JP2014206536A - 非接触位置センサ及び非接触位置センサシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】外部磁場の影響を受けない非接触位置センサを提供する。【解決手段】各々が透磁性コアとコイル軸を画定するウイングを備える少なくとも2つのセンサコイル1,2を備える。これらの少なくとも2つのセンサコイル1,2は、互いに実質的に平行であるコイル軸を有するように配置される。センサの電気回路は、少なくとも2つのセンサコイル1,2の各々内で所定の交流電流を駆動し、前記少なくとも2つのセンサコイル1,2の各々の電圧の高周波電圧成分を決定する。所定の交流電流は、低周波電流成分と高周波電流成分を含む。電気回路は、決定された電圧の内の2つの高周波電圧成分の振幅レベルを互いから減算することによって及びその減算結果を所定の基準パターンに比較することによって、強磁性ターゲット20の位置を検出する。【選択図】図2

Description

本発明は、少なくとも部分的に強磁性のターゲットの位置を検出するための改良された非接触位置センサ及びその非接触位置センサを組み込む非接触位置センサシステムに関する。
本発明に照らして、非接触位置センサは、電流駆動型磁界センサとして理解されるべきである。
従って、非接触位置センサは、所定の駆動電流が提供されるセンサコイルを含む。次に、外部印加磁界がそのセンサコイル内でその所定の駆動電流によって誘導される内部磁界と相互作用する。これら二つの磁界間の相互作用の量は、センサコイルのインダクタンスを測定することによって検出可能である。更に、センサコイルのインダクタンスの変化は、内部磁界が一定に保たれている場合、外部磁界の変化を示す。
一般的に、非接触位置センサは、回転移動又は平行移動の検出のために、特にその移動を行う対象物の位置の検出のために利用される。この目的で、その対象物は、位置インジケータ要素としてターゲットを備える。そのターゲットは、外部磁界を発生するかそれと相互作用をする。外部磁界の変化は、非接触位置センサによって検出されることができる。
非接触位置センサのための例示的展開のシナリオでは、ターゲットは永久磁石を含む。非接触位置センサの近傍でのターゲットとしての永久磁石の移動は、非接触位置センサが露出する外部磁界を変化させる。外部磁界におけるそのような変化は、例えば、非接触位置センサのセンサコイルにおけるインダクタンスの変化として検出される。
非接触位置センサのため他の展開シナリオは、EP0684454A1で提案されている。そこでは、強磁性ギアの回転移動が検出されるようになっている。永久磁石をターゲットとしてギアの1個以上の歯に配置する代わりに、非接触位置センサと強磁性ギアとの間に永久磁石を配置することが提案されている。回転中に、ギアの強磁性歯が永久磁石に近接して位置されると、永久磁石の磁界が偏向される。外部磁界のこの変化が、非接触位置センサ内で検出可能である。
このEP0684454A1では、非接触位置センサとターゲットとの間の距離をより広くすることが可能となり、ターゲットとしてのギアの歯上の位置インジケータ要素として永久磁石を固定する必要性を無くす。更に、ギアの回転移動は、壁が非接触位置センサを永久磁石から分離する構成においても検出されることができる。
非接触位置センサの開発は、EP0891560B1を参照して議論されるように、種々の改良点に遭遇した。ここで記述された非接触位置センサは、それ以来、外部磁界を検出するための単純だが正確な方法を提供することと認識されている。
これに関して、そこで開示された非接触位置センサの動作原理を以下で説明する。
センサコイルがそのセンサコイルに含まれた強磁性コアの不飽和状態内で作動されると、そのセンサコイルは主に一定のインピーダンス(誘導リアクタンス)として働く。これは、強磁性コアの磁化が、不飽和状態では印加される磁界と共に増加する事実に起因する。強磁性コアの磁化が飽和状態に達すると、その時、センサコイルのインピーダンス(誘導リアクタンス)が顕著に減少する。
一般的に、強磁性コアに対する不飽和状態と飽和状態との間の遷移領域は検出器コイルの「動作点」として用いられる。この遷移領域において、外部から印加された磁界の変化はインピーダンス(誘導リアクタンス)の変化を生じる。インピーダンス(誘導リアクタンス)の変化は、インピーダンス(誘導リアクタンス)の決定において、電子回路が外部磁界の変動(ΔHext)を引き出すように外部磁界(Hext)に比例する。
EP0891560B1において、更に、正と負の電流パルスを含む電流をセンサコイルへ供給することが提案されている。電流パルスは、実質的に矩形状電流パルスとなる立ち上がりエッジと立下りエッジを備えるものとして記述される。
具体的には、正と負の電流パルスの振幅は、センサコイルの強磁性コアが正極及び負極の飽和状態へ駆動されるように構成される。従って、正の電流パルスの場合、内部磁界がHint=n/I*Iになる。センサコイルの強磁性コアが外部磁界Hextによって増加/減少された内部磁界Hintの残りによって磁化される。
具体的には、電流パルスの立ち上がりエッジに応答して、センサコイルは、その立ち上がりエッジを誘導する電流を押す逆起電力に起因して電圧ピークを受ける。
電流パルスの立下りエッジに応答して、センサコイルは逆極性を有する第2の電圧ピークを受ける。この第2の電圧ピークは磁化されたセンサコイルの自己インダクタンスLに起因し、そこでは電圧信号がv=Ldi/dtとして決定される。
従って、第2の電圧ピークの高さは、外部磁界Hextによって増加/減少された内部磁界Hintの残りに基づくセンサコイルの磁気コアの磁化に依存する。その結果、第2の電圧ピークの高さによって外部磁界の存在/不存在を検出することが可能である。
より詳細には、非接触位置センサは、正の電流パルス並びに負の電流パルスの立下りエッジに対する電圧ピークの振幅を検出し、外部磁界の存在/不存在を決定するために両振幅値を使用する。
電圧ピークの検出された振幅を先の検出結果と比較すると、外部磁界の変化量ΔHext、即ち、非接触位置センサに対するターゲットの移動を検出することが可能である。
以下で説明されるように、非接触位置センサはその精度が制限される。
引き続き印加された正と負の電流パルスの各組合せに対して、非接触位置センサは、外部から印加された磁界におけるただ一つの変化を決定する。これに関して、検出結果の数は、電流パルスパターンによって制限される。
更に、電圧パルスは、その振幅検出が困難であり且つそのセンサでかなりの処理能力を必要とするように短く且つ高い。更に、高い自己インダクタンス電圧の場合、その検出は、高定格電圧を有する回路コンポーネントを必要とする可能性がある。
更に、検出結果は、ターゲットの外部磁界Hextだけでなくあらゆる外部磁界によって影響を及ぼされる。例えば、自動車機器において、非接触位置センサは、磁化されている場合、ターゲットの外部磁界Hextを歪ませる可能性がある種々の強磁性部品によって囲まれている。更に、地磁界もターゲットの外部磁界Hextを歪ませる。
更に、EP0891560B1は、センサコイルにおいて温度ドリフト、重要公差等に対抗する補償電流を提供する制御アルゴリズムを記述しているが、非接触位置センサに含まれる電子回路に対するそのプログラミングと配備は高価で、材料コストを増加し且つ簡潔で容易なセンサ設計に対する障害である。
これに関して、本発明の目的は、例えば、一定の外部磁界に対する影響を回避するために上述の不利益を克服する非接触位置センサを提案することである。更に本発明の他の目的は、強磁性ターゲットのより正確な位置検出を可能とする非接触位置センサを提案することである。本発明の更なる目的に従って、外部磁界Hextの偏向によって強磁性ターゲットの位置を検出することを可能とする非接触位置センサが提案される。
上述の目的の少なくとも一つは、独立の請求項の主題によって解決される。有利な実施形態は従属の請求項の対象となる。
本発明の第1と第2の目的に合致する一例示的実施形態によれば、外部磁界Hextの偏向によって強磁性ターゲット20の位置を検出する非接触位置センサ100が提案される。
この非接触位置センサは少なくとも2個のセンサコイル1,2を備える。各センサコイルは、透磁性コア5,6と、コイル軸を画定し透磁性コア5,6を囲むウイング9,10とを備える。これらの少なくとも2個のセンサコイル1,2は、コイル軸が基本的に互いに並列であり、且つ前記少なくとも2個のセンサコイル1,2の各々の一端13,14が強磁性ターゲット20のための空間に面して前記少なくとも2本のコイル軸の各々に関して横断するように配置される。
非接触位置センサは、更に、前記少なくとも2個のセンサコイル1,2の各々内で所定の交流電流Iを駆動するため及び前記少なくとも2個のセンサコイル1,2の各々の電圧V1,V2の高周波電圧成分V1H,V2Hを決定するための電気回路17を備える。
所定の交流電流Iは、前記少なくとも2個のセンサコイル1,2の各々を飽和状態に駆動するように設定された低周波電流成分I1と、前記少なくとも2個のセンサコイル1,2の各々のインピーダンスを測定するために設定された高周波電流成分I2とを含む。
更に、電気回路17は、夫々2個のセンサコイル1,2の決定された電圧V1,V2の二つの高周波電圧成分V1H,V2Hの振幅レベルを互いから減算すること及び所定の基準パターンに対してその減算結果を比較することによって、強磁性ターゲット20の位置を決定するように構成される。
より詳細な実施形態によれば、非接触位置センサ100の電気回路17は、更に、夫々2個のセンサコイル1,2の各々の電圧V1,V2の高周波電圧成分V1H,V2Hを決定するためのハイパスフィルタ22を備える。更に、このハイパスフィルタ22の遮断周波数は、前記少なくとも2個のセンサコイル1,2の夫々に対する高周波電流成分I2の周波数に基づく。
他のより詳細な実施形態によれば、非接触位置センサ100の電気回路17は、更に、夫々低周波電流成分I1からの、2個のセンサコイル1,2の各々の電圧V1,V2の低周波電圧成分V1L,V2Lを決定するためのローパスフィルタ21を備える。このローパスフィルタ21の遮断周波数は、前記少なくとも2個のセンサコイル1,2の夫々に対する低周波電流成分I1の周波数f1に基づく。
更により詳細な実施形態によれば、非接触位置センサ100の電気回路17は、更に、夫々の2個のセンサコイル1,2の電圧V1,V2の二つの低周波電圧成分V1L,V2L間の位相オフセットを検出するために位相検出器23を備える。検出された位相オフセットに基づいて、二つの決定された高周波電圧成分V1H,V2Hの一方は、二つの高周波電圧成分V1H,V2Hの振幅レベルを互いから減算する前に、二つの決定された高周波電圧成分V1H,V2Hの他方に対してシフトされる。
更に他のより詳細な実施形態によれば、非接触位置センサ100の電気回路17は、更に、前記少なくとも2個のセンサコイル1,2の二つの決定された高周波電圧成分V1H,V2Hの振幅エンベロープのレベルを互いから減算するように構成される。
他のより詳細な実施形態によれば、低周波電流成分I1の振幅は、強磁性ターゲット20の位置を決定するために使用される外部磁界Hextに基づいて設定され、低周波電流成分I1の低周波数f1は低周波数f1に対する少なくとも2個のセンサコイル1,2の夫々のインピーダンスがセンサコイル1,2のDC特性に対応するように設定される。
更により詳細な実施形態によれば、高周波電流成分I2の高周波数f2は、高周波電流成分I2がインピーダンスの測定を可能とするが夫々のセンサコイル1,2の透磁性コア5,6の磁化に対する影響を無視できるように、夫々のセンサコイル1,2の透磁性に基づいて少なくとも2個のセンサコイル1,2の各々に対して設定される。
更に他のより詳細な実施形態によれば、高周波電流成分I2の高周波数f2は、少なくとも2個のセンサコイル1,2の夫々の共振周波数に対応するように少なくとも2個のセンサコイル1,2の各々に対して設定される。
より詳細な実施形態によれば、非接触位置センサ100は、更に、少なくとも2個のセンサコイル1,2の各々に対して直列抵抗器R1,R2を備える。直列抵抗器R1,R2及び夫々のセンサコイル1,2から形成される各直列回路には、電気回路17によって所定の交流電流Iが供給される。
他のより詳細な実施形態によれば、非接触位置センサ100の直列抵抗器(R1,R2)の各々は、接続されたセンサコイル1,2のDCインピーダンス値と同じ抵抗値を有するように構成される。
更により詳細な実施形態によれば、非接触位置センサ100は、4個のセンサコイル1,2,3,4を備え、各々のセンサコイルが透磁性コア5,6,7,8とコイル軸を画定し、透磁性コア5,6,7,8を囲むウイング9,10,11,12を備える。非接触位置センサ100は、4個のセンサコイル1,2,3,4の各々に対する直列抵抗器R1,R2,R3,R4を備える。
直列抵抗器R1,R2,R3,R4及び夫々のセンサコイル1,2,3,4から形成された各直列回路は、電気回路17によって所定の交流電流Iの0°の位相シフトバージョン、90°の位相シフトバージョン、180°の位相シフトバージョン及び270°の位相シフトバージョンの一つが供給される。位相シフトは、低周波電流成分I1の周波数f1に基づいて設定される(決定される)。
更に、電気回路17は、所定の交流電流Iの0°の位相シフトバージョン及び180°の位相シフトバージョンが供給される又は所定の交流電流Iの90°の位相シフトバージョン及び270°の位相シフトバージョンが供給される夫々の2個のセンサコイル1,3と2,4の決定された電圧V1,V2,V3,V4の内の二つ高周波電圧成分V1H,V2H,V3H,V4Hの振幅レベルを互いから減算することによって且つそれらの減算結果を所定の基準パターンと比較することによって、強磁性ターゲットの位置を決定するように構成される。
より詳細な実施形態によれば、非接触位置センサ100の4個のセンサコイルは、コイル軸が基本的に互いに平行である正方形配置を形成するように配置される。
より詳細な実施形態によれば、非接触位置センサ100は、更に、少なくとも2本のコイル軸の各々に対して基本的に垂直な外部磁界Hextを発生するために、少なくとも2個のセンサコイル1,2間に配置された半径方向の磁化された永久磁石30を備える。
本発明の第3の目的に合致する一例示的実施形態によれば、非接触位置センサ100、永久磁石30及び強磁性ターゲット20を備える非接触位置センサシステムが提案される。非接触位置センサ100は、先に記述された実施形態の内の一方に従って設けられる。永久磁石30は、少なくとも2本のコイル軸の各々に対して基本的に垂直な外部磁界Hextを発生するために、少なくとも2個のセンサコイル1,2間に配置される。更に、強磁性ターゲット20は、少なくとも2個のセンサコイル1,2の各々の一端13,14が面する空間において少なくとも2本のコイル軸の各々に関して横断されるべきである。非接触位置センサ100は、外部磁界Hextの偏向によって強磁性ターゲット20の位置を検出する。
添付の図面は、明細書に組み込まれ、本発明の幾つかの実施形態を示すために明細書に一部を形成する。これらの図面は、明細書と共に本発明の原理を説明するのに役立つ。図面は、本発明がどのように行われ且つ使用されるかの好適な及び他の例を示す目的のためであり、図示され且つ記述された実施形態のみに本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。更に実施形態の幾つかの態様は、本発明に従う解決策を個別に又は異なる組合せで形成することができる。更なる特徴と利点は、添付の図面に示される本発明の種々の実施形態の以下のより特定の記載から明らかとなり、図面中では、類似の参照符号が類似の要素を指す。
本発明の第1の実施形態に係る、動作中の信号プロットを含む非接触位置センサを概略的に示す。 本発明の第2の実施形態に係る非接触位置センサを概略的に示し且つ強磁性ターゲットの異なる位置に対する動作を例示する。 本発明の第3の実施形態に係る非接触位置センサを概略的に示す。 本発明の第3の実施形態に係る非接触位置センサの回路図を示し且つ強磁性ターゲットの異なる位置に対する動作を例示する。
ここで図1を参照すると、本発明の第1の実施形態に係る非接触位置センサ100の概略図が示されている。
非接触位置センサ100は、2個のセンサコイル1,2を含む。センサコイル1,2の各々は、透磁性コア5,6と、夫々の透磁性コア5,6を囲むウイング9,10とを含む。
典型的には、これらの透磁性コア5,6は、アモルファス鉄、コバルト、シリコーン及びボア合金から製造される薄い軟磁性フォイルとして実現される。更に、用語「アモルファス金属」は、不規則原子スケール構造を有する中実金属材料として理解されるべきである。
2個のセンサコイル1,2の各々に対して、ウイング9,10に関連した透磁性コア5,6の配置は、夫々のコイル軸を画定する。具体的には、2個のセンサコイル1,2は、基本的に互いに平行なコイル軸を有るように配置される。
本発明に関連して、用語「コイル軸」は、センサコイル1,2の各々に誘導される内部磁界Hの方向性に対応するものと理解されるべきである。具体的には、透磁性コア5,6の幾何学形状及び夫々のウイング9,10の形状は、磁界Hの方向性を画定する。
分かり易くするために、図1の概略図は図を2個のセンサコイル1,2の内の一個に制限し、また非接触位置センサ100によって実行される位置検出を単純化している。それにもかかわらず、非接触位置センサ100の動作原理は、図1と関連して説明される。
非接触位置センサ100のセンサコイル1において、ウイング9は、ウイング9を流れる駆動電流Iが内部磁界H1を誘導するように、透磁性コア5の回りに配置される。内部磁界H1は、駆動電流Iとウイング9によって形成されるコイルの幾何学形状に依存する。
内部磁界H1は透磁性コア5に印加される。具体的には、内部磁界H1は、透磁性コア5内で磁束密度B1を引き起こす。ウイング9で誘導された印加内部磁界H1に依存して、透磁性コア5内で結果として得られる磁束密度B1は、透磁性コア5の飽和状態まで変化する。
本発明に関連して、飽和とは、印加された磁界Hの増加によって材料の磁化が更に増加されることができず、全磁束密度Bが横ばいになるよう透磁性コアにおいて達した状態である。
非接触位置センサ100において、センサコイル1の透磁性コア5の飽和状態は、特に重要なことである。具体的には、飽和状態は、内部磁界H1に依存するのみならず、外部磁界Hextによって影響を及ぼされる。
外部磁界Hextが内部磁界H1と同じ向きを有する場合、両方の磁界は、センサコイル1の透磁性コア5内で合わさり(建設的に相互作用し)、外部磁界Hextが無い場合に比較してより小さな振幅の駆動電流Iで透磁性コア5が飽和状態になることになる。
同様に、外部磁界Hextが内部磁界H1と逆向きを有する場合、両方の磁界は、外部磁界Hextが無い場合に比較してセンサコイル1の透磁性コア5が飽和状態になるためにより高い振幅の駆動電流Iが必要とされるように、センサコイル1の透磁性コア5内で互いから減算する(破壊的相互作用する)。
これに関して認められることができるように、外部磁界Hextの強度、延いては外部磁界Hextを偏向する(即ち、と反作用する)強磁性ターゲット20の位置は、センサコイル1の透磁性コア5が飽和状態になることが必要な駆動電流Iに関連して決定される。
具体的には、透磁性コア5の不飽和状態と飽和状態との間の遷移は、電気回路17において、即ち、センサコイル1の電気インピーダンスを検出することによって識別可能である。この遷移のポイントは、一般的にはセンサコイル1の「動作ポイント」として知られている。
より詳細には、不飽和状態にある透磁性コア5で動作するセンサコア1は比較的高いインピーダンス値(略600Ω)を有する。飽和状態にある透磁性コア5で動作する同じセンサコア1は比較的低いインピーダンス値(略60Ω)を有する。
センサコイル1に対する不飽和状態と飽和状態との間の変化は、センサコイル1の電圧Vの変化を検出する電気回路17によって所定の駆動電流Iに対して識別可能である。これに関連して、電気回路17は、所定の駆動電流Iに関してセンサコイル1の電圧の比としてセンサコイル1のインピーダンスを決定できる。
非接触位置センサ100のより具体的な実施形態では、有利な駆動電流Iは、センサコイル1の透磁性コア5の不飽和状態と飽和状態との間での遷移をより正確に指示するインピーダンスの変化の検出のために使用される。
特に、非接触位置センサ100の電気回路17は、所定の交流電流Iでセンサコイル1を駆動する。所定の交流電流Iは、低周波電流成分I1と高周波電流成分I2を含み、I=I1+I2として決定されることができる。
典型的には、低周波電流成分I1は10mAの振幅レベルを有し且つf1=1kHzの周波数を持つように制御され、高周波電流成分I2は1乃至2mAの振幅レベルを有し且つf2=100kHzの周波数を有するように制御される。
低周波電流成分I1は、センサコイル1を飽和状態へ駆動するように設定される。具体的には、低周波電流成分I1は、交互極性の内部磁界H1に基づいてセンサコイル1を飽和状態へ交互に駆動するように事前に決定される。それによって、センサコイル1内のコア損失、例えばヒステリシス損失、が減少されることは有利である。
これに関して、低周波電流成分I1の振幅は、可変外部磁界Hextに対するセンサコイル1の透磁性コア5を飽和へ駆動するように事前に決定される。
典型的には、低周波電流成分I1の振幅は、強磁性ターゲット20に関連して発生される期待された外部磁界Hextに基づいて事前に決定される。
更に、低周波電流成分I1の低周波数f1は、センサコイル1のインピーダンスがセンサコイル1のDC特性(即ち、ウイングの抵抗)に対応する(よって支配される)ように設定される。換言すれば、非接触位置センサ100のセンサコイル1は低周波電流成分I1の低周波数f1で基本的にDC特性を発現する。
典型的には、低周波電流成分I1の低周波数f1は、センサコイル1のインピーダンスがウイング9のDC抵抗(例えば、略10乃至20Ω)に対応するように設定される。
高周波電流成分I2は、非接触位置検出器10のセンサコイル1のインピーダンスを測定するために設定される。従って、高周波数成分I2は低周波数成分I1とは異なっている。高周波数電流成分I2が使用される理由は、高周波数f2に対して、センサコイル1が理想的インダクタLとして近似されることができるからである。
これに関して、理想的インダクタLのインピーダンスを測定するために、以下の式1が適用可能である。
Figure 2014206536
従って、入力として予め定義された交流電流i(t)=I・ejωtの場合、そのインピーダンスは、交流電流i(t)=I・ejωtの導関数が同じ振幅を維持しているので、測定された出力電圧ν(t)と所定の交流電流i(t)との間の振幅比として決定されることができる。
典型的には、高周波電流成分I2の高周波数f2は、高周波電流成分I2がセンサコイル1の透磁性コア5の磁化に対する影響が無視できるようにセンサコイル1の透磁性に基づいて設定される。
より詳細には、周知の表皮効果は、磁気浸透深さ(表皮深さ)と外部から印加された磁界を誘導する電流の周波数との間の関係を一般的には表す。その関係は以下の式2で与えられる。
Figure 2014206536
ここで、δは表皮深さと呼ばれ、ρは抵抗率に対応し、ωは角周波数に対応し、且つμ=μ0・μrは絶対透磁率に対応して、そこでは、μ0は自由空間の透磁率を指し且つμrは媒体の比透磁率を指す。
従って、上記式2に基づいて、より高い周波数f=2π・ωに対して、透磁深さ(表皮深さδ)が減少することが容易に理解されることができる。具体的には、高周波数電流成分I2の高周波数は、それがセンサコイル1の透磁性コア5の磁化に影響を及ぼすことないように迅速に変化する、センサコイル1内の内部磁界H1を誘導する。
典型的には、比透磁率μr>>100000を有するセンサコイル1におけるフォイルタイプの透磁コア5の場合、周波数50kHz<f2<500kHzで交番する外部印加磁界は、2乃至3マイクロメートルの磁気浸透深さ(表皮深さδ)に対応する。従って、この例では、そのような内部磁界を誘導する高周波電流成分I2は、センサコイル1の透磁性コア5の全体の磁化に無視できる程度の影響を及ぼすか影響を及ぼさない。
更に、高周波電流成分I2はセンサコイル1の透磁性コア5の磁化に対する影響が限られているので、センサコイル1のインピーダンスの正確な検出結果を可能とすることが予め決定されると同時に非接触位置センサ100の全体的なエネルギー消費を減少する。
これに関して、高周波電流成分I2の高周波数f2がセンサコイル1の共振周波数に対応するように設定されると、非接触位置センサ100の全体的なエネルギー消費が最小化されると同時に、正確な検出結果を可能とすることが強調される。
本発明に関連して、共振は、幾つかの周波数で他の周波数よりも大きな振幅で発振するセンサコイルの傾向として理解され、他方、共振周波数は振幅応答における最大の周波数として特徴づけられる。
センサコイル1が、上で説明したように、理想的インダクタLによって近似されることができるが、実際のセンサコイル1は、例えば、僅かに異なる電位であるウイング9のターン同士間の電界に起因する寄生容量のような寄生効果に影響される。高周波数では、その寄生容量は、センサコイルの動作に影響を及ぼし始め、ある周波数では、センサコイル1は共振回路として動作する、即ち、自己共振する。
有利なことは、高周波電流成分I2の高周波数f2がセンサコイル1の共振周波数に対応するように設定されると、センサコイル1はLC共振器として動作する。高周波電流成分I2の小さな振幅(例えば、1乃至2mA)は、センサコイル1の電圧の比較的大きな振幅となるように設定される。それによって、正確な検出結果が非接触位置センサ100内で達成される。更に、高周波電流成分I2の小さな振幅に起因して、非接触位置センサ100のエネルギー消費が減少される。
更に、低周波電流成分I1と高周波電流成分I2の重畳をセンサコイル1に提供すると、電気回路17は2個のセンサコイル1,2の各々の電圧レベルV1とV2を夫々決定する。
より詳細には、電気回路17は、二つの決定された電圧レベルV1とV2の高周波成分の振幅を互いから減算することによって及び減算結果を所定の基準パターンに比較することによって、強磁性ターゲット20の位置を決定する。強磁性ターゲット20の位置の決定は、図2に関連してより詳細に説明される。
典型的には、センサコイル1の電圧レベルV1は、電気回路17に含まれるローパスフィルタ21とハイパスフィルタ22へ提供される。ローバスフィルタ21の遮断周波数は、低周波電流成分I1の低周波数f1に基づいて構成される。ハイパスフィルタ22の遮断周波数は、高周波電流成分I2の高周波数f2に基づいて構成される。
従って、ローパスフィルタ21は、センサコイル1の電圧の低周波電圧成分V1Lを出力する。同様に、ハイパスフィルタ22はセンサコイル1の電圧V1Hの高周波電圧成分V1Hを出力する。
より詳細には、低周波電流成分I1の低周波数f1は、センサコイル1のインピーダンスがセンサコイル1のDC特性に対応し(よって支配され)、電圧V1の低周波電圧成分がセンサコイル1のDC抵抗によってスケールされる低周波電流成分I1に基本的に対応するように設定される。
換言すれば、低周波電流成分I1の低周波数f1は、センサコイル1が基本的にDC特性を発現し、低周波電流成分I1と電圧V1の高周波電圧成分が略同位相で且つ振幅においてのみ異なるように設定される。
より詳細には、入力としての予め定義された交流電流i(t)の場合、決定された電圧V1の低周波電圧成分V1Lは、予め定義された交流電流i(t)の低周波電流成分I1の位相と略同じである。
従って、決定された電圧V1の低周波電圧成分V1Lのゼロクロス電圧は、センサコイル1に誘導された内部磁界H1の方向の変化となる低周波電流成分I1の極性の変化を示す。
更に、高周波電流成分I2の高周波数f2がセンサコイル1のインピーダンスを測定するために設定される(例えば、高周波数f2はセンサコイル1の透磁性に基づいて設定されるか又は高周波数f2はセンサコイル1の共振周波数に対応するように設定される)場合、センサコイル1のインピーダンスに対応する振幅包絡線を有する電圧V1の高周波電圧成分V1Hが発振する。
従って、高周波電流成分I2が高周波数f2を有するように設定されると、高周波電圧成分の振幅包絡線の実質的電圧降下/電圧上昇はセンサコイル1の透磁性コア5の不飽和状態と飽和状態との間の遷移及びその逆を示す。
その結果、センサコイル1の決定された電圧V1に対して、決定された電圧V1の低周波電圧成分V1Lによって電気回路17がセンサコイル1に誘導された内部磁界H1の極性を検出することができる。他方、同じ決定された電圧V1の高周波電圧成分V1Hの振幅包絡線によって電気回路17が誘導された内部磁界H1に関してセンサコイル1の透磁性コア5の不飽和状態と飽和状態との間の遷移を検出することができる。
換言すれば、決定された電圧V1の低周波電圧成分V1Lを参照することによって、電気回路17は、誘導された内部磁界H1の極性間で区別することができる。更に、決定された電圧V1の高周波電圧成分V1Hを参照することによって、電気回路17は、センサ回路1の誘導された内部磁界H1に対してセンサコイル1の透磁性コア5が飽和状態であるか否かを識別できる。
さて、外部磁界Hextの場合、決定された電圧V1の高周波電圧成分V1Hを参照することによって、電気回路17は、外部磁界Hextと誘導された内部磁界H1が同じ極性を有する場合、センサコイル1の透磁性コア5の不飽和状態と飽和状態との間の遷移がより早く発生する、即ち、決定された電圧V1のより小さな低周波電圧成分V1Lに対して生じることを識別できる。
同時に、決定された電圧V1の高周波電圧成分V1Hを参照することによって、電気回路17は、外部磁界Hextと誘導された内部磁界H1が互いに対して逆極性を有する場合、センサコイル1の透磁性コア5の不飽和状態と飽和状態との間の遷移がより遅く発生する、即ち、決定された電圧V1のより小さな低周波電圧成分V1Lに対して生じることを識別できる。
図1で説明されたように、センサコイル1の決定された電圧V1の低周波電圧成分V1Lと高周波電圧成分V1Hの振幅包絡線との間の上述の依存性は、電圧プロット(逆U形状プロット)で組み合わされることができる。
具体的には、電圧プロットは、X軸上の決定された電圧V1の低周波電圧成分V1Lと、Y軸上の同じ決定された電圧V1の高周波電圧成分V1Hの振幅包絡線とを特徴付ける。換言すれば、時間の任意のポイントに対して、低周波電圧成分V1Lと、高周波成分V1Hの対応する振幅包絡線は、電圧プロットでポイント(x,y)としてプロットされる。
従って、電圧プロットのX軸の正の区間は、センサコイル1における誘導された内部磁界H1の一極性を示す、決定された電圧V1の正の低周波電圧成分V1Lに対応する。同様に、電圧プロットのX軸の負の区間は、センサコイル1における誘導された内部磁界H1の逆極性を示す、決定された電圧V1の負の低周波電圧成分V1Lに対応する。
更に、電圧プロットのY軸は、センサコイル1のインピーダンスに対応する振幅包絡線を有する、決定された電圧V1の高周波電圧成分V1Hに対応する。従って、電圧プロットのY軸における実質的電圧降下/電圧上昇は、センサコイル1の不飽和状態と飽和状態との間の遷移及びその逆を示す。
有利なことは、外部磁界Hextの場合、決定された電圧V1の高周波電圧成分V1Hは、外部磁界Hextと同じ極性/逆極性の内部磁界H1を識別する、決定された電圧V1の夫々の低周波電圧成分V1Lに対して、不飽和状態と飽和状態との間のより早い/より遅い遷移を示す。
従って、外部磁界Hextの極性に依存して、電圧プロットは、外部磁界Hextが無い場合に比較して、左方向又は右方向へ「シフト」される。換言すれば、外部磁界Hextの極性に基づいて、決定された電圧V1の高周波電圧成分V1Hは、外部磁界Hextが無い場合に比較して、決定された電圧V1の低周波電圧成分V1Lに対して「シフト」される。
ここで図2を参照すると、本発明の第2の実施形態に係る非接触位置センサ200が強磁性体20に関連して示されている。
第2の実施形態に係る非接触位置センサ200は、第1の実施形態で既に述べたように、2個のセンサコイル1,2及び電気回路17を備える。
第1の実施形態に関連して概説されたように、非接触位置センサ200は2個のセンサコイル1,2を備え、センサコイルの各々が透磁性コア5,6及び透磁性コア5,6を囲み、コイル軸を画定するウイング9,10を備える。
非接触位置センサ200の電気回路17は、2個のセンサコイル1,2の各々内で個別に所定の交流電流Iを駆動する。簡明のために、所定の交流電流Iの定義のための第1の実施形態のみが参照される。
非接触位置センサ200の電気回路17は、更に2個のセンサコイル1,2の各々の電圧V1,V2の高周波電圧成分V1H,V2Hを決定する。次に、電気回路17は、夫々の2個のセンサコイル1,2の決定された二つの電圧V1,V2の高周波電圧成分V1H,V2Hの振幅レベルを減算する。
外部磁界Hextの場合、決定された電圧V1又はV2の高周波電圧成分V1H又はV2Hの一方は決定された電圧V1又はV2の低周波電圧成分V1L又はV2Lに関してシフトされ、他方、決定された電圧V1又はV2の他方の高周波電圧成分V1H又はV2Hはシフトされない。従って、電気回路17によって決定される減算結果は、異なるパターンによってそのシフトを識別する。
従って、非接触位置センサ200は、減算結果を所定の基準パターンに比較する電気回路17によって、外部磁界Hextの偏向を生じる強磁性ターゲット20の位置を検出できる。
上述のように、電気回路17は、同じ位相を有する所定の交流電流Iで2個のセンサコイル1,2を駆動する。この場合、決定された電圧V1又はV2の高周波電圧成分V1H又はV2Hの内の一方の決定された電圧V2又はV1の高周波電圧成分V2H又はV1Hに対するシフトは、上述のように、振幅レベルの減算によって識別されることができる。
電気回路17が異なる位相を有する(即ち、交流電流間に位相オフセットを有する)所定の交流電流Iで2個のセンサコイル1,2を駆動する場合、電気回路17は、高周波電圧成分の一方のシフトを検出するために、最初に位相オフセットを補償し、次に夫々の2個のセンサコイル1,2の決定された二つの電圧V1とV2の高周波電圧成分V1HとV2Hの位相補償された振幅レベルを減算することが必要である。
より詳細には、非接触位置センサ200は、更に、夫々の2個のセンサコイル1,2の決定された二つの電圧V1,V2の二つの低周波電圧成分V1L,V2Lの間の位相オフセットを検出するための位相検出器13を備えることができる。次に、検出された位相オフセットに基づいて、二つの決定された高周波電圧成分V1H,V2Hの一方は、二つの高周波電圧成分V1H,V2Hを互いから減算する前に、二つの決定された高周波電圧成分V1H,V2Hの他方に対してシフトされる(即ち、時間シフトされる)。
それによって、他方のセンサコイル5又は1に対する一方のセンサコイル1又は5の不飽和状態と飽和状態との間の早い遷移や遅い遷移は、二つの決定された電圧V1,V2の高周波電圧成分V1H,V2Hの同じ位相の振幅レベルを互いから減算することによって検出される。
より詳細な例では、非接触位置センサ200の電気回路17は、二つの決定された電圧V1,V2の高周波電圧成分V1H,V2Hの振幅レベルを互いから減算する前に、決定された電圧V1,V2の各々の高周波電圧成分の振幅包絡線を決定する。
図2に示される非接触位置センサ200は、更に永久磁石30を含む。永久磁石30は、2個のセンサコイル1,2の間に配置される。それによって、2個のセンサコイル1,2は永久磁石30によって発生される外部磁界Hextへ露出される。更に、永久磁石30は、発生された外部磁界Hextが実質的に2本のコイル軸の各々に対して垂直であるように配置される。
非接触位置センサ200の例示的実現によれば、永久磁石30は、放射方向に磁化された永久磁石として実現される。従って、永久磁石30は、一方の極性(例えば、N極)の外側部分と他方の極性(例えば、S極)の内側部分を有するリング形状である。例えば、磁束の閉ループパスは、永久磁石30から生じ、一方のセンサコイル1又は5の透磁性コア5又は6によって焦点を合わせられ、永久磁石30に戻される。
非接触位置センサ200の他の例示的実現によれば、永久磁石30は棒状の永久磁石として実現される。永久磁石30は、一方の極性(例えば、N極)の一端と他方の極性(例えば、S極)の他端を有する直方体形状又は円筒形状を有する。この例では、永久磁石30は、その端部が夫々センサコイル1,2に向けて指すように2個のセンサコイル1,2の間に配置されることが有利である。
センサコイル1,2の各々内で無視できる/バランスのとれた磁束密度Bに対して、永久磁石30が2個のセンサコイル1,2の中心によって画定される平面内に配置されることが有利である。これに関して、夫々のセンサコイル1,2の透磁性コア5,6の各々において、等しい量の磁束が互いに対して反対方向に流れており、それによって、2個のセンサコイル1,2の各々内の全体の磁束密度Bが略ゼロである。
それにもかかわらず、センサコイル1,2に関する永久磁石30の異なる位置に対して、電気回路17は、センサコイル1,2に追加の直流を印加することによって永久磁石30の配置を補償することができる。
具体的に、2個のセンサコイル1,2の中心によって画定される平面の外側の位置への永久磁石30の変位の場合、電気回路17は2個のセンサコイル1,2に対して同じ直流電流オフセットを有する補償直流電流をセンサコイル1,2に供給できる。
2個のセンサコイル1,2から等距離でない位置へ永久磁石30を変位する場合、電気回路17は、2個のセンサコイル1,2に対して逆極性の直流電流オフセットを有する補償直流電流をセンサコイル1,2に供給する。
更に、図2は、非接触位置センサ200と共に強磁性ターゲット20を示している。強磁性ターゲット20は直方体形状又は円筒形状を有し、そこでは強磁性ターゲット20の前面の長さ(即ち、非接触位置センサ200に面する側)は2個のセンサコイル1,2との間の距離の略半分である。強磁性ターゲット20のこの幾何学形状は、実際に、既述された非接触位置センサ200と共に優れた検出結果を提供した。
図2に示されるように、強磁性ターゲット20は、センサコイル1,2の前方に、即ちコイル軸の各々に関して横切って(例えば、垂直方向に)移動されるべきである。具体的には、強磁性ターゲット20は、2個のセンサコイル1,2の各々の一端13,14が向く空間内に移動されるべきである。
強磁性ターゲット20がコイル軸に関して横切って移動されると、それは、a)両センサコイル1,2に対して等距離に、b)センサコイル1の前方に、及びc)センサコイル5の前方に配置されることができる。位置b)とc)は、強磁性ターゲット20が移動されるべき空間内の境界に対応している。換言すれば、強磁性ターゲット20が2個のセンサコイル1,2に関して更に外側に移動される場合、強磁性ターゲット20の位置の検出が不可能になる。
図2(A)において、強磁性ターゲット20は、2個のセンサコイル1,2の間の等しい距離に示される。この位置では、強磁性ターゲット20は、センサコイル1,2内の磁束密度Bへの影響が無視できる。従って、夫々のセンサコイル1,2に対する電圧プロットは対称的であり、電気回路17が夫々の2個のセンサコイル1,2の決定された二つの電圧V1,V2の高周波電圧成分V1H,V2Hの振幅レベルを減算すると、電気回路17は一方の側又は他方の側に対するシフトを検出できない。減算結果は(0,0)で示される。
図2(B)では、強磁性ターゲット20は、センサコイル1の前方に示される。この位置では、強磁性ターゲット20はセンサコイル2内の磁束密度Bへの影響が無視できるが、センサコイル1内の磁束密度Bへ実質的な影響を及ぼす。従って、センサコイル2に対する電圧プロットは対称的であるが、センサコイル1に対する電圧プロットは右方向へ(右への矢印参照)にシフトされる。
この場合、電気回路17が夫々の2個のセンサコイル1,2の決定された二つの電圧V1,V2の高周波電圧成分V1H,V2Hの振幅レベルを減算すると、決定された電圧V1の高周波電圧成分V1Hの決定された電圧V2の他方に高周波電圧成分V2Hに対するシフトが検出可能である。減算結果は(-,+)で示される。
図2(C)において、強磁性ターゲット20は、センサコイル5の前方に示される。この位置では、強磁性ターゲット20はセンサコイル1内の磁束密度Bへの影響が無視できるが、センサコイル1内の磁束密度Bへ実質的な影響を及ぼす。従って、センサコイル1に対する電圧プロットは対称的であるが、センサコイル1に対する電圧プロットは右方向(右への矢印参照)へシフトされる。
この場合、電気回路17が夫々の2個のセンサコイル1,2の決定された二つの電圧V1,V2の高周波電圧成分V1H,V2Hの振幅レベルを減算すると、決定された電圧V2の高周波電圧成分V2Hの決定された電圧V1の他方に高周波電圧成分V1Hに対するシフトが検出可能である。減算結果は(+,-)で示される。
これらの場合の全てで、非接触位置センサ200の電気回路17は、夫々の2個のセンサコイル1,2の決定された電圧V1,V2の二つの高周波電圧成分V1H,V2Hの振幅レベルを互いから減算することによって及びその減算結果を所定の基準パターンに比較することによって、強磁性ターゲット20の位置を検出できる。
上記から容易に理解されるように、非接触位置センサは2個のセンサコイル1,2と共に働くのみならず3個、4個又はそれを越えるセンサコイルを有する非接触位置センサが考えられる。
3個のセンサコイルを有する非接触位置センサの場合、同じセンサコイルが直線構成に又は三角形構成に配置されることができる。強磁性ターゲットが3個のセンサコイルの一つに向く又はそれに近接して配置される場合、同じセンサコイルの決定された電圧の高周波電圧成分が、他の2個のセンサコイルの決定された電圧の高周波電圧成分に対してシフトされる。
従って、この場合にも、二つの決定された電圧の高周波電圧成分の減算によって、強磁性ターゲットの位置が非接触位置センサにおいて検出されることができる。
以下において、4個のセンサコイルを含む非接触位置センサが記述される。この非接触位置センサは、自動車のギアボックスにおけるギア検出のために使用されると有利である。具体的に、図示の構成では、非接触位置センサは、強磁性ターゲットの回転移動と平行移動の検出が可能である。
ここで、図3と図4を参照すると、本発明の第3の実施形態に係る非接触位置センサ300が強磁性ターゲット20に関連して示されている。
第3の実施形態に係る非接触位置センサ300は、4個のセンサコイル1,2,3及び4と、第1の実施形態や第2の実施形態に関して既に記述された電気回路17とを備える。非接触位置センサ300内で、4個のセンサコイル1,2,3及び4は、正方形状に配置されている。換言すれば、4個のセンサコイル1,2,3及び4は、夫々非接触位置センサ300の幾何学形状を形成する正方形のコーナーに配置される。
第1の実施形態と第2の実施形態と同様に、非接触位置センサ300は4個のセンサコイル1,2,3及び4を含み、それらのセンサコイルの各々が透磁性コア5,6,7及び8と、コイル軸を画定し透磁性コア5,6,7及び8を囲むウイング9,10,11及び12とを備える。加えて、直列抵抗器R1,R2,R3及びR4が、4個のセンサコイル1,2,3及び4の各々に対して設けられる。
より詳細には、直列抵抗器R1,R2,R3及びR4の各々は、直列回路を形成するために夫々のセンサコイル1,2,3及び4に直列に接続される。4個の直列回路は、入力端子IN1,IN2,IN3及びIN4に対して含むブリッジ回路を形成するように内部接続される。
電気回路17は、ブリッジ回路の入力端子IN1,IN2,IN3及びIN4に所定の交流電流Iの0°の位相シフトバージョン及び90°の位相シフトバージョンを供給する。簡明のために、所定の交流電流Iの定義のために第1の実施形態と第2の実施形態のみが参照される。用語「位相シフト」は、所定の交流電流Iに含まれる低電圧電流成分I1に対する位相シフトを指す。
典型的には、所定の交流電流Iの0°の位相シフトバージョンは正弦形状を有する低電圧電流成分I1を含み、次に、所定の交流電流Iの90°の位相シフトバージョンは余弦形状を有する低電圧電流成分I1を含む。
より詳細には、電気回路17は、ブリッジ回路の第1の入力端子IN1と第3の入力端子IN3との間で所定の交流電流Iの0°の位相シフトバージョンを駆動するように構成される。同様に、電気回路17は、ブリッジ回路の第1の入力端子IN1と第3の入力端子IN3との間で所定の交流電流Iの0°の位相シフトバージョンを駆動するように構成される。
具体的には、電気回路17は、所定の交流電流Iの0°の位相シフトバージョンと90°の位相シフトバージョンを対称的に供給するように構成される。換言すれば、電気回路17は、0°の位相シフトの所定交流電流I又は90°の位相シフトの所定交流電流Iのいずれかの正のバージョンを一方の入力端子に供給し且つその負のバージョンを他方の入力端子に供給するように構成される。
これに関して、電気回路17は、所定の交流電流Iの0°に位相シフトバージョンを第1の入力端子IN1に供給し、その90°の位相シフトバージョンを第2の入力端子IN2に供給し、その180°の位相シフトバージョンを第3の入力端子IN3に供給し、且つその270°の位相シフトバージョンを第4の入力端子IN4に供給するように構成される。
従って、180°の位相シフトバージョンは、所定の交流電流Iの負の0°の位相シフトバージョンに対応する。同様に、270°の位相シフトバージョンは、所定の交流電流Iの負の90°の位相シフトバージョンに対応する。
更に、ブリッジ回路がより詳細に記述される。
(直列の抵抗器R1とセンサコイル1の)第1の直列回路は第1の入力端子IN1と第2の入力端子IN2との間に接続され、(直列の抵抗器R2とセンサコイル2の)第2の直列回路は第2の入力端子IN2と第3の入力端子IN3との間に接続され、(直列の抵抗器R3とセンサコイル3の)第3の直列回路は第3の入力端子IN3と第4の入力端子IN4との間に接続され、且つ、(直列の抵抗器R4とセンサコイル4の)第4の直列回路は第4の入力端子IN4と第1の入力端子IN1との間に接続される。
従って、直列抵抗器R1,R2,R3及びR4、並びに夫々のセンサコイル1,2,3及び4から形成される各直列回路は、電気回路17によって所定の交流電流Iの0°の位相シフトバージョン、90°の位相シフトバージョン、180°の位相シフトバージョン及び270°の位相シフトバージョンの1つが供給される。
ブリッジ回路において、4個の直列回路の各々は4個のセンサコイル1,2,3及び4の夫々の電圧を決定するために電気回路17に対してセンタータップ接続部を備える。
典型的には、直列抵抗器R1とセンサコイル1の第1の直列回路は、直列抵抗器R1とセンサコイル1との間にセンタータップ接続部を備える。従って、電気回路17が直列回路を所定の交流電流Iの異なるバージョンで駆動する場合、センタータップ接続部はセンサコイル1の電圧V1を提供する。
従って、4個のセンタータップ接続部によって、電気回路17は、4個のセンサコイル1,2,3及び4の各々の電圧V1,V2,V3及びV4の高周波電圧成分V1H,V2H,V3H及びV4Hを決定するために構成される。
次に、電気回路17は、所定の交流電流Iの0°の位相シフトバージョンと180°の位相シフトバージョンが供給される夫々の2個のセンサコイル1,3の決定された二つの電圧V1,V3の高周波電圧成分V1H,V3Hの振幅レベルを減算し、所定の交流電流Iの90°の位相シフトバージョンと270°の位相シフトバージョンが供給される夫々の2個のセンサコイル2,4の決定された二つの電圧V2,V4の高周波電圧成分V2H,V4Hの振幅レベルを減算する。
従って、電気回路17は正方形の対角に直交方向に配置される2個のセンサコイルの電圧の振幅レベルを減算する。換言すれば、正方形の角に配置される4個のセンサコイル1,2,3及び4を有する非接触位置センサ300に対して、電気回路17は、対角に配置される2個のセンサコイルの決定された電圧の高周波成電圧分の振幅レベルを減算する。
これに関して、電気回路17は、最も遠くに離れて配置されるセンサコイルに対する減算結果を決定することが有利である。それによって、1個のセンサコイルの決定された電圧の高周波電圧成分の一方が強磁性ターゲット20へのその近接に起因してシフトされると、1個のセンサコイルの決定された電圧の高周波電圧成分の他方は強磁性ターゲット20からのその遠くの距離に起因してシフトされない(対称形のままである)ことが保証されることができる。
非接触位置センサ300の電気回路17は、減算結果を夫々所定の基準パターンと比較することによって強磁性ターゲット20の位置を検出するように構成される。
その結果、強磁性ターゲット20の優れた検出結果が、非接触位置センサ300によって達成されることができる。
ここで、図4に示される非接触位置センサ300に関する強磁性ターゲット20の特定の位置を参照する。
図4において、強磁性ターゲットは、センサコイル2,3に近接して示されている。この位置で、強磁性ターゲット20はセンサコイル1,4内で磁束密度Bへの影響が無視できるが、近接に起因してセンサコイル2,3内で磁束密度Bへ実質的な影響を及ぼす。
この場合、決定された電圧V2,V3の高周波電圧成分V2H,V3Hは決定された電圧V2又はV3の低周波電圧成分V2L又はV3Lに対してシフトされるが、決定された電圧V1,V4の他方の高周波電圧成分V1H,V4Hはシフトされない。従って、センサコイル1,4に対する電圧プロットは対称形であるが、センサコイル2,3に対する電圧プロットは右方向へ(右への矢印参照)シフトされる。
更に、電気回路17が夫々の2個のセンサコイル1,3の決定された二つの電圧V1,V3の高周波電圧成分V1H,V3Hの振幅レベルを互いから減算すると、決定された電圧V3の高周波電圧成分V3Hの決定された電圧V1の他方の高周波電圧成分V1Hに対するシフトもまた検出可能である。減算結果は(−,+,−,+)で示される。
同時に、電気回路17が夫々の2個のセンサコイル2,4の決定された二つの電圧V2,V4の高周波電圧成分V2H,V4Hの振幅レベルを互いから減算すると、決定された電圧V2の高周波電圧成分V2Hの決定された電圧V4の他方の高周波電圧成分V4Hに対するシフトもまた検出可能である。減算結果は(+,-,+,−)で示される。
その後、電気回路17によって決定された減算結果は、所定の基準パターンへの比較によってそのシフトを識別する。
従って、非接触位置センサ300は、電気回路17が減算結果を所定の基準パターンに比較することによって、外部磁界Hextの検出となる強磁性ターゲット20の位置を検出できる。
より詳細な例では、非接触位置センサ300の電気回路17は、二つの決定された電圧V1,V3の高周波電圧成分の振幅レベルを互いから減算する前に及び二つの決定された電圧V2,V4の高周波電圧成分の振幅レベルを互いから減算する前に、決定された電圧V1,V2,V3及びV4の各々の高周波電圧成分の振幅包絡線を決定する。
センサコイル1,2,3及び4の各々内で無視できる/バランスのとれた磁束密度Bに対して、永久磁石30が、4個のセンサコイル1,2,3及び4の中心によって画定される平面内に配置されることが有利である。
これに関して、夫々のセンサコイル1,2,3及び4の透磁性コア5,6,7及び8の各々において、等量の磁束は、4個のセンサコイル1,2,3及び4の各々内の全体の磁束密度Bが略ゼロであるように互いに反対方向へ流れている。
それにもかかわらず、センサコイル1,2,3及び4に関する永久磁石30の異なる位置に対して、電気回路17は、センサコイル1,2,3及び4に追加の直流電流を供給することによって永久磁石30の位置を補償できることが容易に理解される。
更に、電気回路17は、センサコイルにおける温度ドリフトを補償するために、4個のセンサコイル1,2,3及び4の各々に対して直流電流を供給するように構成されることもできる。
要約すれば、上述の非接触位置センサや非接触位置センサシステムは、周知の3Dホール位置センサを越える多くの利点を有する。
具体的には、ターゲットと非接触位置センサとの間の構造的なより小さな距離に起因して且つセンサのより高感度に起因して、記述された非接触位置センサはNdFeBから作られる強力な永久磁石の必要性を排する。
更に有利なことは、永久磁石は、位置が検出されるべきターゲットに直接取り付けられる必要はない。記述された例では、永久磁石は、組み立て処理に簡潔さが求められるギアボックスの内側に取り付けられる必要はない。
なお一層有利なことは、永久磁石の位置合わせ不良がセンサアセンブリで調整され且つ校正されることができる。これによって、磁界内校正やセンサと磁石の組合せのペアリングを行うことなく磁気位置センサからの許容範囲の50%が減少される。
100,200,300 非接触位置センサ
1,2,3,4 センサコイル
5,6,7,8 透磁性コア
9,10,11,12 ウイング
13,14,15,16 センサコイルの一端(空間に面する)
17 電気回路
20 強磁性ターゲット
21 ローパスフィルタ
22 ハイパスフィルタ
23 位相検出器
30 永久磁石
1,R2,R3,R4 直列抵抗器
1,V2,V3,V4 電圧
1H,V2H,V3H,V4H 高周波電圧成分
1L,V2L,V3L,V4L 低周波電圧成分
I 所定の交流電流
1 低周波電流成分
2 高周波電流成分

Claims (14)

  1. 外部磁界Hextの偏向によって強磁性ターゲット(20)の位置を検出するための非接触位置センサ(100)であって、
    各々が透磁性コア(5,6)と、コイル軸を画定し、前記透磁性コアを囲むウイング(9,10)とを備える少なくとも2個のセンサコイル(1,2)であって、互いに実質的に平行なコイル軸を有し且つ前記強磁性ターゲット(20)が少なくとも2本の前記コイル軸の各々に対して横切るように移動するための空間に面する各々の一端(13,14)を有するように配置される前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)と、
    前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の各々内で所定の交流電流(I)を駆動するため及び前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の各々の電圧(V1,V2)の高周波電圧成分(V1H,V2H)を決定するための電気回路(17)と
    を備え、
    前記所定の交流電流(I)は、前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の各々を駆動するように設定された低周波電流成分(I1)と、前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の各々のインピーダンスを測定するために設定された高周波電流成分(I2)とを含み、
    前記電気回路(17)は、前記2個のセンサコイル(1,2)の各々の前記決定された電圧(V1,V2)の二つの前記高周波電圧成分(V1H,V2H)の振幅レベルを互いから減算することによって且つ前記減算結果を所定の基準パターンに比較することによって、前記強磁性ターゲット(20)の位置を検出するように構成される非接触位置センサ(100)。
  2. 前記電気回路(17)は、更に前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の各々の前記電圧(V1,V2)の前記高周波電圧成分(V1H,V2H)を決定するためのハイパスフィルタ(22)を備え、
    前記ハイパスフィルタの遮断周波数は、前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の夫々に対する前記高周波電流成分(I2)の周波数に基づく請求項1に記載の非接触位置センサ(100)。
  3. 前記電気回路(17)は、更に
    前記夫々の低周波電流成分(I1)から、前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の各々の前記電圧(V1,V2)の低周波電圧成分(V1L,V2L)を決定するためのローパスフィルタ(21)を備え、
    前記ローパスフィルタ(21)の遮断周波数は、前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の夫々に対する前記低周波電流成分(I1)の周波数に基づく請求項1又は2に記載の非接触位置センサ(100)。
  4. 前記電気回路(17)は、更に
    前記夫々の2個のセンサコイル(1,2)の前記電圧(V1,V2)の二つの低周波電圧成分(V1L,V2L)間の位相オフセットを検出するための位相検出器(23)を備え、
    前記検出された位相オフセットに基づいて、前記二つの決定された高周波電圧成分(V1H,V2H)の一方は、前記二つの高周波電圧成分(V1H,V2H)の振幅レベルを互いから減算する前に、前記二つの高周波電圧成分(V1H,V2H)の他方に対してシフトされる請求項3に記載の非接触位置センサ(100)。
  5. 前記電気回路(17)は、更に、前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の内の2個の前記決定された高周波電圧成分(V1H,V2H)の振幅包絡線のレベルを互いから減算するように構成される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の非接触位置センサ(100)。
  6. 前記低周波電流成分(I1)の振幅は、強磁性ターゲット(20)の位置を検出するために使用されるよう前記外部磁界Hextに基づいて設定され、
    前記低周波電流成分(I1)の低周波数(f1)は、前記低周波数(f1)に対する前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の夫々のインピーダンスが前記センサコイル(1,2)のDC特性に対応するように設定される請求項1乃至5のいずれか1項に記載の非接触位置センサ(100)。
  7. 前記高周波電流成分(I2)の高周波数(f2)は、前記高周波電流成分(I2)が前記インピーダンスの測定を可能とするが前記夫々のセンサコイル(1,2)の前記透磁性コア(5,6)の磁化に対する影響が無視できるように、前記夫々のセンサコイル(1,2)の透磁性に基づいて前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の各々に対して設定される請求項1乃至6のいずれか1項に記載の非接触位置センサ(100)。
  8. 前記高周波電流成分(I2)の高周波数(f2)は、前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の夫々の共振周波数に対応するように前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の各々に対して設定される請求項1乃至7のいずれか一項に記載の非接触位置センサ(100)。
  9. 更に、前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の各々に対して直列抵抗器(R1,R2)を備え、
    前記直列抵抗器(R1,R2)及び前記夫々のセンサコイル(1,2)で形成された各直列回路には、前記電気回路(17)によって前記所定の交流電流(I)が供給される請求項1乃至8のいずれか1項に記載の非接触位置センサ(100)。
  10. 前記直列抵抗器(R1,R2)の各々は、前記接続されたセンサコイル(1,2)のDCインピーダンス値と同じ抵抗値を有するように構成される請求項9に記載の非接触位置センサ(100)。
  11. 各々が透磁性コア(5,6,7,8)、及びコイル軸を画定し、前記透磁性コア(5,6,7,8)を囲むウイング(9,10,11,12)を備える少なくとも4個のセンサコイル(1,2,3,4)と、前記4個のセンサコイル(1,2,3,4)の各々に対して直列抵抗器(R1,R2,R3,R4)とを備え、
    前記直列抵抗器(R1,R2,R3,R4)及び前記夫々のセンサコイル(1,2,3,4)で形成された各直列回路は、前記電気回路(17)によって前記所定の交流電流(I)の0°の位相シフトバージョン、90°の位相シフトバージョン、180°の位相シフトバージョン及び270°の位相シフトバージョンの1つが供給され、
    位相シフトは前記低周波電流成分(I1)に基づいて設定され、
    前記電気回路(17)は、前記所定の交流電流(I)の前記0°の位相シフトバージョン及び前記180°の位相シフトバージョン、又は前記所定の交流電流(I)の前記90°の位相シフトバージョン及び前記270°の位相シフトバージョンが供給される前記夫々の2個のセンサコイル(1,3;2,4)の前記決定された電圧(V1,V2,V3,V4)の内の二つの前記高周波電圧成分(V1H,V2H,V3H,V4H)の振幅レベルを互いから減算することによって且つ前記減算結果を所定の基準パターンに比較することによって、前記強磁性ターゲット(20)の位置を検出するように構成される請求項9又は10に記載の非接触位置センサ(100)。
  12. 前記4個のセンサコイルは、実質的に互いに平行にコイル軸を有する正方形構成を形成するように配置される請求項11に記載の非接触位置センサ(100)。
  13. 更に、前記少なくとも2本のコイル軸の各々に対して実質的に垂直である外部磁界Hextを発生するために前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の間に配置された放射方向の磁化された永久磁石(30)を備える請求項1乃至12のいずれか1項に記載の非接触位置センサ(100)。
  14. 非接触位置センサシステムであって、
    請求項1乃至12のうちいずれか1項に記載の非接触位置センサ(100)と、
    少なくとも2本の前記コイル軸の各々に対して実質的に垂直である外部磁界Hextを発生するための、前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の間に配置された永久磁石(30)と、
    前記少なくとも2個のセンサコイル(1,2)の各々の一端(13,14)が面する空間中で前記少なくとも2本のコイル軸の各々に関して横切るように移動する強磁性ターゲット(20)を備え、
    前記非接触位置センサ(100)は、前記外部磁界Hextの偏向によって前記強磁性ターゲット(20)の位置を検出する非接触位置センサシステム。
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