JP2014199717A - イオン発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の故障により高電圧を放電電極に出力できないエラーを検出する。
【解決手段】イオン発生装置であって、放電電極2と、正極性側高電圧発生部20Aと、負極性側高電圧発生部20Bと、制御パルスにより両高圧発生部を制御する高圧制御部15と、前記高電圧パルスの前記放電電極への印加によって生じる放電電流Ihを検出する電流検出部6と、エラー検出部15とを備える。前記エラー検出部15は、前記制御パルス信号の立ち上がり時から一定期間T1は、前記電流検出部6の検出値に基づいて、前記高電圧パルスが前記放電電極2に印加されないエラーを検出し、前記一定期間T1を除く前記制御パルス信号の出力期間T2は、前記電流検出部6の検出値に基づいて異常放電のエラーを検出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、放電によるイオンを発生させるイオン発生装置において、異常放電や装置の故障等のエラーを検出する技術に関する。
従来、イオン発生装置の一例である除電装置においてエラーを検出する技術として、例えば、特許文献1や特許文献2に記載のものがある。特許文献1では、高圧の印加により放電電極に流れる放電電流を検出して閾値を比較することにより、異常放電の有無を検出している。
特開2002−216995号公報 特開2012−79530号公報
除電装置等のイオン発生装置にて発生するエラーには異常放電の他に、高電圧発生部の故障や高電圧発生部と放電電極を接続するケーブルの断線といった装置の故障により高電圧を放電電極に出力できない場合があったが、従来のエラー検出においては、放電電流が所定値以上のときに異常放電を検出するもののため、装置の故障を検出することができなかった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、装置の故障により高電圧を放電電極に出力できないエラーを検出できるイオン発生装置を提供することを目的とする。
本発明は、放電により正負のイオンを発生させるイオン発生装置であって、放電電極と、正極性の高電圧パルスを前記放電電極に印加する正極性側高電圧発生部と、負極性の高電圧パルスを前記放電電極に印加する負極性側高電圧発生部と、前記正極性側高電圧発生部と前記負極性側高電圧発生部に対して制御パルス信号を交互に出力して、前記放電電極に対して正極性の高電圧パルスと負極性の高電圧パルスを交互に印加することにより、前記放電電極から正負のイオンを交互に発生させる高圧制御部と、前記高電圧パルスの前記放電電極への印加によって生じる放電電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部にて検出される電流の検出値に基づいてエラーを検出するエラー検出部とを備え、前記エラー検出部は、前記制御パルス信号の立ち上がり時から一定期間は、前記電流検出部の検出値に基づいて前記高電圧パルスが前記放電電極に印加されないエラーを検出し、前記一定期間を除く前記制御パルス信号の出力期間は、前記電流検出部の検出値に基づいて異常放電のエラーを検出する。
この構成では、制御パルス信号の立ち上がり時から一定期間に、高電圧パルスが前記放電電極に印加されないエラーを検出できる。また、前記一定期間を除く制御パルス信号の出力期間に、異常放電によるエラーを検出できる。
本発明の実施態様として、以下の構成が好ましい。
前記エラー検出部は、前記電流検出部の検出値を微分する微分回路と、前記微分回路の出力を閾値と比較して、出力が閾値を超える場合に検知信号を出力する比較回路とを含み、前記制御パルス信号の立ち上がり時から一定期間に、前記比較回路から前記検知信号の出力がない場合は、エラーとし、前記一定期間を除く前記制御パルス信号の出力期間に、前記比較回路から前記検知信号の出力がある場合は、エラーとする。この構成では、比較回路の出力を利用して、装置の故障によるエラーと異常放電によるエラーの双方を検出できる。
前記電流検出部は、電流検出抵抗と温度補償用のサーミスタとを含む。環境条件の変化に対する検出値の変化を抑えることが可能となるので、エラーを高精度に検出することが可能となる。
前記エラー検出部において、前記高電圧パルスが前記放電電極に印加されないエラーを検出された場合と、前記異常放電のエラーが検出された場合とで、それぞれ異なる報知を行う報知手段を備える。この構成では、作業者等に対してエラーの種類を知らせることが可能となる。
本発明は、放電により正負のイオンを発生させるイオン発生装置であって、放電電極と、正極性の高電圧パルスを前記放電電極に印加する正極性側高電圧発生部と、負極性の高電圧パルスを前記放電電極に印加する負極性側高電圧発生部と、前記放電電極と前記正極性側高電圧発生部及び前記負極性側高電圧発生部とを接続するケーブルと、前記正極性側高電圧発生部と前記負極性側高電圧発生部に対して制御パルス信号を交互に出力して、前記放電電極に対して正極性の高電圧パルスと負極性の高電圧パルスを交互に印加することにより、前記放電電極から正負のイオンを交互に発生させる高圧制御部と、前記高電圧パルスの前記放電電極への印加によって生じる放電電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部にて検出される電流の検出値に基づいてエラーを検出するエラー検出部とを備え、前記エラー検出部は、前記制御パルス信号の立ち上がり時から一定期間は、前記電流検出部の検出値に基づいて前記ケーブルの断線をエラーとして検出し、前記一定期間を除く前記制御パルス信号の出力期間は、前記電流検出部の検出値に基づいて異常放電のエラーを検出する。この構成ではケーブルの断線をエラーとして検出できる。
本発明によれば、装置の故障により高電圧を放電電極に出力できないエラーを検出できる。
実施形態1に係る除電装置の電気的構成を概略的に示す構成図 各回路の出力波形を示す図(正常時を示す) 各回路の出力波形を示す図(異常時を示す) 各回路の出力波形を示す図(異常時を示す) 周囲温度に対する出力信号Svのピーク値の変化率を示す図 エラー検出部の変形例を示すブロック図 各回路の出力波形を示す図(変形例を示す) 各回路の出力波形を示す図(変形例を示す) 本発明を帯電装置として使用した場合について高電圧の印加パターンを示す図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図5によって説明する。本実施形態の除電装置Z(イオン発生装置の一例)は、放電電極2にプラスイオンを発生するためのプラス高電圧パルスと、マイナスイオンを発生するためのマイナス高電圧パルスを交互に所定の周期で印加することにより、正負のイオンを概ね同じ比率で交互に発生させるものである。
1.除電装置Zの電気的構成
図1に示されるように、除電装置Zは、放電電極2、対向電極3、電流検出回路6、微分回路10、比較回路12、CPUからなる制御部15および高電圧発生部20等を含む。なお、その他に、除電装置Zは、高電圧発生部20に供給するプラスの直流電圧(+DC)を生成する整流回路等を含むが、図1には省略されている。また、制御部15が本発明の「高圧制御部」に相当する。そして、微分回路10、比較回路12、制御部15が、本発明の「エラー検出部」に相当する。
高電圧発生部20は、正極性の高電圧パルス(以下、プラス高電圧パルス)を生成するプラス高電圧発生部(本発明の「正極性側高電圧発生部」に相当)20Aと、負極性の高電圧パルス(以下、マイナス高電圧パルス)を生成するマイナス高電圧発生部(本発明の「負極性側高電圧発生部」に相当)20Bとを含む。これらプラス高電圧発生部20Aとマイナス高電圧発生部は電源(この例では、プラスの直流電圧(+DC)を生成する整流回路等)に対して並列接続されている。プラス高電圧発生部20Aの構成は、ほぼ周知の高電圧発生部の構成(例えば、特開2012−79528等に開示されている)であり、プラス高電圧発生部20Aの電源ラインを入り切りする切替スイッチ21A、プラス側発振回路22A、昇圧用トランス23A、倍電圧発生回路24Aおよび抵抗25Aを含む。同様に、マイナス高電圧発生部20Bは、マイナス高電圧発生部20Bの電源ラインを入り切りする切替スイッチ21B、マイナス側発振回路22B、昇圧用トランス23B、倍電圧発生回路24Bおよび抵抗25Bを含む。そして、これらプラス高電圧発生部20Aとマイナス高電圧発生部20Bには、放電電極2が電源ケーブルLoを介して共通接続されている。
また、プラス高電圧発生部20Aの切替スイッチ21Aと、マイナス高電圧発生部20Bの切替スイッチ21Bは、制御部15から制御パルス信号Sa、Sbが入力されている期間はオン状態となり、それ以外の期間はオフする。
制御部15は、図2に示すように2つの切替スイッチ21A、切替スイッチ21Bに対して、制御パルス信号Sa、Sbを交互に出力する制御を行う。これにより、2つの切替スイッチ21A、切替スイッチ21Bが交互にオンして各高圧発生部20Aの電源ラインが交互に閉路するため、プラス高電圧発生部20Aとマイナス高電圧発生部20Bが交互に駆動して、正負の高電圧パルスを交互に発生する。
これにより、プラス高電圧発生部20Aとマイナス高電圧発生部20Bに対して共通接続された放電電極2に対して正負の高電圧パルスが交互に加わり、放電電極2から正負のイオンが交互に発生する。放電電極2は、高電圧パルスの印加による対向電極3への放電によって、正負のイオンをワーク(除電対象物)に対して放出する機能を果たす。また、この実施形態では、制御部15が2つの切替スイッチ21A、切替スイッチ21Bに対して、制御パルス信号Sa、Sbを交互に連続して出力する制御を行う。すなわち、高電圧パルスの切り替えを、時間を空けずに連続して行う。そのため、放電電極2に対して正負の高電圧パルスが交互に連続して加わり、放電電極2から正負のイオンが交互に連続して発生する。尚、プラス高電圧パルスは、制御パルス信号Saと位相が概ね一致する同期パルスであり、電圧はプラス7kV(一例)である。また、マイナス高電圧パルスは、制御パルス信号Sbと位相が概ね一致する同期パルスであり、電圧はマイナス7kV(一例)である。
また、対向電極3は、昇圧用トランス23A、23Bの二次側の基準電位に対してグランドラインLgを介して接続されていて、高電圧パルスの印加に伴って放電電極2から対向電極3に流れる対向電極電流Itは、グランドラインLgを介して昇圧用トランス23A、23B側に帰還する構成となっている。
そして、グランドラインLgには、電流検出回路(電流検出部の一例)6が設けられている。電流検出回路6は、抵抗R7を介してグランドSGに接続されている。そのため、電流検出回路6には、対向電極電流Itに加えてイオン電流Iiが流れる。イオン電流Iiは、放電電極2からのイオンの放出に起因してグランドSG側に流れる電流である。
以上のことから、電流検出回路6には、対向電極電流Itとイオン電流Iiとの総和である放電電流Ihが流れる。そのため、電流検出回路6の両端(具体的には、電流検出抵抗6aと温度補償用サーミスタ6bの両端)には、放電電流Ihの大きさに比例した電圧Vhが発生する。
電流検出回路6の両端は信号線を介して微分回路10に接続されていて、電流検出回路6の発生電圧Vhは、微分回路10に対して入力される。微分回路10は入力された発生電圧Vhを微分して、比較回路12に出力する。
比較回路12は、微分回路10の出力信号(発生電圧Vhを微分した信号)Svを閾値K(この例では、プラスの閾値)と比較する。比較回路12は、微分回路10の出力信号Svが閾値Kを上回っている期間はロウレベルの検知信号Spを出力し、微分回路10の出力信号Svが閾値Kを下回っている期間はハイレベルの出力となる。そして、比較回路12の出力に基づいて、以下説明するように、制御部15にてエラー検出処理が行われる。
2.エラー検出処理
制御部15は、図外のスタートボタン等が押下されると、2つの切替スイッチ21A、21Bに対して制御パルス信号Sa、Sbを交互に出力して、2つの高電圧発生部20A、20Bを交互に駆動することにより、放電電極2から正負のイオンを交互に発生させ、対象物を除電する。そして、制御部15は、除電処理を実行するのと並行して、比較回路12からの出力をモニタし、以下に説明する2つの検出パターンでエラー検出を行う。
1番目の検出パターンでは、制御部15は制御パルス信号Saの立ち上がり時taから一定期間T1に、比較回路12から検出信号Spの出力がある場合は「正常」とし、検知信号Spの出力がない場合は「エラー」とする。
1番目の検出パターンでエラーを検出できる理由は、以下の通りである。装置が正常動作していれば、制御パルス信号Saの立ち上がり時taは、図2に示すように、放電電流Ihが負から正に切り換わり、放電電流Ihの変化が大きくなる。そのため、微分回路10の出力信号Svは、図2に示すように、鋭く立ち上がる波形となり、ピーク値が閾値Kを超える。よって、制御パルス信号Saの立ち上がり時taから一定期間T1内に、比較回路12から検出信号Spの出力がある場合は「正常」と判断できる。
一方、装置が故障して放電電極2に高電圧パルスを印加できない場合、故障が発生した以降、放電電流Ihは流れない。そのため、図3に示すように、故障発生時tc以降、微分回路10の出力信号Svはフラットな波形となり、閾値Kを下回る。よって、制御パルス信号Saの立ち上がり時taから一定期間T1内に、比較回路12から検出信号Spの出力がない場合は、エラー(装置の故障により、高電圧パルスが放電電極2に印加されないエラー)と判断できる。尚、装置が故障している場合は、例えば、高電圧発生部20と放電電極2を接続する電源ケーブルLoが断線していたり、高電圧発生部20そのものが故障している場合を挙げることが出来る。
2番目の検出パターンでは、制御部15は、図2に示す一定期間T2に、比較回路12から検出信号Spの出力がない場合は「正常」とし、検知信号Spの出力がある場合は「エラー」とする。尚、図2に示す一定期間T2とは、一定期間T1の経過時点から次に制御パルス信号Saが立ち上がるまでの期間である。
2番目の検出パターンでエラーを検出できる理由は、以下の通りである。高電圧パルスの印加に伴って放電電極2が正常に放電する場合、図2に示す一定期間T2は、放電電流Ihは概ね安定した状態となる。そのため、電流波形は滑らか波形となり、正方向の急激な変化は発生しない。そのため、微分回路10の出力信号Svは、図2に示すように、鋭く立ち上がるピークが出現せず、微分回路10の出力信号Svが閾値Kを超えることはない。よって、図2に示す一定期間T2に、比較回路12から検出信号Spの出力がない場合は「正常」と判断できる。
尚、一定期間T2には、制御パルス信号Saの立ち上がり時taと同様に、放電電流Ihの極性が切り換わる制御パルス信号Sbの立ち上がり時tbが含まれている。しかし、制御パルス信号Sbの立ち上がり時tbは、放電電流Ihの極性が正から負に切り換わるため、負方向の変化となる。そのため、微分回路10の出力信号Svは、図2に示すように、鋭く立ち下がる波形となることから、一定期間T2に制御パルス信号Sbの立ち上がり時tbが含まれていても、その前後のタイミングで、検出信号Spが出力されることはない。
次に、高電圧パルスの印加に伴って放電電極2が異常放電する場合、図4に示すように放電電流Ihに異常放電に伴うサージSgが重畳する。そのため、微分回路10の出力信号Svは、一定期間T2において、鋭く立ち上がるピークが出現し、閾値Kを超える。よって、図2に示す一定期間T2に、比較回路12から検出信号Spの出力がある場合は「エラー(異常放電のエラー)」と判断できる。尚、閾値Kは、制御パルス信号Sa、Sbの切り換わりによって放電電流Ihの極性が反転する場合と、異常放電により放電電流Ihにサージが重畳している場合の微分回路10の出力信号Svのピーク値から決められており、双方の場合について、ピーク値が閾値を超えるような数値に設定してある。
そして、制御部15は1番目の検出パターンと2番目の検出パターンでエラー判定を交互に行い、エラーを検出した場合には、異常を報知する等のエラー処理を実行する。具体的には、制御部15は、一定期間T1内にエラーを検出した場合には、「高電圧パルスが放電電極2に印加されていません。装置故障の可能性があります」のエラーメッセージを図外の表示部に対して表示する。一方、一定期間T2内にエラーを検出した場合には、「放電電流Ihにサージが重畳しています。異常放電の可能性があります」のエラーメッセージを図外の表示部に対して表示する。このように、本実施形態では、一定期間T1にエラーを検出した場合と、一定期間T2にエラーを検出した場合とで、エラーメッセージを変えており、異なる報知を行う。そのため、作業者に対してエラーの種類(装置故障/異常放電)を知らせることが可能となる。尚、制御部15が一定期間T1にエラーを検出した場合と、一定期間T2にエラーを検出した場合とで表示するエラーメッセージを変えることにより、本発明の「報知手段」の機能が実現されている。また、この例では、除電処理と並行してエラー検出を行っているが、除電処理の実行前にエラー検出を行うようにしてもよい。
3.温度補償
高電圧発生部20の出力電圧は、周囲温度や暖気状態により変化するため、放電電流Ihの値もそれに応じて変化する。従って、環状条件が異なると、出力信号Svのピーク値が変動する。図5は、周囲温度に対する出力信号Svの変化率(基準は25℃のピーク値)を示しており、周囲温度が低くなるに連れ、ピーク値が下がる傾向を示している。
エラー検出の精度を高めるには、周囲温度や暖気状態が変化しても、出力信号Svのピーク値が変化しないことが好ましい。そこで、本実施形態では、図1に示すように、電流検出回路6を、電流検出抵抗6Aと、電流検出抵抗6Aに対して直列接続された温度補償用サーミスタ6Bとから構成している。
温度補償用サーミスタ6Bは温度によって抵抗値が変わる(具体的には、温度が高くなると抵抗値が下がる)ことから、温度変化による出力信号Svのピーク値の変化を補償するように作用する。そのため、周囲温度や暖気状態の変化に対する、出力信号Svのピーク値の変化が小さくなり、エラー検出精度が高まる。尚、この実施形態では、図5に示す330Ωのサーミスタを使用しており、周囲温度が−10℃から50℃まで変化しても、出力信号Svのピーク値を、基準値(25℃のピーク値)に対して±5%の範囲に収めることが出来ている。
3.効果説明
本実施形態にて開示する除電装置Zによれば、異常放電によるエラーに加えて、装置の故障によるエラーを検出できる。また、本実施形態にて開示する除電装置Zによれば、比較回路12の出力を利用して、装置の故障によるエラーと異常放電によるエラーの双方を検出できる。そのため、事象の異なる2つのエラーを別べつの検出手段を用いて検出する場合に比べて、装置の構造を簡素化できるというメリットがある。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、制御部15とは別に、電流検出回路6の発生電圧Vhを微分する微分回路10、微分回路10の出力信号Svを閾値と比較する比較回路12を設けたが、図6に示すように、電流検出回路6の発生電圧Vhをデジタル値に変換するA/D変換部13を設けて、発生電圧Vhをデジタル値に変換して制御部15に入力する構成とし、制御部15内で微分処理や比較処理を行って、エラー検出するようにしてもよい。また、A/D変換部13についても、制御部15に取り込んで、制御部15の内部処理で行うようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、制御パルス信号Saの立ち上がり時taから一定期間T1に、装置故障により、高電圧パルスが放電電極2に印加されないエラーを検出した。そして、一定期間T1の経過時点から次に制御パルス信号Saが立ち上がるまでの一定期間T2に、異常放電エラーを検出した。異常放電エラーを検出する一定期間T2は、一定期間T1の経過時点から制御パルス信号Saが出力されている期間に行えばよく、例えば、図7に示すように、一定期間T1の経過時点から制御パルス信号Saが立ち下がるまでの期間を対象としてもよい。また、上記実施形態では、正の高電圧を印加している時に流れる放電電流Ihに着目してエラーの検出を行ったが、負の高電圧を印加している時に流れる放電電流Ihに着目してエラーの検出を行うようにしてもよい。この場合、図8に示すように、微分回路10の出力信号Svの閾値を負とし、制御パルス信号Sbの立ち上がり時tbから一定期間T1に装置故障エラーを検出し、一定期間T1の経過時点から制御パルス信号Sbが立ち下がるまでの一定期間T2又は一定期間T1の経過時点から次の制御パルス信号Sbが立ち上がるまでの一定期間T2に、異常放電エラーを検出するよういしてもよい。
(3)上記実施形態では、イオン発生装置の一例として、除電装置(正負のイオンを概ね50%ずつ交互に発生する装置)を例示した。本発明の適用対象は、高電圧の印加により放電電極2からイオンを発生する装置であればよく、例えば、正イオンの発生比率を負イオンの発生比率より多くして対象物を正極性に帯電させる帯電装置に使用することも可能である。この場合、図9に示すように、放電電極2に対して負の高電圧を印加して負のイオンを発生させた状態から電圧の極性を反転して、放電電極2に対して正の高電圧を印加して正のイオンを発生させることが好ましい。理由は、高電圧を負から正に切り換えることで、放電電流Ihの変化が大きくなる。そのため、電流検出回路6の発生電圧Vhを微分した時に、高いピークが発生するので、エラーの有無を正確に判定できる。また、図9は、対象物を正に帯電させる例を示したが、無論、イオンのバランスを正・負逆転させて、対象物を負に帯電させてもよい。
(4)上記実施形態では、微分回路10の出力信号Svを閾値と比較することにより、エラーの有無を判定するようにしたが、電流検出回路6の発生電圧Vhを閾値と比較することによりエラー判定を行うようにしてもよい。
この場合、制御パルス信号の立ち上がり時から一定期間T1は、電流検出部6の検出値である発生電圧Vhを第一閾値(放電電流の有無を検出する閾値)と比較して放電電流Ihが流れているかどうかを検出し、放電電流Ihが流れていない場合はエラーとする。一方、一定期間T1を除く制御パルス信号の出力期間T2は、電流検出部6の検出値である発生電圧Vhを第二閾値(放電電流にサージが重畳しているか否かを検出する閾値)と比較して放電電流Ihにサージが重畳しているかを検出し、サージが重畳している場合はエラーとする。
2...放電電極
3...対向電極
6...電流検出回路(電流検出部)
6A...電流検出抵抗
6B...温度補償用サーミスタ
10...微分回路(エラー検出部)
12...比較回路(エラー検出部)
15...制御部(高圧制御部、エラー検出部、報知手段)
20...高電圧生成部
20A...プラス高電圧生成部
20B...マイナス高電圧生成部
21A、21B...切替スイッチ
Sa、Sb...制御パルス信号
Z...除電装置

Claims (5)

  1. 放電により正負のイオンを発生させるイオン発生装置であって、
    放電電極と、
    正極性の高電圧パルスを前記放電電極に印加する正極性側高電圧発生部と、
    負極性の高電圧パルスを前記放電電極に印加する負極性側高電圧発生部と、
    前記正極性側高電圧発生部と前記負極性側高電圧発生部に対して制御パルス信号を交互に出力して、前記放電電極に対して正極性の高電圧パルスと負極性の高電圧パルスを交互に印加することにより、前記放電電極から正負のイオンを交互に発生させる高圧制御部と、
    前記高電圧パルスの前記放電電極への印加によって生じる放電電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部にて検出される電流の検出値に基づいてエラーを検出するエラー検出部とを備え、
    前記エラー検出部は、
    前記制御パルス信号の立ち上がり時から一定期間は、前記電流検出部の検出値に基づいて前記高電圧パルスが前記放電電極に印加されないエラーを検出し、
    前記一定期間を除く前記制御パルス信号の出力期間は、前記電流検出部の検出値に基づいて異常放電のエラーを検出することを特徴とするイオン発生装置。
  2. 前記エラー検出部は、
    前記電流検出部の検出値を微分する微分回路と、
    前記微分回路の出力を閾値と比較して、出力が閾値を超える場合に検知信号を出力する比較回路とを含み、
    前記制御パルス信号の立ち上がり時から一定期間に、前記比較回路から前記検知信号の出力がない場合は、エラーとし、
    前記一定期間を除く前記制御パルス信号の出力期間に、前記比較回路から前記検知信号の出力がある場合は、エラーとする請求項1に記載のイオン発生装置。
  3. 前記電流検出部は、電流検出抵抗と温度補償用のサーミスタとを含む、請求項1又は請求項2に記載のイオン発生装置。
  4. 前記エラー検出部において、前記高電圧パルスが前記放電電極に印加されないエラーを検出された場合と、前記異常放電のエラーが検出された場合とで、それぞれ異なる報知を行う報知手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のイオン発生装置。
  5. 放電により正負のイオンを発生させるイオン発生装置であって、
    放電電極と、
    正極性の高電圧パルスを前記放電電極に印加する正極性側高電圧発生部と、
    負極性の高電圧パルスを前記放電電極に印加する負極性側高電圧発生部と、
    前記放電電極と前記正極性側高電圧発生部及び前記負極性側高電圧発生部とを接続するケーブルと、
    前記正極性側高電圧発生部と前記負極性側高電圧発生部に対して制御パルス信号を交互に出力して、前記放電電極に対して正極性の高電圧パルスと負極性の高電圧パルスを交互に印加することにより、前記放電電極から正負のイオンを交互に発生させる高圧制御部と、
    前記高電圧パルスの前記放電電極への印加によって生じる放電電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部にて検出される電流の検出値に基づいてエラーを検出するエラー検出部とを備え、
    前記エラー検出部は、
    前記制御パルス信号の立ち上がり時から一定期間は、前記電流検出部の検出値に基づいて前記ケーブルの断線をエラーとして検出し、
    前記一定期間を除く前記制御パルス信号の出力期間は、前記電流検出部の検出値に基づいて異常放電のエラーを検出することを特徴とするイオン発生装置。
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