JP2014190281A - 鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一時停止中に運転者に発進意思が無いことを読み取り内燃機関を停止させてアイドルストップを行い、アイドルストップ中に運転者に発進意思があることを読み取り内燃機関の再始動を行い、発進準備を早期に完了できる鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置。
【解決手段】車体フレーム2に支持される内燃機関4と変速機5を有し、回動動作により変速機の変速段を選択する変速操作子7を備える鞍乗型車両1の、停止条件が成立すると内燃機関を停止し、再始動条件が成立すると内燃機関を再始動するアイドルストップ制御装置において、鞍乗型車両が一時停止中に、変速操作子が中立位置であることを含む前記停止条件で内燃機関を停止して鞍乗型車両をアイドルストップ状態とし、アイドルストップ状態中に、変速操作子が所定角度以上回動されたことを含む再始動条件で、内燃機関を再始動することを特徴とする鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置。
【選択図】図5
【解決手段】車体フレーム2に支持される内燃機関4と変速機5を有し、回動動作により変速機の変速段を選択する変速操作子7を備える鞍乗型車両1の、停止条件が成立すると内燃機関を停止し、再始動条件が成立すると内燃機関を再始動するアイドルストップ制御装置において、鞍乗型車両が一時停止中に、変速操作子が中立位置であることを含む前記停止条件で内燃機関を停止して鞍乗型車両をアイドルストップ状態とし、アイドルストップ状態中に、変速操作子が所定角度以上回動されたことを含む再始動条件で、内燃機関を再始動することを特徴とする鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置。
【選択図】図5
Description
本発明は、内燃機関と変速機を有し、回動動作により変速段を選択する変速操作子を備えた鞍乗型車両用のアイドルストップ制御装置に関する。
従来の鞍乗型車両において、アイドリング時の排気ガスや燃料消費を抑えるために、車両を停止させると内燃機関が自動停止し、停止状態から所定の動作が行なわれると内燃機関を自動的に再始動させて車両の発進に備えるアイドルストップ制御装置が、例えば下記特許文献1に示されている。
ところで、マニュアル変速式の多段変速機を有する鞍乗型車両の場合、運転者が発進意思を示さない場合には内燃機関を停止し、その後、再発進を速やかに行なうために変速動作をしてから内燃機関の再始動を行なう場合が考えられる。
しかし、内燃機関の停止により多段変速機へ伝達される駆動力がゼロになった状態では、減速ギヤに設けられたドグクラッチが衝突してギヤが係合できない現象が発生する場合があった。
そこで、運転者の発進準備の意思を読み取って内燃機関の再始動を早めることができる手段が求められていた。
しかし、内燃機関の停止により多段変速機へ伝達される駆動力がゼロになった状態では、減速ギヤに設けられたドグクラッチが衝突してギヤが係合できない現象が発生する場合があった。
そこで、運転者の発進準備の意思を読み取って内燃機関の再始動を早めることができる手段が求められていた。
本発明は、上記従来技術に鑑み、鞍乗型車両の一時停止中に運転者に発進意思が無いことを読み取って内燃機関を停止させてアイドルストップを行うとともに、アイドルストップ中に運転者に発進意思があることを読み取り内燃機関の再始動を行い、発進準備を早期に完了できる鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車体フレームに支持される内燃機関と変速機を有し、回動動作により前記変速機の変速段を選択する変速操作子を備える鞍乗型車両の、停止条件が成立すると前記内燃機関を停止する制御を実行し、再始動条件が成立すると同内燃機関を再始動する制御を実行するアイドルストップ制御装置において、前記アイドルストップ制御装置は、前記鞍乗型車両が一時停止中に、前記変速操作子が中立位置であることを含む前記停止条件で、前記内燃機関の停止制御を実行し、前記鞍乗型車両をアイドルストップ状態とするとともに、前記鞍乗型車両が前記アイドルストップ状態中に、前記変速操作子が所定角度以上回動されたことを含む前記再始動条件で、前記内燃機関の再始動制御を実行することを特徴とする鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置において、前記アイドルストップ制御装置は、車速、スロットル開度、クラッチ操作およびブレーキ操作の各信号を入力し、、前記停止条件は、車速が0km/h且つ、スロットル開度が0°且つ、クラッチが切断状態且つ、ブレーキ操作が行なわれていて且つ、前記変速操作子が中立位置であることを条件として含むことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置において、前記アイドルストップ制御装置は、クラッチ操作およびブレーキ操作の各信号を入力し、前記再始動条件は、前記アイドルストップ状態中に、クラッチが切断状態且つ、ブレーキ操作が行なわれていて且つ、前記変速操作子が所定角度以上回動されたことを条件として含むことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置において、前記所定角度は、前記中立位置と変速段切替位置との間の角度であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置において、前記変速操作子は、前記鞍乗型車両の一側方下部に設けられるチェンジペダルであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置において、前記変速操作子の回動角度を検出するための変速操作子回動角度検出装置を備え、前記変速操作子は、リンク機構を介して前記変速機のスピンドルシャフトの一端部と連動回転可能に連結されるとともに、前記変速操作子回動角度検出装置は、前記スピンドルシャフトの回動角度を検出対象とすることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置において、前記変速操作子回動角度検出装置は、回転角センサであって、前記スピンドルシャフトの他端部に設けられたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置において、前記変速操作子回動角度検出装置は、前記スピンドルシャフトに設けられ、周方向において中心軸からの距離が異なる段差部と、同段差部と前記中心軸の軸方向位置を同じくして前記スピンドルシャフトと対向して取付けられたプッシュスイッチとで構成され、前記スピンドルシャフトが所定角度以上回動すると前記プッシュスイッチの当接部が前記段差部により操作されて同プッシュスイッチの出力が切り替えられることを特徴とする。
請求項1の発明の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置によれば、変速機を有する鞍乗型車両において、変速操作子の回動角度をアイドルストップ制御装置の条件判定に用いることにより、車両の一時停止中に運転者に発進意思が無いことを読み取って内燃機関を停止させるとともに、変速操作子が所定角度以上回動されることで、運転者に発進意思があることを読み取り内燃機関を再始動するので、発進準備を早期に完了できる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、鞍乗型車両の一時停止中に変速操作子が中立位置であることを停止条件に含めたことにより、運転者が変速操作子に足または手をかけていないことから運転者に発進意思が無いことを判定する精度を高めることができる。
請求項3の発明によれば、請求項1または請求項2の発明の効果に加え、再始動条件にクラッチが切断状態且つブレーキ操作により制動力が効いていることを含めて設定したので、再始動直後からアイドル状態が安定するまでの間におけるエンジンストールを防ぐとともに、車両を制動することができる。
請求項4の発明によれば、請求項1ないし請求項3のいずれか一項の発明の効果に加え、再始動条件となる変速操作子の所定の回動角度を、中立位置と変速段切替位置との間の角度に設定したため、運転者が変速操作子に足または手をかけたことを判断してエンジンを再始動させることができるので、変速機に内燃機関の駆動力が伝達してからギヤの係合が行なわれるため、ギヤの係合を速やかに完了できる。
請求項5の発明によれば、請求項1ないし請求項4のいずれか一項の発明の効果に加え、変速操作子がチェンジペダルであるので、鞍乗型車両の一時停止中でチェンジペダルが中立位置である場合には、運転者が足を下ろしているものと判定し、車両の一時停止中で変速操作子が所定角度以上回動した場合には、運転者が足を踏み替えてチェンジペダルに足を掛けて発進準備を行なっていると判定することをより確実に行なえる。
請求項6の発明によれば、請求項1ないし請求項5のいずれか一項の発明の効果に加え、スピンドルシャフトを検出対象とするので、変速操作子の遊び領域を無視できる。
請求項7の発明によれば、請求項6の発明の効果に加え、スピンドルシャフトの回動角度を検出する回転角センサが、スピンドルシャフトのリンク機構と連結する側とは反対側に設けられたので、変速操作子周辺部位のレイアウトの自由度が確保される。
請求項8の発明によれば、請求項6の発明の効果に加え、スピンドルシャフトが所定角度以上回動したことを、スピンドルシャフトの周方向に形成され回転カム機構を構成する段差部と対向するプッシュスイッチの当接部により、プッシュスイッチのON−OFF状態により判定するので、ECU(Engine Control Unit)等、アイドルストップ制御装置のコントロールユニットに与える情報と信号回線を単純化できる。
以下、本発明の実施形態1に係る鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置について図1から図5に基づいて説明する。
なお、本明細書の説明および特許請求の範囲における前後左右上下等の向きは、本実施形態に係る鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置を備えたパワーユニットを、車両(鞍乗型車両)に搭載した状態での車両の向きに従うものとする。
また、図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
なお、本実施形態において「鞍乗型車両」は、自動二輪車である。
なお、本明細書の説明および特許請求の範囲における前後左右上下等の向きは、本実施形態に係る鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置を備えたパワーユニットを、車両(鞍乗型車両)に搭載した状態での車両の向きに従うものとする。
また、図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
なお、本実施形態において「鞍乗型車両」は、自動二輪車である。
図1は本発明の実施形態1に係る自動二輪車(本発明の「鞍乗型車両」)1の左側面図である。自動二輪車1の車体フレーム2はヘッドパイプ20と、ヘッドパイプ20から斜め後方に延出するメインフレーム21と、メインフレーム21の後端から下方に延出するセンターフレーム22と、ヘッドパイプ20から下方に伸びるダウンフレーム23と、メインフレーム21から後方に延出するシートステー24、センターフレーム21の下端とシートステー24の中央を結ぶミッドフレーム25とを備えている。
前輪11を支持するフロントフォーク12がヘッドパイプ20によって操向可能に支持され、フロントフォーク12にはステアリングハンドル13が連結されている。また、後輪14を支持するリアフォーク15がセンターフレーム22の後部に上下揺動可能に支持され、シートステー24とリアフォーク15との間にはクッションユニット16が設けられている。
メインフレーム21の前部には、燃料タンク17が架設され、燃料タンク17の後方に運転者用シート18がシートステー24に支持されて設けられている。
また、右側のステアリングハンドル13には、図示しない前輪ブレーキレバーがブレーキ操作子26(図5参照)として備えられ、右側のセンターフレーム21の下部には、図示しない後輪ブレーキペダルがブレーキ操作子27(図5参照)として備えられている。
メインフレーム21の前部には、燃料タンク17が架設され、燃料タンク17の後方に運転者用シート18がシートステー24に支持されて設けられている。
また、右側のステアリングハンドル13には、図示しない前輪ブレーキレバーがブレーキ操作子26(図5参照)として備えられ、右側のセンターフレーム21の下部には、図示しない後輪ブレーキペダルがブレーキ操作子27(図5参照)として備えられている。
本実施形態に係る内燃機関4は、そのクランクケース40内の後部にマニュアル変速式の多段変速機(以下、単に「変速機」という)5を一体に備えて、全体としてパワーユニット3を構成しており、パワーユニット3は、ダウンフレーム23とメインフレーム21とセンターフレーム22に支持されている。
内燃機関4は、そのクランク軸41を、自動二輪車1の車幅方向、すなわち左右方向に配向させて自動二輪車1に搭載された、空冷単気筒の4ストロークサイクル内燃機関であり、クランクケース40上にシリンダ軸線を若干前傾させて、シリンダブロック42、シリンダヘッド43、シリンダヘッドカバー44が順次重ねられるように起立した姿勢で締結されている。
内燃機関4は、そのクランク軸41を、自動二輪車1の車幅方向、すなわち左右方向に配向させて自動二輪車1に搭載された、空冷単気筒の4ストロークサイクル内燃機関であり、クランクケース40上にシリンダ軸線を若干前傾させて、シリンダブロック42、シリンダヘッド43、シリンダヘッドカバー44が順次重ねられるように起立した姿勢で締結されている。
内燃機関3のシリンダヘッド43前方からは排気管45が延出し、下方へ曲がり、さらに後方へ伸び、後部のマフラー46に接続されている。
内燃機関3のシリンダヘッド43後方へはスロットル部48を介して吸気系49が接続しており、スロットル部48にはスロットル開度を検出するスロットル開度センサ48aが設けられている。
内燃機関3のシリンダヘッド43後方へはスロットル部48を介して吸気系49が接続しており、スロットル部48にはスロットル開度を検出するスロットル開度センサ48aが設けられている。
クランク軸41の回転動力は、クランクケース40に設けられた図示しない変速クラッチ6(図5参照)を介して変速機5に伝達されるが、変速クラッチ6は、運転者により操作されるクラッチ操作子61(図5参照)としての図示しないクラッチレバーによって作動するレリーズ機構により摩擦接合または接合解除がなされる多数のクラッチ板を有する摩擦式多板クラッチであり、クラッチ操作子61によって、接続状態と切断状態が切り替えられる。
変速機5は、マニュアル変速式の多段変速機であり、クランクケース40内にクランク軸41と平行に配された図示しないメイン軸とカウンタ軸とそれらに設けられた変速ギヤ群、およびギヤチェンジ機構50(図2参照)を備えて構成される。
パワーユニット3の動力は、出力軸31としてクランクケース40を貫通して突出する上記カウンタ軸の左端部に嵌装された駆動用スプロケット32により、後輪駆動用チェーン33を介して後輪14に伝達されている。
なお、カウンタ軸31に設けられた上記変速ギヤ群中の、カウンタ軸31と常時相互回動不可に設けられたギヤに向け、車速センサ34(図5参照)がクランクケース40に取り付けられ、車速が検知される。
パワーユニット3の動力は、出力軸31としてクランクケース40を貫通して突出する上記カウンタ軸の左端部に嵌装された駆動用スプロケット32により、後輪駆動用チェーン33を介して後輪14に伝達されている。
なお、カウンタ軸31に設けられた上記変速ギヤ群中の、カウンタ軸31と常時相互回動不可に設けられたギヤに向け、車速センサ34(図5参照)がクランクケース40に取り付けられ、車速が検知される。
図1に示されるように、センターフレーム22の下部には、運転者用ステップ19が設けられており、その前方には、クランクケース40の左方に車幅方向にクランク軸41と平行な軸方向で突出するペダル軸71に、一定の範囲で回動自在に支持されたチェンジペダル7のペダルアーム7aが軸支されている。
運転者用シート18に運転者が騎乗し、その左足が運転者用ステップ19上に置かれた状態(以下、「左足乗車の状態」という)で、左足のつま先側がチェンジペダル7をペダル軸71周りに上下に回動させることで、運転者によるマニュアルの変速操作、すなわちUPシフトとDOWNシフトが行なわれる。
運転者用シート18に運転者が騎乗し、その左足が運転者用ステップ19上に置かれた状態(以下、「左足乗車の状態」という)で、左足のつま先側がチェンジペダル7をペダル軸71周りに上下に回動させることで、運転者によるマニュアルの変速操作、すなわちUPシフトとDOWNシフトが行なわれる。
本実施形態では、左足のつま先側でチェンジペダル7を押し下げてDOWNシフト、チェンジペダル7を押し上げてUPシフトが行なわれるが、左足乗車の状態でシフト操作前の待機状態では、左足のつま先側がチェンジペダル7上に載り、DOWNシフトの変速切替位置に至らない範囲でチェンジペダル7をやや押し下げた状態となる。
チェンジペダル7は、回動動作により変速機5の変速段を選択する変速操作子であって、本実施形態におけるチェンジペダル7(本発明の「変速操作子」)と、ギヤチェンジ機構50との機構的関係を、図2において模式的に示す。
なお、本実施形態では変速操作子はチェンジペダルであるが、回動動作により変速機5の変速段を選択する変速操作子であれば、図示しないが、ハンドレバー等別の構成であってもよい。
図2の(a)部は、変速機5のギヤチェンジ機構50の模式的平面配置図であり、図示上、上方が右方向、下方が左方向である。
なお、本実施形態では変速操作子はチェンジペダルであるが、回動動作により変速機5の変速段を選択する変速操作子であれば、図示しないが、ハンドレバー等別の構成であってもよい。
図2の(a)部は、変速機5のギヤチェンジ機構50の模式的平面配置図であり、図示上、上方が右方向、下方が左方向である。
クランク軸41(図1参照)と平行に、クランクケース40に回動自在に支持されたシフトドラム53の周面には、複数のガイド溝53aが形成されており、ガイド溝53aのそれぞれにはシフトフォーク54の一端側が係合されている。
各シフトフォーク54は、他端側が図示しない変速機5の変速ギヤ群と係合するとともに、クランクケース40にクランク軸41と平行に固定されたフォークシャフト55に回転不可、軸方向摺動自在に取り付けられており、シフトドラム53の回動によって、ガイド溝53aに従い軸方向に移動して、変速ギヤ群に変速操作を与える。
各シフトフォーク54は、他端側が図示しない変速機5の変速ギヤ群と係合するとともに、クランクケース40にクランク軸41と平行に固定されたフォークシャフト55に回転不可、軸方向摺動自在に取り付けられており、シフトドラム53の回動によって、ガイド溝53aに従い軸方向に移動して、変速ギヤ群に変速操作を与える。
また、クランクケース40には、シフトドラム53と平行に(クランク軸41と平行に)、変速機5のギヤチェンジ機構50へのチェンジ操作入力軸であるスピンドルシャフト8が回動自在に支持されており、シフトドラム53は、スピンドルシャフト8の回動を間欠送り機構56を介して受けて、変速切替に対応した段階的回動位置まで回動されて、各シフトフォーク54を移動させ、順次所定の変速段へのギヤチェンジを行なわせる。
スピンドルシャフト8の左端部には、図2(a)部中b−b矢視による左面図である図2の(b)部に示されるように、リンク機構70を介して、チェンジペダル7が連結されており、チェンジペダル7の回動に連動して、スピンドルシャフト8が回動するように構成されている。
すなわち、チェンジペダル7のペダルアーム7aには、その中間部にクランク軸41と平行な軸方向の接続ピン72を介して、リンクロッド73の下端部が接続され、一方、スピンドルシャフト8の左端部には、軸方向に対し直角にスピンドルアーム81が回転不可に取り付けられ、スピンドルアーム81の先端部にはスピンドルシャフト8と平行な軸方向の接続ピン82を介して、リンクロッド72の上端部が接続されており、ペダル軸71、接続ピン72、接続ピン82、スピンドルシャフト8を略平行四辺形に結ぶリンク機構70が形成される。
すなわち、チェンジペダル7のペダルアーム7aには、その中間部にクランク軸41と平行な軸方向の接続ピン72を介して、リンクロッド73の下端部が接続され、一方、スピンドルシャフト8の左端部には、軸方向に対し直角にスピンドルアーム81が回転不可に取り付けられ、スピンドルアーム81の先端部にはスピンドルシャフト8と平行な軸方向の接続ピン82を介して、リンクロッド72の上端部が接続されており、ペダル軸71、接続ピン72、接続ピン82、スピンドルシャフト8を略平行四辺形に結ぶリンク機構70が形成される。
したがって、チェンジペダル7のペダル軸71回りの回動は、ペダルアーム7a、リンクロッド73、スピンドルアーム81からなるリンク機構70によって、スピンドルシャフト8に連動される。
リンク機構70は、略平行四辺形であるから、スピンドルシャフト8の中立位置からの回動角度(±)θは、チェンジペダル7の中立位置Cからの回動角度(±)αと略等しく、少なくとも一定の関係を有する。特に、正確な平行四辺形のリンクにすれば、θ=αである。
リンク機構70は、略平行四辺形であるから、スピンドルシャフト8の中立位置からの回動角度(±)θは、チェンジペダル7の中立位置Cからの回動角度(±)αと略等しく、少なくとも一定の関係を有する。特に、正確な平行四辺形のリンクにすれば、θ=αである。
図2(b)部で示されるチェンジペダル7の位置Cは、中立位置であり、位置Dは、DOWNシフトの変速切替位置であり、位置Aは、DOWNシフトの変速切替位置Dに至らない範囲における後述の所定角度αoの回動位置である。
位置Uは、UPシフトの変速切替位置である。
位置Uは、UPシフトの変速切替位置である。
すなわち本発明のアイドルストップ制御装置は、図3の(a)部に示されるように、変速機5を有する自動二輪車1において、自動二輪車1の一時停止中に、運転者の左足Fが路面Gに着地している場合は、運転者に直ぐの発進意思が無いと読み取ることとし、その時は足Fが乗っていないチェンジペダル7は中立位置Cにあるので、それを検知して内燃機関3を停止させてアイドルストップにする判定要件とする。
一方、アイドルストップ中に、図3の(b)部に示されるように、運転者の左足Fが運転者用ステップ19に乗った状態(左足乗車の状態)は、運転者に発進意思があると読み取ることとし、そのとき、チェンジペダル7は、変速切替位置Dには至らないが、運転者用ステップ19上の左足Fのつま先部がチェンジペダル7をやや押し下げた状態を検知できる所定角度αoの回動位置Aにあり、それを検知して内燃機関3を再始動する判定要件とするものである。
一方、アイドルストップ中に、図3の(b)部に示されるように、運転者の左足Fが運転者用ステップ19に乗った状態(左足乗車の状態)は、運転者に発進意思があると読み取ることとし、そのとき、チェンジペダル7は、変速切替位置Dには至らないが、運転者用ステップ19上の左足Fのつま先部がチェンジペダル7をやや押し下げた状態を検知できる所定角度αoの回動位置Aにあり、それを検知して内燃機関3を再始動する判定要件とするものである。
本実施形態のアイドルストップ制御装置は、チェンジペダル7が中立位置Cであることを含む停止条件で、内燃機関4の停止制御を実行し、自動二輪車1をアイドルストップ状態とするとともに、自動二輪車1がアイドルストップ状態中に、チェンジペダル7が所定角度αo以上回動されたことを含む再始動条件で、内燃機関4の再始動制御を実行する。
したがって、変速機5を有する自動二輪車1において、変速操作子としてのチェンジペダル7の回動角度をアイドルストップ制御装置の条件判定に用いることにより、チェンジペダル7が中立位置Cにあれば、車両の一時停止中に運転者に発進意思が無いことを読み取って内燃機関4を停止させるとともに、変速操作子が所定角度αo以上回動されることで、運転者に発進意思があることを読み取り内燃機関4を再始動するので、発進準備を早期に完了できるものとしている。
したがって、変速機5を有する自動二輪車1において、変速操作子としてのチェンジペダル7の回動角度をアイドルストップ制御装置の条件判定に用いることにより、チェンジペダル7が中立位置Cにあれば、車両の一時停止中に運転者に発進意思が無いことを読み取って内燃機関4を停止させるとともに、変速操作子が所定角度αo以上回動されることで、運転者に発進意思があることを読み取り内燃機関4を再始動するので、発進準備を早期に完了できるものとしている。
なお、図2および図3において、所定角度αoの回動位置Aを、DOWNシフト側で図示したが、これはアイドルストップからの再発進はDOWNシフトから行なわれるケースが多く、「左足乗車の状態」となった時、通常、チェンジペダル7はDOWNシフト側にやや押し下げられるケースが多いためである。
ただし、UPシフト側からの再発進のケースにも、図4に示されるように同様にUPシフト側の所定角度αoの回動位置を設定することで対処できる。
ただし、UPシフト側からの再発進のケースにも、図4に示されるように同様にUPシフト側の所定角度αoの回動位置を設定することで対処できる。
なお、再始動条件となるチェンジペダル7の所定の回動角度αoは、中立位置Cと変速段切替位置DまたはUとの間の角度に設定したため、運転者がチェンジペダル7に足(または、手動の場合でチェンジレバー等に手)をかけたことを判断して内燃機関4を再始動させることができるので、変速機5に内燃機関4の駆動力が伝達してから変速ギヤ群の係合が行なわれるため、変速ギヤ群の係合を速やかに完了できる。
特に、変速操作子として、自動二輪車1の左側方下部に設けられるチェンジペダル7を用いたので、自動二輪車1の一時停止中でチェンジペダル7が中立位置Cである場合には、運転者が足を下ろしているものと判定し、また、自動二輪車1の一時停止中でチェンジペダル7が所定角度αo回動した場合には、運転者が足を踏み替えてチェンジペダル7に足を掛けて発進準備を行なっていると判定することを、より確実に行なえる。
本実施形態では、変速操作子としてのチェンジペダル7の回動角度αを、図2で示されるようにリンク機構70で連動回動されるスピンドルシャフト8の回動角度θを検知することで検知している。
そのため、図2(a)部に示されるように、リンク機構70が連結したスピンドルシャフト8の左端部と反対側となる右端部に、スピンドルシャフト8の回動角度θを検出する回動角センサ83が設けられている。回動角センサ83で検出された回動角度θ信号はECU(Engine Control Unit)100に送られ、上述のスピンドルシャフト8の回動角度θとチェンジペダル7の回動角度αの関係から、チェンジペダル7の回動角度αに換算される。
そのため、図2(a)部に示されるように、リンク機構70が連結したスピンドルシャフト8の左端部と反対側となる右端部に、スピンドルシャフト8の回動角度θを検出する回動角センサ83が設けられている。回動角センサ83で検出された回動角度θ信号はECU(Engine Control Unit)100に送られ、上述のスピンドルシャフト8の回動角度θとチェンジペダル7の回動角度αの関係から、チェンジペダル7の回動角度αに換算される。
すなわち、変速操作子としてのチェンジペダル7の回動角度を検出するために、変速操作子回動角度検出装置としての回動角センサ83を備え、チェンジペダル7は、リンク機構70を介して変速機5のスピンドルシャフト8の左端部と連動回動可能に連結されるとともに、回動角センサ83は、スピンドルシャフト8の回動角度を検出対象とするので、チェンジペダル7の遊び領域を無視できる。
また、リンク機構70と連結するスピンドルシャフト8の左側とは反対側の右側に、回転角センサ83が設けられるので、チェンジペダル7周辺部位のレイアウトの自由度が確保されている。
また、リンク機構70と連結するスピンドルシャフト8の左側とは反対側の右側に、回転角センサ83が設けられるので、チェンジペダル7周辺部位のレイアウトの自由度が確保されている。
回動角センサ83は、種類を問わないが、本実施形態では磁石と検出部の間の回動角度に応じて出力電圧を得るものであり、図4にその検出特性例を示す。
スピンドルシャフト8の回動角度θと回動角センサ83の出力電圧Vとの関係図は、上述のスピンドルシャフト8の回動角度θとチェンジペダル7の回動角度αの関係から、図4のようなチェンジペダル7の回動角度αと回動角センサ83の出力電圧Vとの関係図に書替えられる。
なお、チェンジペダル7の回動角度αを直接検出せず、スピンドルシャフト8を検出対象とするので、変速操作子であるチェンジペダル7の遊び領域を無視することができる。
スピンドルシャフト8の回動角度θと回動角センサ83の出力電圧Vとの関係図は、上述のスピンドルシャフト8の回動角度θとチェンジペダル7の回動角度αの関係から、図4のようなチェンジペダル7の回動角度αと回動角センサ83の出力電圧Vとの関係図に書替えられる。
なお、チェンジペダル7の回動角度αを直接検出せず、スピンドルシャフト8を検出対象とするので、変速操作子であるチェンジペダル7の遊び領域を無視することができる。
本実施形態の場合、図4に示されるよう、チェンジペダル7の回動角度αが0度に近い中立位置Cでは、回動角センサ83の出力電圧Vが2.5V近傍であり、αが正値側へ15度(なおここでは、チェンジペダル7をDOWNシフト側に回動する角度を正値とし、UPシフト側に回動する角度を負値とする)のDOWN側速度切替位置Dでは出力電圧が4Vとなる。
一方、チェンジペダル7の回動角度αが負値側へ15度のUP側速度切替位置Uでは出力電圧が1Vとなる。
一方、チェンジペダル7の回動角度αが負値側へ15度のUP側速度切替位置Uでは出力電圧が1Vとなる。
そこで、中立位置とDOWN側あるいはUP側速度切替位置との中間位置において、所定回動角度±αo度を定め、αo度以上の回動角度を検出したときにおいて「左足乗車の状態」と判定する。
図4の場合では、DOWNシフト側で、所定の回動角度αoの位置Aは中立位置Cより正方向5度近傍で、それ以上で出力電圧3V以上となり、「左足乗車の状態」と判定され、UPシフト側では、所定の回動角度αoの位置A′は中立位置より負方向5度近傍で、それ以上で出力電圧2V以下となり、「左足乗車の状態」と判定される。
なお、回動角度αの正値/負値、大小と回動角センサ83の出力電圧Vの関係は、あくまで一例であって、正負、値等の設定は、反転、大小を問わない。
図4の場合では、DOWNシフト側で、所定の回動角度αoの位置Aは中立位置Cより正方向5度近傍で、それ以上で出力電圧3V以上となり、「左足乗車の状態」と判定され、UPシフト側では、所定の回動角度αoの位置A′は中立位置より負方向5度近傍で、それ以上で出力電圧2V以下となり、「左足乗車の状態」と判定される。
なお、回動角度αの正値/負値、大小と回動角センサ83の出力電圧Vの関係は、あくまで一例であって、正負、値等の設定は、反転、大小を問わない。
以上のような各装置構成による本実施形態1の自動二輪車1のアイドルストップ制御装置における、一時停止時の内燃機関4がアイドルストップを行なう「停止条件」と、アイドルストップ状態中の内燃機関4の「再始動条件」につき、図5を参照して説明する。
図5中(a)部に示されるように、アイドルストップ制御装置の入力としての、アイドルストップを行なう「停止条件」は;
○ギヤポジションが低速であること。
○クラッチ操作子(クラッチレバー等)61からの信号により、変速クラッチ6が切断状態であること。
○スロットル部48のスロットル開度センサ48a(図1参照)からの信号により、スロットル開度が0であること。
○車速センサ34からの信号により、車速が0であること。
○チェンジペダル7が、中立位置Cにあること。
○ブレーキ操作子(前輪ブレーキレバー、後輪ブレーキペダル等)26、27からの信号により、ブレーキ操作がONであること。
以上の条件が、本発明のアイドルストップ制御装置のコントロールユニットとしての構成を含むECU(Engine Control Unit)100内でAND条件として成立し、0.5秒経過したことである。
○ギヤポジションが低速であること。
○クラッチ操作子(クラッチレバー等)61からの信号により、変速クラッチ6が切断状態であること。
○スロットル部48のスロットル開度センサ48a(図1参照)からの信号により、スロットル開度が0であること。
○車速センサ34からの信号により、車速が0であること。
○チェンジペダル7が、中立位置Cにあること。
○ブレーキ操作子(前輪ブレーキレバー、後輪ブレーキペダル等)26、27からの信号により、ブレーキ操作がONであること。
以上の条件が、本発明のアイドルストップ制御装置のコントロールユニットとしての構成を含むECU(Engine Control Unit)100内でAND条件として成立し、0.5秒経過したことである。
しかるのち、本発明のアイドルストップ制御装置として機能するECU(Engine Control Unit)100によって、アイドルストップ制御装置の出力として、「アイドルストップ中」の下記事項が行なわれる;
○燃料噴射カット。
○ヘッドライト減光。
○スタンドバイ。
○アイドルストップ表示点灯。
○燃料噴射カット。
○ヘッドライト減光。
○スタンドバイ。
○アイドルストップ表示点灯。
図5中(b)部に示されるように、アイドルストップ制御装置の入力としての、アイドルストップ状態中の内燃機関4の「再始動条件」は;
○ギヤポジションが低速であること。
○クラッチ操作子(クラッチレバー等)61からの信号により、変速クラッチ6が切断状態であること。
○スロットル部48のスロットル開度センサ48a(図1参照)からの信号により、スロットル開度が0であること。
○車速センサ34からの信号により、車速が0であること。
○チェンジペダル7が、所定角度αo回動した位置Aにあること。
○ブレーキ操作子(前輪ブレーキレバー、後輪ブレーキペダル等)26、27からの信号により、ブレーキ操作がONであること。
以上の条件が、本発明のアイドルストップ制御装置の構成を含むECU(Engine Control Unit)100内でAND条件として成立することである。
○ギヤポジションが低速であること。
○クラッチ操作子(クラッチレバー等)61からの信号により、変速クラッチ6が切断状態であること。
○スロットル部48のスロットル開度センサ48a(図1参照)からの信号により、スロットル開度が0であること。
○車速センサ34からの信号により、車速が0であること。
○チェンジペダル7が、所定角度αo回動した位置Aにあること。
○ブレーキ操作子(前輪ブレーキレバー、後輪ブレーキペダル等)26、27からの信号により、ブレーキ操作がONであること。
以上の条件が、本発明のアイドルストップ制御装置の構成を含むECU(Engine Control Unit)100内でAND条件として成立することである。
しかるのち、本発明のアイドルストップ制御装置として機能するECU(Engine Control Unit)100によって、アイドルストップ制御装置の出力として、「再始動」の下記事項が行なわれる;
○燃料噴射カット解除。
○ヘッドライト全灯。
○アイドルストップ表示OFF。
○スタータリレーON。
○燃料噴射カット解除。
○ヘッドライト全灯。
○アイドルストップ表示OFF。
○スタータリレーON。
すなわち、本実施形態のアイドルストップ制御装置は、図5に示されるように、そのコントロールユニットとしてのロジック構造がECU(Engine Control Unit)100内に組み込まれ、「停止条件」に即した入力系統と、「アイドルストップ中」とする出力系統を備えて構成されるとともに、「再始動条件」に即した入力系統と、「再始動」とする出力系統を備えて構成される。
なお、アイドルストップ制御を行なわないECU(Engine Control Unit)が用いられている場合は、別途のコントロールユニットを設けて、同様にアイドルストップに係る同様のロジック構造を備えさせ、「停止条件」に即した入力系統と、「アイドルストップ中」とする出力系統と、「再始動条件」に即した入力系統と、「再始動」とする出力系統を備えてアイドルストップ制御装置を構成してもよい。
なお、アイドルストップ制御を行なわないECU(Engine Control Unit)が用いられている場合は、別途のコントロールユニットを設けて、同様にアイドルストップに係る同様のロジック構造を備えさせ、「停止条件」に即した入力系統と、「アイドルストップ中」とする出力系統と、「再始動条件」に即した入力系統と、「再始動」とする出力系統を備えてアイドルストップ制御装置を構成してもよい。
以上から、本実施形態の自動二輪車1のアイドルストップ制御装置は、車速センサ34、スロットル部48、クラッチ操作子61およびブレーキ操作子26、27を有し、アイドルストップの「停止条件」は、車速が0km/h且つ、スロットル開度が0°且つ、変速クラッチ6が切断状態且つ、ブレーキ操作が行なわれていて且つ、チェンジペダル7が中立位置Cであることを条件として含むので、自動二輪車1の一時停止中にチェンジペダル7が中立位置Cであることを停止条件に含めたことにより、運転者の左足Fがチェンジペダル7に触れておらず、に発進意思が無いことを判定する精度を高めることができる。
また、自動二輪車1のアイドルストップ制御装置は、クラッチ操作子61およびブレーキ操作子26、27を有し、アイドルストップ中の内燃機関4の「再始動条件」は、変速クラッチ6が切断状態且つ、ブレーキ操作が行なわれていて且つ、チェンジペダル7が所定角度αo以上回動されたことを条件として含むので、再始動条件に変速クラッチ6が切断状態且つブレーキ操作により制動力が効いていることを含めて設定したため、再始動直後からアイドル状態が安定するまでの間におけるエンジンストールを防ぐとともに、自動二輪車1を制動することができる。
以下、本発明の実施形態2に係る鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置について図6から図7に基づいて説明する。
本実施形態は、実施形態1における、変速操作子としてのチェンジペダル7の回動角度を検出するための変速操作子回動角度検出装置が、回動角センサ83であったのに対し、本実施形態では、変速操作子回動角度検出装置は、スピンドルシャフト8に設けられ、周方向において中心軸Zからの距離が異なる段差部85と、段差部85と中心軸Zの軸方向位置を同じくしてスピンドルシャフト8と対向して取付けられたプッシュスイッチ86とで構成されたことのみが異なる。
本実施形態は、実施形態1における、変速操作子としてのチェンジペダル7の回動角度を検出するための変速操作子回動角度検出装置が、回動角センサ83であったのに対し、本実施形態では、変速操作子回動角度検出装置は、スピンドルシャフト8に設けられ、周方向において中心軸Zからの距離が異なる段差部85と、段差部85と中心軸Zの軸方向位置を同じくしてスピンドルシャフト8と対向して取付けられたプッシュスイッチ86とで構成されたことのみが異なる。
その他の、鞍乗型車両としての自動二輪車1、パワーユニット3をなす内燃機関4と変速機5の構成、構造、チェンジペダル7、スピンドルシャフト8、リンク機構70の構造、スピンドルシャフト8の回動角θ、チェンジペダル7の回動角α、所定の回動角度αoの設定、アイドルストップの「停止条件」、アイドルストップ状態からの内燃機関4の「再始動条件」等は、実施形態1と同じであり、必要以外説明を省略し、また、実施形態1の図中の部材を同じ符号を呼んで参照する。
すなわち、本実施形態のアイドルストップ制御装置は、図5に示される実施形態1と同様であり、そのコントロールユニットとしてのロジック構造がECU(Engine Control Unit)100内に組み込まれ、「停止条件」に即した入力系統と、「アイドルストップ中」とする出力系統を備えて構成されるとともに、「再始動条件」に即した入力系統と、「再始動」とする出力系統を備えて構成される。
本実施形態においても実施形態1と同様に、変速操作子としてのチェンジペダル7の回動角度α、所定の回動角度αoを直接検知することに代えて、上述したようにα、αoと一定の関係を有するスピンドルシャフト8の対応する回動角度θ、所定の回動角度θoを検知して、本発明のアイドルストップ制御装置の構成と機能を含むECU(Engine Control Unit)100に送信し、α、αoに置き換えて用いられる。
図6に示されるように、実施形態2においては、スピンドルシャフト8に、周方向において中心軸Zからの半径距離がaとb(a<b)とに異なる(図7中(a)部参照)段差部85が、回転カム状に設けられており、段差部85と中心軸Zの軸方向位置を同じくしてプッシュスイッチ86が、スピンドルシャフト8と対向してクランクケース40に取付けられている。
図7中(a)部に示されるように、自動二輪車1の一時停止時に左足Fが接地すると、チェンジペダル7は、実施形態1で説明したと同様に中立位置Cにあり(図6参照)、チェンジペダル7に連動回動するスピンドルシャフト8において、段差部85の小さい半径距離aの部分が、プッシュスイッチ86の当接部86aに対峙するように段差部85の周方向位置が設定されている。このときプッシュスイッチ86の当接部86aは、段差部85の半径距離aの部分に接することなく、プッシュスイッチ86はOFFであり、運転者の発進意思は無く、図5に示し説明した他の「停止条件」が揃えば、本実施形態2のアイドルストップ制御装置の構成と機能を含むECU(Engine Control Unit)100によって、アイドルストップとなる。
アイドルストップ状態で、運転者の左足が運転者用ステップ19上に踏み替えられ、左足乗車状態となると、図7中(b)部に示されるように、チェンジペダル7が所定角度αo以上回動し、プッシュスイッチ86の当接部86aは、連動して対応する所定角度θo回動するスピンドルシャフト8の段差部85の大きい半径距離bの部分に接して、プッシュスイッチ86はONとなる(A位置)。
したがって、運転者の発進意思有りとなり、図5に示し説明した他の「再始動条件」が揃えば、本実施形態2のアイドルストップ制御装置の構成と機能を含むECU(Engine Control Unit)100によって、内燃機関4は再始動される。
したがって、運転者の発進意思有りとなり、図5に示し説明した他の「再始動条件」が揃えば、本実施形態2のアイドルストップ制御装置の構成と機能を含むECU(Engine Control Unit)100によって、内燃機関4は再始動される。
内燃機関4の再始動に即して、図7中(c)部に示されるように、運転者がチェンジペダル7を更に踏み込みDOWN側変速切替位置Dとすれば、プッシュスイッチ86はONのまま、すでに始動している内燃機関4の回転駆動力によって速やかに容易にシフトダウンが行なわれ、自動二輪車1の再発進の準備が完了する。
以上説明の図7中(a)、(b)、(c)部は、スピンドルシャフト8の段差部85によって、DOWN側への変速を前提としたDOWN側へのチェンジペダル7の所定角度αo回動位置Aを検知する場合だが、図7中(d)部に示されるように、チェンジペダル7の中立位置Cに対応する小さい半径距離bの部分を中心にUP側にもチェンジペダル7の所定角度αoの回動位置A′に対応する段差部85′を設ければ、実施形態1で説明したと同様にUP側変速切替位置Uでのシフトアップを伴う内燃機関4の再始動にも適用することが可能である。
本実施形態2のアイドルストップ制御装置では、チェンジペダル7の所定角度αo以上の回動に伴い、スピンドルシャフト8が所定角度θo以上回動すると、プッシュスイッチ86の当接部86aが段差部85、85′により操作されて、プッシュスイッチ86の出力が切り替えられる。
すなわち、スピンドルシャフト8が所定角度θo回動したことを、スピンドルシャフト8の周方向に形成され回転カム機構を構成する段差部85、85′と対向するプッシュスイッチ86の当接部86aにより、プッシュスイッチ86のON−OFF状態により判定するので、ECU(Engine Control Unit)100に与える情報と信号回線を単純化できる。
なお、本実施形態の段差部85は、直接スピンドルシャフト8に形成されたものでも、取付け部品としてスピンドルシャフト8に固定されたものでもよい。
すなわち、スピンドルシャフト8が所定角度θo回動したことを、スピンドルシャフト8の周方向に形成され回転カム機構を構成する段差部85、85′と対向するプッシュスイッチ86の当接部86aにより、プッシュスイッチ86のON−OFF状態により判定するので、ECU(Engine Control Unit)100に与える情報と信号回線を単純化できる。
なお、本実施形態の段差部85は、直接スピンドルシャフト8に形成されたものでも、取付け部品としてスピンドルシャフト8に固定されたものでもよい。
以上の、変速操作子回動角度検出装置を、回動角センサ83でなく、スピンドルシャフト8の段差部85と、プッシュスイッチ86とで構成したことによる効果以外は、実施形態2の効果は、上述の実施形態1の効果と同じであるので説明を省略する。
以上、本発明の実施形態1、2につき説明したが、本発明の態様が上記実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲で、多様な態様で実施されるものを含むことは勿論である。
例えば、本発明の鞍乗型車両は、実施形態の自動二輪車に限定されず、多様なバギー等も含む鞍乗型車両を含み、内燃機関は、請求項1の要件を備える内燃機関であればよく、空冷、水冷の種類、気筒数を問わない。変速機も請求項1の要件を備える変速機であればよい。
また、各機器の左右の配置は、説明の便宜上、図示のものに特定して記載したが、上記実施形態に示すものと左右逆となる配置のものであってもよく、本発明に含まれる。
例えば、本発明の鞍乗型車両は、実施形態の自動二輪車に限定されず、多様なバギー等も含む鞍乗型車両を含み、内燃機関は、請求項1の要件を備える内燃機関であればよく、空冷、水冷の種類、気筒数を問わない。変速機も請求項1の要件を備える変速機であればよい。
また、各機器の左右の配置は、説明の便宜上、図示のものに特定して記載したが、上記実施形態に示すものと左右逆となる配置のものであってもよく、本発明に含まれる。
1…自動二輪車(本発明の「鞍乗型車両」)、2…車体フレーム、3…パワーユニット、4…内燃機関、5…変速機、6…変速クラッチ、7…チェンジペダル(本発明の「変速操作子」)、8…スピンドルシャフト、18…運転者用シート、19…運転者用ステップ、26…ブレーキ操作子、27…ブレーキ操作子、31…出力軸(カウンタ軸)、34…車速センサ、40…クランクケース、41…クランク軸、48…スロットル部、50…ギヤチェンジ機構、61…クラッチ操作子、70…リンク機構、71…ペダル軸、81…スピンドルアーム、83…回動角センサ(本発明の「変速操作子回動角度検出装置」)、85、85′…段差部(本発明の「変速操作子回動角度検出装置」)、86…プッシュスイッチ(本発明の「変速操作子回動角度検出装置」)、86a…当接部、100…ECU(Engine Control Unit)、A、A′…所定角度αoの回動位置、C…中立位置、D…DOWNシフトの変速切替位置、U…UPシフトの変速切替位置、G…路面、F…左足、Z…スピンドルシャフト8の中心軸、αo…チェンジペダルの所定回動角度、所定角度
Claims (8)
- 車体フレーム(2)に支持される内燃機関(4)と変速機(5)を有し、回動動作により前記変速機(5)の変速段を選択する変速操作子(7)を備える鞍乗型車両(1)の、停止条件が成立すると前記内燃機関(4)を停止する制御を実行し、再始動条件が成立すると同内燃機関(4)を再始動する制御を実行するアイドルストップ制御装置において、
前記アイドルストップ制御装置は、前記鞍乗型車両(1)が一時停止中に、前記変速操作子(7)が中立位置であることを含む前記停止条件で、前記内燃機関(4)の停止制御を実行し、前記鞍乗型車両(1)をアイドルストップ状態とするとともに、
前記鞍乗型車両(1)が前記アイドルストップ状態中に、前記変速操作子(7)が所定角度以上回動されたことを含む前記再始動条件で、前記内燃機関の再始動制御を実行することを特徴とする鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置。 - 前記アイドルストップ制御装置は、車速、スロットル開度、クラッチ操作およびブレーキ操作の各信号を入力し、
前記停止条件は、車速が0km/h且つ、スロットル開度が0°且つ、変速クラッチ(6)が切断状態且つ、ブレーキ操作が行なわれていて且つ、前記変速操作子(7)が中立位置であることを条件として含むことを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置。 - 前記アイドルストップ制御装置は、クラッチ操作およびブレーキ操作の各信号を入力し、
前記再始動条件は、前記アイドルストップ状態中に、変速クラッチ(6)が切断状態且つ、ブレーキ操作が行なわれていて且つ、前記変速操作子が所定角度以上回動されたことを条件として含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置。 - 前記所定角度は、前記中立位置と変速段切替位置との間の角度であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置。
- 前記変速操作子は、前記鞍乗型車両(1)の一側方下部に設けられるチェンジペダル(7)であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置。
- 前記変速操作子(7)の回動角度を検出するための変速操作子回動角度検出装置(83、85,85′,86)を備え、
前記変速操作子(7)は、リンク機構(70)を介して前記変速機(5)のスピンドルシャフト(8)の一端部と連動回転可能に連結されるとともに、前記変速操作子回動角度検出装置(83、85,85′,86)は、前記スピンドルシャフト(8)の回動角度を検出対象とすることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置。 - 前記変速操作子回動角度検出装置は、回転角センサ(83)であって、前記スピンドルシャフト(8)の他端部に設けられたことを特徴とする請求項6に記載の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置。
- 前記変速操作子回動角度検出装置は、前記スピンドルシャフト(8)に設けられ、周方向において中心軸(Z)からの距離が異なる段差部(85,85′)と、同段差部(85,85′)と前記中心軸(Z)の軸方向位置を同じくして前記スピンドルシャフト(8)と対向して取付けられたプッシュスイッチ(86)とで構成され、前記スピンドルシャフト(8)が所定角度以上回動すると前記プッシュスイッチ(86)の当接部(86a)が前記段差部(85,85′)により操作されて同プッシュスイッチ(86)の出力が切り替えられることを特徴とする請求項6に記載の鞍乗型車両用アイドルストップ制御装置。
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JP2016156346A (ja) * | 2015-02-25 | 2016-09-01 | スズキ株式会社 | 自動二輪車のアイドリングストップ制御装置 |
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- 2013-03-28 JP JP2013067762A patent/JP2014190281A/ja active Pending
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