JP2014199237A - コンクリートの中性化環境評価用センサおよびコンクリートの中性化環境評価方法。 - Google Patents

コンクリートの中性化環境評価用センサおよびコンクリートの中性化環境評価方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、コンクリートの中性化環境を簡易かつ早期に評価できるセンサ等を提供する。【解決手段】本発明は、水/セメント比(質量比)が35〜200%、および水/粉体比(質量比)が25〜70%であるセメント組成物を、板状またはブロック状に成形したセメント組成物の硬化体であって、該硬化体の1面は大気中に曝露された曝露面であり、該曝露面の背面を含む残りの5面は遮断材により大気と遮断された遮断面である、コンクリートの中性化環境評価用センサ等である。【選択図】図7

Description

本発明は、コンクリートが設置される環境において、コンクリートの中性化のし易さを評価するために用いるセンサと、これを用いたコンクリートの中性化環境評価方法に関する。なお、本発明においてコンクリートは、コンクリートのみならずモルタルおよびセメント硬化体を含む。
通常、コンクリート中の鉄筋は、セメントの水和により生成した水酸化カルシウム等のアルカリ性物質により保護され腐食を免れている。しかし、空気中の炭酸ガスや亜硫酸ガス等の酸性物質がコンクリート内に侵入して、前記アルカリ性物質と反応し鉄筋周辺の中性化が進むと、鉄筋の防錆機能は失われる。その結果、鉄筋が腐食して生じる錆の膨張により、コンクリートにひび割れが生じコンクリートの耐久性は著しく低下する。したがって、中性化の評価は、コンクリートの耐久性を維持管理するための指標として極めて重要である。
ところで、従来の中性化の評価方法は、コンクリートから採取したコアの割裂面にフェノールフタレイン溶液(赤紫色)を噴霧し、無色に退色した中性化部分の深さを測定する方法が一般的であった。また、ほかにも、コンクリートの中性化を評価する方法がいくつか提案されている。
例えば、特許文献1には、コンクリートを穿孔する際に排出されるコンクリート粉のアルカリ性を検知してコンクリートの中性化深さを測定する方法が提案されている。また、特許文献2には、原位置にセンサを常設し、任意の間隔でモニタリングを行い収集した情報を用いて、鉄筋の腐食を予測する方法が提案されている。
しかし、前記従来の方法や特許文献に記載の方法は、以下の(1)〜(3)の問題がある。
(1)コアの採取や穿孔はコンクリートの損傷を伴うため、所有者の許諾が必要である。
(2)コンクリートの中性化は年単位で徐々に進行するため、通常、その評価は数年以上かかる。
(3)前記方法はそもそもコンクリート中の中性化を事後的に、または同時に把握するものであり、コンクリート構造物の新規建設場所における中性化環境の事前評価には向かない。ちなみに、事前評価が必要な場所は、酸性物質が比較的多く存在する温泉地帯や化学工業地帯等がある。このような場所では、コンクリートの耐久性を確保するため、鉄筋のかぶり厚さ等を十分に検討する必要があり、中性化環境の事前評価が重要になる。
特開2002−40013号公報 特開2007−240481号公報
したがって、本発明は、コンクリートが置かれた中性化環境を簡易かつ早期に評価できるセンサと、これを用いた中性化環境評価方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的にかなうセンサを検討したところ、後掲の図1に示すように、(i)モルタルの中性化速度定数(中性化のし易さ)と、水/セメント比との間には、乾燥(気中曝露)期間に依らず、ほぼ同一の線形関係が成立すること、したがって、(ii)中性化のし易さは、一義的に水/セメント比により決まること、そして、(iii)この新たな知見に基づき創作した下記のセンサは、前記目的を達成できることを見い出し、本発明を完成させた。
[1]水/セメント比(質量比)が35〜200%、および水/粉体比(質量比)が25〜70%であるセメント組成物を、板状またはブロック状に成形したセメント組成物の硬化体であって、該硬化体の1面は大気中に曝露された曝露面であり、該曝露面の背面を含む残りの5面は遮断材により大気と遮断された遮断面である、コンクリートの中性化環境評価用センサ。
[2]前記セメント組成物の硬化体であって、該硬化体の1面および該1面の背面は大気中に曝露された曝露面であり、該曝露面を除く4面は遮断材により大気と遮断された遮断面である、コンクリートの中性化環境評価用センサ。
[3]前記曝露面と曝露面の背面が平行に形成され、かつ該背面の遮断材が着脱自在に構成されてなる、前記[1]に記載のコンクリートの中性化環境評価用センサ。
[4]前記センサは、水/セメント比の異なる2以上のセメント組成物の硬化体が連接され、かつ該連接面は酸性物質の移動が遮断されてなる、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のコンクリートの中性化環境評価用センサ。
[5]前記背面に、1本以上のpH指示薬の注入溝を有する中性化検知部が形成され、かつ該背面の遮断材が透明である、前記[1]、[3]または[4]のいずれかに記載のコンクリートの中性化環境評価用センサ。
[6]前記背面は、前記曝露面との距離(厚み)が段階的に異なるように階段状に形成されてなる、前記[1]、[3]〜[5]のいずれかに記載のコンクリートの中性化環境評価用センサ。
[7]前記[1]〜[6]に記載のセンサを1個以上、評価の対象となる環境に設置し、設置してからの曝露期間とセンサの中性化深さを求め、曝露期間が同一の時点におけるセンサの中性化深さを用いて中性化環境の評価を行う、コンクリートの中性化環境評価方法。
[8]前記[1]〜[6]に記載のセンサを1個以上、評価の対象となる環境に設置し、設置してからの曝露期間と中性化深さを求め、該曝露期間と該中性化深さから下記(A)式を用いて中性化速度定数を算出し、該定数を用いて中性化環境の評価を行う、コンクリートの中性化環境評価方法。
D=C・t1/2 ・・・(A)
(A)式中、Dは中性化深さを表し、Cは中性化速度定数を表し、tは曝露期間を表わす。
[9]前記[1]または[2]に記載のセンサを、コンクリートの中性化環境評価に用いた場合は、該センサを曝露面から背面に至る方向に切断または割裂し、該切断または割裂した断面にpH指示薬を接触させて、曝露期間と中性化深さを求める、前記[7]または[8]に記載のコンクリートの中性化環境評価方法。
[10]前記[3]または[4]に記載のセンサを、コンクリートの中性化環境評価に用いた場合は、前記背面の遮断材の一部または全部を一時的に除去した後、前記背面にpH指示薬を接触させて該指示薬の変色の有無を観察し、変色が観察されたときは、該観察までの曝露期間、およびセンサの厚みを中性化深さとして求める、前記[7]または[8]に記載のコンクリートの中性化環境評価方法。
[11]前記[5]に記載のセンサをコンクリートの中性化環境評価に用いた場合は、pH指示薬の注入溝にpH指示薬を注入して背面における該指示薬の変色の有無を観察し、変色が観察されたときは、該観察までの曝露期間、およびセンサの厚みを中性化深さとして求める、前記[7]または[8]に記載のコンクリートの中性化環境評価方法。
[12]前記[6]に記載のセンサをコンクリートの中性化環境評価に用いた場合は、各階段部分おけるpH指示薬の変色の有無を観察し、変色が観察されたときは、該観察までの曝露期間、および変色が観察された階段部分の厚みを中性化深さとして求める、前記[7]または[8]に記載のコンクリートの中性化環境評価方法。
本発明のコンクリートの中性化環境評価用センサと中性化環境評価方法によれば、コンクリートの中性化環境を簡易かつ早期に評価することができる。
水/セメント比と中性化速度定数との間の線形関係を示すグラフである。 1面が大気中に曝露されている中性化環境評価用センサの1例と、それを用いた中性化環境評価方法を説明するための図である。 1面とその背面が大気中に曝露されている中性化環境評価用センサの1例と、それを用いた中性化環境評価方法を説明するための図である。 背面が透明な遮断材で遮断された中性化環境評価用センサの1例と、それを用いた中性化環境評価方法を説明するための図である。 水/セメント比の異なるセメント組成物の硬化体が連接されてなる中性化環境評価用センサ(注入溝は1本)の1例と、それを用いた中性化環境評価方法を説明するための図である。 水/セメント比の異なるセメント組成物の硬化体が連接されてなる中性化環境評価用センサ(注入溝は3本)の1例と、それを用いた中性化環境評価方法を説明するための図である。 本発明の中性化環境評価用センサの中性化深さ(実測値)、およびその回帰曲線を示すグラフである。 本発明による中性化深さの予測曲線、およびその検証結果(実測値)を示すグラフである。
以下、本発明の中性化環境評価用センサ、および中性化環境評価方法等について説明する。
1.中性化環境評価用センサ
本発明の中性化環境評価用センサは、前記のとおり、特定の水/セメント比等を有するセメント組成物を、特定の形状に成形したセメント組成物の硬化体であって、該硬化体の1面等は大気中に曝露され、残りの面が遮断材により大気と遮断されたものである。次に、(1)セメント組成物の水/セメント比等、(2)センサの形態、(3)センサの構成材料、および(4)センサの製造方法に分けて詳細に説明する。
(1)セメント組成物の水/セメント比、および水/粉体比
前記水/セメント比は質量比で35〜200%である。該比が35%未満では硬化体が密実で中性化の進行が遅いため評価期間が長くなるおそれがあり、200%を超えると硬化体の空隙が多く中性化の進行が不均一になって、評価精度が低下するおそれがある。該比は、好ましくは40〜180%、より好ましくは50〜160%、さらに好ましくは60〜150%である。
また、前記水/粉体比は質量比で25〜70%である。該比が25%未満ではセメント組成物の流動性が低く成形が困難になる場合があり、70%を超えるとセメント組成物の成形の際に材料分離が生じる場合がある。該比は、好ましくは30〜60%、より好ましくは30〜50%である。
(2)センサの形態
前記[1]および[2]のセンサは、それぞれ図2および図3に示すように、板状またはブロック状のセメント組成物の硬化体である。
そして、[1]のセンサの1面は、酸性物質が侵入できるように大気中に曝露され、該曝露面を除く残りの5面は酸性物質の侵入を防止するため遮断材により大気と遮断されている。該遮断材は、酸性物質の侵入を防止できるものであれば、特に限定されず、例えば、フィルム、シート、塗膜、および板等から選ばれる1種以上が挙げられる。該遮断材は、粘着剤、接着剤、およびビス止め等の公知の方法で硬化体面に固定することができる。
また、[2]のセンサは、その1面および該1面の背面が大気中に曝露され、該曝露面を除く残りの4面は遮断材により大気と遮断されている。好ましくは、1面および該1面の背面とは平行に形成されたものである。
背面[2]のセンサは、前記[1]のセンサと異なり、大気中に曝露された対面から酸性物質が侵入して両面からの中性化深さを測定できるから、1回の試験で2倍のデータが得られ、その分、環境評価の信頼性が高まる。
また、前記[3]のセンサは、図4に示すように、前記硬化体の曝露面と背面とが平行に形成され、かつ該背面の遮断材は着脱自在に構成されてなるものである。これにより、酸性物質の侵入が曝露面のいずれの地点からであっても、酸性物質が背面に移動する距離は等しくなる。したがって、該曝露面の背面の遮断材を剥離等して一時的に除去し、背面における中性化のサイン(例えば、後記のpH指示薬の変色や退色等)を観察すれば、センサを切断等して破壊しなくても、中性化深さを硬化体の厚さにより求めることができる。
前記[4]のセンサは、図5と図6に示すように、水/セメント比が異なる2以上のセメント組成物の硬化体が連接され、かつ該連接面は酸性物質の移動が遮断されてなるものである。該センサを用いれば、コンクリートの水セメント比の違いを考慮した中性化環境の評価を、まとめて1度に行うことができるため効率がよく、また、取得データ数が増えるから、その分、評価の精度も向上する。
また、前記[5]のセンサは、その背面に1本以上のpH指示薬の注入溝を有する中性化検知部が形成され、かつ前記背面の遮断材は透明である。図5と図6に前記検知部の例を示す。該注入溝の入口はpH指示薬を注入する際に開放され、それ以外は塞がれている。
さらに、前記[6]のセンサは、前記背面と曝露面との距離(厚み)が段階的に異なるように、前記背面が階段状に形成されてなるものである。前記遮断材は前記階段の立面および平面の全面を大気から遮断するように設けられ、また、前記pH指示薬の注入溝は該立面および平面を通して形成され、前記[5]のセンサと同様に、pH指示薬を注入できる。したがって、この形状によれば、同じ材質(水/セメント比等)のセンサで複数の浸透深さを求めることができるため経済的である。
本発明のセンサの厚みは、特に限定されないが、中性化速度等を考慮すると、好ましくは2〜100mm、より好ましくは5〜60mmである。該値が2mm未満ではセンサにひび割れが生じる場合があり、100mmを超えると評価期間が長くなり過ぎる。
(3)センサの構成材料
本発明のセンサは、セメント組成物の硬化体であり、好ましくはモルタルまたはセメント硬化体である。
前記セメント組成物中のセメントは、特に限定されず、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、石炭灰含有セメント、シリカセメント、白色セメント、およびエコセメント等から選ばれる1種以上が挙げられる。
また、前記セメント組成物の混練水は、中性化環境評価に悪影響を与えないものであれば用いることができ、例えば、上水道水や再生水等である。
前記硬化体がモルタルの場合、用いる細骨材は、川砂、陸砂、珪砂、および軽量骨材等から選ばれる1種以上が挙げられる。また、該細骨材は天然骨材のほか再生骨材も使用できる。
細骨材の粒度によってはセンサの厚みの下限が制限されるため、また、骨材の偏在を防止するため、前記細骨材は、好ましくは呼び寸法が2.5mmのJIS標準ふるいを全通するものであり、より好ましくは呼び寸法が850μmのJIS標準ふるいを全通するものである。
また、前記細骨材の配合量は、好ましくは細骨材/粉体比(質量比)で3以下である。該値が3を超えると、粉体ペーストの量が少ないため、成形性が低下して粗大な空隙が生じる場合がある。また、前記細骨材の単位容積率は、好ましくは60%以下である。
さらに、前記硬化体は硬化体の密実性等を調整するため、混和材を含むことができる。該混和材は、好ましくは石灰石微粉末や珪石粉等の、潜在水硬性やポゾラン活性を有しない鉱物質微粉末である。該混和材の粉末度は、ブレーン比表面積で、好ましくは2500〜10000cm/g、より好ましくは3000〜8000cm/gである。該値が2500cm/g未満では、保水性や材料分離抵抗性が低下してセンサの品質変動が生じる場合があり、10000cm/gを超えると粘性が増して成形が困難になる場合がある。また、前記混和材の置換率は、好ましくは10〜85質量%である。なお、前記置換率とは、混和材とセメントの質量の合計を100とした場合の混和材の含有率(質量%)である。
また、前記硬化体は、乾燥収縮によるひび割れを防止するため、ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、およびポリプロピレン繊維等の有機繊維や、鋼繊維およびガラス繊維等の無機繊維や、収縮低減剤および保湿剤等を含んでもよい。該繊維の添加量は、好ましくはセメント組成物中の粉体量に対し質量比で0.02以下である。
また、セメント組成物の流動性を高めるため、減水剤、AE減水剤、および高性能AE減水剤等の減水剤を添加してもよい。該減水剤の添加率は、好ましくはセメント組成物中の粉体量に対し質量比で0.05以下である。
さらに、前記セメント組成物は、流動性等のフレッシュ性状を良好に保つため、空気量調整剤を用いて空気量を調整してもよい。該空気量は好ましくは5〜30%である。該値が5%未満ではセメント組成物の流動性や表面仕上げ性が低く、30%を超えると脱気し易く空気量が変動する場合がある。該値は、より好ましくは5〜25%、さらに好ましくは10〜25%である。なお、前記セメント組成物の流動性は15打のフロー値(JIS R 5201−1997)で表わせば、好ましくは105〜250mmである。
なお、本発明のセンサの構成材料は、評価の精度の観点から、評価対象のコンクリートが決定している場合は、該コンクリートに用いる材料と同じものが好ましい。
(4)センサの製造方法
本発明のセンサは、型枠への流し込み成形、押出成形、プレス成型、振動加圧成形等により製造できる。また、成形後に成形体は、湿潤養生、水中養生、蒸気養生、およびオートクレーブ養生等を行ってもよい。
2.コンクリートの中性化環境評価方法
本発明のコンクリートの中性化環境評価方法は、前記[7]および[8]に記載された方法であって、該方法で用いる曝露期間と中性化深さは、使用したセンサに応じて前記[9]〜[12]の方法により求めることができる。以下、前記[7]〜[12]に記載の方法を具体的に説明する。
(1)前記[7]に記載の評価方法
該方法は、前記[1]〜[6]に記載のセンサを1個以上、評価の対象となる環境に設置し、設置してからの曝露期間が同一の時点でセンサの中性化深さを求め、センサの中性化深さを用いて中性化環境を定性的に評価する方法である。
ここで、前記[1]〜[6]に記載のセンサを1個以上とは、前記[1]〜[6]に記載のセンサから選択された同種類のセンサを2個以上用いる場合と、異なる種類のセンサを2個以上用いる場合のいずれも含む。
設置するセンサの個数は1個以上、好ましくは3個以上であり、また、該センサの厚みは1水準以上、好ましくは2水準以上であり、該センサの水/セメント比は1水準以上、好ましくは3水準以上である。前記の各好ましい水準数であれば、評価の精度は向上する。
なお、前記評価の対象となる環境に設置するとは、コンクリートの設置を予定している場所、または評価の対象であるコンクリートと同一の中性化環境を有する範囲に設置することをいい、可能な限りコンクリートの近くに設置するのが好ましい。
コンクリートの中性化環境は、直接的には中性化深さで評価できるため、[7]の評価方法では、中性化深さを評価指標として用いる。該評価方法を具体例を用いて説明すれば、A地点とB地点のそれぞれにセンサを1個以上配置し、同じ曝露期間(例えば、60日とする。)における中性化深さを測定する。A地点に設置したセンサの中性化深さが10mm、B地点に設置したセンサの中性化深さが15mmとすれば、B地点の中性化環境はA地点と比べ相対的に厳しいと定性的に容易に評価できる。
(2)前記[8]に記載の評価方法
該方法は、曝露期間と中性化深さから、前記(A)式を用いて中性化速度定数を算出し、該定数を用いて中性化環境の評価を定量的に行うものであり、以下の方法(態様)が挙げられる。
(i)中性化速度定数の比を用いる方法
該方法について、前記(1)の具体例を前記(A)式に当てはめて具体的に説明する。
中性化速度定数は、A地点でC=10(cm)/601/2(日)=1.3、B地点でC=15(cm)/601/2(日)=1.9となる。そして、両地点の中性化環境の違いを両地点の中性化速度定数の比(K)で表すと、K=C/C=1.9/1.3=1.5が得られ、B地点はA地点と比べ50%程度中性化し易い環境にあると定量的に評価できる。
(ii)標準環境を設定して用いる方法
例えば、前記A地点の中性化環境を標準環境として設定し、A地点における中性化速度定数を標準値(標準中性化速度定数)として求めておけば、次回以降の評価において、評価対象場所の評価は、該中性化速度定数と該標準中性化速度定数との比を用いて行なえ、中性化深さの測定は評価対象場所だけで済み経済的である。
さらに、中性化評価を一般化するため、前記標準環境としてコンクリートの一般的な乾燥環境である20℃、相対湿度60%を設定し、該環境下で求めた標準中性化速度定数と、評価対象の構造物がある環境下で求めた中性化速度定数とを比較してもよい。
具体的には、B地点での中性化環境は、B地点での中性化速度定数(C)と標準中性化速度定数(C)を用いた下記(B)式により、一般化して定量的に評価できる。
K=C/CA、またはK=C/C ・・・(B)
(B)式中、Kは中性化速度定数比を表し、CとCは、それぞれA地点の中性化速度定数とB地点の中性化速度定数を表し、Cは標準中性化速度定数を表わす。
本発明において、曝露期間と中性化深さから前記(A)式を用いて中性化速度定数を算出する方法は、曝露期間を説明変数とし中性化深さを目的変数として、(A)式を用いて曲線のフィッティングを行うか、または、(A)式の対数をとって対数関数の1次式に変換し、その切片の値(logC)から求める。もっとも、(A)式は経験上精度が高いことが知られているから、使用できるデータが1つの場合、(A)式に曝露期間と中性化深さの値を直接代入して、中性化速度定数を算出してもよい。
(3)前記[9]に記載の評価方法
該方法は、前記[7]または[8]に記載の中性化環境評価方法において、前記[1]または[2]に記載のセンサを用いた場合、図2または図3に示すように、該センサを曝露面から背面に至る方向に切断または割裂し、該切断または割裂した断面にpH指示薬を接触させて、曝露期間と中性化深さ(pH指示薬が変色した部分の長さ)を測定して求める方法である。
ここで、本発明において用いるpH指示薬は中性域に変色域のあるものであり、例えば、フェノールフタレイン、チモールフタレイン、チモールブルー、クレゾールレッド、p−ニトロフェノール、ニュートラルレッド等から、評価したいpHに応じて選択する。また、該指示薬は溶液にして用いると、変色が明瞭に認識できるため好ましい。また、前記pH指示薬を接触させるとは、pH指示薬を噴霧、塗布、散布等する行為をいう。
(4)前記[10]に記載の評価方法
該方法は、前記[7]または[8]に記載の中性化環境評価方法において、前記[3]に記載のセンサを用いた場合、図4に示すように、前記背面の遮断材の一部または全部を一時的に除去した後、前記背面にpH指示薬を接触させて該指示薬の変色の有無を観察し、変色が観察されたときは、該観察までの曝露期間およびセンサの厚みを中性化深さとして測定して求める方法である。なお、背面においてpH指示薬の変色が観察されない場合は、再度、遮断材を用いて背面を大気から遮断する。
(5)前記[11]に記載の評価方法
該方法は、前記[7]または[8]に記載の中性化環境評価方法において、前記[4]または[5]に記載の複数の水セメント比からなるセンサを用いた場合、中性化に及ぼす複数の水/セメント比の影響を割裂等することなく1度に評価することもできる。また、水/セメント比が評価対象のコンクリート構造物と同じ、前記センサの硬化体部分の中性化速度定数を用いれば、中性化環境を精度よく評価できる。
該方法は、図5と図6に示すように、pH指示薬の注入溝にpH指示薬を注入して背面における該指示薬の変色の有無を観察し、変色が観察されたときは、該観察までの曝露期間およびセンサの厚みを中性化深さとして測定して求める方法である。該方法において、センサの背面にある遮断材は透明なため、背面に形成された注入溝から注入されたpH指示薬の変色の有無は、遮断材を除去することなく遮断材を通して観察できる。そして、pH指示薬が変色しない場合は、該指示薬を注入溝から取り出して、再度、注入口を塞ぐ。
さらに前記[11]に記載の評価方法は、以下の展開が可能である。
すなわち、水/セメント比と中性化速度定数は、前述のように線形関係があるから、複数の水/セメント比の硬化体が連接したセンサを用いて算出した中性化速度定数と、該水/セメント比との間の線形関係式を求める。次に、該関係式に基づき、任意の水/セメント比に対応する中性化速度定数を求め、該定数を前記(A)式に代入して、曝露期間と中性化深さを示す曲線を描くことにより、新たな水/セメント比の構造物についても中性化深さを予測することが可能となる。なお、該方法の実例は、後記の実施例と図8において具体的に示す。
(6)前記[12]の評価方法
前記[12]の方法は、前記[6]に記載のセンサを用いた場合、各階段部分おけるpH指示薬の変色の有無を観察し、変色が観察されたときは、該観察までの曝露期間および変色が観察された階段部分の厚みを中性化深さとして求める方法である。
3.本発明の評価結果を建物の仕様へ反映する方法
コンクリート構造物中の鉄筋は、鉄筋を覆うかぶりコンクリートによって、中性化による腐食から保護されている。したがって、通常、構造物の重要性や耐用年数により、設計段階で、標準的な環境(20℃、相対湿度60%の定常的な乾燥環境)を想定してコンクリートのかぶり厚さを設定する。例えば、耐用年数50年として標準環境の中性化速度定数(Cs)を用いると中性化深さはCs×(50年)1/2になり、これに安全係数をかけてかぶり厚さが求まる。
また、実際に建物が置かれる場所で求めた中性化速度定数をCとすると、C/Cs=1.0であれば、設計仕様でよいと判断できる。一方、該比が1.0を超えると中性化のリスクが増し、さらに安全係数を超えると該構造物は中性化による鉄筋腐食により、想定した耐用年数を下回ると予想される。
実際に、現場の環境条件を事前に把握することは難しく、安全係数を過大にとって設計した場合、コンクリートの使用量が増加するほか、建築物中の居住空間が減少して実質的なコスト増に繋がり易い。
これに対し、本発明のセンサを用いて、予め標準環境での中性化速度定数Csを把握しておけば、該センサを用いて求めた現地における中性化速度定数Cに基づき、適切なかぶり厚さを設定できる。具体的には、C/C=1.2とすれば、設定された耐用年数でのかぶり厚さは、中性化深さを1.2倍として設計した上に、安全係数を乗じて決定することが望ましい。
また、コンクリートの水セメント比を予め低く設定すれば、同一のかぶり厚さでも対応可能となる。例えば、C/C=1.2で、中性化速度定数と水セメント比(%)の線形関係式の傾きが0.024とすると、0.2/0.024=8.3となるから、水セメント比を9%程度低く設定すれば、中性化に起因するリスクを考慮に入れて、当初の設計を修正することができる。なお、ここで使用するセンサは、単一の水/セメント比のセンサ、または複数の水/セメント比のセンサのいずれでもよい。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
1.使用材料
(1)セメント:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)
(2)細骨材:珪砂(細目砂)、呼び寸法が850μmのJIS標準ふるいを全通した珪砂。
(3)混和材:石灰石微粉末、ブレーン比表面積6000cm/g
(4)水:上水道水
(5)AE減水剤:リグニンスルホン酸化合物
(6)空気量調整剤:アルキルエーテル系陰イオン界面活性剤
2.中性化試験
表1に示す配合に従いモルタルを混練し、縦80mm、横80mm、厚さ40mmのブロック状のセンサ(図2)を成形した後、20℃で7日間密封養生を行った。
次に、該センサの1面を残し他の5面をマスキングシートで被覆して、大気中に曝露した。所定の期間が経過した後に、該センサを厚さ方向に切断し、その断面に1質量%フェノールフタレイン溶液を噴霧して、無色に退色した部分の長さ(中性化深さ)を測定した。また、該中性化深さと曝露期間から前記(A)式を用いて中性化速度定数を求めた。
図7に、センサの中性化深さ(実験値)と、その回帰曲線を示す。また、図8に、図1から求めた水/セメント比45%、60%、および70%の中性化速度定数と(A)式を用いて算出した予測曲線と、実際に製造したコンクリートの中性化深さ(検証値)を示す。
図8に示すように、該予測曲線は検証値とよく一致し、中性化環境の評価だけでなく実構造物の中性化深さの予測にも用いることができる。
以上のことから、本発明のコンクリートの中性化環境評価用センサと中性化環境評価方法を用いれば、コンクリートの中性化環境を簡易かつ早期に評価することができる。
Figure 2014199237

Claims (12)

  1. 水/セメント比(質量比)が35〜200%、および水/粉体比(質量比)が25〜70%であるセメント組成物を、板状またはブロック状に成形したセメント組成物の硬化体であって、該硬化体の1面は大気中に曝露された曝露面であり、該曝露面の背面を含む残りの5面は遮断材により大気と遮断された遮断面である、コンクリートの中性化環境評価用センサ。
  2. 前記セメント組成物の硬化体であって、該硬化体の1面および該1面の背面は大気中に曝露された曝露面であり、該曝露面を除く4面は遮断材により大気と遮断された遮断面である、コンクリートの中性化環境評価用センサ。
  3. 前記曝露面と曝露面の背面が平行に形成され、かつ該背面の遮断材が着脱自在に構成されてなる、請求項1に記載のコンクリートの中性化環境評価用センサ。
  4. 前記センサは、水/セメント比の異なる2以上のセメント組成物の硬化体が連接され、かつ該連接面は酸性物質の移動が遮断されてなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンクリートの中性化環境評価用センサ。
  5. 前記背面に、1本以上のpH指示薬の注入溝を有する中性化検知部が形成され、かつ該背面の遮断材が透明である、請求項1、3または4のいずれか1項に記載のコンクリートの中性化環境評価用センサ。
  6. 前記背面は、前記曝露面との距離(厚み)が段階的に異なるように階段状に形成されてなる、請求項1、3〜5のいずれか1項に記載のコンクリートの中性化環境評価用センサ。
  7. 請求項1〜6に記載のセンサを1個以上、評価の対象となる環境に設置し、設置してからの曝露期間とセンサの中性化深さを求め、曝露期間が同一の時点におけるセンサの中性化深さを用いて中性化環境の評価を行う、コンクリートの中性化環境評価方法。
  8. 請求項1〜6に記載のセンサを1個以上、評価の対象となる環境に設置し、設置してからの曝露期間と中性化深さを求め、該曝露期間と該中性化深さから下記(A)式を用いて中性化速度定数を算出し、該定数を用いて中性化環境の評価を行う、コンクリートの中性化環境評価方法。
    D=C・t1/2 ・・・(A)
    (A)式中、Dは中性化深さを表し、Cは中性化速度定数を表し、tは曝露期間を表わす。
  9. 請求項1または2に記載のセンサを、コンクリートの中性化環境評価に用いた場合は、該センサを曝露面から背面に至る方向に切断または割裂し、該切断または割裂した断面にpH指示薬を接触させて、曝露期間と中性化深さを求める、請求項7または8に記載のコンクリートの中性化環境評価方法。
  10. 請求項3または4に記載のセンサを、コンクリートの中性化環境評価に用いた場合は、前記背面の遮断材の一部または全部を一時的に除去した後、前記背面にpH指示薬を接触させて該指示薬の変色の有無を観察し、変色が観察されたときは、該観察までの曝露期間、およびセンサの厚みを中性化深さとして求める、請求項7または8に記載のコンクリートの中性化環境評価方法。
  11. 請求項5に記載のセンサをコンクリートの中性化環境評価に用いた場合は、pH指示薬の注入溝にpH指示薬を注入して背面における該指示薬の変色の有無を観察し、変色が観察されたときは、該観察までの曝露期間、およびセンサの厚みを中性化深さとして求める、請求項7または8に記載のコンクリートの中性化環境評価方法。
  12. 請求項6に記載のセンサをコンクリートの中性化環境評価に用いた場合は、各階段部分おけるpH指示薬の変色の有無を観察し、変色が観察されたときは、該観察までの曝露期間、および変色が観察された階段部分の厚みを中性化深さとして求める、請求項7または8に記載のコンクリートの中性化環境評価方法。
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