JP2014202071A - スクリュー圧縮機 - Google Patents

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JP2014202071A JP2013075646A JP2013075646A JP2014202071A JP 2014202071 A JP2014202071 A JP 2014202071A JP 2013075646 A JP2013075646 A JP 2013075646A JP 2013075646 A JP2013075646 A JP 2013075646A JP 2014202071 A JP2014202071 A JP 2014202071A
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秀規 藤原
後藤 望
Nozomi Goto
望 後藤
典生 松本
Norio Matsumoto
典生 松本
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Abstract

【課題】比較的簡単な構成で、シリンダの背面室と高圧空間とを繋ぐ供給孔に詰まった異物を除去する。
【解決手段】吐出管(30)における逆止弁(30a)の下流側と、シリンダ(81)の背面室(81b)とが、バイパス通路(31)で接続される。バイパス通路(31)には、開閉弁(33)が接続される。スクリューロータ(40)の回転動作中には、開閉弁(33)が閉じられて吐出管(30)からバイパス通路(31)への高圧冷媒の流通が遮断される。スクリューロータ(40)の回転停止時には、開閉弁(33)が開かれて高圧冷媒の流通が許可される。
【選択図】図3

Description

本発明は、スクリュー圧縮機に関するものである。
従来より、スクリューロータの外周面に沿って配置され且つ軸方向に移動可能なスライドバルブと、スライドバルブに連結されたピストンと、ピストンによって内部が前面室と背面室とに仕切られたシリンダとを備え、シリンダの前面室と背面室との圧力差の変化に応じてスライドバルブをスクリューロータの軸方向に移動させるスクリュー圧縮機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
運転中のスクリュー圧縮機では、スライドバルブの前端面に吸入冷媒の低圧が加わる一方、スライドバルブの後端面に吐出冷媒の高圧が加わる。そのため、スライドバルブの前端面と後端面との圧力差によって、スライドバルブが吸入側に移動して押し付けられた状態となっている。
一方、シリンダには、前面室と高圧空間とを繋ぐ前面側の供給孔と、背面室と高圧空間とを繋ぐ背面側の供給孔と、背面室と低圧空間とを繋ぐ排出通路とが形成されている。排出通路の通路途中には、背面室から低圧空間に向かう冷媒量を調整する容量制御弁が接続されている。
ここで、容量制御弁を閉じた場合には、シリンダの前面室及び背面室が両方とも高圧となるので、ピストンの前後に加わる力が相殺される。その結果、上述した通り、スライドバルブが吸入側へ移動しようとする力によって、スライドバルブは吸入側に押し付けられ、スクリュー圧縮機の運転容量が大きくなるロードアップ運転が行われる。
また、容量制御弁を開いた場合には、シリンダの前面室が高圧となり、背面室が低圧となるので、ピストンを吐出側に移動させる力が働く。その結果、スライドバルブが吸入側へ移動しようとする力に打ち勝ち、スライドバルブが吐出側へ移動する。これにより、スクリュー圧縮機の運転容量が小さくなるロードダウン運転が行われる。
また、容量制御弁の開度を調整して、シリンダの背面側の供給孔からの流入ガス量と排出通路からの排出ガス量とが等しくなるようにした場合には、ピストンの前後に加わる力が等しくなる。その結果、スライドバルブを所定位置で保持させるパートロード運転が行われる。
特開2004−316586号公報
ところで、シリンダの背面側の供給孔は、通常、1mm程度の小径孔で形成されているため、高圧空間内に浮遊する異物が詰まりやすい。そして、シリンダの背面側の供給孔に異物が詰まってしまうと、容量制御弁を全閉にしたとしても、シリンダの背面室内に高圧冷媒が十分に供給されなくなってしまう。その結果、ピストンの前後に加わる力が相殺されなくなってしまい、上述したロードアップ運転を行うことができないという問題があった。
ここで、供給孔に詰まった異物を取り除くためには、サービスマンがケーシングを分解して清掃作業を行う必要があり、手間がかかってしまうという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、比較的簡単な構成で、シリンダの背面室と高圧空間とを繋ぐ供給孔に詰まった異物を除去することにある。
本発明は、内部に低圧空間(S1)と高圧空間(S2)とが形成されたケーシング(11)と、該低圧空間(S1)と該高圧空間(S2)とに跨るように配設され且つ圧縮室(23)を構成する螺旋溝(41)が外周面に形成されたスクリューロータ(40)と、該スクリューロータ(40)の外周面に沿って配置され且つ軸方向に移動可能なスライドバルブ(88)と、該スライドバルブ(88)に連結されたピストン(82)と、該ピストン(82)によって内部が前面室(81a)と背面室(81b)とに仕切られ且つ該背面室(81b)と該高圧空間(S2)とを繋ぐ供給孔(35)が形成されたシリンダ(81)とを備え、該シリンダ(81)の該前面室(81a)と該背面室(81b)との圧力差の変化に応じて該スライドバルブ(88)を該スクリューロータ(40)の軸方向に移動させるスクリュー圧縮機を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、前記高圧空間(S2)内の高圧冷媒を前記ケーシング(11)外部に吐出させる吐出管(30)と、
前記吐出管(30)を流れる高圧冷媒が前記ケーシング(11)の前記高圧空間(S2)内に向かって逆流するのを阻止する逆止弁(30a)と、
一端が前記吐出管(30)における前記逆止弁(30a)の下流側に連通し、他端が前記シリンダ(81)の前記背面室(81b)に連通するバイパス通路(31)と、
前記スクリューロータ(40)の回転動作中に閉じることで前記吐出管(30)から前記バイパス通路(31)への高圧冷媒の流通を遮断する一方、該スクリューロータ(40)の回転停止時に開くことで高圧冷媒の流通を許可する開閉弁(33)とを備えたことを特徴とするものである。
第1の発明では、吐出管(30)における逆止弁(30a)の下流側と、シリンダ(81)の背面室(81b)とが、バイパス通路(31)で接続される。バイパス通路(31)には、開閉弁(33)が接続される。スクリューロータ(40)の回転動作中には、開閉弁(33)が閉じられて吐出管(30)からバイパス通路(31)への高圧冷媒の流通が遮断される。スクリューロータ(40)の回転停止時には、開閉弁(33)が開かれて高圧冷媒の流通が許可される。
このような構成とすれば、スクリューロータ(40)の回転停止時に、バイパス通路(31)を介してシリンダ(81)の背面室(81b)内に高圧冷媒を供給することで、供給孔(35)に詰まった異物を吹き飛ばして除去することができる。これにより、シリンダ(81)の背面室(81b)内に高圧冷媒を十分に供給することができ、ロードアップ運転を確実に行うことができる。
第2の発明は、第1の発明において、
一端が前記シリンダ(81)の前記背面室(81b)に連通し、他端が前記低圧空間(S1)に連通する排出通路(36)と、
前記排出通路(36)の通路途中に接続されて前記背面室(81b)から前記低圧空間(S1)に向かう冷媒量を調整する容量制御弁(37)と、
一端が前記吐出管(30)における前記逆止弁(30a)の下流側に連通し、他端が前記排出通路(36)における前記容量制御弁(37)の上流側に連通する流入通路(32)とを備え、
前記バイパス通路(31)は、前記流入通路(32)及び前記排出通路(36)で構成されていることを特徴とするものである。
第2の発明では、シリンダ(81)の背面室(81b)と低圧空間(S1)とが排出通路(36)で接続される。排出通路(36)の通路途中には、容量制御弁(37)が接続される。吐出管(30)における逆止弁(30a)の下流側と排出通路(36)における容量制御弁(37)の上流側とが流入通路(32)で接続される。
このような構成とすれば、ピストン(82)の前後に加わる圧力を調整するために元々設けられている排出通路(36)を利用して、スクリューロータ(40)の回転停止時に背面室(81b)内に高圧冷媒を供給するバイパス通路(31)を形成することができる。
ここで、供給孔(35)に異物が詰まらないようにするためには、ケーシング内に異物が侵入する前に除去すればよいとする考え方もある。具体的には、吸入フィルタの網目を細かくしたり、高圧ガスの流通経路に新たにフィルタを追加することが考えられる。しかしながら、吸入フィルタの網目が細かすぎると、圧力損失が増加してしまうため、圧縮機効率が低下してしまう。また、新たにフィルタを追加するためには、設置スペースを確保するために装置が大型化したり、コストアップするという問題がある。
これに対し、本発明では、既存の排出通路(36)を利用してバイパス通路(31)を形成するようにしたから、装置を大型化することなく、比較的簡単な構成で供給孔(35)に詰まった異物を除去することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記開閉弁(33)は、前記スクリューロータ(40)の回転停止時で且つ前記高圧空間(S2)内の圧力が前記吐出管(30)における前記逆止弁(30a)の下流側の圧力よりも低くなったときに開くように構成されていることを特徴とするものである。
第3の発明では、スクリューロータ(40)の回転停止時で且つ高圧空間(S2)内の圧力が吐出管(30)における逆止弁(30a)の下流側の圧力よりも低くなったときに、開閉弁(33)が開かれる。
このような構成とすれば、吐出管(30)内の高圧冷媒と高圧空間(S2)内の圧力との間で差圧が生じてから開閉弁(33)を開くことで、供給孔(35)に詰まった異物を差圧により吹き飛ばして除去することができる。
第4の発明は、第1又は第2の発明において、
前記開閉弁(33)は、前記スクリューロータ(40)の回転停止時で且つ所定時間が経過したときに開くように構成されていることを特徴とするものである。
第4の発明では、スクリューロータ(40)の回転停止時で且つ所定時間が経過したときに開閉弁(33)が開かれる。
このような構成とすれば、所定時間が経過したときに高圧空間(S2)内の圧力が低下したと推定して開閉弁(33)を開くことで、供給孔(35)に詰まった異物を差圧により吹き飛ばして除去することができる。
本発明によれば、スクリューロータ(40)の回転停止時に、バイパス通路(31)を介してシリンダ(81)の背面室(81b)内に高圧冷媒を供給することで、供給孔(35)に詰まった異物を吹き飛ばして除去することができる。これにより、シリンダ(81)の背面室(81b)内に高圧冷媒を十分に供給することができ、ロードアップ運転を確実に行うことができる。
本発明の実施形態に係るスクリュー圧縮機の構成を示す縦断面図である。 スクリュー圧縮機の構成を示す横断面図である。 スクリュー圧縮機の構成を一部拡大して示す縦断面図である。 排出通路及び容量制御弁の構成を示す平面図である。 排出通路及び容量制御弁の構成を示す側面図である。 スクリュー圧縮機の圧縮機構の動作を示す平面図であって、(a)は吸入行程を示し、(b)は圧縮行程を示し、(c)は吐出行程を示す。 異物除去動作中の高圧冷媒の流通方向を示す図3相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、スクリュー圧縮機の構成を示す縦断面図、図2は横断面図である。図1及び図2に示すように、スクリュー圧縮機(10)では、圧縮機構(20)と、圧縮機構(20)を駆動する電動機(12)とが金属製のケーシング(11)に収容されている。圧縮機構(20)は、駆動軸(21)を介して電動機(12)と連結されている。
ケーシング(11)内には、低圧のガス冷媒が流入される低圧空間(S1)と、圧縮機構(20)から吐出された高圧のガス冷媒が流入する高圧空間(S2)とが、区画部材(29)によって区画形成されている。
ケーシング(11)の低圧空間(S1)側には、吸入口(11a)が形成されている。吸入口(11a)には、吸入側フィルタ(19)が取り付けられており、ケーシング(11)内に吸入されるガス冷媒に含まれる比較的大きな異物が捕集される。
電動機(12)は、ステータ(13)と、ロータ(14)とを備えている。ステータ(13)は、低圧空間(S1)においてケーシング(11)の内周面に固定されている。ロータ(14)には、駆動軸(21)の一端部が連結されてロータ(14)とともに回転する。
圧縮機構(20)は、ケーシング(11)内に形成された円筒壁(16)と、円筒壁(16)の中に配置された1つのスクリューロータ(40)と、スクリューロータ(40)に噛み合う2つのゲートロータ(50)とを備えている。
スクリューロータ(40)は、概ね円柱状に形成された金属製の部材である。スクリューロータ(40)の外径は、円筒壁(16)の内径よりも若干小さく設定されており、スクリューロータ(40)の外周面が円筒壁(16)の内周面と摺接するように構成されている。スクリューロータ(40)の外周部には、スクリューロータ(40)の軸方向一端から他端へ向かって螺旋状に延びる螺旋溝(41)が複数本形成されている。
スクリューロータ(40)には、駆動軸(21)が挿通されている。スクリューロータ(40)と駆動軸(21)とは、キー(22)によって連結されている。
駆動軸(21)の一端部は、低圧側軸受(66)に回転自在に支持されている。低圧側軸受(66)は、低圧側軸受ホルダ(65)に保持されている。駆動軸(21)の他端部は、圧縮機構(20)の高圧側に位置する高圧側軸受(61)に回転自在に支持されている。
ゲートロータ(50)は、放射状に設けられた複数のゲート(51)を有する。ゲートロータ(50)は、金属製のロータ支持部材(55)に取り付けられている。ロータ支持部材(55)は、円筒壁(16)に隣接してケーシング(11)内に区画形成されたゲートロータ室(18)に収容されている。ゲートロータ室(18)は低圧空間(S1)となっている。
図2におけるスクリューロータ(40)の右側に配置されたロータ支持部材(55)は、ゲートロータ(50)が下端側となる姿勢で設置されている。一方、図2におけるスクリューロータ(40)の左側に配置されたロータ支持部材(55)は、ゲートロータ(50)が上端側となる姿勢で設置されている。各ロータ支持部材(55)の軸部(58)は、ゲートロータ室(18)内の軸受ハウジング(52)に玉軸受(53)を介して回転自在に支持されている。
圧縮機構(20)では、円筒壁(16)の内周面と、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と、ゲートロータ(50)のゲート(51)とによって囲まれた空間が圧縮室(23)となる。スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)は、吸入側端部において低圧空間(S1)に開放しており、この開放部分が圧縮機構(20)の吸入口(24)になっている。
図3は、スクリュー圧縮機の構成を一部拡大して示す縦断面図である。図3に示すように、高圧側軸受(61)は、ケーシング(11)の円筒壁(16)に嵌合された高圧側軸受ホルダ(60)に設置されている。
ケーシング(11)における高圧空間(S2)側の底部には、油溜まり部(28)が設けられている。油溜まり部(28)に貯留された油は、スクリューロータ(40)等の駆動部品の潤滑に用いられる。
ケーシング(11)の高圧空間(S2)側の上部には、吐出口(11b)が形成されている。油溜まり部(28)の上方位置には、油分離器(26)が配置されている。油分離器(26)は、高圧冷媒から油を分離するものである。具体的に、圧縮室(23)で圧縮された後の高圧冷媒は、油分離器(26)を通過する際に、高圧冷媒に含まれる油が油分離器(26)に捕捉される。油分離器(26)に捕捉された油は、油溜まり部(28)に回収される。一方、油が分離された後の高圧冷媒は、吐出口(11b)を介してケーシング(11)外部に吐出される。
スクリュー圧縮機(10)には、スライドバルブ(88)が設けられている。スライドバルブ(88)は、円筒壁(16)がその周方向の2カ所において径方向外側に膨出したスライドバルブ収納部(17)内に設けられている。スライドバルブ(88)は、内面が円筒壁(16)の内周面の一部を構成するとともに、円筒壁(16)の軸心方向にスライド可能に構成されている。
スクリュー圧縮機(10)には、スライドバルブ(88)を円筒壁(16)の軸心方向にスライド駆動させるためのスライドバルブ駆動機構(80)が設けられている。スライドバルブ駆動機構(80)は、区画部材(29)の右側壁面に形成されたシリンダ(81)と、シリンダ(81)内に装填されたピストン(82)と、ピストン(82)のピストンロッド(83)に連結されたアーム(84)と、アーム(84)とスライドバルブ(88)とを連結する連結ロッド(85)と、アーム(84)を図3の右方向に付勢する付勢スプリング(86)とを備えている。
スライドバルブ(88)は、高圧空間(S2)寄りへ移動すると、スライドバルブ収納部(17)の端面とスライドバルブ(88)の端面との間に軸方向隙間が形成される(図3の仮想線参照)。この軸方向隙間は、圧縮室(23)から低圧空間(S1)へ冷媒を戻すためのリターン通路(78)を構成している。つまり、リターン通路(78)は、その一端が低圧空間(S1)に連通し、その他端が円筒壁(16)の内周面に開口している。スライドバルブ収納部(17)の端面とスライドバルブ(88)の端面とが互いに離れた状態では、両者の間に形成された開口が、円筒壁(16)の内周面におけるリターン通路(78)の開口部となる。
そして、スライドバルブ(88)が移動すると、リターン通路(78)の開口部の面積が変化し、圧縮室(23)からリターン通路(78)を通って低圧空間(S1)へ流出する冷媒の流量が変化する。つまり、スライドバルブ(88)をスライドさせると、圧縮行程の開始時点が変更され、単位時間当たりに圧縮室(23)から吐出される冷媒の量(すなわち、スクリュー圧縮機(10)の運転容量)が変化する。
シリンダ(81)内は、ピストン(82)によって前面室(81a)と背面室(81b)とに仕切られている。シリンダ(81)には、径方向下方に延びて前面室(81a)と高圧空間(S2)とを繋ぐ連通孔(34)が形成されている。これにより、前面室(81a)は、連通孔(34)から供給された高圧冷媒によって高圧となっている。
シリンダ(81)の後端壁には、背面室(81b)と高圧空間(S2)とを繋ぐ供給孔(35)が形成されている。また、シリンダ(81)の上部には、背面室(81b)に連通するように排出通路(36)の一端が開口している。排出通路(36)の他端は、低圧空間(S1)に連通している。つまり、供給孔(35)から背面室(81b)内に供給された高圧冷媒は、排出通路(36)を通って低圧空間(S1)に排出される。排出通路(36)は、シリンダ(81)の外周壁、区画部材(29)、及びケーシング(11)の外周壁にそれぞれ形成された通路孔を連続的に繋ぐことで構成されている。
図4及び図5に示すように、排出通路(36)の通路途中には、背面室(81b)から低圧空間(S1)に向かう冷媒量を調整する容量制御弁(37)が接続されている。具体的に、容量制御弁(37)は、ケーシング(11)の上部に幅方向に並んで3つ設けられている。背面室(81b)に繋がる排出通路(36)の下流端は、3つの容量制御弁(37)に対応して3本形成されており、容量制御弁(37)の高圧ポート(37a)にそれぞれ接続されている。
低圧空間(S1)に繋がる排出通路(36)の上流端は、3つの容量制御弁(37)に対応して3本形成されており、容量制御弁(37)の低圧ポート(37b)にそれぞれ接続される一方、下流端は、通路途中で合流して1本の排出通路(36)となった後、低圧冷媒が滞留するゲートロータ室(18)に連通している。なお、低圧空間(S1)の一例として、排出通路(36)をゲートロータ室(18)に連通させた形態について説明したが、この形態に限定するものではない。
このような構成とすれば、容量制御弁(37)の開度調整を行うことで、シリンダ(81)の前面室(81a)と背面室(81b)との圧力差の変化に応じてスライドバルブ(88)をスクリューロータ(40)の軸方向に移動させることができる。
具体的に、運転中のスクリュー圧縮機(10)では、スライドバルブ(88)の前端面に吸入冷媒の低圧が加わる一方、スライドバルブ(88)の後端面に吐出冷媒の高圧が加わる。そのため、スライドバルブ(88)の前端面と後端面との圧力差によって、スライドバルブ(88)が吸入側(図3で左側)に移動して押し付けられた状態となっている。
ここで、容量制御弁(37)を閉じた場合には、シリンダ(81)の前面室(81a)及び背面室(81b)が両方とも高圧となるので、ピストン(82)の前後に加わる力が相殺される。その結果、上述した通り、スライドバルブ(88)が吸入側へ移動しようとする力によって、スライドバルブ(88)は吸入側に押し付けられ、スクリュー圧縮機(10)の運転容量が大きくなるロードアップ運転が行われる。
スライドバルブ(88)が吸入側へ最も押し込まれた状態では、圧縮機構(20)の容量が最大となる。つまり、この状態では、リターン通路(78)がスライドバルブ(88)によって完全に塞がれ、低圧空間(S1)から圧縮室(23)へ吸入された冷媒の全てが吐出通路(70)へ吐出される。
また、容量制御弁(37)を開いた場合には、シリンダ(81)の前面室(81a)が高圧となり、背面室(81b)が低圧となるので、ピストン(82)を吐出側に移動させる力が働く。その結果、スライドバルブ(88)が吸入側へ移動しようとする力に打ち勝ち、スライドバルブ(88)が吐出側(図3で右側)へ移動する。
スライドバルブ(88)が右側へ移動すると、円筒壁(16)の内周面にリターン通路(78)が開口する。この状態において、低圧空間(S1)から圧縮室(23)へ吸入された冷媒は、その一部が圧縮行程途中の圧縮室(23)からリターン通路(78)を通って低圧空間(S1)へ戻り、残りが最後まで圧縮されて吐出通路(70)へ吐出される。そして、スライドバルブ(88)の端面とスライドバルブ収納部(17)の端面との間隔が広がると、それにつれてリターン通路(78)を通って低圧空間(S1)へ戻る冷媒の量が増大し、吐出通路(70)へ吐出される冷媒の量が減少する。これにより、スクリュー圧縮機(10)の運転容量が小さくなるロードダウン運転が行われる。
また、容量制御弁(37)の開度を調整して、シリンダ(81)の供給孔(35)からの流入ガス量と排出通路(36)からの排出ガス量とが等しくなるようにした場合には、ピストン(82)の前後に加わる力が等しくなる。その結果、スライドバルブ(88)を所定位置で保持させるパートロード運転が行われる。
ところで、シリンダ(81)の供給孔(35)は、通常、1mm程度の小径孔で形成されているため、高圧空間(S2)内に浮遊する異物が詰まりやすい。そして、供給孔(35)に異物が詰まってしまうと、容量制御弁(37)を全閉にしたとしても、シリンダ(81)の背面室(81b)内に高圧冷媒が十分に供給されなくなってしまう。その結果、ピストン(82)の前後に加わる力が相殺されなくなってしまい、上述したロードアップ運転を行うことができないという問題がある。
そこで、本実施形態では、シリンダ(81)の供給孔(35)に詰まった異物を除去するためのバイパス通路(31)を設けるようにした。具体的に、吐出口(11b)には、吐出管(30)が接続されている。吐出管(30)には、高圧冷媒がケーシング(11)内に向かって逆流するのを阻止する逆止弁(30a)が取り付けられている。
吐出管(30)における逆止弁(30a)の下流側には、バイパス管(32a)の一端が接続されている。ケーシング(11)の上部の外周壁には、排出通路(36)における容量制御弁(37)の上流側に連通するバイパス孔(32b)が形成されており、バイパス孔(32b)には、バイパス管(32a)の他端が接続されている。これにより、バイパス管(32a)及びバイパス孔(32b)によって、一端が吐出管(30)における逆止弁(30a)の下流側に連通し、他端が排出通路(36)における容量制御弁(37)の上流側に連通する流入通路(32)が構成されている。
そして、流入通路(32)及び排出通路(36)によって、一端が吐出管(30)における逆止弁(30a)の下流側に連通し、他端がシリンダ(81)の背面室(81b)に連通するバイパス通路(31)が構成されている。
バイパス通路(31)には、開閉弁(33)が取り付けられている。より詳細に、図1に示す例では、開閉弁(33)は、流入通路(32)のバイパス管(32a)に取り付けられている。開閉弁(33)は、スクリューロータ(40)の回転動作中に閉じることで吐出管(30)からバイパス通路(31)への高圧冷媒の流通を遮断する一方、スクリューロータ(40)の回転停止時に開くことで高圧冷媒の流通を許可するように構成されている。なお、開閉弁(33)の開閉動作について、詳しくは後述する。
−運転動作−
以下、スクリュー圧縮機(10)の運転動作について説明する。図2に示すように、スクリュー圧縮機(10)において電動機(12)を起動すると、駆動軸(21)が回転するのに伴ってスクリューロータ(40)が回転する。このスクリューロータ(40)の回転に伴ってゲートロータ(50)も回転し、圧縮機構(20)が吸入行程、圧縮行程及び吐出行程を繰り返す。ここでは、図6において網掛けを付した圧縮室(23)に着目して説明する。
図6(a)において、網掛けを付した圧縮室(23)は、低圧空間(S1)に連通している。また、この圧縮室(23)が形成されている螺旋溝(41)は、図6(a)の下側に位置するゲートロータ(50)のゲート(51)と噛み合わされている。スクリューロータ(40)が回転すると、このゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって相対的に移動し、それに伴って圧縮室(23)の容積が拡大する。その結果、低圧空間(S1)の低圧ガス冷媒が吸入口(24)を通じて圧縮室(23)へ吸い込まれる。
スクリューロータ(40)がさらに回転すると、図6(b)の状態となる。図6(b)において、網掛けを付した圧縮室(23)は、閉じきり状態となっている。つまり、この圧縮室(23)が形成されている螺旋溝(41)は、図6(b)の上側に位置するゲートロータ(50)のゲート(51)と噛み合わされ、このゲート(51)によって低圧空間(S1)から仕切られている。そして、スクリューロータ(40)の回転に伴ってゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって移動すると、圧縮室(23)の容積が次第に縮小する。その結果、圧縮室(23)内のガス冷媒が圧縮される。
スクリューロータ(40)がさらに回転すると、図6(c)の状態となる。図6(c)において、網掛けを付した圧縮室(23)は、吐出口(図示省略)を介して高圧空間(S2)と連通した状態となっている。そして、スクリューロータ(40)の回転に伴ってゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって移動すると、圧縮されたガス冷媒が圧縮室(23)から高圧空間(S2)へ押し出されてゆく。
−供給孔の異物除去動作−
次に、シリンダ(81)の背面側の供給孔(35)に詰まった異物を除去する異物除去動作について説明する。まず、スクリューロータ(40)が回転動作すると、高圧空間(S2)内の高圧冷媒がシリンダ(81)の供給孔(35)から背面室(81b)内に供給される。そして、容量制御弁(37)の開度調整を行うことで、ピストン(82)の前後に加わる力を調整し、スライドバルブ(88)を所定位置に移動させる。このとき、高圧冷媒に異物が含まれていると、高圧冷媒が供給孔(35)を通過する際に、供給孔(35)に異物が詰まってしまう。
スクリューロータ(40)の回転動作中は、開閉弁(33)が閉じられており、吐出管(30)からバイパス通路(31)への高圧冷媒の流通が遮断される。
そして、スクリューロータ(40)の回転動作が停止すると、開閉弁(33)が開かれる。これにより、吐出管(30)からバイパス通路(31)への高圧冷媒の流通が許可される(図7参照)。ここで、開閉弁(33)は、スクリューロータ(40)の回転停止時で且つ高圧空間(S2)内の圧力が吐出管(30)における逆止弁(30a)の下流側の圧力よりも低くなって差圧が生じてから開くのが好ましい。
なお、スクリューロータ(40)の回転停止時で且つ所定時間が経過したときに、高圧空間(S2)内の圧力が低下したと推定して開閉弁(33)を開くようにしてもよい。
以上のように、本実施形態に係るスクリュー圧縮機(10)によれば、スクリューロータ(40)の回転停止時に、バイパス通路(31)を介してシリンダ(81)の背面室(81b)内に高圧冷媒を供給することで、供給孔(35)に詰まった異物を吹き飛ばして除去することができる。これにより、シリンダ(81)の背面室(81b)内に高圧冷媒を十分に供給することができ、ロードアップ運転を確実に行うことができる。
《その他の実施形態》
前記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
本実施形態では、流入通路(32)及び排出通路(36)によってバイパス通路(31)を構成するようにしたが、この形態に限定するものではない。例えば、バイパス管(32a)の他端をシリンダ(81)の背面室(81b)に直接連通させることで、バイパス管(32a)のみでバイパス通路(31)を構成してもよい。
以上説明したように、本発明は、比較的簡単な構成で、比較的簡単な構成で、シリンダの背面室と高圧空間とを繋ぐ供給孔に詰まった異物を除去することができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
10 スクリュー圧縮機
11 ケーシング
23 圧縮室
30 吐出管
30a 逆止弁
31 バイパス通路
32 流入通路
33 開閉弁
35 供給孔
36 排出通路
37 容量制御弁
40 スクリューロータ
41 螺旋溝
81 シリンダ
81a 前面室
81b 背面室
82 ピストン
88 スライドバルブ
S1 低圧空間
S2 高圧空間

Claims (4)

  1. 内部に低圧空間(S1)と高圧空間(S2)とが形成されたケーシング(11)と、該低圧空間(S1)と該高圧空間(S2)とに跨るように配設され且つ圧縮室(23)を構成する螺旋溝(41)が外周面に形成されたスクリューロータ(40)と、該スクリューロータ(40)の外周面に沿って配置され且つ軸方向に移動可能なスライドバルブ(88)と、該スライドバルブ(88)に連結されたピストン(82)と、該ピストン(82)によって内部が前面室(81a)と背面室(81b)とに仕切られ且つ該背面室(81b)と該高圧空間(S2)とを繋ぐ供給孔(35)が形成されたシリンダ(81)とを備え、該シリンダ(81)の該前面室(81a)と該背面室(81b)との圧力差の変化に応じて該スライドバルブ(88)を該スクリューロータ(40)の軸方向に移動させるスクリュー圧縮機であって、
    前記高圧空間(S2)内の高圧冷媒を前記ケーシング(11)外部に吐出させる吐出管(30)と、
    前記吐出管(30)を流れる高圧冷媒が前記ケーシング(11)の前記高圧空間(S2)内に向かって逆流するのを阻止する逆止弁(30a)と、
    一端が前記吐出管(30)における前記逆止弁(30a)の下流側に連通し、他端が前記シリンダ(81)の前記背面室(81b)に連通するバイパス通路(31)と、
    前記スクリューロータ(40)の回転動作中に閉じることで前記吐出管(30)から前記バイパス通路(31)への高圧冷媒の流通を遮断する一方、該スクリューロータ(40)の回転停止時に開くことで高圧冷媒の流通を許可する開閉弁(33)とを備えたことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 請求項1において、
    一端が前記シリンダ(81)の前記背面室(81b)に連通し、他端が前記低圧空間(S1)に連通する排出通路(36)と、
    前記排出通路(36)の通路途中に接続されて前記背面室(81b)から前記低圧空間(S1)に向かう冷媒量を調整する容量制御弁(37)と、
    一端が前記吐出管(30)における前記逆止弁(30a)の下流側に連通し、他端が前記排出通路(36)における前記容量制御弁(37)の上流側に連通する流入通路(32)とを備え、
    前記バイパス通路(31)は、前記流入通路(32)及び前記排出通路(36)で構成されていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  3. 請求項1又は2において、
    前記開閉弁(33)は、前記スクリューロータ(40)の回転停止時で且つ前記高圧空間(S2)内の圧力が前記吐出管(30)における前記逆止弁(30a)の下流側の圧力よりも低くなったときに開くように構成されていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  4. 請求項1又は2において、
    前記開閉弁(33)は、前記スクリューロータ(40)の回転停止時で且つ所定時間が経過したときに開くように構成されていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
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