JP2014201723A - 筒状成形体 - Google Patents

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JP2014201723A JP2013081496A JP2013081496A JP2014201723A JP 2014201723 A JP2014201723 A JP 2014201723A JP 2013081496 A JP2013081496 A JP 2013081496A JP 2013081496 A JP2013081496 A JP 2013081496A JP 2014201723 A JP2014201723 A JP 2014201723A
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まゆみ 菊地
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智則 加藤
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Kazuya Sato
和哉 佐藤
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Abstract

【課題】低温時での屈曲性、ガスバリア性、耐ピンホール性(穴あき防止性)、耐摩耗性、耐油性がすべて良好である、筒状成形体を提供する。
【解決手段】ジアミン構成単位が下記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(a−1)及びキシリレンジアミン(a−2)に由来する構成単位を含み、ジカルボン酸構成単位が炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)に由来する構成単位を含む、ポリエーテルポリアミド(A)を含有する樹脂組成物を10mm以下の厚さで成形してなる、筒状成形体。
Figure 2014201723

(式中、x+zは1〜60、yは1〜50を表し、−OR1−は各々独立に−OCH2CH2CH2−、−OCH(CH3)CH2−又は−OCH2CH(CH3)−を表し、−OR2−は−OCH2CH2CH2CH2−又は−OCH2CH2−を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、ホースやチューブ等の筒状成形体に関する。
ホースやチューブ等の筒状成形体は、様々な用途で使用されており、用途に応じて求められる特性も異なる。
例えば、特許文献1には、耐熱性、ガスバリア性に優れた医療用チューブ等の医療用容器の形成材料を得る目的で、イソブチレンを主成分とする単量体成分からなる重合体ブロック、及びα−メチルスチレン等の特定の化合物群から選択される芳香族ビニル系単量体成分を主成分とする重合体ブロックから形成されるイソブチレン系ブロック共重合体によりなる材料が開示されている。
また、特許文献2には、可塑剤等の有害物質が滲出しないような、そして柔軟且つ耐屈曲性に優れた医療用チューブを得る目的で、当該医療用チューブの形成材料として、スチレン系エラストマーに、特定値以下の曲げ弾性率のオレフィン系樹脂、エチレン−α−オレフィン系樹脂を所定量添加してなる医療用チューブ組成物が開示されている。
特許文献3には、架橋処理が不要で、従来のゴムと同様なシール性、対ガス性、耐久性等の特性を保持できる加工性が良好なガス用ホースを得る目的で、特定のビニル系樹脂に対し、安定剤、可塑剤、アクリロニトリル、特定の部分架橋NBRを所定量配合した樹脂組成物からなる内層、及び少なくとも1層以上の外層構成を持つガス用ホースが開示されている。
特開2000−38427号公報 特開2007−282688号公報 特開2001−132873号公報
ところで、チューブやホース等の筒状成形体には、一般的にほとんどの用途において、低温から高温まで温度によらず曲げ特性が良好であることや、酸素、二酸化炭素、水蒸気等のガスバリア性、耐ピンホール性(穴あき防止性)、耐摩耗性、及び耐油性等が求められることが多い。
上記特許文献1〜3に開示された材料からなるチューブやホース等の筒状成形体は、これらすべての特性を十分に満足できるものではない。
本発明は、低温から高温まで温度によらず優れた曲げ特性を有すると共に、酸素等のガスバリア性、耐ピンホール性(穴あき防止性)、耐摩耗性、及び耐油性が良好である、筒状成形体を提供することを目的とする。
本発明者らは、筒状成形体の成形材料として、ジアミン構成単位として、特定の構造を有するポリエーテルジアミン化合物に由来する構成単位を含む、ポリエーテルポリアミドを含有する樹脂組成物を用いることで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記の筒状成形体を提供する。
ジアミン構成単位が下記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(a−1)及びキシリレンジアミン(a−2)に由来する構成単位を含み、ジカルボン酸構成単位が炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)に由来する構成単位を含む、ポリエーテルポリアミド(A)を含有する樹脂組成物を10mm以下の厚みで成形してなる、筒状成形体。
Figure 2014201723
(式中、x+zは1〜60、yは1〜50を表し、−OR1−は各々独立に−OCH2CH2CH2−、−OCH(CH3)CH2−又は−OCH2CH(CH3)−を表し、−OR2−は−OCH2CH2CH2CH2−又は−OCH2CH2−を表す。)
本発明の筒状成形体は、低温(−30℃)から高温(120℃)まで温度によらず優れた曲げ特性を有すると共に、酸素等のガスバリア性、耐ピンホール性(穴あき防止性)、耐摩耗性、及び耐油性が良好である。
〔樹脂組成物〕
本発明の筒状成形体は、ジアミン構成単位が上記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(a−1)及びキシリレンジアミン(a−2)に由来する構成単位を含み、ジカルボン酸構成単位が炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)に由来する構成単位を含む、ポリエーテルポリアミド(A)を含有する樹脂組成物を成形してなる。
当該樹脂組成物は、必要に応じて、さらにポリエーテルポリアミド(A)以外の熱可塑性樹脂、及びその他の添加剤を含有してもよい。
なお、本発明において当該樹脂組成物は、ポリエーテルポリアミド(A)と共に(A)成分以外の熱可塑性樹脂やその他の添加剤を含有する樹脂組成物に限らず、ポリエーテルポリアミド(A)のみからなる場合も含まれる。
本発明で用いる樹脂組成物の全量に対するポリエーテルポリアミド(A)の含有量は、好ましくは70〜100質量%、より好ましくは80〜100質量%、更に好ましくは90〜100質量%、より更に好ましくは95〜100質量%である。
ポリエーテルポリアミド(A)の含有量が70質量%以上であれば、低温(−30℃)から高温(120℃)まで温度によらず優れた曲げ特性を有し、曲げ応力による破断を抑制し得る筒状成形体となり得る。また、酸素等のガスバリア性、耐ピンホール性、耐摩耗性、及び耐油性が良好な筒状成形体となり得る。
〔ポリエーテルポリアミド(A)〕
本発明に用いられるポリエーテルポリアミド(A)は、ジアミン構成単位が下記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(a−1)及びキシリレンジアミン(a−2)に由来する構成単位を含み、ジカルボン酸構成単位が炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)に由来する構成単位を含む。
本発明において、ポリエーテルポリアミド(A)を含有する樹脂組成物を成形材料として用いることで、低温(−30℃)から高温(120℃)まで温度によらず優れた曲げ特性を有し、曲げ応力による破断を抑制し得る筒状成形体となり得る。また、酸素等のガスバリア性、耐ピンホール性、耐摩耗性、及び耐油性のいずれもが良好な筒状成形体となり得る。
Figure 2014201723
(式(1)中、x+zは1〜60、yは1〜50を表し、−OR1−は各々独立に−OCH2CH2CH2−、−OCH(CH3)CH2−又は−OCH2CH(CH3)−を表し、−OR2−は−OCH2CH2CH2CH2−又は−OCH2CH2−を表す。)
[ジアミン構成単位]
ポリエーテルポリアミド(A)を構成するジアミン構成単位は、上記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(a−1)及びキシリレンジアミン(a−2)に由来する構成単位を含む。
ポリエーテルポリアミド(A)のジアミン構成単位中における、ポリエーテルジアミン化合物(a−1)及びキシリレンジアミン(a−2)に由来する構成単位の合計含有量は、好ましくは50〜100モル%、より好ましくは70〜100モル%、更に好ましくは80〜100モル%、より更に好ましくは90〜100モル%である。
<ポリエーテルジアミン化合物(a−1)>
ポリエーテルポリアミド(A)を構成するジアミン構成単位は、上記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(a−1)に由来する構成単位を含む。
上記一般式(1)における(x+z)は1〜60であり、好ましくは2〜40、より好ましくは2〜30、更に好ましくは2〜20、より更に好ましくは2〜15である。
また、yは1〜50であり、好ましくは1〜40、より好ましくは1〜30、更に好ましくは1〜20である。
x、y、zの値が上記範囲より大きい場合、溶融重合の反応途中に生成するキシリレンジアミンとジカルボン酸とからなるオリゴマーやポリマーとの相溶性が低くなり、重合反応が進行しづらくなる。
また、上記一般式(1)における−OR1−は各々独立に−OCH2CH2CH2−、−OCH(CH3)CH2−又は−OCH2CH(CH3)−を表す。
ポリエーテルジアミン化合物(a−1)の数平均分子量は、好ましくは180〜7000、より好ましくは200〜5000、更に好ましくは300〜3500、より更に好ましくは400〜2500、より更に好ましくは500〜1800である。
ポリエーテルジアミン化合物の平均分子量が上記範囲内であれば、柔軟性やゴム弾性等の機能を発現するポリマーを得ることができ、低温(−30℃)から高温(120℃)まで温度によらず優れた曲げ特性を有し、曲げ応力による破断を抑制し得る筒状成形体となり得る。
上記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(a−1)は、温度によらず優れた曲げ特性を有すると共に、ガスバリア性、耐ピンホール性、耐摩耗性、及び耐油性が良好な筒状成形体とする観点から、下記一般式(1−1)又は(1−2)で表されるポリエーテルジアミン化合物であることが好ましく、特に耐摩耗性及び耐油性の観点から、下記一般式(1−2)で表されるポリエーテルジアミン化合物が好ましい。
Figure 2014201723
上記一般式(1−1)中、x1+z1は1〜60、y1は1〜50を表し、−OR1−は−OCH2CH2CH2−、−OCH(CH3)CH2−又は−OCH2CH(CH3)−を表す。
また、上記一般式(1−2)中、x2+z2は1〜60、y2は1〜50を表し、−OR1−は−OCH2CH2CH2−、−OCH(CH3)CH2−又は−OCH2CH(CH3)−を表す。
上記一般式(1−1)における(x1+z1)の数値は1〜60であり、好ましくは2〜40、より好ましくは2〜30、更に好ましくは2〜20、より更に好ましくは2〜15である。また、y1の数値は1〜50であり、好ましくは1〜40、より好ましくは1〜30、更に好ましくは1〜20である。
上記一般式(1−2)における(x2+z2)の数値は1〜60であり、好ましくは2〜40、より好ましくは2〜30、更に好ましくは2〜20、より更に好ましくは2〜15である。また、y2の数値は1〜50であり、好ましくは1〜40、より好ましくは1〜30、更に好ましくは1〜20である。
上記一般式(1−1)で表されるポリエーテルジアミン化合物の数平均分子量は、好ましくは204〜7000、より好ましくは250〜5000、更に好ましくは300〜3500、より更に好ましくは400〜2500、より更に好ましくは500〜1800である。
上記一般式(1−2)で表されるポリエーテルジアミン化合物の数平均分子量は、好ましくは180〜5700、より好ましくは200〜4000、更に好ましくは300〜3000、より更に好ましくは400〜2000、より更に好ましくは500〜1800である。
なお、これらのポリエーテルジアミン化合物(a−1)は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリエーテルポリアミド(A)のジアミン構成単位中における、ポリエーテルジアミン化合物(a−1)に由来する構成単位の割合は、好ましくは1〜50モル%、より好ましくは3〜30モル%、更に好ましくは5〜25モル%、より更に好ましくは5〜20モル%である。
ポリエーテルポリアミド(A)のジアミン構成単位中におけるポリエーテルジアミン化合物(a−1)に由来する構成単位の割合が上記範囲内であれば、低温(−30℃)から高温(120℃)まで温度によらず優れた曲げ特性を有し曲げ応力による破断を抑制し得る筒状成形体となり得る。また、酸素等のガスバリア性、耐ピンホール性、耐摩耗性、及び耐油性が良好な筒状成形体となり得る。
<キシリレンジアミン(a−2)>
ポリエーテルポリアミド(A)を構成するジアミン構成単位は、キシリレンジアミン(a−2)に由来する構成単位を含む。
キシリレンジアミン(a−2)としては、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン又はこれらの混合物が好ましく、メタキシリレンジアミン、又はメタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンとの混合物がより好ましく、メタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンとの混合物が更に好ましい。
キシリレンジアミン(a−2)がメタキシリレンジアミンに由来する場合、得られるポリエーテルポリアミド(A)は、柔軟性、結晶性、溶融成形性、成形加工性、強靭性、耐摩耗性及び耐油性に優れたものとなる。
キシリレンジアミン(a−2)が、メタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンとの混合物に由来する場合、得られるポリエーテルポリアミド(A)は柔軟性、結晶性、溶融成形性、成形加工性、強靭性、耐摩耗性及び耐油性に優れ、さらに高耐熱性、高弾性率を示す。
なお、これらのキシリレンジアミン(a−2)は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
キシリレンジアミン(a−2)として、メタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンとの混合物を用いる場合には、メタキシリレンジアミン及びパラキシリレンジアミンの総量に対するパラキシリレンジアミンの割合は、好ましくは90モル%以下であり、より好ましくは80モル%以下、更に好ましくは70モル%以下、より更に好ましくは5〜70モル%である。
パラキシリレンジアミンの割合が上記範囲であれば、得られるポリエーテルポリアミドの融点が、該ポリエーテルポリアミドの分解温度に近接せず、好ましい。
ポリエーテルポリアミド(A)のジアミン構成単位中における、キシリレンジアミン(a−2)に由来する構成単位の割合は、温度によらず優れた曲げ特性を有すると共に、ガスバリア性、耐ピンホール性、耐摩耗性、及び耐油性が良好な筒状成形体とする観点から、好ましくは50〜99モル%、より好ましくは70〜97モル%、更に好ましくは75〜95モル%、より更に好ましくは80〜95モル%である。
<その他のジアミン化合物>
ポリエーテルポリアミド(A)を構成するジアミン構成単位として、上述したように、前記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(a−1)及びキシリレンジアミン(a−2)に由来する構成単位を含むが、本発明の効果を損なわない範囲であれば、その他のジアミン化合物に由来する構成単位を含んでもよい。
ポリエーテルジアミン化合物(a−1)及びキシリレンジアミン(a−2)以外のジアミン構成単位を構成しうるジアミン化合物としては、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、2−メチルペンタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン;1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノメチル)デカリン、ビス(アミノメチル)トリシクロデカン等の脂環族ジアミン;ビス(4−アミノフェニル)エーテル、パラフェニレンジアミン、ビス(アミノメチル)ナフタレン等の芳香環を有するジアミン類等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
その他のジアミン化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[ジカルボン酸構成単位]
ポリエーテルポリアミド(A)を構成するジカルボン酸構成単位は、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)に由来する構成単位を含む。
ポリエーテルポリアミド(A)のジカルボン酸構成単位中における、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)に由来する構成単位の含有量は、好ましくは50〜100モル%、より好ましくは70〜100モル%である。
炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸等が挙げられる。
これらの中でも、結晶性、高弾性の観点、及び温度によらず優れた曲げ特性を有する筒状成形体を得る観点から、アジピン酸及びセバシン酸から選ばれる少なくとも1種が好ましく、これらの点に加えて、ガスバリア性の向上の観点から、アジピン酸がより好ましい。
これらのジカルボン酸は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリエーテルポリアミド(A)を構成するジカルボン酸構成単位は、上述したように、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)に由来する構成単位を含むが、本発明の効果を損なわない範囲であれば、その他のジカルボン酸に由来する構成単位を含んでもよい。
炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)以外のジカルボン酸構成単位を構成しうるジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸等の脂肪族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類等を例示できるが、これらに限定されるものではない。
ジカルボン酸成分として、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)とイソフタル酸との混合物を使用する場合、ポリエーテルポリアミド(A)の耐熱性及び成形加工性を向上させることができる。
炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)とイソフタル酸とのモル比(炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)/イソフタル酸)は、50/50〜99/1が好ましく、70/30〜95/5がより好ましい。
[ポリエーテルポリアミド(A)の物性]
ポリエーテルポリアミド(A)は、キシリレンジアミン(a−2)と炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)とから形成される高結晶性のポリアミドブロックをハードセグメントとし、ポリエーテルジアミン化合物(a−1)由来のポリエーテルブロックをソフトセグメントとすることで、得られる筒状成形体について、温度によらず優れた曲げ特性を有すると共に、ガスバリア性、耐ピンホール性、耐摩耗性、及び耐油性を良好とすることができる。
ポリエーテルポリアミド(A)の相対粘度は、好ましくは1.1〜3.0の範囲、より好ましくは1.1〜2.9の範囲、更に好ましくは1.1〜2.8の範囲である。
なお、ポリエーテルポリアミド(A)の相対粘度は、試料0.2gを96質量%硫酸20mLに溶解し、キャノンフェンスケ型粘度計にて25℃で測定した落下時間(t)と、同様に測定した96質量%硫酸そのものの落下時間(t0)の比であり、次式で示される。
相対粘度=t/t0
ポリエーテルポリアミド(A)の融点(Tm)は、耐熱性及び溶融成形性の観点から、好ましくは170〜270℃の範囲、より好ましくは175〜270℃の範囲、更に好ましくは180〜270℃の範囲、より更に好ましくは185〜260℃の範囲である。
なお、ポリエーテルポリアミド(A)の融点は、示差走査熱量計を用いて測定され、具体的には、実施例に記載の方法で測定された値を意味する。
ポリエーテルポリアミド(A)の数平均分子量(Mn)は、好ましくは1000〜50000、より好ましくは3000〜30000、更に好ましくは5000〜25000、より更に好ましくは7000〜22000である。
なお、ポリエーテルポリアミド(A)の数平均分子量(Mn)は、実施例に記載の方法で測定された値を意味する。
ポリエーテルポリアミド(A)の引張破断伸び率(測定温度23℃、湿度50%RH(相対湿度))は、柔軟性の観点から、好ましくは100%以上、より好ましくは200%以上、更に好ましくは250%以上、より更に好ましくは300%以上である。
ポリエーテルポリアミド(A)の引張弾性率(測定温度23℃、湿度50%RH(相対湿度))は、柔軟性及び機械強度の観点から、好ましくは100MPa以上、より好ましくは200MPa以上、更に好ましくは300MPa以上、更に好ましくは400MPa以上、より更に好ましくは500MPa以上である。
引張弾性率及び引張破断伸び率の測定は、JIS K7161に準じて行われる。
[ポリエーテルポリアミド(A)の製造]
ポリエーテルポリアミド(A)の製造は、特に限定されるものではなく、任意の方法、重合条件により行うことができる。
例えば、ジアミン成分(ポリエーテルジアミン化合物(a−1)及びキシリレンジアミン(a−2)等のジアミン)とジカルボン酸成分(炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)等のジカルボン酸)とからなる塩を水の存在下に加圧状態で昇温し、加えた水及び縮合水を除きながら溶融状態で重合させる方法によりポリエーテルポリアミド(A)を製造することができる。
また、ジアミン成分(ポリエーテルジアミン化合物(a−1)及びキシリレンジアミン(a−2)等のジアミン)を溶融状態のジカルボン酸成分(炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)等のジカルボン酸)に直接加えて、常圧下で重縮合する方法によってもポリエーテルポリアミド(A)を製造することができる。この場合、反応系を均一な液状態で保つために、ジアミン成分をジカルボン酸成分に連続的に加え、その間、反応温度が生成するオリゴアミド及びポリアミドの融点よりも下回らないように反応系を昇温しつつ、重縮合が進められる。
この際、ジアミン成分のうち、ポリエーテルジアミン化合物(a−1)については、ジカルボン酸成分と共に、予め反応槽内に仕込んでおいてもよい。ポリエーテルジアミン化合物(a−1)を予め反応槽内に仕込んでおくことで、ポリエーテルジアミン化合物(a−1)の熱劣化を抑制することができる。その場合もまた、反応系を均一な液状態で保つために、ポリエーテルジアミン化合物(a−1)以外のジアミン成分をジカルボン酸成分に連続的に加え、その間、反応温度が生成するオリゴアミド及びポリアミドの融点よりも下回らないように反応系を昇温しつつ、重縮合が進められる。
ジアミン成分(ポリエーテルジアミン化合物(a−1)及びキシリレンジアミン(a−2)等のジアミン)と、ジカルボン酸成分(炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)等のジカルボン酸)とのモル比(ジアミン成分/ジカルボン酸成分)は、好ましくは0.9〜1.1、より好ましくは0.93〜1.07、更に好ましくは0.95〜1.05、より更に好ましくは0.97〜1.02である。モル比が上記範囲内であれば、高分子量化が進行しやすくなる。
重合温度は、好ましくは150〜300℃、より好ましくは160〜280℃、更に好ましくは170〜270℃である。重合温度が上記温度範囲内であれば、重合反応が速やかに進行する。また、モノマーや重合途中のオリゴマー、ポリマー等の熱分解が起こりにくいため、得られるポリエーテルポリアミドの性状が良好なものとなる。
ジアミン成分を滴下し始めてからの重合時間は、好ましくは1〜5時間である。重合時間を上記範囲内とすることにより、ポリエーテルポリアミド(A)の分子量を十分に上げることができ、さらに得られたポリエーテルポリアミドの着色を抑えることができる。
ポリエーテルポリアミド(A)は、リン原子含有化合物を添加して溶融重縮合(溶融重合)法により製造されることが好ましい。溶融重縮合法としては、常圧で溶融させたジカルボン酸成分中にジアミン成分を滴下し、縮合水を除きながら溶融状態で重合させる方法が好ましい。さらに、ジアミン成分のうち、ポリエーテルジアミン化合物(a−1)については、ジカルボン酸成分と共に、予め反応槽内に仕込み溶融させておき、そこにキシリレンジアミン成分を滴下し、縮合水を除きながら溶融状態で重合させる方法がより好ましい。
ポリエーテルポリアミド(A)の重縮合系内には、その特性が阻害されない範囲で、リン原子含有化合物を添加してもよい。
リン原子含有化合物としては、ジメチルホスフィン酸、フェニルメチルホスフィン酸、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム、次亜リン酸エチル、フェニル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸ナトリウム、フェニル亜ホスホン酸カリウム、フェニル亜ホスホン酸リチウム、フェニル亜ホスホン酸エチル、フェニルホスホン酸、エチルホスホン酸、フェニルホスホン酸ナトリウム、フェニルホスホン酸カリウム、フェニルホスホン酸リチウム、フェニルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸ナトリウム、エチルホスホン酸カリウム、亜リン酸、亜リン酸水素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル、ピロ亜リン酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの中でも、アミド化反応を促進する効果が高く、且つ優れた着色防止効果を有するとの観点から、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム等の次亜リン酸金属塩が好ましく、次亜リン酸ナトリウムがより好ましい。
重縮合系内に添加するリン原子含有化合物の添加量は、良好な外観及び成形加工性の観点から、ポリエーテルポリアミド(A)中のリン原子濃度換算で、好ましくは1〜1000ppm、より好ましくは5〜1000ppm、更に好ましくは10〜1000ppmである。
また、ポリエーテルポリアミド(A)の重縮合系内には、リン原子含有化合物と併用してアルカリ金属化合物を添加することが好ましい。
加えて、重縮合中のポリマーの着色を防止するためにはリン原子含有化合物を十分な量存在させる必要があるが、場合によってはポリマーのゲル化を招くおそれがあるため、アミド化反応速度を調整するためにもアルカリ金属化合物を共存させることが好ましい。
アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属水酸化物、又はアルカリ金属酢酸塩が好ましい。
具体的なアルカリ金属化合物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ルビジウム、酢酸セシウム等が挙げられる。
重縮合系内にアルカリ金属化合物を添加する場合、該化合物のモル数をリン原子含有化合物のモル数で除した値が、好ましくは0.50〜1.00、より好ましくは0.55〜0.95であり、更に好ましくは0.60〜0.90である。
上記範囲内であると、リン原子含有化合物のアミド化反応促進を適度に抑制する効果があり、反応を抑制しすぎることにより重縮合反応速度が低下し、ポリマーの熱履歴が増加してポリマーのゲル化が増大することを避けることができる。
溶融重縮合で得られたポリエーテルポリアミド(A)は、一旦取り出され、ペレット化された後、乾燥処理をして使用される。また、更に重合度を高めるために固相重合してもよい。
乾燥処理及び固相重合で用いられる加熱装置としては、公知の装置を使用することができるが、連続式の加熱乾燥装置やタンブルドライヤー、コニカルドライヤー、ロータリードライヤー等と称される回転ドラム式の加熱装置、並びにナウタミキサーと称される内部に回転翼を備えた円錐型の加熱装置が好ましい。
〔(A)成分以外の熱可塑性樹脂〕
本発明で用いる樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、更に(A)成分以外の熱可塑性樹脂を含んでもよい。熱可塑性樹脂を含有することで、得られる筒状成形体の機械的特性等を向上させることができる。
ただし、本発明で用いる樹脂組成物は、ポリエーテルポリアミド(A)を含有しているため、(A)成分以外の熱可塑性樹脂を含有しなくても、十分に優れた特性を有する筒状成形体を得ることができる。
樹脂組成物中に含まれる(A)成分以外の熱可塑性樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
ポリアミド樹脂としては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンアゼラミド(ナイロン69)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン116)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリヘキサメチレンテレフタラミド(ナイロン6T(Tは、テレフタル酸成分単位を表す。以下において同じ))、ポリヘキサメチレンイソフタラミド(ナイロン6I(Iは、イソフタル酸成分単位を表す。以下において同じ))、ポリヘキサメチレンテレフタルイソフタルアミド(ナイロン6TI)、ポリヘプタメチレンテレフタルアミド(ナイロン9T)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6(MXDは、m−キシリレンジアミン成分単位を表す。以下において同じ))、ポリメタキシリレンセバカミド(ナイロンMXD10)、ポリパラキシリレンセバカミド(ナイロンPXD10(PXDは、p−キシリレンジアミン成分単位を表す。))、1,3−又は1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンとアジピン酸を重縮合して得られるポリアミド樹脂(ナイロン1,3−/1,4−BAC6(BACは、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン成分単位を表す。))及びこれらの共重合アミド等が挙げられる。
ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリエチレン−1,4−シクロヘキサンジメチレン−テレフタレート共重合樹脂、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキレート樹脂、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート−テレフタレート共重合樹脂、ポリエチレン−テレフタレート−4,4’−ビフェニルジカルボキシレート共重合樹脂、ポリ−1,3−プロピレン−テレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート樹脂が好ましい。
ポリオレフィン樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン;プロピレン単独重合体、プロピレンとエチレン又はα−オレフィンとのランダム若しくはブロック共重合体等のポリプロピレン;これらの2種以上の混合物等が挙げられる。
なお、ポリエチレンの多くは、エチレンとα−オレフィンとの共重合体である。
また、ポリオレフィン樹脂には、少量のアクリル酸、マレイン酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有単量体によって変性された変性ポリオレフィン樹脂が含まれる。変性は、通常、共重合又はグラフト変性によって行われる。
アクリル樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステルの単独重合体、2種以上の異なる(メタ)アクリル酸エステルモノマーの共重合体、又は(メタ)アクリル酸エステルと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。
具体的には、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなる(メタ)アクリル樹脂が挙げられる。
〔その他の添加剤〕
本発明で用いる樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の添加剤を含有してもよい。
その他の添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、染料、顔料、難燃剤、充填剤、補強剤、粘着付与剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明で用いる樹脂組成物中に含まれる、上述のその他の添加剤の含有量は、筒状成形体の用途に応じて適宜選択されるが、上記ポリエーテルポリアミド(A)100質量部に対して、好ましくは0〜10質量部、より好ましくは0〜5質量部である。
〔筒状成形体の製造方法〕
本発明の筒状成形体の製造方法としては、公知の方法により製造することができる。
例えば、上述のポリエーテルポリアミド(A)と、必要に応じて添加される上述の(A)成分以外のその他の樹脂及びその他の添加剤から樹脂組成物を調製し、当該樹脂組成物を用いて、スクリュー押出機・ロール等で混練し、公知の成形方法により任意の大きさ・形状の筒状成形体を得る方法が挙げられる。
樹脂組成物を調製する方法としては、タンブラー、ミキサー、ブレンダー等で混合する方法が挙げられる。
成形方法としては、射出成形、押出成形、圧縮成形、カレンダー成形等が挙げられる。
成形時の温度条件としては、ポリエーテルポリアミド(A)の変質を防止する観点から、ポリエーテルポリアミド(A)の融点をTm(℃)とした場合、好ましくはTm(℃)〜Tm+80(℃)、より好ましくはTm(℃)〜Tm+60(℃)である。
〔筒状成形体の形状、用途〕
本発明の筒状成形体は、上記樹脂組成物を成形してなるものである。
本発明の筒状成形体の形状としては、筒状であれば特に制限はなく、例えば、チューブ、ホース、パイプ等が挙げられる。
また、本発明の筒状成形体の断面形状としては、特に制限はなく、円、楕円、三角形、四角形等の多角形等が挙げられ、用途に応じて適宜選択される。
本発明の筒状成形体は、成形体の大きさ(直径)によらず、優れた屈曲性、耐ピンホール性、耐摩耗性等を有するため、様々な用途に使用することができる。
本発明の筒状成形体の厚みは、用途に応じ適宜特定すればよいが、厚さを薄くしても十分な耐久性を保持できるため、10mm以下としても、耐ピンホール性、耐摩耗性等を良好とすることができ、軽量化を図ることができる。
本発明の筒状成形体の厚みは、10mm以下であるが、好ましくは5mm以下、更に好ましくは1mm以下であり、耐ピンホール性、耐摩耗性等を良好に保つ観点、及び軽量化の観点から、好ましくは20μm以上、より好ましくは50μm以上、更に好ましくは70μm以上である。
本発明の筒状成形体は、低温(−30℃)から高温(120℃)まで温度によらず優れた曲げ特性を有し、曲げ応力による破断を抑制し得る。
本発明の筒状成形体の−30℃での曲げ弾性率は、機械強度の観点から、好ましくは400MPa以上、より好ましくは1000MPa以上、更に好ましくは1800MPa以上である。
本発明の筒状成形体の30℃での曲げ弾性率は、機械強度の観点から、好ましくは150MPa以上、より好ましくは200MPa以上、更に好ましくは250MPa以上である。
本発明の筒状成形体の120℃での曲げ弾性率は、筒状成形体の機械強度の観点から、好ましくは100MPa以上、より好ましくは120MPa以上、更に好ましくは150MPa以上である。
なお、上記の曲げ弾性率の値は、実施例に記載の方法で測定された値を意味する。
本発明の厚み100μmの筒状成形体の23℃、60%RH(相対湿度)での酸素透過係数は、好ましくは30(ml・mm/m2・day・atm)以下、より好ましくは20(ml・mm/m2・day・atm)以下、更に好ましくは10(ml・mm/m2・day・atm)以下である。
本発明の筒状成形体の用途としては、特に限定されず、例えば、屋外用ホース、ガス用ホース、石油等の燃料供給用ホース又はチューブ、冷却水供給用ホース又はチューブ、医療用チューブ等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、本実施例において、各種測定は以下の方法により行った。
(1)相対粘度(ηr)
以下の製造例で得たポリエーテルポリアミド又はポリアミドを0.2g精秤し、96質量%硫酸20mlに20〜30℃で撹拌し、完全に溶解させ、溶液を調製した。その後、速やかにキャノンフェンスケ型粘度計に当該溶液を5ml取り、25℃の恒温槽中で10分間放置後、落下時間(t)を測定した。また、96質量%硫酸そのものの落下時間(t0)も同様に測定した。t及びt0から次式(1)により相対粘度を算出した。
式(1):相対粘度=t/t0
(2)数平均分子量(Mn)
以下の製造例で得たポリエーテルポリアミド又はポリアミドをフェノールとエタノールの混合溶媒(フェノール/エタノール=4/1(体積比))、及びベンジルアルコール溶媒にそれぞれ溶解させ、カルボキシル末端基濃度とアミノ末端基濃度を塩酸及び水酸化ナトリウム水溶液の中和滴定により求めた。数平均分子量(Mn)は、アミノ末端基濃度及びカルボキシル末端基濃度の定量値から次式(2)により算出した。
式(2):数平均分子量=2×1,000,000/([NH2]+[COOH])
[NH2]:アミノ末端基濃度(μeq/g)
[COOH]:カルボキシル末端基濃度(μeq/g)
(3)示差走査熱量測定(ガラス転移温度、結晶化温度及び融点)
示差走査熱量の測定はJIS K7121、K7122に準じて行った。示差走査熱量計((株)島津製作所製、商品名:「DSC−60」)を用い、以下の製造例で得たポリエーテルポリアミド又はポリアミドをDSC測定パンに仕込み、窒素雰囲気下にて昇温速度10℃/分で300℃まで昇温し、急冷する前処理を行った後に測定を行った。測定条件は、昇温速度10℃/分で、300℃で5分保持した後、降温速度−5℃/分で100℃まで測定を行い、以下の製造例で得たポリエーテルポリアミド又はポリアミドのガラス転移温度Tg、結晶化温度Tch及び融点Tmを求めた。
(製造例1)ポリエーテルポリアミドA1の製造
攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約3Lの反応容器に、セバシン酸748.33g、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.6565g及び酢酸ナトリウム0.4572gを仕込み、容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを20ml/分で供給しながら170℃で溶融させた。260℃まで徐々に昇温しながら、そこへメタキシリレンジアミン(MXDA)(三菱ガス化学(株)製)335.12gとパラキシリレンジアミン(PXDA)(三菱ガス化学(株)製)143.62g(MXDA/PXDA=70/30(モル比))、及びポリエーテルジアミン(米国HUNTSMAN社製、商品名:「ジェファーミン(登録商標)XTJ−542」、米国HUNTSMAN社のカタログによれば、上記一般式(1−1)で表される化合物であり、式(1−1)中のx1+z1の概数は6.0、y1の概数は9.0、−OR1−は−OCH(CH3)CH2−又は−OCH2CH(CH3)−、概略分子量は1000である。)185.00gの混合液を滴下し約2時間重合を行い、ポリエーテルポリアミドA1を得た。なお、ポリエーテルポリアミドA1の物性値は、以下のとおりである。
ηr=1.45、[COOH]=55.19μeq/g、[NH2]=70.61μeq/g、Mn=15898、Tg=50.3℃、Tch=83.0℃、Tm=208.1℃。
(製造例2)ポリエーテルポリアミドA2の製造
攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約3Lの反応容器に、セバシン酸667.43g、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.6587g及び酢酸ナトリウム0.4588gを仕込み、容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを20ml/分で供給しながら170℃で溶融させた。260℃まで徐々に昇温しながら、そこへメタキシリレンジアミン(MXDA)(三菱ガス化学(株)製)283.16gとパラキシリレンジアミン(PXDA)(三菱ガス化学(株)製)121.35g(MXDA/PXDA=70/30(モル比))、及びポリエーテルジアミン(米国HUNTSMAN社製、商品名:「ジェファーミン(登録商標)XTJ−542」、詳細は上記と同じ)330.00gの混合液を滴下し約2時間重合を行い、ポリエーテルポリアミドA2を得た。なお、ポリエーテルポリアミドA2の物性値は、以下のとおりである。
ηr=1.31、[COOH]=81.62μeq/g、[NH2]=68.95μeq/g、Mn=13283、Tg=12.9℃、Tch=69.5℃、Tm=204.5℃。
(製造例3)ポリエーテルポリアミドA3の製造
攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約3Lの反応容器に、セバシン酸768.55g、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.6644g及び酢酸ナトリウム0.4628gを仕込み、容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを20ml/分で供給しながら170℃で溶融させた。260℃まで徐々に昇温しながら、そこへメタキシリレンジアミン(MXDA)(三菱ガス化学(株)製)344.18gとパラキシリレンジアミン(PXDA)(三菱ガス化学(株)製)147.50g(MXDA/PXDA=70/30(モル比))、及びポリエーテルジアミン(米国HUNTSMAN社製、商品名:「ジェファーミン(登録商標)ED−900」、米国HUNTSMAN社のカタログによれば、上記一般式(1−2)で表される化合物であり、式(1−2)中のx2+z2の概数は6.0、y2の概数は12.5、−OR1−は−OCH(CH3)CH2−又は−OCH2CH(CH3)−、概略分子量は900である。)171.00gの混合液を滴下し約2時間重合を行い、ポリエーテルポリアミドA3を得た。なお、ポリエーテルポリアミドA3の物性値は、以下のとおりである。
ηr=1.48、[COOH]=66.91μeq/g、[NH2]=82.80μeq/g、Mn=13360、Tg=27.6℃、Tch=72.8℃、Tm=207.6℃。
(製造例4)ポリエーテルポリアミドA4の製造
攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約3Lの反応容器に、セバシン酸687.65g、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.6612g及び酢酸ナトリウム0.4605gを仕込み、容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを20ml/分で供給しながら170℃で溶融させた。260℃まで徐々に昇温しながら、そこへメタキシリレンジアミン(MXDA)(三菱ガス化学(株)製)291.74gとパラキシリレンジアミン(PXDA)(三菱ガス化学(株)製)125.03g(MXDA/PXDA=70/30(モル比))、及びポリエーテルジアミン(米国HUNTSMAN社製、商品名:「ジェファーミン(登録商標)ED−900」、詳細は上記と同じ)306.00gの混合液を滴下し約2時間重合を行い、ポリエーテルポリアミドA4を得た。なお、ポリエーテルポリアミドA4の物性値は、以下のとおりである。
ηr=1.36、[COOH]=66.35μeq/g、[NH2]=74.13μeq/g、Mn=14237、Tg=16.9℃、Tch=52.9℃、Tm=201.9℃。
(製造例5)ポリエーテルポリアミドA5の製造
攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約3Lの反応容器に、アジピン酸555.37g、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.6490g及び酢酸ナトリウム0.4521gを仕込み、容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを20ml/分で供給しながら170℃で溶融させた。270℃まで徐々に昇温しながら、そこへメタキシリレンジアミン(MXDA)(三菱ガス化学(株)製)326.06gとパラキシリレンジアミン(PXDA)(三菱ガス化学(株)製)139.74g(MXDA/PXDA=70/30(モル比))、及びポリエーテルジアミン(米国HUNTSMAN社製、商品名:「ジェファーミン(登録商標)XTJ−542」、詳細は上記と同じ)380.00gの混合液を滴下し約2時間重合を行い、ポリエーテルポリアミドA5を得た。なお、ポリエーテルポリアミドA5の物性値は、以下のとおりである。
ηr=1.36、[COOH]=64.82μeq/g、[NH2]=100.70μeq/g、Mn=12083、Tg=79.3℃、Tch=107.1℃、Tm=251.4℃。
(製造例6)ポリエーテルポリアミドA6の製造
攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約3Lの反応容器に、アジピン酸584.60g、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.6626g及び酢酸ナトリウム0.4616gを仕込み、容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを20ml/分で供給しながら170℃で溶融させた。260℃まで徐々に昇温しながら、そこへメタキシリレンジアミン(MXDA)(三菱ガス化学(株)製)343.22gとパラキシレンジアミン(PXDA)(三菱ガス化学(株)製)147.10g(MXDA/PXDA=70/30(モル比))、及びポリエーテルジアミン(米国HUNTSMAN社製、商品名:「ジェファーミン(登録商標)ED−900」、詳細は上記と同じ)360.00gの混合液を滴下し約2時間重合を行い、ポリエーテルポリアミドA6を得た。なお、ポリエーテルポリアミドA6の物性値は、以下のとおりである。
ηr=1.34、[COOH]=75.95μeq/g、[NH2]=61.83μeq/g、Mn=14516、Tg=33.2℃、Tch=73.9℃、Tm=246.2℃。
(製造例7)ポリアミドB1の製造
攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約3Lの反応容器に、アジピン酸584.5g、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.6210g及び酢酸ナトリウム0.4325gを仕込み、容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを20ml/分で供給しながら170℃で溶融させた。260℃まで徐々に昇温しながら、そこへメタキシリレンジアミン(MXDA)(三菱ガス化学(株)製)544.80gを滴下し約2時間重合を行い、ポリアミドB1を得た。なお、ポリアミドB1の物性値は、以下のとおりである。
ηr=2.10、[COOH]=104.30μeq/g、[NH2]=24.58μeq/g、Mn=15500、Tg=86.1℃、Tch=153.0℃、Tm=239.8℃。
(製造例8)ポリアミドB2の製造
攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約3Lの反応容器に、セバシン酸829.2g、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.6365g及び酢酸ナトリウム0.4434gを仕込み、容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを20ml/分で供給しながら170℃で溶融させた。260℃まで徐々に昇温しながら、そこへメタキシリレンジアミン(MXDA)(三菱ガス化学(株)製)390.89gとパラキシリレンジアミン(PXDA)(三菱ガス化学(株)製)167.53g(MXDA/PXDA=70/30(モル比))の混合液を滴下し約2時間重合を行い、ポリアミドB2を得た。なお、ポリアミドB2の物性値は、以下のとおりである。
ηr=2.20、[COOH]=81.8μeq/g、[NH2]=26.9μeq/g、Mn=18400、Tg=65.9℃、Tch=100.1℃、Tm=213.8℃。
(製造例9)ポリエーテルポリアミドB3の製造
攪拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約3Lの反応容器に、12−アミノラウリン酸(東京化成工業(株)製)753.66g、アジピン酸56.84g、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.5798g及び酢酸ナトリウム0.4038gを仕込み、容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを20ml/分で供給しながら170℃で溶融させた。240℃まで徐々に昇温しながら、そこへポリエーテルジアミン(米国HUNTSMAN社製、商品名:「ジェファーミン(登録商標)XTJ−542」、詳細は上記と同じ)388.89gを滴下し約2時間重合を行い、ポリエーテルポリアミドB3を得た。なお、ポリエーテルポリアミドB3の物性値は、以下のとおりである。
ηr=1.25、[COOH]=87.27μeq/g、[NH2]=73.12μeq/g、Mn=12470、Tm=165.0℃(Tg、Tchは観測されず)。
(実施例1〜6、比較例1〜3)
表1に示す種類の上記製造例1〜9で製造したポリエーテルポリアミド又はポリアミドからなる樹脂組成物を用い、ポリエーテルポリアミド又はポリアミドの融点Tm+20〜Tm+30℃にて押出成形を行い、厚さ2mmの円筒状成形体を作製した。
また、下記物性の評価を行う上での試験片として、同様の方法で、厚さ100μm及び2mmの試験片もそれぞれ作製した。
さらに、表1に示す上記製造例1〜9で製造したポリエーテルポリアミド又はポリアミドからなる樹脂組成物を用い、ポリエーテルポリアミド又はポリアミドの融点Tm+20〜Tm+30℃にて射出成形を行い、厚さ4mmの試験片も作製した。
作製した筒状成形体及び試験片を用いて、以下の方法にて各物性の評価をした。評価結果を表1に示す。なお、以下の評価試験において、試験片を用いて得られた物性の評価は、筒状成形体の物性として見なすことができる。
(1)曲げ弾性率評価
恒温槽付試験機(5960ツインコラム卓上モデル試験システム、インストロン社製)を用いて、ISO178に準拠して、作製した厚さ4mmの試験片の−30℃、30℃、及び120℃での曲げ弾性率(単位:MPa)を測定した。
(2)ガスバリア性
ASTM D3985に準じて測定した。具体的には、酸素透過率測定装置(モコン社製、商品名「OX−TRAN 2/21A」)を用いて、作製した厚さ100μmの試験片の23℃、60%RH(相対湿度)での環境下における、酸素透過係数(単位:ml・mm/m2・day・atm)を測定した。
(3)耐ピンホール性
作製した厚さ100μmの試験片をバッチ式の同時二軸延伸機にて縦2倍、横2倍に延伸し、210℃で熱固定処理を行い、厚さ25μmの延伸フィルムを作製し、ゲルボフレックス(理学工業(株)製)を用いて、ゲルボフレックスの軸方向を測定方向として、23℃、60%RH(相対湿度)での環境下で、当該延伸フィルムの1000回屈曲時におけるピンホールの数を測定した。ピンホールの測定は、ピンホールテスター(微弱電流放電法)を用いて行った。
(4)耐摩耗性試験
スガ試験機NUS−IS03にて、荷重9.8N、摩耗回数200回として、23℃、50%RH(相対湿度)での環境下で、厚さ2mmの試験片を用いて、摺動性試験を行った。研摩紙はSiC#180を用いた。試験前後の質量を測定し、摩耗量を算出し、以下の基準で評価した。
A:摩耗量が7.0mg未満
B:摩耗量が7.0mg以上10.0mg未満
C:摩耗量が10.0mg以上
(5)耐油性試験
厚さ2mmの円筒状成形体を用いて、浸漬試験油(日本興産(株)製、商品名「IRM 903」)中に完全に浸漬し、70℃で70時間恒温槽内に保存した。浸漬試験前後の試料の質量を測定し、下記式(3)より、質量変化率(%)を算出した。
式(3):質量変化率(%)=(浸漬試験後の試料の質量−浸漬試験前の試料の質量)/浸漬試験前の試料の質量×100
Figure 2014201723
表1にとおり、実施例1〜6では、低温(−30℃)、室温(30度)及び高温(120℃)において優れた曲げ特性を有しており、ガスバリア性、耐ピンホール性(穴あき防止性)、耐摩耗性、及び耐油性がすべて良好であった。
一方、比較例1及び2では、低温時での曲げ弾性率の測定試験中に割れが生じ、低温での曲げ特性が劣る結果となった。また、耐ピンホール性も、実施例に比べて劣る。
さらに、比較例3では、高温時での曲げ弾性率の値が低く、高温で使用した場合に機械強度が低下する。また、ガスバリア性の試験においては、酸素透過係数の値が大きすぎてオーバーレンジしたため、測定不能となり、ガスバリア性が劣る結果となった。

Claims (6)

  1. ジアミン構成単位が下記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(a−1)及びキシリレンジアミン(a−2)に由来する構成単位を含み、ジカルボン酸構成単位が炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)に由来する構成単位を含む、ポリエーテルポリアミド(A)を含有する樹脂組成物を10mm以下の厚さで成形してなる、筒状成形体。
    Figure 2014201723
    (式中、x+zは1〜60、yは1〜50を表し、−OR1−は各々独立に−OCH2CH2CH2−、−OCH(CH3)CH2−又は−OCH2CH(CH3)−を表し、−OR2−は−OCH2CH2CH2CH2−又は−OCH2CH2−を表す。)
  2. 120℃での曲げ弾性率が100MPa以上である、請求項1に記載の筒状成形体。
  3. ポリエーテルポリアミド(A)のジアミン構成単位中におけるポリエーテルジアミン化合物(a−1)に由来する構成単位の割合が5〜50モル%である、請求項1又は2に記載の筒状成形体。
  4. ポリエーテルジアミン化合物(a−1)が、下記一般式(1−1)又は(1−2)で表される化合物である、請求項1〜3のいずれかに記載の筒状成形体。
    Figure 2014201723
    (一般式(1−1)中、x1+z1は1〜60、y1は1〜50を表し、−OR1−は−OCH2CH2CH2−、−OCH(CH3)CH2−又は−OCH2CH(CH3)−を表す。
    一般式(1−2)中、x2+z2は1〜60、y2は1〜50を表し、−OR1−は−OCH2CH2CH2−、−OCH(CH3)CH2−又は−OCH2CH(CH3)−を表す。)
  5. キシリレンジアミン(a−2)が、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン又はこれらの混合物である、請求項1〜4のいずれかに記載の筒状成形体。
  6. α,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸(a−3)が、アジピン酸、セバシン酸又はこれらの混合物である、請求項1〜5のいずれかに記載の筒状成形体。
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