以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
(V2Hの説明)
図1は、この発明の実施の形態1による電力供給システムの一形態としてのV2Hシステムの全体構成図である。図1を参照して、V2Hシステムは、車両100と、コネクタ200と、電力ケーブル300と、電力スタンド310と、家屋320とを備える。
車両100は、コネクタ200、電力ケーブル300および電力スタンド310を介して家屋320と電気的に接続され、家屋320へ給電可能に構成される(V2H)。また、車両100は、家屋320の電源から電力スタンド310、電力ケーブル300およびコネクタ200を介して電力を受け、車載の蓄電装置110(後述)を充電可能に構成される。なお、以下では、車両100から車両外部(家屋320や後述の図3に示される電気機器等)へ電力が流れることを「給電」と称し、家屋320から車両100へ電力が流れることを「充電」と称する。
コネクタ200は、電力ケーブル300に結合され、車両100のインレット124に接続可能に構成される。電力ケーブル300は、コネクタ200と電力スタンド310との間で電力を伝送する。電力スタンド310は、電力ケーブル300を家屋320と電気的に接続する。
家屋320は、電力スタンド310、電力ケーブル300およびコネクタ200を介して車両100と電力を授受可能に構成される。家屋320には、たとえば家屋320の電力を管理するHEMS(Home Energy Management System)が設けられ(図示せず)、家屋320の電源(太陽光発電システムや系統電源等)による車両100の蓄電装置110の充電、および車両100から家屋320への給電をHEMSによって管理することができる。
また、家屋320は、停電時に車両100を非常用電源として使用するために、HEMSを介することなく車両100から家屋320の屋内配線へ電力を供給可能に構成される。車両100をHEMSに接続するか、それともHEMSを介することなく屋内配線に直接接続するかは、たとえば電力スタンド310において切替スイッチにより切替可能とされる。
なお、家屋320は、車両100と電力を授受する建屋を代表的に示したものであり、電力スタンド310の接続先は、家屋320に代えてオフィス等であってもよい。
車両100は、蓄電装置110と、PCU(Power Control Unit)112と、モータジェネレータ114,116と、動力伝達ギヤ115と、エンジン118と、駆動輪120とを含む。また、車両100は、インバータ122と、インレット124と、充電器126と、ECU(Electronic Control Unit)128とをさらに含む。
蓄電装置110は、再充電可能に構成された電力貯蔵要素である。蓄電装置110は、たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池または鉛蓄電池などの二次電池、あるいは電気二重層キャパシタなどの蓄電素子を含んで構成される。蓄電装置110の出力はたとえば200V程度である。
蓄電装置110は、図示されないリレーを介してPCU112に電気的に接続される。そして、蓄電装置110は、車両100の駆動力を発生させるための電力をPCU112へ供給する。また、蓄電装置110は、モータジェネレータ114,116で発電された電力をPCU112から受けて蓄電する。
さらに、蓄電装置110は、図示されないリレーを介してインバータ122および充電器126に電気的に接続される。そして、蓄電装置110は、家屋320へ給電されるための電力をインバータ122へ供給する。また、蓄電装置110は、家屋320の電源から供給される電力を充電器126から受けて充電される。
また、蓄電装置110は、電圧センサおよび電流センサ(いずれも図示せず)を含み、これらのセンサによって検出される、蓄電装置110の電圧VBおよび電流IBをECU128へ出力する。
PCU112は、モータジェネレータ114,116を駆動するための電力変換装置を統括的に示したものである。PCU112は、モータジェネレータ114,116を駆動するインバータや、インバータの入力電圧を蓄電装置110の電圧以上に昇圧するコンバータ等を含む。
モータジェネレータ114,116は、交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。モータジェネレータ114,116の出力トルクは、減速機や動力分割装置を含んで構成される動力伝達ギヤ115を介して駆動輪120に伝達され、車両100を走行させる。モータジェネレータ114,116は、車両100の回生制動動作時には、駆動輪120の回転力によって発電することができる。
モータジェネレータ114,116は、動力伝達ギヤ115を介してエンジン118とも結合される。そして、ECU128によりモータジェネレータ114,116およびエンジン118が協調的に動作されて、必要な車両駆動力が発生される。さらに、モータジェネレータ114,116は、エンジン118の出力を用いて発電が可能であり、発電された電力を蓄電装置110や車両外部へ供給することができる。
なお、本実施の形態においては、モータジェネレータ116を主に駆動輪120を駆動するための電動機として用い、モータジェネレータ114を主にエンジン118により駆動される発電機として用いるものとする。また、図1では、モータジェネレータが2つ設けられる構成が例として示されるが、モータジェネレータの数はこれに限定されず、モータジェネレータが1つの場合、あるいは2つより多くのモータジェネレータを設ける構成であってもよい。
インバータ122は、ECU128からの制御信号D1によって制御され、蓄電装置110からの直流電力およびモータジェネレータ114,116により発電されてPCU112で変換された直流電力の少なくとも一方を交流電力に変換してインレット124へ供給する。
インレット124は、電力ケーブル300に結合されるコネクタ200を接続可能に構成される。そして、インバータ122から供給される電力は、インレット124を通じてコネクタ200へ出力され、電力ケーブル300および電力スタンド310を介して家屋320へ供給される(V2H)。
また、家屋320の電源によって蓄電装置110の充電が行なわれるときは、家屋320から電力スタンド310、電力ケーブル300およびコネクタ200を介してインレット124に電力が供給される。そして、充電器126は、ECU128からの制御信号D2によって制御され、インレット124から入力される交流電力を蓄電装置110の充電電力に変換する。なお、インバータ122および充電器126は、双方向に電力変換可能な1つの電力変換器によって構成してもよい。
ECU128は、CPU(Central Processing Unit)や信号検出回路、入出力バッファ、記憶装置等(いずれも図示せず)を含み、各種信号の入力および各機器への制御信号の出力を行なうとともに、車両100の各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
ECU128は、蓄電装置110からの電圧VBおよび電流IBの検出値に基づいて、蓄電装置110の充電状態(SOC(State Of Charge))を算出する。また、ECU128は、インレット124へのコネクタ200の接続状態を示す接続信号PISWを、インレット124を通じてコネクタ200から受ける。さらに、ECU128は、車両100が車両外部の機器(電力スタンド310やコネクタ200)と情報をやり取りするためのパイロット信号CPLTを、インレット124を通じてコネクタ200から受ける。そして、ECU128は、これらの信号に基づいて給電動作(V2H)および充電動作を実行する。接続信号PISWおよびパイロット信号CPLTの生成、ならびに給電動作および充電動作については、後ほど詳しく説明する。
なお、図1においては、ECU128として1つの制御装置を設ける構成としているが、たとえば、モータジェネレータ114,116用の制御装置や、エンジン118用の制御装置、蓄電装置110用の制御装置等のように、機能毎または制御対象機器毎に個別の制御装置を設ける構成としてもよい。
この電力供給システムにおいては、車両100の蓄電装置110に蓄えられた電力、またはエンジン118の動力を用いてモータジェネレータ114により発電される電力を、インバータ122により電圧変換して家屋320へ供給することができる(V2H)。また、家屋320の電源により充電器126を用いて蓄電装置110を充電することができる。
この電力供給システムにおいては、V2Hに2つの形態が存在する。一つは、家屋320に設けられるHEMS(図示せず)による電力管理下で車両100からHEMSを介して家屋320の屋内配線へ電力が供給される形態であり、以下では、この形態のV2Hを「エネルギーマネジメントV2H」と称する。エネルギーマネジメントV2Hが行なわれる動作モード(以下「常用モード」と称する。)では、HEMSによる電力管理の下で、家屋320の電源による車両100の蓄電装置110の充電も行なわれる。
V2Hのもう一つの形態は、停電等の非常時を想定して、HEMSを介することなく車両100から家屋320の屋内配線へ電力が直接供給される形態であり、以下では、この形態のV2Hを「非常用V2H」と称する。非常用V2Hが行なわれる動作モード(以下「非常用モード」と称する。)では、HEMSを介することなく、車両100から家屋320の屋内配線への給電のみが行なわれる。
車両100は、家屋320へ電力を供給する際に、蓄電装置110に蓄えられた電力を供給することができるが、蓄電装置110のSOCが低下した場合には、エンジン118を始動させてモータジェネレータ114により発電される電力を供給することが可能である。
エネルギーマネジメントV2Hでは、低炭素化や電気代節約を志向してHEMSによって電力が管理されており、車両100から家屋320への給電時に車両100においてエンジン118は始動されない。
一方、非常用V2Hや後述のV2Lにおいては、蓄電装置110のSOCが低下した場合にエンジン118を始動し得るところ、この実施の形態1では、非常用V2H時におけるエンジン118の作動が抑止される(これに対して、V2L時はエンジン118の作動が許容される。)。非常用V2H時は、V2L時とは異なり、利用者は家屋320内にいることが想定され、利用者が車両100から離れた位置にいるためにエンジン118の作動に気づかずに想定以上に燃料が消費される可能性がある。また、エンジン118が作動すると、それに伴なう騒音や振動の影響を家屋320が受ける可能性もある。そこで、非常用V2H時は、エンジン118の作動を抑止することとしたものである。
なお、エンジン118の作動を抑止するとは、エンジン118の始動を禁止することのほか、エンジン118を抑制的に運転することも含み得るものである。
非常用V2Hであることは、コネクタ200から車両100へ通知される。この実施の形態1では、インレット124へのコネクタ200の接続状態を示す接続信号PISWを用いて、コネクタ200から車両100へ非常用V2Hであることが通知される。以下、図2を用いて詳しく説明する。
図2は、図1に示した電力供給システムの詳細な構成図である。図2を参照して、コネクタ200は、電力伝送部210と、接続検知回路212,214と、切替回路216,224と、コンバータ220と、スイッチング素子230とを含む。接続検知回路214、コンバータ220、およびスイッチング素子230は、信号生成部218を構成する。
電力伝送部210は、車両100と電力ケーブル300との間で電力を伝送するための電力線である。接続検知回路212,214の各々は、インレット124へのコネクタ200の接続状態を車両100で検知するための回路である。接続検知回路212,214は、コネクタ200の接続状態を示す接続信号PISWを車両100へ伝達するための信号線226と切替回路216との間に並列に接続され、切替回路216によっていずれか一方が選択的に用いられる。
接続検知回路212は、常用モード時に選択的に用いられる回路である。すなわち、常用モードの選択時に実施されるエネルギーマネジメントV2Hでは、接続検知回路212を用いてコネクタ200の接続状態が検知される。
接続検知回路212は、抵抗R1,R2と、スイッチS1とを含む。抵抗R1,R2は、信号線226と切替回路216の接点P2との間に直列に接続される。スイッチS1は、抵抗R2に並列に接続される。
スイッチS1は、コネクタ200とインレット124との接続のロックを解除するためのロック解除ボタン(図示せず)が利用者によりオン操作されると、スイッチS1の接点が開放される。そうすると、接続信号PISWの電位(信号線226の電位)が所定量変化し、ロックが解除されたことがECU128へ通知される。
接続検知回路214は、非常用モード時に選択的に用いられる回路である。すなわち、非常用モードの選択時に実施される非常用V2Hでは、接続検知回路214を用いてコネクタ200の接続状態が検知される。
接続検知回路214は、抵抗R3〜R5と、スイッチS2と、給電スイッチS3とを含む。抵抗R3,R4は、信号線226と切替回路216の接点P3との間に直列に接続される。スイッチS2および抵抗R5は、直列接続されて抵抗R4に並列に接続される。給電スイッチS3は、抵抗R5に並列に接続される。
スイッチS2は、スイッチS1に連動して作動する。すなわち、ロック解除ボタンが利用者によりオン操作されると、スイッチS2の接点が開放される。そうすると、接続信号PISWの電位(信号線226の電位)が所定量変化し、ロックが解除されたことがECU128へ通知される。
給電スイッチS3は、利用者により操作され、非常用モード時に車両100からの給電開始を利用者が指示するためのスイッチである。利用者により給電スイッチS3がオン操作されると、抵抗R5が短絡されることにより接続信号PISWの電位(信号線226の電位)が所定量変化し、給電スイッチS3がオン操作されたことがECU128へ通知される。
切替回路216は、接点P1〜P3を含む。接点P1は、接地線GNDに接続される。接点P2,P3は、それぞれ接続検知回路212,214に接続される。この切替回路216は、常用モードと非常用モードとを利用者が切替えるためのモード切替ボタン(図示せず)に連動して作動する。モード切替ボタンによって常用モードが選択されているときは、接点P1が接点P2に接続され、モード切替ボタンによって非常用モードが選択されているときは、接点P1が接点P3に接続される。接続検知回路212,214の抵抗値は互いに異なるように設計されており、接続信号PISWの電位(信号線226の電位)によってモード切替ボタンの選択状態がECU128へ通知される。
切替回路224は、接点P4〜P6を含む。接点P4は、パイロット信号CPLTを車両100へ伝達するためのコントロールパイロット線228に接続される。接点P5は、電力ケーブル300を介して電力スタンド310のPWM回路314に接続される。接点P6は、不使用の接点であり、接地線GNDに接続されてもよい。この切替回路224も、モード切替ボタンに連動して作動する。モード切替ボタンによって常用モードが選択されているときは、接点P4が接点P5に接続され、モード切替ボタンによって非常用モードが選択されているときは、接点P4が接点P6に接続される。
すなわち、常用モードの選択時に実施されるエネルギーマネジメントV2Hでは、電力スタンド310のPWM回路314により生成されるパイロット信号CPLTがコントロールパイロット線228へ伝達され、車両100へと伝達される。このパイロット信号CPLTを用いて電力スタンド310と車両100との間で種々の情報がやり取りされ、エネルギーマネジメントV2Hが実施される。一方、非常用モードの選択時に実施される非常用V2Hでは、パイロット信号CPLTは不使用とされる。
コンバータ220は、電力伝送部210に電気的に接続され、非常用V2H時に車両100から電力伝送部210へ出力される電力を受けて作動する。そして、コンバータ220は、電力伝送部210から受ける電力を所定の電圧レベル(スイッチング素子230をオン駆動可能なゲート電圧)に変換してスイッチング素子230のゲート端子へ出力する。
スイッチング素子230は、接続検知回路214の給電スイッチS3に並列に接続される。スイッチング素子230は、コンバータ220からゲート駆動電圧を受けると導通状態となり、抵抗R5を短絡させる。これにより、給電スイッチS3がオン操作されたときと同様の電位変化が接続信号PISWに生じる。したがって、車両100から電力伝送部210へ電力が出力されている間は、給電スイッチS3の非操作時においても、接続信号PISWの電位は、給電スイッチS3がオン操作されたときの電位に維持される。
電力スタンド310は、切替回路312と、PWM回路314とを含む。切替回路312は、電力スタンド310に設けられるモード切替ボタン(図示せず)に連動して作動する。このモード切替ボタンも、コネクタ200に設けられるものと同様に、常用モードと非常用モードとを利用者が切替えるためのものである。そして、モード切替ボタンによって常用モードが選択されているときは、切替回路312は、電力ケーブル300の電力線を家屋320のHEMS322に電気的に接続する。これにより、HEMSを用いたエネルギーマネジメントV2Hが実施可能となる。モード切替ボタンによって非常用モードが選択されているときは、切替回路312は、電力ケーブル300の電力線を家屋320の屋内配線324に電気的に接続する。これにより、車両100からHEMSを介することなく屋内配線324へ直接給電される非常用V2Hが実施可能となる。
PWM回路314は、家屋320から電力を受けて作動し、エネルギーマネジメントV2H時に車両100と情報をやり取りするためのパイロット信号CPLTを生成する。たとえば、パイロット信号CPLTを受ける車両100のECU128においてパイロット信号CPLTの電位を操作することによって、電力スタンド310に設けられる遮断器(図示せず)が車両100から遠隔操作される。また、パイロット信号CPLTのデューティー比を変化させることによって、電力ケーブル300の定格電流が車両100へ通知される。
車両100のECU128は、抵抗R6〜R9と、CPU130と、抵抗回路132と、接続信号線136と、コントロールパイロット線138とを含む。接続信号線136は、接続信号PISWを伝達するための信号線である。コントロールパイロット線138は、パイロット信号CPLTを伝達するための信号線である。
抵抗R6は、定電圧ノード(たとえば5V)と、接続信号線136との間に接続される。抵抗R7は、接続信号線136と接地ノードとの間に接続される。この抵抗R6,R7とコネクタ200の接続検知回路212または214との組合わせにより定まる合成抵抗によって接続信号PISWの電位(接続信号線136の電位)が定まり、接続信号PISWが入力されるCPU130において、コネクタ200の接続状態や、接続ロックの解除、給電スイッチS3による給電要求(非常用V2H時)等を検知することができる。
抵抗回路132は、電力スタンド310のPWM回路314により生成されるパイロット信号CPLTの電位(コントロールパイロット線138の電位)を操作するための回路である。抵抗回路132は、抵抗R8,R9と、スイッチS4とを含む。抵抗R8は、コントロールパイロット線138と接地ノードとの間に接続される。スイッチS4および抵抗R9は、直列接続されて抵抗R8に並列に接続される。スイッチS4は、CPU130によって駆動される。
スイッチS4を操作することによって、抵抗回路132の抵抗値が変化し、パイロット信号CPLTの電位(コントロールパイロット線138の電位)が変化する。パイロット信号CPLTの電位変化を電力スタンド310において検知することによって、電力スタンド310に設けられる遮断器(図示せず)を車両100のECU128から遠隔操作することができる。
CPU130は、接続信号線136から受ける接続信号PISWに基づいて、コネクタ200の接続状態や、モード切替ボタンによる動作モード(常用モード/非常用モード)の選択状態、ロック解除ボタンによる接続ロックの解除等を検知する。
また、CPU130は、接続信号PISWの電位変化に基づいてコネクタ200の給電スイッチS3による給電要求を検知すると、インバータ122を駆動するための制御信号D1を生成する。これにより、車両100からコネクタ200の電力伝送部210へ電力が出力される。さらに、CPU130は、接続信号PISWの電位変化に基づいて非常用V2Hが要求されているか否かを判定する。そして、非常用V2Hが要求されているときは、CPU130は、車両100からコネクタ200への給電に伴ない蓄電装置110のSOCが低下したとしても、エンジン118の作動を抑止する。
すなわち、コネクタ200が車両100のインレット124に接続され、モード切替ボタンによって非常用モードが選択された状態で利用者により給電スイッチS3がオン操作されると、接続信号PISWの電位変化に基づいて、給電スイッチS3による給電要求がCPU130において検知される。そうすると、CPU130によりインバータ122が駆動され、車両100からコネクタ200の電力伝送部210へ電力が出力される。
電力伝送部210に電力が出力されると、コンバータ220からスイッチング素子230へゲート駆動電圧が出力され、スイッチング素子230が導通状態となる。そうすると、給電スイッチS3がオフされた後も、接続信号PISWの電位は、給電スイッチS3がオンされたときの状態に維持される。この実施の形態2では、利用者により給電スイッチS3のオン操作されたときの接続信号PISWの電位が給電スイッチS3のオフ操作後も維持されたときは、CPU130は、非常用V2Hが指示されたものと判定し、エンジン118(図1)の作動を抑止する。
なお、後述のように、給電スイッチS3のオフ操作に応じて接続信号PISWの電位が回復するときは、CPU130は、V2Lが指示されたものと判定し、車両100からコネクタ200への給電に伴ない蓄電装置110のSOCが低下するとエンジン118を始動させる。
また、CPU130は、コントロールパイロット線138からパイロット信号CPLTを受ける。CPU130は、パイロット信号CPLTのデューティー比に基づいて電力ケーブル300の定格電流を検知する。また、CPU130は、抵抗回路132のスイッチS4を制御することによってパイロット信号CPLTの電位を操作し、電力スタンド310に設けられる遮断器(図示せず)を遠隔操作する。
そして、電力スタンド310の遮断器が閉成され、所定の動作準備が完了すると、CPU130は、家屋320のHEMSの管理下で、インバータ122を駆動するための制御信号D1または充電器126を駆動するための制御信号D2を生成する。
なお、車両100における、インバータ122、充電器126およびECU128以外のその他の装置(図2において図示を省略)については、図1で説明したとおりである。
(V2Lの説明)
図1に示した車両100は、V2Lシステムにも用いることができる。
図3は、実施の形態1による電力供給システムの一形態としてのV2Lシステムの全体構成図である。図3を参照して、V2Lシステムは、車両100と、コネクタ400と、電気機器500とを備える。車両100の構成は、図1,2で説明したとおりである。
コネクタ400は、車両100のインレット124に接続可能に構成される。このコネクタ400には、電気機器500の電源プラグを差込可能なコンセント部が設けられており(図示せず)、コネクタ400に接続される電気機器500へ車両100から電力が直接供給される。電気機器500は、図示されない電源プラグをコネクタ400のコンセント部に接続することによって、車両100から供給される電力を受けて作動する。
このV2Lシステムにおいては、屋外作業やキャンプ等において電気機器500を使用することが想定される。電気機器500を使用する利用者は、車両100の近傍にいることが想定され、利用者はエンジン118の作動に気づくことができる場合が多い。そこで、V2L時は、電気機器500への給電中のエンジン118の始動が許容され、電気機器500への給電中に蓄電装置110のSOCが低下した場合には、エンジン118が始動する。
図4は、図3に示したコネクタ400の構成図である。図4とともに図3を参照して、コネクタ400は、電力伝送部410と、コンセント部412と、接続検知回路414とを含む。電力伝送部410は、車両100とコンセント部412との間で電力を伝送するための電力線である。
コンセント部412は、電力伝送部410に結合され、電気機器500の電源プラグ510を接続可能に構成される。接続検知回路414は、インレット124へのコネクタ400の接続状態を車両100で検知するための回路である。この接続検知回路414の構成は、図2に示したコネクタ200の接続検知回路214と同じである。
コネクタ400がインレット124に接続されると、接続検知回路414によって接続信号PISWの電位(接続信号線136の電位)が所定量変化する。車両100のCPU130は、この電位変化に基づいてコネクタ400のインレット124への接続を検知する。そして、CPU130は、接続信号PISWの電位変化に基づいて給電スイッチS3による給電要求を検知すると、インバータ122を駆動するための制御信号D1を生成する。これにより、車両100から電気機器500へ電力が供給される。
このコネクタ400には、図2に示したコネクタ200のコンバータ220およびスイッチング素子230は設けられていないので、給電スイッチS3のオン操作に応じて変化(低下)する接続信号PISWの電位は、給電スイッチS3のオフ操作に応じて回復する。CPU130は、給電スイッチS3のオフ操作に応じて接続信号PISWの電位が回復するときは、V2Lが指示されたものと判定し、エンジン118(図3)の始動を許容する。そして、車両100から電気機器500への給電中に蓄電装置110のSOCが所定の下限値を下回ると、CPU130は、エンジン118を始動するとともに、モータジェネレータ114を回生駆動するようにPCU112を制御する。
なお、V2Lでは、上記の非常用V2Hと同様に、パイロット信号CPLTは不使用とされる。
図5は、接続信号PISWの電位変化の一例を示したタイミングチャートである。なお、この図5では、コネクタ200のモード切替ボタンにより非常用モードが選択されているとき(非常用V2H時)の電位変化が示されている。
図5とともに図1,2を参照して、時刻t0においては、コネクタ200は、車両100のインレット124と非接続である。このときに車両100のCPU130において検出される接続信号PISWの電位はV1である。
時刻t1において、コネクタ200がインレット124と嵌合されると、接続信号PISWの電位はV2に低下する。なお、この状態は、接続がまだロックされた状態ではなく、完全な接続状態とは区別される。時刻t2において、接続がロックされると完全な接続状態となり、接続信号PISWの電位はV3まで低下する。
時刻t3において、利用者により給電スイッチS3がオン操作されると、接続検知回路214において抵抗R5が短絡されることにより、接続信号PISWの電位はさらにV4に低下する。時刻t4において給電スイッチS3が一度オフ操作され、時刻t5,t6において再度のオン操作が実施されると(2回操作)、CPU130は給電要求を検知し、時刻t7において、車両100からの給電が開始される。
車両100からの給電が開始された後、給電スイッチS3のオン操作時の電位V4に接続信号PISWの電位が所定時間維持されるときは、CPU130は、非常用V2Hが指示されたものと判定する。したがって、この場合は、エンジン118の作動が抑止される。なお、上記の所定時間は、利用者による給電スイッチS3のオン操作時間(オン操作からそれに続くオフ操作までの時間)と区別可能な時間に適宜設定される。
車両100からの給電が開始された後、接続信号PISWの電位がV3に回復すれば(点線)、CPU130は、V2Lが指示されたものと判定する。したがって、この場合は、エンジン118の始動が許容され、蓄電装置110のSOCが低下すればエンジン118が始動し、モータジェネレータ114による発電が行なわれる。
なお、時刻t8において、利用者によりロック解除ボタンが操作されると、接続信号PISWの電位はV2となる。そして、時刻t9において、コネクタ200がインレット124から外されると、接続信号PISWの電位はV1となる。
図6は、車両100のECU128により実行される給電処理の手順を説明するためのフローチャートである。このフローチャートについては、予め格納されたプログラムがメインルーチンから呼び出されて実行されることにより実現される。あるいは、全部または一部のステップについて、専用のハードウェア(電子回路)を構築して処理を実現することも可能である。
図6とともに図1〜図4を参照して、ECU128は、接続信号PISWに基づいて、コネクタ200または400が接続されているか否かを判定する(ステップS10)。コネクタが接続されていないと判定されたときは(ステップS10においてNO)、以降の一連の処理を実行することなくステップS100へ処理が移行される。
ステップS10においてコネクタの接続が検知されると(ステップS10においてYES)、ECU128は、接続信号PISWの電位変化に基づいて、接続されたコネクタにおいて給電スイッチS3がオンされたか否かを判定する(ステップS20)。そして、給電スイッチS3がオンされたと判定されると(ステップS20においてYES)、ECU128は、インバータ122を駆動するための制御信号D1を生成してインバータ122へ出力する。これにより、車両100から接続されたコネクタへの給電が開始される(ステップS30)。
次いで、ECU128は、接続信号PISWを確認する(ステップS40)。そして、ECU128は、接続信号PISWの電位に基づいて、給電スイッチS3のオン状態が所定時間維持されるか否かを判定する(ステップS50)。詳しくは、給電スイッチS3がオン操作されたときの接続信号PISWの電位V4(図5)が所定時間維持されたか否かが判定される。
給電スイッチS3のオン状態が所定時間維持されたと判定されると(ステップS50においてYES)、ECU128は、非常用V2Hが指示されたものと判定する(ステップS60)。その後、ECU128は、後述の非常用V2H処理を実行する(ステップS70)。
一方、ステップS50において、給電スイッチS3のオン状態が所定時間維持されない(接続信号PISWの電位がV3(図5)に回復)と判定されると(ステップS50においてNO)、ECU128は、V2Lが指示されたものと判定する(ステップS80)。その後、ECU128は、後述のV2L処理を実行する(ステップS90)。
図7は、図6のステップS70において実行される非常用V2H処理の手順を説明するためのフローチャートである。図6を参照して、ECU128は、蓄電装置110の電圧VBおよび電流IBの検出値に基づいて蓄電装置110のSOCを算出し、蓄電装置110のSOCが所定の下限値よりも低いか否かを判定する(ステップS110)。
ステップS110において蓄電装置110のSOCが下限値よりも低いと判定されると(ステップS110においてYES)、ECU128は、インバータ122を停止することにより、車両100から接続されたコネクタへの給電を停止する(ステップS140)。すなわち、非常用V2H処理では、エンジン118の作動が抑止されており、蓄電装置110のSOCが下限値を下回ると、車両100からの給電が停止される。
ステップS110において蓄電装置110のSOCが下限値以上であると判定されると(ステップS110においてNO)、ECU128は、接続信号PISWに基づいて、インレット124に接続されたコネクタが外されたか否かを検知する(ステップS120)。コネクタの非接続が検知されると(ステップS120においてYES)、ステップS140へ処理が移行され、車両100からの給電が停止される。
ステップS120においてコネクタの非接続は検知されていない(すなわち接続維持)と判定されると(ステップS120においてNO)、ECU128は、車両100の電源がオフされたか否かを判定する(ステップS130)。車両100の電源オフが検知されると(ステップS130においてYES)、ステップS140へ処理が移行され、車両100からの給電が停止される。車両100の電源オフが検知されなければ(ステップS130においてNO)、ステップS110へ処理が戻される。
図8は、図6のステップS90において実行されるV2L処理の手順を説明するためのフローチャートである。図8を参照して、ECU128は、蓄電装置110のSOCが所定の下限値よりも低いか否かを判定する(ステップS210)。
蓄電装置110のSOCが下限値以上であるときは(ステップS210においてNO)、ECU128は、接続信号PISWに基づいて、インレット124に接続されたコネクタが外されたか否かを検知する(ステップS220)。コネクタの非接続が検知されると(ステップS220においてYES)、ECU128は、車両100からの給電を停止する(ステップS280)。具体的には、インバータ122が停止される。
ステップS220においてコネクタの非接続は検知されていない(接続維持)と判定されると(ステップS220においてNO)、ECU128は、車両100の電源がオフされたか否かを判定する(ステップS230)。車両100の電源オフが検知されると(ステップS230においてYES)、ステップS280へ処理が移行され、車両100からの給電が停止される。車両100の電源オフが検知されなければ(ステップS230においてNO)、ステップS210へ処理が戻される。
一方、ステップS210において、蓄電装置110のSOCが下限値よりも低いと判定されると(ステップS210においてYES)、ECU128は、エンジン118を始動させる(ステップS240)。エンジン118が始動すると、モータジェネレータ114により発電が行なわれ、車両100からの給電が継続される。
エンジン118の始動後、ECU128は、蓄電装置110のSOCが所定の下限値よりも低いか否かを判定する(ステップS250)。なお、このステップS250における下限値は、ステップS210における下限値と同じである必要はなく、たとえばステップS210における下限値よりも低い値に設定される。
ステップS250において蓄電装置110のSOCが下限値よりも低いと判定されると(ステップS250においてYES)、ステップS280へ処理が移行され、車両100からの給電が停止される。具体的には、インバータ122およびエンジン118が停止される。
蓄電装置110のSOCが下限値以上であるときは(ステップS250においてNO)、ECU128は、接続信号PISWに基づいて、インレット124に接続されたコネクタが外されたか否かを検知する(ステップS260)。コネクタの非接続が検知されると(ステップS260においてYES)、ステップS280へ処理が移行され、車両100からの給電が停止される(エンジン118も停止)。
ステップS260においてコネクタの非接続は検知されていない(接続維持)と判定されると(ステップS260においてNO)、ECU128は、車両100の電源がオフされたか否かを判定する(ステップS270)。車両100の電源オフが検知されると(ステップS270においてYES)、ステップS280へ処理が移行され、車両100からの給電が停止される(エンジン118も停止)。車両100の電源オフが検知されなければ(ステップS270においてNO)、ステップS250へ処理が戻される。
以上のように、この実施の形態1においては、コネクタ200に信号生成部218が設けられる。信号生成部218は、車両100からの給電時に電力伝送部210から電力を受けて作動する。スイッチング素子230により接続検知回路214の抵抗R5を短絡して接続信号PISWの電位を変化させることにより、コネクタ200から車両100へ非常用V2Hであることが通知される。このようなコネクタをV2Hに用いることにより、車両100において非常用V2HをV2Lと区別可能とし、非常用V2Hの場合にはエンジン118の作動が抑止される。
したがって、この実施の形態1によれば、非常用V2H時に、利用者が気づかずにエンジン118が作動することにより想定以上に燃料が消費されるのを抑止することができる。また、エンジン118の作動に伴なう騒音や振動の家屋320への伝播を抑止することができる。
また、この実施の形態1によれば、車両100および家側(家屋320および電力スタンド310)において部品を追加することなく、車両100において非常用V2HとV2Lとを区別することができる。
また、この実施の形態1によれば、接続信号PISWを用いてコネクタ200から車両100へ非常用V2Hであることが通知されるので、コネクタ200の形状に変更を加えることなく、車両100においてエンジン118の始動可否を判定することができる。
[実施の形態2]
上記の実施の形態1では、コネクタ200から車両100へ非常用V2Hであることが通知され、非常用V2H時はエンジン118の作動が抑止(始動禁止)される。そして、非常用V2Hであることの通知は、接続信号PISWを用いるものとしたが、この実施の形態2では、非常用V2HおよびV2L時は基本的に不使用のパイロット信号CPLTを用いて、コネクタから車両100へ非常用V2Hであることが通知される。
図9は、実施の形態2による電力供給システムの一形態としてのV2Hシステムの構成図である。図9を参照して、この実施の形態2におけるV2Hのシステム構成は、図1,2に示した実施の形態1におけるV2Hのシステム構成とコネクタの構成が異なる。また車両100において、CPU130に代えてCPU130Aが設けられる。CPU130A以外の車両100の構成、ならびに電力ケーブル300、電力スタンド310および家屋320の構成は、実施の形態1と同じである。
実施の形態2におけるコネクタ200Aは、図2に示したコネクタ200の構成において、スイッチング素子230を含まず、PWM回路222をさらに含む。そして、コンバータ220およびPWM回路222は、信号生成部218Aを構成する。PWM回路222は、コンバータ220から電力を受けて作動し、予め定められた特定の波形を有する信号を生成する。PWM回路222は、切替回路224の接点P6に接続される。すなわち、非常用モードの選択時に実施される非常用V2Hでは、PWM回路222により生成される、特定の波形を有する信号がコントロールパイロット線228へ伝達され、車両100へと伝達される。
車両100のCPU130Aは、接続信号PISWの電位変化に基づいて給電スイッチS3による給電要求を検知すると、インバータ122を駆動するための制御信号D1を生成する。これにより、車両100からコネクタ200Aの電力伝送部210へ電力が出力される。
また、CPU130Aは、車両100からコネクタ200Aへの給電が開始されると、パイロット信号CPLTを確認する。そして、CPU130Aは、パイロット信号CPLTに基づいて、非常用V2Hが要求されているか否かを判定する。具体的には、パイロット信号CPLTが予め定められた上記の特定波形を有するとき、CPU130Aは、非常用V2Hが指示されたものと判定する。なお、パイロット信号CPLTの入力がないときは、CPU130Aは、V2Lが指示されたものと判定する。
そして、非常用V2Hが要求されているとき、CPU130Aは、エンジン118(図1)の作動を抑止する。すなわち、車両100からコネクタ200Aへの給電に伴ない蓄電装置110のSOCが低下したとしても、CPU130Aは、エンジン118(図1)を始動させない。なお、V2Lが要求されているときは、CPU130Aは、エンジン118(図1)の作動を許容する。すなわち、車両100からコネクタ200Aへの給電に伴ない蓄電装置110のSOCが低下すると、CPU130Aは、エンジン118(図1)を始動させ、モータジェネレータ114による発電を実行する。なお、CPU130Aのその他の機能は、実施の形態1におけるCPU130と同じである。
図10は、実施の形態2におけるECU128により実行される給電処理の手順を説明するためのフローチャートである。このフローチャートについても、予め格納されたプログラムがメインルーチンから呼び出されて実行されることにより実現される。あるいは、全部または一部のステップについて、専用のハードウェア(電子回路)を構築して処理を実現することも可能である。
図10を参照して、このフローチャートは、図6に示した実施の形態1における給電処理のフローチャートにおいて、ステップS40,S50に代えてステップS45,S55を含む。
すなわち、ステップS30において、車両100からインレット124に接続されたコネクタへの給電が開始されると、ECU128は、パイロット信号CPLTを確認する(ステップS45)。そして、ECU128は、パイロット信号CPLTを受信しているか否かを判定する(ステップS55)。より詳しくは、コネクタ200Aの信号生成部218Aにより生成される、特定の波形を有するパイロット信号CPLTを受信しているか否かが判定される。
パイロット信号CPLTの受信が判定されると(ステップS55においてYES)、ステップS60へ処理が移行され、ECU128は、非常用V2Hが指示されたものと判定する。一方、ステップS55においてパイロット信号CPLTの非受信が判定されると(ステップS55においてNO)、ステップS80へ処理が移行され、ECU128は、V2Lが指示されたものと判定する。なお、その他の処理については、図6〜図8で説明したとおりである。
以上のように、この実施の形態2においては、コネクタ200Aに信号生成部218Aが設けられる。信号生成部218Aは、車両100からの給電時に電力伝送部210から電力を受けて作動する。非常用モード時は、信号生成部218AのPWM回路222により、予め定められた特定の波形を有する信号が生成される。この信号がコントロールパイロット線228を通じて車両100へ出力されることにより、コネクタ200Aから車両100へ非常用V2Hであることが通知される。したがって、この実施の形態2によっても、実施の形態1と同様の効果が得られる。
また、この実施の形態2によっても、パイロット信号CPLTを用いてコネクタ200Aから車両100へ非常用V2Hであることが通知されるので、コネクタ200Aの形状に変更を加えることなく、車両100においてエンジン118の始動可否を判定することができる。
なお、上記の各実施の形態においては、車両100は、エンジン118およびモータジェネレータ114を含み、エンジン118およびモータジェネレータ114を用いて発電されるものとしたが、この発明は、エンジン118およびモータジェネレータ114に代えて燃料電池を用いて発電する車両にも適用可能である。
なお、上記において、コネクタ200,200Aは、この発明における「電力コネクタ」の一実施例に対応し、インレット124は、この発明における「電力出力部」の一実施例に対応する。また、エンジン118およびモータジェネレータ114は、この発明における「発電装置」の一実施例を形成し、接続検知回路214は、この発明における「抵抗回路」の一実施例に対応する。さらに、スイッチング素子230は、この発明における「短絡回路」の一実施例に対応し、コンバータ220は、この発明における「電圧変換器」の一実施例に対応する。
また、さらに、給電スイッチS3は、この発明における「スイッチ」の一実施例に対応し、PWM回路222は、この発明における「信号を生成するための回路」の一実施例に対応する。また、さらに、エンジン118は、この発明における「内燃機関」の一実施例に対応し、モータジェネレータ114は、この発明における「発電機」の一実施例に対応する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。