JP2014199098A - リニアソレノイドバルブ - Google Patents

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石川 和典
Kazunori Ishikawa
和典 石川
野田 和幸
Kazuyuki Noda
和幸 野田
浩二 牧野
Koji Makino
浩二 牧野
雄一郎 梅本
Yuichiro Umemoto
雄一郎 梅本
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Abstract

【課題】消費電力を低減可能でかつ、簡単な構成でリニアソレノイドバルブのスプールの位置をロック可能なリニアソレノイドバルブを提供する。
【解決手段】リニアソレノイドバルブ1は、プランジャ15を非ロック時に駆動する第1制御領域よりも第1方向側の第2制御領域まで駆動させて、スプール21の突出部31をソレノイド部側からバルブ部側へと移動させると、第1爪部321と突出部31のバルブ部側の端面215との当接によりスプール21の第2方向への移動を規制することができる。このため、第1爪部321と突出部31のバルブ部側の端面215との引っ掛りと、スプリング24からの第2方向への付勢力とによって、ソレノイド部10に電流を供給せずともスプール21を軸方向所定の位置にロックすることが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、スプールの移動によりポートの開口量を調整可能なリニアソレノイドバルブに関する。
一般に、コイルへの通電に伴って形成される磁気回路を流れる磁束によりプランジャを固定鉄心に吸引して駆動可能であると共に、このプランジャの駆動により一方向に付勢されたスプールの軸方向位置を移動させてポートを開閉可能なリニアソレノイドバルブが知られている。従来、このようなリニアソレノイドバルブにおいて、定常状態でスプールを固定する際の電力消費を抑えるために、上記固定鉄心としての第1コアに永久磁石を配設することが案出されている(特許文献1参照)。
この特許文献1記載のリニアソレノイドバルブでは、第1コアに永久磁石が設けられているため、プランジャと第1コアとの間隔が所定距離以内になると、永久磁石の磁力によりプランジャと第1コアとが吸着されるため、コイルに通電しなくともスプールの位置をロック可能になっている。また、この永久磁石によるスプール位置のロックは、コイルに流れる電流の方向を反転させてプランジャと第1コアとの間に反発力を生じさせることによって解除可能となっている。
特開2009―236308号公報
このように、特許文献1記載のリニアソレノイドバルブでは、コイルに通電しなくとも永久磁石の磁力によりスプールの位置をロックすることができるため、使用する消費電力を低減することができる。しかしながら、永久磁石によるプランジャと第1コアとの吸着を解除してスプールの移動を再開するためには、電流の方向を反転させるためにスイッチング回路などを設ける必要がある。
そこで本発明は、消費電力を低減可能でかつ、簡単な構成でリニアソレノイドバルブのスプールの位置をロック可能なリニアソレノイドバルブを提供することを目的とする。
本発明に係るリニアソレノイドバルブ(1、1)は、供給される電力に応じてプランジャ(15)を駆動するソレノイド部(10)と、
入力ポート(Pin)、出力ポート(Pout)及び排出ポート(Pex)が形成されたスリーブ(22)に嵌挿されると共に前記プランジャ(15)の駆動によって第1方向に押圧されるスプール(21)と、このスプール(21)を前記第1方向とは反対の第2方向に向かって付勢する付勢部材(24)とを有し、前記スプール(21)の移動によって各ポートの開口量を調節可能なバルブ部(20,20)と、
前記スプール(21)の位置をロック可能なロック機構(30)と、を備え、
前記ロック機構(30)は、
前記スプール(21)から径方向外側に突出した突出部(31)と、
先端が径方向内側に屈曲して形成されると共に、前記プランジャ(15)が非ロック時に駆動する第1制御領域よりも前記第1方向側の第2制御領域まで駆動された際に径方向外側に開かれて、前記スプール(21)の前記第1方向への移動を許容すると共に、閉じられた際に前記突出部(31)の前記バルブ部側の端面(215)に当接して前記スプール(21)の前記第2方向への移動を規制する第1爪部(321)と、
前記プランジャ(15)が前記第2制御領域よりも前記第1方向側の第3制御領域まで駆動されることによって、前記第1爪部(321)と前記突出部(31)の前記バルブ部側の端面(215)との当接が解除されるように前記第1爪部(321)を径方向外側に開いた状態にし、前記第1爪部(321)と前記突出部(31)の前記バルブ部側の端面(215)との当接が解除された状態を、前記付勢部材(24)の付勢力により前記スプール(21)が非ロック時の移動範囲内に戻るまで保持する解除機構(322,33)と、を備えたことを特徴とする。
また、前記解除機構(322,33)は、
前記第1爪部(321)に対して軸方向位置が異なるように固定されると共に、先端が径方向内側に屈曲して形成された第2爪部(322)と、
前記プランジャ(15)と前記スプール(21)との間に配設され、これらプランジャ(15)及びスプール(21)の端面と当接して軸方向に移動可能な軸部材(16)に摺動可能に設けられ、前記プランジャ(15)が前記第3制御領域まで駆動されることにより前記第2爪部(322)と係合して前記第1爪部(321)を径方向外側に開いた状態に保持し、この状態で前記軸部材(16)と摺動することで前記付勢部材(24)の付勢力により前記スプール(21)を前記第2方向側に移動可能にし、前記非ロック時の移動範囲内に前記スプール(21)が入ると前記軸部材(16)と一体に移動して前記第2爪部(322)との係合が解除される摺動部材と、を有すると好適である。
更に、前記突出部(31)は、前記スプール(21)の前記ソレノイド部(10)側の端部に形成され、前記第2方向に向かって径が大きくなるように傾斜したテーパ面(311)と、前記スプール(21)の前記ソレノイド部(10)側の端面(215)とを有し、
前記第1爪部(321)は、閉じられた際に、このスプール(21)の前記ソレノイド部(10)側の端面(215)と当接すると好適である。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る発明によると、第1爪部をスプールの突出部が第1方向に移動して来る際には開き、第2方向に移動してくる際には当接するように構成している。このため、プランジャを非ロック時に駆動する第1制御領域よりも第1方向側の第2制御領域まで駆動させて、スプールの突出部をソレノイド部側からバルブ部側へと移動させると、第1爪部と突出部のバルブ部側の端面との当接によりスプールの第2方向への移動を規制することができる。これにより、上記第1爪部と突出部のバルブ部側の端面との引っ掛りと付勢部材からの第2方向への付勢力とによって、ソレノイド部に電流を供給せずともスプールを軸方向所定の位置にロックすることが可能となる。従って、定常状態の際にスプールを軸方向所定の位置に維持したい場合には、第1爪部によりスプールをロックしてリニアソレノイドバルブの消費電力を低減することができる。また、第1爪部と突出部のバルブ部側の端面との当接は、プランジャを第2制御領域よりも第1方向側の第3制御領域まで駆動することによって解除機構により解除することができる。従って、リニアソレノイドバルブは、非ロック時の第1制御範囲よりも第1方向側へとプランジャを移動させることによって、第1爪部を開閉させる簡単な構造によりスプールの位置をロック及び解除する事ができる。また、上記第1爪部を開閉するために専用の駆動源を必要ともしない。
請求項2に係る発明によると、解除機構を第1爪部に固定された第2爪部と、プランジャとスプールとの間に配設された軸部材に対して摺動する摺動部材とを備えて解除機構を構成している。このため、プランジャを第3制御領域まで駆動させて第2爪部と摺動部材とを係合させることにより、第1爪部を径方向外側に開いて突出部のバルブ部側の端面との当接を解除することができる。また、摺動部材は軸部材に対して摺動可能であるため、これにより付勢部材の付勢力によってスプール及び軸部材が第2方向に移動したとしても、スプールが非ロック時の移動範囲に入るまで第2爪部と係合して、第1爪部が開いた状態を保持することができる。
請求項3に係る発明によると、突出部がスプールのソレノイド部側の端部において第2方向に向かって径が大きくなるように傾斜したテーパ面を有しているため、このテーパ面に沿って第1爪部を径方向外側に向かって開かせることができる。また、突出部をスプールのソレノイド部側の端部に形成したことにより、第1爪部をスプールのソレノイド部側の端面と当接させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るリニアソレノイドバルブを示す模式図であって、(a)は非通電時の状態を示す図、(b)は最大出力時の状態を示す図。 図1のリニアソレノイドバルブのスプール位置をロックするロック動作を説明する図であって、(a)は第1爪部と突出部との当接開始時の状態を示す図、(b)は第1爪部が突出部を乗り越える際の状態を示す図、(c)はスプール位置のロックが完了した状態を示す図。 図2のスプール位置のロックを解除する解除動作を説明する図であって、(a)は第2爪部と摺動部材とが係合して第1爪部が開いた状態を示す図、(b)は第2爪部と摺動部材との係合を保持したままスプール及び軸部材が第2方向へと移動する状態を示す図、(c)はスプール位置のロックが解除された状態を示す図。 本発明の第2の実施の形態に係るリニアソレノイドバルブを示す模式図。
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態に係るリニアソレノイドバルブ1について図1乃至図3に沿って説明をする。リニアソレノイドバルブ1は、自動変速機に搭載された摩擦係合要素の油圧サーボに作動油圧を直接供給するダイレクトリニアソレノイドバルブであり、図1(a)に示すように非通電時には、非出力状態となるノーマルクローズ型のリニアソレノイドバルブである。
具体的には、このリニアソレノイドバルブ1は、図1に示すように、供給される電力に応じてプランジャ15を駆動するソレノイド部10と、スプール21の移動によって各ポートの開口量を調節可能なバルブ部20と、スプール21の位置をロック可能なロック機構30とを備えて構成されている。
ソレノイド部10は、ヨークとしての機能を有するケース(以下、「ヨーク」という)11と、このヨーク11内部に配設されたボビン121に巻回されたコイル12と、バルブ部20側にてヨーク11に固定されると共にこのバルブ部20側からコイル12の内周面に沿って延設される第1コア13と、円筒状に形成されていると共にコイル12の内周面に沿って第1コア13の端部との間に所定の間隔を存するように延設された第2コア14と、この第2コア14の中空部141に嵌挿されている上記プランジャ15と、ステンレススチール等の非磁性金属製の軸部材16と、を備えている。
第1コア13は、第2コア14と対向するソレノイド部10側の端面に軸方向に凹んだ凹部131を形成していると共に、その中心には、凹部131が形成された端面とは反対側の端面から上記凹部131に亘って貫通した貫通孔132が形成されている。上記凹部131は、第2コア14の中空部141と軸心を一致させて形成されており、プランジャ15がこの第2コア14の中空部141及び第1コアの凹部131内を摺動可能なように構成されている。また、貫通孔132には、凹部131とは反対側の端面から上記軸部材16が嵌挿されており、これにより、軸部材16のソレノイド部10側の端部が凹部131内でプランジャ15の端部と接触すると共に、このプランジャ15により軸部材16を押圧可能となっている。
更に、ソレノイド部10の外周には、コイル12に電気を供給するターミナル17が設けられている。上記ヨーク11、第1及び第2コア13,14、プランジャ15は、純度の高い鉄などの強磁性体によって形成されていると共に、第1及び第2コア13,14との間の隙間は非磁性体として機能するため、コイル12に電気が供給されるとヨーク11、第2コア14、プランジャ15、第1コア13の順番に磁束が流れる磁束回路が形成される。この磁束回路が形成されると、軸方向に移動可能なプランジャ15が固定された第1コア13に向かって吸着され、このプランジャ15に第1方向(ソレノイド部10側からバルブ部20側へ向かう方向)への駆動力が生じる。
一方、バルブ部20は、入力ポートPin、出力ポートPout、排出ポートPex、フィードバックポートPfbなどの各種ポートが形成されたスリーブ22と、このスリーブ22の中空部221内に嵌挿される上記スプール21と、スリーブ22の先端部に取り付けられたエンドプレート23とこのエンドプレート23と対向するスプール21の端部と間に縮設されたスプリング(付勢部材)24とを有している。
スリーブ22は、図1において、バルブ部20側からソレノイド部10側に向かって軸方向に、フィードバックポートPfb、入力ポートPin、出力ポートPout、排出ポートPexの順番でポートが並ぶように形成されている。また、このスリーブ22は、エンドプレート23が設けられたのとは反対側の端部にてソレノイド部10と連結している。このため、上記ソレノイド部10の軸部材16は、軸方向においてプランジャ15とスプール21との間に位置することとなると共に、スプール21のソレノイド部10側の端面215及びプランジャ15のバルブ部20側の端面のそれぞれと当接して軸方向に移動可能となっている。
また、スプール21は、上記入力ポートPinの近傍に配設される第1ランド部211と、排出ポートPexの近傍に配設される第2ランド部212と、フィードバックポートPfbの近傍に配設される第3ランド部213と、第3ランド部213に対抗して配置されこの第3ランド部213よりも小径な第4ランド部214とを有している。
スプール21には、軸部材16を介して伝達されるプランジャ15からの第1方向への駆動力が働くと共に、スプリング24の付勢力及び第3及び第4ランド部213,214の径差によって生じる軸方向の力がこの第1方向とは反対の第2方向へと作用する。このため、スプール21は、これら第1方向及び第2方向に作用する軸方向の力が釣り合った位置で停止する。従って、ソレノイド部10が非通電状態の場合、プランジャ15からの第1方向の駆動力は生じないため、スプール21の位置はスプリング24の付勢力により図1(a)のように第2方向側の端部まで移動した位置となり、第1ランド部211により入力ポートPinが遮断されると共に出力ポートPoutと排出ポートPexとが連通される。
一方、ソレノイド部10に電気が供給されると、スプール21はプランジャ15からの駆動力により第1方向側へと移動して、入力ポートPinを開口させる。すると入力ポートPinと出力ポートPoutとが連通し、摩擦係合要素の油圧サーボへと作動油圧が出力ポートPoutから出力される。
なお、図1(b)のスプール21の位置にて出力ポートPoutからは最大圧の作動油圧が出力される。従って、非ロック時においては、スプール21は、通常、図1(a)に示す位置と図1(b)に示す位置との間で軸方向に移動される。また、フィードバックポートPfbと連通するフィードバック油室には、オリフィス218が穿設されており、フィードバックポートPfbに作動油圧が直接入力されたとしても、フィードバック油室内のフィードバック油圧は作動油圧よりも低くなる。
ついで、ロック機構30の構成について図2及び図3に基づいて説明をする。ロック機構30は、スプール21から径方向外側に突出した突出部31と、第1及び第2爪部321,322を有する爪部材32と、軸部材16に摺動可能に設けられた摺動部材33とを備えて構成されている。
上記突出部31は、スプール21のソレノイド部10側の端部に形成されており、このソレノイド部10側の端部にて第2方向に向かって径が大きくなるように傾斜したテーパ面311と、スプール21のソレノイド部10側の端面215とを有して構成されている。
また、爪部材32は、ソレノイド部10に対して固定されて設けられていると共に、上記第1及び第2爪部321,322がスプール21のソレノイド部10側の端部に向かって延設されている。より詳しくは、第1爪部321は、その先端が非ロック時において上記突出部31よりもバルブ部20側に位置するように第1方向に向かって延設されていると共に、この先端部が径方向内側に屈曲して形成されている。そして、この内径側に屈曲形成された先端部により爪部分を周方向複数箇所に形成している。
更に、第2爪部322も同様にその先端部が径方向内側に屈曲して形成されて爪部分を周方向複数箇所に形成していると共に、この第2爪部322は上記第1爪部321に対して固定されている。また、この第2爪部322は、爪部分の位置が第1爪部321よりもソレノイド部10側に位置するように、第1爪部321に対して軸方向位置が異なるように固定されている。このため、非ロック時においては、この第2爪部322の爪部分は、突出部31よりもソレノイド部10側に位置するように構成されている。即ち、本実施の形態においては、これら第1爪部321と第2爪部322の爪部分との間を突出部31が移動する範囲が、スプール21の非ロック時における移動範囲となっている。
また、摺動部材33は、上述したように軸部材16に摺動可能に設けられていると共に、その摺動範囲のソレノイド部10側の限界が軸部材16から径方向外側に延設されたフランジ部35によって規定されていると共に、摺動範囲のバルブ部20側の限界が軸部材16のバルブ部20側の端部に取り付けられたスナップリング36によって規定されている。
ついで、上記ロック機構30によるスプール21の軸方向位置のロック動作及びその解除動作について図2及び図3に基づいて説明をする。摩擦係合要素の係合時など出力ポートPoutから最大圧の作動油圧を一定時間、出力し続けたい場合、リニアソレノイドバルブ1は、ターミナル17からソレノイド部10に電力が供給されて、プランジャ15が非ロック時に駆動する第1制御領域よりも第1方向側の第2制御領域(例えば図2(c)の位置)まで駆動させられる。
すると、図2(a)に示すように、スプール21が第1方向へと移動すると共に、突出部31のテーパ面311と第1爪部321が当接し、このスプール21の第1方向の動きに沿って図2(b)に示すように径方向外側に向かってを開きながらこのテーパ面311を第1爪部321が登って行く。即ち、第1爪部321は、プランジャ15が第2制御領域まで駆動されると、上記テーパ面311の傾斜により径方向外側に開かれて、スプール21の第1方向側への移動を許容する。
そして、上記図2(b)の状態から更に第1方向へとスプール21が移動して行くと、図2(c)に示すように第1爪部321が上記突出部31を乗り越える。すると、この突出部31のテーパ面311と当接することにより開いていた第1爪部321は、その弾性によって内径側へと向かって閉じる。第1爪部321が閉じると、スプール21がスプリング24の付勢力によって第2方向側へと移動しようとしても、この第1爪部321がスプール21のソレノイド部10側の端面(突出部31のバルブ部20側の端面)215と当接して引っ掛り、スプール21の第2方向への移動が第1爪部321によって規制される。
この時、スプール21は、上記第1爪部321と突出部31のバルブ部20側の端面215との当接と、スプリング24及びフィードバック圧からの第2方向への押し圧力とによって図2(c)の位置にロックされている。このため、リニアソレノイドバルブ1は、ソレノイド部10が非通電状態にされ、これにより、スプール21の軸方向位置のロックが完了する。
一方、スプール21の軸方向位置のロックを解除する場合、ソレノイド部10にロック時よりも大きな電流が供給されて、プランジャ15が第2制御領域よりも第1方向側の第3制御領域(例えば、図3(a)の位置)まで駆動される。すると、図3(a)に示すように、フランジ部35と当接して軸部材16と一体となって第1方向へと移動する摺動部材33と第2爪部322とが係合する。これら摺動部材33と第2爪部322とが係合すると、第2爪部322は第1爪部321よりも爪部材32の基部側に位置しているため、第1爪部321が第2爪部322よりも大きく径方向外側に開くこととなる。即ち、第2爪部322と摺動部材33とが係合することによって、第1爪部321は、突出部31との引っ掛り(バルブ部20側の端面215との当接)が解除されるように、径方向外側に開いた状態となってその状態が保持される。
そして第2爪部322と摺動部材33とが係合すると、ソレノイド部10への電力の供給がストップされ、スプリング24の付勢力及びフィードバック圧による第2方向への押し圧力によって、図3(b)に示すように、スプール21、軸部材16及びプランジャ15が一体となって第2方向へと移動される。この時、摺動部材33は、軸部材16と摺動するため、軸部材16のみが第2方向へと移動して行き、第2爪部322との係合は保持される。
これにより、第1爪部321と突出部31との引っ掛りが解除された状態で、スプール21は、第2方向へと移動することができ、図3(c)に示すように、非ロック時の移動範囲内へと戻ることができる。なお、図3(b)のスプール21が非ロック時の移動範囲内に入る際に、摺動部材33はスナップリング36と当接して軸部材16と一体に第2方向へと移動して行くため、第2爪部322との係合は解除され、第1爪部321は内径方向へとその弾性で閉じることができるようになる。
上述したように、本実施の形態に係るリニアソレノイドバルブ1は、第1爪部321をスプール21の突出部31が第1方向側から移動して来る際には開き、第2方向側から移動してくる際には引っ掛るように構成している。このため、プランジャ15を非ロック時に駆動する第1制御領域よりも第1方向側の第2制御領域まで駆動させて、スプール21の突出部31をソレノイド部10側からバルブ部20側へと移動させると、第1爪部321と突出部31との引っ掛かりによりスプール21の第2方向への移動を規制することができる。従って、上記第1爪部321と突出部31との引っ掛りとスプリング24からの第2方向への付勢力とによって、ソレノイド部10に電流を供給せずともスプール21の軸方向位置を所定の位置にロックすることが可能となるため、リニアソレノイドバルブ1の消費電力を低減することができる。
また、第1爪部321に固定された第2爪部322と軸部材16に摺動可能設けられた摺動部材33とを用いた簡単な構成によって、第1爪部321と突出部31との引っ掛りが解除されるように第1爪部321を径方向外側に開いた状態にし、この第1爪部321と突出部31との引っ掛りが解除された状態を、スプリング(付勢部材)24の付勢力によりスプール21が非ロック時の移動範囲内に戻るまで保持する解除機構を構成することができる。
即ち、プランジャ15が第3制御領域まで駆動させて第2爪部322と摺動部材33とを係合させることにより、第1爪部321を径方向外側に開いて突出部31との引っ掛りを解除することができる。また、摺動部材33は軸部材16に対して摺動可能であるため、スプリング24の付勢力によってスプール21及び軸部材16が第2方向に移動したとしても、スプール21が非ロック時の移動範囲に入るまで第2爪部322と係合して、第1爪部321が開いた状態を保持することができる。
このように、リニアソレノイドバルブ1は、非ロック時の第1制御範囲よりも第1方向側へとプランジャ15を移動させることによって、第1爪部321を開閉させる簡単な構造によりスプール21の位置をロック及び解除する事が可能となる。また、上記第1爪部321を開閉するために専用の駆動源を必要ともしない。
<第2の実施の形態>
ついで、本発明の第2の実施の形態に係るリニアソレノイドバルブについて図4に基づいて説明をする。第2の実施の形態のリニアソレノイドバルブは、第1の実施の形態のリニアソレノイドバルブが、ノーマルクローズ型のリニアソレノイドバルブであったのに対して、非通電時に出力ポートから油圧を出力するノーマルオープン型のリニアソレノイドバルブである点についてのみ第1の実施の形態と相違している。そのため、以下の説明では、構成の異なるバルブ部の構成についてのみ説明し、その他の説明は省略する。
図4に示すように、第2の実施の形態のリニアソレノイドバルブ1のバルブ部20は、スリーブ22にバルブ部20側からソレノイド部10側に向かって軸方向に排出ポートPex、出力ポートPout、入力ポートPin、フィードバックポートPfbの順でポートが形成されている。
このため、ソレノイド部10が非通電状態の場合、入力ポートPinと出力ポートPoutとが連通し、摩擦係合要素の油圧サーボへと作動圧が出力ポートPoutから出力される。また、ソレノイド部10に電気が供給されると、スプール21はプランジャ15からの駆動力により第1方向側へと移動して、入力ポートPinを第1ランド部211で遮断すると共に、出力ポートPoutと排出ポートPexとを連通させる方向に移動することとなる。
従って、ロック機構30によってスプール21の位置を第1方向側に移動させて軸方向所定位置にロックした場合、入力ポートPinを遮断して出力ポートPoutから作動油が出力されない状態を維持することができる。
なお、上述の実施の形態においては、摺動部材33及び第2爪部322によって解除機構を構成したが、例えば、第1爪部321の内径側への閉じ速度を遅くするダンパ機構などによっても上記解除機構は構成することができる。また、スプール21を第1方向とは反対の第2方向に向かって付勢する付勢部材としてスプリング24を用いたが、これに限らずどのような付勢部材を用いても良い。
、1:リニアソレノイドバルブ、10:ソレノイド部、15:プランジャ、16:軸部材、20,20:バルブ部、21:スプール、22:スリーブ、24:付勢部材(スプリング)、30:ロック機構、31:突出部、33:摺動部材,解除機構、215:端面、321:第1爪部、322:第2爪部,解除機構、Pin:入力ポート、Pout:出力ポート、Pex:排出ポート

Claims (3)

  1. 供給される電力に応じてプランジャを駆動するソレノイド部と、
    入力ポート、出力ポート及び排出ポートが形成されたスリーブに嵌挿されると共に前記プランジャの駆動によって第1方向に押圧されるスプールと、このスプールを前記第1方向とは反対の第2方向に向かって付勢する付勢部材とを有し、前記スプールの移動によって各ポートの開口量を調節可能なバルブ部と、
    前記スプールの位置をロック可能なロック機構と、を備え、
    前記ロック機構は、
    前記スプールから径方向外側に突出した突出部と、
    先端が径方向内側に屈曲して形成されると共に、前記プランジャが非ロック時に駆動する第1制御領域よりも前記第1方向側の第2制御領域まで駆動された際に径方向外側に開かれて、前記スプールの前記第1方向への移動を許容すると共に、閉じられた際に前記突出部の前記バルブ部側の端面に当接して前記スプールの前記第2方向への移動を規制する第1爪部と、
    前記プランジャが前記第2制御領域よりも前記第1方向側の第3制御領域まで駆動されることによって、前記第1爪部と前記突出部の前記バルブ部側の端面との当接が解除されるように前記第1爪部を径方向外側に開いた状態にし、前記第1爪部と前記突出部の前記バルブ部側の端面との当接が解除された状態を、前記付勢部材の付勢力により前記スプールが非ロック時の移動範囲内に戻るまで保持する解除機構と、を備えた、
    ことを特徴とするリニアソレノイドバルブ。
  2. 前記解除機構は、
    前記第1爪部に対して軸方向位置が異なるように固定されると共に、先端が径方向内側に屈曲して形成された第2爪部と、
    前記プランジャと前記スプールとの間に配設され、これらプランジャ及びスプールの端面と当接して軸方向に移動可能な軸部材に摺動可能に設けられ、前記プランジャが前記第3制御領域まで駆動されることにより前記第2爪部と係合して前記第1爪部を径方向外側に開いた状態に保持し、この状態で前記軸部材と摺動することで前記付勢部材の付勢力により前記スプールを前記第2方向側に移動可能にし、前記非ロック時の移動範囲内に前記スプールが入ると前記軸部材と一体に移動して前記第2爪部との係合が解除される摺動部材と、を有する、
    請求項1記載のリニアソレノイドバルブ。
  3. 前記突出部は、前記スプールの前記ソレノイド部側の端部に形成され、前記第2方向に向かって径が大きくなるように傾斜したテーパ面と、前記スプールの前記ソレノイド部側の端面とを有し、
    前記第1爪部は、閉じられた際に、このスプールの前記ソレノイド部側の端面と当接する、
    請求項1又は2記載のリニアソレノイドバルブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016175464A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 日立オートモティブシステムズ株式会社 ブレーキ装置
WO2020179675A1 (ja) * 2019-03-04 2020-09-10 Kyb株式会社 電磁弁および緩衝器

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