JP2014193828A - 毛髪着色料 - Google Patents
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Abstract
【課題】
毛髪に対する自然な黒さ、色なじみを有し、毛髪に対する付着性にも優れ、また仕上がり時のべたつきや色移りがなく、さらには経時安定性にも優れた白髪隠し用の毛髪着色料を提供すること。
【解決手段】
イカスミ由来メラニン、カチオン性界面活性剤、皮膜形成剤を含有することを特徴とする白髪隠し用の毛髪着色料。
【選択図】なし
毛髪に対する自然な黒さ、色なじみを有し、毛髪に対する付着性にも優れ、また仕上がり時のべたつきや色移りがなく、さらには経時安定性にも優れた白髪隠し用の毛髪着色料を提供すること。
【解決手段】
イカスミ由来メラニン、カチオン性界面活性剤、皮膜形成剤を含有することを特徴とする白髪隠し用の毛髪着色料。
【選択図】なし
Description
本発明は白髪隠し用の毛髪着色料に関し、さらに詳細には、イカスミ由来メラニンと、カチオン性界面活性剤、皮膜形成剤を含有した白髪隠し用の毛髪着色料であって、毛髪に自然な黒さを与え、また毛髪への付着性に優れながらもべたつかず、色移りをすることがなく、更には保存安定性にも優れた白髪隠し用の毛髪着色料に関するものである。
白髪に着色、染色を施すことを目的とした毛髪染毛料は、単に顔料、着色粉体等を毛髪に付着させる一時着色料、酸性染料等の非酸化型染料を毛髪に染着させる酸性染料(いわゆるヘアマニキュア、酸性ヘアカラー等)、毛髪内部で酸化染料を重合させる永久染毛剤の3種類に分類される。このうち、永久染毛剤は高い染着力と持続性を持つが、毛髪内部において酸化反応を起こすため、毛髪に対するダメージが大きいという弊害がある。また、使用方法でも薬液を混合して白髪に塗布してから一定時間放置し、その後洗い流すという手順が必要であり、時間がかかったり面倒という難点がある。一方、酸性染料は酸化反応を起こさないので、毛髪へのダメージは少ないが、その分染着力が低い。また、毛髪に塗布して放置する使用方法なので、時間がかかったり面倒という難点がある。一時着色料は、上述したような作業の煩雑さがなく、白髪が気になった部分に塗布するだけで手早く着色でき、シャンプーで洗い落とせる等の利便性から、近年では一時着色料のニーズが高まってきている。
従来、一時着色料の着色剤としては、黒酸化鉄、黄酸化鉄、ベンガラ、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機顔料や、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料等が使用され、仕上がりの色味に応じて適宜調色し配合される。特に、黒色無機顔料である酸化鉄は、黒色の発色が高く白髪の隠蔽効果に優れているため、白髪隠し用の毛髪着色料では広く応用検討が行われている。また、これら顔料の分散性や毛髪への付着性、仕上がりの自然さや手触りなどを向上させるために、種々の技術が開示されている(例えば特許文献1、2参照)。
一方、安全性の観点からメラニン色素を着色剤として使用することも検討されている。例えば、椎茸のチロシナーゼ溶液から生成したメラニン色素(例えば特許文献3参照)や、微生物に産生させたメラニン(例えば特許文献4参照)等を毛髪着色料に配合することが検討されている。また、イカスミから採取したセピオメラニン(例えば特許文献5参照)を黒色顔料としてメイクアップ化粧料に配合する技術が開示されている。さらには、メラニンが物理的に毛髪に付着するものは、こすりおとされて皮膚を汚す場合があるとして、水溶性メラニンを錯体の状態で毛髪着色料に配合する技術も開示されている(例えば特許文献6参照)。
しかしながら、酸化鉄のような顔料を着色剤に用いると、隠蔽効果が高すぎて、毛髪着色料を塗布した部分としない部分の色調差が激しく、自毛との色の差も目立って不自然な仕上がりとなる場合があった。また、無機顔料は一般的に凝集力が強く、毛髪に塗布した後ごわついた手触りになる場合があった。一方、メラニンを着色剤として用いると色調が毛髪の黒色になじみやすく、自然な仕上がりが得られるが、白髪を隠すには色濃度が物足りない場合があった。色濃度を高めるためにメラニンの含有量を増やすと、毛髪への付着性や色移りのなさ、手触りなどの面で満足いくものが得られなかった。さらに、着色剤が製剤中で凝集を起こす場合があり、保存安定性も課題となっていた。
このため、毛髪着色料として良好な色調と隠蔽効果を有しながら、毛髪への付着性が良く、こすれても色移りせず、仕上がりの自然さや手触りといった使用感をも満足しながら、保存安定性にも優れる毛髪一時着色料の開発が望まれていた。
かかる実情において、本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、イカスミ由来のメラニンが毛髪になじみやすい色調であり、さらに元々食用に供されている素材であることから安全性も高い利点を活かし、これとカチオン性界面活性剤及び皮膜形成剤を組み合わせることによって、メラニンの分散性を高め、保存安定性も良好で、かつ毛髪への付着性と色移りのなさ、手触りに優れる毛髪着色料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は次の成分(A)〜(C);
(A)イカスミ由来メラニン
(B)カチオン性界面活性剤
(C)皮膜形成剤
を含有することを特徴とする白髪隠し用の毛髪着色料に関する。
(A)イカスミ由来メラニン
(B)カチオン性界面活性剤
(C)皮膜形成剤
を含有することを特徴とする白髪隠し用の毛髪着色料に関する。
また、成分(A)の含有量が0.1〜15質量%、成分(B)の含有量が0.01〜3質量%、成分(C)の含有量が0.1〜5質量%であることを特徴とする白髪隠し用の毛髪着色料に関する。
さらに、成分(B)が2鎖型のカチオン性界面活性剤であることを特徴とする白髪隠し用の毛髪着色料に関する。
さらに、成分(C)がカチオン性を有していることを特徴とする白髪隠し用の毛髪着色料に関するものである。
本発明の白髪隠し用の毛髪着色料は、毛髪に対する自然な黒さ、色なじみを有し、毛髪に対する付着性にも優れ、また仕上がり時のべたつきや色移りがなく、さらには経時安定性にも優れる品質を有する。
本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において、「〜」はその前後の数値を含む範囲を示すものとする。
本発明の白髪隠し用の毛髪着色料に用いられる成分(A)であるイカスミ由来メラニンは、毛髪に対する自然な黒さと色なじみを有し、自然な仕上がりで白髪を隠す着色剤として必須の成分である。本発明においては、食品や工業用、化粧料等に用いられるイカスミ由来メラニンであれば、特に制限なく好適に用いることができる。イカスミ由来メラニンは、例えば、モンゴウイカ等の墨袋の内容物をエタノールなどを用いて洗浄し、脱臭処理後、乾燥、粉砕して製造される。このようにして得られたメラニンは、黄〜茶〜黒色の色調を有するメラニン色素化合物の混合物で、おおよそ分子量は数万〜数百万程度であり、粉末状、あるいは油等に分散させたペースト状等、いくつかの形態のものが入手可能である。本発明においては、粉末状の形態が好ましく、粒子径としては200〜1000nm程度のものがより好適である。イカスミ由来メラニンは有機化合物であるため、従来の無機顔料で課題となる、表面電荷による強い凝集力のために保存安定性が損なわれたり、使用後の手触りがごわつくといった弊害を解消することができる。さらに、カチオン性界面活性剤、特に2鎖型のカチオン性界面活性剤を用いて分散性を高めることにより、顕著な保存安定性を具現化することが可能となる。
本発明の成分(A)の含有量は、特に限定されるものではないが、0.1〜15質量%(以下、「質量%」は単に「%」と略す)が好ましく、1〜10%がさらに好ましい。この範囲にすることで、毛髪に対する自然な黒さと色なじみを付与することが出来る。
本発明の白髪隠し用の毛髪着色料に用いられる成分(B)であるカチオン性界面活性剤は、本発明品において、成分(A)のイカスミ由来メラニンが安定に分散するための分散剤として優れており、製剤における成分(A)の凝集やケーキングを抑制することに寄与する。加えて、成分(B)であるカチオン性界面活性剤は、毛髪に対する親和性や吸着性に優れるため、本発明品を毛髪に塗布した際、成分(A)を毛髪にしっかりと吸着させ、付着性を高める意味でも必須の成分である。成分(B)の具体例としては、モノ長鎖アルキル型の第4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル型の第4級アンモニウム塩、エチレンオキサイド付加型の第4級アンモニウム塩等が好適なものとして挙げられる。その他には、エステル基を含有するカチオン性界面活性剤も好適に使用することができ、モノ長鎖アルキロイル型の第4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキロイル型の第4級アンモニウム塩等が挙げられる。これらの中で、2鎖型のカチオン性界面活性剤であるジ長鎖アルキル型の第4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキロイル型の第4級アンモニウム塩等は、特に成分(A)の分散能に優れており、より好ましい。成分(B)の市販例としては、モノステアリルトリメチルアンモニウムクロライドである、GENAMIN STAC(クラリアント社製)、モノベヘニルトリメチルアンモニウムクロライドである、GENAMIN KDM−P(クラリアント社製)、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライドである、アーカード2HPフレーク(ライオン社製)、パルミタミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドである、VARISOFT PATC(エヴォニック ゴールドシュミット社製)、ジパルミトイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェートである、DEHYQUART AU−56G(BASF社製)等を挙げることができ、本発明においても好適に使用することができる。
本発明の成分(B)の含有量は、特に限定されるものではないが、0.01〜3%が好ましく、0.2〜2%がさらに好ましい。この範囲にすることで、成分(A)を良好に分散させ、更に成分(A)に対して毛髪表面への親和性を与え、吸着性を高めることができる。
本発明の白髪隠し用の毛髪着色料に用いられる成分(C)である皮膜形成剤は、本発明品を毛髪へ塗布する際の、成分(A)のイカスミ由来メラニン色素の毛髪への付着性、べたつきが無く、かつ色移りのない仕上がりを与えるのに必須であり、化粧料一般に通常用いられる皮膜形成剤であれば特に制限無く用いることができる。成分(C)の具体例としては、カチオン性皮膜形成剤である、ビニルピロリドン−N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、アクリル酸アミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリル酸アミド)コポリマー、ポリクオタニウム−106、またノニオン性皮膜形成剤である、ポリビニルピロリドン、(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマー、またアニオン性皮膜形成剤である、(アクリレーツ/t−ブチルアミド)コポリマー、N,N−ジメチルアンモニウムα−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸ブチル共重合体等を挙げることができる。これらの中で、カチオン性皮膜形成剤は、毛髪への付着性や、べたつきが無くかつ色移りのない仕上がりにおいて特に優れており、より好適に用いることができる。成分(C)の市販例としては、ビニルピロリドン−N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩液である、H.C.ポリマー 2L(大阪有機化学工業社製)、(アクリル酸アミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリル酸アミド)コポリマーである、サルケア SC60(BASF社製)、ポリビニルピロリドンである、ルビスコール K90(BASF社製)、(ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール)コポリマーである、ルビセット Clear(BASF社製)、N,N−ジメチルアンモニウムα−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸ブチル共重合体であるユカフォーマー SM(三菱化学社製)、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマーAMPである、プラスサイズ L−6330(互応化学工業社製)等を挙げることができ、本発明においても好適に用いることができる。
本発明の成分(C)の含有量は、特に限定されるものではないが、0.1〜5%が好ましく、1〜3%がさらに好ましい。この範囲にすることで、本発明品を毛髪へ塗布する際に、成分(A)のイカスミ由来メラニンを毛髪へ良好に付着させ、べたつきが無く、かつ色移りのない優れた仕上がりを実現できる。
本発明の白髪隠し用の毛髪着色料には、上記必須成分のほかに、通常化粧料に使用する成分、すなわち油性成分、低級アルコール、多価アルコール、保湿剤等の水性成分、紫外線吸収剤、酸化防止剤、美容成分、防腐剤、油溶性樹脂、染料、清涼剤、色素、香料等を本発明の効果を妨げない範囲で適宜含有することができる。
油性成分としては、化粧品に一般に使用される動物油、植物油、合成油等の起源の固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、モンタンワックス等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、モクロウ、ミツロウ、ゲイロウ等のロウ類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、ロジン酸ペンタエリスリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、キャンデリラワックス等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、高重合メチルポリシロキサン、高重合メチルフェニルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、架橋型メチルフェニルポリシロキサン、架橋型ポリエーテル変性メチルポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、ステアリル変性メチルポリシロキサン、ポリビニルピロリドン変性メチルポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カリウム、12―ヒドロキシステアリン酸等の油性ゲル化剤等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。
水性成分としては、水に可溶な成分であれば何れでもよく、その他に、例えばエチルアルコール、ブチルアルコール等の低級アルコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。また保湿剤として、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等が挙げられ、これらより1種又は2種以上用いることができる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、パラアミノ安息香酸系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4´−メトキシベンゾイルメタン、オキシベンゾン等が挙げられ、これらより1種又は2種以上用いることができる。
酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられ、これらより1種又は2種以上用いることができる。
本発明の白髪隠し用の毛髪着色料は、その用途目的、方法、使用する環境等に応じ、水性、水中油型、油中水型、油性等のいずれの剤型にも適用でき、液状、乳液状、ゲル状、クリーム状、固形状などの各種の形態で製剤とすることが可能である。また、その剤に応じて、ディスペンサー、ポンプ、チューブ、ジャー、アトマイザー、エアゾールなど各種の容器に充填することや、ブラシ、コーム、スポンジ、チップ等の小道具も適宜使用することも可能である。
本発明の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、成分(A)、成分(B)とを予め混合分散処理した後、得られた複合体に成分(C)及び精製水などを適量加え均一に混合撹拌することで、白髪隠し用の毛髪着色料を得ることが可能である。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
実施例1〜10及び比較例1〜6:白髪隠し用の毛髪着色料(乳液状)
下記表1及び表2に示す白髪隠し用の毛髪着色料を調製し、その自然な色なじみと黒色発色、毛髪への付着性、べたつきが無く色移りの無い仕上がり、経時安定性に関して、下記の方法により評価した。その結果も併せて表1及び表2に示す。
下記表1及び表2に示す白髪隠し用の毛髪着色料を調製し、その自然な色なじみと黒色発色、毛髪への付着性、べたつきが無く色移りの無い仕上がり、経時安定性に関して、下記の方法により評価した。その結果も併せて表1及び表2に示す。
注1: アイカブラックS (日本葉緑素社製)
注2: アーカード 2HP−75 (ライオンアクゾ社製)
注3: DEHYQUART L−80 (BASF社製)
注4: アーカード 18−63 (ライオンアクゾ社製)
注5: HCポリマー 2L (大阪有機化学工業社製)
注6: LUVISKOL K90 (BASF社製)
注2: アーカード 2HP−75 (ライオンアクゾ社製)
注3: DEHYQUART L−80 (BASF社製)
注4: アーカード 18−63 (ライオンアクゾ社製)
注5: HCポリマー 2L (大阪有機化学工業社製)
注6: LUVISKOL K90 (BASF社製)
(製造方法)
A:75℃に加熱溶解した成分4〜9に、成分1〜3を分散させる。
B:75℃に加熱した成分10〜11に、Aを添加し均一に乳化する。
C:Bを40℃まで冷却後、均一に溶解した成分12〜14を添加し均一に混合する。
D:容器に充填し、白髪隠し用の毛髪着色料(乳液状)を得る。
A:75℃に加熱溶解した成分4〜9に、成分1〜3を分散させる。
B:75℃に加熱した成分10〜11に、Aを添加し均一に乳化する。
C:Bを40℃まで冷却後、均一に溶解した成分12〜14を添加し均一に混合する。
D:容器に充填し、白髪隠し用の毛髪着色料(乳液状)を得る。
(評価方法)
下記評価項目について、各々下記方法により評価を行った。
(評価項目)
イ.自然な色なじみと黒色発色
ロ.毛髪への付着性
ハ.べたつかず色移りの無い仕上がり
ニ.経時安定性
<評価項目(イ)〜(ハ)、及び(ニ)の評価方法>
ヤギ毛の毛束を市販のシャンプーにて洗髪し、乾燥させた。その後、実施例1〜10、及び比較例1〜6の試料2gをそれぞれの毛束に塗布し、よくなじませ風乾させたものについて、(イ)自然な色なじみと黒色発色、(ロ)毛髪への付着性、(ハ)べたつかず色移りの無い仕上がり、について、化粧品評価専門パネル20名を用いて、以下に示す評価基準(1)に従って5段階に評価し、更に全パネルの評点の平均点を以下の判定基準(2)に従って判定した。また(ニ)の経時安定性に関しては、実施例1〜10、及び比較例1〜6を、5℃あるいは50℃の恒温条件下に60日間静置し、その後の状態を目視にて比較観察し、以下に示す判定基準(3)を用いて判定した。
下記評価項目について、各々下記方法により評価を行った。
(評価項目)
イ.自然な色なじみと黒色発色
ロ.毛髪への付着性
ハ.べたつかず色移りの無い仕上がり
ニ.経時安定性
<評価項目(イ)〜(ハ)、及び(ニ)の評価方法>
ヤギ毛の毛束を市販のシャンプーにて洗髪し、乾燥させた。その後、実施例1〜10、及び比較例1〜6の試料2gをそれぞれの毛束に塗布し、よくなじませ風乾させたものについて、(イ)自然な色なじみと黒色発色、(ロ)毛髪への付着性、(ハ)べたつかず色移りの無い仕上がり、について、化粧品評価専門パネル20名を用いて、以下に示す評価基準(1)に従って5段階に評価し、更に全パネルの評点の平均点を以下の判定基準(2)に従って判定した。また(ニ)の経時安定性に関しては、実施例1〜10、及び比較例1〜6を、5℃あるいは50℃の恒温条件下に60日間静置し、その後の状態を目視にて比較観察し、以下に示す判定基準(3)を用いて判定した。
評価基準(1):
[評価結果] :[評 点]
非常に良好 : 5点
良好 : 4点
普通 : 3点
やや不良 : 2点
不良 : 1点
[評価結果] :[評 点]
非常に良好 : 5点
良好 : 4点
普通 : 3点
やや不良 : 2点
不良 : 1点
判定基準(2):
[評点の平均点] :[判 定]
4.5以上 : ◎
3.5以上〜4.5未満 : ○
1.5以上〜3.5未満 : △
1.5未満 : ×
[評点の平均点] :[判 定]
4.5以上 : ◎
3.5以上〜4.5未満 : ○
1.5以上〜3.5未満 : △
1.5未満 : ×
判定基準(3):
[評価] :[判 定]
外観の変化は全く見られない : ◎
外観の変化はほとんど見られない : ○
若干の粉体凝集、分離が見られる : △
明らかな粉体凝集、分離が見られる : ×
[評価] :[判 定]
外観の変化は全く見られない : ◎
外観の変化はほとんど見られない : ○
若干の粉体凝集、分離が見られる : △
明らかな粉体凝集、分離が見られる : ×
表1及び表2の結果から明らかな如く、実施例1〜10の白髪隠し用の毛髪着色料は、比較例1〜6の白髪隠し用の毛髪着色料に比べ、自然な色なじみと黒色発色、毛髪への付着性、べたつかず色移りの無い仕上がり、及び経時安定性の全てにおいて優れたものであった。これに対して、成分(A)の代わりに黒酸化鉄を用いた比較例1や、成分(A)の代わりに黒酸化鉄と酸化チタンを用いた比較例2においては、塗布部と未塗布部分との色ギャップが大きく自然な色なじみが得られず、また黒酸化鉄や酸化チタンが経時で凝集してしまい経時安定性の面でも劣るものであった。また、成分(B)を含有していない比較例3においては、調製直後の段階から成分(A)が凝集してしまい、毛髪への自然な色なじみが得られず、十分な付着性が得られず、また経時安定性においても満足のいくものが得られなかった。また成分(B)の代わりにアニオン性界面活性剤であるステアリン酸ナトリウムを含有した比較例4においては、成分(A)の表面がアニオン性となっているため毛髪への付着性に劣り、また経時において成分(C)と凝集物を形成してしまったため経時安定性においても劣るものであった。また成分(B)の代わりにノニオン性界面活性剤であるポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油を用いた比較例5においては、成分(A)の分散が充分でなかったため、黒色発色性に劣り、またノニオン性界面活性剤特有のべたつきが生じ、更には経時安定性にも劣るものであった。また成分(C)を含有していない比較例6においては、毛髪に対する成分(A)の充分な付着性が得られず、そのため色移りも起こり、これらの点において著しく劣るものであった。
実施例11:白髪隠し用の毛髪着色料(ローションミスト状)
(成分) (%)
1.イカスミ由来メラニン 3.0
2.ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(注7) 0.5
3.ポリクオタニウム−106 1.5
4.エタノール 10.0
5.キサンタンガム 0.5
6.精製水 残量
注7:アーカード 22−80 (ライオンアクゾ社製)
(成分) (%)
1.イカスミ由来メラニン 3.0
2.ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド(注7) 0.5
3.ポリクオタニウム−106 1.5
4.エタノール 10.0
5.キサンタンガム 0.5
6.精製水 残量
注7:アーカード 22−80 (ライオンアクゾ社製)
(製造方法)
A:成分1〜2をロールミルを用いて均一に分散させる。
B:成分4に、A、及び成分3を添加し、均一に分散させる。
C:均一に混合した成分5〜6に、Bを添加し均一に混合する。
D:アトマイザー容器に充填し、ローションミスト状の白髪隠し用の毛髪着色料を得る。
A:成分1〜2をロールミルを用いて均一に分散させる。
B:成分4に、A、及び成分3を添加し、均一に分散させる。
C:均一に混合した成分5〜6に、Bを添加し均一に混合する。
D:アトマイザー容器に充填し、ローションミスト状の白髪隠し用の毛髪着色料を得る。
実施例11の白髪隠し用の毛髪着色料は、自然な色なじみと黒色発色、毛髪への付着性、べたつかず色移りの無い仕上がり、及び経時安定性の全てにおいて優れたものであった。
実施例12:白髪隠し用の毛髪着色料(ゲル状)
(成分) (%)
1.イカスミ由来メラニン 15.0
2.パルミタミドプロピルトリモニウムクロリド(注8) 1.0
3.PEG−6/PEG−32混合物(注9) 50.0
4.ポリビニルピロリドン 1.5
5.エタノール 5.0
6.精製水 残量
注8:VARISOFT PATC (EVONIC GOLDSCHMIDT社製)
注9:PEG−1500 (東邦化学工業社製)
(成分) (%)
1.イカスミ由来メラニン 15.0
2.パルミタミドプロピルトリモニウムクロリド(注8) 1.0
3.PEG−6/PEG−32混合物(注9) 50.0
4.ポリビニルピロリドン 1.5
5.エタノール 5.0
6.精製水 残量
注8:VARISOFT PATC (EVONIC GOLDSCHMIDT社製)
注9:PEG−1500 (東邦化学工業社製)
(製造方法)
A:成分1〜3をロールミルを用いて均一に分散させる。
B:成分4〜6を均一に溶解させた後、Aを添加し均一に混合する。
C:ジャー容器に充填し、ゲル状の白髪隠し用の毛髪着色料を得る。
A:成分1〜3をロールミルを用いて均一に分散させる。
B:成分4〜6を均一に溶解させた後、Aを添加し均一に混合する。
C:ジャー容器に充填し、ゲル状の白髪隠し用の毛髪着色料を得る。
実施例12の白髪隠し用の毛髪着色料は、自然な色なじみと黒色発色、毛髪への付着性、べたつかず色移りの無い仕上がり、及び経時安定性の全てにおいて優れたものであった。
実施例13:白髪隠し用の毛髪着色料(クリーム状)
(成分) (%)
1.イカスミ由来メラニン 5.0
2.ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド 2.0
3.ステアリルアルコール 3.0
4.ジメチコン 3.0
5.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 1.0
6.キサンタンガム 0.5
7.精製水 残量
8.(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー(注10) 2.0
9.エタノール 3.0
注10:ユカフォーマー SM (三菱化学社製)
(成分) (%)
1.イカスミ由来メラニン 5.0
2.ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド 2.0
3.ステアリルアルコール 3.0
4.ジメチコン 3.0
5.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 1.0
6.キサンタンガム 0.5
7.精製水 残量
8.(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー(注10) 2.0
9.エタノール 3.0
注10:ユカフォーマー SM (三菱化学社製)
(製造方法)
A:75℃に加熱溶解した成分2〜5に、成分1を分散させる。
B:75℃に加熱した成分6〜7に、Aを添加し均一に乳化する。
C:Bを40℃まで冷却後、均一に溶解した成分8〜9を添加し均一に混合する。
D:チューブ容器に充填し、クリーム状の白髪隠し用の毛髪着色料を得る。
A:75℃に加熱溶解した成分2〜5に、成分1を分散させる。
B:75℃に加熱した成分6〜7に、Aを添加し均一に乳化する。
C:Bを40℃まで冷却後、均一に溶解した成分8〜9を添加し均一に混合する。
D:チューブ容器に充填し、クリーム状の白髪隠し用の毛髪着色料を得る。
実施例13の白髪隠し用の毛髪着色料は、自然な色なじみと黒色発色、毛髪への付着性、べたつかず色移りの無い仕上がり、及び経時安定性の全てにおいて優れたものであった。
Claims (4)
- 次の成分(A)〜(C);
(A)イカスミ由来メラニン
(B)カチオン性界面活性剤
(C)皮膜形成剤
を含有することを特徴とする白髪隠し用の毛髪着色料 - 成分(A)の含有量が0.1〜15質量%、成分(B)の含有量が0.01〜3質量%、成分(C)の含有量が0.1〜5質量%であることを特徴とする請求項1記載の白髪隠し用の毛髪着色料
- 前記成分(B)が、2鎖型のカチオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1又は2項記載の白髪隠し用の毛髪着色料
- 前記成分(C)がカチオン性を有していることを特徴とする請求項1〜3の何れかの項記載の白髪隠し用の毛髪着色料
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013070929A JP2014193828A (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | 毛髪着色料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013070929A JP2014193828A (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | 毛髪着色料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014193828A true JP2014193828A (ja) | 2014-10-09 |
Family
ID=51839382
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013070929A Pending JP2014193828A (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | 毛髪着色料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014193828A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018002663A (ja) * | 2016-07-04 | 2018-01-11 | 学校法人中部大学 | 抗アレルギー剤 |
WO2024070264A1 (ja) * | 2022-09-26 | 2024-04-04 | 一丸ファルコス株式会社 | 毛髪着色料 |
-
2013
- 2013-03-29 JP JP2013070929A patent/JP2014193828A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018002663A (ja) * | 2016-07-04 | 2018-01-11 | 学校法人中部大学 | 抗アレルギー剤 |
WO2024070264A1 (ja) * | 2022-09-26 | 2024-04-04 | 一丸ファルコス株式会社 | 毛髪着色料 |
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