JP2014206236A - 捩り振動減衰装置 - Google Patents

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悠 宮原
浩之 天野
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浩之 天野
慎吾 相島
Shingo Aijima
慎吾 相島
弘紹 吉野
Hiroaki Yoshino
弘紹 吉野
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Tadashi Sekiguchi
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Abstract

【課題】部品点数を特には増加させずに慣性質量体の固定および解除をおこなうことができる捩り振動減衰装置を提供する。
【解決手段】トルクを受けて回転する回転体1の回転中心から半径方向に外れた箇所に、回転体1が回転している状態でトルクが変動することにより回転体1の回転方向に往復動する複数の転動体3が設けられた捩り振動減衰装置において、複数の転動体3の外周側に接触しかつ複数の転動体3を弾性力によって回転体1に拘束するとともに複数の転動体3に生じる遠心力が弾性力よりも大きくなった場合に拘束を解除して複数の転動体3を往復動可能にする受け面7と、受け面7の両側にそれぞれ設けられて弾性力を生じる一対の屈曲部6f,6iとを有しており、全体として環状に形成されているロック部材5を備えている。
【選択図】図1

Description

この発明は、トルクを受けて回転する回転体の捩り振動を減衰するための装置に関し、特に、慣性質量体の往復運動により捩り振動を減衰するように構成された捩り振動減衰装置に関するものである。
この種の装置の一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された装置は、クランクシャフトと一体のフライホイールにピンを介して往復動可能に取り付けられた振子と、その振子よりもフライホイールの半径方向で外側に配置された質量体と、その質量体よりも半径方向で外側に配置された板ばねとを備えている。上記の質量体は板ばねの弾性力によって半径方向で内側に押圧されており、また質量体における振子に対向する面には摩擦材が取り付けられている。したがって、例えばエンジン回転数が低いことにより、質量体に生じる遠心力に対して板ばねの弾性力が打ち勝つ場合は、その弾性力によって振子と質量体とが摩擦材を介して接触するため、振子の往復運動が停止する。これに対してエンジン回転数が高いことにより板ばねの弾性力に対して質量体に生じる遠心力が打ち勝つ場合は、その遠心力によって質量体が振子から離隔するため、振子が往復運動可能な状態となる。
なお、特許文献2に記載された装置では、ピンを介して回転体に取り付けた慣性質量体における半径方向で内側の側面に、スナップバネを介してウエイトが取り付けられている。上記のウエイトに生じる遠心力がスナップバネの弾性力よりも小さい場合には、その弾性力によってウエイトを回転体に押し付けることにより慣性質量体を固定し、ウエイトに生じる遠心力が上記の弾性力よりも大きい場合には、慣性質量体の固定が解除されるように構成されている。また、特許文献3に記載された装置は、回転体の回転数が低い場合に、バネの弾性力によって回転体の軸線方向に移動することにより、複数の転動体を、各転動体を収容する転動室の側面に押し付けて固定するプレートと、そのプレートによる転動体の固定を解除する解除手段とを備えている。その解除手段は、遠心力によって回転体の半径方向で外側に移動するように回転体に他のバネによって連結された複数のマス部材と、それらのマス部材の移動を回転体の軸線方向に変換するテーパ面を有する突部とによって構成されている。つまり解除手段は、マス部材の回転体の軸線方向への移動によって前記プレートを転動体から離隔させて上述した転動体の固定を解除するように構成されている。
特開平5−302648号公報 特開2000−314451号公報 特開2011−214698号公報
特許文献1および2に記載された構成では、振子または慣性質量体毎にこれらを固定する手段、および、その固定を解除する手段を設けることになる。また特許文献3に記載された構成では、一つのプレートによって複数の転動体を一括して固定することができるものの、転動体からプレートを離隔させるために複数のマス部材を設けている。一方、振子や慣性質量体あるいは転動体は、制振対象物に複数設けるのが一般的であるから、特許文献1ないし3に記載されているように、上記の質量体やウエイトあるいはマス部材などを、振子や慣性質量体あるいは転動体ごとに設けるとすれば、それらの固定手段および解除手段が、部品点数の増加要因となるばかりでなく、材料コストや加工コストの増大要因となる可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、慣性質量体を固定する手段やその解除手段を設けるとしても、部品点数の増大を抑制することができる捩り振動減衰装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、トルクを受けて回転する回転体の回転中心から半径方向に外れた箇所に、前記回転体が回転している状態で前記トルクが変動することにより前記回転体の回転方向に往復動する複数の転動体が設けられた捩り振動減衰装置において、前記複数の転動体の外周側に接触しかつ前記複数の転動体を弾性力によって前記回転体に拘束するとともに前記複数の転動体に生じる遠心力が前記弾性力よりも大きくなった場合に前記拘束を解除して前記複数の転動体を往復動可能にする受け面と、前記受け面の両側にそれぞれ設けられて前記弾性力を生じる一対の屈曲部とを有しており、全体として環状に形成されているロック部材を備えていることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記転動体を前記回転体の回転方向に往復動できるように収容し、かつ前記回転体と一体に形成された転動室を備え、前記転動室における内壁面のうち前記回転体の半径方向で外側の内壁面に前記転動体が往復動する転動面が形成されるとともに、前記回転体の正回転方向での前記転動室における一端部が、前記回転体の逆回転方向での前記転動室の他端部よりも前記回転体の半径方向で外側に形成されており、前記一対の屈曲部のうちいずれか一方の前記屈曲部が生じる弾性力が、いずれか他方の前記屈曲部が生じる弾性力よりも大きく設定されていることを特徴とする捩り振動減衰装置である。
さらに、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、隣接する前記転動室同士の間に対応する前記ロック部材における箇所に、前記一対の屈曲部が形成されていることを特徴とする捩り振動減衰装置である。
そして、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記受け面は、前記回転体の半径方向で外側に向けて凸となるように湾曲した凹曲面として形成され、その凹曲面に前記転動体の外周側が接触しており、前記一対の屈曲部とそれらの屈曲部の間の部分とは、前記回転体の半径方向で内側に向けて凸となるように湾曲して形成されており、前記ロック部材は、前記一対の屈曲部の間の部分に配置されたピンを介して前記回転体に取り付けられていることを特徴とする捩り振動減衰装置である。
請求項1の発明によれば、回転体が停止している場合やその回転数が低い場合などの転動体に生じる遠心力が小さい場合は、複数の転動体はロック部材における一対の屈曲部が生じる弾性力によって回転体に拘束される。これに対して、回転体の回転数が上昇して各転動体に生じる遠心力が上記の弾性力よりも大きくなった場合は、ロック部材は上記の拘束を解除して転動体を往復動可能にする。このロック部材は環状に形成されている。つまり、回転体に対して一つのロック部材が設けられており、その一つのロック部材によって複数の転動体の拘束および解除を一括して行うことができる。そのため、転動体を拘束し、またその拘束を解除するための部材や装置を設けるとしても、部品点数の増加を防止もしくは抑制することができる。そしてこれにより材料コストや製造コストの増大を抑制することができる。またロック部材は上述したように遠心力が小さい場合は転動体を拘束するので、転動体が不規則に運動することにより回転体に衝突して異音や振動を生じることを防止もしくは抑制することができる。さらに、転動体が往復動する場合において、転動体が受け面に接触する面積分、転動体に作用する面圧を減少させてその耐久性を向上させることができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明による効果と同様の効果に加えて、転動室における回転体の正回転方向の一端部は、回転体の逆回転方向の他端部よりも回転体の半径方向で外側に形成されている。つまり、転動室における他端部側には、転動室における一端部側よりも回転体の半径方向で内側に転動体が転動可能なスペースが設けられている。そのため、ロック部材によって転動体が転動室における内壁面のうち回転体の半径方向で内側の内壁面に拘束される場合において、転動体が転動室における一端部側に位置しているとしても、ロック部材から逃れるように転動体は上記の一端部側から他端部側に移動してついには前記他端部で拘束される。このように、上述したように転動室を形成することにより転動体の拘束する位置を位置決めすることができる。また、一方の屈曲部の弾性力が、他方の屈曲部の弾性力よりも大きく設定されているため、それらの弾性力の差によっても、転動体を拘束する位置をコントロールすることができる。つまり転動体を拘束する位置を任意に設定することができるため、転動面における強度が必要な箇所を限定することができる。そしてこれにより、転動面の加工コストの抑制や加工時間の短縮を図ることができる。
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明による効果と同様の効果に加えて、転動体を拘束する弾性力を生じる一対の屈曲部が、ロック部材において、隣接する転動室同士の間に対応する箇所に形成されている。そのため、転動体の外周側におけるスペースを有効に活用することができる。より具体的に説明すると、上述した各屈曲部を転動体の外周側に配置しないため、装置全体としての外形の増大を防止もしくは抑制しつつ、転動体を回転体のより外周側に配置することが可能となる。
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかの発明による効果と同様の効果に加えて、転動体は凹曲面である受け面に接触しており、一対の屈曲部が生じる弾性力は、転動体を回転体の半径方向で内側に移動させるように作用している。そのため、転動体に生じる遠心力がロック部材の弾性力よりも小さい場合は、転動体をロック部材の弾性力によってロック部材と回転体との間に拘束することができる。また、ロック部材は外側に向けて開いている各屈曲部の間に配置されたピンによって回転体に取り付けられている。そのため、転動体に生じる遠心力がロック部材の弾性力よりも大きくなってロック部材が外側に向けて伸張あるいは拡張したとしても、ロック部材が回転体から外れることがない。
この発明におけるロック部材の一例を模式的に示す図である。 この発明における回転体の一例を模式的に示す図である。
次に、この発明をより具体的に説明する。この発明に係る捩り振動減衰装置は、いわゆるダイナミックダンパであって、捩り振動する回転体に形成された転動面に沿って転動体を往復運動させることにより捩り振動を減衰させるように構成されている。図2は、この発明における回転体の一例を模式的に示す図である。回転体1は一例として円板状の部材であって、図示しないエンジンのクランクシャフトや変速機の入力軸などの回転軸と一体に回転するように構成されている。この回転体1の外周側の部分に複数の転動室2が円周方向に一定の間隔を空けて形成されている。図2には、一つの転動室2を示してある。これらの転動室2は、回転体1を貫通して形成され、あるいは穿って形成された中空状の部分であって、その中空状の部分に転動体3が転動可能に収容されている。
各転動室2は、図2に示す例では、扇状に湾曲して形成されており、各転動室2の内壁面のうち、回転体1の半径方向で外周側の内壁面に転動面4が形成されている。上記の転動面4は完全な円弧面である必要はなく、曲率中心もしくは瞬間中心が連続的に変化している曲面であってよい。上記の転動体3に遠心力が作用しかつ回転体1の円周方向への力が作用していない状態では、転動体3は転動面4に押し付けられ、また転動面4のうち回転体1の中心Pから最も離れた位置に移動させられる。この位置が転動面4におけるニュートラル位置Pであり、図2はその状態を示している。
図2に示す例では、上記のニュートラル位置Pを基準にして回転体1の正回転方向での転動室2の端部2aが、回転体1の逆回転方向での転動室2の端部2bよりも回転体1の半径方向で外側に形成されている。また、上記のニュートラル位置Pと回転体1の正回転方向での転動室2の端部2aとの間の長さは、ニュートラル位置Pと回転体1の逆回転方向での転動室2の端部2bとの間の長さよりも短く形成されている。つまり、転動体3がニュートラル位置Pから転動可能な距離は、回転体1の正回転側よりも逆回転側に長くなっている。そのため、転動面4における上記端部2a側に位置している転動体3の回転軸線と回転体1の中心Pとの間の長さLは、転動面4における上記端部2b側に位置している転動体3の回転軸線と回転体1の中心Pとの間の長さL’よりも長くなる。このようにこの発明では、ニュートラル位置Pと回転体1の中心Pとを結ぶ線分を挟んで、転動室2や転動面4における回転体1の正回転側と、転動室2や転動面4における回転体1の逆回転側とが非線対称に形成されている。
上記の転動体3は、例えば回転体1の板厚より僅かに長い支持軸3aの両端部に、その支持軸3aの外径より大きい外径の円板部3bを設けて構成されており、その断面形状が「H」形を成している。そのため、上記の支持軸3aの外周面が、遠心力によって転動面4に押し付けられる。また、上記の円板部3bのうちいずれか一方、もしくは両方の外周面が後述するロック部材における受け面が接触する。なお、受け面が接触する部分を、上述した外周面に替えて、転動体3の側面に設けてもよい。また、転動体3は円柱形状に形成されていてもよい。転動体3を円柱形状に形成した場合には、その軸長あるいは幅は、転動室2の深さあるいは回転体1の厚さ程度とすることが好ましく、その外周面が転動面4に接触する。そして、その転動体3にロック部材が接触する部分を設けない場合には上記の外周面がロック部材と接触する。
図1は、この発明におけるロック部材の一例を模式的に示す図である。ロック部材5は、例えば全体として環状を成す線状もしくは細長い帯状の部材であって、弾性力を生じる一対の屈曲部6f,6iによって構成されるバネ機構部6と、それらの弾性力によって転動体3を回転体1に拘束し、かつその拘束を解除した状態では転動体3を往復動可能にする受け面7とを有している。上記のバネ機構部6を構成している一対の屈曲部6f,6iは、図1に示す例では、回転体1の半径方向で内側に凸となるように湾曲して形成されている。またそれらの屈曲部6f,6iの間の部分も、回転体1の半径方向で内側に凸となるように湾曲して形成されており、ここにピン8が嵌め込まれている。そのピン8は回転体1における隣接する転動室2同士の間に一体に設けられており、したがって、バネ機構部6は、ロック部材5において、隣接する転動室2同士の間に対応する箇所に設けられている。なお、ピン8によって回転体1にロック部材5を取り付ける場合に、ロック部材5の幾何学的な中心を、回転体1の回転中心軸線上に配置することが好ましい。
転動体3を挟んで回転体1の正回転側に配置される屈曲部6fの曲率6fcは、例えば、逆回転側に配置される屈曲部6iの曲率6icよりも大きく形成されている。つまり、屈曲部6fの弾性力あるいはばね定数は、屈曲部6iの曲率6icの弾性力あるいはばね定数よりも大きくなっている。なお、各屈曲部6f,6iにおける各曲率を変更することにより各屈曲部6f,6iでの弾性力もしくはばね定数を任意に設定することができる。そしてバネ機構部6同士の間の部分は、図1に示すように、回転体1の半径方向で外側に凸となるように湾曲して形成されており、その湾曲した部分における回転体1の半径方向で内側の凹曲面が上述した受け面7となっている。この受け面7が転動体3の外周面に接触する。
つぎに上述した構成の捩り振動減衰装置の作用について説明する。回転体1が停止している場合や、回転体1の回転数が低いことにより転動体3に生じる遠心力が各屈曲部6f,6iの弾性力よりも小さい場合は、それらの弾性力によって転動体3は転動室2の内壁面のうち回転体1の半径方向で内側の内壁面に押し付けられて拘束される。これに対して、回転体1の回転数が上昇して上記の弾性力よりも遠心力が大きくなった場合は、転動体3は遠心力によって回転体1の半径方向で外側に向けて移動する。その結果、ロック部材5が回転体1の半径方向で外側に押し広げられて上述した拘束が解除される。そして更にロック部材5が押し広げられると、転動体3が転動面4に接触する。このように転動体3が転動面4に接触している状態であっても、受け面7と転動体3の外周面とは接触している。その状態でかつ回転体1の円周方向への力が作用していない状態では、転動体3は転動面4のうち回転体1の中心Pから最も離れた位置であるニュートラル位置Pに移動させられる。また、ロック部材5において、ピン8が接触している部分は、回転体1の半径方向で外側に開口して形成されているため、ロック部材5が上述したようにして押し広げられたとしても、ロック部材5が回転体1から外れることがない。
この状態で回転体1に作用するトルクが変動すると、回転体1に対してその円周方向の加速度が生じ、これに対して転動体3には前記加速度とは反対方向に慣性力が作用し、転動体3は転動面4に沿って転動する。上記の加速度が捩り振動によるものであれば、転動体3は転動面4に沿った往復動すなわち振子運動を行って振動し、回転体1の捩り振動が減衰される。なお、この場合において、受け面7は転動体3の振子運動を妨げないように構成されている。
回転体1の回転数が減少して転動体3に生じる遠心力が上記の弾性力よりも小さくなると、ロック部材5は回転体1の半径方向で内側に向けて収縮する。つまり復元する。その結果、転動体3が転動面4から離隔させられる。そしてついには転動体3は、転動室2の内壁面のうち回転体1の半径方向で内側の内壁面に上記の弾性力によって押し付けられて拘束される。
上述した転動体3が拘束される位置について具体的に説明する。バネ機構部6における屈曲部6fの弾性力すなわち復元力は、屈曲部6iの復元力よりも大きいため、受け面7における屈曲部6f側の部分は、遠心力に抗して屈曲部6i側の部分よりも速やかに復元する。つまり転動室2における端部2a側では、転動体3の移動の自由度は速やかに小さくなる。また、上記端部2bは回転体1の半径方向で内側に形成されているため、その端部2b側には、端部2a側と比較して、転動体3の転動のためのスペースが確保されている。それらの結果、ロック部材5が復元する過程において、転動体3は受け面7によって案内されて自由度の高い転動室2の端部2b側に移動させられ、その後、端部2bで拘束される。
したがって、この発明に係る捩り振動減衰装置によれば、転動体3に生じる遠心力が小さい場合において、ロック部材5によって転動体3を転動室2の端部2b側で回転体1に拘束することができる。そのため、転動体3が不規則に運動することにより転動室2の内壁面に衝突して異音や振動が発生することを防止もしくは抑制することができる。また、上記のロック部材5は要は環状のバネであって、一つのバネによって複数の転動体3を拘束することができる。そのため、部品点数の増加や材料コストの増大を防止もしくは抑制することができる。さらに、各屈曲部6f,6iの弾性力が異なっていることにより受け面7の両側での変形に差が生じる。そのため、ロック部材5が復元する場合に、転動体3を転動室2における端部2bに移動させて拘束することができる。つまり、ロック部材5の変形を利用して転動体3を拘束する位置をコントロールすることができる。その結果、転動室2における強度や剛性を高めることが好ましい部分を特定することでき、それらの部分に強度や剛性を高めるための加工を限定して行うことができる。そのため加工コストの増大を抑制し、また加工時間を短縮することが可能になる。そしてバネ機構部6は、ロック部材5において、隣接する転動室2同士の間に対応する位置に配置されているため、転動体3を回転体1の外周側に配置して振動減衰能を向上させることが可能になる。
1…回転体、 3…転動体、 5…ロック部材、 6…バネ機構部、 6f,6i…屈曲部6f,6i、 7…受け面。

Claims (4)

  1. トルクを受けて回転する回転体の回転中心から半径方向に外れた箇所に、前記回転体が回転している状態で前記トルクが変動することにより前記回転体の回転方向に往復動する複数の転動体が設けられた捩り振動減衰装置において、
    前記複数の転動体の外周側に接触しかつ前記複数の転動体を弾性力によって前記回転体に拘束するとともに前記複数の転動体に生じる遠心力が前記弾性力よりも大きくなった場合に前記拘束を解除して前記複数の転動体を往復動可能にする受け面と、
    前記受け面の両側にそれぞれ設けられて前記弾性力を生じる一対の屈曲部とを有しており、全体として環状に形成されているロック部材を備えている
    ことを特徴とする捩り振動減衰装置。
  2. 前記転動体を前記回転体の回転方向に往復動できるように収容し、かつ前記回転体と一体に形成された転動室を備え、
    前記転動室における内壁面のうち前記回転体の半径方向で外側の内壁面に前記転動体が往復動する転動面が形成されるとともに、前記回転体の正回転方向での前記転動室における一端部が、前記回転体の逆回転方向での前記転動室の他端部よりも前記回転体の半径方向で外側に形成されており、
    前記一対の屈曲部のうちいずれか一方の前記屈曲部が生じる弾性力が、いずれか他方の前記屈曲部が生じる弾性力よりも大きく設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の捩り振動減衰装置。
  3. 隣接する前記転動室同士の間に対応する前記ロック部材における箇所に、前記一対の屈曲部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の捩り振動減衰装置。
  4. 前記受け面は、前記回転体の半径方向で外側に向けて凸となるように湾曲した凹曲面として形成され、その凹曲面に前記転動体の外周側が接触しており、
    前記一対の屈曲部とそれらの屈曲部の間の部分とは、前記回転体の半径方向で内側に向けて凸となるように湾曲して形成されており、
    前記ロック部材は、前記一対の屈曲部の間の部分に配置されたピンを介して前記回転体に取り付けられている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の捩り振動減衰装置。
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