埋設深さを知ることができる。
特公昭57−046517号公報
しかし、特許文献1に記載された従来の技術では、地上の複数の測定ポイントにおいて地下ケーブルがある方向を探査する際に、信号検出用コイルおよび同期信号検出用コイルを種々の方向に傾けて試行錯誤をする必要がある。このため、上記従来の技術には、埋設された地下ケーブルの埋設位置および埋設深さを知るための電磁誘導探査に手間がかかるという問題があった。
本発明は、電磁誘導探査により長尺物品の位置を導出する際に、この長尺物品の周方向に発生される交番磁界において互いに直交する2方向の各成分に基づいて測定ポイントに対する長尺物品の方向を推定することで、この長尺物品の方向を知るためにコイルを種々の方向に傾けて試行錯誤をする必要をなくして、長尺物品の位置の導出を容易に行うことを可能とするものである。
上記課題を解決するために、本発明にかかる長尺物品の位置測定方法は以下の手段をとる。
まず、第1の発明は、長手方向が判明しており、かつ、周方向に交番磁界が発生されている長尺物品の位置を、この長尺物品から離間された測定ポイントにおける上記交番磁界に基づいて測定する長尺物品の位置測定方法である。この長尺物品の位置測定方法は、上記交番磁界のうち、上記長手方向に対して直交されるX方向の成分に応じた誘導起電力を発生させる第1コイルと、上記交番磁界のうち、上記長手方向および上記X方向に対して直交されるY方向の成分に応じた誘導起電力を発生させる第2コイルとを、それぞれ測定ポイントの周辺に配置するコイル配置ステップと、第1コイルに上記交番磁界が発生させる誘導起電力の実効値である第1実効値と、第2コイルに上記交番磁界が発生させる誘導起電力の実効値である第2実効値とを、それぞれ導出する誘導起電力実効値導出ステップとを有している。また、第1の発明においては、測定ポイントから長尺物品までの上記X方向の距離であるX方向距離と、測定ポイントから長尺物品までの上記Y方向の距離であるY方向距離との比が、第1実効値と第2実効値との比に所定の係数を掛けた値に等しいとみなして、上記測定ポイントから見た長尺物品の方向を推定する。
本発明者は、長尺物品の周方向に発生される交番磁界において互いに直交するX方向成分とY方向成分との比が、測定ポイントから長尺物品までのX方向距離とY方向距離との比に等しいことに着目して上記第1の発明に至ったものである。この第1の発明によれば、上記X方向成分および上記Y方向成分に応じて第1コイルおよび第2コイルにそれぞれ発生される誘導起電力の実効値を求め、求めた各実効値の比に所定の係数を掛けた値をX方向距離とY方向距離との比とすることで、測定ポイントに対する長尺物品の方向を第1コイルおよび第2コイルを傾けることなく推定することができる。これにより、長尺物品の方向を知るためにコイルを種々の方向に傾けて試行錯誤をする必要をなくして、長尺物品の位置の導出を容易に行うことが可能となる。
ついで、第2の発明は、上述した第1の発明であって、コイル配置ステップにおいて、互いに離間された第1部分コイルと第2部分コイルとを組み合わせた差動コイルを第1コイルとして用意して、この第1コイルを、第1部分コイルおよび第2部分コイルによって測定ポイントを上記X方向両側から挟みこむように配置し、かつ、互いに離間された第3部分コイルと第4部分コイルとを組み合わせた差動コイルを前記第2コイルとして用意して、この第2コイルを、第3部分コイルおよび第4部分コイルによって測定ポイントを上記Y方向両側から挟みこむように配置するものである。
この第2の発明によれば、第1コイルおよび第2コイルのそれぞれを互いに離間された2つの部分コイルを組み合わせた差動コイルとする。このため、上記各コイルに発生される誘導起電力からは、長尺物品に発生される交番磁界よりも磁界傾度が小さい環境磁界によるノイズが低減される。これにより、誘導起電力実効値導出ステップにおいて導出される第1実効値および第2実効値における上記ノイズの影響を減少させて、測定ポイントに対する長尺物品の方向の推定精度を向上させることができる。
さらに、第3の発明は、上述した第2の発明であって、誘導起電力実効値導出ステップにおいて導出された第1実効値および第2実効値から算定される第1実効値と第2実効値との比には、上記X方向距離に比例する大きさの誤差が含まれているとみなして、上記測定ポイントから見た長尺物品の方向を推定するものである。
本発明者は、上述した第2の発明を実施したシミュレーション実験から、算定された第1実効値と第2実効値との比に含まれる誤差の大きさと上述したX方向距離との間には、近似的に比例関係が成立することを見出して、上記第3の発明に至ったものである。この第3の発明によれば、上記X方向距離が判明している場合に、簡単な計算によりX方向距離とY方向距離との比に含まれる誤差を算定してこの誤差の補正を行い、上記測定ポイントに対する長尺物品の方向および上述したY方向距離の推定精度を向上させることができる。
さらに、第4の発明は、上述した第2または第3の発明であって、第3部分コイルに上記交番磁界が発生させる誘導起電力の実効値である第3実効値と、第4部分コイルに上記交番磁界が発生させる誘導起電力の実効値である第4実効値とを、それぞれ導出する部分コイル誘導起電力実効値導出ステップと、上記X方向距離が0であると仮定して、部分コイル誘導起電力実効値導出ステップにおいて導出された第3実効値および第4実効値に基づいて、上記Y方向距離の算定を行うY方向距離算定ステップと、Y方向距離算定ステップにより算定された上記Y方向距離を、第1実効値と第2実効値との比に基づいて補正するY方向距離補正ステップとを有しているものである。
この第4の発明によれば、1箇所の測定ポイントにおいて各コイルに発生される誘導起電力のみに基づいて、上記測定ポイントに対する長尺物品のY方向距離を導出することが可能となる。これにより、長尺物品の位置をさらに容易に導出することができる。
さらに、第5の発明は、上述した第4の発明であって、Y方向距離補正ステップにより補正された上記Y方向距離と、第1実効値と第2実効値との比とに基づいて、上記X方向距離の算定を行うX方向距離算定ステップを有しているものである。
この第5の発明によれば、1箇所の測定ポイントにおいて各コイルに発生される誘導起電力のみに基づいて、上記測定ポイントに対する長尺物品のY方向距離およびX方向距離を導出することが可能となる。これにより、長尺物品の位置を1箇所の測定ポイントにおける測定結果のみから導出することができる。
本発明の第1の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法を実行している状態を表した説明図である。 図1における金属ケーブルとケーブルロケーターとの位置関係を表した説明図である。 本発明の第1の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法における算定の誤差の割合を表したグラフである。 本発明の第2の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法を実行している状態を表した説明図である。 本発明の第2の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法において、Y方向距離算定ステップにより算定されたY方向距離を表したグラフである。 本発明の第2の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法において、Y方向距離補正ステップにより補正されたY方向距離を表したグラフである。 本発明の第2の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法において、X方向距離算定ステップにより算定されたX方向距離を表したグラフである。 本発明の第3の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法を実行している状態を表した説明図である。 図7における金属ケーブルとケーブルロケーターとの位置関係を表した説明図である。 本発明の第3の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法により金属ケーブルの位置を導出する原理を説明する説明図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。なお、以下においては、金属ケーブルに交流電流が印加された状態とするステップおよび金属ケーブルの長手方向を判別するステップなどの付随的なステップについては、その詳細な説明を省略する。
〈第1の実施形態〉
始めに、第1の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法について、図1ないし図3を用いて説明する。第1の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法は、図1および図2に示すように、大地91の中に地表面91Bに沿って埋設された金属ケーブル90を測定対象の長尺物品として、この金属ケーブル90の位置を電磁誘導探査により導出する方法である。
ここで、金属ケーブル90には、その長手方向(図1で見て左右方向)に前もって交流電流90Aが印加されている。この交流電流90Aにより、金属ケーブル90は、その周方向(図2で見て時計回り方向および反時計回り方向)に交番磁界90Bを発生させている。
なお、金属ケーブル90を交流電流90Aが印加された状態とする方法としては、例えば金属ケーブル90が埋設されていると思われる場所に交番磁界発生装置により交番磁界を印加することで金属ケーブル90に誘導電流を発生させる方法、もしくは、金属ケーブル90の一部が地上に露出されている場合にはこの露出部分に直接交流電流を印加する方法など、公知の方法を適宜選択して使用することができる。
そして、金属ケーブル90の位置を探査する探査者10Aは、地上においてケーブルロケーター10を作動させ、金属ケーブル90の電磁誘導探査を行う。ここで、ケーブルロケーター10は、所定範囲の埋設深さ(例えば1[m]〜10[m]の埋設深さ)に埋設された長尺物品(例えば金属ケーブル90)に対して、この長尺物品の電磁誘導探査を行うための装置である。
ケーブルロケーター10は、交番磁界90Bに応じて誘導起電力を発生させる第1コイル11および第2コイル12と、この各コイル11、12において発生された誘導起電力のデータ13C、13D(図2参照)を処理してその処理結果を探査者10Aに表示する処理表示装置13とを備えている。
上記各コイル11、12は、図1に示すように、ケーブルロケーター10において処理表示装置13から突出された固定板10Bの一方側の面に、同一平面上に配置された状態に固定されている。
なお、本明細書においては、便宜的に、固定板10Bにおいて各コイル11、12が配置される側(図2で見て紙面手前側)をケーブルロケーター10の前側として説明を行う。
第1コイル11は、図2に示すように、互いに離間された第1部分コイル11Aおよび第2部分コイル11Bを、各軸が同一の軸線11C上に位置されるように配置した差動コイルである。ここで、第1部分コイル11Aと第2部分コイル11Bとの間の離間距離は、ケーブルロケーター10が電磁誘導探査の対象とする長尺物品の埋設深さよりも短い距離(例えば0.4[m])に設定されている。
また、第1部分コイル11Aおよび第2部分コイル11Bは、それぞれ同じ巻き方向および特性となるように形成されて、ループをなすように差動接続されている。ここで、第1部分コイル11Aおよび第2部分コイル11Bには、電圧計13Aが並列に接続されている。そして、電圧計13Aは、交番磁界90Bに応じて第1コイル11に発生される誘導起電力を測定して、測定した誘導起電力のデータ13Cを処理表示装置13に送信する。
第2コイル12は、互いに離間された第3部分コイル12Aおよび第4部分コイル12Bを、この各部分コイル12A、12Bにより軸線11Cをこの軸線11Cと直交する方向(図2で見て上下方向)から挟み込むように配置した差動コイルである。ここで、第3部分コイル12Aと第4部分コイル12Bとの間の離間距離は、ケーブルロケーター10が電磁誘導探査の対象とする長尺物品の埋設深さよりも短い距離(例えば0.4[m])に設定されている。
また、第3部分コイル12Aおよび第4部分コイル12Bは、それぞれ同じ巻き方向および特性となるように形成されて、ループをなすように差動接続されている。ここで、第3部分コイル12Aおよび第4部分コイル12Bには、電圧計13Bが並列に接続されている。そして、電圧計13Bは、交番磁界90Bに応じて第2コイル12に発生される誘導起電力を測定して、測定した誘導起電力のデータ13Dを処理表示装置13に送信する。
なお、第3部分コイル12Aおよび第4部分コイル12Bは、軸線11C上において第1部分コイル11Aおよび第2部分コイル11Bの各中心からの距離が等しくなるポイント(図2では測定ポイント91A)を、このポイントからの距離が互いに等しくなるように挟み込んでいる。
また、第3部分コイル12Aおよび第4部分コイル12Bは、その各軸が軸線11Cと平行となるように配置されている。
さて、探査者10Aがケーブルロケーター10を使用して金属ケーブル90の電磁誘導探査を行う場合、探査者10Aは、まず、上記金属ケーブル90の長手方向の判別を行う。
ここで、上記長手方向の判別は、例えば金属ケーブル90の一部が地上に露出されていてこの露出部分の近傍における金属ケーブル90の埋設深さを測定する場合など、金属ケーブル90の長手方向が前もって判明している場合には省略することができる。
上記長手方向の判別は、図1に示すように、ケーブルロケーター10を地表面91B上に立てて水平方向に旋回させながら、電圧計13Bが処理表示装置13に送信する誘導起電力のデータ13Dを調べることにより行われる。
すなわち、ケーブルロケーター10の第2コイル12に交番磁界90Bが発生させる誘導起電力は、ケーブルロケーター10の前後方向が金属ケーブル90の長手方向からずれている場合に、このずれ角度の余弦に比例して減少される。このため、ケーブルロケーター10を旋回させて第2コイル12に発生される誘導起電力を最大とすると、この状態においてケーブルロケーター10の前後方向と金属ケーブル90の長手方向とが一致されるということができる。
金属ケーブル90の長手方向が判明されると、探査者10Aは、図2に示すように、ケーブルロケーター10の前後方向を金属ケーブル90の長手方向(図2では紙面手前側または紙面奥側に向かう方向)に一致させる。
そして、探査者10A(図2では図示省略)は、ケーブルロケーター10を、その前後方向が金属ケーブル90の長手方向に一致された状態を保つように動かして、軸線11C上において第1部分コイル11Aおよび第2部分コイル11Bの各中心からの距離が等しくなるポイントと地表面91B上において設定される測定ポイント91Aとを一致させる。
上記操作により、第1コイル11は、その第1部分コイル11Aおよび第2部分コイル11Bによって測定ポイント91Aを図2で見て左右両側から挟みこむように配置される。そして、第1コイル11は、交番磁界90Bのうち、図2で見て左右方向(以下、「X方向」とも称する。)の成分に応じて誘導起電力を発生させる。
また、第2コイル12は、その第3部分コイル12Aおよび第4部分コイル12Bによって測定ポイント91Aを図2で見て上下両側から挟みこむように配置される。そして、第2コイル12は、交番磁界90Bのうち、図2で見て上下方向(以下、「Y方向」とも称する。)の成分に応じて誘導起電力を発生させる。すなわち、上記操作は、本発明における「コイル配置ステップ」に相当する。
上記コイル配置ステップを実行した探査者10Aは、ケーブルロケーター10に対して、測定ポイント91Aに対する金属ケーブル90の方向の推定を開始させる操作を行う。この操作に対して、ケーブルロケーター10の処理表示装置13は、第1コイル11および第2コイル12において発生された誘導起電力のデータ13C、13Dの取得を開始する。
そして、処理表示装置13は、取得された各データ13C、13Dから、第1コイル11に交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値である第1実効値Eと、第2コイル12に交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値である第2実効値Eとを、それぞれ導出する。このステップは、本発明における「誘導起電力実効値導出ステップ」に相当する。
ここで、第1コイル11および第2コイル12は、それぞれ、互いに離間された2つの部分コイルを組み合わせた差動コイルとされている。このため、上記各コイル11、12に発生される誘導起電力からは、交番磁界90Bよりも磁界傾度が小さい環境磁界によるノイズが低減される。
これにより、上記誘導起電力実効値導出ステップにおいて導出される第1実効値Eおよび第2実効値Eにおける上記ノイズの影響を減少させて、測定ポイント91Aに対する金属ケーブル90の方向の推定精度を向上させることができる。
上記誘導起電力実効値導出ステップにより第1実効値Eおよび第2実効値Eを導出した処理表示装置13は、図2に示すX方向距離xとY方向距離yとの比x/yを、以下の方程式(式1)と同等のデータ処理を行って算定する。そして、処理表示装置13は、算定した比x/yの値を探査者10Aに表示する。
Figure 2014215066

上記(式1)において、X方向距離xは、測定ポイント91Aから金属ケーブル90までのX方向(図2で見て左右方向)の距離である。また、Y方向距離yは、測定ポイント91Aから金属ケーブル90までのY方向(図2で見て上下方向)の距離である。また、nは、前もって設定された定数であり、2nが本発明における「所定の係数」に相当する。
処理表示装置13により表示された比x/yの値を確認した探査者10Aは、測定ポイント91AをX方向(図2で見て左右方向)にずらして再設定し、上述したコイル配置ステップ以降の各ステップを繰り返し実行することで、上記比x/yの値が0になるポイントを探す。
そして、探査者10Aは、上記比x/yの値が0になるポイントの真下(すなわちY方向大地91側)に金属ケーブル90が埋設されていると判定する。ここで、上記比x/yの値が0になるポイントは、金属ケーブル90の直上に位置されるポイントであるので、以下においては「直上ポイント」とも称する。
上記直上ポイントを探し出した探査者10Aは、上記直上ポイントからX方向(図2で見て左右方向)にX方向距離xだけずらした測定ポイント91Aを再設定し、再設定された測定ポイント91Aにおける比x/yの値を導出する。そして、探査者10Aは、上記X方向距離xと比x/yの値とからY方向距離yの値を算定することで、金属ケーブル90の埋設深さを導出する。
上述した各ステップによれば、金属ケーブル90の位置を電磁誘導探査により導出する際に、測定ポイント91Aに対する金属ケーブル90の方向をケーブルロケーター10の第1コイル11および第2コイル12を傾けることなく推定することができる。これにより、金属ケーブル90の方向を知るためにケーブルロケーターのコイルを種々の方向に傾けて試行錯誤をする必要をなくして、金属ケーブル90の位置の導出を容易に行うことが可能となる。
なお、ケーブルロケーター10は、上述した直上ポイントから測定ポイント91AまでのX方向距離xが判明されているときに、Y方向距離yの値を処理表示装置13により算定するY方向距離算定機能を有している。
上記Y方向距離算定機能を使用する場合、探査者10Aは、まず、ケーブルロケーター10を使用して測定ポイント91Aにおける比x/yの値を導出するまでの各ステップを実行する。ついで、探査者10Aは、ケーブルロケーター10において上記Y方向距離算定機能を始動させ、ケーブルロケーター10の処理表示装置13に上記直上ポイントから測定ポイント91AまでのX方向距離xを入力する。この入力に対して、処理表示装置13は、以下の方程式(式2)と同等のデータ処理を行ってY方向距離yの値を算定し、算定したY方向距離yの値を探査者10Aに表示する。
Figure 2014215066

上記(式2)において、X方向距離xは、測定ポイント91Aから金属ケーブル90までのX方向(図2で見て左右方向)の距離であり、上記直上ポイントから測定ポイント91AまでのX方向距離xとして処理表示装置13に入力された値をそのまま用いる。また、nは、前もって設定された定数であり、上述した(式1)におけるnと同じ値を用いる。また、aは、上述された誘導起電力実効値導出ステップにおいて導出された第1実効値Eおよび第2実効値Eの比に含まれる誤差を補正するための係数であり、前もって設定された所定の値を使用する。
続いて、上述した(式1)および(式2)の意味について説明する。なお、以下においては、各パラメータにおけるノイズの影響は無視できるほど小さいものとして説明を行う。
図2に示す状態の第1コイル11において、その第1部分コイル11Aに交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値eは、以下の(式3)により導出することができる。
Figure 2014215066

上記(式3)において、xおよびyは、それぞれ、図2に示すX方向距離xおよびY方向距離yである。また、iは、交番磁界90Bを発生させている交流電流90Aの実効値である。また、kは、第1部分コイル11Aの特性と空間の透磁率とを含めた比例定数である。また、Lは、第1部分コイル11Aと測定ポイント91Aとの間の距離である。
また、図2に示す状態の第1コイル11において、その第2部分コイル11Bに交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値eは、以下の(式4)により導出することができる。
Figure 2014215066

上記(式4)において、xおよびyは、それぞれ、図2に示すX方向距離xおよびY方向距離yであり、上記(式3)におけるxおよびyと同じパラメータである。また、iは、交番磁界90Bを発生させている交流電流90Aの実効値であり、上記(式3)におけるiと同じパラメータである。また、kは、第2部分コイル11Bの特性と空間の透磁率とを含めた比例定数であり、上記(式3)におけるkと同じ値である。また、Lは、第2部分コイル11Bと測定ポイント91Aとの間の距離であり、上記(式3)におけるLと同じ値である。
上記(式3)および(式4)により、第1部分コイル11Aおよび第2部分コイル11Bを差動接続した第1コイル11に発生される誘導起電力の実効値(第1実効値E)は、以下の(式5)により導出される。
Figure 2014215066

ここで、第1部分コイル11Aと第2部分コイル11Bとの間の離間距離(すなわち2L)は、上述もしたように、ケーブルロケーター10が電磁誘導探査の対象とする長尺物品の埋設深さよりも短い。このため、上記(式5)においてはy≫Lの条件が成立するとみなすことができ、上記(式5)は以下の近似式(式6)に置き換えることができる。
Figure 2014215066

また、図2に示す状態の第2コイル12において、その第3部分コイル12Aに交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値eは、以下の(式7)により導出することができる。
Figure 2014215066

上記(式7)において、xおよびyは、それぞれ、図2に示すX方向距離xおよびY方向距離yであり、上述した(式3)におけるxおよびyと同じパラメータである。また、iは、交番磁界90Bを発生させている交流電流90Aの実効値であり、上述した(式3)におけるiと同じパラメータである。また、kは、第3部分コイル12Aの特性と空間の透磁率とを含めた比例定数である。また、Lは、第3部分コイル12Aと測定ポイント91Aとの間の距離である。
また、図2に示す状態の第2コイル12において、その第4部分コイル12Bに交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値eは、以下の(式8)により導出することができる。
Figure 2014215066

上記(式8)において、xおよびyは、それぞれ、図2に示すX方向距離xおよびY方向距離yであり、上述した(式3)におけるxおよびyと同じパラメータである。また、iは、交番磁界90Bを発生させている交流電流90Aの実効値であり、上述した(式3)におけるiと同じパラメータである。また、kは、第4部分コイル12Bの特性と空間の透磁率とを含めた比例定数であり、上記(式7)におけるkと同じ値である。また、Lは、第4部分コイル12Bと測定ポイント91Aとの間の距離であり、上記(式7)におけるLと同じ値である。
上記(式7)および(式8)により、第3部分コイル12Aおよび第4部分コイル12Bを差動接続した第2コイル12に発生される誘導起電力の実効値(第2実効値E)は、以下の(式9)により導出される。
Figure 2014215066

ここで、第3部分コイル12Aと第4部分コイル12Bとの間の離間距離(すなわち2L)は、上述もしたように、ケーブルロケーター10が電磁誘導探査の対象とする長尺物品の埋設深さよりも短い。このため、上記(式9)においてはy≫Lの条件が成立するとみなすことができ、上記(式9)は以下の近似式(式10)により置き換えることができる。
Figure 2014215066

上述した(式6)および(式10)により、上述した第1実効値Eと第2実効値Eとの比E/Eは、以下の(式11)により導出される。
Figure 2014215066

上記(式11)において、nは、(k/k)と等しい値である。このnは、各部分コイル11A、11B、12A、12Bの各離間距離と、各部分コイル11A、11B、12A、12Bの各特性および空間の透磁率とによって定まるため、ケーブルロケーター10の製造時に前もって所定の定数として設定することができる。
ところで、金属ケーブル90の直上ポイントを探す際、および、この直上ポイントの近くに測定ポイント91Aが設定される際には、y≫xの条件が成立するとみなすことができる。
このため、上記(式11)においてy≫xとして近似を行うと、この(式11)が上述した(式1)に式変形される。
ここで、y≫xの条件が成立するとみなすことができない場合、上述した(式1)を用いて比x/yの値を算定すると、上記(式11)の分母に含まれる「−x/y」の項の影響により比x/yの値の算定結果に誤差が生じることが想定される。
このため、本発明者は、上記「−x/y」の項の影響を評価するシミュレーション実験を行った。このシミュレーション実験は、上述した各パラメータを種々の値に設定しながら、上述した(式1)および(式11)のそれぞれを用いて比x/yを算定し、(式11)によって算定された比x/yに対して(式1)によって算定された比x/yが有する誤差の割合(以下、「誤差割合」とも称する。)を算定することによって行われた。
上記シミュレーション実験の結果の一例を図3に示す。この図3においては、n=1、y=3[m]、L=L=0.2[m]として、xを−2[m]から2[m]にまで変化させたときの誤差割合92の変化をグラフにしている。なお、上記xの正負は、金属ケーブル90の直上ポイントに対して測定ポイント91Aがある側を示すために便宜的に設定したものである。図3のグラフによれば、誤差割合92の変化は、−0.8[m]≦x≦0.8[m]の範囲において、このxに比例する比例近似式92Aとほぼ一致されることが分かる。
また、上記性質は、シミュレーション実験における各パラメータを変更した場合でも、定性的には変化しない。例えば、y=1[m]、L=L=0.2[m]として、xを−0.8[m]から0.8[m]にまで変化させた場合、誤差割合の変化とこの誤差割合に対する比例近似式との間のずれは、最大±12[%]となる。また、y=2[m]、L=L=0.2[m]として、xを−1.6[m]から1.6[m]にまで変化させた場合、誤差割合の変化とこの誤差割合に対する比例近似式との間のずれは、最大±3[%]となる。
上述したシミュレーション実験によれば、第1実効値Eと第2実効値Eとの比E/Eに含まれる誤差の大きさとX方向距離xとの間には、近似的に比例関係が成立するということができる。ここから、上述した(式2)を上述した(式11)の近似式として使用すると、この近似式に上述した(式1)を使用した場合よりも算定される比x/yの値における誤差の割合が少なくなることが分かる。
そして、X方向距離xが判明している場合にY方向距離yを導出する場合に上述した(式2)を使用することで、簡単な計算によりX方向距離xとY方向距離yとの比x/yに含まれる誤差を算定してこの誤差の補正を行い、測定ポイント91Aに対する金属ケーブル90の方向およびY方向距離yの推定精度を向上させることができる。
〈第2の実施形態〉
続いて、第2の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法について、図4ないし図7を用いて説明する。第2の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法は、図4に示すように、第1の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法と同様な金属ケーブル90の位置の導出を、ケーブルロケーター10の代わりにケーブルロケーター20を用いることで実現させる方法である。
ケーブルロケーター20は、ケーブルロケーター10の各コイル11、12における各部分コイル11A、11B、12A、12Bの差動接続を、処理表示装置23の内部で実現させたケーブルロケーターである。したがって、ケーブルロケーター20においてケーブルロケーター10の各構成と共通する構成については、ケーブルロケーター10の各構成に付した符号から、その十の位の数字を「2」に置き換えた符号を付して対応させ、その詳細な説明を省略する。また、上述した第1の実施形態において使用したX方向およびY方向などの各設定は、第2の実施形態の説明において流用する。
ケーブルロケーター20の第1コイル21において、第1部分コイル21Aおよび第2部分コイル21Bには、それぞれ、各部分コイル21A、21Bに発生される誘導起電力を処理表示装置23に出力する(図4の誘導起電力23E、23Fを参照。)出力素子23A、23Bが接続されている。
また、ケーブルロケーター20の第2コイル22において、第3部分コイル22Aおよび第4部分コイル22Bには、それぞれ、各部分コイル22A、22Bに発生される誘導起電力を処理表示装置23に出力する(図4の誘導起電力23G、23Hを参照。)出力素子23C、23Dが接続されている。
そして、ケーブルロケーター20の処理表示装置23は、各出力素子23A、23B、23C、23Dからの誘導起電力23E、23F、23G、23Hに対して差動接続を行い、第1コイル21における第1実効値Eおよび第2コイル22における第2実効値Eを導出する。ここで、処理表示装置23における差動接続は、演算回路によるアナログ差動接続、または、各誘導起電力23E、23F、23G、23Hを量子化した後に減算処理するデジタル差動接続のどちらであってもよい。
なお、ケーブルロケーター20は、第1実効値Eおよび第2実効値EからX方向距離xとY方向距離yとの比x/yを算定して表示する機能、および、上述したY方向距離算定機能を有している。ただし、これらの各機能は上述したケーブルロケーター10の各機能と同じ機能であるため、その詳細な説明を省略する。
さらに、ケーブルロケーター20は、X方向距離xとY方向距離yとの比x/yからy≫xの条件が成立すると判断できる場合に、単測定点Y方向距離導出機能と単測定点X方向距離導出機能とを実現させることができるように構成されている。ここで、上記単測定点Y方向距離導出機能は、1箇所の測定ポイント91Aにおいて各コイル21、22に発生される誘導起電力のみに基づいて、上記測定ポイント91Aに対する金属ケーブル90のY方向距離yを導出する機能である。また、上記単測定点X方向距離導出機能は、上記単測定点Y方向距離導出機能により導出されたY方向距離yから、上記測定ポイント91Aに対する金属ケーブル90のX方向距離xを導出する機能である。
上記単測定点Y方向距離導出機能によれば、金属ケーブル90の位置(すなわちY方向距離yおよびX方向距離x)をさらに容易に導出することができる。また、上記単測定点Y方向距離導出機能と上記単測定点X方向距離導出機能とを併用すると、金属ケーブル90の位置を1箇所の測定ポイント91Aにおける測定結果のみから導出することができる。
ケーブルロケーター20において上記単測定点Y方向距離導出機能が始動されると、ケーブルロケーター20の処理表示装置23は、まず、各出力素子23A、23B、23C、23Dからの誘導起電力23E、23F、23G、23Hを取得し、第1コイル21における第1実効値Eと第2コイル22における第2実効値Eとの比E/Eを導出する。
ついで、処理表示装置23は、出力素子23Cから取得した誘導起電力23Gから、第3部分コイル22Aに交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値である第3実効値eを導出する。また、処理表示装置23は、出力素子23Dから取得した誘導起電力23Hから、第4部分コイル22Bに交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値である第4実効値eを導出する。この各処理は、本発明における「部分コイル誘導起電力実効値導出ステップ」に相当する。
続いて、処理表示装置23は、上記部分コイル誘導起電力実効値導出ステップにおいて導出された第3実効値eおよび第4実効値eに対応されるY方向距離を、X方向距離が0であると仮定して以下の方程式(式12)と同等のデータ処理を行うことで算定する。このステップは、本発明における「Y方向距離算定ステップ」に相当する。
Figure 2014215066

上記(式12)において、Yは、算定すべきY方向距離であり、X方向距離が0であると仮定した場合の値であることを明確にするために大文字で記載したものである。また、eおよびeは、それぞれ上記第3実効値および第4実効値である。また、Lは、測定ポイント91Aから第3部分コイル22Aまたは第4部分コイル22Bまでの距離(図4参照)である。Lは、その値のデータが前もって処理表示装置23の記憶媒体(図示省略)に記憶されている。
上記Yの算定を行った処理表示装置23は、上述した第1実効値Eと第2実効値Eとの比E/Eに基づいて、以下の方程式(式13)と同等のデータ処理を行うことで、上記YをX方向距離xの影響を考慮したY方向距離yに補正する。このステップは、本発明における「Y方向距離補正ステップ」に相当する。
なお、上記Y方向距離補正ステップにより補正されたY方向距離yの値は、上述した単測定点Y方向距離導出機能によって導出されたY方向距離yとして、処理表示装置23からケーブルロケーター20を使用して電磁誘導探査を行う探査者(図示省略)に表示される。
Figure 2014215066

上記(式13)において、yは、算定すべき補正後のY方向距離の値である。また、Yは、上記Y方向距離算定ステップによって算定されたY方向距離である。また、EおよびEは、それぞれ上述した第1実効値および第2実効値である。また、nは、上述した方程式(式1)と同等のデータ処理によって第1実効値Eと第2実効値Eとの比E/EからX方向距離xとY方向距離yとの比x/yを算定する際に使用される係数であり、この比x/yの算定において使用されるnの値と同じ値を使用する。
ケーブルロケーター20において上述した単測定点X方向距離導出機能が始動された場合、ケーブルロケーター20の処理表示装置23は、まず、上述した単測定点Y方向距離導出機能における各ステップを実行することで、上記Y方向距離補正ステップにより補正されたY方向距離yの導出を行う。
続いて、処理表示装置23は、上記Y方向距離補正ステップにより補正されたY方向距離yと、上述した第1実効値Eと第2実効値Eとの比E/Eとに基づいて、以下の方程式(式14)と同等のデータ処理を行うことで、X方向距離xの算定を行う。このステップは、本発明における「X方向距離算定ステップ」に相当する。なお、以下の方程式(式14)における各パラメータは、算定すべきX方向距離xを除いて、全て上述した(式13)における各パラメータと同じパラメータであるので、その詳細な説明を省略する。
Figure 2014215066

なお、上記X方向距離補正ステップにより補正されたX方向距離xの値は、上述した単測定点X方向距離導出機能によって導出されたX方向距離xとして、処理表示装置23からケーブルロケーター20を使用して電磁誘導探査を行う探査者(図示省略)に表示される。
続いて、上述した(式12)ないし(式14)の意味について説明する。なお、以下においては、各パラメータにおけるノイズの影響は無視できるほど小さいものとして説明を行う。
図4に示す状態においてX方向距離xを0とみなした場合、第3部分コイル22Aに交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値(第3実効値e)は、以下の(式15)により導出することができる。
Figure 2014215066

上記(式15)において、Yは、X方向距離xを0とみなした場合に第3部分コイル22Aに発生される誘導起電力の実効値を第3実効値eと等しくするY方向距離の値であり、X方向距離が0であると仮定した場合の値であることを明確にするために大文字で記載したものである。また、iは、交番磁界90Bを発生させている交流電流90Aの実効値である。また、kは、第3部分コイル22Aの特性と空間の透磁率とを含めた比例定数である。また、Lは、第3部分コイル22Aと測定ポイント91Aとの間の距離である。
また、図4に示す状態においてX方向距離xを0とした場合、第4部分コイル22Bに交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値(第4実効値e)は、以下の(式15)により導出することができる。
なお、以下の(式16)における各パラメータは、第4実効値eを除いて、全て上記(式15)における各パラメータと同じパラメータであるので、その詳細な説明を省略する。
Figure 2014215066

ここで、上述した(式15)および(式16)を連立させて、パラメータiおよびパラメータkを消去するように式変形を行うと、上述した(式12)が導出される。なお、上述した(式12)は、上述したYの値を上述したe、e、Lの各パラメータを用いて表す際の厳密式である。
ところで、図4に示す状態においてX方向距離xを0とみなす仮定がない場合、第3部分コイル22Aに交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値(第3実効値e)は、以下の(式17)により導出することができる。
Figure 2014215066

上記(式17)において、xおよびyは、それぞれ、図4に示すX方向距離xおよびY方向距離yである。また、iは、交番磁界90Bを発生させている交流電流の実効値であり、上述した(式15)におけるiと同じパラメータである。また、kは、第3部分コイル22Aの特性と空間の透磁率とを含めた比例定数であり、上述した(式15)におけるkと同じパラメータである。また、Lは、第3部分コイル22Aと測定ポイント91Aとの間の距離であり、上述した(式15)におけるLと同じパラメータである。
また、図4に示す状態においてX方向距離xを0とみなす仮定がない場合、第4部分コイル22Bに交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値(第4実効値e)は、以下の(式18)により導出することができる。
Figure 2014215066

上記(式18)において、xおよびyは、それぞれ、図4に示すX方向距離xおよびY方向距離yであり、上記(式17)におけるxおよびyと同じパラメータである。また、iは、交番磁界90Bを発生させている交流電流の実効値であり、上述した(式15)におけるiと同じパラメータである。また、kは、第4部分コイル22Bの特性と空間の透磁率とを含めた比例定数であり、上述した(式15)におけるkと同じパラメータである。また、Lは、第4部分コイル22Bと測定ポイント91Aとの間の距離であり、上述した(式15)におけるLと同じパラメータである。
ここで、上述した(式12)および(式17)ならびに(式18)を連立させて、パラメータeおよびパラメータeを消去するように式変形を行うと、以下の(式19)が導出される。
なお、以下の(式19)は、上述したYの値を上述したx、y、Lの各パラメータを用いて表す際の厳密式である。
Figure 2014215066

ここで、第3部分コイル22Aと第4部分コイル22Bとの間の離間距離(すなわち2L)は、ケーブルロケーター20が電磁誘導探査の対象とする長尺物品の埋設深さよりも短い。このため、上記(式19)においてはy≫Lの条件が成立するとみなすことができ、上記(式19)は以下の近似式(式20)により置き換えることができる。
Figure 2014215066

ところで、上述した単測定点Y方向距離導出機能は、上述もしたように、y≫xの条件が成立すると判断できる場合に実現される機能である。このため、上記(式20)においてy≫xとして近似を行うと、この(式20)が以下の近似式(式21)に置き換えられる。
Figure 2014215066

上記(式21)は、上述したYの値をパラメータyおよびパラメータの比x/yを用いて表す際の近似式である。そして、上記(式21)に、y≫xの条件が成立するときに上記パラメータの比x/yをパラメータの比E/Eから算定する式(上述した(式1)を参照)を代入して式変形を行うと、上述した(式13)が導出される。また、上記(式13)の導出において上記(式21)に代入された式を式変形すると、上述した(式14)が導出される。
なお、本発明者は、上述した単測定点Y方向距離導出機能および単測定点X方向距離導出機能の妥当性を検証するシミュレーション実験を行った。このシミュレーション実験は、上述した各パラメータを種々の値に設定しながら、上述した(式12)によって算定されたY方向距離Yと、このY方向距離Yが上述した(式13)によって補正されたY方向距離yと、このY方向距離yから上述した(式14)によって算定されたX方向距離xとをそれぞれ検証することによって行われた。
上記シミュレーション実験の結果の一例を図5ないし図7に示す。この図5ないし図7においては、n=1、L=L=0.2[m]、実際のY方向距離y=3[m]として、実際のX方向距離xを0[m]から2[m]にまで変化させてシミュレーション実験を行った際の実験結果を記載している。ここで、図5においては、上述した(式12)によって算定されたY方向距離をグラフにしている。また、図6においては、図5に記載されたY方向距離が上述した(式13)によって補正されたY方向距離をグラフにしている。また、図7においては、図6に記載されたY方向距離から上述した(式14)によって算定されたX方向距離をグラフにしている。
図5のグラフによれば、上述したY方向距離算定ステップにおいてX方向距離が0であると仮定して算定したY方向距離には、実際のX方向距離xの大きさに応じて誤差が発生することが分かる。また、図6のグラフによれば、上述したY方向距離補正ステップにおいてY方向距離の補正を行うと、上記実際のX方向距離xの大きさに応じた誤差が抑えられることが分かる。
また、図7のグラフによれば、上述したX方向距離算定ステップにおいて算定されたX方向距離の大きさは、上記実際のX方向距離xの大きさとよく対応していることが分かる。これにより、上述した単測定点Y方向距離導出機能および単測定点X方向距離導出機能の妥当性は示されたといえる。
〈第3の実施形態〉
続いて、第3の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法について、図8ないし図10を用いて説明する。第3の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法は、図8に示すように、第1の実施形態にかかる長尺物品の位置測定方法と同様な金属ケーブル90の位置の導出を、ケーブルロケーター10の代わりにケーブルロケーター30を用いることで実現させる方法である。
ケーブルロケーター30は、ケーブルロケーター10の第1コイル11および第2コイル12を、それぞれが1つのコイルからなる第1コイル31および第2コイル32に置き換えたケーブルロケーターである。したがって、ケーブルロケーター30においてケーブルロケーター10の各構成と共通する構成については、その詳細な説明を省略する。また、上述した第1の実施形態において使用したX方向およびY方向などの各設定は、第3の実施形態の説明において流用する。
第1コイル31および第2コイル32は、図8ないし図10に示すように、互いの軸が直交されるように組み合わせられている。また、第1コイル31および第2コイル32は、図8に示すように、それぞれ、各コイル31、32に発生される誘導起電力を測定して処理し、その処理結果を探査者(図8では図示省略)に表示する処理表示装置33に接続されている。
第1コイル31および第2コイル32は、図9および図10に示すように、第2コイル32の軸方向がX方向(図示左右方向)に一致され、かつ、第1コイル31の軸方向が上下方向(すなわちY方向)に一致された状態となるように、測定ポイント91Aの周辺に配置される。ここで、第1コイル31および第2コイル32の配置作業は、本発明における「コイル配置ステップ」に相当する。
なお、第2コイル32の軸方向がX方向に一致されているか否かは、金属ケーブル90の周方向(図9で見て時計回り方向または反時計回り方向)に発生される交番磁界90Bによって第2コイル32に発生される誘導起電力を調べることにより判別することができる。
すなわち、第2コイル32に交番磁界90Bが発生させる誘導起電力は、第2コイル32の軸方向がX方向からずれている場合に、このずれ角度の余弦に比例して減少される。このため、第2コイル32を旋回させてこの第2コイル32に発生される誘導起電力を最大とすると、この状態において第2コイル32の軸方向とX方向とが一致されるということができる。
さて、探査者(図示省略)がケーブルロケーター30を使用して金属ケーブル90の電磁誘導探査を行う場合、上記探査者は、まず、上述した第1コイル31および第2コイル32の配置(コイル配置ステップ)を行う。ついで、上記探査者は、ケーブルロケーター30の処理表示装置33に、測定ポイント91Aから見た金属ケーブル90の方向(すなわち、図8に示す伏角θ1)の推定を開始させる操作を行う。
上記操作に対して、処理表示装置33は、第1コイル31および第2コイル32において発生される誘導起電力の測定を行う。ついで、処理表示装置33は、第1コイル31に交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値である第1実効値Eと、第2コイル32に交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値である第2実効値Eとを、それぞれ導出する。このステップは、本発明における「誘導起電力実効値導出ステップ」に相当する。
続いて、処理表示装置33は、測定ポイント91Aから金属ケーブル90までのX方向の距離であるX方向距離xと、測定ポイント91Aから金属ケーブル90までのY方向の距離であるY方向距離yとの比x/yが、第1実効値Eと第2実効値Eとの比E/Eに所定の係数を掛けた値に等しいとみなして、上記比x/yの算定を行う。そして、処理表示装置33は、算定した比x/yに基づいて、測定ポイント91Aから見た金属ケーブル90の伏角θ1を算定し、算定した伏角θ1を上述した探査者に表示する。
処理表示装置33により表示された伏角θ1の値を確認した探査者は、図10に示すように、測定ポイント91AをX方向(図示左右方向)にずらして再設定し、上述したコイル配置ステップ以降の各ステップを再度実行する。そして、上記探査者は、2箇所の測定ポイント91Aにおいてそれぞれ算定された伏角θ1、θ2と、各測定ポイント91Aの位置関係とから、金属ケーブル90の埋設位置および埋設深さを導出する。
上述した比x/yの算定の原理について説明する。なお、以下においては、各パラメータにおけるノイズの影響は無視できるほど小さいものとして説明を行う。
図9に示す状態において、第1コイル31に交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値(第1実効値E)は、以下の(式22)により導出することができる。
Figure 2014215066

上記(式22)において、xおよびyは、それぞれ、図9に示すX方向距離xおよびY方向距離yである。また、iは、交番磁界90Bを発生させている交流電流の実効値である。また、kは、第1コイル31の特性と空間の透磁率とを含めた比例定数である。
また、図9に示す状態において、第2コイル32に交番磁界90Bが発生させる誘導起電力の実効値(第2実効値E)は、以下の(式23)により導出することができる。
Figure 2014215066

上記(式23)において、xおよびyは、それぞれ、図9に示すX方向距離xおよびY方向距離yであり、上記(式22)におけるxおよびyと同じパラメータである。また、iは、交番磁界90Bを発生させている交流電流の実効値であり、上記(式22)におけるxおよびyと同じパラメータである。また、kは、第2コイル32の特性と空間の透磁率とを含めた比例定数である。
ここで、上述した(式22)および(式23)を連立させて、パラメータiを消去するように式変形を行うと、以下の(式24)が導出される。
Figure 2014215066

ここで、上記(式24)は、上述したX方向距離xとY方向距離yとの比x/yが、第1実効値Eと第2実効値Eとの比E/Eに所定の係数k/kを掛けた値に等しいことを示す方程式である。
本発明は、上述した第1ないし第3の各実施形態で説明した外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、以下のような各種の形態を実施することができる。
(1)第1の実施形態において、第1コイルまたは第2コイルの各部分コイルと電圧計との接続は並列接続に限定されない。すなわち、第1コイルまたは第2コイルにおいて各部分コイルと電圧計とが直列接続されている場合でも、各部分コイルの巻き方向が互いに逆となるように設定されて上記第1コイルまたは第2コイルが差動コイルとなっているならば、上述した第1実施形態の計算処理と同様の計算処理により金属ケーブルの電磁誘導探査を行うことができる。
(2)本発明の長尺物品の位置測定方法において測定対象となる長尺物品は、長手方向に印加されている交流電流により周方向に交番磁界を発生させている金属ケーブルに限定されない。すなわち、本発明の長尺物品の位置測定方法は、例えば金属製の水道管など、長手方向に交流電流を印加して周方向に交番磁界を発生させることができる任意の長尺物品を測定対象とすることが可能である。また、測定対象の長尺物品が既知の開口を有する管である場合には、上記開口から管内部に交番磁界発生装置を入れて長尺物品の周方向に交番磁界を発生させる方法を採用することで、電流を印加することができない絶縁体の長尺物品を測定対象とすることもできる。
(3)本発明の長尺物品の位置測定方法において、測定対象とすることができる長尺物品は、大地の中に埋設された長尺物品に限定されない。すなわち、本発明の長尺物品の位置測定方法によれば、例えば壁または柱の中に埋め込まれた長尺物品または遮蔽物により外部から遮蔽された長尺物品など、任意の位置に配置された長尺物品を測定対象とすることができる。
10 ケーブルロケーター
10A 探査者
10B 固定板
11 第1コイル
11A 第1部分コイル
11B 第2部分コイル
11C 軸線
12 第2コイル
12A 第3部分コイル
12B 第4部分コイル
13 処理表示装置
13A 電圧計
13B 電圧計
13C データ
13D データ
20 ケーブルロケーター
20B 固定板
21 第1コイル
21A 第1部分コイル
21B 第2部分コイル
21C 軸線
22 第2コイル
22A 第3部分コイル
22B 第4部分コイル
23 処理表示装置
23A 出力素子
23B 出力素子
23C 出力素子
23D 出力素子
23E 誘導起電力
23F 誘導起電力
23G 誘導起電力
23H 誘導起電力
30 ケーブルロケーター
31 第1コイル
32 第2コイル
33 処理表示装置
90 金属ケーブル(長尺物品)
90A 交流電流
90B 交番磁界
91 大地
91A 測定ポイント
91B 地表面
92 誤差割合
92A 比例近似式
、L 離間距離
x X方向距離
y Y方向距離
θ1、θ2 伏角

Claims (5)

  1. 長手方向が判明しており、かつ、周方向に交番磁界が発生されている長尺物品の位置を、当該長尺物品から離間された測定ポイントにおける前記交番磁界に基づいて測定する長尺物品の位置測定方法において、
    前記交番磁界のうち、前記長手方向に対して直交されるX方向の成分に応じた誘導起電力を発生させる第1コイルと、前記交番磁界のうち、前記長手方向および前記X方向に対して直交されるY方向の成分に応じた誘導起電力を発生させる第2コイルとを、それぞれ前記測定ポイントの周辺に配置するコイル配置ステップと、
    前記第1コイルに前記交番磁界が発生させる誘導起電力の実効値である第1実効値と、前記第2コイルに前記交番磁界が発生させる誘導起電力の実効値である第2実効値とを、それぞれ導出する誘導起電力実効値導出ステップと、
    を有し、
    前記測定ポイントから前記長尺物品までの前記X方向の距離であるX方向距離と、前記測定ポイントから前記長尺物品までの前記Y方向の距離であるY方向距離との比が、前記第1実効値と前記第2実効値との比に所定の係数を掛けた値に等しいとみなして、前記測定ポイントから見た前記長尺物品の方向を推定する、
    長尺物品の位置測定方法。
  2. 請求項1に記載の長尺物品の位置測定方法であって、
    前記コイル配置ステップにおいて、互いに離間された第1部分コイルと第2部分コイルとを組み合わせた差動コイルを前記第1コイルとして用意して、当該第1コイルを、前記第1部分コイルおよび前記第2部分コイルによって前記測定ポイントを前記X方向両側から挟みこむように配置し、かつ、互いに離間された第3部分コイルと第4部分コイルとを組み合わせた差動コイルを前記第2コイルとして用意して、当該第2コイルを、前記第3部分コイルおよび前記第4部分コイルによって前記測定ポイントを前記Y方向両側から挟みこむように配置する、
    長尺物品の位置測定方法。
  3. 請求項2に記載の長尺物品の位置測定方法であって、
    前記誘導起電力実効値導出ステップにおいて導出された前記第1実効値および前記第2実効値から算定される前記第1実効値と前記第2実効値との比には、前記X方向距離に比例する大きさの誤差が含まれているとみなして、前記測定ポイントから見た前記長尺物品の方向を推定する、
    長尺物品の位置測定方法。
  4. 請求項2または請求項3に記載の長尺物品の位置測定方法であって、
    前記第3部分コイルに前記交番磁界が発生させる誘導起電力の実効値である第3実効値と、前記第4部分コイルに前記交番磁界が発生させる誘導起電力の実効値である第4実効値とを、それぞれ導出する部分コイル誘導起電力実効値導出ステップと、
    前記X方向距離が0であると仮定して、前記部分コイル誘導起電力実効値導出ステップにおいて導出された前記第3実効値および前記第4実効値に基づいて、前記Y方向距離の算定を行うY方向距離算定ステップと、
    前記Y方向距離算定ステップにより算定された前記Y方向距離を、前記第1実効値と前記第2実効値との比に基づいて補正するY方向距離補正ステップと、
    を有している、
    長尺物品の位置測定方法。
  5. 請求項4に記載の長尺物品の位置測定方法であって、
    前記Y方向距離補正ステップにより補正された前記Y方向距離と、前記第1実効値と前記第2実効値との比とに基づいて、前記X方向距離の算定を行うX方向距離算定ステップを有している、
    長尺物品の位置測定方法。
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