JP2014192424A - 太陽電池基板の表面処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ClF3ガスを用いた、大気圧下での気相エッチングにおいて、スライスによるダメージ層の除去と表面のテクスチャー形成を同時に実現することで工程削減による製造コスト低減と材料コスト低減を可能にする。
【解決手段】ClF3ガスエッチングにおいて高速条件による深掘り(10〜20μm)と第二ステップ以降の低速エッチング条件の浅掘り(約5μm)の同一装置による単一処理でダメージ層除去(含ゲッタ層除去)と凹凸形状制御によりテクスチャーまで一気に形成させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばシリコン基板の表面を処理する技術に関し、特に太陽電池用のシリコン基板の表面にテクスチャーを形成する技術に関するものである。
一般に、太陽電池においてセルとなるシリコン基板に太陽光が到達した場合、基板内部に進入する光と基板表面で反射する光とに分離する。
これらの光のうち基板内部に進入する光のみが光起電力効果に寄与することから、基板表面における反射率を低減するため基板表面において多数の凹凸部分が連続するテクスチャー形状に形成するようにしている。
しかし、太陽電池用シリコン基板にはインゴットからスライスした時に生じる加工変質層となる機械加工によるダメージ層が表面に残っている。シリコン基板にこのようなダメージ層が残ったままでは、十分な電流取り出しができず太陽電池として十分な変換効率が得られない。このダメージ層は基板表面近傍に存在しており、この層を除去した上で基板表面に凹凸が連続するテクスチャー構造を形成することが必要である。
従来のシリコン基板表面のテクスチャー化としては、特許文献1および特許文献2に開示されている如く、アルカリ水溶液を使った異方性エッチングにより形成される(図5参照)。
異方性エッチングとは、シリコンの面方位によるエッチング速度の差を利用するものである。具体的にはスライス時のワイヤーソー等によって生じた表面から深さ10〜20μm程度のダメージ層をエッチングした後、連続してアルカリ溶液中に30分程度浸漬することにより加工される。
水酸化カリウム、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液あるいはフッ酸と硝酸の混合液などを用いて、20μm程度シリコン基板をエッチングしてダメージ層を除去する。その後、アルカリ水溶液に30重量%のイソプロピルアルコールを添加した溶液や炭酸ナトリウム水溶液を用いたウエットエッチングによってシリコン基板表面の凹凸加工を実施することによりテクスチャーを形成する方法である。
一方で、近年半導体や液晶分野がそうであったように、ドライ化技術として反応性イオンエッチングによる方法(例えば、特許文献3及び4)などのドライエッチングの研究が試みられている(装置としては、図3に示す態様である。)。
更に、反応性イオンエッチングを用いないドライエッチングによるテクスチャーの形成方法として、三フッ化塩素ガス(ClF3)を用いたドライエッチング方法もある。
このドライエッチングの方法は、大気圧下のチャンバー内に、ステージを設けシリコン基板を載置し、ガスボンベからマスフローコントローラーを介して、所定の流量のCLF3ガスを導入しシリコン基板にClF3ガスを暴露させることで、気層中の化学反応のみでシリコンと反応させテクスチャーを形成する方法である。
特開2006−344765号公報 特開2005−311060号公報 特開2000−12517号公報 特開2002−164555号公報
現在、太陽電池に要求されているのは高効率および製造コストの低減である。上記テクスチャー構造は、太陽電池の高効率化には必須である。しかし、基板面内に均一なテクスチャー構造を形成するためには、従来テクスチャーを形成する異方性エッチングはスライス時に生ずるダメージ層を薬品で除去されるまで深いエッチングが必要であった。
しかし、スライス時に生じる加工ダメージ層は10〜20μm程度と深く、このように深い加工ダメージ層が形成されているとアルカリ溶液でのエッチング速度の低い処理では生産能力が下がってしまい、複数台の装置が必要となる課題があった。
さらに、ダメージ層除去(粗エッチング)するウエットエッチング装置とは別にテクスチャー処理を実施する装置で複数台の製造装置を必要とし初期コストが上昇する課題を有していた。さらに薬品中に長時間浸漬しておく必要がある。また一定の濃度を維持するため薬品の消耗量が大きくなり、薬液交換コストなどに関わるランニングコストが高くなることで製造コストの上昇する要因となっている。
一方で、反応性イオンエッチングによるテクスチャーを形成する方法も知られるが、真空ポンプやプラズマを発生させるための高周波電源などの高コスト部材が必要となる課題を有していた。また、プラズマプロセスによるシリコン基板面内へのイオンダメージにより、十分な電流取り出しができないことで効率低下を招くという課題を有していた。
また、ClF3ガスを用いた大気圧下でのドライエッチング方法は化学的反応のみでエッチング加工形状や大きさを面方位に沿って制御するためエッチングマスクとなる材料を事前に形成しておく必要があるという課題を有していた。
そこで本発明は、1台の装置でスライスされたシリコン基板に存在している加工ダメージ層をClF3ガスでエッチングして除去し、エッチングマスクを必要とせずClF3ガスに添加する希釈ガスとの反応によってセルフマスクを形成しながらシリコン表面に異方性のエッチングによって凹凸状のテクスチャー形状を形成させることで、生産能力を下げずに製造コスト低減と効率向上を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の太陽電池の製造方法はシリコン単結晶インゴットのスライスにより得られるシリコン単結晶基板の表面に形成されているスライス時のダメージ層を化学的に除去するとともに加工表面にテクスチャーを形成することである。
本発明のテクスチャー形成方法は、ClF3ガスを用いた大気圧を含む減圧下でのドライエッチング方法であって、ClF3ガスとシリコンとの発熱反応による反応速度を利用し、シリコン表面から約20μm程度の深いスライス時の加工ダメージ層を短時間でエッチングする条件で加工した後、連続して被加工面凹凸形状のテクスチャーを加工する。その際、ClF3ガスとN2ガスにさらにO2ガスを添加することで、シリコン基板の被加工部表面に原子状のシリコン酸化物となるセルフマスクを形成させる。これによって、それを起点とする異方性エッチングにより基板表面にピラミッド状の凹凸形状を有するテクスチャーを形成することが可能となる。
以上のように、本発明のClF3ガスを用いた大気圧を含む減圧でのドライエッチング方法を用いれば、反応性ドライエッチングのような高コストの設備を導入することなく工程数を削減するとともに表面に凹凸形状を有するテクスチャーを形成することができ、製造コストの低減を実現することができる。
本発明の実施の形態におけるエッチングフローを示す図 本発明の実施の形態を示す装置図 従来の形態を示す装置図 本発明の量産の形態を示す装置図 特許文献1に記載されたテクスチャーを形成する従来の方法を示す図 本発明の表面処理工程を実施した表面を示す電子顕微鏡写真
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態におけるエッチングフローを示す図である。図2は、図1を実施するための装置構成の図である。図1のプロセスフローに基づき、図2を用いて説明する。
エッチングを行う単結晶シリコンには、シリコンインゴットより125mm□、厚み150μmにカットおよびスライスされたものを使用した。基板の面方位は(111)面方位の基板を使用した。スライスされたウエハはスライス工程後に不純物拡散工程(熱処理)を通した基板を使用した。
太陽電池の製造に際し、図1に示すように、まず引き上げ法により製造される単結晶シリコンのインゴットをスライスし、厚さ数200μm程度のシリコンウエハを製造する工程(1)である。
太陽電池用シリコン基板の引き上げには、CZ法(Czochralski=チョクラルスキー法)と呼ばれる金属不純物が濃度数ppb以下(1ppb=10億分の1)に高純度化された多結晶シリコンを、高純度石英るつぼ内に抵抗率調整用のホウ素(B)やリン(P)とともに入れて約1400℃で溶融し回転させながら引き上げる。
本工程は、種結晶と同じ原子配列をした単結晶インゴットを製造する製造方法やCZ法に強力な磁場を発生させるMCZ法(Magnetic field applied Czochralski法)などを用いて製造する工程である。
次に、スライス工程を実施する。1本のインゴットから約1,000枚のウエハを得るために、マルチワイヤーソーが用いられる。
この工程(2)は、スライス方式として主流である遊離砥と粒方式では、砥粒を分散させたクーラントを効率よくワイヤーに付着させることによってスムーズにスライス加工される。一般に、砥粒には平均粒径:10μm程度の炭化ケイ素(SiC)をクーラントに配合したスラリー状のものが使用される。
この工程によって、基板表面から約10〜20μm程度の深さまでワイヤーソーによって生じた機械的ダメージ層が発生することが知られている。
次に、不純物拡散工程3を実施する。この工程3は、例えばP型シリコン基板ならば、オキシ塩化リン(POCl3)による熱拡散法を用い、シリコン基板内にN型のP(リン)を拡散させる。その他の方法としては、例えば、SOD、PSGなどを拡散源として適切な方法でシリコン基板内にリンを含む不純物を拡散させる方法もある。
次に、不純物拡散工程を処理したシリコン基板表面に付着する自然酸化膜除去工程を実施した後に、リンをシリコン基板内に拡散する工程でシリコン基板内に生じたリン酸化物や潜在的に存在する金属成分、有機物などの不純物成分を除去する。そして、シリコン基板表面にピラミッド状の凹凸形状を有するテクスチャー形状を形成する。
この工程は、N2ガスで希釈されたClF3ガスとの混合ガスを照射するステップを複数回繰り返し照射させることで、シリコン基板表面を150℃以下の温度でエッチングし、前記リン酸化物や金属成分、有機物などの不純物を除去する表面処理ステップ後に、連続してシリコン基板表面に凹凸形状のテクスチャーを形成するテクスチャー形成ステップを目的とする。
不純物拡散工程3の後に実施した自然酸化物除去工程まで実施したシリコン基板を常圧若しくは減圧可能な反応容器内の温度調節機構のついたステージ2上にシリコン基板を載置し、基板表面を常温から150℃以下の基板温度において、N2ガスで希釈されたClF3ガスとの混合プロセスガスを噴射する。
なお、この温度調節機構を備えたステージ2は加熱機構を備えたESC(Electro Static chuck:電気的静電吸着)ステージ2を使用した。ClF3ガスは、上述のように、シリコン基板と発熱反応によりエッチングが進行することで基板表面温度が上昇して行くため、モニターにより150℃以上の温度領域を超えないプロセス照射時間を設定し、この照射ステップを2回以上の複数回実施することで前記ダメージ層(約20μm)をエッチングする。そして、上記金属成分や有機物などの不純物を除去する。
なお、この表面処理ステップはN2ガスのみのステップを間に挟んでも効果がある。
このエッチングによる反応は等方性エッチングであり、表面にピラミッド状の凹凸形状は形成さらず、蟻の巣状の凹凸形状が形成される。
次に、連続して同じ処理室内に酸素ガスを導入し、ClF3ガスとN2ガスとO2ガスの混合ガスによるプロセスガスで被加工表面に原子状のシリコン酸化物を形成させながら、そのシリコン酸化物自体がエッチングマスクとなり異方性エッチングを進行させるための起点となり、異方性エッチングを促進し、表面にピラミッド状の凹凸形状を有するテクスチャーを形成させる。
次にシリコン基板洗浄工程(6)を実施する。このシリコン基板洗浄工程は、ClF3ガスとのエッチングによってシリコン表面に残留するフッ素や塩素成分を除去することで、大気中の水分と反応することを防止するためである。除去方法は純水に数十分浸漬する程度でよい。
また、大気放置によって表面に自然酸化膜を形成するが、前洗浄として工程(7)でフッ化水素酸水溶液に浸漬し、自然酸化膜を除去場合、室温程度の水溶液温度で約60秒表面が疎水性を呈してくることで自然酸化膜は除去される。
(実施の形態2)
本実施の形態は、上記実施の形態1で説明した工程フローで、自然酸化物除去工程まで行ったシリコン基板を、常圧もしくは減圧可能な反応容器内の温度調節機構のついたステージ2上に載置し、基板表面を常温から150℃以上に加熱保持し、基板表面にN2ガスで希釈されたClF3ガスと混合されたプロセスガスを噴射するものである。
ClF3ガスは、沸点が12℃と低いため、大気中で分解しシリコンとは発熱反応することがわかっているが、より発熱反応を促進させるため150℃以上の温度領域で前記ダメージ層(約20μm)をエッチングする表面処理ステップでより短時間で前記不純物を除去する。
なお、本実施の形態での表面処理ステップは1回で可能である。
このときのエッチングは、等方性エッチングであり表面に凹凸形状は形成されない。さらに連続して同じ処理室内に酸素ガスを適量導入し、ClF3ガスとN2ガスとO2ガスの混合ガスによるプロセスガスで、被加工表面に原子状のシリコン酸化物を形成させる。このことで、それ自体がエッチングマスクとなり異方性エッチングを進行させるための起点となり異方性エッチングを促進し、表面に凹凸形状のテクスチャーを形成させるステップである。
(実施の形態3)
本発明の形態は上記実施の形態1において実施した自然酸化膜除去工程(4)を実施せず、テクスチャー工程にて、不純物拡散工程後のシリコン基板表面に存在するリン酸化物やメタル成分および有機物などの不純物を除去し、大気中に長時間暴露することで付着した自然酸化膜をもガスエッチングにて除去するものである。
次に、連続して異方性エッチングによりシリコン基板表面にピラミッド状の凹凸を有するテクスチャーを形成することである。
不純物拡散工程3まで実施したシリコン基板を常圧もしくは減圧可能な反応容器内の温度調節機構のついたステージ2上にシリコン基板を載置し、ClF3ガスとN2ガスの混合ガスを150℃以上の温度領域に加熱保持されたシリコン基板に照射し、大気暴露によって表面に形成された自然酸化膜を除去する。
次に連続して前記加工ダメージ層(約20μm)をエッチングする条件で前記不純物を除去する。このときのエッチングは等方性エッチングであり、表面に凹凸形状は形成されない。
さらに連続して同じ処理室内に酸素ガスを適量導入し、ClF3ガスとN2ガスとO2ガスの混合ガスによるプロセスガスで被加工表面に原子状のシリコン酸化物を形成させることによって、それ自体がエッチングマスクとなり異方性エッチングを進行させるための起点となり異方性エッチングを促進し、表面にピラミッド状を有する凹凸形状のテクスチャーを形成させる。
ただし、これは、ClF3ガスとシリコン基板との発熱反応を利用して強固な結合エネルギーをもつ自然酸化膜を除去するに当って、ClF3ガスの濃度の高いガス流量条件で150℃以上の基板温度確保した状態でシリコンをエッチングしながら自然酸化膜を除去しながら前記リン酸化物や金属成分、有機物などの不純物を除去する。
(実施例)
本発明の表面エッチング装置を用いて、前記スライス工程で生じた機械的ダメージや不純物をN2ガスで希釈したClF3ガスとの混合ガスを基板に照射することでエッチング除去する表面処理ステップを実施した後、同一の容器内で連続して、前記混合ガスにさらにO2ガスを添加した混合ガスによりシリコン基板表面にピラミッド状の凹凸形状を有するテクスチャー形成ステップによりピラミッド状の凹凸を有するテクスチャーを形成した。
使用した基板は面方位面(111)の単結晶シリコンウエハ(基板表面の面積:125mm×125mm、厚み200μm)を使用した。シリコン表面には不純物拡散工程(C)後に生じた自然酸化膜を除去するため、あらかじめフッ化水素濃度(%)のフッ化水素酸水溶液に浸漬し、自然酸化膜を除去する。
この場合、室温程度の水溶液中に数十秒で表面が疎水性を呈してくると自然酸化膜は除去されている。
自然酸化膜除去を実施したシリコン基板を反応容器に載置したのち圧力計8をモニターしながら、真空ポンプ10を操作して、窒素ガスで90KPaの圧力保持を行った後、図2には記述していないが、別途、移載室などから、シリコン基板4の搬送を行いチャンバー1内の温度調節可能なステージ2上に載置する。
このとき、移載室もあらかじめ不活性ガスで保持されていることが望ましい。
なお、不活性ガスであれば何を選んでもよいが、コストを考えて窒素ガスを選択することが最も望ましいと考えられる。このとき、ステージ2内に備えた加熱機構により100℃にシリコン基板を温度保持したが、150℃を越えない温度であることが好ましい。
この反応室内で不活性ガスと十分に空気との置換ができた場合には、チャンバー1の内部の水分が存在しないため、チャンバー1のステージ2上にシリコン基板4を載置したのち、ガスボンベ5から、マスフローコントローラー6を通してN20:10SLM、ClF3ガス0.5SLMで流量制御を行い、チャンバー1内のガス導入用のノズル7よりシリコン基板4に導入し圧力調整弁9で反応容器内の圧力を90KPaに制御する。
ここで、N2ガスに希釈されたClF3ガスとの混合は、ノズル7から導入され、90KPaの圧力を維持しながら真空ポンプ10より排気されている。ガスボンベ5が複数記載しているのは、プロセスガスを複数種類、想定しているためである。ノズル7は、チャンバー1の中にさらに設置されたインナー容器14の中で拡散する2重構造になっており、シリコン基板4全面にプロセスガスを均一に接触させるための構造になっている。
N2ガスに希釈されたClF3との混合ガスに暴露されたシリコンは、直ちに化学反応しながらシリコンのフッ素化合物となってシリコン基板のエッチングが進行するが、100℃に加熱されたシリコンはシリコンのフッ素化合物(SiF4)として10μm/分以上の高速でエッチング反応が進む。この反応は等方性エッチングが支配的なメカニズムで高速エッチングが進行し、インゴットのスライス工程で入った機械的ダメージ層:約10〜20μm程度の深さを基板表面から均等に除去した結果が図6である。
図6において、(a)は上面図、(b)は断面図である。
この表面処理ステップを導入することで、前記機械的ダメージ層を除去するとともに、前記リン酸化物やメタル成分、有機物などの不純物を除去する。
次に、温度調節機構つきのステージ2上でシリコン基板を130℃に温度保持をした後、同一反応室内にO2ガス2SLMを導入し、前記表面処理ステップで使用したN2ガス:10SLMとClF3ガス:0.5SLMに添加した混合ガスで90KPaの圧力を保持し、2分間エッチングすることで、シリコン基板表面にピラミッド状の凹凸を有するテクスチャーを形成する。
ClF3ガスを含むテクスチャーを形成するメカニズムについては、次のように推測される。
ClF3ガスはシリコンと非常に反応性が高く、化学反応してSiF4になり気層中に拡散していく、このとき面方位のエッチング速度比によって異方性エッチングが起こると考えられるが、我々は添加ガスである酸素ガスが、ClF3ガスがシリコンとの発熱反応時に被加工面上で形成されるシリコン原子の酸化物となり、これがエッチングマスクとなることと前記面方位のエッチングレート差でテクスチャーが形成される。
また反応は、発熱反応であるため適度な温度以上になると反応速度が爆発的に速くなるため、テクスチャーの形状や大きさを制御するためにはある程度のエッチング速度以下に抑えるためには基板表面温度を制御するためClF3に添加するN2ガスの混合比を最適化することで、前記工程(C)でシリコン基板表面に残ったリン酸化物などを除去することができる。
このようにClF3ガスに添加するN2ガス流量を最適化しながらある程度シリコン基板表面をエッチングし、不純物を除去した後,連続してO2ガスを添加することで、シリコン被加工面に原子状の酸化物を形成させながらエッチングが進行する。そのため、そのシリコン酸化物がエッチングマスクとなって面方位のエッチングレート差を利用し、異方性エッチングをすることが可能となる。
なお、添加ガスとして導入する酸素ガスはシリコン酸化物(SiO2)は、形状の最適化を実施する上でもエッチング速度を制御させるためにも必要である。
ここで、ClF3ガスと添加する酸素ガスの流量比は、最適にコントロールされなければならない。チャンバー1内を空気で大気圧保持されている場合、空気中の酸素量が不安定なため、見かけの流量比と実際の流量比が異なるため、所望のテクスチャーが形成できない可能性がある。
この意味でも、チャンバー1内をあらかじめ不活性ガスで保持することは重要である。もし、このプロセス中にClF3と空気中の水分H2Oが化学反応した場合、ClF3と爆発的に反応することで基板表面温度が上がり、最適なテクスチャー形状の制御が困難になる。また、人体に有害なフッ酸(HF)が生成されチャンバー1の内部材に付着し装置メンテナンス時に人体に害を及ぼすことも考えられる。
図4は、図2の構成の装置から、連続処理を可能にさせた実施の形態を示す図である。シリコン基板4は複数枚処理させるため、搬送トレイ16上に、複数枚載置されており、搬送トレイ16が搬送ローラー15上を走行する仕組みになっている。ノズル7はチャンバー1に固定される。
なお、チャンバーは複数個設けてもよい。チャンバーは、チャンバー1の構成と同様に、エッチングが可能なチャンバーでもよいし、そうでなくてもよいが、あらかじめ不活性ガスで大気圧の保持を行うことは言うまでもない。この構成の場合でも、このプロセス中にClF3と空気中の水分H2Oが化学反応した場合、有害なフッ酸(HF)が生成され、チャンバー内部材だけでなく搬送トレイ16にも付着する可能性があるので危険度はより高くなる。
なお、前記実施の形態を示す方法で、大気圧での保持は、チャンバー1からのガス漏えいを防止するために、大気圧より弱減圧下で実施してもよい。
本発明のClF3ガスを用いた大気圧下でのドライエッチングによるテクスチャー形成方法は、フッ酸などの人体に有害な物質を生成するだけでなく、ClF3ガスと酸素なとの混合ガスでエッチングする場合には、ガス比のコントロールを容易にさせる効果も期待できる。この技術は、テクスチャー形成方法だけでなく、ClF3を用いた加工用途すべてに応用できる。
1 チャンバー
2 ステージ
4 シリコン基板
5 ガスボンベ
6 マスフローコントローラー
7 ノズル
8 圧力計
9 圧力調整弁
10 真空ポンプ

Claims (5)

  1. シリコンインゴットがスライスされたシリコンウエハを表面処理することによってシリコン基板表面にテクスチャー構造を形成する方法であって、
    前記シリコンウエハの表面に、大気圧以下の減圧環境で10%以上の濃度に希釈されたエッチングガスを導入し150℃以上で複数回ノンプラズマエッチングを行い、
    上記シリコンウエハの加工変質層を除去した後、連続して5%以下に希釈されたエッチングガスを導入し、130℃以下の温度でノンプラズマエッチングを行い、前記シリコンウエハの表面にテクスチャー構造を形成すること、
    を特徴とする太陽電池基板の表面処理方法。
  2. 前記エッチングガスは、ClF3,XeF2,BrF3およびBrF5からなる群から選ばれる一以上のガスを含む、請求項1に記載の太陽電池基板の表面処理方法。
  3. 前記エッチングガスを希釈するガスは、分子中に酸素原子を含有するガスをさらに含む、請求項1又は2に記載の太陽電池基板の表面処理方法。
  4. 前記エッチングガスを希釈するガスは分子中に窒素原子を含有するガスをさらに含む、請求項1〜3の何れか一項に記載の太陽電池基板の表面処理方法。
  5. 前記シリコンウエハの表面処理によるSiウエハのエッチング量は、20μm以下である請求項1記載の太陽電池基板の表面処理方法。
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