JP2014200224A - 水系媒体の再利用装置及びその制御方法 - Google Patents

水系媒体の再利用装置及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで管理が容易な、しかも殺菌効果の高い、循環式の水系媒体の浄化装置の提供。
【解決手段】水系媒体中の不純物成分を除去し、殺菌処理し、前記水系媒体を再利用する、水系媒体の浄化装置であって、前記水系媒体中の特定阻害物質を濾過して除去する阻害物質濾過手段と、前記水系媒体を過酸化物により殺菌処理する殺菌処理手段と、を有し、前記阻害物質濾過手段及び前記殺菌処理手段により、特定阻害物質が濾過されたことで除去され、殺菌処理された前記水系媒体を、繰り返し循環して利用することを特徴とする浄化装置。
【選択図】図1

Description

本願発明は水系媒体の浄化、再利用に関する装置及びその制御方法に関する。本願発明は、循環式養液における作物、野菜、果物などの植物栽培施設に好適であり、また水循環式等の水族館、水槽、プール、浴槽などの水の殺菌、浄化などの水産分野、農業分野、工業分野など、広く水系媒体を利用する産業分野に適用可能である。
以下、植物栽培施設を例として挙げて、従来技術について説明する。
近年、養液栽培は急速に栽培面積が拡大している。特に野菜等の植物栽培においては工場化による大量生産も進んでいる。
一般に、植物の養液栽培は、土壌を使用せずに植物に必要な栄養成分を含む水溶液養液を用いて作物を栽培する方法である。例えば、窒素、燐酸、カリウムの3主要成分の他に、カルシウム、マグネシウムや鉄分等のミネラル成分及びその他の植物に必須な成分が所望の量比で含む栽培方法であることが知られている。
即ち、養液栽培は、土壌栽培に比較して、成育が早い、収穫量が高い、作物のバラツキが少ないといった利点があるものの、これまでの養液栽培は一度使用した養液をそのまま排出する所謂かけ流しという方法が主流であったため、排養液中に含まれる硝酸性窒素などの栄養分による河川や湖沼の富栄養化の問題から、養液を循環使用する循環式養液栽培への変更が求められている。
この様な循環式養液栽培は、多々開発され文献1〜文献6に記載されており公知となっている。
特開平1−320944号公報 特開平9−313055号公報 特開2002−305999号公報 特開2003−18929号公報 特開2005−254135号公報 特開2008−167691号公報
ところが、従来における上記循環式養液栽培には、以下のような問題がある。
即ち、長く水耕栽培装置を使用していると、種々の病原菌が溶液中に増加し繁殖して短時間のうちに拡大し、病害により植物が生育不良を起こしたり枯死したりする場合があり、この様な養液中の病原菌は栽培中の植物の根から侵入し、特に、ピシウム菌、リゾクトニア菌、フザリウム菌などによる立ち枯れ病、萎凋病などが、ほとんどの作物において被害の対象となる。
しかも、病原菌の発生する原因や発生する時期の詳細が不明であるため、薬剤による消毒対応や水耕液の全量入れ換え等の対策しかなく、他の効果的な方法は今までのところ存在していない。
1つの対策として、上記のような問題が生じる前に経験的に養液を新しいものに交換する対策などが行われているが、このような対策では栽培のコストが上昇するという問題がある。また、養液を交換する場合、栄養分の高い水が直接河川に排出されると、河川や湖沼の富栄養化を招くため、養液を処理して排出することが必要となってきている。
上述した様に、病原菌が一端発生すると、完全に病原菌が消滅するまで時間が掛かり、経営上の被害が莫大であるという問題がある。
そこで、養液の殺菌が求められ、農薬、紫外線、オゾン、加熱、ろ過、殺菌金属イオンなどによる殺菌や除菌が検討されている。
まず、養液の殺菌に農薬を使用すると、残留農薬による人体に対する影響が懸念されるため好ましくない。
次に、紫外線だけの場合による養液の殺菌は十分な効果が得られ難く、オゾンの場合は、高濃度のオゾンガスを使用すると、大量のオゾンガスが温室内に放散し、植物葉が酸化障害を起こしたり、作業者に悪影響を及ぼすという問題があり、維持管理が煩雑で、装置が高価などの問題がある。
また、加熱による場合、養液の殺菌は、大量の養液を処理しなければならないため、コストと時間がかかる問題がある。
更に、砂ろ過による場合は、ろ過機に住み着く微生物により発病が抑制されると考えられているが、これは制御できるものではないので確立された方法とはいえない。
そして、活性炭を用いる場合があるが、その形状は、粒状活性炭が使用されているが、粒状活性炭を使用する場合には液の抵抗が大きくて通液し難く、粒状活性炭の破片粉末が液中に漏れて循環する養液に混入し、溶液を汚染してしまう。この方法では、活性炭の微細粒子が凝集剤による処理では完全に除去できないといった問題がある。
また更に、銀ゼオライトを用いた養液栽培は、ピシウム菌の防除効果が認められるものの、抗菌イオンの担持体を頻繁に交換する必要があり管理が煩雑となる問題がある。
本発明は、上記従来の課題に鑑み成されたものであり、その目的とするところは、低コストで管理が容易であり、殺菌効果の高い、水系媒体の再利用装置及びその制御方法を提供するものである。
本発明に係る水系媒体の再利用装置およびその制御方法は、上記のような従来の課題を解決するために鋭意検討し、成されたものであり、以下の(1)〜(10)である。
(1)水系媒体中の不純物成分を除去し、殺菌処理し、前記水系媒体を再利用する、水系媒体の再利用装置であって、前記水系媒体中の特定阻害物質を濾過して除去する阻害物質濾過手段と、前記水系媒体を過酸化物により殺菌処理する殺菌処理手段と、を有し、前記阻害物質濾過手段又は前記殺菌処理手段により、特定阻害物質が濾過されたことで除去され、殺菌処理された前記水系媒体を、繰り返し循環して利用することを特徴とする。
(2)前記(1)記載において、前記阻害物質濾過手段又は前記殺菌処理手段の前段に、凝集剤により前記水系媒体中の汚濁物質を凝集沈殿させて分離除去する凝集沈殿処理手段を有することを特徴とする。
(3)水系媒体中の不純物成分を除去し、殺菌処理し、前記水系媒体を再利用する、水系媒体の再利用装置であって、前記水系媒体中の成分を貯留する水系媒体貯留手段と、前記水系媒体中の特定阻害物質を濾過して除去する阻害物質濾過手段と、前記水系媒体を過酸化物により殺菌処理する殺菌処理手段と、前記阻害物質濾過手段又は前記殺菌処理手段の前段に、凝集剤により前記水系媒体中の汚濁物質を凝集沈殿させて分離除去し、得られた前記水系媒体を前記阻害物質濾過手段と前記殺菌処理手段とのいずれかに供給する凝集沈殿処理手段と、前記阻害物質濾過手段又は前記殺菌処理手段によって処理された後の前記水系媒体について、pH、導電率及びイオン濃度のうち少なくとも1つを検出する水系媒体検出手段と、前記水系媒体検出手段によって検出された検出値に基づいて、各検出値が予め定められた所定の一定値になる様に、前記水系媒体貯留手段における、前記水系媒体の成分の調整を制御する制御手段と、を有し、前記凝集沈殿処理手段によって前記汚濁物質を凝集沈殿させて分離除去した後に、前記阻害物質濾過手段又は前記殺菌処理手段により特定阻害物質が除去され、殺菌処理され、更に、成分を調整された前記水系媒体を、繰り返し循環して利用することを特徴とする。
(4)前記(1)〜(3)のいずれか記載において、前記阻害物質濾過手段が、球状活性炭を用いて前記水系媒体中の特定阻害物質を吸着することで濾過して除去することを特徴とする。
(5)前記(1)〜(4)のいずれか記載において、前記阻害物質濾過手段が、金属添着活性炭を用いて前記水系媒体中の特定阻害物質を吸着することで濾過して除去することを特徴とする。
(6)前記(3)〜(5)のいずれか記載において、前記制御手段が、前記水系媒体検出手段によって検出された導電率の検出値が所定の一定値ではない場合に、前記水系媒体貯留手段において、前記補給水を前記水系媒体へ補充し、その所定の一定値になる様に制御する第1の制御、前記水系媒体検出手段によって検出されたpHの検出値が所定の一定値よりも低い場合に、前記水系媒体貯留手段において、前記アルカリ溶液を前記水系媒体へ補充し、逆に、そのpHの検出値が所定の一定値よりも高い場合、前記水系媒体貯留手段において、前記酸溶液を前記水系媒体へ補充することで、その所定の一定値になる様に制御する第2の制御のうち少なくとも1つの制御を行うことを特徴とする。
(7)前記(3)〜(6)のいずれか記載において、前記制御手段が、前記水系媒体検出手段によって検出された導電率の検出値が所定の一定値ではない場合に、前記水系媒体貯留手段において、前記補給水を前記水系媒体へ補充し、その所定の一定値になる様に制御する第1の制御、前記水系媒体検出手段によって検出されたpHの検出値が所定の一定値よりも低い場合に、前記水系媒体貯留手段において、前記アルカリ溶液を前記水系媒体へ補充し、逆に、そのpHの検出値が所定の一定値よりも高い場合、前記水系媒体貯留手段において、前記酸溶液を前記水系媒体へ補充することで、その所定の一定値になる様に制御する第2の制御、及び前記水系媒体検出手段によって検出されたイオン濃度の検出値が所定の一定値よりも低い場合に、前記水系媒体貯留手段において、前記肥料原液を前記水系媒体へ補充し、逆に、そのイオン濃度の検出値が所定の一定値よりも高い場合、前記水系媒体貯留手段において、前記補給水を前記水系媒体へ補充することで、その所定の一定値になる様に制御する第3の制御のうち少なくとも1つの制御を行うことを特徴とする。
(8)水系媒体中の不純物成分を除去し、殺菌処理し、水系媒体を再利用する制御方法であって、前記水系媒体中の特定阻害物質を濾過して除去する阻害物質濾過ステップと、前記水系媒体を過酸化物により殺菌処理する殺菌処理ステップと、阻害物質濾過又は殺菌処理された後の前記水系媒体について、pH、導電率及びイオン濃度のうち少なくとも1つを検出し、検出された検出値に基づいて、各検出値が予め定められた所定の一定値になる様に、前記水系媒体の成分の調整を制御する制御ステップと、を有し、前記水系媒体を阻害物質濾過と共に、過酸化物により殺菌処理し、前記水系媒体の検出値に基づいて成分を調整し、繰り返し循環供給させることを特徴とする。
(9)前記(8)記載において、前記制御ステップが、検出された導電率の検出値が所定の一定値ではない場合に、前記補給水を前記水系媒体へ補充し、その所定の一定値になる様に制御する第1の制御、及び検出されたpHの検出値が所定の一定値よりも低い場合に、前記アルカリ溶液を前記水系媒体へ補充し、逆に、そのpHの検出値が所定の一定値よりも高い場合、前記酸溶液を前記水系媒体へ補充することで、その所定の一定値になる様に制御する第2の制御のうち少なくとも1つの制御を行うことを特徴とする。
(10)前記(8)記載において、前記制御ステップが、検出された導電率の検出値が所定の一定値ではない場合に、前記補給水を前記水系媒体へ補充し、その所定の一定値になる様に制御する第1の制御、検出されたpHの検出値が所定の一定値よりも低い場合に、前記アルカリ溶液を前記水系媒体へ補充し、逆に、そのpHの検出値が所定の一定値よりも高い場合、前記酸溶液を前記水系媒体へ補充することで、その所定の一定値になる様に制御する第2の制御、検出されたイオン濃度の検出値が所定の一定値よりも低い場合に、前記肥料原液を前記水系媒体へ補充し、逆に、そのイオン濃度の検出値が所定の一定値よりも高い場合、前記補給水を前記水系媒体へ補充することで、その所定の一定値になる様に制御する第3の制御のうち少なくとも1つの制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、低コストで管理が容易な、しかも殺菌効果の高い、水系媒体の再利用装置及びその制御方法を提供することができる。
本発明の浄化装置を説明するための概念図である。 本発明の浄化装置の好ましい態様を示す概略図である。 制御手段を説明するためのフロー図である。
本発明について説明する。
本発明は、水系媒体中の不純物成分を除去し、殺菌処理し、前記水系媒体を再利用する、水系媒体の再利用装置であって、前記水系媒体中の特定阻害物質を濾過して除去する阻害物質濾過手段と、前記水系媒体を過酸化物により殺菌処理する殺菌処理手段と、を有し、前記阻害物質濾過手段又は前記殺菌処理手段により、特定阻害物質が濾過されたことで除去され、殺菌処理された前記水系媒体を、繰り返し循環して利用することを特徴とする水系媒体の再利用装置及びその制御方法である。
このような再利用装置を、以下、本実施例の説明では「浄化装置」とする。
本実施例の浄化装置について図1を用いて説明する。
図1において、浄化装置10は、阻害物質濾過手段12と殺菌処理手段14と前処理の凝集沈殿処理手段16とを有する。
ここで、凝集沈殿処理手段16は、図示の様に破線で示しており、前処理として不要とすることも可能である。
この浄化装置10は、利用することで不純物成分等が含まれた水系媒体1を、凝集沈殿処理手段16を介して、阻害物質濾過手段12によって処理した後に、殺菌処理手段14によって処理することで、浄化された水系媒体1を得て、この水系媒体1を再利用することができる。そして、再度、不純物成分等が含まれることになった水系媒体1を上記と同様に処理することで、繰り返し、再利用することができる。
尚、図1に示すように、阻害物質濾過手段12と殺菌処理手段14との他に、前処理として凝集沈殿処理手段16を有するものであることが好ましい。この場合、凝集沈殿処理手段16は、阻害物質濾過手段12又は、殺菌処理手段14の前段に配置される。
図1では、水系媒体1を阻害物質濾過手段12によって処理した後に殺菌処理手段14によって処理する態様を示したが、水系媒体1を殺菌処理手段14によって処理した後に阻害物質濾過手段12によって処理する態様であってもよい。
<阻害物質濾過手段>
阻害物質濾過手段12について説明する。
浄化装置10において阻害物質濾過手段12は、水系媒体1(養液)の中の特定阻害物質を濾過して除去する手段である。例えば、本発明の浄化装置10が植物栽培施設である場合、養液としての水系媒体1を繰り返し用いると、栽培される植物から分泌されるフェノール系物質や有機酸物質といった植物の生育を阻害する物質が水系媒体1に蓄積される。阻害物質濾過手段12は、このように蓄積された特定阻害物質を濾過して除去する手段である。
阻害物質濾過手段12は特定阻害物質を水系媒体1中から分離することができる手段であれば特に限定されず、例えば従来公知の砂ろ過を用いることができるが、活性炭を用いることが好ましく、活性炭の中でも球状活性炭や金属添着活性炭を用いることが好ましい。これらの詳細は後述する。
<殺菌処理手段>
殺菌処理手段14について説明する。
本発明の浄化装置10において殺菌処理手段14は、阻害物質濾過手段12によって処理した後の水系媒体1を過酸化物により殺菌処理する。
殺菌処理の中でも特に過酸化物を用いた処理の場合に浄化効果が高いことを、本願出願人は見出した。
過酸化物の他に、更に、浄化効果がより高い硝酸塩及び亜硝酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1つを水系媒体へ加えて殺菌処理することが好ましい。
過酸化物、硝酸塩及び亜硝酸塩の詳細は後述する。
<凝集沈殿処理手段>
凝集沈殿処理手段16について説明する。
浄化装置10において凝集沈殿処理手段16は、凝集剤により水系媒体1中の汚濁物質を凝集沈殿させて分離除去する手段である。これによって、汚濁物質が分離除去された養液を阻害物質濾過手段12、又は殺菌処理手段14へ、より浄化された水系溶液を供給することが可能となり、濾過処理や殺菌処理の処理負担を軽減している。
凝集剤として無機凝集剤や高分子凝集剤を用いることができる。これらの詳細は後述する。
<実施形態>
本発明の実施形態について図2を用いて説明する。
図2に示す植物栽培施設20は、本実施例の浄化装置における好適態様である。
<装置の説明>
植物栽培施設20は、水系媒体1中の不純物成分を除去し、殺菌処理し、水系媒体1を再利用する装置であって、水系媒体1の成分が供給され、貯留する水系媒体貯留手段22と、凝集剤により水系媒体1中の汚濁物質を凝集沈殿させて分離除去する凝集沈殿処理手段26と、水系媒体1中の特定阻害物質を濾過して除去する阻害物質濾過手段28と、水系媒体1を過酸化物により殺菌処理する殺菌処理手段30と、阻害物質濾過手段28及び殺菌処理手段30によって処理された後の水系媒体1について、pH、導電率及びイオン濃度からなる群から選ばれる少なくとも1つを検出する水系媒体検出手段32と、水系媒体検出手段32によって検出された検出値に基づいて、各検出値が予め定められた所定の一定値になる様に、水系媒体貯留手段22において水系媒体1の成分を調整制御する制御手段34と、を有する。
上記凝集沈殿処理手段26によって前記水系媒体1中の汚濁物質を凝集沈殿させて分離除去した後に、阻害物質濾過手段28及び殺菌処理手段30により特定阻害物質が除去され、殺菌処理され、更に、成分を調整された水系媒体1を、繰り返し循環して利用する。
前記水系媒体貯留手段22は、栽培収容手段221を含み、栽培収容手段221は、植物が収容され、栽培のため前記水系媒体1が植物に供給される手段である。具体的には栽培床2212を含んでいる。更に、水系媒体貯留手段22は、成分供給手段33により補給水、肥料原液、アルカリ溶液、及び酸溶液からなる群から選ばれる少なくとも1つの成分が養液タンクに供給され、水系媒体1と共に貯留する。
また、前記制御手段34は、前記水系媒体検出手段32からの検出値に基づき、予め定められた所定の一定値になる様に、成分供給手段33における前記補給水、前記肥料原液、前記アルカリ溶液、及び前記酸溶液からなる群から選ばれる少なくとも1つの水系媒体1への供給量を調整制御する。
前記殺菌処理手段30又は前記阻害物質濾過手段28における処理後の水系媒体1のpH、導電率、イオン濃度のうち、少なくとも1つを水系媒体検出手段32で検出し、この検出された検出値に基づいて、各検出値が予め定められた所定の一定値になる様に、前記成分供給手段33により補給水、肥料原液、アルカリ溶液、酸溶液のいずれかを供給し、成分を浄化において最適となるように調整する。
また、図2に示す植物栽培施設20では、水系媒体貯留手段22における栽培床2212から排出された水系媒体1を排液タンク361に貯留した後、排液ポンプ363の作用によって、所望の流量で凝集沈殿処理手段26に含まれる凝集沈殿装置261における凝集槽2612へ供給することができるように構成され、凝集槽2612へ供給される水系媒体1の流量は、流量計365によって確認できる。
図2では、前記殺菌処理手段30の前段に阻害物質濾過手段28が設けられ、更に阻害物質濾過手段28の前段に凝集沈殿処理手段26が設けられた態様を示すものである。
前述のように、殺菌処理手段30と阻害物質濾過手段28との順は逆であってもよい。
本実施形態では、循環される養液としての水系媒体1を栽培トレーなどの栽培床2212(栽培収容手段221)に供給し、該栽培床2212から排出される排液(水系媒体1)を繰り返し循環、再生して使用する。
凝集沈殿処理手段26は、凝集沈殿装置261、凝集剤供給装置263、及び、凝集補助剤供給装置265を含む。ここで凝集剤供給装置263から水系溶媒1へ供給される凝集剤の他、凝集補助剤供給装置265から水系溶媒1へ供給される凝集補助剤も、本実施例における凝集剤に該当するものとする。
また、凝集沈殿装置261は、2つの凝集槽2612、沈殿槽2614、及び、汚泥貯留槽2616を含む。
凝集沈殿装置261が備える凝集槽2612に貯留されている排液(水系媒体1)へ、凝集剤供給装置263が備えるタンク2632から薬注ポンプ2634を介して凝集剤を添加する。
凝集剤は無機凝集剤であることが好ましく、鉄及び/又はアルミナを含むものであることがより好ましい。無機凝集剤が鉄及び/又はアルミナを含むものである場合、無機凝集剤の薬注量は鉄イオン及び/又はアルミニウムイオン濃度で、1〜20mg/L程度が一般的である。無機凝集剤注入量が少ないと、リン酸態リンを十分に除去できず、また汚濁物質を速やかに凝集・沈殿できなくなる。
一方、注入量が多すぎると、ランニングコストが高くなる。従って、凝集剤添加装置は、排液に含まれるリン酸態リンの濃度を低くし、かつ排液の汚濁物質を速やかに凝集・沈殿できるように、無機凝集剤の注入量を前述の範囲とする。
無機凝集剤の添加量は、流量計365によって検出される水系媒体1(排液)の流量と、薬注ポンプ2634の流量との比率でコントロールすることができる。
また、凝集剤の一部として凝集補助剤を用いることが好ましい。凝集補助剤として公知のアニオン系高分子凝集剤やノニオン系高分子凝集剤を添加して凝集フロックの固液分離を促進させても良い。この場合、高分子凝集剤は水溶液として注入することができる。高分子凝集剤の注入量は0.01〜10mg/L程度が一般的である。
前記凝集沈殿装置261が備える凝集槽2612に貯留されている排液(水系媒体1)へ、凝集補助剤供給装置265が備えるタンク2652から薬注ポンプ2654を介して凝集補助剤を添加する。
前記凝集沈殿装置261が備える凝集槽2612へ供給される排液(水系媒体1)の流量は、排液ポンプ363の流量で特定され、排液は所定の流量で供給されるので、薬注ポンプ2634、2654で所定の流量の凝集剤及び凝集補助剤を供給し、設定値にコントロールされる。このようにして排液に含有される汚濁物質を凝集・沈殿させて分離し、さらにリン酸態リンを除去して、排液を清澄な処理水として再生する。
前記沈殿槽2614にて固液分離された汚泥は、一旦、汚泥貯留槽2616に溜められた後、その少なくとも1部は再び排液タンク361に戻され循環使用することができる。 汚泥を排液タンク361に戻して凝集沈殿処理に供することにより、凝集沈殿装置261に供給される排液の浮遊物濃度を一定に保ち凝集沈殿を容易にする。排液中の浮遊物濃度が少ないと固液分離できるまでの凝集フロックを形成させるのに過剰の凝集剤を注入することになり、経済的に無駄であるとともに、後段の活性炭の負荷を増大させることになる。余剰の汚泥は系外に排出される。
ここで、養液栽培において養液を長期間交換せずに追肥のみ等で運転した場合、植物によっては生育が著しく遅れる等、生育不良が発生する。養液栽培における植物の生育不良の原因は、栽培中の植物から分泌されるフェノール系物質や有機酸物質といった生育阻害物質が養液の中に蓄積されることに起因する。
また、養液を何回も繰り返し植物栽培に循環使用すると、徐々に生育阻害物質、例えばフィノール系物質が発生してくるため、植物の育成が阻害される。
そこで、図2に示す植物栽培施設20においては、養液を繰り返し植物栽培に循環使用できるようにするためには、養液中に徐々に発生してくる生育阻害物質を除去する必要があり、上記フェノール系物質や有機酸物質といった生育阻害物質を除去するには活性炭で吸着除去する。
本実施形態において活性炭充填槽281で用いられる活性炭の原料としては、ヤシ殻、木材、木炭、無煙炭、褐炭、亜炭、草炭、泥炭、コークス、コールタール、石炭ピッチ、石油ピッチ、レイヨン、アクリル、フェノール等が使用可能である。活性炭の吸着能は、比表面積に大きく依存する。比表面積としては100m2/g以上であることが好ましい。
活性炭の形状としては、通常の粒状活性炭が使用可能であるが、粒状活性炭を使用する場合には液の抵抗が大きくて通液し難い、粒状活性炭の破片粉末が液中に漏れて循環する養液に混入し溶液を汚染してしまうが、活性炭の微細粒子が凝集剤による処理では完全に除去できない。
そこで、本実施形態においては、球状活性炭を使用することにより、均等係数が小さいので、均一充填が可能な為、装置をコンパクトにすることができるという利点がある。
球状活性炭としてはエバダイヤLG−40、LG−40S(水ing(株)製)が市販品として購入可能である。
本実施形態で用いられる活性炭の別の好ましい形態は、銀、銅、亜鉛あるいはそれらの化合物を付着させた金属添着活性炭である。活性炭表面に前記金属あるいはその化合物が付着しているものであれば何でも良いが、好ましいのは銀あるいは銀化合物が付着している銀添着活性炭である。銀付着活性炭を使用すると抗菌性能が向上すると考えられる。
また、銀付着活性炭は人体への影響が低いという利点もある。
銀添着量については、銀付着活性炭に含まれる銀の重量として0.001〜5重量%程度が好ましく、養液中への銀イオンの溶出濃度で表せば、20ppb以上になるように調節することが好ましい。
本実施形態における前記阻害物質濾過手段28の一部に、例えば活性炭充填槽281を有する。この活性炭充填槽281には上記の活性炭が装備されており、この活性炭が生育阻害物質を吸着することで、養液中から生育阻害物質を除去することができる。即ち、活性炭充填槽281内の活性炭に付着して繁殖している微生物によって、排液中の有機物及び植物の老廃物を分解処理するという効果も得られる。
このため、上記養液の循環使用を可能にするために、殺菌処理手段30に加えて殺菌処理手段30の前段又は後段に阻害物質濾過手段28を組み込む。前記阻害物質濾過手段28の一部としての前記活性炭充填槽281は、固定床でも流動床でも問わず、上向流でも下向流でも良い。
本実施形態における前記殺菌処理手段30は、過酸化物を使用するものである。ただし、過酸化物は効果的な殺菌剤であるが、殺菌作用は即効性である為、殺菌処理装置内で殺菌できなかった病原菌や他の工程から混入してきた病原菌(ピシウム菌、リゾクトニア菌、フザリウム菌等)までは殺菌し難い。そこで、過酸化物に、持続性が高い硝酸塩又は亜硝酸塩を組合せ、併用することにより、殺菌効果を、過酸化物による即効性と、硝酸塩、亜硝酸塩による長期間持続させる持続性とを得ることが可能となり、好ましい。
過酸化物としては、過酸化水素、過酢酸、過炭酸塩、過硫酸塩が挙げられるが、好ましくは過酸化水素である。
硝酸塩としては硝酸、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム、硝酸アンモニウム等が、亜硝酸塩としては亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸カルシウム、亜硝酸アンモニウム等の無機塩が挙げられる。硝酸塩又は亜硝酸塩として好ましいものはナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩であるがナトリウム塩の過剰な添加は植物の成長を阻害する可能性があるので、注意が必要である。
過酸化物と硝酸塩或いは亜硝酸塩は水溶液の形態で混合したものを使用することができる。混合割合としては過酸化物と硝酸塩或いは亜硝酸塩の比率(過酸化物/硝酸塩+亜硝酸塩)として10/90〜90/10の任意の割合とすることができる。水系媒体1に対する薬剤の注入量としては0.05〜100mg/Lが好ましく、0.1〜20mg/Lがより好ましい。
ところで、植物が健全に成長するためには必須元素と呼ばれる16種類の元素(炭素(C)、水素(H)、酸素(O)、窒素(N)、リン(Mg)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、硫黄(S)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、銅(Cu)、ホウ素(B)、モリブデン(Mo))が必要で、この様な養液に添加される元素のうち、窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、硫黄の6元素を多量要素と呼び、比較的多量に添加される元素である。
窒素は硝酸態窒素とアンモニア態窒素の形で供給され、リンはリン酸、硫黄は硫酸の形で供給される。養液の管理の中で、養液の導電率、pH値に加えて、前記成分を所定濃度にコントロールすることはきわめて重要である。
次に、養液の導電率、pH値、及びイオン濃度の制御について説明する。
<制御手段の説明>
本実施形態の植物栽培施設20における制御手段34について説明する。
前記制御手段34においては、前記水系媒体検出手段32により検出された養液のpH値や導電率、イオン濃度等を測定しその各測定結果を、予め定められた目標値を指標として、比較し、比較結果により、前記成分供給手段33による各成分の供給量を調整、制御して養液の管理を行なう。
以下、図3のフローを用いて制御内容を詳細に説明する。
・pH検出
養液中のpH値が所定範囲外の時には、アルカリ性溶液又は酸溶液のいずれかを補給してpH値を目標値に一致させる。
即ち、pH検出値(A)に基づいて、予め定められたpH目標値に一致するかどうかを判定する。(ステップA1)
養液のpH値が目標値以下であれば、アルカリ液補充し(ステップA2)、pH値を目標値まで上昇させ、また逆に養液のpH値が目標値以上であれば、酸液補充し(ステップA3)、pH値を目標値まで下げて、養液のpH値が一定の範囲内に収まるように制御する。
・導電検出
養液中の導電率が所定範囲外の時には、多量要素であるアンモニア(NH3)、硝酸(NO3)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、リン酸(PO4)、硫酸(SO4)を主に含有する7種の溶液により調整されたスタート時の養液原液又は希釈水を補給して導電率を目標値に一致させることが必要になる。
導電検出値(B)に基づいて、予め定められた導電目標値に一致するかどうかを判定する。(ステップB1)
例えば、養液の導電検出値、導電率が目標値以下であれば、高濃度の肥料原液補充を行い(ステップB2)、導電率を目標値まで上昇させ、また逆に養液の導電率が目標値以上であれば、水(給水)補充して(ステップB3)、水で希釈して導電率を目標値まで下げて、養液の導電率が一定の範囲内に収まるように制御する。
・イオン濃度検出
さらに養液中のイオンの濃度が所定濃度範囲以下にある時には、そのイオンを主に含有するイオン成分溶液(具体的にはアンモニア(NH3)、硝酸(NO3)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、リン酸(PO4)、硫酸(SO4))を主に含有する7種の肥料原液を補給して所定濃度範囲と一致させる。
養液のイオン濃度検出値(C)に基づいて、予め定められたイオン濃度目標値に一致するかどうか判定する。(ステップC1)
養液のイオン濃度が目標値以下であれば、原液(肥料)補充を行い(ステップC2)、目標値に対し所定濃度範囲以上にある時には、そのイオンを主に含有するイオン成分溶液以外の各イオン成分溶液と希釈するための給水を補給し(ステップC3)、イオン濃度計により分析された全てのイオン濃度を所定濃度範囲に一致させる。
これにより、イオンのバランスを考慮した制御が可能となるため、養液の無駄を無くすることができると共に、植物を効果的に生育させることができる。
硝酸イオンの濃度制御について、更に詳細に説明する。
イオン濃度計の測定結果に基づく養液に含まれる硝酸イオン濃度が下がって、所定濃度範囲以下になった場合には、肥料原液の中で硝酸成分を主に含有したものを、所定時間供給するか、イオン濃度計からの信号に基づいて動作させ、硝酸イオン濃度を所定濃度範囲内まで上げる。
また、養液に含まれる硝酸イオン濃度が上がって、所定濃度範囲以上になった場合には、肥料原液の中で硝酸成分を主に含有したもの以外の肥料原液と給水を所定時間供給させるか、イオン濃度計からの信号に基づいて動作させ、硝酸イオン濃度を所定範囲内まで下げ、かつ他のイオン濃度はそれぞれの所定範囲内にあり、しかも肥料原液と給水により調製されたスタート時の養液(植物の根に接触する前の養液で、植物の成長に必要なイオン成分を最適なバランスで含む)と同様なバランスを保つようにする。
以上のような制御は、本実施例のフロー図3に示す制御手段34によって行われる。
前記水系媒体検出手段32によって検出された導電率の検出値(B)が所定の一定値ではない場合(目標値以上:ステップB3、目標値以下:ステップB2)に、前記補給水を前記水系媒体へ補充し、その所定の一定値になる様に制御する第1の制御、前記水系媒体検出手段によって検出されたpHの検出値(A)が所定の一定値pHよりも低い場合(目標値以下:ステップA2)に、前記アルカリ溶液を前記水系媒体1へ補充し、逆に、そのpHの検出値が所定の一定値よりも高い場合(目標値以上:ステップA3)、前記酸溶液を前記水系媒体1へ補充することで、その所定の一定値になる様に制御する第2の制御、及び、前記水系媒体検出手段32によって検出されたイオン濃度の検出値(C)が所定の一定値よりも低い場合(目標値以下:ステップC2)に、前記肥料原液を前記水系媒体1へ補充し、逆に、そのイオン濃度の検出値が所定の一定値よりも高い場合(目標値以上:ステップC3)に、前記補給水を前記水系媒体1へ補充することで、その所定の一定値になる様に制御する第3の制御からなる群から選ばれる少なくとも1つの制御を行うことが好ましい。
本実施例の制御装置、即ち、制御手段34は、前記各検出値に基づいて各溶液を注入し、いずれも目標値一致(Yes)の場合、水系溶媒1を一連の流れで繰返し行い、循環させることを特徴とする。
<他の実施例の説明>
また、本発明に係る他の実施例においては、前記水系媒体の成分を調整する成分供給手段と、水系媒体を貯留する水系媒体貯留工程と、前記水系媒体中の特定阻害物質を濾過して除去する阻害物質濾過工程と、前記水系媒体を過酸化物により殺菌処理する殺菌処理工程と、阻害物質濾過工程及び殺菌処理工程に供した後の前記水系媒体について、pH、導電率及びイオン濃度のうち少なくとも1つを検出し、検出された検出値に基づいて、各検出値が予め定められた所定の一定値になる様に、前記水系媒体貯留工程における前記水系媒体の成分の調整を制御する制御工程と、を有することを特徴とし、前記水系媒体貯留工程において前記水系媒体を利用し、その後、前記水系媒体貯留工程から排出された前記水系媒体を前記阻害物質濾過工程及び前記殺菌処理工程に供することで浄化し、更に、前記制御工程の作用によって成分を調整することで、前記水系媒体を、再度、前記水系媒体貯留工程において利用する制御方法とすることも可能である。
また、前記阻害物質濾過においては、球状活性炭又は金属添着活性炭を用いて前記水系媒体1中の特定阻害物質を吸着することで濾過し除去することを可能とする。
更に、前記殺菌処理においては、硝酸塩及び亜硝酸塩のうち少なくとも1つを水系媒体1へ加えて殺菌処理することを可能とする。
本発明に係る実施例の記載は、植物栽培施設20を例に挙げたが、これに限定されず、他に水族館の水槽、プールや浴槽などの殺菌や浄化にも適用可能であり、その際には、水系媒体貯留手段22については、栽培収容手段221の代わりに水槽やプール、浴槽になり、また肥料原液も不要となり、適宜、必要され得る図示しない溶液を設定する。
1 水系媒体
12 阻害物質濾過手段
14 殺菌処理手段
16 凝集沈殿処理手段
22 水系媒体貯留手段
221 栽培収容手段
26 凝集沈殿処理手段
261 凝集沈殿装置
2612 凝集槽
2614 沈殿槽
28 阻害物質濾過手段
281 活性炭充填槽
30 殺菌処理手段
301 殺菌処理装置
32 水系媒体検出手段
365 流量計
34 制御手段(制御装置)

Claims (10)

  1. 水系媒体中の不純物成分を除去し、殺菌処理し、前記水系媒体を再利用する、水系媒体の再利用装置であって、
    前記水系媒体中の特定阻害物質を濾過して除去する阻害物質濾過手段と、
    前記水系媒体を過酸化物により殺菌処理する殺菌処理手段と、
    を有し、
    前記阻害物質濾過手段又は前記殺菌処理手段により、特定阻害物質が濾過されたことで除去され、殺菌処理された前記水系媒体を、繰り返し循環して利用することを特徴とする水系媒体の再利用装置。
  2. 前記請求項1記載において、
    前記阻害物質濾過手段又は前記殺菌処理手段の前段に、更に、凝集剤により前記水系媒体中の汚濁物質を凝集沈殿させて分離除去する凝集沈殿処理手段を有することを特徴とする水系媒体の再利用装置。
  3. 水系媒体中の不純物成分を除去し、殺菌処理し、前記水系媒体を再利用する、水系媒体の再利用装置であって、
    前記水系媒体中の成分を貯留する水系媒体貯留手段と、
    前記水系媒体中の特定阻害物質を濾過して除去する阻害物質濾過手段と、
    前記水系媒体を過酸化物により殺菌処理する殺菌処理手段と、
    前記阻害物質濾過手段又は前記殺菌処理手段の前段に、凝集剤により前記水系媒体中の汚濁物質を凝集沈殿させて分離除去し、得られた前記水系媒体を前記阻害物質濾過手段と前記殺菌処理手段とのいずれかに供給する凝集沈殿処理手段と、
    前記阻害物質濾過手段又は前記殺菌処理手段によって処理された後の前記水系媒体について、pH、導電率及びイオン濃度のうち少なくとも1つを検出する水系媒体検出手段と、
    前記水系媒体検出手段によって検出された検出値に基づいて、各検出値が予め定められた所定の一定値になる様に、前記水系媒体貯留手段における、前記水系媒体の成分の調整を制御する制御手段と、を有し、
    前記凝集沈殿処理手段によって前記汚濁物質を凝集沈殿させて分離除去した後に、前記阻害物質濾過手段又は前記殺菌処理手段により特定阻害物質が除去され、殺菌処理され、更に、成分を調整された前記水系媒体を、繰り返し循環して利用することを特徴とする水系媒体の再利用装置。
  4. 前記請求項1〜3のいずれか記載において、
    前記阻害物質濾過手段が、球状活性炭を用いて前記水系媒体中の特定阻害物質を吸着することで濾過して除去することを特徴とする水系媒体の再利用装置。
  5. 前記請求項1〜4のいずれか記載において、
    前記阻害物質濾過手段が、金属添着活性炭を用いて前記水系媒体中の特定阻害物質を吸着することで濾過して除去することを特徴とする水系媒体の再利用装置。
  6. 前記請求項3〜5のいずれか記載において、
    前記制御手段が、
    前記水系媒体検出手段によって検出された導電率の検出値が所定の一定値ではない場合に、前記水系媒体貯留手段において、前記補給水を前記水系媒体へ補充し、その所定の一定値になる様に制御する第1の制御、及び、
    前記水系媒体検出手段によって検出されたpHの検出値が所定の一定値よりも低い場合に、前記水系媒体貯留手段において、前記アルカリ溶液を前記水系媒体へ補充し、逆に、そのpHの検出値が所定の一定値よりも高い場合、前記水系媒体貯留手段において、前記酸溶液を前記水系媒体へ補充することで、その所定の一定値になる様に制御する第2の制御、
    のうち少なくとも1つの制御を行うことを特徴とする水系媒体の再利用装置。
  7. 前記請求項3〜6のいずれか記載において、
    前記制御手段が、
    前記水系媒体検出手段によって検出された導電率の検出値が所定の一定値ではない場合に、前記水系媒体貯留手段において、前記補給水を前記水系媒体へ補充し、その所定の一定値になる様に制御する第1の制御、
    前記水系媒体検出手段によって検出されたpHの検出値が所定の一定値よりも低い場合に、前記水系媒体貯留手段において、前記アルカリ溶液を前記水系媒体へ補充し、逆に、そのpHの検出値が所定の一定値よりも高い場合、前記水系媒体貯留手段において、前記酸溶液を前記水系媒体へ補充することで、その所定の一定値になる様に制御する第2の制御、及び、
    前記水系媒体検出手段によって検出されたイオン濃度の検出値が所定の一定値よりも低い場合に、前記水系媒体貯留手段において、前記肥料原液を前記水系媒体へ補充し、逆に、そのイオン濃度の検出値が所定の一定値よりも高い場合、前記水系媒体貯留手段において、前記補給水を前記水系媒体へ補充することで、その所定の一定値になる様に制御する第3の制御、
    のうち少なくとも1つの制御を行うことを特徴とする水系媒体の再利用装置。
  8. 水系媒体中の不純物成分を除去し、殺菌処理し、水系媒体を再利用する制御方法であって、
    前記水系媒体中の特定阻害物質を濾過して除去する阻害物質濾過ステップと、
    前記水系媒体を過酸化物により殺菌処理する殺菌処理ステップと、
    阻害物質濾過又は殺菌処理された後の前記水系媒体について、pH、導電率及びイオン濃度のうち少なくとも1つを検出し、検出された検出値に基づいて、各検出値が予め定められた所定の一定値になる様に、前記水系媒体の成分の調整を制御する制御ステップと、を有し、
    前記水系媒体を阻害物質濾過と共に、過酸化物により殺菌処理し、前記水系媒体の検出値に基づいて成分を調整し、繰り返し循環供給させることを特徴とする水系媒体の再利用の制御方法。
  9. 前記請求項8記載において、
    前記制御ステップが、
    検出された導電率の検出値が所定の一定値ではない場合に、前記補給水を前記水系媒体へ補充し、その所定の一定値になる様に制御する第1の制御、及び、
    検出されたpHの検出値が所定の一定値よりも低い場合に、前記アルカリ溶液を前記水系媒体へ補充し、逆に、そのpHの検出値が所定の一定値よりも高い場合、前記酸溶液を前記水系媒体へ補充することで、その所定の一定値になる様に制御する第2の制御、
    のうち少なくとも1つの制御を行うことを特徴とする水系媒体の再利用の制御方法。
  10. 前記請求項8記載において、
    前記制御ステップが、
    検出された導電率の検出値が所定の一定値ではない場合に、前記補給水を前記水系媒体へ補充し、その所定の一定値になる様に制御する第1の制御、
    検出されたpHの検出値が所定の一定値よりも低い場合に、前記アルカリ溶液を前記水系媒体へ補充し、逆に、そのpHの検出値が所定の一定値よりも高い場合、前記酸溶液を前記水系媒体へ補充することで、その所定の一定値になる様に制御する第2の制御、
    検出されたイオン濃度の検出値が所定の一定値よりも低い場合に、前記肥料原液を前記水系媒体へ補充し、逆に、そのイオン濃度の検出値が所定の一定値よりも高い場合、前記補給水を前記水系媒体へ補充することで、その所定の一定値になる様に制御する第3の制御、
    のうち少なくとも1つの制御を行うことを特徴とする水系媒体の再利用の制御方法。
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