JP6136562B2 - 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents
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Description
〔1〕 環状炭酸エステル構造を有する構造単位、
式(I)で表される構造単位及び式(II)で表される構造単位からなる群から選ばれる少なくとも一種の構造単位、並びに、
酸不安定基と多環の脂環式炭化水素構造とを有する構造単位を含む樹脂であり、
酸不安定基と多環の脂環式炭化水素構造とを有する構造単位の含有率が、該樹脂の全構造単位に対して、30モル%〜95モル%である樹脂。
[式(I)中、
R1は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
A1は、単結合、*−A2−O−、*−A2−CO−O−、*−A2−CO−O−A3−CO−O−又は*−A2−O−CO−A3−O−を表す。
*は−O−との結合手を表す。
A2及びA3は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
[式(II)中、
La3は、−O−又は*−O−(CH2)k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。]
[式(a1−1)中、
La1は、−O−又は*−O−(CH2)k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
Ra4は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらが組合わせられた基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。]
〔4〕 (1)〔3〕記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程
を含むレジストパターンの製造方法。
環状炭酸エステル構造を有する構造単位(以下「構造単位(x)」という場合がある。)、
式(I)で表される構造単位(以下「構造単位(I)」という場合がある。)及び式(II)で表される構造単位(以下「構造単位(II)」という場合がある。)からなる群から選ばれる少なくとも一種の構造単位、並びに、
酸不安定基と多環の脂環式炭化水素構造とを有する構造単位(以下「構造単位(y)」という場合がある。)を含む樹脂である。
環状炭酸エステル構造は、環を構成する原子として−O−CO−O−を有する構造を意味する。構造単位(x)が有する環状炭酸エステル構造は、単環式でも多環式でもよく、炭酸エステル結合の酸素原子以外のヘテロ原子を有していてもよい。
前記環状炭酸エステル構造の炭素数は、好ましくは2〜18、より好ましくは3〜12である。また、前記環状炭酸エステル構造の環は、好ましくは4員環〜12員環、より好ましくは5員環〜8員環、さらに好ましくは5員環である。
前記環状炭酸エステル構造としては、例えば、式(x1)〜式(x15)で表される構造が挙げられ、中でも、式(x1)又は式(x2)で表される構造が好ましく、式(x1)で表される構造がより好ましい。*は結合手を表す。
置換基を有する環状炭酸エステル構造としては、例えば、以下の構造が挙げられる。
[式(xx)中、Rxは、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Axは、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
環Wxは、環状炭酸エステル構造の環を表す。]
Rxのアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
Rxのハロゲン原子を有するアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基及びトリヨードメチル基などが挙げられる。
Rxは、好ましくは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、より好ましくは、水素原子、メチル基又はエチル基であり、さらに好ましくは、水素原子又はメチル基である。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
構造単位(I)は、式(I)で表される。
[式(I)中、
R1は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
A1は、単結合、*−A2−O−、*−A2−CO−O−、*−A2−CO−O−A3−CO−O−又は*−A2−O−CO−A3−O−を表す。
*は−O−との結合手を表す。
A2及びA3は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
A1は、好ましくは、単結合又は*−A2−CO−O−であり、より好ましくは、単結合、−CH2−CO−O−又は−C2H4−CO−O−である。
A1は、単結合又は*−A2−CO−O−が好ましく、単結合、−CH2−CO−O−又は−C2H4−CO−O−がより好ましい。
[式中、R1は上記と同じ意味を表す。]
[式中、R1は上記と同じ意味を表す。]
この反応は、塩化メチレン、テトラヒドロフラン及びアセトニトリル等の溶媒の存在下で行うことが好ましい。また、この反応には、ジシクロヘキシルカルボジイミド等の縮合剤を用いてもよい。
式(I’−1−c)で表される化合物として、所望する化合物(I’)に対応したA1及びR1を有する化合物を用いれば、目的の化合物(I’)を得ることができる。
構造単位(II)は、式(II)で表される。
[式(II)中、
La3は、−O−又は*−O−(CH2)k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。]
Ra14は、好ましくはメチル基である。
Ra15は、好ましくは水素原子である。
Ra16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
「酸不安定基」とは、脱離基を有し、酸と接触すると脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸不安定基としては、例えば、式(1)で表される基、式(2)で表される基などが挙げられる。
[式(2)中、Ra1'及びRa2'は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3'は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2'及びRa3'は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。]
Ra1、Ra2及びRa3で表される脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1、Ra2及びRa3で表される脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜16である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とが組合わせられた基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基等が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
Ra2'及びRa3'が互いに結合して形成する2価の炭化水素基としては、例えば、Ra1'〜Ra3'の炭化水素基から水素原子を1個取り去った基が挙げられる。
La1は、−O−又は*−O−(CH2)k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
Ra4は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらが組合わせられた基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。]
Ra4は、好ましくはメチル基である。
Ra6のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。
Ra6のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらが組合わせられた基としては、具体的には、式(1)のRa1〜Ra3におけるものと同様の基が挙げられる。
Ra6は、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
本発明の樹脂は、酸不安定基を有するその他の構造単位(以下「構造単位(a1)」という場合がある。)を有していてもよい。構造単位(a1)は、多環の脂環式炭化水素構造を有さないものであれば特に限定されない。構造単位(a1)が有する酸不安定基としては、式(1)で表される基、式(2)で表される基等が挙げられる。構造単位(a1)を導くモノマーとしては、酸不安定基とエチレン性不飽和結合とを有するモノマーが好ましく、酸不安定基と(メタ)アクリロイル基とを有するモノマーがより好ましい。
[式(a1−2)中、
La2は、−O−又は*−O−(CH2)g1−CO−O−を表し、g1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
Ra5は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra7は、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
Ra4は、好ましくはメチル基である。
Ra7のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらが組合わせられた基としては、具体的には、式(1)のRa1、Ra2及びRa3で表される基と同様の基が挙げられる。Ra7は、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
[式(a1−5)中、
R31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Z1は、単結合又は*−[CH2]h1−CO−L4−基を表す。ここで、h1は1〜4の整数を表す。*は、L1との結合手を表す。
L1、L2、L3及びL4は、それぞれ独立に、−O−又は−S−を表す。
s1は、1〜3の整数を表す。
s1’は、0〜3の整数を表す。]
L1は、酸素原子が好ましい。
L2及びL3は、一方が酸素原子、他方が硫黄原子が好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2の整数が好ましい。
Z1は、単結合又は*−CH2−CO−O−が好ましい。
また、構造単位(y)と構造単位(a1)との含有比はモル基準で、好ましくは30:70〜100:0であり、より好ましくは40:60〜100:0であり、さらに好ましくは50:50〜95:5である。
本発明の樹脂は、上記の構造単位とは異なる構造単位、すなわち酸不安定基を有さず、かつ構造単位(I)及び構造単位(II)とは異なる構造単位(以下「構造単位(s)」という場合がある。)を、さらに有していてもよい。
La4、La5及びLa6は、それぞれ独立に、−O−又は*−O−(CH2)k3−CO−O−を表す。
k3は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra18、Ra19及びRa20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra21は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。p1が2以上のとき、複数のRa21は互いに同一でも異なってもよい。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
q1及びr1は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。q1が2以上のとき、複数のRa22は互いに同一でも異なってもよく、r1が2以上のとき、複数のRa23は互いに同一でも異なってもよい。
Ra18、Ra19、Ra20及びRa21は、好ましくはメチル基である。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2、より好ましくは0又は1である。
式(a2−0)中、
Ra30は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Ra31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上のとき、複数のRa31は互いに同一でも異なってもよい。
Ra31のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。Ra31は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
構造単位(x);1〜40モル%
構造単位(I)及び構造単位(II)から選ばれるなる群から少なくとも一種の構造単位;1〜69モル%
酸不安定を有する構造単位;30〜98モル%
が好ましく、
構造単位(x);5〜25モル%
構造単位(I)及び構造単位(II)から選ばれるなる群から少なくとも一種の構造単位;5〜65モル%
酸不安定を有する構造単位;30〜90モル%
がより好ましい。
構造単位(x);1〜40モル%
構造単位(I)及び構造単位(II)から選ばれるなる群から少なくとも一種の構造単位;1〜68モル%
酸不安定を有する構造単位;30〜97モル%
構造単位(s);1〜80モル%
が好ましく、
構造単位(x);3〜35モル%
構造単位(I)及び構造単位(II)から選ばれるなる群から少なくとも一種の構造単位;3〜60モル%
酸不安定を有する構造単位;30〜87モル%
構造単位(s);7〜74モル%
がより好ましく、
構造単位(x);5〜30モル%
構造単位(I)及び構造単位(II)から選ばれるなる群から少なくとも一種の構造単位;5〜45モル%
酸不安定を有する構造単位;35〜75モル%
構造単位(s);15〜65モル%
がさらに好ましく、
構造単位(x);5〜25モル%
構造単位(I)及び構造単位(II)から選ばれるなる群から少なくとも一種の構造単位;5〜35モル%
酸不安定を有する構造単位;40〜65モル%
構造単位(s);20〜50モル%
が特に好ましい。
酸不安定基を有する構造単位は、構造単位(y)と構造単位(a1)とを含むことが好ましく、構造単位(y)と構造単位(a1−2)とを含むことがより好ましい。
また、本発明の樹脂は、構造単位(s)として、構造単位(a3)を含むことが好ましく、式(a3−1)で表されるモノマーに由来する構造単位及び式(a3−2)で表されるモノマーに由来する構造単位からなる群から選ばれる少なくとも一種の構造単位を含むことがより好ましい。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上、さらに好ましくは4,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。
本発明のレジスト組成物は、本発明の樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある)及び酸発生剤(B)を含有する。
本発明のレジスト組成物は、さらに溶剤(E)を含有していることが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、さらに塩基性化合物(C)を含有していることが好ましい。
樹脂(A)以外の樹脂としては、例えば、構造単位(a1)、構造単位(s)の他、当該分野で用いられる公知のモノマーに由来する構造単位からなる樹脂が挙げられる。
樹脂が、樹脂(A)以外の樹脂を含む場合、これらの含有率は、樹脂の総量に対して、通常0.1〜50質量%であり、好ましくは0.5〜30質量%であり、より好ましくは1〜20質量%である。
酸発生剤は、非イオン系とイオン系とに分類されるが、本発明のレジスト組成物の酸発生剤(B)においては、いずれを用いてもよい。非イオン系酸発生剤には、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が含まれる。イオン系酸発生剤は、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等がある。
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
Lb1は、炭素数1〜24の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Yは、水素原子、フッ素原子、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。]
式(B1)では、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはトリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
式(b1−1)〜式(b1−7)中、
Lb2は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb3は、単結合又は炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb4は、炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表す。但し、Lb3及びLb4の合計炭素数上限は20である。
Lb5は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb6は、炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表す。但し、Lb5及びLb6の合計炭素数上限は22である。
Lb7は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb8は、炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表す。但し、Lb7及びLb8の合計炭素数上限は23である。
Lb9は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb10は、炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb9及びLb10の合計炭素数の上限は21である。
Lb11及びLb12は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb13は、炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb11、Lb12及びLb13の合計炭素数の上限は19である。
Lb14及びLb15は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb16は、炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。但しLb14、Lb15及びLb16の合計炭素数の上限は21である。
Yの脂環式炭化水素基としては、例えば、式(Y1)〜式(Y11)で表される基が挙げられる。また、該脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−が、−O−、−SO2−又は−CO−に置き換わった基としては、例えば、式(Y12)〜式(Y26)で表される基が挙げられる。
Yの脂環式炭化水素基の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のヒドロキシ基含有アルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2)j2−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す)などが挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基などが挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基及びナフチルエチル基などが挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基などが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基;トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等のアリール基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
式(B1)中のZ+は、好ましくは式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表されるカチオン〔以下、式番号に応じて「カチオン(b2−1)」等という場合がある。〕である。
Rb4〜Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表すか、あるいはRb4とRb5とが、一緒になってそれらが結合しているイオウ原子とともに環を形成してもよい。前記脂肪族炭化水素基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、前記脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、前記芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。m2が2以上のとき、複数のRb7は同一又は相異なり、n2が2以上のとき、複数のRb8は同一又は相異なる。
Rb9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基又は炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表すか、Rb9とRb10が一緒になってそれらが結合する硫黄原子とともに互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよい。
Rb11は、水素原子、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表す。
Rb12は、炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜36の芳香族炭化水素基を表す。前記芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
Rb11とRb12が一緒になってそれらが結合する−CH−CO−とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよい。
Lb11は、−S−又は−O−を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一でも異なってもよく、p2が2以上のとき、複数のRb14は同一でも異なってもよく、q2が2以上のとき、複数のRb15は同一でも異なってもよく、r2が2以上のとき、複数のRb16は同一でも異なってもよく、s2が2以上のとき、複数のRb17は同一でも異なってもよく、t2が2以上のとき、複数のRb18は同一でも異なってもよい。
水素原子が脂環式炭化水素基で置換された脂肪族炭化水素基としては、例えば、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、アルキル基で置換されていてもよい。この場合、該脂環式炭化水素基の炭素数は、アルキル基の炭素数も含めて20以下である。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
特に、Rb9〜Rb11の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12である。
水素原子がアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基としては、例えば、p−メトキシフェニル基等が挙げられる。
水素原子が芳香族炭化水素基で置換されたアルキル基、すなわちアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基などが挙げられる。
なお、芳香族炭化水素基に、脂肪族炭化水素基又は脂環式炭化水素基が含まれる場合は、Rb4〜Rb6においては炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基が好ましく、Rb12においては炭素数3〜18の脂環式炭化水素基が好ましい。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
Rb11とRb12とが結合する−CH−CO−とともに形成する環としては、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環などが挙げられる。
Rb19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。また、Rb19〜Rb21から選ばれる2つが一緒になって硫黄原子を含む環を形成してもよい。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は同一又は相異なり、w2が2以上のとき、複数のRb20は同一又は相異なり、x2が2以上のとき、複数のRb21は同一又は相異なる。
本発明のレジスト組成物においては、酸発生剤(B)は、1種を単独で含有してもよく、複数種を含有してもよい。
溶剤(E)の含有率は、例えばレジスト組成物中90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、例えば99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。溶剤(E)の含有率は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
塩基性化合物は、酸を捕捉する特性を有する化合物、特に、酸発生剤から発生する酸を捕捉する特性を有する化合物を意味し、当該技術分野ではクエンチャーといわれている。
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であり、例えばアミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。塩基性化合物(C)として、好ましくは、式(C1)〜式(C8)及び式(C1−1)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C1−1)で表される化合物が挙げられる。
Rc4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は同一又は相異なる。]
Rc9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は同一又は相異なる。]
Rc14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3が2以上であるとき、複数のRc14は同一又は相異なり、p3が2以上であるとき、複数のRc15は、同一又は相異なる。
Lc1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3が2以上であるとき、複数のRc18は同一又は相異なり、r3が2以上であるとき、複数のRc19は同一又は相異なり、及びs3が2以上であるとき、複数のRc20は同一又は相異なる。
Lc2は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
アルカノイル基としては、アセチル基、2−メチルアセチル基、2,2−ジメチルアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、2,2−ジメチルプロピオニル基等が挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリン等が挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物等が挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリン等が挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール、4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン、4−メチルピリジン等が挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン、ビピリジン等が挙げられる。
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外のその他の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある。)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料等を利用できる。
本発明のレジスト組成物は、樹脂及び酸発生剤(B)、並びに必要に応じて用いられる溶剤(E)、塩基性化合物(C)及びその他の成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂などの種類や樹脂等の溶剤(E)に対する溶解度等に応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合などを用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノンなどのケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル溶剤;N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド溶剤;アニソールなどの芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、特に液浸露光用のレジスト組成物として好適であり、半導体の微細加工に有用である。
化合物の構造は、MASS(LC:Agilent製1100型、MASS:Agilent製LC/MSD型又はLC/MSD TOF型)で確認した。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、下記の条件で求めた値である。
装置:HLC−8120GPC型(東ソー社製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3+guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
式(xx1−1)で表される化合物10.00部、酢酸エチル100部及びメタクリル酸14.36部を、反応器に仕込み、混合した。得られた混合物に、トリエチルアミン10.28部を加え、23℃で18時間攪拌した。得られた反応溶液に、イオン交換水40部を加えた後、分液操作により、有機層を回収した。この水洗の操作をさらに6回行った。回収された有機層を濃縮して、式(xx−1)で表される化合物12.61部を得た。
MS(質量分析):186.1(分子イオンピーク)
式(xx2−1)で表される化合物20.00部及びクロロホルム240部を仕込み、23℃で30分間攪拌した後、式(xx2−2)で表される化合物15.10部を添加し、60℃で12時間攪拌した。得られた反応物に、イオン交換水60部を添加し、30分間攪拌後、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を6回行った。回収された有機層を濃縮することにより、式(xx2−3)で表される化合物27.00部を得た。
式(xx2−3)で表される化合物25.49部、式(xx1−1)で表される化合物9.00部及びクロロホルム200部を仕込み、23℃で3時間攪拌した。得られた反応マスに、シュウ酸0.5部をイオン交換水50部に溶解した水溶液を添加攪拌し、分液した。回収された有機層に、イオン交換水50部を添加攪拌し、分液した。この水洗操作を5回行った。得られた有機層を濃縮することにより、式(xx−2)で表される化合物28.98部を得た。
MS(質量分析):380.2(分子イオンピーク)
式(aa´2−1)で表される化合物33.48部、ジシクロヘキシルカルボジイミド23.93部及び塩化メチレン40部を、反応器に仕込み、混合した。得られた混合物を0℃程度まで冷却した後、式(aa´2−2)で表される化合物18.83部を加え、0℃程度のまま、1時間攪拌した。23℃まで昇温し、さらに30分間攪拌した。不溶物をろ過して除去し、得られたろ液を濃縮して、式(aa´2−3)で表される化合物44.28部を得た。
MS(質量分析):308.1(分子イオンピーク)
式(aa´1−1)で表される化合物4.48部、N−メチルピロリジン7.32部及びメチルイソブチルケトン30.0部を反応器に仕込んだ。得られた混合物を攪拌しながら、メタクリロイルクロリド5.12部を添加し、60℃で24時間攪拌した。得られた反応混合物に、イオン交換水30部及びメチルイソブチルケトン30部を添加し、攪拌した。得られた混合物を分液して水層を除去した。得られた有機層をイオン交換水で7回洗浄した。回収された有機層を濃縮後、カラム分取(固定床:メルク製シリカゲル60−200メッシュ、展開溶媒:酢酸エチル単独)することにより、式(aa´−1)で表される化合物3.24部を得た。
MASS:250.1
メタクリル酸2.22部及びメチルイソブチルケトン30部を反応器に仕込み、23℃で30分間攪拌した。得られた混合物に、炭酸カリウム1.96部及びヨウ化カリウム0.59部を添加し、80℃に昇温した。得られた混合物を攪拌しながら、式(aa´6−1)で表される化合物5.67部を添加し、4時間攪拌した。得られた反応マスに、イオン交換水30部及びメチルイソブチルケトン30部を添加し、攪拌した。得られた混合物を分液して水層を除去した。得られた有機層をイオン交換水で5回洗浄した。回収された有機層を濃縮後、カラム分取(固定床:メルク製シリカゲル60−200メッシュ、展開溶媒:酢酸エチル単独)することにより、式(aa´−6)で表される化合物4.45部を得た。
MASS:280.1
式(B1−5−a)で表される塩50.49部及びクロロホルム252.44部を反応器に仕込み、23℃で30分間攪拌した。得られた混合物に、式(B1−5−b)で表される化合物16.27部を滴下し、23℃で1時間攪拌することにより、式(B1−5−c)で表される塩を含む溶液を得た。得られた式(B1−5−c)で表される塩を含む溶液に、式(B1−5−d)で表される塩48.80部及びイオン交換水84.15部を添加し、23℃で12時間攪拌した。得られた反応液のクロロホルム層を取り出し、イオン交換水で5回洗浄した。得られたクロロホルム層に、活性炭3.88部を添加攪拌した後、ろ過した。回収されたろ液を濃縮し、得られた残渣に、アセトニトリル125.87部を添加し、攪拌した後、濃縮した。得られた残渣に、アセトニトリル20.62部及びtert−ブチルメチルエーテル309.3部を加えて23℃で30分間攪拌した後、上澄み液を除去した後、濃縮した。得られた残渣に、n−ヘプタン200部を添加、23℃で30分間攪拌した後、ろ過することにより、式(B1−5)で表される塩61.54部を得た。 MASS(ESI(+)Spectrum):M+ 375.2
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 339.1
モノマーとして、モノマー(a1−1−2)、モノマー(a1−2−3)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−1−1)、モノマー(aa´−2)及びモノマー(xx−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−2):モノマー(a1−2−3):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1):モノマー(aa´−2):モノマー(xx−1)〕が32:7:8:23:10:20となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.5×103の樹脂A1(共重合体)を収率86%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−3)、モノマー(aa´−2)及びモノマー(xx−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−3):モノマー(aa´−2):モノマー(xx−1)〕が45:14:2.5:22.5:8:8となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.8×103の樹脂A2(共重合体)を収率64%で得た。この樹脂A2は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−3)、モノマー(aa´−2)及びモノマー(xx−2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−3):モノマー(aa´−2):モノマー(xx−2)〕が45:14:2.5:22.5:8:8となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.5×103の樹脂A3(共重合体)を収率61%で得た。この樹脂A3は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−1)、モノマー(aa´−2)及びモノマー(xx−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−1):モノマー(aa´−2):モノマー(xx−1)〕が45:14:2.5:22.5:8:8となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.1×103の樹脂A4(共重合体)を収率63%で得た。この樹脂A4は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−1)、モノマー(aa´−2)及びモノマー(xx−2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−1):モノマー(aa´−2):モノマー(xx−2)〕が45:14:2.5:22.5:8:8となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.5×103の樹脂A5(共重合体)を収率58%で得た。この樹脂A5は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−1)及びモノマー(xx−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−1):モノマー(xx−1)〕が45:14:2.5:22.5:16となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.3×103の樹脂A6(共重合体)を収率62%で得た。この樹脂A6は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−1)及びモノマー(xx−2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−1):モノマー(xx−2)〕が45:14:2.5:22.5:16となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.3×103の樹脂A7(共重合体)を収率60%で得た。この樹脂A7は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a3−2−1)、モノマー(aa´−2)及びモノマー(xx−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a3−2−1):モノマー(aa´−2):モノマー(xx−1)〕が45:14:23:8:10となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.8×103の樹脂A8(共重合体)を収率55%で得た。この樹脂A8は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−3)、モノマー(aa´−1)及びモノマー(xx−2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−3):モノマー(aa´−1):モノマー(xx−2)〕が45:14:2.5:22.5:8:8となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.1×103の樹脂A9(共重合体)を収率60%で得た。この樹脂A9は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−3)、モノマー(aa´−6)及びモノマー(xx−2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−3):モノマー(aa´−6):モノマー(xx−2)〕が45:14:2.5:22.5:8:8となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.1×103の樹脂A10(共重合体)を収率64%で得た。この樹脂A10は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−5−1)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−3)、モノマー(aa´−2)及びモノマー(xx−2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−5−1):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−3):モノマー(aa´−2):モノマー(xx−2)〕が45:14:2.5:22.5:8:8となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.2×103の樹脂A11(共重合体)を収率63%で得た。この樹脂A11は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−5−1)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−3)、モノマー(aa´−1)及びモノマー(xx−2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−5−1):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−3):モノマー(aa´−1):モノマー(xx−2)〕が45:14:2.5:22.5:8:8となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.9×103の樹脂A12(共重合体)を収率55%で得た。この樹脂A12は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−5−1)、モノマー(a2−1−3)、モノマー(a3−2−3)、モノマー(aa´−6)及びモノマー(xx−2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−5−1):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−2−3):モノマー(aa´−6):モノマー(xx−2)〕が45:14:2.5:22.5:8:8となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.2×103の樹脂A13(共重合体)を収率62%で得た。この樹脂A13は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−2)、モノマー(a1−5−1)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−1−1)、モノマー(aa´−2)及びモノマー(xx−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−2):モノマー(a1−5−1):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1):モノマー(aa´−2):モノマー(xx−1)〕が32:7:8:23:10:20となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.9×103の樹脂A14(共重合体)を収率85%で得た。この樹脂A14は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−2)、モノマー(a1−5−1)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−1−1)、モノマー(aa´−2)及びモノマー(xx−2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−2):モノマー(a1−5−1):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−1−1):モノマー(aa´−2):モノマー(xx−2)〕が32:7:8:23:10:20となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.6×103の樹脂A15(共重合体)を収率80%で得た。この樹脂A15は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−2)、モノマー(a1−2−7)、モノマー(xx−1)及びモノマー(a3−2−1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−2):モノマー(a1−2−7):モノマー(xx−1):モノマー(a3−2−1)〕が10:30:10:50となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.2mol%及び3.6mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量5.5×103の樹脂H1(共重合体)を収率82%で得た。この樹脂H1は、以下の構造単位を有するものである。
<レジスト組成物の調製>
以下に示す成分の各々を表1に示す質量部で溶剤に溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
A1〜A15、H1:樹脂A1〜樹脂A15、樹脂H1
<酸発生剤>
B1−3:特開2010−152341号公報の実施例に従って合成
B1−5:
B2:トリフェニルスルホニウム パーフルオロブタンスルホネート 和光純薬工業(株)製)
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン(東京化成工業(株)製)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
2−ヘプタノン 20部
γ−ブチロラクトン 3.5部
<ネガ型レジストパターンの製造>
12インチのシリコンウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ780Åの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の組成物層の膜厚が100nmとなるようにスピンコートした。塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークして、シリコンウェハ上に組成物層を形成した。組成物層が形成されたシリコンウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、Annular σout=0.85 σin=0.65 XY−pol.照明]で、トレンチパターン(ピッチ120nm/トレンチ幅40nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。露光後、ホットプレート上にて、表1の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行った。次いで、このシリコンウェハ上の組成物層を、現像液として酢酸ブチル(東京化成工業(株)製)を用い、23℃で20秒間ダイナミックディスペンス法で現像を行うことにより、ネガ型レジストパターンを製造した。
実効感度において、フォーカスを段階的に変化させて露光する以外は上記と同様の操作を行ってネガ型レジストパターンを製造した。得られたレジストパターンにおいて、トレンチパターンの幅が40nm±5%(38〜42nm)となるフォーカス範囲をDOFとした。結果を表2に示す。
現像液を、2−ヘプタノン(協和醗酵(株)製)に代える以外は、上記と同様の操作を行ってネガ型レジストパターンを製造し、実施例9と同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
<レジスト組成物の調製>
以下に示す成分の各々を表4に示す質量部で、下記の溶剤に溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
シリコンウェハに、有機反射防止膜用組成物(ARC−29;日産化学(株)製)を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。得られた有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥後の膜厚が85nmとなるようにスピンコートした。レジスト組成物を塗布したシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表4の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークし、レジスト組成物層を形成した。レジスト組成物層が形成されたシリコンウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー(XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、3/4Annular X−Y偏光)で、コンタクトホールパターン(ホールピッチ100nm/ホール径70nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、前記シリコンウェハを、ホットプレート上にて、表4の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク処理した。次いでこのシリコンウェハを、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
実効感度において、フォーカスを振った場合、線幅が55nm±5%(52.5〜57.7nm)となる範囲をDOFとした。結果を表5に示す。
Claims (4)
- 式(xx)で表される構造単位、
式(I)で表される構造単位、
式(II)で表される構造単位、及び式(a1−1)で表される構造単位を含む樹脂であり、
式(a1−1)で表される構造単位の含有率が、該樹脂の全構造単位に対して、35モル%〜60モル%であり、式(II)で表される構造単位の含有率が、該樹脂の全構造単位に対して2モル%〜20モル%である樹脂。
[式(xx)中、R x は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
A x は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH 2 −は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
環W x は、環状炭酸エステル構造の環を表す。]
[式(I)中、
R1は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
A1は、単結合、*−A2−O−、*−A2−CO−O−、*−A2−CO−O−A3−CO−O−又は*−A2−O−CO−A3−O−を表す。
*は−O−との結合手を表す。
A2及びA3は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
[式(II)中、
La3は、−O−又は*−O−(CH2)k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。]
式(a1−1)で表される構造単位
[式(a1−1)中、
L a1 は、−O−又は * −O−(CH 2 ) k1 −CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
R a4 は、水素原子又はメチル基を表す。
R a6 は、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらが組合わせられた基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。] - 式(II)で表される構造単位の含有率が、該樹脂の全構造単位に対して2モル%〜10モル%である請求項1に記載の樹脂。
- 請求項1又は2記載の樹脂及び酸発生剤を含むレジスト組成物。
- (1)請求項3記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程
を含むレジストパターンの製造方法。
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