JP2014189732A - 有機無機複合体、構造体及び有機無機複合体の製造方法 - Google Patents

有機無機複合体、構造体及び有機無機複合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有機無機複合体の機能性及び機械的強度をより高める。
【解決手段】本発明の有機無機複合体は、無機系化合物と、有機系化合物と、を備え、無機系化合物及び有機系化合物の少なくとも一方には陽イオン交換基を有しており、無機系化合物と有機系化合物との分子間にπ−π相互作用が働いているものである。この有機無機複合体は、金属M及び酸素を含む金属マトリクス構造と芳香族炭化水素基R1とを備えた無機系化合物と、陽イオン交換基Bと陽イオンAと芳香族炭化水素基R2とを備えた有機系化合物と、を備え、無機系化合物の芳香族炭化水素基R1と有機系化合物の芳香族炭化水素基R2との分子間にπ−π相互作用が働いているものとしてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機無機複合体、構造体及び有機無機複合体の製造方法に関する。
従来、有機無機複合体としては、シリカマトリックス構造を有する無機マトリックス中にポリスチレンが分散された構造を有し、無機マトリックスのシリカゲル成分が有するフェニル基と、ポリスチレンのフェニル基との間にフェニル基−フェニル基相互作用を有するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この有機無機複合体では、高分子光導波路や他の光集積回路用材料に使用可能な低光損失を有し、精密な屈折率制御が可能であるとしている。また、有機無機複合体としては、陽イオン交換基を有する重合体によってシリカなどの無機粒子が被覆されており、陽イオン交換基の対イオンがカルシウムなどのアルカリ土類金属イオンであるものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。この有機無機複合体では、より高い防錆性を有し防錆効果の安定性、持続性にも優れたものとすることができるとしている。また、有機無機複合体としては、スルホン酸変性ポリスチレンからなる有機ポリマーと、テトラメトキシシランから作製されるシリカを主成分とする無機物とを含み、アミノ基を導入したシリカを用いて、有機ポリマーのスルホン酸と無機物とをイオン結合を介して結合させたものが提案されている(例えば、特許文献3参照)。この複合体では、透明性を有する新規な複合材料を提供できるとしている。
特開平11−109154号公報 特開2007−217732号公報 特開平11−310720号公報
しかしながら、この特許文献1に記載された有機無機複合体では、透明性については検討されていたが、その他の機能、例えば、ガスなどの流体の分離性能などについては検討されていなかった。また、特許文献2に記載された有機無機複合体では、シリカ粒子の表面を樹脂で覆うものであるが、シリカ粒子と樹脂とは単に混合された状態であり、無機物と有機物とが乖離しやすく、機械的強度が劣るものであった。また、特許文献3に記載された有機無機複合体では、ポリスチレンの有するスルホ基とシリカとがイオン結合により結合するものであるが、例えば、スルホ基が所望の機能を発現する場合などには、スルホ基がシリカとの結合に用いられるため、その機能を十分に発揮することができなかった。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、機能性及び機械的強度をより高めることができる有機無機複合体、構造体及び有機無機複合体の製造方法を提供することを主目的とする。
上述した主目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、無機系化合物と有機系化合物との分子間にπ−π相互作用させてこれらを複合化し、複合化した有機無機複合体が陽イオン交換基を有するものとすると、機能性及び機械的強度をより高めることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の有機無機複合体は、
無機系化合物と、
有機系化合物と、を備え、
前記無機系化合物及び前記有機系化合物の少なくとも一方には陽イオン交換基を有しており、前記無機系化合物と前記有機系化合物との分子間にπ−π相互作用が働いているものである。
本発明の構造体は、基材と、前記基材上に形成された上述の有機無機複合体と、を備えたものである。
本発明の有機無機複合体の製造方法は、
無機系化合物と有機系化合物とを備えた有機無機複合体の製造方法であって、
前記無機系化合物及び前記有機系化合物の原料として陽イオン交換基を有していない物質を用い分子間にπ−π相互作用が働く状態で前記無機系化合物と前記有機系化合物とを複合化しその後陽イオン交換基を導入するか、又は前記無機系化合物及び前記有機系化合物の原料のうち少なくとも一方に陽イオン交換基を有する物質を用い分子間にπ−π相互作用が働く状態で前記無機系化合物と前記有機系化合物とを複合化し、有機無機複合体を得る複合化工程、を含むものである。
本発明の有機無機複合体、構造体及び有機無機複合体の製造方法は、機能性及び機械的強度をより高めることができる。この理由は、例えば、以下のように推察される。例えば、無機系化合物と有機系化合物とがハイブリッド化されているため、機械的強度に優れる。この点において、無機系化合物と前記有機系化合物との分子間にπ−π相互作用が働いているため、無機系化合物と有機系化合物とがより強固に結合するものと考えられる。更に、π−π相互作用によって機械的強度が高められているため、陽イオン交換基の機能を損なうことなく、有機無機ハイブリッド材料内に、陽イオン交換基を多く導入することができる。更に、陽イオン交換基に結合する金属カチオンによって、化合物との親和性、吸着性及び触媒活性などの機能をより高く発現することができる。
本発明の有機無機複合体の一例を表す説明図。 有機無機複合体の具体例を表す説明図。 構造体10の構成の概略の一例を示す説明図。
本発明の構造体の一実施形態を、図面を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態である有機無機複合体の一例を表す説明図である。図2は、有機無機複合体の具体例を表す説明図である。図3は、構造体10の構成の概略の一例を示す説明図である。本発明の有機無機複合体は、無機系化合物と、有機系化合物と、を備え、無機系化合物及び有機系化合物の少なくとも一方には陽イオン交換基を有しており、無機系化合物と有機系化合物との分子間にπ−π相互作用が働いているものである。
無機系化合物は、例えば、金属マトリクス構造と、金属マトリクス構造に結合した芳香族炭化水素構造と、を有しているものとしてもよい。金属マトリクス構造は、例えば、金属と酸素との鎖状構造であるものとしてもよいし、3次元構造であるものとしてもよい。芳香族炭化水素構造は、金属マトリクス構造のうち金属に結合しているものとしてもよい。この芳香族炭化水素構造は、金属マトリクス構造の主鎖に結合しているものとしてもよいし、側鎖に結合した芳香族炭化水素基としてもよい。無機系化合物は、Si、Ti、Al及びZrから選ばれる1以上と、Oとを含む化合物であるものとしてもよい。これらの金属を含む化合物では、酸素との結合により、機械的強度の高い構造としやすい。また、鎖状構造又は3次元構造としやすく好ましい。無機系化合物において、芳香族炭化水素構造は、例えば、ベンゼン環構造や、ベンゼン環の一部が置換基に置換した構造のほか、ナフタレン環構造なども含まれる。なお、置換基としては、例えばアルキル基やハロゲン、水酸基などが挙げられる。また、芳香族炭化水素基は、例えば、フェニル基や、フェニル基の一部が置換基により置換した、ベンジル基、トリル基、キシリル基などのほか、ナフチル基も含まれる。
無機系化合物は、金属アルコキシドの加水分解化合物であるものとしてもよい。金属アルコキシドは、加水分解及び重合しやすく、好ましい。この金属アルコキシドは、例えば、上記芳香族炭化水素構造を有しているものとしてもよい。金属アルコキシドとしては、例えば、金属をSiとした場合は、トリメトキシフェニルシランやトリエトキシフェニルシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、パラトリルトリメトキシシラン、オルトトリルトリメトキシシラン、メタトリルトリメトキシシラン、パラキシリルトリメトキシシラン、オルトキシリルメトキシシラン、メタキシリルトリメトキシシランなどが挙げられ、金属をTiとした場合は、フェニルトリイソプロポキシチタンなどが挙げられる。
有機系化合物は、炭素原子が結合した炭素構造と、この炭素構造に結合した芳香族炭化水素構造と、を有しているものとしてもよい。この炭素構造は、鎖状構造であるものとしてもよいし、3次元構造であるものとしてもよい。芳香族炭化水素構造は、炭素構造の主鎖に結合しているものとしてもよいし、側鎖に結合した芳香族炭化水素基としてもよい。このようなものとしては、ポリマーが挙げられる。ポリマーとしては、例えば、主鎖に芳香族炭化水素構造を含むものとして、フェノール樹脂やポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレートなど)、ポリカーボネートなどが挙げられる。また、ポリマーとしては、例えば、側鎖に芳香族炭化水素基を含むものとして、ポリスチレンやアクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体などが挙げられる。このうち、ポリスチレンを基本骨格とするものが好ましい。芳香族炭化水素構造(芳香族炭化水素基を含む)は、無機系化合物で挙げたものとしてもよく、無機系化合物の芳香族炭化水素構造と同じであってもよいし異なっていてもよい。この有機系化合物は、陽イオン交換基を有するポリマーであるものとしてもよい。陽イオン交換基としては、例えば、スルホ基、カルボキシル基、リン酸基、水酸基などが挙げられる。このうち、カルボキシル基やスルホ基がより金属イオンを保持しやすいため好ましい。陽イオン交換基に結合する陽イオンとしては、例えば、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Ni、Co、Fe及びアルカリ金属などの金属陽イオンや、H、アンモニウムイオンなどが挙げられる。このうち、オレフィン分離に使用できるのでAgが特に好ましい。この陽イオン交換基は、有機系化合物に結合していてもよいし、無機系化合物に結合していてもよいが、有機系化合物に結合していることが好ましい。無機系化合物及び有機系化合物のうち陽イオン交換基を有している化合物は、無機系化合物と有機系化合物とを複合化する前に陽イオン交換基を有していることが好ましい。即ち、陽イオン交換基が化合物に導入されたあとに無機系化合物及び有機系化合物の複合化を行うことが好ましい。こうすれば、複合化したあとでスルホ化等の陽イオン交換基を導入する工程を行う必要がなく、例えばスルホ化による強度低下等の有機無機複合体への影響をより低減でき好ましい。
ここで、「π―π相互作用」とは、芳香族環の間に働く相互作用のことをいう。一般的に、化合物Xと化合物Yとがそれぞれ芳香族環を有する場合、化合物Xと化合物Yとを混合すると、化合物Xの芳香族環のπ電子と化合物Yの芳香族環のπ電子との間に、π―π相互作用が働く。
本発明の有機無機複合体は、機械的強度が50MPa以上であることが好ましい。また、この機械的強度は、例えば、60MPa以上であることがより好ましく、80MPa以上であることが更に好ましい。この機械的強度は、ISO527−2に準じて引張応力(破断)を測定した結果をいうものとする。
本発明の有機無機複合体は、複数の成分からなる流体に含まれる特定の成分を選択的に透過する機能を有するものとしてもよい。流体としては、液体や気体が挙げられる。例えば、この有機無機複合体は、オレフィン/パラフィンの分離機能を有しているものとしてもよい。このとき、陽イオン交換基に結合した陽イオンが分離機能を発現もしくは増強するものとしてもよい。また、本発明の有機無機複合体は、流体に含まれる第1成分と流体に含まれる第2成分とを分離する機能を有するものとしてもよい。
本発明の有機無機複合体は、例えば、図1に示すように、金属M及び酸素を含む金属マトリクス構造と芳香族炭化水素基R1とを備えた無機系化合物と、陽イオン交換基Bと陽イオンAと芳香族炭化水素基R2とを備えた有機系化合物と、を備え、無機系化合物の芳香族炭化水素基R1と有機系化合物の芳香族炭化水素基R2との分子間にπ−π相互作用が働いているものとしてもよい。なお、陽イオン交換基Bと陽イオンAの価数は、1以上であれば任意である。より具体的には、例えば、図2に示すように、フェニル基が結合したSiマトリクス構造を有する無機系化合物と、Agイオンとスルホ基とが結合したフェニル基を有するポリマーである有機系化合物とを備え、互いの有するフェニル基によりπ−π相互作用が働いているものとしてもよい。
次に、この有機無機複合体の製造方法について説明する。この製造方法は、無機系化合物及び有機系化合物の原料として陽イオン交換基を有していない物質を少なくとも用い分子間にπ−π相互作用が働く状態で無機系化合物と有機系化合物とを複合化しその後陽イオン交換基を導入し、有機無機複合体を得る複合化工程、を含む。あるいは、この製造方法は、無機系化合物及び有機系化合物の原料のうち少なくとも一方に陽イオン交換基を有する物質を少なくとも用い、分子間にπ−π相互作用が働く状態で無機系化合物と有機系化合物とを複合化し、有機無機複合体を得る複合化工程、を含む。
複合化工程では、例えば、無機系化合物の原料として芳香族炭化水素構造を有する金属アルコキシドを用い、有機系化合物として芳香族炭化水素構造を有するポリマーを用い、金属アルコキシドとポリマーとを含む溶液で金属アルコキシドを加水分解することにより、無機系化合物を生成すると共に、無機系化合物と有機系化合物とを複合化するものとしてもよい。この複合化工程では、有機系化合物として陽イオン交換基を有するポリマーを用いることが好ましい。即ち、無機系化合物と有機系化合物とを複合化する前に、有機系化合物のポリマーが陽イオン交換基を有していることが好ましい。こうすれば、複合化したあとでスルホ化等の陽イオン交換基を導入する工程を行う必要がなく、例えばスルホ化による有機無機複合体への影響をより低減でき好ましい。
複合化工程には、例えば、陽イオン交換基を有するポリマーである有機系化合物を溶解した溶液に金属アルコキシドを添加し加水分解及び重合させて前駆体ゾルを作製する前駆体生成工程と、前駆体ゾルを乾燥し焼成する焼成工程と、陽イオン交換基の陽イオンを所望の機能を有する金属イオンに交換するイオン交換工程と、を含むものとしてもよい。このイオン交換工程は、前駆体生成工程の前から、焼成工程のあとまでの間のいずれのタイミングで行うものとしてもよい。前駆体生成工程では、ポリマー溶液として、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの有機溶媒やアルコールと、水との混合溶液にポリマーを溶解するものとしてもよい。金属アルコキシドは、例えば、Si、Ti、Al及びZrから選ばれる1以上の金属と、芳香族炭化水素構造とを有するものが好ましい。焼成工程では、前駆体ゾルを所定の形状に形成し乾燥してゲルとし、例えば、60℃以上300℃以下の温度で熱処理するものとしてもよい。イオン交換工程では、例えば、陽イオン交換基の陽イオンを、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Ni、Co、Fe及びアルカリ金属などの陽イオンに交換することが好ましい。このような工程を経て、図1,2に示す有機無機複合体を製造することができる。
次に、本発明の構造体について説明する。本発明の構造体は、基材と、基材上に形成された上述したいずれかの有機無機複合体と、を備えたものである。基材は、特に限定されないが、例えば、樹脂などの有機材料、無機材料及び金属材料などとすることができる。無機材料としては、例えば、コージェライト、Si結合SiC、再結晶SiC、チタン酸アルミニウム、ムライト、窒化珪素、サイアロン、リン酸ジルコニウム、ジルコニア、チタニア、アルミナ及びシリカから選択される1以上とすることができる。有機無機複合体は、例えば、膜状として基体上に形成されているものとしてもよい。このとき、有機無機複合体の厚さは、例えば、0.01μm〜数10μm程度とすることができる。
この構造体の具体例を説明する。図3に示すように、本発明の構造体10は、混合流体の流路となる複数のセル12を形成する基材としての多孔質の隔壁部14と、上述した有機無機複合体からなり隔壁部14の内表面15に設けられた機能層16と、を備えている。また、隔壁部14の端面17には、シール部18が形成されている。このシール部18は、例えば、ガラスやセラミックス、樹脂などのうち緻密質な材料により形成されており、隔壁部14の端面17からの流体の流入や流出を防ぐものである。この構造体10では、機能層16は、混合流体を分離する分離膜として機能する。具体的には、入口側からセル12へ入った混合流体のうち、機能層16の有機無機複合体の陽イオン交換基に結合した陽イオンと親和性の高い流体は、機能層16が形成された多孔質の隔壁部14を通過して濃縮され、濃縮流体として構造体10の側面から排出される。一方、陽イオンと親和性が低く機能層16を通過できない流体は、セル12の流路に沿って流通し、分離流体としてセル12の出口側から排出される。隔壁部14は、気孔径の大きな粗粒部14aの表面に気孔径の小さな細粒部14bが形成された二層以上の多層構造を有しているものとしてもよい。粗粒部14aの気孔径は、例えば、0.1μm〜数100μm程度とすることができる。細粒部14bの気孔径は、粗粒部14aの気孔径に比して小さいものであればよく、例えば、気孔径が0.001〜1μm程度のものとすることができる。こうすれば、隔壁部14の透過抵抗を低減することができる。このように、構造体10を形成し、有機無機複合体を利用することができる。
以上説明した有機無機複合体によれば、無機系化合物と有機系化合物とがハイブリッド化されているため、機械的強度に優れる。また、無機系化合物と有機系化合物との分子間にπ−π相互作用が働いているため、無機系化合物と有機系化合物とがより強固に結合する。更に、π−π相互作用によって機械的強度が高められているため、陽イオン交換基の機能を損なうことなく、有機無機複合体内に、陽イオン交換基を多く導入することができる。更にまた、陽イオン交換基に結合する金属カチオンによって、化合物との親和性、吸着性及び触媒活性などの機能をより高く発現することができる。したがって、機能性及び機械的強度をより高めることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、構造体10は複数のセル12を備え流体が流通するものとしたが、基材と基材上に形成された有機無機複合体とを備えるものとすれば、特にこの形状に限定されない。例えば、1つのセルを備えたチューブラー形状としてもよい。あるいは、本発明の有機無機複合体は、粉末の状態で用いるものとしてもよい。有機無機複合体の粉末は、例えば、吸着剤や触媒として利用することができる。
上述した実施形態では、有機無機複合体からなる機能層16は流体としての混合流体を分離する分離膜として機能するものとしたが、特にこれに限定されず、液体や気体を殺菌・浄化する殺菌・浄化膜として機能するものとしてもよい。こうした殺菌・浄化膜としての機能層16を備えた構造体10は、殺菌・浄化用フィルタとして用いることができる。
上述した実施形態では、説明しなかったが、有機無機複合体の製造方法において、複合化工程は、無機系化合物及び有機系化合物の原料として少なくとも一方に陽イオン交換基を有している物質を用い分子間にπ−π相互作用が働く状態で無機系化合物と有機系化合物とを複合化し、その後無機系化合物及び/又は有機系化合物に陽イオン交換基を導入し、有機無機複合体を得るものとしてもよい。こうしても、機能性及び機械的強度をより高めることができる。なお、陽イオン交換基を予め有している原料を用いる場合は、あとのイオン交換基を導入する工程を含んでもよいが、強度低下等の有機無機複合体への影響を低減できるため省略する方が好ましい。
以下には、有機無機複合体を具体的に作製した例を実験例として説明する。なお、実験例1〜5、8が本発明の実施例に相当し、実験例6〜7が比較例に相当する。
[実験例1]
まず、前駆体ゾルを合成した。ポリマーとしてのポリスチレンスルホン酸ナトリウム2gと、溶媒としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と水との混合溶媒(体積比で1:1)80gとを混合し、ポリマー溶液を調整した。次に、触媒としての硝酸1gをポリマー溶液に添加した。無機系化合物の原料としてのトリメトキシフェニルシラン10gを、上記ポリマー溶液に添加し、撹拌した。すると、トリメトキシフェニルシランの加水分解及び重合が進行し、前駆体ゾルが得られた。この前駆体ゾルを、シャーレに入れて乾燥させ、ゲルを作製した。得られたゲルを150℃、2h焼成し、焼成体を作製した。この焼成体を適当な大きさに粉砕した。続いて、イオン交換処理を行った。AgBF4水溶液(0.5mol/L)を作製し、上記焼成体を浸漬させた。その後、この焼成体を水溶液から取り出して洗浄、乾燥させ、得られた有機無機複合体を実験例1とした。
[実験例2、3]
ポリスチレンスルホン酸ナトリウムの代わりに、ポリスチレンカルボン酸ナトリウムを用いた以外は実験例1と同様の工程を行い、得られた有機無機複合体を実験例2とした。また、金属アルコキシドの加水分解及び重合の工程にて、トリメトキシフェニルシランの代わりにフェニルトリイソプロポキシチタンを用いた以外は実験例1と同様の工程を行い、得られた有機無機複合体を実験例3とした。
[実験例4]
ポリマーとしてのポリスチレン2gと、溶媒としてのテトラヒドロフランと水との混合溶媒(体積比で1:1)80gとを混合し、ポリマー溶液を調整した。次に、触媒としての硝酸1gをポリマー溶液に添加した。無機系化合物の原料としてのトリメトキシフェニルシラン10gを、上記ポリマー溶液に添加し、撹拌した。すると、トリメトキシフェニルシランの加水分解及び重合が進行し、前駆体ゾルが得られた。この前駆体ゾルを、シャーレに入れて乾燥させ、ゲルを作製した。得られたゲルを150℃、2h焼成し、焼成体を作製した。この焼成体を適当な大きさに粉砕した。続いて、スルホ化処理を行った。焼成体を無水硫酸に浸漬し25℃で保持し、その後、焼成体を無水硫酸より取り出し、洗浄、乾燥した。この処理により、焼成体のフェニル基にスルホ基が導入された。そして、AgBF4水溶液(0.5mol/L)に、上記焼成体を浸漬させた。その後、この焼成体を水溶液から取り出して洗浄、乾燥させ、得られた有機無機複合体を実験例4とした。
[実験例5]
ポリマーとしてのフェノール樹脂2gと、溶媒としてのメタノールと水との混合溶媒(体積比で1:1)80gとを混合し、ポリマー溶液を調整した。次に、触媒としての硝酸1gをポリマー溶液に添加した。無機系化合物の原料としてのトリメトキシフェニルシラン10gを、上記ポリマー溶液に添加し、撹拌した。すると、トリメトキシフェニルシランの加水分解及び重合が進行し、前駆体ゾルが得られた。この前駆体ゾルを、シャーレに入れて乾燥させ、ゲルを作製した。得られたゲルを150℃、2h焼成し、焼成体を作製した。この焼成体を適当な大きさに粉砕した。続いて、スルホ化処理を行った。焼成体を無水硫酸に浸漬し25℃で保持し、その後、焼成体を無水硫酸より取り出し、洗浄、乾燥した。この処理により、焼成体のフェニル基にスルホ基が導入された。そして、AgBF4水溶液(0.5mol/L)に、上記焼成体を浸漬させた。その後、この焼成体を水溶液から取り出して洗浄、乾燥させ、得られた有機無機複合体を実験例5とした。
[実験例6]
実験例1の触媒の添加及び金属アルコキシドの添加を省略し、無機系化合物を含まないものを実験例6とした。
[実験例7]
トリメトキシフェニルシランを添加する代わりに、シリカ粒子(平均一次粒子径0.016μm)を添加した以外は実験例1と同様の工程を行い、得られたものを実験例7とした。
[実験例8]
実験例1にて作製した前駆体ゾルを、直径10mm、長さ10cm、表面細孔径0.1μmの多孔質アルミナ基材上に塗布し、乾燥した後、150℃、2h焼成し、構造体を作製した。この構造体の一方の端部を封止し、他方の端部にガラス管を接続した。続いて、この構造体のイオン交換処理を行った。AgBF4水溶液(0.5mol/L)を作製し、上記構造体を浸漬させた。その後、この構造体を水溶液から取り出して乾燥させ、得られた構造体を実験例8とした。
(機械的強度測定)
実験例1〜7のイオン交換処理前の焼成体を用いて機械的強度を測定した。機械的強度の測定としては、ISO527−2に準じて、引張応力(破断)を測定した。測定温度は、23℃であった。
(吸着性能の耐久性評価)
実験例1〜7のガス分離機能に関する測定を、磁気浮遊天秤を有する高圧ガス吸着量測定装置(日本ベル株式会社製MSB−AD−H)を用いて行った。ここでは、オレフィン/パラフィンの分離機能を考察するものとし、そのモデルとして、エチレン及びエタンの吸着測定を10回繰り返して実施した。エチレン又はエタンのいずれかをより吸着するものとすれば、オレフィン/パラフィンの分離機能がより高いと判断することができる。吸着測定は、エチレン単体ガス又はエタン単体ガスを用い、23℃、0MPa〜1MPaの測定条件で行った。吸着測定の結果を用い、(1MPaでのエチレン吸着量)/(エタンの吸着量)を選択性とした。また、(測定10回目の選択性)/(測定1回目の選択性)を選択性維持率とした。この選択性維持率が高いほど、ガス分離機能の耐久性がより高いものと判断することができる。
(構造体のガス透過性評価)
実験例8のガス分離機能に関する測定を行った。ガス透過性評価は、エチレン/エタン混合ガス(1:1)を用い、23℃、1MPaの測定条件で行った。
(結果と考察)
実験例1〜7の、有機無機複合体の構成、後処理の有無、機械的強度及び選択性維持率についてまとめて表1に示す。表1に示すように、実験例6,7では、機械的強度が低く、且つガスの選択性維持率が極めて低かった。実験例7は、シリカ粒子の添加による効果として、実験例6に比して機械的強度が向上しているものの、その割合は低かった。これは、シリカ粒子からなる無機系化合物と有機系化合物との親和性が低く、無機系化合物と有機系化合物との間で剥離などが生じるためであると推察された。これに対して、実験例1〜5では、機械的強度が50MPa以上と高く、且つガスの選択性維持率が0.50以上と、耐久性も向上していることがわかった。これについて考察すると、無機系化合物は、金属−酸素結合を有する金属マトリクス構造を有し、この金属マトリクス構造にフェニル基が結合していることが推察される。一方、ポリスチレン系の有機系化合物は、フェニル基を有している。このため、無機系化合物のフェニル基と、有機系化合物のフェニル基との分子間にπ−π相互作用が働いているものと考えられた。このπ−π相互作用により、無機系化合物と有機系化合物とがより強固になるものと推察された。また、π−π相互作用により、無機系化合物と有機系化合物とが強固になるので、陽イオン交換基の機能を損なうことが無く、より高い機能を発揮するものと推察された。複合化したのちに、陽イオン交換基であるスルホ基を導入した実験例4、5について考察すると、実験例4、5に比して、複合化前にスルホ基を有していた実験例1〜3の機械的強度及び選択性維持率が高い結果であった。これについては、複合化を行ったのちにスルホ化処理を行うと、複合体の構造に悪影響を与えるものと推察された。したがって、スルホ化を行ったあと、無機系化合物と有機系化合物との複合化を行うことが好ましいことがわかった。また、実験例8にてガス透過性の評価を行った結果、エタンに比べてエチレンが選択的に透過することを確認した。
Figure 2014189732
本発明は、フィルターやハニカム構造体などの機能材の分野に利用可能である。
10 構造体、11 端面、12 セル、14 隔壁部、14a 粗粒部、14b 細粒部、15 内表面、16 機能層、17 端面、18 シール部。

Claims (13)

  1. 無機系化合物と、
    有機系化合物と、を備え、
    前記無機系化合物及び前記有機系化合物の少なくとも一方には陽イオン交換基を有しており、前記無機系化合物と前記有機系化合物との分子間にπ−π相互作用が働いている、
    有機無機複合体。
  2. 前記無機系化合物は、金属マトリクス構造と、該金属マトリクス構造に結合した芳香族炭化水素構造と、を有している、請求項1に記載の有機無機複合体。
  3. 前記無機系化合物は、Si、Ti、Al及びZrから選ばれる1以上と、Oとを含む化合物である、請求項1又は2に記載の有機無機複合体。
  4. 前記無機系化合物は、金属アルコキシドの加水分解化合物である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機無機複合体。
  5. 前記有機系化合物は、炭素原子が結合した炭素構造と、該炭素構造に結合した芳香族炭化水素構造と、を有している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機無機複合体。
  6. 前記有機系化合物は、前記陽イオン交換基を有するポリマーである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機無機複合体。
  7. 前記陽イオン交換基は、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Ni、Co、Fe及びアルカリ金属から選ばれる1以上の金属イオンが結合している、請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機無機複合体。
  8. 機械的強度が50MPa以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機無機複合体。
  9. 複数の成分からなる流体に含まれる特定の成分を選択的に透過する機能を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機無機複合体。
  10. 基材と、
    前記基材上に形成された請求項1〜9のいずれか1項に記載の有機無機複合体と、
    を備えた構造体。
  11. 無機系化合物と有機系化合物とを備えた有機無機複合体の製造方法であって、
    前記無機系化合物及び前記有機系化合物の原料として陽イオン交換基を有していない物質を少なくとも用い分子間にπ−π相互作用が働く状態で前記無機系化合物と前記有機系化合物とを複合化しその後陽イオン交換基を導入するか、又は前記無機系化合物及び前記有機系化合物の原料のうち少なくとも一方に陽イオン交換基を有する物質を少なくとも用い分子間にπ−π相互作用が働く状態で前記無機系化合物と前記有機系化合物とを複合化し、有機無機複合体を得る複合化工程、を含む、
    有機無機複合体の製造方法。
  12. 前記複合化工程では、前記有機系化合物として前記陽イオン交換基を有するポリマーを用いる、請求項11に記載の有機無機複合体の製造方法。
  13. 前記複合化工程では、前記無機系化合物の原料として芳香族炭化水素構造を有する金属アルコキシドを用い、前記有機系化合物として芳香族炭化水素構造を有するポリマーを用い、前記金属アルコキシドと前記ポリマーとを含む溶液で前記金属アルコキシドを加水分解することにより、前記無機系化合物と前記有機系化合物とを複合化する、請求項11又は12に記載の有機無機複合体の製造方法。
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