JP2014206182A - ステンレスローラチェーン - Google Patents
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Abstract
【課題】構成部品同士の摺動に起因する摩擦熱の発生を抑制することにより、構成部品の温度上昇が抑制され、さらには構成部材同士の焼付きの発生が抑制されることで、チェーン摩耗伸びが抑制されて、耐久性が向上するステンレスローラチェーンを提供する。【解決手段】ステンレスローラチェーン100において、外プレート110、連結ピン112、内プレート120およびローラ130は、いずれもステンレス鋼により形成されており、ブシュ122は、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリテトラフルオロエチレンのいずれかにより形成されている。ブシュ122は、内プレート120のブシュ孔121に嵌合している。【選択図】図1
Description
本発明は、複数の外リンクおよび複数の内リンクを備え、内リンクのブシュにローラが回転可能に支持されているステンレスローラチェーンに関し、さらに詳細には、潤滑剤を使用できない環境、例えば真空環境においても使用可能なステンレスローラチェーンに関する。
そして、このステンレスローラチェーンは、例えば搬送用チェーンとして使用される。
そして、このステンレスローラチェーンは、例えば搬送用チェーンとして使用される。
従来のローラチェーンは、1対の外プレートが1対の連結ピンにより連結される複数の外リンクと、1対の内プレートが1対のブシュにより連結される複数の内リンクとを備える。ブシュは、その外周に嵌合しているローラを回転可能に支持し、連結ピンは、その外周に嵌合しているブシュを回動可能に支持することで、長手方向で隣り合う外リンクおよび内リンクを屈曲可能に連結している。
このようなローラチェーンにおいて、すべての構成部品がステンレス鋼部品である場合に、潤滑剤を使用することができないチェーン使用環境では、構成部品同士の摺動による摩耗が進行し易く、チェーン摩耗伸びが大きくなる。
そこで、構成部品同士の摺動による摩耗を抑制して、チェーン摩耗伸びを抑制するために、ローラチェーンの構成部品の一部を樹脂部品とすることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなローラチェーンにおいて、すべての構成部品がステンレス鋼部品である場合に、潤滑剤を使用することができないチェーン使用環境では、構成部品同士の摺動による摩耗が進行し易く、チェーン摩耗伸びが大きくなる。
そこで、構成部品同士の摺動による摩耗を抑制して、チェーン摩耗伸びを抑制するために、ローラチェーンの構成部品の一部を樹脂部品とすることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
ローラチェーンにおいて、金属部品からなる構成部品同士が摺動すると、摩擦熱が発生する。この摩擦熱による構成部品の温度上昇は、金属の比熱が樹脂に比べて小さいために、樹脂部品に比べて金属部品で大きくなるものの、一般には、構成部品が潤滑剤により冷却されることで抑制される。
しかしながら、ローラチェーンが潤滑剤を使用できない環境で使用される場合には、金属部品である構成部品同士の摺動に起因して発生した摩擦熱により昇温した構成部品を十分に冷却することが困難になる。そして、構成部品の温度が高温になると、構成部品同士の焼付き(凝着摩耗)が発生することがあり、この焼付きにより構成部品の摩耗が著しくなる。このため、チェーン摩耗伸びが大きくなって、ローラチェーンの耐久性が低下する問題があった。
そして、構成部品の高温状態は、ローラチェーンの使用環境が、高温環境であるときには、一層顕著になり、焼付きも一層発生し易くなる。
しかしながら、ローラチェーンが潤滑剤を使用できない環境で使用される場合には、金属部品である構成部品同士の摺動に起因して発生した摩擦熱により昇温した構成部品を十分に冷却することが困難になる。そして、構成部品の温度が高温になると、構成部品同士の焼付き(凝着摩耗)が発生することがあり、この焼付きにより構成部品の摩耗が著しくなる。このため、チェーン摩耗伸びが大きくなって、ローラチェーンの耐久性が低下する問題があった。
そして、構成部品の高温状態は、ローラチェーンの使用環境が、高温環境であるときには、一層顕著になり、焼付きも一層発生し易くなる。
特に、ローラチェーンが真空環境で使用される場合、真空雰囲気の汚染を防止する観点から、通常、潤滑剤を使用できないこと加えて、潤滑剤以外の液体による冷却も困難である。しかも、真空環境では、真空雰囲気での対流による冷却は限定されたものとなる。
このため、真空環境で使用されるローラチェーンにおいて、摩擦熱により加熱される構成部品の冷却は、主に熱放射に依存することになる。しかしながら、熱放射による冷却では、摩擦熱により昇温した構成部品の冷却には不十分であり、構成部品には熱が蓄積され続けて、構成部品の温度がさらに上昇し、ローラチェーン全体の温度が上昇する。そのうえ、真空環境では、大気環境に比べて、一般に、ステンレス鋼を含めて、金属の摩擦係数が大きくなるので、摩擦熱による構成部品の温度上昇は一層大きくなる。したがって、真空環境では構成部品同士の焼付きが発生し易くなる。
また、真空環境で使用されるローラチェーンの構成部品の形成材料に関しては、真空雰囲気の汚染を防止する観点から、該形成材料から発生するアウトガスは少ないことが望ましい。
このため、真空環境で使用されるローラチェーンにおいて、摩擦熱により加熱される構成部品の冷却は、主に熱放射に依存することになる。しかしながら、熱放射による冷却では、摩擦熱により昇温した構成部品の冷却には不十分であり、構成部品には熱が蓄積され続けて、構成部品の温度がさらに上昇し、ローラチェーン全体の温度が上昇する。そのうえ、真空環境では、大気環境に比べて、一般に、ステンレス鋼を含めて、金属の摩擦係数が大きくなるので、摩擦熱による構成部品の温度上昇は一層大きくなる。したがって、真空環境では構成部品同士の焼付きが発生し易くなる。
また、真空環境で使用されるローラチェーンの構成部品の形成材料に関しては、真空雰囲気の汚染を防止する観点から、該形成材料から発生するアウトガスは少ないことが望ましい。
本発明は、前述の課題を解決するものであって、その目的は、構成部品同士の摺動に起因する摩擦熱の発生を抑制することにより、構成部品の温度上昇が抑制され、さらには構成部材同士の焼付きの発生が抑制されることで、チェーン摩耗伸びが抑制されて、耐久性が向上するステンレスローラチェーンを提供することである。
請求項1に係る発明は、1対の外プレートが1対の連結ピンにより連結されている複数の外リンクと、幅方向で前記1対の外プレートの間に配置されている1対の内プレートが1対のブシュにより連結されている複数の内リンクとを備え、前記1対のブシュが、それぞれの前記ブシュの外周に嵌合していると共に前記1対の内プレートの間に配置されている1対のローラを回転可能に支持し、外周に嵌合している前記ブシュを回動可能に支持する前記連結ピンが、長手方向で隣り合う前記外リンクおよび前記内リンクを屈曲可能に連結しているステンレスローラチェーンにおいて、前記外プレート、前記連結ピン、前記内プレートおよび前記ローラが、いずれもステンレス鋼により形成されており、前記ブシュが、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリテトラフルオロエチレンのいずれかにより形成されていると共に、前記内プレートのブシュ孔に内嵌合していることにより、前述の課題を解決したものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の構成に加えて、前記ブシュが、前記ブシュ孔に嵌合していると共に前記外プレートに向かって延出している1対の端部を有し、前記各端部が、前記外プレートとの当接により、前記外プレートと前記内プレートとの接触を防止していることにより、前述の課題を解決したものである。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係る発明の構成に加えて、ステンレスローラチェーンが真空環境で使用されることにより、前述の課題を解決したものである。
本発明に関連して、真空環境とは、雰囲気圧力が100Pa〜10−5Paの範囲の環境である。高温環境とは、チェーンが連続して使用されているときの雰囲気温度が100°C〜340°Cの範囲の環境である。大気環境とは、雰囲気圧力がほぼ1気圧であり、雰囲気温度が常温(日本工業規格の定義による。)である環境である。
本発明のステンレスローラチェーンは、1対の外プレートが1対の連結ピンにより連結されている複数の外リンクと、幅方向で1対の外プレートの間に配置されている1対の内プレートが1対のブシュにより連結されている複数の内リンクとを備え、1対のブシュが、それぞれの前記ブシュの外周に嵌合していると共に1対の内プレートの間に配置されている1対のローラを回転可能に支持し、外周に嵌合しているブシュを回動可能に支持する連結ピンが、長手方向で隣り合う外リンクおよび内リンクを屈曲可能に連結していることにより、ローラを回転可能に支持しているブシュが連結ピンに回動可能に支持され、複数の外リンクおよび複数の内リンクが長手方向に交互に屈曲可能に連結されているステンレスローラチェーンを得ることができるばかりでなく、以下のような本発明に特有の効果を奏する。
すなわち、請求項1に係る本発明のステンレスローラチェーンによれば、外プレート、連結ピン、内プレートおよびローラが、いずれもステンレス鋼により形成されており、ブシュが、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリテトラフルオロエチレンのいずれかにより形成されていると共に、内プレートのブシュ孔に嵌合していることにより、ブシュと連結ピンおよびローラとの摺動は、いずれも樹脂部品と金属部品との摺動になるため、ブシュが金属部品である場合の金属部品同士の摺動となる場合に比べて摩擦が低減するので、ブシュと連結ピンとの摺動およびブシュとローラとの摺動に起因する摩耗および摩擦熱の発生が抑制される。そして、摩擦熱の発生が抑制されることで、ブシュ、連結ピンおよびローラの、該摩擦熱による温度上昇が抑制されること、および、樹脂は金属に比べて熱伝導係数が小さく断熱性を有するので、ローラからブシュを介して内プレートへの熱伝導が抑制されて、内プレートの温度上昇が抑制されること、および、連結ピンの温度上昇が抑制されることで、連結ピンにより連結されている外プレートの温度上昇が抑制されることから、ステンレスローラチェーンの構成部品の、前記摩擦熱による温度上昇が抑制されて、構成部品同士(すなわち、ブシュおよび連結ピン、ブシュおよびローラ、内プレートおよび外プレート)の焼付きの発生が抑制される。
このように、ステンレスローラチェーンのすべての構成部品うちのブシュのみを樹脂から形成することで、ステンレスローラチェーンの構成部品同士の摺動に起因する摩擦熱による各構成部品の温度上昇が抑制されて、構成部品同士の摺動に起因する摩耗が、焼付きによる摩耗を含めて抑制されるので、チェーン摩耗伸びが抑制されて、ステンレスローラチェーンの耐久性を向上させることができる。
このように、ステンレスローラチェーンのすべての構成部品うちのブシュのみを樹脂から形成することで、ステンレスローラチェーンの構成部品同士の摺動に起因する摩擦熱による各構成部品の温度上昇が抑制されて、構成部品同士の摺動に起因する摩耗が、焼付きによる摩耗を含めて抑制されるので、チェーン摩耗伸びが抑制されて、ステンレスローラチェーンの耐久性を向上させることができる。
そのうえ、ブシュと連結ピンおよびローラとの摺動は、いずれも樹脂部品と金属部品との摺動になるため、ブシュが金属部品である場合に、連結ピンとブシュとの間の摺動およびブシュとローラとの間の摺動に起因する異音、および、金属摩耗粉が発生しないので、ステンレスローラチェーンの騒音を低減することができ、さらに、金属摩耗粉によるチェーン使用環境の汚染を改善することができる。
また、ブシュを形成している樹脂であるポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンまたはポリテトラフルオロエチレンは、ステンレス鋼に比べて熱膨張係数が大きいことから、樹脂部品であるブシュが、連結ピンおよび内プレートよりも大きく熱膨張したとしても、ブシュは内プレートのブシュ孔に嵌合していること、および、ブシュ孔内でブシュと内プレートとの密着圧が高まることから、異物がブシュとローラとの摺動部分に侵入することが防止される。このため、該摺動部分への異物の侵入によるブシュおよびローラの摩耗が防止されるので、チェーン摩耗伸びを抑制することができて、この点でもステンレスローラチェーンの耐久性を向上させることができる。
さらに、ブシュの材質が、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリテトラフルオロエチレンのいずれかであることにより、これらの樹脂は、耐摩耗性および低摩擦係数を有するので、ブシュと連結ピンとの摺動およびブシュとローラとの摺動に起因する摩擦熱の発生を一層抑制することができ、また、ブシュおよびローラ間の摩耗を抑制することができる。
また、ブシュは単一の部品であるので、ブシュとローラとの間に、ブシュおよびローラとは別個の樹脂部品を介在させる場合に比べて、部品点数および組立工数が削減されて、ステンレスローラチェーンのコストを削減することができる。
さらに、外プレート、連結ピン、内プレートおよびローラの材質が、いずれもステンレス鋼であるので、ブシュ以外の構成部品については、すべての構成部品がステンレス鋼部品である既存のステンレスローラチェーンの構成部品を、そのまま、または、僅かな設計変更を施して、利用することにより、ブシュのみが樹脂部品であり、残りのすべての構成部品がステンレス鋼部品であるステンレスローラチェーンのコストを削減することができる。
さらに、ブシュの材質が、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリテトラフルオロエチレンのいずれかであることにより、これらの樹脂は、耐摩耗性および低摩擦係数を有するので、ブシュと連結ピンとの摺動およびブシュとローラとの摺動に起因する摩擦熱の発生を一層抑制することができ、また、ブシュおよびローラ間の摩耗を抑制することができる。
また、ブシュは単一の部品であるので、ブシュとローラとの間に、ブシュおよびローラとは別個の樹脂部品を介在させる場合に比べて、部品点数および組立工数が削減されて、ステンレスローラチェーンのコストを削減することができる。
さらに、外プレート、連結ピン、内プレートおよびローラの材質が、いずれもステンレス鋼であるので、ブシュ以外の構成部品については、すべての構成部品がステンレス鋼部品である既存のステンレスローラチェーンの構成部品を、そのまま、または、僅かな設計変更を施して、利用することにより、ブシュのみが樹脂部品であり、残りのすべての構成部品がステンレス鋼部品であるステンレスローラチェーンのコストを削減することができる。
請求項2に係る本発明のステンレスローラチェーンによれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、ブシュが、ブシュ孔に嵌合していると共に外プレートに向かって延出している1対の端部を有し、各端部が、外プレートとの当接により、外プレートと内プレートとの接触を防止していることにより、外プレートと内プレートとの間に位置するブシュの端部が、外プレートと内プレートとの間での摺動を防止するので、外プレートおよび内プレートの摺動による摩擦熱の発生が防止されること、ブシュと外プレートとの摺動は樹脂部品と金属部品との摺動になるので、ブシュと外プレートとの摺動に起因する摩擦熱の発生が抑制されること、および、内プレートからブシュを介して連結ピンおよび外プレートへの熱伝導は、断熱性を有するブシュにより抑制されることから、外プレート、連結ピンおよび内プレートの温度上昇が抑制されて、ステンレスローラチェーンの摩耗および焼付きの発生が抑制され、該ローラチェーンの耐久性を向上させることができる。
請求項3に係る本発明のステンレスローラチェーンによれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、ステンレスチェーンが真空環境で使用されることにより、潤滑剤や冷却液を使用できない環境であるために、チェーンの構成部品の冷却が熱放射に限定され、かつ、金属の摩擦係数が大気環境に比べて大きくなるために摩擦熱による構成部品の温度上昇が一層大きくなる真空環境において、連結ピン、ローラ、内プレートおよび外プレートの温度上昇が抑制されて、真空環境で使用されるステンレスローラチェーンの摩耗および焼付きの発生を抑制することができる。
また、ブシュの材質であるポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリテトラフルオロエチレンは、アウトガスの発生が少ない樹脂であるので、チェーン使用環境の雰囲気の汚染を防止することができる。
また、ブシュの材質であるポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリテトラフルオロエチレンは、アウトガスの発生が少ない樹脂であるので、チェーン使用環境の雰囲気の汚染を防止することができる。
本発明のステンレスローラチェーンは、1対の外プレートが1対の連結ピンにより連結されている複数の外リンクと、幅方向で1対の外プレートの間に配置されている1対の内プレートが1対のブシュにより連結されている複数の内リンクとを備え、1対のブシュが、それぞれのブシュの外周に嵌合していると共に1対の内プレートの間に配置されている1対のローラを回転可能に支持し、外周に嵌合しているブシュを回動可能に支持する連結ピンが、長手方向で隣り合う外リンクおよび内リンクを屈曲可能に連結していて、外プレート、連結ピン、内プレートおよびローラが、いずれもステンレス鋼により形成されており、ブシュが、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリテトラフルオロエチレンのいずれかにより形成されていると共に、内プレートのブシュ孔に嵌合していることにより、構成部品同士の摺動に起因する摩擦熱の発生を抑制することにより、構成部品の温度上昇が抑制され、さらには構成部材同士の焼付きの発生が抑制されることで、チェーン摩耗伸びが抑制されて、耐久性が向上するものであれば、その具体的な態様はいかなるものであっても構わない。
本発明のステンレスローラチェーンは、例えば、搬送用チェーンでもよいし、伝動用チェーンでもよい。そして、本発明のステンレスローラチェーンは、機械、例えば搬送機械または産業機械に、スプロケットと共に使用される。
以下、本発明の実施例を図1〜図3を参照して説明する。
図1を参照すると、本発明の実施例において、搬送用チェーンとしてのステンレスローラチェーン(以下、「チェーン」という。)100は、複数の外リンク101と、複数の
内リンク102とを備え、すべての外リンク101および内リンク102が長手方向に交互に屈曲中心線Lを中心に屈曲可能に連結されている無端のチェーンである。
図1を参照すると、本発明の実施例において、搬送用チェーンとしてのステンレスローラチェーン(以下、「チェーン」という。)100は、複数の外リンク101と、複数の
内リンク102とを備え、すべての外リンク101および内リンク102が長手方向に交互に屈曲中心線Lを中心に屈曲可能に連結されている無端のチェーンである。
図2を併せて参照すると、チェーン100は、該チェーン100が巻き掛けられる複数のスプロケットを有するスプロケット機構(図示されず)、および、チェーン100により搬送されるワークを支持するために該チェーン100に設けられるアタッチメント(図示されず)と共にチェーン搬送機械を構成する。
なお、チェーン100において、幅方向は屈曲中心線Lに平行な方向であり、長手方向は、幅方向に直交する平面に沿ってチェーン100が延びている方向である。
なお、チェーン100において、幅方向は屈曲中心線Lに平行な方向であり、長手方向は、幅方向に直交する平面に沿ってチェーン100が延びている方向である。
外リンク101は、幅方向で離隔する1対の外プレート110と、1対の外プレート110を連結する1対の連結ピン112とを有する。外プレート110には、長手方向で離隔している1対のピン孔111が設けられる。円柱状の連結ピン112は、1対の外プレート110の、幅方向で対向する1対のピン孔111に挿入された状態で、抜止め手段としてのカシメにより外プレート110に結合されている。連結ピン112は屈曲中心線Lを規定する。
内リンク102は、幅方向で離隔する1対の内プレート120と、幅方向で1対の外プレート110の間に配置される1対の内プレート120を連結する1対のブシュ122と、各ブシュ122に回転可能に支持される1対のローラ130とを有する。
内プレート120には、長手方向で離隔している1対の嵌合部としてのブシュ孔121が設けられている。円筒状のブシュ122は、1対の内プレート120の、幅方向で対向する1対のブシュ孔121に嵌合している状態で、結合手段としての圧入により結合されていて、1対の内プレート120を幅方向に貫通している。
それゆえ、外プレート110、連結ピン112、内プレート120、ブシュ122およびローラ130は、チェーン100の構成部品である。
内プレート120には、長手方向で離隔している1対の嵌合部としてのブシュ孔121が設けられている。円筒状のブシュ122は、1対の内プレート120の、幅方向で対向する1対のブシュ孔121に嵌合している状態で、結合手段としての圧入により結合されていて、1対の内プレート120を幅方向に貫通している。
それゆえ、外プレート110、連結ピン112、内プレート120、ブシュ122およびローラ130は、チェーン100の構成部品である。
ブシュ122は、1対の内プレート120の間に位置するローラ支持部123と、幅方向でローラ支持部123の両側に位置する1対の端部124とを有する。ブシュ孔121に嵌合する各端部124は、内プレート120内に収容される嵌合部125と、内プレート120から外プレート110に向かって延出している延出部126とを有する。内プレート120に対して幅方向に突出している延出部126は、外プレート110に接触可能な端面126aを有し、該端面126aが外プレート110と当接することにより、外プレート110と内プレート120との間の幅方向隙間Aを規定するスペーサとして機能し、両プレート110,120の接触を防止している。
円環状のローラ130は、ブシュ122のローラ支持部123に外周に遊嵌により嵌合されると共に、熱膨張も考慮して、チェーン100の使用環境においてブシュ122により回転可能に支持される。ブシュ122は、連結ピン112の外周に遊嵌により嵌合されると共に、熱膨張も考慮して、チェーン100の使用環境において該連結ピン112により回動可能に支持される。
ローラ130は、複数のスプロケット歯を有する前記各スプロケットの回転に伴って、幅方向で1対の外プレート110の間および1対の内プレート120の間に交互に進入する前記スプロケット歯と噛合い可能である。
ローラ130は、複数のスプロケット歯を有する前記各スプロケットの回転に伴って、幅方向で1対の外プレート110の間および1対の内プレート120の間に交互に進入する前記スプロケット歯と噛合い可能である。
外プレート110、連結ピン112、内プレート120およびローラ130は、いずれもその形成材料としての金属(以下、説明の便宜上、図示されない符号「M」を付して、「金属M」という。)であるステンレス鋼(一例としてSUS304)により形成されている。一方、ブシュ122は、耐摩耗性および耐熱性を有する樹脂(以下、図示されない符号「R」を付して、「樹脂R」という。)により一体成形されて形成されている。
樹脂Rの熱伝導係数は、金属Mの熱伝導係数よりも小さく、金属Mに比べて高い断熱性を有する。また、樹脂Rの熱膨張係数は、金属Mの熱膨張係数よりも大きく、樹脂Rの摩擦係数は、金属Mの摩擦係数よりも小さく、かつ種々の樹脂のうちでも摩擦係数がより小さい低摩擦係数である。
樹脂Rの熱伝導係数は、金属Mの熱伝導係数よりも小さく、金属Mに比べて高い断熱性を有する。また、樹脂Rの熱膨張係数は、金属Mの熱膨張係数よりも大きく、樹脂Rの摩擦係数は、金属Mの摩擦係数よりも小さく、かつ種々の樹脂のうちでも摩擦係数がより小さい低摩擦係数である。
ブシュ122の形成材料としての樹脂Rは、熱硬化性または熱可塑性のポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のいずれかである。特に、熱硬化性ポリイミドは、高温環境での高温域においても機械的強度の低下が小さく、後述するアウトガスの発生も僅少であるので、より好適である。
ブシュ122は、ブシュが金属部品である場合に比べて、大きい肉厚および大きい外径を有する。このため、ローラ130の外径が、ブシュが金属部品であるときのローラの外径と同一に設定される場合には、ブシュ122の外径が大きい分だけ、ローラ130の肉厚が小さくなるので、ローラ130が軽量化され、ひいてはチェーン100が軽量化される。さらに、ブシュ122の外径が大きくなることで、ブシュ孔121が大きくなる分、内プレート120が軽量化され、ひいてはチェーン100が軽量化される。
そして、チェーン100は、潤滑剤を使用できない環境としての真空環境で、または、真空環境かつ高温環境で使用される。具体的には、チェーン100は、例えば真空熱処理炉(一例として、真空焼入れ炉)やスパッタリング装置において、処理対象物であるワークを搬送するために使用される。
また、樹脂Rおよび金属Mは、それら材料から発生するアウトガスにより真空環境の雰囲気が汚染されないように、すなわちアウトガスによる真空雰囲気の汚染が許容値以下となるように、アウトガスの発生が少ない材料である。
また、樹脂Rおよび金属Mは、それら材料から発生するアウトガスにより真空環境の雰囲気が汚染されないように、すなわちアウトガスによる真空雰囲気の汚染が許容値以下となるように、アウトガスの発生が少ない材料である。
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
チェーン100は、1対の外プレート110が1対の連結ピン112により連結されている複数の外リンク101と、1対の内プレート120が1対のブシュ122により連結されている複数の内リンク102とを備える。そして、ブシュ122は、1対の内プレート120の間に配置されているローラ130を回転可能に支持し、ブシュ122を回動可能に支持する連結ピン112が、長手方向で隣り合う外リンク101および内リンク102を屈曲可能に連結している。これにより、ローラ130を回転可能に支持しているブシュ122が連結ピン112に回動可能に支持され、複数の外リンク101および複数の内リンク102が長手方向に交互に屈曲可能に連結されているチェーン100を得ることができる。
チェーン100は、1対の外プレート110が1対の連結ピン112により連結されている複数の外リンク101と、1対の内プレート120が1対のブシュ122により連結されている複数の内リンク102とを備える。そして、ブシュ122は、1対の内プレート120の間に配置されているローラ130を回転可能に支持し、ブシュ122を回動可能に支持する連結ピン112が、長手方向で隣り合う外リンク101および内リンク102を屈曲可能に連結している。これにより、ローラ130を回転可能に支持しているブシュ122が連結ピン112に回動可能に支持され、複数の外リンク101および複数の内リンク102が長手方向に交互に屈曲可能に連結されているチェーン100を得ることができる。
外プレート110、連結ピン112、内プレート120およびローラ130がステンレス鋼により形成されており、ブシュ122が樹脂Rにより形成されていると共に、内プレート120のブシュ孔121に嵌合している。これにより、ブシュ122と連結ピン112およびローラ130との摺動は、いずれも樹脂部品と金属部品との摺動になるため、ブシュが金属部品である場合の金属部品同士の摺動となる場合に比べて摩擦が低減するので、ブシュ122と連結ピン112およびローラ130との摺動に起因する摩耗および摩擦熱の発生が抑制される。そして、摩擦熱の発生が抑制されることで、樹脂部品であるブシュ122の、摩擦熱による温度上昇が抑制されることはもちろん、金属部品である連結ピン112およびローラ130の、摩擦熱による温度上昇が抑制されること、および、樹脂Rは金属Mに比べて熱伝導係数が小さく断熱性を有するので、ローラ130からブシュ122を介して内プレート120への熱伝導が抑制されて、内プレート120の温度上昇が
抑制されること、および、連結ピン112の温度上昇が抑制されることで、連結ピン112により連結されている外プレート110の温度上昇が抑制されることから、真空環境で使用されるチェーン100のすべての構成部品であるブシュ122、連結ピン112、ローラ130、内プレート120および外プレート110の、摩擦熱による温度上昇が抑制されて、該構成部品同士(すなわち、ブシュ122および連結ピン112、ブシュ122およびローラ130、ブシュ122および外プレート110、内プレート120および外プレート110)の焼付きの発生が抑制される。
しかも、ブシュ122は、ブシュ孔121に嵌合していると共に外プレート110に向かって延出している1対の端部124を有し、各端部124は、外プレート110との当接により、外プレート110と内プレート120との接触を防止している。これにより、外プレート110と内プレート120との間に位置するブシュ122の端部124が、外プレート110と内プレート120との間での摺動を防止するので、外プレート110および内プレート120の摺動による摩擦熱の発生が防止されること、ブシュ122と外プレート110との摺動は樹脂部品と金属部品との摺動になるので、ブシュ122と外プレート110との摺動に起因する摩擦熱の発生が抑制されること、および、内プレート120からブシュ122を介して連結ピン112および外プレート110への熱伝導は、断熱性を有するブシュ122により抑制されることから、外プレート110、連結ピン112および内プレート120の温度上昇が抑制され、外プレート110と内プレート120との焼付きを含めて構成部品同士の焼付きの発生が抑制される。
そして、樹脂Rが低摩擦係数を有することにより、ブシュ122と連結ピン112およびローラ130との間の摩擦が一層低減するので、摩擦熱の発生が一層抑制される。
抑制されること、および、連結ピン112の温度上昇が抑制されることで、連結ピン112により連結されている外プレート110の温度上昇が抑制されることから、真空環境で使用されるチェーン100のすべての構成部品であるブシュ122、連結ピン112、ローラ130、内プレート120および外プレート110の、摩擦熱による温度上昇が抑制されて、該構成部品同士(すなわち、ブシュ122および連結ピン112、ブシュ122およびローラ130、ブシュ122および外プレート110、内プレート120および外プレート110)の焼付きの発生が抑制される。
しかも、ブシュ122は、ブシュ孔121に嵌合していると共に外プレート110に向かって延出している1対の端部124を有し、各端部124は、外プレート110との当接により、外プレート110と内プレート120との接触を防止している。これにより、外プレート110と内プレート120との間に位置するブシュ122の端部124が、外プレート110と内プレート120との間での摺動を防止するので、外プレート110および内プレート120の摺動による摩擦熱の発生が防止されること、ブシュ122と外プレート110との摺動は樹脂部品と金属部品との摺動になるので、ブシュ122と外プレート110との摺動に起因する摩擦熱の発生が抑制されること、および、内プレート120からブシュ122を介して連結ピン112および外プレート110への熱伝導は、断熱性を有するブシュ122により抑制されることから、外プレート110、連結ピン112および内プレート120の温度上昇が抑制され、外プレート110と内プレート120との焼付きを含めて構成部品同士の焼付きの発生が抑制される。
そして、樹脂Rが低摩擦係数を有することにより、ブシュ122と連結ピン112およびローラ130との間の摩擦が一層低減するので、摩擦熱の発生が一層抑制される。
以上のように、チェーン100のすべての構成部品うちのブシュ122のみを樹脂Rから形成することで、チェーン100の構成部品同士の摺動に起因する摩擦熱による各構成部品の温度上昇が抑制されて、構成部品同士の摺動に起因する摩耗が、焼付きによる摩耗を含めて抑制される。特に、潤滑剤や冷却液を使用できない環境であるために、チェーン100の構成部品の冷却が熱放射に限定され、かつ、金属の摩擦係数が大気環境に比べて大きくなるために摩擦熱による構成部品の温度上昇が一層大きくなる真空環境において、連結ピン112、ローラ130、内プレート120および外プレート110の温度上昇が抑制されて、真空環境で使用されるチェーン100の摩耗および焼付きの発生が抑制される。この結果、チェーン摩耗伸びが抑制されて、チェーン100の耐久性を向上させることができる。
本発明のチェーン摩耗伸びの抑制効果は、図3に示される摩耗試験の結果により示されている。
すなわち、図3を参照すると、チェーン100の一例(樹脂Rは熱硬化性ポリイミドであり、金属MはSUS304である。)によれば、大気環境においても、すべての構成部品がステンレス鋼(SUS304)である従来のローラチェーン(以下、「従来ステンレスチェーン」という。)に比べて、チェーン摩耗伸びが極めて小さいことが明らかである。
なお、真空環境においては、従来ステンレスチェーンの構成部品の摩擦係数は、大気環境のときよりも大きくなるので、従来ステンレスチェーンのチェーン摩耗伸びは一層大きくなる。一方、実施例のチェーン100では、ブシュ122が樹脂Rで形成されていることにより、真空環境での金属部品の摩擦係数の増大の影響は限定的なものになるので、チェーン摩耗伸びは抑制される。
すなわち、図3を参照すると、チェーン100の一例(樹脂Rは熱硬化性ポリイミドであり、金属MはSUS304である。)によれば、大気環境においても、すべての構成部品がステンレス鋼(SUS304)である従来のローラチェーン(以下、「従来ステンレスチェーン」という。)に比べて、チェーン摩耗伸びが極めて小さいことが明らかである。
なお、真空環境においては、従来ステンレスチェーンの構成部品の摩擦係数は、大気環境のときよりも大きくなるので、従来ステンレスチェーンのチェーン摩耗伸びは一層大きくなる。一方、実施例のチェーン100では、ブシュ122が樹脂Rで形成されていることにより、真空環境での金属部品の摩擦係数の増大の影響は限定的なものになるので、チェーン摩耗伸びは抑制される。
ブシュ122と連結ピン112およびローラ130との摺動は、いずれも樹脂部品と金属部品との摺動になるため、ブシュが金属部品である場合に、連結ピン120とブシュとの間の摺動およびブシュとローラ130との間の摺動に起因する異音、および、金属摩耗
粉が発生しないので、チェーン100の騒音を低減することができ、さらに、金属摩耗粉による、チェーン使用環境としての真空環境の汚染を改善することができる。
粉が発生しないので、チェーン100の騒音を低減することができ、さらに、金属摩耗粉による、チェーン使用環境としての真空環境の汚染を改善することができる。
樹脂Rはステンレス鋼に比べて熱膨張係数が大きいことから、樹脂部品であるブシュ122が、連結ピン112および内プレート120よりも大きく熱膨張したとしても、ブシュ122は内プレート120のブシュ孔121に嵌合していること、および、ブシュ孔121内でブシュ122と内プレート120との密着圧が高まることから、異物がブシュ122とローラ130との摺動部分に侵入することが防止され、しかも、ブシュ122は耐摩耗性の樹脂Rで形成されている。このため、該摺動部分への異物の侵入によるブシュ122およびローラ130の摩耗が防止されるので、チェーン摩耗伸びを抑制することができて、この点でもチェーン100の耐久性を向上させることができる。
ローラ130が金属部品であるので、ローラが樹脂部品である場合に比べて、スプロケットとの噛合いによる摩耗を抑制することができる。
また、ブシュ122は単一の部品であるので、ブシュ122とローラ130との間に、ブシュおよびローラとは別個の樹脂部品を介在させる場合に比べて、部品点数および組立工数が削減されて、チェーン100のコストを削減することができる。
また、ブシュ122は単一の部品であるので、ブシュ122とローラ130との間に、ブシュおよびローラとは別個の樹脂部品を介在させる場合に比べて、部品点数および組立工数が削減されて、チェーン100のコストを削減することができる。
ブシュ122を形成している樹脂Rであるポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンまたはポリテトラフルオロエチレンは、低摩擦係数を有するので、ブシュ122と連結ピン112との摺動およびブシュ122とローラ130との摺動に起因する摩擦熱の発生を一層抑制することができ、また、ブシュ122およびローラ130間の摩耗を抑制することができ、しかもアウトガスの発生が少ない樹脂であるので、真空雰囲気の汚染を防止することができる。
外プレート110、連結ピン112、内プレート120およびローラ130を形成している金属Mがステンレス鋼であることにより、ブシュ122を樹脂部品とする一方で、ブシュ122以外の構成部品については、すべての構成部品がステンレス鋼部品である既存のローラチェーンの構成部品を、そのまま、または、僅かな設計変更を施して、利用することにより、ブシュ122のみが樹脂部品であり、残りのすべての構成部品がステンレス鋼部品であるチェーン100のコストを削減することができる。
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した実施例について、変更した構成に関して説明する。
ブシュ122は、その外表面の全体が、または、外プレート110、連結ピン112、内プレート120およびローラ130と接触する接触部が、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリテトラフルオロエチレンのいずれかで、少なくとも形成されていてもよい。
チェーン100の使用環境は、潤滑剤を使用できない環境であって、真空環境以外の環境、または、潤滑剤が使用されるものの、その使用量がチェーンの冷却には不十分な程度に制限されている環境であってもよい。
ブシュ122は、その外表面の全体が、または、外プレート110、連結ピン112、内プレート120およびローラ130と接触する接触部が、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリテトラフルオロエチレンのいずれかで、少なくとも形成されていてもよい。
チェーン100の使用環境は、潤滑剤を使用できない環境であって、真空環境以外の環境、または、潤滑剤が使用されるものの、その使用量がチェーンの冷却には不十分な程度に制限されている環境であってもよい。
100・・・ローラチェーン
101・・・外リンク
102・・・内リンク
110・・・外プレート
112・・・連結ピン
120・・・内プレート
121・・・ブシュ孔
122・・・ブシュ
130・・・ローラ
101・・・外リンク
102・・・内リンク
110・・・外プレート
112・・・連結ピン
120・・・内プレート
121・・・ブシュ孔
122・・・ブシュ
130・・・ローラ
Claims (3)
- 1対の外プレートが1対の連結ピンにより連結されている複数の外リンクと、幅方向で前記1対の外プレートの間に配置されている1対の内プレートが1対のブシュにより連結されている複数の内リンクとを備え、前記1対のブシュが、それぞれの前記ブシュの外周に嵌合していると共に前記1対の内プレートの間に配置されている1対のローラを回転可能に支持し、外周に嵌合している前記ブシュを回動可能に支持する前記連結ピンが、長手方向で隣り合う前記外リンクおよび前記内リンクを屈曲可能に連結しているステンレスローラチェーンにおいて、
前記外プレート、前記連結ピン、前記内プレートおよび前記ローラが、いずれもステンレス鋼により形成されており、
前記ブシュが、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトンおよびポリテトラフルオロエチレンのいずれかにより形成されていると共に、前記内プレートのブシュ孔に嵌合していることを特徴とするステンレスローラチェーン。 - 前記ブシュが、前記ブシュ孔に嵌合していると共に前記外プレートに向かって延出している1対の端部を有し、
前記各端部が、前記外プレートとの当接により、前記外プレートと前記内プレートとの接触を防止していることを特徴とする請求項1記載のステンレスローラチェーン。 - 真空環境で使用されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のステンレスローラチェーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013082523A JP2014206182A (ja) | 2013-04-10 | 2013-04-10 | ステンレスローラチェーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013082523A JP2014206182A (ja) | 2013-04-10 | 2013-04-10 | ステンレスローラチェーン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014206182A true JP2014206182A (ja) | 2014-10-30 |
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ID=52119896
Family Applications (1)
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JP2013082523A Pending JP2014206182A (ja) | 2013-04-10 | 2013-04-10 | ステンレスローラチェーン |
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JP (1) | JP2014206182A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019163796A (ja) * | 2018-03-19 | 2019-09-26 | 株式会社シマノ | 自転車用チェーン |
-
2013
- 2013-04-10 JP JP2013082523A patent/JP2014206182A/ja active Pending
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JP2019163796A (ja) * | 2018-03-19 | 2019-09-26 | 株式会社シマノ | 自転車用チェーン |
TWI822741B (zh) * | 2018-03-19 | 2023-11-21 | 日商島野股份有限公司 | 自行車用鏈條 |
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