JP2014213618A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤの周溝に発生するオゾンクラックによる外観の悪化を低減させた空気入りタイヤを提供する。【解決手段】トレッド部に、タイヤ周方向に連続して延びる少なくとも1本の周溝を具え、該周溝が、溝底部分と、該溝底部分を隔てて両側に位置する一対の溝壁部分と、該溝底部分およびそれぞれの該溝壁部分の相互を、タイヤ径方向内側に凸となる曲面で繋ぐそれぞれの曲面部分とを有する空気入りタイヤにおいて、前記周溝の前記曲面部分の少なくとも一つに、複数のサイプが、該周溝の延在方向に並べて配置されたことを特徴とする空気入りタイヤ。【選択図】図1
Description
本発明は、空気入りタイヤに関する。
一般に、空気入りタイヤを長期間使用すると、大気中に含まれる微量のオゾン、およびタイヤの転動によるゴムの変形に起因して、ゴムの表面に見られるひび割れであるオゾンクラックが発生し、そして、そのオゾンクラックの発生によって、必ずしも直ちにタイヤの性能への影響はないものの、タイヤの外観が悪化していた。したがって、トレッド部に配設された周溝へのオゾンクラックの発生を抑制し、さらにオゾンクラックが発生してもそのひび割れを周溝の延在方向に進展させない対策が求められていた。
そして、周溝の溝底付近の中でも、溝底と溝壁とを、タイヤ径方向内側に凸となる曲面で繋いだ曲面部分で、オゾンクラックが発生し進展し易い傾向があることから、かかるオゾンクラックの発生およびその進展の対策としては、例えば、トレッド部の周溝の溝壁と溝底とを、タイヤ径方向内側に凸となる曲面で繋いだ曲面部分の曲率半径を大きくする方法が挙げられる(例えば、特許文献1)。
そして、周溝の溝底付近の中でも、溝底と溝壁とを、タイヤ径方向内側に凸となる曲面で繋いだ曲面部分で、オゾンクラックが発生し進展し易い傾向があることから、かかるオゾンクラックの発生およびその進展の対策としては、例えば、トレッド部の周溝の溝壁と溝底とを、タイヤ径方向内側に凸となる曲面で繋いだ曲面部分の曲率半径を大きくする方法が挙げられる(例えば、特許文献1)。
しかし、曲面部分の曲率半径を大きくしても、タイヤの長期間の使用等によって結局は、オゾンクラックが発生し、その後進展する場合があるという課題があった。したがって、オゾンクラックの発生およびその進展のさらなる対策が求められていた。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、タイヤの周溝に発生するオゾンクラックによる外観の悪化を低減させた空気入りタイヤを提案するものである。
前記課題を達成するための本発明の要旨構成は、以下の通りである。
本発明の空気入りタイヤは、トレッド部に、タイヤ周方向に連続して延びる少なくとも1本の周溝を具え、該周溝が、溝底部分と、該溝底部分を隔てて両側に位置する一対の溝壁部分と、該溝底部分およびそれぞれの該溝壁部分の相互を、タイヤ径方向内側に凸となる曲面で繋ぐそれぞれの曲面部分とを有する空気入りタイヤにおいて、前記周溝の前記曲面部分の少なくとも一つに、複数のサイプが、該周溝の延在方向に並べて配置されたことを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤは、トレッド部に、タイヤ周方向に連続して延びる少なくとも1本の周溝を具え、該周溝が、溝底部分と、該溝底部分を隔てて両側に位置する一対の溝壁部分と、該溝底部分およびそれぞれの該溝壁部分の相互を、タイヤ径方向内側に凸となる曲面で繋ぐそれぞれの曲面部分とを有する空気入りタイヤにおいて、前記周溝の前記曲面部分の少なくとも一つに、複数のサイプが、該周溝の延在方向に並べて配置されたことを特徴とする。
ここで、本発明の空気入りタイヤでは、それぞれの前記サイプが、該サイプが配置された前記周溝の幅方向を向いて延びることが好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤでは、それぞれの前記サイプのタイヤ径方向内側端が、該サイプが設けられた前記曲面部分に隣接する前記溝底部分のタイヤ径方向内端とタイヤ径方向で同じ位置、または、該タイヤ径方向内端よりタイヤ径方向外側に位置することが好ましい。
さらに、本発明の空気入りタイヤでは、前記曲面部分と前記溝底部分、および、前記曲面部分と前記溝壁部分との各境界位置を含み、タイヤ径方向に延びる仮想面で挟まれる範囲内に、それぞれの前記サイプが配置されることが好ましい。
なお、本発明においてタイヤの諸寸法は、特に断りのない限り、適用リムに組み付けたタイヤに規定の空気圧を充填した無負荷状態での寸法を指す。ちなみに、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)YEAR BOOK、欧州ではETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation) STANDARD MANUAL、米国ではTRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)YEAR BOOK等に記載されている、適用サイズにおける標準リム(または、“Approved Rim”、“Recommended Rim”)を指す。また、「適用リムに組み付けたタイヤに規定の空気圧を充填した」状態とは、タイヤを上記の適用リムに装着し、JATMA等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける単輪の最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)とした状態を指す。
本発明によれば、タイヤの周溝に発生するオゾンクラックによる外観の悪化を低減させた空気入りタイヤを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に例示説明する。
図1は、本発明に従う空気入りタイヤ10のトレッド部1の周溝2の周辺を拡大して例示する斜視図である。
図1は、本発明に従う空気入りタイヤ10のトレッド部1の周溝2の周辺を拡大して例示する斜視図である。
図1には、本発明に従う空気入りタイヤ10のトレッド部1に具えられる、タイヤ周方向に連続して延びる周溝2のうちの1本、および、周溝2により区画される陸部、図中ではリブ状陸部が示されている。なお、図1では、周溝2は、タイヤ周方向に沿って直線状に延びる延在形態を示しているが、周溝2はタイヤ周方向に連続的に延びるものであればよく、例えば、ジグザグ状、波状等の延在形態とすることができる。また、周溝2は、1本以上、複数本でもよい。
また、トレッド部1に具えられる周溝2は、平面状の溝底部分3と、溝底部分3を隔てて両側に位置する平面状の一対の溝壁部分4と、溝底部分3およびそれぞれの溝壁部分4の相互を、タイヤ径方向内側に凸となる、周溝2の延在方向に直行する方向(周溝2の幅方向)に沿う断面(周溝2の延在方向に対して直交する面による断面)で円弧状の曲面で繋ぐそれぞれの曲面部分5とを有している。なお、図中の曲面部分5は、周溝2の延在方向に直行する方向に沿う断面で円弧状の曲面であるが、その他の曲面形態にすることができる。
そして、このような空気入りタイヤ10のトレッド部1の周溝2に、上記のような曲面部分5を設けることでオゾンクラックの発生を抑制し得るものの、そもそもオゾンクラックは、タイヤ転動時の周溝2の開閉変形に伴って、曲面部分5で局部的に変形し応力が集中しやすいため、曲面部分5で多く発生する傾向があり、タイヤ10の長期間等の使用によっては、オゾンクラックが発生し、さらにそのオゾンクラックがタイヤ周方向に進展するので、タイヤ10の外観を悪化させていた。そこで、本発明では、周溝2の曲面部分5の少なくとも1つ(図1では1本の周溝2の2つの曲面部分5のうちの一方)に、曲面部分5の表面に開口する複数のサイプ6が、周溝2の延在方向に並べて配置される。
したがって、本願発明の空気入りタイヤ10では、周溝2の曲面部分5に配置した複数のサイプ6が、タイヤ転動時の周溝2の開閉変形に伴う、曲面部分5での局部的な応力の集中を抑制するので、タイヤの曲面部分5に発生するオゾンクラックを低減させることができ、その結果、外観の悪化を抑えることができる。また、タイヤ転動時の周溝2の開閉変形に伴い、曲面部分5に集中していた応力が、図2に示す、サイプ6の、溝底部分3側のサイプ底62と、溝壁部分4側のサイプ壁63とに集中するので、仮に、集中した応力に起因してサイプ底62とサイプ壁63とから割れが発生しても、視認され難くすることができる。
なお、複数本の周溝2の一部または全部、また、当該周溝2の一対の曲面部分5のうちの両方にサイプ6を設けても良い。
したがって、本願発明の空気入りタイヤ10では、周溝2の曲面部分5に配置した複数のサイプ6が、タイヤ転動時の周溝2の開閉変形に伴う、曲面部分5での局部的な応力の集中を抑制するので、タイヤの曲面部分5に発生するオゾンクラックを低減させることができ、その結果、外観の悪化を抑えることができる。また、タイヤ転動時の周溝2の開閉変形に伴い、曲面部分5に集中していた応力が、図2に示す、サイプ6の、溝底部分3側のサイプ底62と、溝壁部分4側のサイプ壁63とに集中するので、仮に、集中した応力に起因してサイプ底62とサイプ壁63とから割れが発生しても、視認され難くすることができる。
なお、複数本の周溝2の一部または全部、また、当該周溝2の一対の曲面部分5のうちの両方にサイプ6を設けても良い。
そしてまた、このような空気入りタイヤでは、図1〜3に示すように、それぞれのサイプ6が、曲面部分5に、該サイプが配置された周溝2の幅方向、すなわち、周溝2に沿って延在する曲面部分5の延在方向に垂直な方向を向いて延びることが好ましい。上記構成によれば、サイプ6が、曲面部分5に発生したオゾンクラックの、周溝2の延在方向への進展を分断し妨げるので、曲面部分5に発生するオゾンクラックによる外観の悪化を効果的に低減させることができる。
なおここで、「サイプ6が周溝の幅方向を向いて延びる」とは、サイプ6が配置される曲面部分5を含む周溝2の幅方向に対して、サイプ6が0〜45度の角度で傾斜して延びることを含むものとする(図1〜3の例では、サイプ6は、周溝2の幅方向に対して、0度の角度で延びている)。また、周溝2の延在方向に沿う断面、換言すれば周溝2の溝幅方向に対して直交する面による断面で、タイヤ径方向に対して、サイプ6が0〜45度の角度で傾斜して延びることもできる(図1〜3に例示する実施形態では、サイプはタイヤ径方向に対して、0度の角度で延びている)。
また、サイプ6のタイヤ径方向内側端61(図2の例では、サイプ底62が平面状とされ、サイプ6のタイヤ径方向内側端61と当該サイプ底62の面とが同じ位置とされている)が、該サイプ6が設けられた曲面部分5に隣接する溝底部分3のタイヤ径方向内端とタイヤ径方向で同じ位置、または該溝底部分3のタイヤ径方向内端よりタイヤ径方向外側に位置することが好ましい。すなわち、サイプ6が配置された曲面部分5を有する周溝2が隣接するトレッド部表面からのサイプ6の深さが、該トレッド部表面からの周溝2の深さと同じまたは該周溝2の深さより浅いことが好ましい。上記構成によれば、タイヤ転動時の周溝2の開閉変形による、サイプ6の底(タイヤ径方向内端61)からのタイヤ径方向内側への割れが発生しても、通常タイヤに備えられている、トレッド部1のタイヤ径方向内側に配置されている補強層(ベルトなど)にまで、その割れが進展するのを抑制することができる。
さらに、曲面部分5と溝底部分3、および、曲面部分5と溝壁部分4との各境界位置7、8を含み、タイヤ径方向に延びる各仮想面をそれぞれ仮想面P1、P2とするとき、サイプ6は、各仮想面P1、P2で挟まれる範囲内に、配置されることが好ましい。すなわち、仮想面P1より溝底部分3側、および仮想面P2より溝壁部分4側には、サイプ6が曲面部分5から延びて配置されていないことが好ましい。上記構成によれば、サイプ6が配置される曲面部分5の周辺の溝底部分3や溝壁部分4の成形不良を抑制しつつ、タイヤの周溝2、特に曲面部分5に発生するオゾンクラックによる外観の悪化を効果的に低減させることができる。
なお、仮想面P1、P2で挟まれる範囲の外側にサイプ6が延びて配置される、すなわち、仮想面P2より溝壁部分4側にサイプ6が延びて配置されると、タイヤの成形時、曲面部分5の周辺の溝底部分3や溝壁部分4の、サイプ6間のブロック剛性が低下する傾向があり、例えば曲面部分5の周辺のブロックが壊れる可能性が高まる。サイプ6を形成するための金型部分が、加硫成形後に抜け難くなる場合があるためである。また、仮想面P1より溝底部分3側にサイプ6が延びて配置されると溝底3よりも深い部分にサイプが存在することになり、最外層ベルトへの耐亀裂進展性を損なうおそれがあるためである。
なお、図2の例では、仮想面P1、P2で挟まれる範囲の全域(境界位置7から境界位置8まで)にわたってサイプ6が配置されているが、本発明の作用効果を奏する限度で、一部のみにサイプ6を配置してもよい。
なお、仮想面P1、P2で挟まれる範囲の外側にサイプ6が延びて配置される、すなわち、仮想面P2より溝壁部分4側にサイプ6が延びて配置されると、タイヤの成形時、曲面部分5の周辺の溝底部分3や溝壁部分4の、サイプ6間のブロック剛性が低下する傾向があり、例えば曲面部分5の周辺のブロックが壊れる可能性が高まる。サイプ6を形成するための金型部分が、加硫成形後に抜け難くなる場合があるためである。また、仮想面P1より溝底部分3側にサイプ6が延びて配置されると溝底3よりも深い部分にサイプが存在することになり、最外層ベルトへの耐亀裂進展性を損なうおそれがあるためである。
なお、図2の例では、仮想面P1、P2で挟まれる範囲の全域(境界位置7から境界位置8まで)にわたってサイプ6が配置されているが、本発明の作用効果を奏する限度で、一部のみにサイプ6を配置してもよい。
図3に示す、サイプ6の幅Wは、0.3〜1.0mmとすることが好ましい。上記構成によれば、曲面部分5に配置したサイプ6を視認され難くしつつ、曲面部分5の局部的な変形を十分に抑制して、外観の悪化を十分に抑えることができる。また、タイヤ転動時の周溝2の開閉変形により発生するおそれのある、サイプ底62での割れを、サイプ6の幅を1.0mm以下とすることにより、抑制することができる。さらに、サイプ6の幅を0.3mm以上にすることにより、所期した寸法や傾き、間隔等を有するサイプ6を曲面部分5に形成させることができる。
周溝2の延在方向に沿って延びる曲面部分5に、周溝2の延在方向に並べて配置される各サイプ6の間隔Iは、サイプ6の幅Wに対して、5〜45倍となることが好ましい。各サイプ6の間隔Iが5倍以上であれば、サイプ6を配置させた曲面部分5のブロック剛性の低下が防止され、例えば曲面部分5のブロックが壊れるのを防止しすることができる。さらに、各サイプ6の間隔Iを45倍以下とすることで、タイヤ転動時の周溝2の開閉変化に伴う、曲面部分5の局部的な応力の集中が十分に抑制され、また、仮にオゾンクラックが発生した場合であっても、オゾンクラックの進展が妨げられるので、その結果、外観の悪化を十分に低減させることができる。
なお、同様な観点からは、サイプ6の配置の間隔Iは、サイプ6の幅Wに対して、5〜20倍となることがさらに好ましい。
なお、同様な観点からは、サイプ6の配置の間隔Iは、サイプ6の幅Wに対して、5〜20倍となることがさらに好ましい。
図2の例で示すように、曲面部分5に配置されるサイプ6の、溝底部分3側のサイプ底62と、溝壁部分4側のサイプ壁63との相互は、タイヤ径方向内側に凸となる曲面64、特にタイヤ径方向内側に凸の円弧となる曲面64で繋ぐことが好ましい。上記構成によれば、サイプ底62とサイプ壁63とを繋ぐ曲面64が、タイヤ転動時の周溝2の開閉変形に伴う、サイプ底62とサイプ壁63とが交差する部分に集中する応力を緩和し、そこからの割れの発生を抑えることができる。また、サイプ6が配置された曲面部分5およびその周辺の成形不良が抑えられるので、サイプ底62およびサイプ壁63からの割れの発生を抑えることができる。
なお、サイプ6は、トレッド部1に複数本設けた周溝2それぞれの一対の曲面部分5に配設することができるが、トレッド部1に複数本設けた周溝2のなかでも、最もタイヤ幅方向外側に位置するショルダー周溝の一対の曲面部分5、特には、ショルダー周溝のタイヤ幅方向外側の曲面部分5に少なくとも配置されることが好ましく、当該ショルダー周溝のみの一対の曲面部分5のみ、または、当該ショルダー周溝のみのタイヤ幅方向外側の曲面部分5のみに配置することとすることもできる。最もタイヤ幅方向外側に位置するショルダー周溝の一対の曲面部分5、特にはショルダー周溝のタイヤ幅方向外側の曲面部分5は、タイヤ幅方向内側の他の周溝2の曲面部分5と比較して、タイヤ転動時に周溝の開閉変形によりオゾンクラックが発生し、さらにそれが進展しやすい傾向があるので、かかる曲面部分5にサイプ6を配置することにより、オゾンクラックによる外観の悪化をより効果的に低減させることができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明の空気入りタイヤは、上記一例に限定されることは無く、上記した本発明の実施形態には、適宜変更を加えることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例になんら限定されるものではない。
(実施例1〜4)
実施例1のタイヤは、タイヤサイズが195/65R15であり、トレッド部に配設された3本の周溝のうちの、ショルダー周溝の、タイヤ幅方向外側の曲面部分に、幅が0.5mmであるサイプを、それぞれの間隔が22.5mmとなるように設けた。また、図1および2に示すように、サイプは、周溝の幅方向に対して0度の角度で延在しており、各サイプのタイヤ径方向内側端が、サイプを設けた周溝の溝底部分のタイヤ径方向内端と同じタイヤ径方向位置であり、仮想面P1およびP2で挟まれる範囲内に、それぞれのサイプが配置されている。
また、実施例2〜4のタイヤは、サイプの幅およびサイプの配置間隔を表1の諸元に示すように変化させた以外は、実施例1のタイヤと同様の構成を有するタイヤである。
(比較例1)
比較例1のタイヤは、曲面部分にサイプを配置していないことを除いて、実施例1と同様の構成を有するタイヤである。
これら実施例1〜4および比較例1のそれぞれの空気入りタイヤを下記の方法で評価した。
実施例1のタイヤは、タイヤサイズが195/65R15であり、トレッド部に配設された3本の周溝のうちの、ショルダー周溝の、タイヤ幅方向外側の曲面部分に、幅が0.5mmであるサイプを、それぞれの間隔が22.5mmとなるように設けた。また、図1および2に示すように、サイプは、周溝の幅方向に対して0度の角度で延在しており、各サイプのタイヤ径方向内側端が、サイプを設けた周溝の溝底部分のタイヤ径方向内端と同じタイヤ径方向位置であり、仮想面P1およびP2で挟まれる範囲内に、それぞれのサイプが配置されている。
また、実施例2〜4のタイヤは、サイプの幅およびサイプの配置間隔を表1の諸元に示すように変化させた以外は、実施例1のタイヤと同様の構成を有するタイヤである。
(比較例1)
比較例1のタイヤは、曲面部分にサイプを配置していないことを除いて、実施例1と同様の構成を有するタイヤである。
これら実施例1〜4および比較例1のそれぞれの空気入りタイヤを下記の方法で評価した。
〈オゾンクラック発生量〉
実施例1〜4および比較例1のそれぞれの空気入りタイヤを、事前劣化処理(タイヤを、リムに組み付けずに80℃で1ヶ月放置)した上でサイズが6Jのリムに組付け、タイヤ内圧を220kPaにした。次いで、それらのタイヤを取り付けた車両を、テストコースで、60km/hの速度で20000kmの距離を走行させた。そして、走行した後のタイヤのショルダー周溝の、タイヤ幅方向外側の曲面部分に発生したオゾンクラックの本数を測定した。比較例1のタイヤに発生したオゾンクラックの本数を100として、指数評価した結果を表1に示す。数値が小さいほど、そのタイヤのショルダー周溝の、タイヤ幅方向外側の曲面部分に発生するオゾンクラックが抑制されたことを示す。
〈オゾンクラック長さ〉
実施例1〜4および比較例1のそれぞれの空気入りタイヤについて、上記と同様に走行させた。そして、走行した後のタイヤのショルダー周溝の、タイヤ幅方向外側の曲面部分に発生したオゾンクラックの長さを測定し、平均長さを算出した。比較例1のタイヤに発生したオゾンクラックの平均長さを100として、指数評価した結果を表1に示す。数値が小さいほど、そのタイヤのショルダー周溝の、タイヤ幅方向外側の曲面部分に発生したオゾンクラックの進展が抑制されたことを示す。
実施例1〜4および比較例1のそれぞれの空気入りタイヤを、事前劣化処理(タイヤを、リムに組み付けずに80℃で1ヶ月放置)した上でサイズが6Jのリムに組付け、タイヤ内圧を220kPaにした。次いで、それらのタイヤを取り付けた車両を、テストコースで、60km/hの速度で20000kmの距離を走行させた。そして、走行した後のタイヤのショルダー周溝の、タイヤ幅方向外側の曲面部分に発生したオゾンクラックの本数を測定した。比較例1のタイヤに発生したオゾンクラックの本数を100として、指数評価した結果を表1に示す。数値が小さいほど、そのタイヤのショルダー周溝の、タイヤ幅方向外側の曲面部分に発生するオゾンクラックが抑制されたことを示す。
〈オゾンクラック長さ〉
実施例1〜4および比較例1のそれぞれの空気入りタイヤについて、上記と同様に走行させた。そして、走行した後のタイヤのショルダー周溝の、タイヤ幅方向外側の曲面部分に発生したオゾンクラックの長さを測定し、平均長さを算出した。比較例1のタイヤに発生したオゾンクラックの平均長さを100として、指数評価した結果を表1に示す。数値が小さいほど、そのタイヤのショルダー周溝の、タイヤ幅方向外側の曲面部分に発生したオゾンクラックの進展が抑制されたことを示す。
表1に示す結果より、実施例1〜4の空気入りタイヤは、サイプが配置されていない比較例1の空気入りタイヤと比較し、オゾンクラックの発生およびオゾンクラックの進展が抑制されており、すなわち、オゾンクラックに起因する外観の悪化が低減されていることがわかる。また、実施例3、4の空気入りタイヤは、各サイプの間隔Iを、サイプの幅Wに対して、5〜20倍の範囲内としたので、実施例1、2の空気入りタイヤと比較して、オゾンクラックの発生およびオゾンクラックの進展がさらに抑制されていることがわかる。
本発明によれば、タイヤの周溝に発生するオゾンクラックによる外観の悪化を低減させた空気入りタイヤを提供することができる。
1 トレッド部;2 周溝;3 溝底部分;4 溝壁部分;5 曲面部分;6 サイプ;7 曲面部分と溝底部分との境界位置;8 曲面部分と溝壁部分との境界位置;10 空気入りタイヤ;61 サイプのタイヤ径方向内端;62 サイプ底;63 サイプ壁;64 曲面;I サイプの間隔;P1、P2 仮想面;W サイプの幅
Claims (4)
- トレッド部に、タイヤ周方向に連続して延びる少なくとも1本の周溝を具え、
該周溝が、溝底部分と、該溝底部分を隔てて両側に位置する一対の溝壁部分と、該溝底部分およびそれぞれの該溝壁部分の相互を、タイヤ径方向内側に凸となる曲面で繋ぐそれぞれの曲面部分とを有する空気入りタイヤにおいて、
前記周溝の前記曲面部分の少なくとも一つに、複数のサイプが、該周溝の延在方向に並べて配置されたことを特徴とする空気入りタイヤ。 - それぞれの前記サイプが、該サイプが配置された前記周溝の幅方向を向いて延びる、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- それぞれの前記サイプのタイヤ径方向内側端が、該サイプが設けられた前記曲面部分に隣接する前記溝底部分のタイヤ径方向内端とタイヤ径方向で同じ位置、または、該タイヤ径方向内端よりタイヤ径方向外側に位置する、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記曲面部分と前記溝底部分、および、前記曲面部分と前記溝壁部分との各境界位置を含み、タイヤ径方向に延びる仮想面で挟まれる範囲内に、それぞれの前記サイプが配置される、請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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