JP2014202810A - 排列実習用人工歯 - Google Patents
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Abstract
【課題】歯科大学等における排列実習において、上顎及び下顎の前歯部人工歯及び臼歯部人工歯を正しい位置に迅速に排列するのに適した構造を有した人工歯を提供する。【解決手段】前歯部に排列される中切歯、側切歯、犬歯の形状を模した各人工歯の唇側表面には、人工歯の歯軸を示す標線2又は、咬合平面と垂直に交わる方向を示す標線のいずれか一方が印字されており、臼歯部に排列される第1及び第2小臼歯、第1及び第2大臼歯の形状を模した各人工歯には、標線の他に、咬合面に、隣接する人工歯の繋がり位置を示し、上顎及び下顎の顎堤頂線に沿って排列されているか否かを示す指標となる顎堤頂線指標3と、頬側咬頭と下側咬頭の間の辺縁隆線を示す辺縁隆線指標4と、咬頭嵌合位において対向する人工歯の窩に嵌合する位置を示す機能咬頭指標5が印字されており、窪み状の小窩の位置を示す小窩指標6が印字されていてもよい。【選択図】図1
Description
本発明は、歯科大学等における排列実習(総義歯排列実習)において、上顎及び下顎の義歯用人工歯(前歯部人工歯及び臼歯部人工歯)を正しい位置に迅速に排列するのに適した構造を有し、指導者の指導効率を高めることが可能な人工歯に関するものである。
歯科大学等においては、実習生または学生が総義歯を作製するために、義歯用人工歯をろう堤に排列する実習が行なわれてきている。義歯用人工歯の排列の際、患者に合わせた形状を有したワックスで作製されたろう堤に1歯ずつ排列する必要がある。その際、作業者は1本ずつ歯の上下及び前後の傾きや左右の傾きや回転、位置を調整しながら上下の噛み合わせを考えて作業を行なう。この作業には熟練された技術が必要となり、技術の習得度合いの低い初心者は作業に時間がかかる。又、歯科医学教育において初めて実習する学生には一連の手順を教育する必要があり、学生の理解度によっては実習効率に差がついてしまう。又、教育において実習時又は実習後の評価や学生に対するフィードバックが行ないにくいため、教育効果を向上できる手法が望まれている。
これまで、例えば下記の特許文献1には、人工歯排列用ガイド板として、天然歯と同じ排列順序で連続して排列される2歯以上の実物大の人工歯をその人工歯の咬合様式及び寸法に対応した標準的な排列基準で保持でき且つその保持状態から容易に引き抜き得るようにそれら人工歯の咬合面側が嵌入される凹部がその表面側及び必要に応じて裏面側にも形成されたものが開示されており、このような人工歯排列用ガイド板を使用した場合、この人工歯排列用ガイド板の凹部に人工歯の咬合面側を嵌入して標準的な排列基準に保持されている人工歯の咬合堤側をワックス又は即時重合レジンで固定することによって一挙に人工歯排列が可能となり、この操作は特に熟練を必要としないので誰でもが簡単且つ迅速に標準的な人工歯排列を行うことが可能である。しかしながら、このガイド板は、技術の習得度合いの高い技術者が部分床義歯や総義歯を作製するのには非常に便利であるが、教育分野、特に歯科大学等での歯科教育において、実習生または学生が1本1本の歯の排列状態や咬合関係を理解しながら排列実習を行なうのには適していない。
本発明は、歯科大学等における総義歯排列実習において、目視により、実習生または学生が1本1本の人工歯の排列状態や口腔内での咬合関係等を理解しながら上顎及び下顎の前歯部人工歯及び臼歯部人工歯を正しい位置に迅速に排列することができ、これによって、指導者の指導効率を高めることが可能な人工歯を提供することを課題とする。
本発明者等は、種々検討を行なった結果、義歯用人工歯の唇側及び頬側面・咬合面に排列時の目安となる標点及び標線を付与することによって、義歯用人工歯の排列時の作業効率が高まり、歯科医学教育での人工歯排列実習時の教育効果及び効率を向上させることができることを見い出して、本発明を完成した。
本発明者等は、種々検討を行なった結果、義歯用人工歯の唇側及び頬側面・咬合面に排列時の目安となる標点及び標線を付与することによって、義歯用人工歯の排列時の作業効率が高まり、歯科医学教育での人工歯排列実習時の教育効果及び効率を向上させることができることを見い出して、本発明を完成した。
上記課題を解決可能な本発明の排列実習用人工歯は、総義歯排列実習において、上顎及び下顎の前歯部人工歯及び臼歯部人工歯を正しい位置に排列するのに適した構造を有した人工歯であって、
上顎前歯部及び下顎前歯部に排列される中切歯、側切歯、犬歯の形状を模した各人工歯の唇側表面には、当該人工歯の歯軸を示す標線又は、正しく排列された際に咬合平面と垂直に交わる方向を示す標線のいずれか一方が印字されていること、及び、
上顎臼歯部及び下顎臼歯部に排列される第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯の形状を模した各人工歯にも、頬側表面に、当該人工歯の歯軸を示す標線又は、正しく排列された際に咬合平面と垂直に交わる方向を示す標線のいずれか一方が印字されており、当該標線の他に、人工歯の咬合面に、隣接する人工歯の繋がり位置を示し、上顎及び下顎の顎堤頂線に沿って排列されているか否かを示す指標となる顎堤頂線指標と、頬側咬頭と下側咬頭の間の辺縁隆線を示す辺縁隆線指標と、咬頭嵌合位において対向する人工歯の窩に嵌合する位置を示す機能咬頭指標が印字されていることを特徴とする。
上顎前歯部及び下顎前歯部に排列される中切歯、側切歯、犬歯の形状を模した各人工歯の唇側表面には、当該人工歯の歯軸を示す標線又は、正しく排列された際に咬合平面と垂直に交わる方向を示す標線のいずれか一方が印字されていること、及び、
上顎臼歯部及び下顎臼歯部に排列される第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯の形状を模した各人工歯にも、頬側表面に、当該人工歯の歯軸を示す標線又は、正しく排列された際に咬合平面と垂直に交わる方向を示す標線のいずれか一方が印字されており、当該標線の他に、人工歯の咬合面に、隣接する人工歯の繋がり位置を示し、上顎及び下顎の顎堤頂線に沿って排列されているか否かを示す指標となる顎堤頂線指標と、頬側咬頭と下側咬頭の間の辺縁隆線を示す辺縁隆線指標と、咬頭嵌合位において対向する人工歯の窩に嵌合する位置を示す機能咬頭指標が印字されていることを特徴とする。
又、本発明は、上記の特徴を有した排列実習用人工歯において、前記の上顎臼歯部及び下顎臼歯部に排列される第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯の形状を模した各人工歯の咬合面に、窪み状の小窩の位置を示す小窩指標が印字されていることを特徴とするものでもある。
更に、本発明は、上記の特徴を有した排列実習用人工歯において、前記標線、顎堤頂線指標、辺縁隆線指標、機能咬頭指標の少なくともいずれか一つが、印刷用インキを用いて印字されていることを特徴とするものでもあり、この際、印刷用インキは水性インキであっても油性インキであっても良い。
本発明によれば、各排列実習用人工歯に印字された標線、顎堤頂線指標、辺縁隆線指標、機能咬頭指標、小窩指標により、目視にて、実習生または学生が上顎及び下顎の前歯部人工歯及び臼歯部人工歯の排列状態や口腔内での咬合関係等を理解しながら1本1本人工歯を正しい位置に迅速に排列することができ、これによって、指導者の指導効率を高めることができる。
以下、本発明の排列実習用人工歯の好ましい一例を図面に示し、本発明を説明する。
図1(a)及び(b)は、本発明の排列実習用人工歯の好ましい一例における外観を示す図であり、(a)が、上顎前歯部及び下顎前歯部に排列される中切歯、側切歯、犬歯の形状を模した各人工歯であり(右側に側面から見た際の外観も示されている)、(b)が、上顎臼歯部及び下顎臼歯部に排列される第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯の形状を模した各人工歯である。
尚、本発明では、各人工歯の材質が特に限定されるものではなく、セラミックス製の陶歯であっても、合成樹脂製のレジン歯であってもよい。
図1(a)及び(b)は、本発明の排列実習用人工歯の好ましい一例における外観を示す図であり、(a)が、上顎前歯部及び下顎前歯部に排列される中切歯、側切歯、犬歯の形状を模した各人工歯であり(右側に側面から見た際の外観も示されている)、(b)が、上顎臼歯部及び下顎臼歯部に排列される第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯の形状を模した各人工歯である。
尚、本発明では、各人工歯の材質が特に限定されるものではなく、セラミックス製の陶歯であっても、合成樹脂製のレジン歯であってもよい。
図1(a)には、中切歯、側切歯、犬歯の形状を模した各人工歯1を、唇側から見た際の外観が示されており、各人工歯1の唇側の表面には、直線状の標線2が印字されており、この標線2は、当該人工歯の歯軸を示す標線であっても、正しく排列された際に咬合平面と垂直に交わる方向を示す標線であってもよく、この標線2は、実習者が排列実習を行なう際に人工歯の植立方向(咬合平面に対する人工歯の歯軸角度)を目視により確認するのに役立つ。
又、図1(b)には、第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯の形状を模した各人工歯1を、咬合面側から見た際の外観が示されており、これら人工歯1の頬側表面には、中切歯、側切歯、犬歯の形状を模した人工歯と同様に、当該人工歯の歯軸を示す標線2又は、正しく排列された際に咬合平面と垂直に交わる方向を示す標線2のいずれか一方が印字されている。そして、上顎臼歯部及び下顎臼歯部に排列される各人工歯1には、このような標線2の他に、咬合面に、図1(b)に示されるようにして、顎堤頂線指標3と辺縁隆線指標4と機能咬頭指標5が印字されている。図2には、本発明の排列実習用人工歯に印字された標点及び標線の位置及び機能を説明するために、上顎の右側に位置する第1大臼歯に印字された標点及び標線の一例が拡大図にて示されている。
臼歯部に排列される本発明の排列実習用人工歯1に印字された顎堤頂線指標3は、実習者が、隣接する人工歯の繋がり位置(隣接する人工歯との当接位置)を理解し、人工歯が上顎及び下顎の顎堤頂線に沿って正しく排列されているか否かを判断するのに役立つ指標であり、辺縁隆線指標4は、実習者が目視により、頬側咬頭と下側咬頭の間の辺縁隆線の位置を理解するのに役立つ指標である。又、臼歯部に排列される本発明の排列実習用人工歯1には、咬頭嵌合位において対向する人工歯の窩に嵌合する位置に機能咬頭指標5が印字されており、この機能咬頭指標5は、上顎臼歯と下顎臼歯を接触状態とした時の機能咬頭の位置関係を実習者が理解し、認識するのに役立つものである。
この際、上記の標線及び指標の少なくともいずれか一つが、水溶性インキを用いて印字されてもよく、これら全てが水溶性インキで印字されたものである場合には、排列実習後に、水性溶剤(水等)を用いて標線及び指標を消すことにより、標線及び指標が存在しない時の人工歯の排列状態及び噛み合わせ状態を目視にて確認することができる。
この際、上記の標線及び指標の少なくともいずれか一つが、水溶性インキを用いて印字されてもよく、これら全てが水溶性インキで印字されたものである場合には、排列実習後に、水性溶剤(水等)を用いて標線及び指標を消すことにより、標線及び指標が存在しない時の人工歯の排列状態及び噛み合わせ状態を目視にて確認することができる。
尚、本発明では、図2に示されるようにして、臼歯部に排列される人工歯1の窪み状の小窩の位置に小窩指標6が印字されてもよく、標線2、顎堤頂線指標3、辺縁隆線指標4、機能咬頭指標5及び小窩指標6は、視覚により判別し易いようにそれぞれ異なる色にて印字されてもよい。この際、標線及び指標を印字する際の印刷方法は特に限定されるものではなく、公知の方法が利用できる。
図3には、各人工歯の唇側(頬側)表面に、歯軸を示す標線の他に、隣接する人工歯との当接点の位置を示す標線が印字された本発明の排列実習用人工歯(上顎及び下顎の前歯部人工歯及び臼歯部人工歯)の外観が示されており、各人工歯が、咬合平面に対して正しく排列された際の状態が示されている。この図3からわかるように、歯軸を示す標線は、咬合平面に対する人工歯の傾斜状態(傾斜角度)を実習者が理解するのに役立ち、又、隣接する人工歯との当接点の位置を示す標線は、当該当接点の位置を理解し、各人工歯の先端(咬頭頂)と咬合平面との間の正しい距離を容易に把握するのに役立ち、これにより、教育効果及び効率を向上させることができる。
図4には、図3の各人工歯を標準的な排列位置に排列する際の目標となる、前歯部人工歯の歯軸と咬合平面との角度及び、各人工歯の咬頭頂と咬合平面との間の距離が数値で示されている。
図4には、図3の各人工歯を標準的な排列位置に排列する際の目標となる、前歯部人工歯の歯軸と咬合平面との角度及び、各人工歯の咬頭頂と咬合平面との間の距離が数値で示されている。
図5には、正しい状態で排列された際に咬合平面に対して垂直に交わる軸線(標線)が印字された本発明の排列実習用人工歯の外観が示されており、この人工歯には、図3の人工歯と同様に、隣接する人工歯との当接点の位置を示す標線も印字されている。図5の人工歯の場合、咬合平面に対する歯軸の傾斜角度を調整しなくても、咬合平面と標線とが垂直になるようにして人工歯を排列するだけで正しい排列角度が得られる。又、隣接する人工歯との当接点の位置を示す標線を利用することによって、実習者が人工歯を最適な深さにまで押し入れることができ、これにより、咬頭頂と咬合平面との間の正しい距離を実習者に認識させることができる。
図6は、図1(a)及び(b)の本発明の排列実習用人工歯(隣接する人工歯との当接点の位置を示す標線は印字されていない)を、ワックスで作製されたろう堤に排列して作製された総義歯を正面から見た時の状態を表す写真であり、図7は、図6の総義歯を側面から見た時の状態を表す写真である。
図8は、本発明の排列実習用人工歯を用いて作製された総義歯の一例における上顎と下顎をそれぞれ咬合面側から見た時の外観(排列状態)を示す図であり、臼歯部に排列される人工歯の咬合面側に印字された顎堤頂線指標3、辺縁隆線指標4、機能咬頭指標5及び小窩指標6の排列時における位置が示されている。
本発明の排列実習用人工歯を用いた場合には、実習者が排列実習において習得すべき事項、例えば、咬合平面に対する各人工歯の植立角度(傾斜角度)、各人工歯の咬頭頂と咬合平面との距離関係、隣接する人工歯との当接位置関係、上顎及び下顎における人工歯全体の排列位置、咬合時における上顎と下顎の機能咬頭の位置関係等を、人工歯に印字された標線、顎堤頂線指標、辺縁隆線指標、機能咬頭指標及び小窩指標を目視により確認しながら学習することができ、排列後に修正すべき箇所についても目視により理解し易い。
本発明の排列実習用人工歯を用いた場合には、実習者が排列実習において習得すべき事項、例えば、咬合平面に対する各人工歯の植立角度(傾斜角度)、各人工歯の咬頭頂と咬合平面との距離関係、隣接する人工歯との当接位置関係、上顎及び下顎における人工歯全体の排列位置、咬合時における上顎と下顎の機能咬頭の位置関係等を、人工歯に印字された標線、顎堤頂線指標、辺縁隆線指標、機能咬頭指標及び小窩指標を目視により確認しながら学習することができ、排列後に修正すべき箇所についても目視により理解し易い。
市販のレジン製人工歯の表面に印字を施すことにより、図1(a)に示される外観を有した上顎前歯部人工歯及び下顎前歯部人工歯及び、図1(b)に示される外観を有した上顎臼歯部人工歯及び下顎臼歯部人工歯を作製した。
そして、これまでに用いられてきている排列法(上顎法又は下顎法)に従って、ワックス製のろう堤(上顎及び下顎)を咬合器に固定し、上顎咬合堤の左右いずれかの中切歯に相当する部分のワックスを切除し、軟化させ、図4に示されるように、人工歯の歯軸を示す標線が咬合平面に対して決められた角度となるようにし、咬頭頂が咬合平面と一致するようにして中切歯を排列し、その後、もう一方の中切歯を排列し、更に左右の側切歯、犬歯を排列した。このようにして、上顎前歯部人工歯の排列を行なった後、同様にして、図4に示されるように下顎の中切歯、側切歯、犬歯を排列した。
そして、これまでに用いられてきている排列法(上顎法又は下顎法)に従って、ワックス製のろう堤(上顎及び下顎)を咬合器に固定し、上顎咬合堤の左右いずれかの中切歯に相当する部分のワックスを切除し、軟化させ、図4に示されるように、人工歯の歯軸を示す標線が咬合平面に対して決められた角度となるようにし、咬頭頂が咬合平面と一致するようにして中切歯を排列し、その後、もう一方の中切歯を排列し、更に左右の側切歯、犬歯を排列した。このようにして、上顎前歯部人工歯の排列を行なった後、同様にして、図4に示されるように下顎の中切歯、側切歯、犬歯を排列した。
次に、下顎側の第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯を順に排列した。この際、人工歯の咬合面に印字された顎堤頂線指標が、隣接する人工歯の顎堤頂線指標と一致し、かつ、顎堤頂線指標が下顎の顎堤頂線上に位置するようにし、隣接する人工歯の辺縁隆線指標同士が対向し、各人工歯(臼歯)の咬頭頂と咬合平面との間に、図4に示される間隔が形成されるようにした。
最後に、咬頭頂と咬合平面との間に、図4に示される間隔が形成されるようにして、上顎側の第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯を排列し、総義歯を作製した。
この際、下顎側の臼歯に印字された機能咬頭指標及び小窩指標の位置を確認しながら、上顎側の臼歯の機能咬頭指標及び小窩指標との位置関係を調節した。
最後に、咬頭頂と咬合平面との間に、図4に示される間隔が形成されるようにして、上顎側の第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯を排列し、総義歯を作製した。
この際、下顎側の臼歯に印字された機能咬頭指標及び小窩指標の位置を確認しながら、上顎側の臼歯の機能咬頭指標及び小窩指標との位置関係を調節した。
上記の本発明の排列実習用人工歯を用いた場合、人工歯に印字された標線、顎堤頂線指標、辺縁隆線指標、機能咬頭指標及び小窩指標を目視により確認しながら、人工歯を正しい位置に迅速に排列することができ、歯科大学における排列実習において、指導者の指導効率を高めることができた。
本発明の排列実習用人工歯は、歯科大学等での排列実習時に、実習生または学生が上顎及び下顎の前歯部人工歯及び臼歯部人工歯の排列状態や口腔内での咬合関係等を、人工歯に印字された標線、顎堤頂線指標、辺縁隆線指標、機能咬頭指標、小窩指標を目で確認しながら理解して実習を進めるのに適した構造を有しており、これにより、排列実習時の教育効果及び指導効率の向上を達成することができるので、歯科教育の分野において非常に有用である。
1 人工歯
2 標線
3 顎堤頂線指標
4 辺縁隆線指標
5 機能咬頭指標
6 小窩指標
2 標線
3 顎堤頂線指標
4 辺縁隆線指標
5 機能咬頭指標
6 小窩指標
Claims (3)
- 歯牙排列実習において、上顎及び下顎の前歯部人工歯及び臼歯部人工歯を正しい位置に排列するのに適した構造を有した人工歯であって、
上顎前歯部及び下顎前歯部に排列される中切歯、側切歯、犬歯の形状を模した各人工歯の唇側表面には、当該人工歯の歯軸を示す標線又は、正しく排列された際に咬合平面と垂直に交わる方向を示す標線のいずれか一方が印字されていること、及び、
上顎臼歯部及び下顎臼歯部に排列される第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯の形状を模した各人工歯にも、頬側表面に、当該人工歯の歯軸を示す標線又は、正しく排列された際に咬合平面と垂直に交わる方向を示す標線のいずれか一方が印字されており、当該標線の他に、人工歯の咬合面に、隣接する人工歯の繋がり位置を示し、上顎及び下顎の顎堤頂線に沿って排列されているか否かを示す指標となる顎堤頂線指標と、頬側咬頭と下側咬頭の間の辺縁隆線を示す辺縁隆線指標と、咬頭嵌合位において対向する人工歯の窩に嵌合する位置を示す機能咬頭指標が印字されていること
を特徴とする排列実習用人工歯。 - 前記の上顎臼歯部及び下顎臼歯部に排列される第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯の形状を模した各人工歯の咬合面に、窪み状の小窩の位置を示す小窩指標が印字されていることを特徴とする請求項1に記載の排列実習用人工歯。
- 前記標線、顎堤頂線指標、辺縁隆線指標、機能咬頭指標の少なくともいずれか一つが、印刷用インキを用いて印字されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排列実習用人工歯。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013076800A JP2014202810A (ja) | 2013-04-02 | 2013-04-02 | 排列実習用人工歯 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019208643A (ja) * | 2018-05-31 | 2019-12-12 | 株式会社DentalBank | 人工歯および人工歯セット並びに有床義歯 |
-
2013
- 2013-04-02 JP JP2013076800A patent/JP2014202810A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP2019208643A (ja) * | 2018-05-31 | 2019-12-12 | 株式会社DentalBank | 人工歯および人工歯セット並びに有床義歯 |
JP7246673B2 (ja) | 2018-05-31 | 2023-03-28 | 株式会社DentalBank | 人工歯および人工歯セット並びに有床義歯 |
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