JP2014214148A - ピレン誘導体及びこれを有する有機発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】高発光効率かつ長寿命な有機発光素子を提供する。【解決手段】一対の電極と、前記一対の電極の間に配置される有機化合物層と、を有し、前記有機化合物層が、下記一般式[1]のピレン誘導体を有することを特徴とする、有機発光素子。【選択図】図1

Description

本発明は、ピレン誘導体及びこれを有する有機発光素子に関する。
有機発光素子は、一対の電極(陽極、陰極)間に、蛍光性又は燐光性有機化合物を含む薄膜が設けられている電子素子である。各電極から電子及びホール(正孔)を注入することにより、蛍光性又は燐光性化合物の励起子が生成され、この励起子が基底状態に戻る際に、有機発光素子は光を放出する。
有機発光素子における最近の進歩は著しく、その特徴として、低印加電圧で高輝度、発光波長の多様性、高速応答性、発光デバイスの薄型化・軽量化が図れることが挙げられる。このことから、有機発光素子は、広汎な用途への可能性を示唆している。
有機化合物の研究開発に伴い、有機発光素子の構成材料となる有機化合物の研究開発が盛んに行われている。有機発光素子の構成材料となる有機化合物は多種多様であるが、そのうちの一つとしてピレン誘導体がある。有機発光素子の構成材料となるピレン誘導体として、例えば、特許文献1乃至2にて提案されている化合物が挙げられる。
特許第4835425号公報 特開2011−66446号公報
ただし、特許文献1及び2に記載の有機化合物は、有機発光素子への実用化という観点でいうとさらなる改善の余地があるといえる。
ところで有機発光素子への実用化を考える場合、さらなる高輝度の光出力あるいは高変換効率が必要である。また、長時間の使用による経時変化や酸素を含む雰囲気気体や湿気などによる劣化等の耐久面でも改善が要求される。さらにはフルカラーディスプレイ等への応用を考えた場合、これらの条件下の使用においても有機発光素子には色純度の面や効率の面で、初期の特性の継続的な維持が必要となるが、これらの問題に関してもまだ十分に解決されたとはいえない。
従って、特に、発光効率と高耐久性を両立できる有機発光素子及びそれを実現する材料が求められている。
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、高発光効率かつ長寿命な有機発光素子を提供することにある。
本発明のピレン誘導体は、下記一般式[1]で示されることを特徴とする。
Figure 2014214148
(一般式[1]において、Ar1及びAr2は、それぞれ水素原子又は下記一般式[1a]に示される置換基を表す。ただし、Ar1が下記一般式[1a]に示される置換基である場合、Ar2は水素原子であり、Ar2が下記一般式[1a]に示される置換基である場合、Ar1は水素原子である。
1は、水素原子又は炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表す。ただし、Ar2が下記一般式[1a]に示される置換基である場合、R1は水素原子である。またAr2が水素原子である場合、R1は炭素原子数1以上4以下のアルキル基である。
2乃至R4は、それぞれ水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基又は置換あるいは無置換のアリール基を表す。
Figure 2014214148
(一般式[1a]において、*は、結合手を表す。nは、0以上2以下の整数を表す。))
本発明によれば、高発光効率かつ長寿命な有機発光素子を提供することができる。
有機発光素子の過渡応答測定結果の一例を示す図である。 本発明の有機発光素子と、この有機発光素子に接続されている能動素子とを有する表示装置の一例を示す断面模式図である。
以下、本発明に関して詳細に説明する。まず、本発明の非対称ピレン誘導体について説明する。
(1)ピレン誘導体
本発明のピレン誘導体は、下記一般式[1]で示される化合物である。
Figure 2014214148
一般式[1]において、Ar1及びAr2は、それぞれ水素原子又は下記一般式[1a]に示される置換基を表す。ただし、Ar1が下記一般式[1a]に示される置換基である場合、Ar2は水素原子であり、Ar2が下記一般式[1a]に示される置換基である場合、Ar1は水素原子である。
Figure 2014214148
尚、一般式[1a]に示される置換基の詳細については、後述する。本発明において、好ましくは、Ar2が一般式[1a]に示される置換基である。
一般式[1]において、R1は、水素原子又は炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表す。ただし、Ar2が下記一般式[1a]に示される置換基である場合、R1は水素原子である。またAr2が水素原子である場合、R1は炭素原子数1以上4以下のアルキル基である。
1で表される(炭素原子数1以上4以下の)アルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ターシャリブチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、パーフルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、パーフルオロブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基等が挙げられる。ただし本発明はこれらに限定されるものではない。これら置換基の中でも、好ましくは、ターシャリーブチル基である。
一般式[1]において、R2乃至R4は、それぞれ水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基又は置換あるいは無置換のアリール基を表す。
2乃至R4で表されるアルキル基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、iso−プロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、iso−ペンチル基、ネオペンチル基、tert−オクチル基、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、パーフルオロプロピル基、4−フルオロブチル基、パーフルオロブチル基、5−フルオロペンチル基、6−フルオロヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、4−フルオロシクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等が挙げられる。ただし本発明はこれらに限定されるものではない。
2乃至R4で表されるアリール基として、フェニル基、ナフチル基、フェナンスリル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基等が挙げられる。ただし本発明はこれらに限定されるものではない。R2乃至R4で表されるアリール基として、好ましくは、フェニル基、ナフチル基、フェナンスリル基又は9位の炭素原子にアルキル基が置換してもよいフルオレニル基である。
上記アルキル基及びアリール基がさらに有してもよい置換基として、メチル基、エチル基等のアルキル基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子等が挙げられる。
本発明において、R2乃至R4は、それぞれ同じであってもよいし、異なっていてもよい。
次に、下記一般式[1a]に示される置換基について説明する。
Figure 2014214148
一般式[1a]において、*は、ピレン骨格との結合手を表す。また一般式[1a]において、nは、0以上2以下の整数を表す。
(2)ピレン誘導体の合成ルート
一般式[1]のピレン誘導体は、以下に示す合成ルート1又は2を利用して合成することができる。
Figure 2014214148
この二種類の合成ルートのうち、合成ルート1は、一般式[1]中のAr2が一般式[1a]に示される置換基である化合物を合成する際に用いられる合成スキームである。また合成ルート1は、中間体化合物M1及びM2を適宜選択することにより、様々な化合物を合成することができる。ここで中間体化合物M1及びM2の具体例を下記表1に示す。
Figure 2014214148
尚、合成ルート1においては、中間体化合物M1及びM2に代えて、下記表2に示される中間体化合物M3、M4を用いてもよい。
Figure 2014214148
合成ルート2は、一般式[1]中のAr1が一般式[1a]に示される置換基である化合物を合成する際に用いられる合成スキームである。また合成ルート2は、中間体化合物M1及びM6を適宜選択することにより、様々な化合物を合成することができる。ここで中間体化合物M1及びM6の具体例を下記表3に示す。
Figure 2014214148
尚、合成ルート2においては、中間体化合物M1及びM6に代えて、下記表4に示される中間体化合物M4、M7を用いてもよい。
Figure 2014214148
(3)ピレン誘導体の機能
次に、本発明のピレン誘導体の機能について説明する。
有機発光素子の発光は、有機化合物層、中でもとりわけ発光層の中で起こる。発光層がキャリア輸送性のホストとゲストとからなる場合、発光に至る主な過程は、以下のいくつかの過程からなる。
1.発光層内での電子・ホールの輸送。
2.ホストの励起子生成。
3.ホスト分子間の励起エネルギー伝達。
4.ホストからゲストへの励起エネルギー移動。
それぞれの過程における所望のエネルギー移動や発光は、様々な失活過程と競争で起こる。有機発光素子の発光効率を高めるためには、発光中心材料そのものの発光量子収率が大きいことは言うまでもない。しかしながら、ホスト−ホスト間、あるいはホスト−ゲスト間のエネルギー移動が如何に効率的にできるかについても大きな問題となる。中でも、蛍光を発する有機発光素子においては、発光効率が高い有機発光素子を得るために、TTAによる発光を効率良く生み出すことが好ましい。ここでTTAとは、三重項励起子同士が衝突することによる一重項励起子の生成現象(Triplet−Triplet Annihiration)である。有機発光素子に含まれる発光層において電子と正孔との両電荷が再結合すると励起子が形成されるが、この励起子が形成される際に、電子スピン統計則により一重項励起子及び三重項励起子が1:3の割合で生成される。ここで蛍光を発する有機発光素子では、TTAを利用することにより、電荷再結合によって生成される一重項励起子に加えて、三重項励起子同士が衝突することによって生成される一重項励起子が基底状態に戻る際に放射される光をも利用できる。このため、上述した過程のうち、過程2.及び過程3.は、有機発光素子の発光効率を高める上で重要な過程である。尚、TTAは、発光層において主成分を占めるホストに2つの三重項励起子が衝突することで起こる。またホストの種類によって、三重項励起子の挙動が異なることも分かっている。
そこで本発明者らは、種々の検討を行った結果、一般式[1]で表される非対称のピレン誘導体を、特に、発光層のホストとして用いた有機発光素子が、TTA発光を伴う高い発光効率で、長い期間高輝度を保ち、かつ通電劣化が小さいことを見出した。
本発明は、以上の考察の下になされたものである。
(4)ピレン誘導体の具体例
次に、本発明のピレン誘導体の具体的な構造式を示す。ただし、これらはあくまでも代表例を例示しただけであり、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 2014214148
Figure 2014214148
Figure 2014214148
Figure 2014214148
Figure 2014214148
Figure 2014214148
Figure 2014214148
Figure 2014214148
Figure 2014214148
Figure 2014214148
(5)有機発光素子
次に、本発明の有機発光素子を説明する。
本発明の有機発光素子は、一対の電極である陽極と陰極と、陽極と陰極との間に配置される有機化合物層と、を有している。また本発明において、有機化合物層は、本発明のピレン誘導体を有している。
本発明において、有機発光素子を構成する有機化合物層は、少なくとも発光層を有する単層又は複数層からなる積層体である。有機化合物層が複数の層からなる積層体である場合、発光層以外に有機化合物層に含まれる層として、ホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層、ホール・エキシトンブロック層等が挙げられる。
以下に、本発明の有機発光素子の具体例を示す。
(i)(陽極/)発光層(/陰極)
(ii)(陽極/)ホール輸送層/発光層/電子輸送層(/陰極)
(iii)(陽極/)ホール輸送層/発光層/ホール・エキシトンブロック層/電子輸送層(/陰極)
(iv)(陽極/)ホール注入層/ホール輸送層/発光層/電子輸送層(/陰極)
(v)(陽極/)ホール輸送層/発光層/ホール・エキシトンブロック層/電子輸送層/電子注入層(/陰極)
(vi)(陽極/)ホール注入層/ホール輸送層/発光層/ホール・エキシトンブロック層/電子輸送層(/陰極)
(vii)(陽極/)ホール注入層/ホール輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層(/陰極)
ただし、上記(i)乃至(vii)の構成は、あくまでもごく基本的な素子構成の具体例を示すものであり、本発明は、これらに限定されるものではない。
本発明のピレン誘導体は、有機化合物層に含まれる化合物であるが、好ましくは、発光層の構成材料として、より好ましくは、発光層に含まれるホストとして用いる。
ここで、本発明のピレン誘導体を発光層のホストとして用いる場合、ゲストに対するホストの濃度は、好ましくは、70質量%以上99.9質量%以下であり、より好ましくは、90質量%以上99質量%以下である。
本発明において、ホストと共に発光層に含まれるゲストとして、好ましくは、電子トラップ材料である。また電子トラップ材料の中でもアントラセン骨格又はフルオランテン骨格を有している化合物が好ましい。
ここで電子トラップ材料とは、発光層に含まれるホストよりもLUMOが深いゲストを指す。
本発明の有機発光素子は、青色を発するのに好適な発光素子である。また白色光を外部へ出力させる場合においても好適に用いられる。本発明の有機発光素子を白色発光の有機発光素子として用いる場合、素子を構成する発光層の構成としては、以下に説明する二種類の構成がある。
1つ目は、発光層(発光層に相当する層も含む)が単一の層である構成である。この1つ目の構成においては、発光層(発光層に相当する層も含む)となる層が複数種の発光材料を有している。そしてこれら複数種の発光材料のうち、少なくとも1種は他の発光材料と異なる色の光を発する。
2つ目は、有機化合物層が複数の発光層からなる積層体を有する構成である。この2つ目の構成においては、所定の発光色を発する発光材料が含まれる発光層が複数設けられている。これら複数の発光層のうち、少なくとも1層は他の発光層とは異なる色の光を発する発光層である。
本発明の有機発光素子においては、必要に応じて従来公知の低分子系及び高分子系の材料を使用することができる。より具体的には正孔注入輸送性材料、ホスト、ゲストあるいは電子注入輸送性材料等を使用することができる。
以下にこれらの化合物の具体例を挙げる。
正孔注入性材料あるいは正孔輸送性材料としては、正孔移動度が高い材料であることが好ましい。正孔注入性能あるいは正孔輸送性能を有する低分子及び高分子系材料としては、トリアリールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、ポリ(ビニルカルバゾール)、ポリ(チオフェン)、その他導電性高分子が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
発光層に含まれるホストとしては、本発明のピレン誘導体の他に、トリアリールアミン誘導体、フェニレン誘導体、縮合環芳香族化合物(例えばナフタレン誘導体、フェナントレン誘導体、フルオレン誘導体、クリセン誘導体、アントラセン誘導体、ピレン誘導体など)、有機金属錯体(例えば、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム等の有機アルミニウム錯体、有機ベリリウム錯体、有機イリジウム錯体、有機プラチナ錯体等)およびポリ(フェニレンビニレン)誘導体、ポリ(フルオレン)誘導体、ポリ(フェニレン)誘導体、ポリ(チエニレンビニレン)誘導体、ポリ(アセチレン)誘導体等の高分子誘導体が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
発光層に含まれるゲストとしては、公知の蛍光発光材料や公知の燐光発光材料が挙げられる。
電子注入性材料あるいは電子輸送性材料としては、ホール注入性材料あるいはホール輸送性材料のホール移動度とのバランス等を考慮し選択される。電子注入性能あるいは電子輸送性能を有する材料としては、オキサジアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、ピラジン誘導体、トリアゾール誘導体、トリアジン誘導体、キノリン誘導体、キノキサリン誘導体、フェナントロリン誘導体、有機アルミニウム錯体等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
陽極の構成材料としては、仕事関数がなるべく大きなものがよい。例えば、金、白金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、コバルト、セレン、バナジウム、タングステン等の金属単体あるいはこれらの合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)、酸化亜鉛インジウム等の金属酸化物である。また、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン等の導電性ポリマーでもよい。これらの電極物質は単独で使用してもよいし複数併用して使用してもよい。また、陽極は一層構成でもよく、多層構成でもよい。
一方、陰極の構成材料としては、仕事関数の小さなものがよい。例えば、リチウム等のアルカリ金属、カルシウム等のアルカリ土類金属、アルミニウム、チタニウム、マンガン、銀、鉛、クロム等の金属単体が挙げられる。あるいはこれら金属単体を組み合わせた合金も使用することができる。例えば、マグネシウム−銀、アルミニウム−リチウム、アルミニウム−マグネシウム等が使用できる。酸化錫インジウム(ITO)等の金属酸化物の利用も可能である。これらの電極物質は単独で使用してもよいし、複数併用して使用してもよい。また、陰極は一層構成でもよく、多層構成でもよい。
本発明の有機発光素子において、本発明のピレン誘導体を含有する層及びその他の有機化合物からなる層は、以下に示す方法により形成される。一般には真空蒸着法、イオン化蒸着法、スパッタリング法、プラズマあるいは、適当な溶媒に溶解させて公知の塗布法(例えば、スピンコーティング、ディッピング、キャスト法、LB法、インクジェット法等)により層を形成する。ここで真空蒸着法や溶液塗布法等によって層を形成すると、結晶化等が起こりにくく経時安定性に優れる。また塗布法で形成する場合は、適当なバインダー樹脂と組み合わせて膜を形成することもできる。
上記バインダー樹脂としては、ポリビニルカルバゾール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、尿素樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらバインダー樹脂は、ホモポリマー又は共重合体として1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。さらに必要に応じて、公知の可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を併用してもよい。
(6)TTA
本発明の有機発光素子の作用効果に関係するTTA効率は、TTAによって、三重項励起状態のホストが一重項励起状態へ変換する効率(変換効率)の指標である。具体的には、ホストにおけるTTA効率とは、対象となるホストを主成分とする発光層を有する有機発光素子における全発光のうちTTAが関与した発光の割合をいう。
ここでホストのTTA効率を評価するのに適した有機発光素子の条件としては、ホストの最低三重項励起エネルギーよりも発光層に隣接する層の構成材料の最低三重項励起エネルギーが高いことである。これによって、三重項励起子を発光層に閉じ込めることができる。またこの条件に加えて、発光層において、ホストの最低三重項励起エネルギーよりも、ドーパントの最低三重項励起エネルギーが高い、という条件が加われば好ましい。ここで有機発光素子の全発光のうちTTAが関与する発光の割合を求める方法としては、過渡応答測定を行い、その測定結果を解析することによって求めることができる。
過渡応答測定とは、電圧パルスジェネレータによって矩形波の電圧を有機発光素子へ印加し、電圧に同期して、有機発光素子からの発光強度を光電子増倍管を介してオシロスコープにて時間分解検出することによって行う。
具体的には、まず所望の電流密度となる正電圧を、発光強度が定常状態に至るに十分な時間、有機発光素子に印加する。その後、素子中から電荷を排出するために負電圧を印加する。以下の説明では負電圧を−10Vとする。
図1(a)は、過渡応答測定結果の一例を示す図である。具体的には、電圧に同期して得られた発光強度の時間変化を表したもののである。図1(a)においては、0秒にて正電圧から負電圧へ切り替えており、正電圧印加時の定常状態での発光強度を1としている。図1(a)において、正電圧印加時の発光強度の内訳は、電荷の再結合により生成した一重項励起子からの発光とTTAによって生成した一重項励起子からの発光の合計である。一方、図1(a)において、負電圧印加時の発光強度の内訳は、TTAによる発光である。また負電圧印加時に観測される発光は、過渡応答特性である。ここで図1(a)に基づいてTTAによる発光の過渡応答特性を解析することにより、全発光に対するTTAによる発光の割合を決定する。
負電圧印加時の発光の過渡応答特性がTTAに基づくものであれば、発光強度の平方根の逆数が直線近似で表せることが知られている。そこで、図1(b)のように、発光強度の平方根の逆数の時間変化をプロットし、過渡応答特性を下記式(2)でフィッティングを行い、定数Bを求める。
Figure 2014214148
(式(2)において、ITTAは、負電圧印加時の発光強度を表す。A及びBは、それぞれ定数を表す。tは、時間を表す。)
このとき正電圧から負電圧へ切り替えた時刻(t=0)における発光強度1/B2は、全発光に対するTTAによる発光の割合と定義される。例えば、図1(b)においては、B=1.72であるため、1/B2=0.338となり、全発光に対するTTAによる発光の割合は33.8%であることが示される。
(7)有機発光素子の用途
本発明の有機発光素子は、表示装置や照明装置の構成部材として用いることができる。他にも、電子写真方式の画像形成装置の露光光源や液晶表示装置のバックライト、白色光源にカラーフィルターを有する発光装置等の用途がある。カラーフィルターは例えば赤、緑、青の3つの色が透過するフィルターが挙げられる。
本発明の表示装置は、本発明の有機発光素子を表示部に有する。尚、この表示部は複数の画素を有する。
そしてこの画素は、本発明の有機発光素子と、発光輝度を制御するための能動素子(スイッチング素子)又は増幅素子の一例であるトランジスタとを有し、この有機発光素子の陽極又は陰極とトランジスタのドレイン電極又はソース電極とが電気接続されている。ここで表示装置は、PC等の画像表示装置として用いることができる。上記トランジスタとして、例えば、TFT素子が挙げられ、このTFT素子は、例えば、基板の絶縁性表面に設けられている。またこのTFT素子は、透明酸化物半導体からなる電極を有するのが好ましい。
表示装置は、エリアCCD、リニアCCD、メモリーカード等からの画像情報を入力する画像入力部を有し、入力された画像を表示部に表示する画像情報処理装置でもよい。
また、撮像装置やインクジェットプリンタが有する表示部は、タッチパネル機能を有していてもよい。このタッチパネル機能の駆動方式は特に限定されない。
また表示装置はマルチファンクションプリンタの表示部に用いられてもよい。
照明装置は例えば室内を照明する装置である。照明装置は白色(色温度が4200K)、昼白色(色温度が5000K)、その他青から赤のいずれの色を発光するものであってもよい。
本発明の照明装置は、本発明の有機発光素子と、この有機発光素子と接続し有機発光素子に駆動電圧を供給するAC/DCコンバーター回路(交流電圧を直流電圧に変換する回路)とを有している。尚、この照明装置は、カラーフィルターをさらに有してもよい。
本発明の画像形成装置は、感光体とこの感光体の表面を帯電させる帯電部と、感光体を露光して靜電潜像を形成するための露光部と、感光体の表面に形成された静電潜像を現像するための現像器とを有する画像形成装置である。ここで画像形成装置に備える露光手段、例えば、露光器は、本発明の有機発光素子を含んでいる。
また本発明の有機発光素子は、感光体を露光するための露光器の構成部材(発光部材)として使用することができる。本発明の有機発光素子を有する露光器は、例えば、本発明の有機発光素子と本発明の有機発光素子に接続される能動素子とを有する発光点を少なくとも1つ(好ましくは、複数)有している。そして、この発光点が所定の直線方向(例えば、感光体の長軸方向)に沿って配列されている。
次に、図面を参照しながら本発明の表示装置につい説明する。図2は、有機発光素子とこの有機発光素子に接続されるスイッチング素子とを有する表示装置の例を示す断面模式図である。尚、図2の表示装置1を構成する有機発光素子として、本発明の有機発光素子が用いられている。
図2の表示装置1は、ガラス等の基板11とその上部にスイッチング素子となるTFT素子18又は有機化合物層を保護するための防湿膜12が設けられている。また符号13は金属のゲート電極13である。符号14はゲート絶縁膜14であり、15は半導体層である。
TFT素子18は、半導体層15とドレイン電極16とソース電極17とを有している。TFT素子18の上部には絶縁膜19が設けられている。コンタクトホール20を介して有機発光素子を構成する陽極21とソース電極17とが接続されている。
尚、有機発光素子に含まれる電極(陽極、陰極)とTFTに含まれる電極(ソース電極、ドレイン電極)との電気接続の方式は、図2に示される態様に限られるものではない。つまり陽極又は陰極のうちいずれか一方とTFT素子ソース電極又はドレイン電極のいずれか一方とが電気接続されていればよい。
図2の表示装置1では多層の有機化合物層を1つの層の如く図示をしているが、有機化合物層22は、複数層であってよい。陰極23の上には有機発光素子の劣化を抑制するための第一の保護層24や第二の保護層25が設けられている。
図2の表示装置1が白色を発する表示装置の場合、図1中の有機化合物層22に含まれる発光層は、赤色発光材料、緑色発光材料及び青色発光材料を混合してなる層としてもよい。また赤色発光材料からなる層、緑色発光材料からなる層、青色発光材料からなる層をそれぞれ積層させてなる積層型の発光層としてもよい。さらに別法として、赤色発光材料からなる層、緑色発光材料からなる層、青色発光材料からなる層を横並びにするなりして一の発光層の中にドメインを形成した態様であってもよい。
図2の表示装置1ではスイッチング素子としてトランジスタを使用しているが、これに代えてMIM素子をスイッチング素子として用いてもよい。
また図2の表示装置1に使用されるトランジスタは、単結晶シリコンウエハを用いたトランジスタに限らず、基板の絶縁性表面上に活性層を有する薄膜トランジスタでもよい。活性層として単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタ、活性層としてアモルファスシリコンや微結晶シリコン等の非単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタ、活性層としてインジウム亜鉛酸化物やインジウムガリウム亜鉛酸化物等の非単結晶酸化物半導体を用いた薄膜トランジスタであってもよい。尚、薄膜トランジスタはTFT素子とも呼ばれる。
図2の表示装置1に含まれるトランジスタは、Si基板等の基板内に形成されていてもよい。ここで基板内に形成されるとは、Si基板等の基板自体を加工してトランジスタを作製することを意味する。つまり、基板内にトランジスタを有することは、基板とトランジスタとが一体に形成されていると見ることもできる。
基板内にトランジスタを設けるかどうかについては、精細度によって選択される。例えば1インチでQVGA程度の精細度の場合はSi基板内に有機発光素子を設けることが好ましい。
以上の説明の通り、本発明の有機発光素子を用いた表示装置を駆動することにより、良好な画質で、長時間安定な表示が可能になる。
以下、実施例にて本発明を詳細に説明する。ただし本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]例示化合物H01の合成
下記に示される合成スキームに従い、例示化合物H01を合成した。
Figure 2014214148
(1)中間体化合物M1−1の合成
反応容器に以下に示す試薬、溶媒を投入した。
9H−カルバゾール:120g(0.718mol)
2−フルオロニトロベンゼン:106g(0.754mol)
炭酸セシウム:152g(1.077mol)
脱水ジメチルスルホキシド:1.8L
次に、反応溶液の雰囲気を窒素雰囲気にしてから、反応溶液を室温で3日間攪拌した。反応終了後、反応溶液を3Lの氷水に注ぎ入れた際に析出してきた黄色の固体を、溶媒ごと室温で30分攪拌した後にろ取した。次に、ろ取した固体をクロロホルム3Lに溶解させた後、クロロホルム溶液を水洗し、硫酸マグネシウムにて脱水処理した。次に、クロロホルム溶液を減圧濃縮することにより、9−(2−ニトロフェニル)−9H−カルバゾールを黄色固体として229g得た。
続いて反応容器に以下に示す試薬、溶媒を投入した。
9−(2−ニトロフェニル)−9H−カルバゾール:229g(0.794mol)
SnCl2・2H2O:567g(2.51mol)
エタノール:5L
次に、反応溶液の雰囲気を窒素雰囲気にしてから、反応溶液を70℃に加熱して、この温度(70℃)で8時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を放冷してから減圧濃縮することで残渣を得た。次に、この残渣に1規定の水酸化ナトリウム水溶液5Lを加えて懸濁液を調製した。次に、この懸濁液を室温で1時間攪拌した後、生成した固体をろ取した。次に、ろ取した固体をトルエン8Lに溶解させた後、1規定の水酸化ナトリウム水溶液7Lを加えた。分液操作を行った後、水層を抽出し、有機層を水洗した。硫酸マグネシウムにて有機層を脱水した後、この有機層を減圧濃縮し、次いでイソプロピルエーテルで加熱懸濁洗浄することにより、2−(9H−カルバゾール−9−イル)アニリンを薄黄色固体として124g(収率61%)得た。
続いて反応容器に以下に示す試薬、溶媒を投入した。
2−(9H−カルバゾール−9−イル)アニリン:124g(0.480mol)
酢酸:1.2L
濃硫酸:124ml
次に、反応容器を氷水浴に浸して反応溶液を10℃に冷却した。次に、蒸留水670mlと亜硝酸ナトリウム33.8gとを混合して調製した水溶液を、15分かけて滴下した。滴下終了後、反応溶液を10分攪拌した後、130℃に設定した加熱バスを用いて反応溶液を20分攪拌した。反応終了後、反応溶液を放冷した後、反応溶液に1Lの蒸留水を加えて、析出した(黄褐色固体)固体をろ取した。次に、得られた固体をメタノール2Lで懸濁洗浄することで、茶色の固体を得た。次に、この固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した後、クロロホルムとエタノールとの混合溶媒で再結晶することにより、アミノインドロ[3,2,1−jk]カルバゾールを橙白色固体として83.3g(収率72%)得た。
続いて、遮光した反応容器内に、以下に示す試薬、溶媒を投入した。
アミノインドロ[3,2,1−jk]カルバゾール:83.3g(0.345mol)
N−ブロモスクシンイミド:67.6g
脱水塩化メチレン:3.3L
次に、反応溶液を遮光したまま室温で1時間攪拌した。次に、シリカゲル250gを反応溶液に加えた後、反応溶液を室温で13時間攪拌した。反応終了後、シリカゲルをろ取した。次に、ろ取したシリカゲルを、クロロホルム(1L)を用いて3回に分けて洗浄した。次に、クロロホルムを集めて水洗した後、無水硫酸ナトリウムで脱水した。次に、脱水したクロロホルムを減圧濃縮して固体を得た。次に、得られた固体をトルエンで再結晶した後、酢酸で加熱洗浄することにより、2−ブロモアミノインドロ[3,2,1−jk]カルバゾールを白色固体として62.2g(収率57%)得た。
また1H−NMR分析により得られた化合物の同定を行った。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)]
δ 8.12(s,2H),8.06−8.03(d,2H),7.87−7.84(d,2H),7.59−7.53(t,2H),7.38−7.32(t,2H).
続いて、遮光した反応容器内に、以下に示す試薬、溶媒を投入した。
2−ブロモアミノインドロ[3,2,1−jk]カルバゾール:55.0g(0.172mol)
ビス(ピナコラート)ジボロン:52.4g(0.206mol)
[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン付加物:2.11g(2.58mmol)
1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン:1.43g(2.58mmol)
酢酸カリウム:42.2g(0.430mol)
脱水1,4−ジオキサン:550ml
次に、反応溶液を脱気した後、反応容器内をアルゴン雰囲気にした。次に、120℃に設定した加熱バスを用いて反応溶液を17時間加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を放冷した後、反応溶液を減圧濃縮して固体を得た。次に、得られた固体をトルエンで加熱懸濁洗浄した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、白色固体を得た。次に、この白色固体をヘキサンとイソプロピルエーテルとで洗浄した後、120℃で真空乾燥することにより、中間体化合物M1−1を白色固体として48g得た(収率76%)。
また1H−NMR分析により得られた化合物の同定を行った。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)]
δ 8.57(s,2H),8.15−8.13(d,2H),7.93−7.90(d,2H),7.59−7.53(t,2H),7.39−7.34(t,2H),1.45(s,12H).
(2)中間体化合物M2−1の合成
以下に示す試薬、溶媒を反応容器に投入した。
1,6−ジブロモピレン:15g(0.042mol)
フェニルボロン酸:5.1g(0.042mol)
テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム:1.0g(0.001mol)
炭酸ナトリウム:13.2g(0.125mol)
トルエン:125mL
水:62mL
次に、反応溶液を、窒素下で加熱還流させながら1時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで放冷し、析出した結晶をろ別した。次に、得られたろ液に水を加えた後、分液操作を行って有機層を回収した。次に、回収した有機層を、硫酸マグネシウムにて脱水した後、減圧濃縮することでM2−1の粗結晶を得た。得られた粗結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘプタン)にて精製することで、白色固体を得た。次に、この固体をエタノールとメタノールとの混合溶液で洗浄した後、120℃で真空乾燥することにより、中間体化合物M2−1を、白色固体として5.23g得た(収率35%)。
(3)例示化合物H01の合成
以下に示す試薬、溶媒を反応容器に投入した。
M2−1:0.50g(1.34mmol)
M1−1:0.62g(1.68mmol)
ビス(ジベンジデンアセトン)パラジウム:0.04g(0.07mmol)
X−phos:0.067g(0.14mmol)
炭酸ナトリウム:0.88g(8.40mmol)
トルエン:30mL
エタノール:5mL
水:5mL
次に、反応溶液を、窒素下で加熱還流させながら2日間攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで放冷し、析出した結晶をろ取した。得られたろ物に水を加え、加熱スラリー洗浄した後、ろ過を行った。次に、ろ取した固体にアセトンを加えて加熱スラリー洗浄することで、H1の粗結晶を得た。次に、得られた粗結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘプタン/トルエン=1/20)にて精製することで、淡黄色の固体を得た。次に、この固体をキシレンで再結晶した後、120℃で真空乾燥することにより、例示化合物H01を淡黄色固体として0.18g得た(収率25%)。
質量分析法により、この化合物のM+である517を確認した。また1H−NMR分析により得られた化合物の同定を行った。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)]
δ 8.29(s,2H),8.27(d,1H,J=7.6Hz),8.25(d,1H,J=8.8Hz),8.23(d,1H,J=8.8Hz),8.21(d,1H,J=6.8Hz),8.19(d,1H,J=6.8Hz),8.18(d,2H,J=7.6Hz),8.10(d,1H,J=9.2Hz),8.04(d,1H,J=9.2Hz),8.00(d,1H,J=8.0Hz),8.00(d,2H,J=8.0Hz),7.68(d,2H,J=7.6Hz),7.64−7.57(m,4H),7.52−7.47(m,1H),7.41(t,2H,J=7.2Hz).
[実施例2]例示化合物H11の合成
下記に示される合成スキームに従い、例示化合物H11を合成した。
Figure 2014214148
(1)中間体化合物M4−1の合成
以下に示す試薬、溶媒を反応容器に投入した。
M1−1:5g(13.6mmol)
4−ブロモ−4‘−ヨード−1,1’−ビフェニル:3.85g(12.5mmol)
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム:478mg(0.68mmol)
炭酸カリウム:5.64g(40.8mmol)
トルエン:100mL
エタノール:50mL
水:50mL
次に、反応溶液を、窒素下で加熱還流しながら3時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を放冷した後、この反応溶液にトルエンを加え、有機層を抽出した後、この有機層を減圧濃縮することで粗生成物を得た。次に、この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/ヘプタン=1/2)にて精製し、所定のフラクションを減圧濃縮して固体を得た。次に、この固体を130℃で真空乾燥することにより、中間体化合物M4−1を2g得た(収率40.4%)。
(2)中間体化合物M3−1の合成
以下に示す試薬、溶媒を反応容器に投入した。
M2−1:2.10g(6.24mmol)
ビス(ピナコラート)ジボロン:1.90g(7.49mmol)
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム:0.22g(0.31mmol)
酢酸カリウム:1.84g(18.7mmol)
脱水1,4−ジオキサン:112mL
次に、反応溶液を、窒素下で加熱還流しながら1時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を放冷した後、反応溶液にトルエン及び水を加え溶媒抽出を行い、有機層を回収した後、この有機層を減圧濃縮することで粗生成物を得た。次に、この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/ヘプタン=1/2)にて精製し、所定のフラクションを減圧濃縮した。次に、メタノールを加え加熱スラリー洗浄を行った後、120℃で真空乾燥することにより、中間体化合物M3−1を1.65g得た(収率69.6%)。
(3)例示化合物H11の合成
以下に示す試薬、溶媒を反応容器に投入した。
M3−1:0.36g(0.89mmol)
M4−1:0.32g(0.81mmol)
テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム:0.05g(0.04mmol)
炭酸ナトリウム:0.51g(4.85mmol)
トルエン:19mL
エタノール:3mL
水:3mL
次に、反応溶液を、窒素下で加熱還流しながら6.5時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで放冷することで析出した結晶をろ取した。次に、得られたろ物に水を加え加熱スラリー洗浄した後、ろ過を行い、さらにアセトンを加えて加熱スラリー洗浄することで、例示化合物H11の粗結晶を得た。得られた粗結晶をクロロベンゼンに溶解させた後、アルミナを加えてスラリー洗浄した後、アルミナをろ過した。次に、アルミナを加えた状態でスラリー洗浄する工程を計3回実施した。次に、上記スラリー洗浄工程によって得られたろ液を減圧濃縮した後、エタノールを加え加熱スラリー洗浄を行った後、130℃で真空乾燥することにより、例示化合物H11を0.26g得た(収率55.6%)。
質量分析法により、この化合物のM+である593を確認した。また1H−NMR分析により得られた化合物の同定を行った。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)]
δ 8.41(s,2H),8.36(d,1H,J=9.2Hz),8.26(d,1H,J=8.0Hz),8.24(d,2H,J=8.4Hz),8.22(d,2H,J=8.0Hz),8.11(d,1H,J=9.6Hz),8.08(d,2H,J=9.6Hz),8.02(d,2H,J=7.6Hz),7.98(d,1H,J=8.4Hz),7.98(d,2H,J=8.4Hz),7.82(d,2H,J=8.0Hz),7.67(dd,2H,J1=8.4Hz,J2=1.2Hz),7.64−7.57(m,4H),7.52−7.48(m,1H),7.42(t,2H,J=7.6Hz).
[実施例3]例示化合物H23の合成
下記に示される合成スキームに従い、例示化合物H23を合成した。尚、この合成スキームは、中間体化合物M3−1と反応させる化合物が中間体化合物M4−2である点を除けば実施例2と同様である。
Figure 2014214148
(1)中間体化合物M4−2の合成
以下に示す試薬、溶媒を反応容器に投入した。
M1−1:3.67g(10mmol)
4−ブロモ−4’−ヨード−1,1’−ビフェニル:3.59g(10mmol)
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム:280mg(0.4mmol)
炭酸カリウム:2.07g(15mmol)
ジオキサン:80mL
水:5mL
次に、反応溶液を、窒素下で加熱還流しながら9時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を放冷しと。次に、反応溶液にクロロベンゼン200mlを加え、加熱溶解した後、シリカゲルで熱時ろ過し、これによって発生した結晶を回収し、ろ液を減圧濃縮した。次に、得られた固体にトルエン100mLを加え再結晶した後、130℃で真空乾燥することにより、中間体化合物M4−2を2.3g得た(収率48.6%)。
(2)例示化合物H23の合成
以下に示す試薬、溶媒を反応容器に投入した。
M3−1:0.50g(1.22mmol)
M4−2:0.53g(1.11mmol)
テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム:0.06g(0.06 mmol)
炭酸ナトリウム:0.47g(4.44mmol)
トルエン:22mL
エタノール:5mL
水:5mL
次に、反応溶液を、窒素下で加熱還流しながら5.5時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで放冷することで析出した結晶をろ取した。次に、得られたろ物に水を加え加熱スラリー洗浄した後、ろ過を行い、さらにアセトンを加えて加熱スラリー洗浄することで、例示化合物H23の粗結晶を得た。得られた粗結晶をクロロベンゼンに溶解させた後、アルミナを加えてスラリー洗浄した後、アルミナをろ過した。次に、アルミナを加えた状態でスラリー洗浄する工程を計3回実施した。次に、上記スラリー洗浄工程によって得られたろ液を減圧濃縮した後、エタノールを加え加熱スラリー洗浄を行った後、130℃で真空乾燥することにより、例示化合物H23を0.60g得た(収率80.5%)。
質量分析法により、この化合物のM+である669を確認した。また1H−NMR分析により得られた化合物の同定を行った。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)]
δ 8.36(s,2H),8.33(d,1H,J=9.2Hz),8.26−8.21(m,5H),8.13−8.06(m,3H),8.02(d,1H,J=7.6Hz),7.97(d,1H,J=8.0Hz),7.95(d,2H,J=9.2Hz),7.92−7.90(m,5H),7.79(d,2H,J=8.4Hz),7.67(d,2H,J=8.0Hz),7.62(d,2H,J=8.0Hz),7.58(d,2H,J=7.2Hz),7.52−7.49(m,1H),7.41(t,2H,J=7.6Hz).
[実施例4]例示化合物H37の合成
下記に示される合成スキームに従い、例示化合物H37を合成した。
Figure 2014214148
(1)中間体化合物M6−1の合成
以下に示す試薬、溶媒を反応容器に投入した。
M5−1:9.00g(0.019mol)
フェニルボロン酸:3.56g(0.029mol)
テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム:1.57g(0.001mol)
炭酸ナトリウム:8.24g(0.078mol)
トルエン:360mL
エタノール:90mL
水:90mL
次に、反応溶液を、窒素下で63℃(誤差±1℃)に昇温して、この温度(63℃)で8時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで放冷した後、水を加え、分液操作を3回繰り返すことで得られた有機層を減圧濃縮して粗生成物を得た。次に、この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/ヘプタン=1/1)にて精製し、所定のフラクションを減圧濃縮した後、エタノールを加え加熱スラリー洗浄を行った後、120℃で真空乾燥した。以上により、中間体化合物M6−1を7.95g得た(収率89.1%)。
(2)中間体化合物M7−1の合成
以下に示す試薬、溶媒を反応容器に投入した。
M6−1:3.98g(0.01mmol)
ピナコールボラン:2.80mL(0.02mmol)
トリエチルアミン:2.70mL(0.02mmol)
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム:0.20g(0.0003mol)
脱水トルエン:60mL
次に、反応溶液を、窒素下で加熱還流しながら4.5時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を室温まで放冷した後、水を加え分液したときに得られた有機層に活性白土を加え、60℃下でスラリー洗浄を行った。次に、活性白土をろ過した後、得られた溶液を減圧濃縮することで固体を得た。次に、この固体にメタノールを加えた後、還流下スラリー洗浄を行った。次に、室温まで放冷したときに得られた固体を120℃で真空乾燥することにより、中間体化合物M7−1を3.35g得た(収率75.6%)。
(3)例示化合物H37の合成
以下に示す試薬、溶媒を反応容器に投入した。
M7−1:0.50g(1.09mmol)
M4−1:0.39g(0.99mmol)
テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム:0.06g(0.05mmol)
炭酸ナトリウム:0.42g(3.95mmol)
トルエン:24mL
エタノール:4mL
水:4mL
次に、反応溶液を、窒素下で加熱還流しながら4.5時間攪拌した。反応終了後、ろ過を行うことで得られたろ液に水を加え、分液操作を行った。次に、分液操作によって得られた有機層にトルエンを追加した後、アルミナを加え、85℃に設定した加熱手段(加熱バス)を用いて加熱スラリー洗浄を行った。次に、スラリー液を室温まで放冷した後、アルミナをろ過することで得られたろ液を減圧濃縮して粗生成物を得た。次に、この粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン/ヘプタン=1/7)にて精製し、所定のフラクションを減圧濃縮した後、メタノールを加え加熱スラリー洗浄を行った後、120℃で真空乾燥した。以上により、例示化合物H37を0.47g得た(収率72.9%)。
質量分析法により、この化合物のM+である649を確認した。また1H−NMR分析により得られた化合物の同定を行った。
1H−NMR(300MHz、CDCl3)]
δ 8.40(s,2H),8.34(d,1H,J=9.2Hz),8.24−8.20(m,5H),8.08(d,1H,J=10.0Hz),8.07(s,1H),,8.04(d,1H,J=9.6Hz),7.98(d,2H,J=7.6Hz),7.97(d,2H,J=7.6Hz),7.84(d,2H,J=7.6Hz),7.72(d,2H,J=7.2Hz),7.62(d,2H,J=8.4Hz),7.58(d,2H,J=8.4Hz),7.51−7.48(m,1H),7.41(t,2H,J=7.6Hz),1.61(s,9H).
[実施例5]
本実施例では、基板上に、陽極、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、ホール・エキシトンブロッキング層、電子輸送層及び陰極が順次形成されている有機発光素子を、以下に説明する方法にて作製した。ここで、本実施例で使用した材料の一部を以下に示す。
Figure 2014214148
スパッタ法により、ガラス基板上に、ITOを成膜して陽極を形成した。このとき陽極の膜厚を100nmとした。このように、陽極が形成されている基板を透明導電性支持基板(ITO基板)として次の工程で使用した。
次に、10-5Paの真空チャンバー内における抵抗加熱を利用した真空蒸着法を用いて、ITO基板上に、以下に示す有機化合物層及び電極層を、連続的に成膜した。このとき対向する電極面積が3mm2になるように作製した。
Figure 2014214148
得られた有機発光素子について、効率(電流効率)、寿命(半減寿命)及び色度(CIE座標)の評価を行った。結果を表6に示す。
[実施例6]
実施例5において、発光層のホストを例示化合物H01に代えて例示化合物H11を用いたことを除いては、実施例5と同様の方法により有機発光素子を作製した。
得られた有機発光素子について、実施例5と同様に、効率(電流効率)、寿命(半減寿命)及び色度(CIE座標)の評価を行った。結果を表6に示す。
[実施例7]
実施例5において、発光層のホストを例示化合物H01に代えて例示化合物H23を用いたことを除いては、実施例5と同様の方法により有機発光素子を作製した。
得られた有機発光素子について、実施例5と同様に、効率(電流効率)、寿命(半減寿命)及び色度(CIE座標)の評価を行った。結果を表6に示す。
[実施例8]
実施例5において、発光層のホストを例示化合物H01に代えて例示化合物H37を用いたことを除いては、実施例5と同様の方法により有機発光素子を作製した。
得られた有機発光素子について、実施例5と同様に、効率(電流効率)、寿命(半減寿命)及び色度(CIE座標)の評価を行った。結果を表6に示す。
[比較例1]
実施例5において、発光層のホストを例示化合物H01に代えて下記に示される化合物A1を用いたことを除いては、実施例5と同様の方法により有機発光素子を作製した。
Figure 2014214148
得られた有機発光素子について、実施例5と同様に、効率(電流効率)、寿命(半減寿命)及び色度(CIE座標)の評価を行った。結果を表6に示す。
[比較例2]
実施例5において、発光層のホストを例示化合物H01に代えて下記に示される化合物A2を用いたことを除いては、実施例5と同様の方法により有機発光素子を作製した。
Figure 2014214148
得られた有機発光素子について、実施例5と同様に、効率(電流効率)、寿命(半減寿命)及び色度(CIE座標)の評価を行った。結果を表6に示す。
Figure 2014214148
上記表6より、本発明のピレン誘導体を発光層のホストとして用いた有機発光素子(実施例5乃至実施例8)はいずれも1000cd/m2における電流効率が10cd/A以上であった。このため、本発明のピレン誘導体は、構造が近い化合物A1及びA2と比較して発光効率が優れていることがわかる。特に、実施例5乃至実施例7の有機発光素子は、高い発光効率と同時に連続駆動寿命を両立した優れた特性を示した。
(TTA効率の評価)
例示化合物H11及び比較例化合物A1のTTA効率を評価するために、実施例6及び比較例1において得られた有機発光素子を用いて以下に説明する実験を行った。
電圧パルスジェネレータから出力した矩形波電圧を有機発光素子に印加し、素子からの発光を光電子増倍管に入力し、矩形波電圧と発光強度を同期させてオシロスコープに取り込んで過渡応答特性を得た。尚、この実験を行う際に使用した機器及び実験条件を以下に示す。
電圧パルスジェネレータ:アジレント社製、33250A
オシロスコープ:テクトロニクス社製、TDS5054
パルスの周波数:100Hz
有機発光素子に印加する正電圧:10mA/cm2相当の電圧(パルス幅1msにて印加)
有機発光素子に印加する負電圧:−10V
次に、実験よって得られたデータを、下記式(2)を用いて解析して全発光に対するTTA由来の発光割合を決定した。
Figure 2014214148
実施例6及び比較例1で得られた素子の電流密度が10mA/cm2における全発光に対するTTA由来の発光割合は、それぞれ、31.8%、28.1%であった。この結果から得られた例示化合物H11及び比較例化合物A1のTTA効率を下記表7に示す。
Figure 2014214148
以上より、本発明の化合物を発光層のホストとして用いた有機発光素子の発光効率が比較例の有機発光素子と比較して高い要因の一つが、本発明の化合物のTTA効率の高さに起因していると推測できる。
以上説明したように、本発明のピレン誘導体は、有機発光素子の構成材料として有用であり、本発明のピレン誘導体を構成材料として含む有機発光素子は、TTAを利用することができるため、高発光効率であり、かつ長寿命の有機発光素子である。
18:TFT素子、21:陽極、22:有機化合物層、23:陰極

Claims (16)

  1. 下記一般式[1]で示されることを特徴とするピレン誘導体。
    Figure 2014214148
    (一般式[1]において、Ar1及びAr2は、それぞれ水素原子又は下記一般式[1a]に示される置換基を表す。ただし、Ar1が下記一般式[1a]に示される置換基である場合、Ar2は水素原子であり、Ar2が下記一般式[1a]に示される置換基である場合、Ar1は水素原子である。
    1は、水素原子又は炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表す。ただし、Ar2が下記一般式[1a]に示される置換基である場合、R1は水素原子である。またAr2が水素原子である場合、R1は炭素原子数1以上4以下のアルキル基である。
    2乃至R4は、それぞれ水素原子、置換あるいは無置換のアルキル基又は置換あるいは無置換のアリール基を表す。
    Figure 2014214148
    (一般式[1a]において、*は、ピレン骨格との結合手を表す。nは、0以上2以下の整数を表す。))
  2. 前記アリール基が、フェニル基、ナフチル基、フェナンスリル基及び9位にアルキル基を有してよいフルオレニル基から選択される置換基であることを特徴とする、請求項1に記載のピレン誘導体。
  3. 前記Ar2が、一般式[1a]に示される置換基であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のピレン誘導体。
  4. 前記R1が、炭素原子数1以上4以下のアルキル基であり、
    前記アルキル基が、ターシャリーブチル基であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のピレン誘導体。
  5. 一対の電極と、前記一対の電極の間に配置される有機化合物層と、を有し、
    前記有機化合物層が、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のピレン誘導体を有することを特徴とする、有機発光素子。
  6. 前記有機化合物層が、ホストとゲストとを有する発光層を有し、
    前記ホストが、前記ピレン誘導体であることを特徴とする、請求項5に記載の有機発光素子。
  7. 前記ゲストが、電子トラップ材料であることを特徴とする、請求項6に記載の有機発光素子。
  8. 青色を発することを特徴とする、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  9. 前記有機化合物層が、複数種の発光材料を有し、
    前記複数種の発光材料のうち少なくとも1種が、他の発光材料と異なる色の光を発する発光材料であり、
    白色光を外部へ出力することを特徴とする、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  10. 前記有機化合物層が、複数の発光層を有し、
    前記複数の発光層のうち少なくとも1層が、他の発光層と異なる色の光を発する発光層であり、
    白色光を外部へ出力することを特徴とする、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  11. 複数の画素を有し、
    前記複数の画素の発光をそれぞれ制御し、
    前記複数の画素のうち少なくとも1つが、請求項5乃至10のいずれか一項に記載の有機発光素子と、前記有機発光素子に接続される能動素子と、を有することを特徴とする、表示装置。
  12. 画像情報を入力する入力部と、画像を表示する表示部と、をさらに有し、
    前記表示部が、請求項11に記載の表示装置であることを特徴とする、画像情報処理装置。
  13. 請求項5乃至10のいずれか一項に記載の有機発光素子と、
    前記有機発光素子に駆動電圧を供給するAC/DCコンバーター回路と、を有することを特徴とする照明装置。
  14. 感光体と、
    前記感光体を帯電させる帯電部と、
    前記感光体を露光して静電潜像を形成する露光部と、
    前記感光体に形成された静電潜像を現像する現像器と、を有し、
    前記露光部が、請求項5乃至10のいずれか一項に記載の有機発光素子を有することを特徴とする、画像形成装置。
  15. 感光体を露光するための露光器であって、
    前記露光器が発光点を有し、
    前記発光点が、請求項5乃至10のいずれか一項に記載の有機発光素子と、前記有機発光素子に接続されている能動素子と、を有することを特徴とする、露光器。
  16. 前記発光点を複数の有し、
    前記発光点が、前記感光体の長軸方向に沿って配列されていることを特徴とする、請求項15に記載の露光器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020039708A1 (ja) 2018-08-23 2020-02-27 国立大学法人九州大学 有機エレクトロルミネッセンス素子
CN112321595A (zh) * 2020-10-29 2021-02-05 陕西莱特迈思光电材料有限公司 一种化合物、电子元件和电子装置
CN114478588A (zh) * 2022-02-14 2022-05-13 季华恒烨(佛山)电子材料有限公司 基于芘和吲哚并咔唑的有机化合物及有机电致发光组合物和有机电致发光器件

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