JP2014214035A - 窒化物半導体自立基板の製造方法 - Google Patents

窒化物半導体自立基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】厚さが100μm以上350μm以下、直径が40mm以上、反りが20μm以下の窒化物半導体自立基板の製造方法を提供する。【解決手段】窒化物半導体自立基板の製造方法は、異種基板上にアンドープGaN層をエピタキシャル成長させ、その上にTi薄膜を形成し、所定のガス雰囲気中において熱処理を施して形成された下地基板を準備する工程と、前記下地基板の前記Ti薄膜側に所定の厚さまでエピタキシャル成長させてGaN層を形成する工程と、前記GaN層が形成された前記下地基板を冷却することにより、前記異種基板から前記GaN層を剥離する工程と、剥離された前記GaN層から、厚さ100μm以上350μm以下、直径40mm以上、反り量が20μm以下の自立基板を形成する工程と、含む。【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物半導体自立基板の製造方法に関する。
窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化ガリウムアルミニウム(GaAlN)等の窒化物系半導体材料は、禁制帯幅が大きく、バンド間遷移も直接遷移型であるため、短波長発光素子への適用が盛んに検討されている。また、電子の飽和ドリフト速度が大きいこと、ヘテロ接合による2次元キャリアガスの利用が可能なこと等から、電子素子への応用も期待されている。
窒化物半導体基板は、窒素の蒸気圧が非常に高いためにボート法や引き上げ法などにみられる融液からのバルク状結晶成長が極めて困難であり、高圧を印加することでV族元素の乖離を抑止する原理を利用したこれらの方法からは、ごく小さな基板しか得られていない。この理由により、窒化物半導体基板の製造方法としては、一般にサファイア基板やシリコン基板あるいはガリウム砒素基板などの窒化物半導体とは異なる異種基板上に、主に気相成長法を用いて窒化物半導体層をヘテロエピタキシャル成長させた後、研磨やエッチングあるいは剥離等の手法を用いて異種基板を除去し、上記のように形成した窒化物半導体層のみを残すことで所謂「自立基板」を得ている(例えば、特許文献1〜4参照)。
また、異種基板を除去した後、残った窒化物半導体層からは1枚のみの自立基板を取得する場合もあるが、窒化物半導体層を厚くエピタキシャル成長させてスライスすることにより複数枚の自立基板を取得する場合もある(例えば、特許文献5参照)。
さらに得られた窒化物半導体自立基板を種結晶として、その上に厚くエピタキシャル成長させてスライスすることにより複数枚の自立基板を取得する場合もある。本発明でいう自立基板とは、これらのうちいずれの場合も含むものである。
特開2002−57119号公報 特開2003−178984号公報 特開2009−167057号公報 特開2000−22212号公報 特開2002−29897号公報
このようにして得られた窒化物半導体基板の上に発光素子などを形成した場合、放熱を良くするために、基板を薄くしている。従来400μm程度の厚さの基板の上に発光素子層を形成した後、裏面の基板を削って100〜200μm程度まで薄くするのが一般的である。これは従来の技術として、40mm以上の直径で、基板厚さを100〜350μmにすると、基板の作製中にクラックが入りやすく、反りを20μm以下に抑えるのが難しいため、400μm以上の厚さの基板を使って、エピタキシャル成長した後に、後から削って薄くするということを実施している。また反りが20μmを超えると、発光素子作製の際のエピタキシャル成長の組成バラツキや、それによる発光波長バラツキに悪影響を及ぼすため、反りは20μm以下にするのがよい。
上記のように薄くするのが難しい理由は、以下に示す2つの作製工程にある。1つは異種基板上にGaNを成長し、剥離して得た自立基板は、反ってしまうので、そのままでは反りを20μm以下に抑えることはできない。そのため、表裏面を研磨するが、裏面を研磨する際、表面がプレート側に押し付けられるが、反っているので、外周側だけ押えつけられてしまう。無理に押さえつけると、中央から割れてしまうため、そのままワックス等で固め、削ることになる。厚さが厚いうちはその力にも耐えられるが、中心が先に薄くなり外周に力が加えられるので、薄くなってくると中心からクラックが入り易くなる。
また、厚い窒化物半導体バルクからスライスする場合も、厚さが350μm以下になるようにスライスすると、薄くなるほど非常に反り易いという問題があり、反りを20μm以下に抑えることが難しい。以上の観点から、厚さが100μm以上350μm以下、直径が40mm以上、反りが20μm以下で、クラックの無い窒化物半導体自立基板の作製は難しいという問題があった。
したがって、本発明の目的は、厚さが100μm以上350μm以下、直径が40mm以上、反りが20μm以下の窒化物半導体自立基板の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様は、上記目的を達成するため、以下の窒化物半導体自立基板の製造方法を提供する。
[1]異種基板上にアンドープGaN層をエピタキシャル成長させ、その上にTi薄膜を形成し、所定のガス雰囲気中において熱処理を施して形成された下地基板を準備する工程と、
前記下地基板の前記Ti薄膜側に所定の厚さまでエピタキシャル成長させてGaN層を形成する工程と、
前記GaN層が形成された前記下地基板を冷却することにより、前記異種基板から前記GaN層を剥離する工程と、
剥離された前記GaN層から、厚さ100μm以上350μm以下、直径40mm以上、反り量が20μm以下の自立基板を形成する工程と、
を含む窒化物半導体自立基板の製造方法。
[2]前記GaN層を形成する工程は、HVPE法により周縁部よりも中央部が厚い凸形状の前記GaN層を形成するものであり、
前記自立基板を形成する工程は、前記凸形状のGaN層の裏面及び表面を研磨することにより、前記自立基板を形成するものである、
前記[1]に記載の窒化物半導体自立基板の製造方法。
[3]前記GaN層を形成する工程は、前記HVPE法におけるHVPE炉のサセプタのザグリに前記下地基板をセットし、前記ザグリの深さを所定の深さに設定することにより、前記GaN層を前記凸形状に形成するものである、
前記[2]に記載の窒化物半導体自立基板の製造方法。
[4]前記自立基板を形成する工程は、前記GaN層を5mm/h以下でスライス加工することにより、前記自立基板を形成するものである、
前記[1]から前記[3]のいずれかに記載の窒化物半導体自立基板の製造方法。
本発明によれば、厚さが100μm以上350μm以下、直径が40mm以上、反りが20μm以下の窒化物半導体自立基板の製造方法を提供することが可能になる。
図1(a)〜(f)は、本発明の実施例1に係る窒化物半導体基板の製造工程の一例を説明する断面図である。 図2は、実施例1で使用するHVPE炉の構造の一例を示す一部断面図である。 図3(a)〜(e)は、窒化物半導体基板の製造工程の比較例を説明する断面図である。 図4(a)、(b)は、本発明の実施例2に係る窒化物半導体基板の製造工程の一例を説明する断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図中、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
[実施の形態の要約]
本発明の実施の形態に係る窒化物半導体自立基板の製造方法は、異種基板上にアンドープGaN層をエピタキシャル成長させ、その上にTi薄膜を形成し、所定のガス雰囲気中において熱処理を施して形成された下地基板を準備する工程と、前記下地基板の前記Ti薄膜側に所定の厚さまでエピタキシャル成長させてGaN層を形成する工程とを含む窒化物半導体自立基板の製造方法において、前記GaN層が形成された前記下地基板を冷却することにより、前記異種基板から前記GaN層を剥離する工程と、剥離された前記GaN層から、厚さ100μm以上350μm以下、直径40mm以上、反り量が20μm以下の自立基板を形成する工程と、を含む。
[実施の形態]
本発明の実施の形態に係る窒化物半導体自立基板の製造方法について説明する。
まず、異種基板上にアンドープのGaN層をエピタキシャル成長させ、その上にTi薄膜を形成し、所定のガス雰囲気中において熱処理を施して形成された下地基板を準備する。異種基板としては、例えばサファイア基板を用いることができる。アンドープのGaN層をエピタキシャル成長には、例えばMOVPE(Metal-Organic Vapor Phase Epitaxy)を用いることができる。
次に、下地基板のTi薄膜側に所定の厚さまでエピタキシャル成長させてGaN層を形成する。このGaN層を形成する工程は、HVPE(Hydride Vapor Phase Epitaxy)法によりHVPE炉のサセプタのザグリに下地基板をセットし、ザグリの深さを所定の深さに設定することにより、周縁部よりも中央部が厚い凸形状のGaN層を形成する。
次に、GaN層が形成された下地基板を冷却することにより、異種基板からGaN層を剥離する。
次に、剥離されたGaN層から、凸形状のGaN層の裏面及び表面を研磨することにより、厚さ100μm以上350μm以下、直径40mm以上、反り量が20μm以下の自立基板を形成する。
本実施の形態によれば、GaN層のエピタキシャル成長において、サセプタのザグリ深さを調整することにより、形成されるGaN層の形状を制御できる。基板の表裏面の一方の面が略平面で、他方の面が凸状の弧形状のGaN自立基板とすることにより、研削装置における研磨工程でもワレが発生しない。これにより、厚さ100μm以上350μm以下、直径40mm以上、反り量が20μm以下のGaN自立基板を作製することができる。
また、本発明の窒化物半導体基板が提供されれば、従来よりも安価な薄い窒化物半導体基板を提供でき、発光素子作製時の放熱改善のために、後から削って薄くするという余分な工程も必要なくなる。また本発明の窒化物半導体基板の製造方法が提供されれば、従来よりも薄い窒化物半導体基板を作製する際のクラック発生を抑制できるため、飛躍的に歩留りが向上し、さらに結果的に安価な窒化物半導体基板を提供することが可能になる。
(変形例)
なお、中央部が厚い凸形状のGaN層の裏面及び表面を研磨せずに、中央部が厚い凸形状のGaN層を5mm/h以下でスライス加工することにより、厚さ100μm以上350μm以下、直径40mm以上、反り量が20μm以下の自立基板を形成してもよい。
また、GaN層をエピタキシャル成長させる際に、厚さが一様のGaN層をエピタキシャル成長させ、そのGaN層が形成された下地基板を冷却することにより異種基板から厚さが一様のGaN層を剥離させ、そのGaN層を5mm/h以下でスライス加工することにより、厚さ100μm以上350μm以下、直径40mm以上、反り量が20μm以下の自立基板を形成してもよい。
上記変形例によれば、GaN層を5mm/h以下でスライス加工することにより、厚さ100μm以上350μm以下、直径40mm以上、反り量が20μm以下のGaN自立基板を作製することができる。
図1(a)〜(f)は、本発明の実施例1に係る窒化物半導体基板の製造工程の一例を説明する断面図である。
ボイド形成剥離法(Void-assisted Separation Method:VAS法)を用いてサファイア基板上にGaNエピタキシャル層を成長させ、その後、サファイア基板を除去することにより、GaN自立基板を作製した。以下、本実施例1の製造方法について説明する。
まず、下地基板準備工程として、図1(a)に示すように、基板1を準備する。基板1は、例えば、直径2インチのサファイアC面基板(厚さ400μm)である。この基板1上に、MOVPE法により、トリメチルガリウム(TMG)とNHを原料として、アンドープのGaN層2を300nmの厚さに成長させる。
図1(b)に示すように、このGaNエピタキシャル基板上に、Ti薄膜3を20nmの厚さに蒸着させた。これを電気炉に入れて、20%のNHと80%のHの混合ガスの雰囲気中、1050℃で20分間熱処理を施した。この結果、アンドープのGaN層2の一部がエッチングされて高密度の空隙が発生してボイド形成GaN層2’に変化するとともに、Ti薄膜3が窒化されて表面にサブミクロンの微細な穴が高密度に形成された。以上により作製された基板を以下、下地基板10という。
次に、GaN層形成工程として、この下地基板を図1(c)、図2に示すように、HVPE炉30のサセプタ19のザグリ19bにセットし、HVPE成長を行った。
ここで、図2は、実施例1で使用するHVPE炉の構造の一例を示す一部断面図である。
このHVPE炉30は、石英リアクタ17と、外部ヒータ18と、サセプタ19と、レーザ光源20と、検出器23と、熱電対24と、HCl供給管25と、NH供給管27とを備える。
石英リアクタ17は、石英で形成される透明なリアクタであり、外部ヒータ18によって加熱されることで結晶成長領域の温度を略均一とするホットウォール式である。
外部ヒータ18は、例えば、抵抗過熱式のヒータ等である。外部ヒータ18によって制御温度に温度設定される。
サセプタ19は、グラファイト等からなり、石英リアクタ7の内部に設置され、台の表面はSiCコートされて水平に設置される。サセプタ19は、その表面(上面)19aから所定のザグリ深さDを有するザグリ19bが形成されている。このザグリ19b内に、下地基板10がセットされて、GaN厚膜4のHVPE成長を行う。
ここで、図1(c)、図2に示すように、下地基板10の上面10aがサセプタ19の表面(上面)19aよりも低くなるように、ザグリ深さDが設定されている。なお、このザグリ深さDは、サセプタ19の上部に設置されたレーザ光源20から下地基板10に入射するレーザ光21の反射光22を検出器23でモニタすることにより、図1(c)で示すような、中央部が周縁部よりも厚くHVPE成長を行うように、調整される。
サセプタ19は、上記のGaN厚膜4のHVPE成長中、回転軸90の回転に伴い、例えば10rpmの速度で回転する。
熱電対24は、白金ロジウム等からなり、サセプタ19の裏面に設置されて、制御温度をモニタする。
HCl供給管25は、HClを供給する管であり、管の途中に設けられるGa融液26にHClを供給することで、互いに反応させてGaClを発生させ、石英リアクタ17内にGaClを供給する。また、NH供給管27は、NHを石英リアクタ17内に供給する。
上記で説明した構成のHVPE炉30において、下地基板10上に、GaN厚膜4を所定の厚さまでHVPE成長させる。すなわち、Gaメタルのボートは900℃に加熱されてGa融液26とされ、下地基板10側の成長温度は1000℃、キャリアガスはHとN、III族原料に対するV族原料の比は7とした。III族原料ガスとしてHClガスとGaを反応させてGaClを生成させている。V族原料としてはアンモニアガスを使用し同時に供給を行い、これにより、下地基板10上にGaN厚膜4を470μmの厚さまで成長させた。
ここで、GaN厚膜4の中央部の厚さHc=470μmは、周縁部の厚さHpに後述する図1(d)で説明する反り量Hrを加えたものであり、サセプタ19のザグリ深さDを調整することにより行うことができる。
次に、剥離工程を行う。図1(d)に示すように、GaN厚膜成長終了後、HVPE装置30を冷却する過程で、GaN厚膜4はボイド層を境にサファイアの下地基板10から自然に剥離し、形状が図1(d)のようなGaN自立基板40が得られる。基板の表裏面の一方の面が略平面であり、他方の面が凸状の弧形状である。すなわち、周縁部よりも中央部が厚い凸形状である。このときのGaN自立基板40の裏面40bの反り量Hrは、80μmであった。
次に、自立基板形成工程として、このようにして作製したGaN自立基板40を研削装置に移送した。図1(e)のようにGaN自立基板40をベース100に貼り付け、中心の削り量で、反り量80μmに20μmの余裕をみて、合せて100μm裏面40b側を削った。次いで表面40aを20μm削り、最終的に350μmの厚さの平坦なGaN自立基板40’を得た。このときの反り量Hrは+20μm(上面が凸形状)であった。
同様な成長を実施し、裏面40bの削り量を50μmずつ増やしてGaN自立基板40’を作製したところ、表1のような結果が得られた。最終的な厚さが50μmになるように裏面を削ったときには、削っている最中に割れてしまった。
Figure 2014214035
表1の結果から、実施例1に係る窒化物半導体基板の製造工程により、厚さ100μm以上350μm以下、直径40mm以上、反り量が20μm以下のGaN自立基板を作製することができた。また、厚さ150μm以上300μm以下、直径40mm以上、反り量が14μm以下のGaN自立基板を作製することができた。
(比較例1)
図3(a)〜(e)は、窒化物半導体基板の製造工程の比較例1を説明する断面図である。図3(a)、(b)で示す下地基板10の準備工程までは、上記に示した実施例1と同じである。
図3(c)に示すように、HVPE炉30のサセプタ19のザグリ深さを下地基板10の厚さと同じになるようにして、下地基板10をザグリ19c中にセットし、HVPE成長を行った。
上記に示した実施例1と同様に、上記で説明した構成のHVPE炉30において、下地基板10上に、GaN厚膜5を所定の厚さまでHVPE成長させる。すなわち、Gaメタルのボートは900℃に加熱されてGa融液26とされ、下地基板10側の成長温度は1000℃、キャリアガスはHとN、III族原料に対するV族原料の比は7とした。III族原料ガスとしてHClガスとGaを反応させてGaClを生成させている。V族原料としてはアンモニアガスを使用し同時に供給を行い、これにより、下地基板10上にGaN厚膜5を470μmの厚さまで成長させた。図3(c)に示すように、成長したGaN層の厚さは略一定であった。
図3(d)に示すように、GaN厚膜成長終了後、HVPE装置30を冷却する過程で、GaN厚膜5はボイド層を境にサファイアの下地基板10から自然に剥離し、形状が図3(d)のようなGaN自立基板50が得られた。すなわち、GaN自立基板50の厚さが略一定で、GaN自立基板50の表裏面の一方の面が凹状の弧形状であり、他方の面が凸状の弧形状である。このときのGaN自立基板50は80μmだけ反っていた。
次に、図3(e)のようにGaN自立基板50をベース100に貼り付け、中心の削り量で、反り量80μmに20μm余裕をみて、合せて100μm削ったところ、中央から割れてしまった。
(実施例1の効果)
実施例1によれば、HVPE炉30におけるGaN厚膜のHVPE成長において、サセプタ19のザグリ深さDを調整することにより、形成されるGaN厚膜の形状を制御できる。基板の表裏面の一方の面が略平面で、他方の面が凸状の弧形状のGaN自立基板とすることにより、研削装置における研磨工程でもワレが発生しない。これにより、厚さ100μm以上350μm以下、直径40mm以上、反り量が20μm以下のGaN自立基板を作製することができる。
図4(a)、(b)は、本発明の実施例2に係る窒化物半導体基板の製造工程の一例を説明する断面図である。
下地基板10を作製する工程までは実施例1と同じである。図1(c)に示すように、下地基板10の上面10aがサセプタ19の表面(上面)19aよりも低くなるように、ザグリ深さDが設定されている。なお、このザグリ深さDは、サセプタ19の上部に設置されたレーザ光源20から下地基板10に入射するレーザ光21の反射光22を検出器23でモニタすることにより、図1(c)で示すような、中央部が周縁部よりも厚くHVPE成長を行うように、調整される。
実施例1と同様に、GaN厚膜を所定の厚さまでHVPE成長させることにより、図4(a)に示すような、基板の表裏面の一方の面が略平面であり、他方の面が凸状の弧形状のGaN自立基板41を以下のように形成する。
すなわち、HVPE炉30において、Gaメタルのボートは900℃に加熱し、下地基板10側の成長温度は1000℃、キャリアガスはHとN、III族原料に対するV族原料の比は7とした。III族原料ガスとしてHClガスとGaを反応させてGaClを生成させている。V族原料としてはアンモニアガスを使用し同時に供給を行い、下地基板10上にGaN層を850μmまで成長させた。GaN結晶成長終了後、HVPE装置を冷却する過程で、GaN層はボイド層を境にサファイアの下地基板から自然に剥離し、形状が図4(a)のようなGaN自立基板41が得られた。このようにして作製したサンプルの結晶をスライス装置に移送した。
また、HVPE炉サセプタのザグリ深さを下地基板10の厚さと同じになるようにセットし、HVPE成長を行うことで、図4(b)に示すように、比較例1のような、基板厚さが略一定で、基板の表裏面の一方の面が凹状の弧形状であり他方の面が凸状の弧形状のGaN自立基板51を形成する。
図4(a)で示した場合と同様に、下地基板上にGaN層を850μmまで成長させた。GaN結晶成長終了後、HVPE装置を冷却する過程で、GaN層はボイド層を境にサファイアの下地基板から自然に剥離し、形状が図4(b)のようなGaN自立基板51が得られた。このようにして作製したサンプルの結晶をスライス装置に移送した。
GaN自立基板41について、スライス加工を行った。このときのスライスの切り代は片側150μm(両側で300μm)であった。表2−1〜表2−3のような基板残り厚さとなるように表面からの削り位置、裏面からの削り位置を調整し、スライス速度を5mm/h、3mm/h、1mm/hと変化させ、図4(a)の破線で示すライン41aに沿ってスライスした。その結果、表2−1〜表2−3のような反りの値が得られた。なお、GaN自立基板51についても、ライン51aに沿ってスライス加工を行うことにより、同様の結果が得られている。
Figure 2014214035
Figure 2014214035
Figure 2014214035
(比較例2)
上記に示した実施例2と同様に、GaN自立基板をスライス装置に移送した。このとき裏面から175μmの位置及び、表面から175μmの位置を中心に、20mm/hでスライスを実施したところ、350μm厚の基板が得られた。基板の反りを測定したところ、32μmであった。表裏面研磨したが、反りの値は変化しなかった。
(実施例2の効果)
実施例2によれば、GaN層を5mm/h以下でスライス加工することにより、厚さ100μm以上350μm以下、直径40mm以上、反り量が20μm以下のGaN自立基板を作製することができる。スライス加工されるGaN層の断面形状は、図4(a)、図4(b)で示したいずれの場合でも、上記に示した効果が得られる。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、本発明は上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々の変形、実施が可能である。また、上記実施の形態及び実施例の製造工程において本発明の要旨を変更しない範囲内で、工程の追加、削除、変更、入替え等が可能である。
1…基板、2…GaN層、3… Ti薄膜、4…GaN厚膜、5…GaN厚膜、10…下地基板、17…石英リアクタ、18…外部ヒータ、19…サセプタ、19b、19c…ザグリ、20…レーザ光源、21…レーザ光、22…反射光、23…検出器、24…熱電対、25…HCl供給管、26…Ga融液、27…NH供給管、30…HVPE炉、40…GaN自立基板、41…GaN自立基板、41a…ライン、50…GaN自立基板、51…GaN自立基板、51a…ライン、90…回転軸、100…ベース

Claims (4)

  1. 異種基板上にアンドープGaN層をエピタキシャル成長させ、その上にTi薄膜を形成し、所定のガス雰囲気中において熱処理を施して形成された下地基板を準備する工程と、
    前記下地基板の前記Ti薄膜側に所定の厚さまでエピタキシャル成長させてGaN層を形成する工程と、
    前記GaN層が形成された前記下地基板を冷却することにより、前記異種基板から前記GaN層を剥離する工程と、
    剥離された前記GaN層から、厚さ100μm以上350μm以下、直径40mm以上、反り量が20μm以下の自立基板を形成する工程と、
    を含む窒化物半導体自立基板の製造方法。
  2. 前記GaN層を形成する工程は、HVPE法により周縁部よりも中央部が厚い凸形状の前記GaN層を形成するものであり、
    前記自立基板を形成する工程は、前記凸形状のGaN層の裏面及び表面を研磨することにより、前記自立基板を形成するものである、
    請求項1に記載の窒化物半導体自立基板の製造方法。
  3. 前記GaN層を形成する工程は、前記HVPE法におけるHVPE炉のサセプタのザグリに前記下地基板をセットし、前記ザグリの深さを所定の深さに設定することにより、前記GaN層を前記凸形状に形成するものである、
    請求項2に記載の窒化物半導体自立基板の製造方法。
  4. 前記自立基板を形成する工程は、前記GaN層を5mm/h以下でスライス加工することにより、前記自立基板を形成するものである、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の窒化物半導体自立基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020045005A1 (ja) * 2018-08-27 2020-03-05 古河機械金属株式会社 半極性自立基板の製造方法

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