JP2014199268A - レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents

レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ラインエッジラフネスが低いレジストパターンを製造することができるレジスト組成物の提供。【解決手段】(A)式(I)で表される第1構造単位と、酸不安定基を含む第2構造単位とを有する樹脂、[式(I)中、R1は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子等を、A1は、単結合等を表す。](B)酸発生剤、(D)分子内にカルボキシルアニオンを有するフェニル基含有ジフェニルヨードニウム化合物、を含有するレジスト組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、レジスト組成物及び該レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法などに関する。
特許文献1には、下記式(Ia)及び(Ib)
Figure 2014199268
(式中、R1、Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは、同一又は異なって、水素原子又はメチル基を示し、X1、X2及びX3は−CH2−又は−CO−O−を示す。X1、X2及びX3のうち少なくとも1つは−CO−O−である。m、p及びqはそれぞれ0〜2の整数を示す)で表されるモノマー単位から選択された少なくとも1種のモノマー単位を含むフォトレジスト用高分子化合物が記載されており、当該文献には、かかる樹脂と酸発生剤とを含有するレジスト組成物、該レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法も記載されている。
特開2001−240625号公報
本願発明の目的は、ラインエッジラフネス(LER)が低いレジストパターンを製造することができるレジスト組成物を提供することにある。
本発明は、以下の発明を含む。
〔1〕以下の(A)、(B)及び(D)を含有するレジスト組成物。
(A)式(I)で表される第1構造単位と、酸不安定基を含む第2構造単位とを有する樹脂;
Figure 2014199268
[式(I)中、
は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
は、単結合、−A−O−、−A−CO−O−、−A−CO−O−A−CO−O−又は−A−O−CO−A−O−を表す。
*は−O−との結合手を表す。
及びAは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
(B)酸発生剤;
(D)式(II)で表される化合物
Figure 2014199268
[式(II)中、
D1及びRD2は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数2〜7のアシルオキシ基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。
m’及びn’は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、m’が2以上の場合、複数のRD1は同一又は互いに相異なり、n’が2以上の場合、複数のRD2は同一又は互いに相異なる。]
〔2〕前記(A)は、
前記第1構造単位と前記第2構造単位との含有比率が、[第1構造単位]/[第2構造単位]で表して、5/95〜80/20の範囲の樹脂である〔1〕記載のレジスト組成物。
〔3〕前記(A)は、
酸の作用により分解し、ネガ型現像液に対する溶解性が減少する特性を有する樹脂である〔1〕又は〔2〕記載のレジスト組成物。
〔4〕 ネガ型現像液は酢酸ブチル又は2−ヘプタノンである〔3〕記載のレジスト組成物。
〔5〕前記(B)が、式(B1)で表される酸発生剤である〔1〕〜〔4〕のいずれか1つに記載のレジスト組成物。
Figure 2014199268
[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、炭素数1〜24の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、水素原子又はフッ素原子を表し、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
〔6〕さらに溶剤を含有する〔1〕〜〔5〕のいずれか1つに記載のレジスト組成物。
〔7〕(1)〔1〕〜〔6〕のいずれか1つに記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程
を含むレジストパターンの製造方法。
本発明のレジスト組成物によれば、ラインエッジラフネス(LER)が低いレジストパターンを製造することができる。
本明細書において、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH−CO−」又は「CH2=C(CH3)−CO−」の構造を有するモノマーの少なくとも1種を意味する。同様に「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」並びに「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
本発明のレジスト組成物(以下、場合により「本レジスト組成物」という。)は、上述の(A)、(B)及び(D)を含有する。また、本レジスト組成物を後述するレジストパターンの製造方法に用いるうえでは、さらに溶剤を含有していると好ましい。以下、本レジスト組成物に含有される(A)、(B)及び(D)、並びに溶剤の各々を、「樹脂(A)」、「酸発生剤(B)」、「化合物(D)」及び「溶剤(E)」といい、これらの具体例及び好適例を説明する。
<樹脂(A)>
樹脂(A)は、式(I)で表される第1構造単位と、酸不安定基を含む第2構造単位とを有する。
Figure 2014199268
[式(I)中、
は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
は、単結合、−A−O−、−A−CO−O−、−A−CO−O−A−CO−O−又は−A−O−CO−A−O−を表す。
*は−O−との結合手を表す。
及びAは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
式(I)のRにおいて、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基などが挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
で表される、ハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基及びトリヨードメチル基などが挙げられる。
は、好ましくは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくは、水素原子、メチル基又はエチル基である。
及びAで表されるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基及びヘキサン−1,6−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基及び2−メチルブタン−1,4−ジイル基などが挙げられる。
は、好ましくは、単結合又は−A−CO−O−であり、より好ましく、単結合、−CH−CO−O−又は−C4−CO−O−である。
第1構造単位の具体例を以下に示す。
Figure 2014199268
式(aa−1)〜式(aa−6)でそれぞれ表される構造単位において、Rに相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位も、第1構造単位の具体例として挙げることができる。
第1構造単位は、式(I’)で表される化合物(以下、場合により「化合物(I’)」という。)から誘導される。
Figure 2014199268
[式(I’)中、R及びAは上記と同じ意味を表す。]
例えば、Aが*−CH−CO−O−(*は−CO−O−との結合手を表す。)である化合物(I’)[式(I’−1)で表される化合物]は、式(I’−1−a)で表される化合物と、式(I’−1−b)で表される化合物とを溶剤中で反応させることにより得ることができる。
ここで溶剤としては、塩化メチレン、テトラヒドロフラン及びアセトニトリルなどが好ましく用いられる。
Figure 2014199268
[式中、Rは上記と同じ意味を表す。]
式(I’−1−a)で表される化合物は、式(I’−1−c)で表される化合物と、式(I’−1−d)で表される化合物とを、反応させることにより得ることができる。この反応は、塩化メチレン、テトラヒドロフラン及びアセトニトリルなどの溶媒の存在下で行われることが好ましい。
Figure 2014199268
[式中、Rは上記と同じ意味を表す。]
また、この反応においては、ジシクロヘキシルカルボジイミドなどの縮合触媒を用いることもできる。
式(I’−1−c)で表される化合物としては、例えば、以下に表される化合物などが挙げられる。式(I’−1−c)で表される化合物及び式(I’−1−d)で表される化合物は、市場から容易に入手できる。
Figure 2014199268
式(I’−1−c)において*−CH−CO−OHを*−A−OHに置き換えた化合物を式(I’−1−c)で表される化合物の代わりに用いれば、上記の式(I’−1)で表される化合物の製造方法により各種の化合物(I’)を得ることができる。
ここで、化合物(I’)の具体例を以下に示す。
Figure 2014199268
なお、式(aa’−1)〜式(aa’−6)でそれぞれ表される化合物(I’)において、Rに相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位も、化合物(I’)の具体例として挙げることができる。
樹脂(A)における第1構造単位の含有割合は、樹脂(A)の全構造単位(100モル%)に対して、1〜80モル%の範囲であり、2〜75モル%の範囲であると好ましく、3〜70モル%の範囲であるとより好ましく、5〜65モル%の範囲であるとさらに好ましい。
続いて、第2構造単位について説明する。
第2構造単位は、酸不安定基を有する構造単位である。酸不安定基を有する構造単位(以下「酸不安定構造単位」という場合がある)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「酸不安定モノマー(a1)」という場合がある)から導かれる。
酸不安定基としては、式(1)で表される基、式(2)で表される基などが挙げられる。
Figure 2014199268
[式(1)中、
a1、Ra2及びRa3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]
Figure 2014199268
[式(2)中、
a1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の1価の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。該1価の炭化水素基及び該2価の炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子に置き換わってもよい。*は結合手を表す。]
a1、Ra2及びRa3で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
a1、Ra2及びRa3で表される脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、アルキル基で置換されていてもよい。この場合、該脂環式炭化水素基の炭素数は、アルキル基の炭素数も含めて20以下である。
単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。
Figure 2014199268
アルキル基で置換された脂環式炭化水素基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基等が挙げられる。
式(1)においては、Ra1、Ra2及びRa3で表される該脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜16の範囲である。
a1及びRa2が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合、−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)として、例えば、下記の基が挙げられる。2価の炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜12の範囲である。*は−O−との結合手を表す。
Figure 2014199268
[各式中、Ra3及び*は、上記と同じ意味を表す。]
式(1)で表される基としては、例えば、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1、Ra2及びRa3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル基)、2−アルキルアダマンタン−2−イルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1、Ra2及び炭素原子がアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)などが挙げられる。
a1'、 Ra2'及びRa3'で表される炭化水素基としては、例えば、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
a2'及びRa3'が互いに結合して形成する2価の炭化水素基としては、例えば、2価の脂肪族炭化水素基が挙げられる。
式(2)においては、Ra1'及びRa2'のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
式(2)で表される基の具体例としては、例えば、以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 2014199268
第2構造単位は、酸不安定基を有するモノマー[以下、場合により「モノマー(a1)」という。]から誘導される。かかるモノマー(a1)は、好ましくは、酸不安定基とエチレン性不飽和結合とを有するモノマー、より好ましくは酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーである。
酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーのうち、炭素数5〜20の脂環式炭化水素基を有するモノマー(a1)がさらに好ましい。このようなモノマー(a1)を用いて得られる樹脂(A)は、脂環式炭化水素基のような嵩高い構造を有するものとなるので、当該樹脂(A)を含有する本レジスト組成物の解像度が一層良好となる傾向がある。
第2構造単位の中でも、式(a1−1)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a1−1)」という。)又は式(a1−2)で表される構造単位(以下、場合により「構造単位(a1−2)」という。)が好ましい。かかる第2構造単位を有する樹脂(A)には、構造単位(a1−1)を単独種で有していてもよく、複数種有していてもよく、構造単位(a1−2)を単独種で有していてもよく、複数種有していてもよく、構造単位(a1−1)と構造単位(a1−2)とを合わせて有していてもよい。
Figure 2014199268
[式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a1及びLa2は、それぞれ独立に、酸素原子又は−O−(CH2k1−CO−O−で表される基を表し、k1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。
a4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
a1及びLa2は、好ましくは、酸素原子又は、k1が1〜4の整数である*−O−(CH2k1−CO−O−で表される基であり、より好ましくは酸素原子又は*−O−CH2−CO−O−であり、さらに好ましくは酸素原子である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7で表されるアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。
a6及びRa7で表される脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、アルキル基で置換されていてもよい。この場合、該脂環式炭化水素基の炭素数は、アルキル基の炭素数も含めて10以下である。具体的には、式(1)のRa1、Ra2及びRa3で表される脂環式炭化水素基と同様の基が挙げられる。
Figure 2014199268
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
構造単位(a1−1)としては、以下の式(a1−1−1)、式(a1−1−2)、式(a1−1−3)、式(a1−1−4)、式(a1−1−5)、式(a1−1−6)、式(a1−1−7)及び式(a1−1−8)でそれぞれ表される構造単位が好ましく、式(a1−1−1)〜(a1−1−4)でそれぞれ表される構造単位がより好ましい。
Figure 2014199268
Figure 2014199268
構造単位(a1−1)を誘導し得るモノマーとしては、特開2010−204646号公報に記載されたものなどが挙げられる。
一方、構造単位(a1−2)としては、例えば、式(a1−2−1)、式(a1−2−2)、式(a1−2−3)、式(a1−2−4)、式(a1−2−5)、式(a1−2−6)、式(a1−2−7)、式(a1−2−8)、式(a1−2−9)、式(a1−2−10)、式(a1−2−11)または式(a1−2−12)でそれぞれ表される構造単位が挙げられる。これらのなかでも、式(a1−2−3)、式(a1−2−4)、式(a1−2−9)又は式(a1−2−10)で表される構造単位が好ましく、式(a1−2−3)又は式(a1−2−9)で表される構造単位がより好ましい。
Figure 2014199268
Figure 2014199268
構造単位(a1−2)を誘導し得るモノマー(a1)としては、例えば、1−エチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレート、1−エチルシクロヘプタン−1−イル(メタ)アクリレート、1−メチルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレート及び1−イソプロピルシクロペンタン−1−イル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
樹脂(A)が、第2構造単位として構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を有する場合、これらの合計含有割合は、該樹脂(A)の全構造単位(100モル%)に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲が一層好ましく、35〜80モル%の範囲が特に好ましい。ただし、この構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)の合計含有割合は、後述する第1構造単位と第2構造単位との含有比率を考慮して、定められると好ましい。また、第2構造単位として、アダマンチル基を有する第2構造単位、特に好ましくは、構造単位(a1−1)を有する場合には、樹脂(A)中の第2構造単位の合計(100モル%)に対して、アダマンチル基を有する第2構造単位が15モル%以上であることが好ましい。このような含有割合で、アダマンチル基を有する第2構造単位を有する樹脂(A)は、該樹脂(A)を含有する本レジスト組成物から製造されるレジストパターンのドライエッチング耐性が良好となる傾向がある。なお、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)の合計含有割合を、上述の範囲にするためには、樹脂(A)を製造する際に、全モノマーの使用量に対する、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を誘導するモノマー(a1)の使用量を調整すればよい。
樹脂(A)が有する第2構造単位のうち、好ましい構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)について詳述したが、これらの中でも構造単位(a1−1)を樹脂(A)が有していると特に好ましい。
樹脂(A)は、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)以外の第2構造単位を有していてもよい。以下、構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)以外の第2構造単位を、当該第2構造単位を誘導するモノマー(a1)を示すことで説明する。
樹脂(A)は第2構造単位として、例えば、酸不安定基(2)を有する(メタ)アクリル系モノマーである式(a1−5)で表されるモノマー(以下、場合により「モノマー(a1−5)」という。)に由来する第2構造単位を有していてもよい。
Figure 2014199268
式(a1−5)中、
31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
、L及びLは、酸素原子、硫黄原子又は−O−(CH2k4−CO−O−で表される基を表す。ここで、k4は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手である。
は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基であり、該アルカンジイル基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
s1及びs1’は、それぞれ独立して、0〜4の整数を表す。
式(a1−5)におけるR31は、水素原子、メチル基及びトリフルオロメチル基が好ましい。
は、酸素原子が好ましい。
及びLは、一方が酸素原子、他方が硫黄原子であると好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2の整数が好ましい。
は、単結合又は−CH−CO−O−が好ましい。
モノマー(a1−5)としては、以下のモノマーが挙げられる。
Figure 2014199268
樹脂(A)が、モノマー(a1−5)に由来する第2構造単位を有する場合、その含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、1〜50モル%の範囲が好ましく、3〜45モル%の範囲がより好ましく、5〜40モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(A)は、第2構造単位が酸の作用により分解し、後述のレジストパターンの製造方法に用いられる現像液に対する溶解性が異なるものに転化する。
当該現像液が汎用のアルカリ水溶液である場合、酸の作用を受けた樹脂(A)は、アルカリ水溶液に対する溶解性が増加する傾向がある。一方、現像液が有機溶媒からなる現像液などのネガ型現像液である場合、酸の作用を受けた樹脂(A)は、ネガ型現像液に対する溶解性が減少する傾向がある。
後述のレジストパターンの製造方法の説明において述べるが、本レジスト組成物は、優れたLERのレジストパターンを製造できるという効果がある。樹脂(A)は、酸の作用により分解する特性(以下、場合により「酸作用特性」という。)を有していると特に好ましい。
樹脂(A)における第1構造単位と第2構造単位の含有比率(モル比)は、[第1構造単位の含有量]/[第2構造単位の含有量]で表して、5〜80/95〜20(つまり、5/95〜80/20)であると好ましく、5〜75/95〜25(つまり、5/95〜75/25であるとさらに好ましい。なお、この含有比率は、後述する樹脂(A)の製造において、第1構造単位を誘導する化合物(I’)、第2構造単位を誘導するモノマー(a1)の使用比率により調整することができる。すでに述べたように、樹脂(A)は、酸作用特性を有していることが特に好ましく、このような酸作用特性を有するようにして、第1構造単位と第2構造単位の含有比率(モル比)を定めることが好ましい。
以上のように、樹脂(A)は、第1構造単位及び第2構造単位を有するものであるが、これら以外に酸不安定基を有さない構造単位(以下、場合により「酸安定構造単位」といい、該酸安定構造単位を誘導し得るモノマーを、「酸安定モノマー」という。)を有していると好ましい。該樹脂(A)中、酸安定構造単位は1種のみを有していてもよく、複数種を有していてもよい。
樹脂(A)が酸安定構造単位を有する場合、第1構造単位の含有割合、並びに第2構造単位の含有割合を基準にして、酸安定性構造単位の含有割合を定めるとよい。より具体的には、第1構造単位及び第2構造単位それぞれの含有割合と酸安定性構造単位の含有割合との比は、〔第1構造単位の含有量〕/〔第2構造単位の含有量〕/〔酸安定構造単位の含有量〕で表して、好ましくは(5〜80モル%)/(20〜92モル%)/(3〜75モル%)であり、より好ましくは(5〜75モル%)/(25〜92モル%)/(3〜70モル%)である。
酸安定構造単位は、好ましくは、ヒドロキシ基又はラクトン環を有する酸安定構造単位である。樹脂(A)は、第1構造単位の作用により、後述するレジストパターンの製造において、基板に本レジスト組成物を塗布して形成される塗布膜、又は塗布膜から得られる組成物層が基板との間に優れた密着性を発現し易い効果を奏するが、ヒドロキシ基又はラクトン環を有する酸安定構造単位をさらに有すると、当該密着性がより一層良好となる。ここで、ヒドロキシ基を有する酸安定構造単位を以下、場合により「酸安定構造単位(a2)」といい、ラクトン環を有する酸安定構造単位を以下、場合により「酸安定構造単位(a3)」ということにする。なお、ここでいう酸安定構造単位(a3)には、第1構造単位は含まれないものとする。まず、酸安定構造単位として好適な、酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)に関して具体例を挙げつつ説明する。
酸安定構造単位(a2)を樹脂(A)に導入する場合、後述するレジストパターンの製造において用いる露光源の種類によって、各々、好適な酸安定構造単位(a2)を選択することができる。すなわち、本レジスト組成物を、短波長のArFエキシマレーザ(波長:193nm)を露光源とする露光を用いる場合は、酸安定構造単位(a2)として、後述の式(a2−1)で表される酸安定構造単位を樹脂(A)に導入することが好ましい。また、本レジスト組成物をKrFエキシマレーザ(波長:248nm)を露光源とする露光、電子線あるいはEUV光などの高エネルギー線を露光源とする露光(なお、電子線照射による場合にも、本明細書では「露光」ということとし、当該電子線も「露光源」の一つと見なす。)に用いる場合には、酸安定構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する酸安定構造単位を導入してもよい。なお、樹脂(A)が有する酸安定構造単位(a2)は各々、レジストパターンを製造する際の露光源によって選ぶことができるが、樹脂(A)は酸安定構造単位(a2)を有する場合、その酸安定構造単位(a2)は単独種であってもよく、複数種であってもよい。
本レジスト組成物をArFエキシマレーザ(波長:193nm)露光を用いる場合の好ましい酸安定構造単位(a2)は以下の式(a2−1)で表される(以下、場合により「酸安定構造単位(a2−1)」という)。
Figure 2014199268
式(a2−1)中、
a3は、酸素原子又は−O−(CH2k2−CO−O−(k2は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。)で表される基を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
a3は、好ましくは、酸素原子又は、k2が1〜4の整数である−O−(CH2k2−CO−O−で表される基であり、より好ましくは、酸素原子又は、−O−CH2−CO−O−であり、さらに好ましくは酸素原子である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
酸安定構造単位(a2−1)としては、例えば、以下のものが挙げられる。
Figure 2014199268
以上、例示した酸安定構造単位(a2−1)は、例えば、特開2010−204646号公報に記載された酸安定モノマーから誘導される。これらの中でも、式(a2−1−1)、式(a2−1−2)、式(a2−1−3)及び式(a2−1−4)でそれぞれ表される酸安定構造単位(a2−1)がより好ましく、式(a2−1−1)又は式(a2−1−3)で表される酸安定構造単位(a2−1)がさらに好ましい。
樹脂(A)が酸安定構造単位(a2−1)を有する場合、その含有割合は、樹脂(A)の全構造単位に対して、1〜45モル%の範囲が好ましく、1〜40モル%の範囲がより好ましく、1〜35モル%の範囲がさらに好ましく、1〜20モル%の範囲が一層好ましい。
次に、ラクトン環を有する酸安定構造単位(a3)について説明する。
酸安定構造単位(a3)が有するラクトン環は、第1構造単位が有するアダマンタン環様のラクトン環以外のものであれば特に限定はなく、例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環及びδ−バレロラクトン環のような単環式でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。
酸安定構造単位(a3)は好ましくは、以下の式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表されるものである。樹脂(A1)は、これらのうち1種のみを有していてもよく、2種以上を有していてもよい。なお、以下の説明においては、式(a3−1)で示されるものを「酸安定構造単位(a3−1)」といい、式(a3−2)で示されるものを「酸安定構造単位(a3−2)」といい、式(a3−3)で示されるものを「酸安定構造単位(a3−3)」という。
Figure 2014199268
[式(a3−1)中、
a4は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a18は、水素原子又はメチル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
a21は炭素数1〜4のアルキル基を表し、p1が2以上の場合、複数のRa21は互いに同一でも異なっていてもよい。
式(a3−2)中、
a5は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。
a22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、q1が2以上の場合、複数のRa22は互いに同一でも異なっていてもよい。
式(a3−3)中、
a6は、酸素原子又は−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a20は、水素原子又はメチル基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。
a23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、r1が2以上の場合、複数のRa23は互いに同一でも異なっていてもよい。]
式(a3−1)〜式(a3−3)において、La4、La5及びLa6は、式(a2−1)のLa3で説明したものと同じものが挙げられる。
a4、La5及びLa6は、それぞれ独立に、酸素原子又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CH2k3−CO−O−で表される基が好ましく、酸素原子及び、*−O−CH2−CO−O−がより好ましく、さらに好ましくは酸素原子である。
a18、La19、La20及びRa21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。なお、p1が2である場合、2つのRa21は互いに同一でも異なっていてもよく、q1が2である場合、2つのRa22は互いに同一でも異なっていてもよく、r1が2である場合、2つのRa23は互いに同一でも異なっていてもよい。
以下、酸安定構造単位(a3−1)、酸安定構造単位(a3−2)及び酸安定構造単位(a3−3)の各々の好適例を示す。
酸安定構造単位(a3−1)の好適例は、以下の式(a3−1−1)、式(a3−1−2)、式(a3−1−3)及び式(a3−1−4)でそれぞれ表されるものである。
Figure 2014199268
酸安定構造単位(a3−2)の好適例は、以下の式(a3−2−1)、式(a3−2−2)、式(a3−2−3)及び式(a3−2−4)でそれぞれ表されるものである。
Figure 2014199268
酸安定構造単位(a3−3)の好適例は、以下の式(a3−3−1)、式(a3−3−2)、式(a3−3−3)及び式(a3−3−4)でそれぞれ表されるものである。
Figure 2014199268
酸安定構造単位(a3−1)、酸安定構造単位(a3−2)及び酸安定構造単位(a3−3)は、特開2010−204646号公報に記載された酸安定モノマーにより誘導できる。上記の酸安定構造単位(a3)の具体例の中でも、式(a3−1−1)、式(a3−1−2)、式(a3−2−3)及び式(a3−2−4)でそれぞれ表される酸安定構造単位(a3)がより好ましく、式(a3−1−1)又は式(a3−2−3)で表される酸安定構造単位(a3)がさらに好ましい。なお、樹脂(A)が酸安定構造単位(a3)を有する場合、該酸安定構造単位(a3)は単独種であっても、複数種であってもよい。
樹脂(A)が、酸安定構造単位(a3)を有する場合、その含有割合は、該樹脂(A)の全構造単位に対して、5〜70モル%の範囲が好ましく、10〜65モル%の範囲がより好ましく、10〜60モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(A)が任意に有する酸安定構造単位、好ましくは酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)について、その具体例及び樹脂(A)中の含有割合について記したが、当該酸安定構造単位の含有割合も、樹脂(A)の酸作用特性を著しく損わないようにして定めることが特に好ましい。
なお、樹脂(A)は、該樹脂(A)の酸作用特性が著しく損われない範囲であれば、酸安定構造単位(a2)及び酸安定構造単位(a3)以外の酸安定構造単位を有していてもよい。
樹脂(A)は、第1構造単位を誘導する化合物(I’)と、第2構造単位を誘導するモノマー(a1)とを、さらに好ましくは、化合物(I’)と、モノマー(a1)と、酸安定モノマーとを共重合させたものであり、より好ましくは、化合物(I’)と、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を誘導するモノマー(a1)と、酸安定構造単位(a2)及び/又は酸安定構造単位(a3)を誘導する酸安定モノマーとを共重合させたものである。
樹脂(A)は、第2構造単位として、アダマンチル基を有する構造単位(a1−1)を有することがさらに好ましい。樹脂(A)は、上述したようなモノマーを公知の重合法(例えばラジカル重合法)に供し、共重合することにより製造できる。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上50,000以下、より好ましくは3,000以上30,000以下、さらに好ましくは、4,000以上15,000以下である。なお、ここでいう重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー分析により、標準ポリスチレン基準の換算値として求められるものである。この分析の詳細な分析条件は、本願の実施例に記載する。
本レジスト組成物には、樹脂成分として樹脂(A)を含有するが、当該樹脂成分には樹脂(A)以外の樹脂が含有されていてもよい。樹脂(A)以外の樹脂としては、樹脂(A)から第1構造単位を取り除いた樹脂など、レジスト分野で公知の樹脂などを挙げることができる。
本レジスト組成物においては、樹脂成分の含有割合は、本レジスト組成物の固形分に対して、80質量%以上99質量%以下であると好ましい。すでに述べたように、該樹脂成分には樹脂(A)以外の樹脂を含有していてもよいが、樹脂成分の総量に対して、樹脂(A)が50質量%以上であると好ましく、70質量%以上であるとさらに好ましく、樹脂成分が実質的に樹脂(A)からなると特に好ましい。なお、本明細書において「固形分」とは、後述する溶剤(E)を除いた本レジスト組成物成分の合計を意味する。固形分及びこれに対する樹脂成分の含有割合は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定することができる。
<酸発生剤(B)>
レジスト分野において酸発生剤は、通常、非イオン系とイオン系とに分類されるが、本レジスト組成物に含有される酸発生剤(B)は、非イオン系酸発生剤であっても、イオン系酸発生剤であっても、これらの組み合わせであってもよい。非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4−スルホネート)、及びスルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)などが挙げられる。イオン系酸発生剤としては、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)などが挙げられる。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン及びスルホニルメチドアニオンなどが挙げられる。
また、酸発生剤(B)としては、例えば特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号などに記載された、放射線によって酸を発生する化合物を使用することもできる。
酸発生剤(B)は、好ましくはフッ素含有酸発生剤であり、より好ましくは式(B1)で表される酸発生剤(以下、場合により「酸発生剤(B1)」という。)である。
Figure 2014199268
[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、炭素数1〜24、好ましくは1〜17、の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよく、該飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、水素原子又はフッ素原子を表し、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
かかる酸発生剤(B1)を含有する本レジスト組成物は、後述のレジストパターンの製造方法により、一層優れたLERのレジストパターンを製造できる。
1及びQ2で表されるペルフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
本レジスト組成物に含有される酸発生剤(B1)としては、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、トリフルオロメチル基又はフッ素原子の酸発生剤(B1)が好ましく、Q1及びQ2がともにフッ素原子である酸発生剤(B1)がさらに好ましい。
b1で表される飽和炭化水素基としては、直鎖状アルカンジイル基や分岐状アルカンジイル基、単環式又は多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせたものでもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
直鎖状アルカンジイル基に、アルキル基(特に、炭素数1〜4のアルキル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を有したもの、例えば、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
b1で表される飽和炭化水素基を構成するメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わったものとしては、例えば、以下の式(b1−1)、式(b1−2)、式(b1−3)、式(b1−4)、式(b1−5)、式(b1−6)及び式(b1−7)でそれぞれ表される基が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−7)における結合手を示す*は、その左右を式(B1)に合わせて記載しており、左側の結合手は、C(Q1)(Q2)の炭素原子と結合し、右側の結合手はYと結合している。以下の式(b1−1)〜式(b1−7)の具体例も同様である。
Figure 2014199268
各式中、
b2は、単結合又は炭素数1〜22、好ましくは1〜15の飽和炭化水素基を表す。
b3は、単結合又は炭素数1〜19、好ましくは1〜12の飽和炭化水素基を表す。
b4は、炭素数1〜20、好ましくは1〜13の飽和炭化水素基を表す。但しLb3及びLb4の合計炭素数の上限は20、好ましくは13である。
b5は、単結合又は炭素数1〜21、好ましくは1〜14の飽和炭化水素基を表す。
b6は、炭素数1〜22、好ましくは1〜15の飽和炭化水素基を表す。但しLb5及びLb6の合計炭素数の上限は22、好ましくは15である。
b7は、単結合又は炭素数1〜22、好ましくは15の飽和炭化水素基を表す。
b8は、炭素数1〜23、好ましくは1〜16の飽和炭化水素基を表す。但しLb7及びLb8の合計炭素数の上限は23、好ましくは1〜17である。
b9は、単結合又は炭素数1〜20、好ましくは1〜13の飽和炭化水素基を表す。
b10は、炭素数1〜21、好ましくは1〜14の飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の合計炭素数の上限は21、好ましくは14である。
b11及びLb12は、単結合又は炭素数1〜18、好ましくは1〜11の飽和炭化水素基を表す。
b13は、炭素数1〜19、好ましくは1〜12の飽和炭化水素基を表す。但しLb11、Lb12及びLb13の合計炭素数の上限は19、好ましくは12である。
b14及びLb15は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜20、好ましくは1〜13の飽和炭化水素基を表す。
b16は、炭素数1〜21、好ましくは1〜14の飽和炭化水素基を表す。但しLb14、Lb15及びLb16の合計炭素数の上限は21、好ましくは14である。
b1は、式(b1−1)で表される基が好ましく、Lb2が単結合又は炭素数1〜6の脂肪族飽和炭化水素基である式(b1−1)で表される基がより好ましい。
b2、Lb3、Lb4、Lb5、Lb6、Lb7、Lb8、Lb9、Lb10、Lb11、Lb12、Lb13、Lb14、Lb15及びLb16における飽和炭化水素基としては、アルカンジイル基が好ましく、Lb10における飽和炭化水素基としては、アルカンジイル基及び炭素数3〜10の脂環式炭化水素基が好ましく、アルカンジイル基、シクロヘキシル基及びアダマンチル基がより好ましい。
b1は、好ましくは式(b1−1)〜式(b1−4)のいずれか、より好ましくは式(b1−1)又は式(b1−2)、さらに好ましくは式(b1−1)で表される2価の基であり、特により好ましくは、Lb2が単結合又は−CH−である式(b1−1)で表される2価の基である。
式(b1−1)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014199268
式(b1−2)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014199268
式(b1−3)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014199268
式(b1−4)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014199268
式(b1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014199268
式(b1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014199268
式(b1−7)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014199268
b1で表わされる飽和炭化水素基に含まれる水素原子がフッ素原子又はヒドロキシ基で置換された基の具体例としては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014199268
Yで表される脂環式炭化水素基としては、式(Y1)〜式(Y26)で表される基が挙げられる。
Figure 2014199268
なかでも、好ましくは式(Y1)〜式(Y19)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)又は式(Y19)で表される基であり、さらに好ましくは式(Y11)又は式(Y14)で表される基である。
脂環式炭化水素基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のヒドロキシ基含有アルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2j2−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す)などが挙げられる。
Yの置換基であるアルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びアラルキル基等は、さらに置換基を有していてもよい。ここでの置換基は、例えば、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基等が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。
ヒドロキシ基含有アルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基などが挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基及びナフチルエチル基などが挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基などが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、上記と同様のものが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
Yとしては、例えば以下のものが挙げられる。
Figure 2014199268
Yは、好ましくは置換基を有していてもよい脂環式炭化水素基であり、より好ましくは置換基(例えば、ヒドロキシ基)を有していてもよいアダマンチル基、又は、メチレン基がカルボニル基に置き換わっているアダマンチル基であり、さらに好ましくはアダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基又はオキソアダマンチル基である。
酸発生剤(B1)を構成するスルホン酸アニオンの好適例としては、式(b1−1−1)〜式(b1−1−9)でそれぞれ表されるアニオンが挙げられる。以下の式において、符号の定義は前記と同じ意味であり、Rb2及びRb3は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基(好ましくは、メチル基)を表す。かかるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
Figure 2014199268
次に、酸発生剤(B1)を構成する有機カチオン(カチオン)について説明する。このカチオンは、酸発生剤(B1)の光吸収部として機能するものであり、レジスト分野に用いられるイオン性酸発生剤において、光吸収部として用いられる各種のカチオンが挙げられ、より具体的には、有機オニウムカチオン、例えば、有機スルホニウムカチオン、有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、有機ベンゾチアゾリウムカチオン及び有機ホスホニウムカチオンなどが挙げられる。これらの中でも、有機スルホニウムカチオン及び有機ヨードニウムカチオンが好ましく、有機スルホニウムカチオンがさらに好ましい。好ましいカチオンを具体的に示すと、以下の式(b2−1)〜式(b2−4)でそれぞれ表される有機カチオン〔以下、各式の番号に応じて、「カチオン(b2−1)」、「カチオン(b2−2)」、「カチオン(b2−3)」及び「カチオン(b2−4)」ということがある。〕である。
Figure 2014199268
式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4、Rb5及びRb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の炭化水素基を表し、この炭化水素基のうちでは、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基及び炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が好ましい。前記アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を有していてもよく、前記脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基を有していてもよく、前記芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を有していてもよい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。
b11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b9、Rb10及びRb11(Rb9〜Rb11)は、それぞれ独立に、アルキル基である場合、その炭素数は1〜12の範囲であると好ましく、脂環式炭化水素基である場合、その炭素数は3〜18の範囲であると好ましく、4〜12の範囲であるとさらに好ましい。
b12は、炭素数1〜18の炭化水素基を表す。この炭化水素基のうち、芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基を有していてもよい。
b9とRb10との組み合わせ、及び/又は、Rb11とRb12との組み合わせは、それぞれ独立に、互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよく、これらの3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)は脂肪族環又は、該脂肪族環を構成するメチレン基が、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わっている環である。
b13、Rb14、Rb15、Rb16、Rb17及びRb18(Rb13〜Rb18)は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b11は、酸素原子又は硫黄原子を表す。
o2、p2、s2及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上であるとき、複数のRb13は同一でも異なっていてもよく、p2が2以上であるとき、複数のRb14はそれぞれ独立であり、s2が2以上であるとき、複数のRb15は同一でも異なっていてもよく、t2が2以上であるとき、複数のRb18は同一でも異なっていてもよい。
b12で表されるアルキルカルボニルオキシ基としては、すでに例示したアシル基と酸素原子とが結合したものである。
b9、Rb10、Rb11及びRb12で表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基などである。
b9〜Rb11の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(1−アダマンチル)アルカン−1−イル基及びイソボルニル基などである。
b12で表される芳香族炭化水素基としては、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基及びナフチル基などである。
b12で表される芳香族炭化水素基とアルキル基が結合したものは、典型的にはアラルキル基である。
b9とRb10との組み合わせが結合して形成する環としては、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環及び1,4−オキサチアン−4−イウム環などが挙げられる。
b11とRb12との組み合わせが結合して形成する環としては、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環及びオキソアダマンタン環などが挙げられる。
式(b2−1)〜式(b2−4)でそれぞれ表される有機カチオンの具体例は、特開2010−204646号公報に記載されたものを挙げることができる。
カチオン(b2−1)〜カチオン(b2−4)の中でも、カチオン(b2−1)が好ましく、式(b2−1−1)で表されるカチオンがさらに好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0)、ジフェニルトリルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=0、x2=1であり、Rb21がメチル基である。)又はトリトリルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=1であり、Rb19、Rb20及びRb21がいずれもメチル基である。)が特に好ましい。
Figure 2014199268
式(b2−1−1)中、
b19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。また、Rb19、Rb20及びRb21から選ばれる2つが一緒になって硫黄原子を含む環を形成してもよい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は同一又は相異なり、w2が2以上のとき、複数のRb20は同一又は相異なり、x2が2以上のとき、複数のRb21は同一又は相異なる。
なかでも、Rb19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
カチオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたカチオンが挙げられる。
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオン及び有機カチオンの組合せである。上述のアニオンとカチオンとは任意に組み合わせることができるが、好ましくは、式(b1−1−1)〜式(b1−1−9)のいずれかのスルホン酸アニオンと、式(b2−1−1)の有機カチオンとの組合せ、並びに、式(b1−1−3)〜式(b1−1−5)のいずれかのスルホン酸アニオンと、式(b2−3)の有機カチオンとの組合せが挙げられる。
酸発生剤(B1)としては、式(B1−1)〜式(B1−20)でそれぞれ表されるものがより好ましく、トリアリールスルホニウムカチオンを含む、式(B1−1)、式(B1−2)、式(B1−3)、式(B1−6)、式(B1−7)、式(B1−11)、式(B1−12)、式(B1−13)、式(B1−14)、式(B1−18)、式(B1−19)又は式(B1−20)で表されるものがとりわけ好ましい。
Figure 2014199268
Figure 2014199268
Figure 2014199268
Figure 2014199268
酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上30質量部以下であり、より好ましくは3質量部以上25質量部以下である。
本レジスト組成物に含有される酸発生剤(B)は、単独種でも、複数種の酸発生剤を含有していてもよいが、複数種の酸発生剤を含有する場合でも、少なくとも1種は酸発生剤(B1)であると好ましく、酸発生剤(B)の実質的に全てが酸発生剤(B1)からなるとさらに好ましい。
<化合物(D)>
上述のとおり、化合物(D)は式(II)で表される。
Figure 2014199268
[式(II)中、
D1及びRD2は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数2〜7のアシルオキシ基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。
m’及びn’は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、m’が2以上の場合、複数のRD1は同一又は互いに相異なり、n’が2以上の場合、複数のRD2は同一又は互いに相異なる。]
炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基、並びに、これらが組合わせられた基が挙げられ、具体的には、式(2)におけるRa1'、 Ra2'及びRa3'で表される炭化水素基と同様の基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、例えば、上記アルコキシ基にカルボニル基が結合した基が挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基及びイソブチリルオキシ基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子が挙げられる。
D1及びRD2は、それぞれ独立に、炭素数1〜6の炭化水素基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜5のアシル基、炭素数2〜5のアシルオキシ基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子であることが好ましい。
m’及びn’は、それぞれ独立に、0〜3の整数が好ましく、0〜2の整数がより好ましく、0又は1がさらに好ましく、0が特に好ましい。
化合物(II)の具体例を、以下に示す。
Figure 2014199268
Figure 2014199268
化合物(D)は市場から入手できる市販品を用いてもよく、公知の製造方法で製造されたものを用いてもよい。ここに示した化合物(D)の中でも、m及びnがともに0であるものが好ましく、具体的には式(II−a)、式(II−b)及び式(II−c)で表されるものが好ましいものとして挙げられる。中でも、式(II−a)で示されるものは市場から容易に入手できるので、本レジスト組成物の調製が容易になる点で好ましい。
本レジスト組成物における化合物(D)の含有割合は、本レジスト組成物の固形分に対して、好ましくは、0.01〜5質量%程度であり、より好ましく0.01〜3質量%程度であり、特に好ましく0.01〜1質量%程度である。
<溶剤(E)>
上述のとおり、本レジスト組成物には、溶剤(E)、特に有機溶剤を溶剤(E)として含有すると好ましい。溶剤(E)は、用いる樹脂(A)などの種類及びその量、酸発生剤(B)の種類及びその量などに応じ、さらに後述するレジストパターンの製造において、基板上に本レジスト組成物を塗布する際の塗布性が良好となるという点から適宜、最適なものを選ぶことができる。
本レジスト組成物が溶剤(E)を含有する場合、その含有割合は、例えば、本レジスト組成物の総量に対して、90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、例えば99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。溶剤(E)の含有割合は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
溶剤(E)としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類などを挙げることができる。溶剤(E)は、1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
<塩基性化合物(以下、場合により「塩基性化合物(C)」という。)>
本レジスト組成物には、レジスト分野で「クエンチャー」と呼ばれる塩基性化合物(C)が含有されていてもよい。
塩基性化合物(C)は、酸を捕捉するという特性を有する化合物、特に、酸発生剤(B)から発生する酸を捕捉する特性を有する化合物である。
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であり、例えばアミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。塩基性化合物(C)として、好ましくは、式(C1)〜式(C8)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C1−1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014199268
[式(C1)中、
c1、Rc2及びRc3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。]
Figure 2014199268
[式(C1−1)中、
c2及びRc3は、上記と同じ意味を表す。
c4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は同一又は相異なる。]
Figure 2014199268
[式(C2)、式(C3)及び式(C4)中、
c5、Rc6、Rc7及びRc8は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
c9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は同一又は相異なる。]
なお、ここでいうアルカノイル基としては、アセチル基、2−メチルアセチル基、2,2−ジメチルアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基及び2,2−ジメチルプロピオニル基などである。
Figure 2014199268
[式(C5)及び式(C6)中、
c10、Rc11、Rc12、Rc13及びRc16は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
c14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3が2以上であるとき、複数のRc14は同一又は相異なり、p3が2以上であるとき、複数のRc15は、同一又は相異なる。
c1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
Figure 2014199268
[式(C7)及び式(C8)中、
c18、Rc19及びRc20は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3が2以上であるとき、複数のRc18は同一又は相異なり、r3が2以上であるとき、複数のRc19は同一又は相異なり、及びs3が2以上であるとき、複数のRc20は同一又は相異なる。
c2は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
式(C1)〜式(C8)における、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、アルコキシ基及びアルカンジイル基の具体例は、各々の炭素数の範囲ですでに例示したものを含む。
アルカノイル基の具体例は、式(C4)のRc9で説明したものと同じものを含む。
式(C1)で表される化合物としては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタンなどが挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリンが挙げられ、特に好ましくは2,6−ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
式(C2)で表される化合物としては、ピペラジンなどが挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリンなどが挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物などが挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリンなどが挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール及び4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン及び4−メチルピリジンなどが挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド及び2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、ビピリジンなどが挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート及びコリンなどが挙げられる。
本レジスト組成物に塩基性化合物(C)を含有させる場合、その含有割合は、本レジスト組成物の固形分を基準に、好ましくは、0.01〜5質量%程度であり、より好ましく0.01〜3質量%程度であり、特に好ましく0.01〜1質量%程度である。
<その他の成分(以下、場合により「成分(F)」という。)>
本レジスト組成物は、必要に応じて、成分(F)を含有していてもよい。成分(F)としては、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤及び染料などである。成分(F)を本発明のレジスト組成物に用いる場合には、当該成分(F)の種類に応じて、適切な含有量を調節することができる。
<本レジスト組成物の調製>
本レジスト組成物は、樹脂(A)、酸発生剤(B)、化合物(D)及び溶剤(E)、並びに必要に応じて用いられる塩基性化合物(C)及び成分(F)を混合することによって調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂(A)などの種類、樹脂(A)などの溶剤(E)に対する溶解度などに応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合などを用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
本発明のレジストパターンの製造方法(以下、場合により「本製造方法」という。)は、
(1)本レジスト組成物を基板上に塗布する工程(塗布工程)、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程(乾燥工程)、
(3)組成物層を露光する工程(露光工程)、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程(加熱工程)、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程(現像工程)
を含む。
レジスト組成物の基板上への塗布は、スピンコーター等、通常、用いられる装置によって行うことができる。基板としては、シリコンウェハ等の無機基板が挙げられる。レジスト組成物を塗布する前に、基板を洗浄したり、反射防止膜等が形成されていてもよい。
塗布後の組成物を乾燥することにより、組成物層を形成する。乾燥は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いて溶剤を蒸発させること(いわゆるプリベーク)により行うか、あるいは減圧装置を用いて行い、溶剤が除去された組成物層を形成する。この場合の温度は50〜200℃程度が好ましい。また、圧力は1〜1.0×10Pa程度が好ましい。
得られた組成物層は、通常、露光機を用いて露光する。露光機は、液浸露光機であってもよい。この際、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの、電子線や、超紫外光(EUV)を照射するもの等、種々のものを用いることができる。
露光後の組成物層を、脱保護基反応を促進するために加熱処理(いわゆるポストエキスポジャーベーク)する。加熱温度としては、通常50〜200℃程度、好ましくは70〜150℃程度である。
加熱後の組成物層を、通常、現像装置を用いて、現像液を利用して現像する。現像方法としては、ディップ法、パドル法、スプレー法、ダイナミックディスペンス法等が挙げられる。現像温度は5〜60℃が好ましく、現像時間は5〜300秒間が好ましい。
加熱後の組成物層を、通常、現像装置を用いて現像液を利用して現像する。
本発明のレジスト組成物からポジ型レジストパターンを製造する場合は、現像液としてアルカリ現像液を用いる。アルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。アルカリ現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物からネガ型レジストパターンを製造する場合は、現像液として有機溶剤を含む現像液(以下「有機系現像液」という場合がある)を用いる。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノンなどのケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤;アニソールなどの芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
現像後のレジストパターンをリンス液で洗浄することが好ましい。リンス液としては、レジストパターンを溶解しないものであれば特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶液を使用することができ、好ましくはアルコール溶剤又はエステル溶剤である。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
<用途>
本レジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、特に、ArFエキシマレーザ露光用の液浸露光用のレジスト組成物として好適である。
実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。例中、含有量ないし使用量を表す「%」及び「部」は、特記しないかぎり質量基準である。樹脂(A)の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。なお、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの分析条件は下記のとおりである。
装置:HLC−8120GPC型(東ソー社製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3+guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
合成例1(モノマー(M−K)の合成)
Figure 2014199268
式(K−1)で表される化合物33.48部、ジシクロヘキシルカルボジイミド23.93部及び塩化メチレン40.00部を、反応器に仕込み、混合した。得られた混合物を0℃程度まで冷却した後、式(K−2)で表される化合物18.83部を加え、0℃程度のまま、1時間攪拌した。23℃まで昇温し、さらに30分間攪拌した。不溶物をろ過して除去し、得られたろ液を濃縮して、式(K−3)で表される化合物44.28部を得た。
Figure 2014199268
前記のようにして得られた式(K−3)で表される化合物19.42部、式(K−4)で表される化合物18.22部及びアセトニトリル200部を、反応器に仕込み、混合した。得られた混合物を50℃で3時間攪拌した。得られた混合物を濃縮し、クロロホルム300部及びイオン交換水150部を加えた後、分液操作により、有機層を回収した。回収された有機層をイオン交換水150部で水洗した後、有機層を濃縮した。濃縮物を、カラム分取(カラム分取条件 固定相:メルク社製シリカゲル60−200メッシュ 展開溶媒:酢酸エチル)することにより、式(M−K)で表される化合物12.89部を得た。
MS(質量分析):308.1(分子イオンピーク)
樹脂(A)の合成
樹脂(A)の合成において使用した化合物(モノマー)を下記に示す。
Figure 2014199268
以下、これらのモノマーを、その符号に応じて、「モノマー(M−A)」〜「モノマー(M−K)」という。
合成例2〔樹脂A1の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−G)、モノマー(M−E)、モノマー(M−B)、モノマー(M−H)及びモノマー(M−K)を用い、そのモル比(モノマー(M−G):モノマー(M−E):モノマー(M−B):モノマー(M−H):モノマー(M−K))が32:7:8:43:10となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.6×10の樹脂A1(共重合体)を収率80%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014199268
合成例3〔樹脂A2の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−F)、モノマー(M−I)、モノマー(M−J)、モノマー(M−D)及びモノマー(M−K)を用い、そのモル比(モノマー(M−F):モノマー(M−I):モノマー(M−J):モノマー(M−D):モノマー(M−K))が45:14:2.5:22.5:16となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.8×10の樹脂A2(共重合体)を収率71%で得た。この樹脂A2は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014199268
合成例4〔樹脂A3の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−F)、モノマー(M−I)、モノマー(M−J)、モノマー(M−D)、モノマー(M−H)及びモノマー(M−K)を用い、そのモル比(モノマー(M−F):モノマー(M−I):モノマー(M−J):モノマー(M−D):モノマー(M−H):モノマー(M−K))が45:14:2.5:17.5:5:16となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.3×10の樹脂A3(共重合体)を収率69%で得た。この樹脂A3は、以下の構造単位を有するものである。

Figure 2014199268
合成例5〔樹脂A4の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−F)、モノマー(M−I)、モノマー(M−B)、モノマー(M−D)及びモノマー(M−K)を用い、そのモル比(モノマー(M−F):モノマー(M−I):モノマー(M−B):モノマー(M−D):モノマー(M−K))が、30:14:6:20:30となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.9×10の樹脂A4(共重合体)を収率62%で得た。この樹脂A4は、以下の構造単位を有するものであり、これを樹脂A4とする。
Figure 2014199268
合成例6〔樹脂A5の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−F)、モノマー(M−I)、モノマー(M−J)、モノマー(M−D)及びモノマー(M−K)を用い、そのモル比(モノマー(M−F):モノマー(M−I):モノマー(M−J):モノマー(M−D):モノマー(M−K))が、35:15:3:27:20となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.8×10の樹脂A5(共重合体)を収率66%で得た。この樹脂A5は、以下の構造単位を有するものであり、これを樹脂A5とする。
Figure 2014199268
合成例7〔樹脂H1の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−A)、モノマー(M−B)及びモノマー(M−C)を用い、そのモル比(モノマー(M−A):モノマー(M−B):モノマー(M−C))が40:20:40となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを78℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量6.5×10の樹脂H1(共重合体)を収率85%で得た。この樹脂H1は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 2014199268
<レジスト組成物の調製>
以下に示す成分の各々を表1に示す質量部で、下記の溶剤に溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
Figure 2014199268
表1に示す各符号は、以下に示す成分を表す。
<樹脂>
A1、A2、A3、H1:樹脂A1、樹脂A2、樹脂A3、樹脂H1
<酸発生剤>
B1:特開2010−152341号公報の実施例に従って合成
Figure 2014199268
<塩基性化合物(C):クエンチャー>
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン(東京化成工業(株)製)
<化合物(D)>
D1: (東京化成工業(株)製)
Figure 2014199268
<溶剤(E)>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
2−ヘプタノン 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.5部
<レジスト組成物の液浸露光評価>
(1)塗布工程
12インチのシリコンウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ780Åの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の膜厚(組成物層の膜厚)が100nmとなるようにスピンコートした。
(2)乾燥工程
塗布工程後に、塗布膜が形成されたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベーク(PB)した。かくして、該シリコンウェハ上に組成物層が形成された。
(3)露光工程
組成物層が形成されたシリコンウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、Annular σout=0.85
σin=0.65 XY−pol.照明]で、トレンチパターン(ピッチ240nm/トレンチ60nm)を形成するためのマスク(ピッチ240nm/ライン60nm)を用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
(4)加熱工程
露光後、ホットプレート上にて、表1の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク(PEB)を行った。
(5)現像工程
加熱工程を経たシリコンウェハ上の組成物層を、現像液として酢酸ブチル(東京化成から購入した酢酸n−ブチルをそのまま用いた)を用い、20秒間のパドル現像を行い、レジストパターンを製造した。
各組成物層において、ピッチ240nm/ライン60nmのマスクで形成したトレンチパターンが60nmとなる露光量を実効感度とした。
<ラインエッジラフネス評価(LER)>
リソグラフィプロセス後のレジストパターンの壁面を走査型電子顕微鏡で観察し、レジストパターンの側壁の凹凸の振れ幅(nm)を求めた。結果を表2に示す。
Figure 2014199268
実施例4〜6及び比較例2
現像工程に用いる現像液を、酢酸n−ブチルから2−ヘプタノン(協和醗酵(株)から購入したものをそのまま用いた)に変更した以外は、実施例1〜3及び比較例1のそれぞれと同じ実験を行い、LERを求めた。その結果を表3に示す。
Figure 2014199268
実施例1〜実施例6のレジストパターン製造では、比較例1及び比較例2のレジストパターン製造よりも優れたラインエッジラフネスでレジストパターン(ネガ型のレジストパターン)を製造できた。
<レジスト組成物の調製>
以下に示す成分の各々を表3に示す質量部で、下記の溶剤に溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
Figure 2014199268
<レジストパターンの製造及びその評価>
<レジスト組成物の液浸露光後のラインエッジラフネス(LER)評価>
12インチのシリコン製ウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の膜厚が85nmとなるようにスピンコートした。
得られたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表3の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベーク(PB)した。こうしてレジスト組成物膜を形成したウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、3/4Annular X−Y偏光]を用いて、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを液浸露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、ホットプレート上にて、表3の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク(PEB)を行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行い、レジストパターンを得た。
得られた各レジストパターン膜において、50nmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量となる露光量を実効感度とした。
<ラインエッジラフネス評価(LER)>
リソグラフィプロセス後のレジストパターンの壁面を走査型電子顕微鏡で観察し、レジストパターンの側壁の凹凸の振れ幅(nm)を求めた。結果を表4に示す。
Figure 2014199268
本発明のレジスト組成物は、半導体の微細加工に利用できる。

Claims (7)

  1. 以下の(A)、(B)及び(D)を含有するレジスト組成物。
    (A)式(I)で表される第1構造単位と、酸不安定基を含む第2構造単位とを有する樹脂;
    Figure 2014199268
    [式(I)中、
    は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    は、単結合、−A−O−、−A−CO−O−、−A−CO−O−A−CO−O−又は−A−O−CO−A−O−を表す。
    *は−O−との結合手を表す。
    及びAは、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
    (B)酸発生剤;
    (D)式(II)で表される化合物
    Figure 2014199268
    [式(II)中、
    D1及びRD2は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数2〜7のアシルオキシ基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。
    m’及びn’は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、m’が2以上の場合、複数のRD1は同一又は互いに相異なり、n’が2以上の場合、複数のRD2は同一又は互いに相異なる。]
  2. 前記(A)は、
    前記第1構造単位と前記第2構造単位との含有比率(モル比)が、[第1構造単位の含有量]/[第2構造単位の含有量]で表して、5/95〜80/20の範囲の樹脂である請求項1記載のレジスト組成物。
  3. 前記(A)は、
    酸の作用により分解し、ネガ型現像液に対する溶解性が減少する特性を有する樹脂である請求項1又は2記載のレジスト組成物。
  4. ネガ型現像液は酢酸ブチル又は2−ヘプタノンである請求項3記載のレジスト組成物。
  5. 前記(B)は、式(B1)で表される酸発生剤である請求項1〜4のいずれか1項に記載のレジスト組成物。
    Figure 2014199268
    [式(B1)中、
    1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
    b1は、炭素数1〜24の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    Yは、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、水素原子又はフッ素原子を表し、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    +は、有機カチオンを表す。]
  6. さらに溶剤を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のレジスト組成物。
  7. (1)請求項1〜6のいずれか1項記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
    (3)組成物層を露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
    (5)加熱後の組成物層を現像する工程
    を含むレジストパターンの製造方法。
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