JP2014188888A - 粉末材料、及び造形液 - Google Patents

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Abstract

【課題】立体造形物の膨らみを抑制し、ユーザが所望する形状の立体造形物を寸法精度良く造形することが可能な粉末材料、及び造形液を提供する。
【解決手段】立体造形装置1は、造形台6、粉体供給機構14、平坦化ローラ18、ヘッド21を備える。造形台6はステージを備える。立体造形物はステージで造形される。粉体供給機構14は、造形台6に粉末材料を供給する。平坦化ローラ18は、粉末材料をステージで平坦化し、粉体層を形成する。ヘッド21は、ステージの粉体層に造形液を吐出する。粉末材料は、付着水量が0.68%以下のアルファ型半水石膏を少なくとも含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、造形液の吐出によって固化し、立体造形物を形成させる粉末材料、及び、粉末材料を固化させる造形液に関する。
従来、立体造形用の粉末材料と造形液とを混合して固化することで、立体造形物を造形する立体造形装置が知られている(例えば特許文献1参照)。立体造形装置は、平坦に配置した粉末材料に対し、インクジェットヘッドを用いて造形液を吐出する。粉末材料と造形液は、混合すると固化して立体造形物の層を形成する。以上の工程が、造形データに基づいて繰り返され、層が重ねられる。これによって、作業者が所望する形状の立体造形物が造形される。
特表2010−515605号公報
粉末材料に吐出された造形液は、吐出位置で滲み、周囲に僅かに広がる。立体造形物の境界部分は、滲んだ造形液が粉末材料を更に固化することによって、吐出位置よりも外側に膨らむ。従って、ユーザが所望する形状の立体造形物を寸法精度良く造形することができないという問題点がある。
本発明の目的は、立体造形物の膨らみを抑制し、ユーザが所望する形状の立体造形物を寸法精度良く造形することが可能な粉末材料、及び造形液を提供することである。
本発明の第一態様に係る粉末材料は、粉末材料に造形液を吐出して固化することで造形層を形成し、前記造形層を積層することで立体造形物を造形する立体造形に用いる粉末材料であって、付着水量が0.68%以下のアルファ型半水石膏を少なくとも含むことを特徴とする。第一態様によれば、粉末材料は、造形液が吐出位置から周囲に広がることを抑制できる。粉末材料は、立体造形物の境界部分が外側に膨らむことを抑制できる。
第一態様において、粉末材料は硫酸マグネシウムを更に含んでいてもよい。また、粉末材料は硫酸マグネシウムを5重量%以上8重量%以下の割合で含んでいてもよい。また、前記付着水量が0.40%以下であってもよい。
本発明の第二態様に係る造形液は、第一態様に係る粉末材料に吐出することで、前記粉末材料を固化させる造形液であって、保湿剤を少なくとも含み、前記保湿剤は、平均分子量が300以上600以下のポリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、及び、ジプロピレングリコールの少なくとも一つを含むことを特徴とする。第二態様によれば、粉末材料に造形液が吐出された場合に、造形液が吐出位置から周囲に広がることを抑制できる。従って造形液は、立体造形物の境界部分が外側に膨らむことを抑制できる。第二態様において、着色インクを更に含んでいてもよい。
立体造形装置1の構成を示す図である。 付着水量と、X方向、Y方向、及びZ方向の寸法との関係を示すグラフである。 付着水量と、X方向、Y方向、及びZ方向の寸法との関係を示すグラフである。 付着水量と、X方向、Y方向、及びZ方向の寸法との関係を示すグラフである。 硬化促進剤と、Z方向の寸法との関係を示すグラフである。 硫酸マグネシウムの添加量と、Z方向の寸法との関係を示すグラフである。 保湿剤と、Z方向の寸法との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1を参照し、立体造形装置1の構成について説明する。図1の左下側、右上側、左上側、右下側、上側、及び下側は、夫々、立体造形装置1の前側、後側、左側、右側、上側、及び下側である。また、立体造形装置1の左右方向をX方向といい、前後方向をY方向といい、上下方向をZ方向又は積層方向という。
立体造形装置1は、造形台6、粉体供給機構14、平坦化ローラ18、及びヘッド21を主に備える。造形台6の形状は略立方体である。造形台6は、第1凹部10、第2凹部11、及び、供給部12を備える。第1凹部10は造形台6の前後方向の中央に設けられ、第2凹部11は造形台6の後端部近傍に設けられる。第1凹部10及び第2凹部11の形状は、上面が開放された平面視略矩形状である。供給部12は、造形台6の正面側の上端部から前方へ水平に延びる。第1凹部10は、図示外のステージを昇降可能に保持する。立体造形装置1は、ステージを徐々に下降させながら立体造形物を造形する。造形台6は前後方向に移動する。粉体供給機構14、平坦化ローラ18、及びヘッド21は、造形台6に対して前後方向に相対移動する。
粉体供給機構14は、箱状の貯留部15に粉末材料を貯留する。貯留部15の下部は開口となっており、貯留部15内の粉末材料は開口から落下する。開口に回転可能に設けられた粉体供給ローラ16が回転すると、粉末材料は下方へ落下し、供給部12に供給される。平坦化ローラ18を回転させながら、造形台6は後方から前方へ相対移動する。これによって、粉体供給機構14から供給部12に供給された粉末材料は、ステージ上にて移動されて平坦化され、粉末材料の層(以下、「粉体層」という。)が形成される。平坦化ローラ18の背面側に集積された余分な粉末材料は、第2凹部11に落下する。
ヘッド21は、クリアヘッド25、及び4つのカラーヘッド24(24K,24M,24C,24Y)を備える。クリアヘッド25は、無色の造形液(以下、「クリア造形液」という。)を吐出する。カラーヘッド24K、24M、24C、24Yは、夫々、ブラック、マゼンタ、シアン、及びイエローの着色インクを含む造形液(以下、「カラー造形液」という。)を吐出する。粉体層は、吐出された造形液(クリア造形液又はカラー造形液)と混合されることによって固化する。カラー造形液は、粉体層を着色することもできる。左右方向に延びるガイドレール23は、ヘッド21を左右方向に貫通する。ヘッド21は、ガイドレール23に沿って左右方向に移動する。
立体造形装置1は、ステージ上に形成させた粉体層に対して、ヘッド21から造形液を吐出し、粉体層を固化する。これによって、粉体層の粉末材料が造形液の吐出によって部分的に固化された造形層が、ステージ上に形成される。立体造形装置1は、ステージを徐々に下降させながら、ヘッド21から造形液を吐出させる制御を繰り返す。これによって造形層が積層され、立体造形物が最終的に造形される。
粉末材料について説明する。粉末材料として、付着水量が0.68%以下のアルファ型半水石膏が用いられる。アルファ型の石膏とすることによって、ベータ型の石膏を用いる場合と比較して、造形物の強度が強くなるという利点がある。また、粉末材料を半水石膏とすることによって、無水石膏とした場合と比較して、水分の吸着が緩やかであり保存安定性が高いという利点がある。二水石膏は結晶水が完全に化合した状態であり、水分を加えてもそれ以上硬化しないので、立体造形用の粉体としては不向きである。
また、アルファ型半水石膏の付着水量を0.68%以下とすることによって、アルファ型半水石膏は、吐出された造形液を吸収し易くなる。従ってアルファ型半水石膏は、造形液が吐出された場合に、吐出位置から造形液が周囲に広がることを抑制できる。なお、造形液が吐出位置から周囲に広がった場合、立体造形物の境界部分では、広がった造形液が粉末材料を更に固化する。この場合、立体造形物の境界部分は吐出位置よりも外側に膨らみ、ユーザが所望する形状の立体造形物を寸法精度良く造形することができない可能性がある。これに対し、付着水量を0.68%以下とすることによって、アルファ型半水石膏は、特に、吐出位置から、積層方向に対して直交する方向(以下、「横方向」という。)に造形液が広がることを抑制できる。理由は、吐出された造形液が毛細管現象によって横方向に広がることを特に効果的に抑制できる為である。従って、立体造形物の境界部分が横方向に膨らむことを抑制できるので、ユーザが所望する形状の立体造形物を寸法精度良く造形できる。
なお、アルファ型半水石膏の付着水量は0.01%以上とすることがより好ましい。理由は、付着水量を0.01%未満とした場合、アルファ型半水石膏に静電気が発生し易くなり、平坦な粉体層を形成し難くなる為である。また、アルファ型半水石膏の付着水量は、0.40%以下であることがより好ましい。理由は、付着水量を0.40%以下とすることによって、粉末材料は、特に、吐出位置から下方向に造形液が広がることを抑制できる為である。下方向に造形液が広がることを抑制できる理由は、吐出された造形液が重力によって下方に広がることを特に効果的に抑制できる為である。従って、付着水量を0.40%以下とすることによって、立体造形物の境界部分が下方向に膨らむことを抑制できるので、ユーザが所望する形状の立体造形物をより精度良く造形できる。
また粉末材料は、アルファ型の半水石膏に加えて、各種添加剤を含んでいてもよい。添加剤の一つである硬化促進剤が含まれることによって、造形液によるアルファ型半水石膏の固化が促進される為、造形液が吐出位置から周囲に広がることを抑制できる。硬化促進剤として、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、などの硫酸塩、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウムなどの炭酸塩、二水石膏、りん酸水素カルシウム二水和物等が挙げられる。なお、これらの硬化促進剤の一種又は二種以上が併用されてもよい。これらの中でも、特に、硫酸マグネシウムを使用することが最も好ましい。理由は、硫酸マグネシウムが硬化促進剤として使用された場合、特に、吐出位置から下方向に造形液が広がることを更に抑制できる為である。また、別の添加剤としてポリビニルアルコールに代表される水溶性接着剤もまた、利用可能である。粉末材料がアルファ型の半水石膏に加えて硫酸マグネシウム又はポリビニルアルコールを含むことによって、立体造形物の境界部分が周囲に膨らむことを更に抑制できるので、ユーザが所望する形状の立体造形物を更に寸法精度良く造形できる。
なお、硬化促進剤として硫酸マグネシウムが使用された場合の硫酸マグネシウムの含有量は、アルファ型半水石膏に対して1重量%以上15重量%以下とすることが好ましく、5重量%以上8重量%以下とすることが更に好ましい。理由は、アルファ型半水石膏に対する硫酸マグネシウムの含有量を5重量%以上8重量%以下とすることによって、吐出位置から下方向に造形液が広がることを更に抑制できる為である。
造形液について説明する。造形液として、例えば、粘度、表面張力、pHが吐出装置に適合された水系インクが用いられる。造形液は、保湿剤を含んでいてもよい。保湿剤を含めることによって、造形液の揮発を抑制することができるので、造形液の粘性を安定化できる。保湿剤として、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−ピロリドン、及びグリセリン等が挙げられる。なお、これらの保湿剤の一種又は二種以上が併用されてもよい。これらの中でも、平均分子量が300以上600以下のポリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、及び、ジプロピレングリコールが特に適した保湿剤として挙げられる。理由は、これらの少なくとも一つを使用することによって、吐出位置から下方向に造形液が広がることを更に抑制できる為である。
カラー造形液に加えられる着色インクとして、顔料インク及び染料インクのいずれかが用いられる。顔料インクの顔料として、例えば、カーボンブラック、無機顔料および有機顔料等が使用できる。カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等があげられる。前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄系無機顔料およびカーボンブラック系無機顔料等をあげることができる。前記有機顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料;フタロシアニン顔料、ペリレンおよびペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、塩基性染料型レーキ顔料、酸性染料型レーキ顔料等の染料レーキ顔料、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック昼光蛍光顔料等が挙げられる。また、染料インクの染料として、例えば、アゾ染料、アントラキノン染料、縮合多環芳香族カルボニル染料、インジゴイド染料、カルボニウム染料、フタロシアニン染料、メチン,ポリメチン染料等が挙げられる。
以下、本発明の実施例について説明する。粉末材料として、付着水量を0.01%、0.03%、0.14%、0.18%、0.40%、0.42%、0.52%、0.68%、0.70%、0.81%、0.92%、及び1.01%とした合計12種類のアルファ型半水石膏が用いられた。原材料のアルファ型半水石膏として、関東化学株式会社製のアルファ型半水石膏が用いられた。そして、温度30℃、湿度70%の恒温恒湿槽に時間を変えながら保存することによって、アルファ型半水石膏の付着水量が調整された。付着水量は、JIS R9101に基づいて測定された。夫々のアルファ型半水石膏には、硬化促進剤として、硫酸マグネシウム(5重量%又は8重量%)又は、水溶性接着剤としてポリビニルアルコール(PVA)−224(1重量%)が加えられ、合計3種類の粉末材料が生成された。
生成された3種類の粉末材料を用い、立体造形装置1を使用することによって、立体造形物が造形された。造形液として、保湿剤(平均分子量が約600のポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール600)が10重量%加えられたクリア造形液が用いられた。立体造形装置1は、立体造形物のX方向、Y方向、及びZ方向の寸法が、夫々、80mm、10mm、及び4mmとなるように造形液の吐出位置及び総積層数が調整された。なお、造形層1層分のZ方向の寸法は0.1mmとされ、総積層数は40層とされた。そして、造形された立体造形物のX方向、Y方向、及びZ方向の夫々の実際の寸法が計測された。硫酸マグネシウムを5重量%含む粉末材料を用いた場合の結果を、図2、及び表1に示す。硫酸マグネシウムを8重量%含む粉末材料を用いた場合の結果を、図3、及び表2に示す。PVA−224を1重量%含む粉末材料を用いた場合の結果を、図4、及び表3に示す。
Figure 2014188888
Figure 2014188888
Figure 2014188888
計測の結果、硫酸マグネシウムを5重量%含む粉末材料の場合(表1、図2)、X方向の寸法については、付着水量を0.01%〜0.68%とした場合に80.7mm〜80.8mmであったのに対し、0.70%以上とした場合に80.9mm〜81.0mmとなった。また、Y方向の寸法については、付着水量を0.01%〜0.68%とした場合に10.6mm〜10.7mmであったのに対し、0.70%以上とした場合に10.85mm〜10.95mmとなった。また、Z方向の寸法については、付着水量を0.01%〜0.40%とした場合に4.2mm〜4.3mmであったのに対し、0.42%以上とした場合に約4.45mm〜4.55となった。
また、硫酸マグネシウムを8重量%含む粉末材料の場合(表2、図3)、X方向の寸法については、付着水量を0.01%〜0.68%とした場合に80.8mm〜80.9mmであったのに対し、0.70%以上とした場合に80.95mm〜81.05mmとなった。また、Y方向の寸法については、付着水量を0.01%〜0.68%とした場合に10.6mm〜10.7mmであったのに対し、0.70%以上とした場合に10.8mm〜10.85mmとなった。また、Z方向の寸法については、付着水量を0.01%〜0.40%とした場合に3.9mm〜4.0mmであったのに対し、0.42%以上とした場合に4.1mm〜4.2mmとなった。
また、PVA−224を1重量%含む粉末材料の場合(表3、図4)、X方向の寸法については、付着水量を0.01%〜0.68%とした場合に80.75mmm〜80.8mmであったのに対し、0.70%以上とした場合に81.0mm〜81.05mmとなった。また、Y方向の寸法については、付着水量を0.01%〜0.68%とした場合に10.8mm〜10.9mmであったのに対し、0.70%以上とした場合に11.0mm〜11.1mmとなった。また、Z方向の寸法については、付着水量を0.01%〜0.40%とした場合に4.6mm〜4.65mmであったのに対し、0.42%以上とした場合に4.75mm〜4.9mmとなった。
以上の結果から、何れの粉末材料の場合も、付着水量を0.70%以上とした場合に、作成される立体造形物がX方向及びY方向(即ち、造形層の積層方向と直交する方向(横方向))に膨らみ易いことがわかった。一方、付着水量を0.01%〜0.68%とすることによって、作成される立体造形物のX方向及びY方向(横方向)への膨らみを抑制できることがわかった。また、付着水量を0.42%以上とした場合に、作成される立体造形物がZ方向(下方向)に膨らみ易いことがわかった。一方、付着水量を0.01%〜0.40%とすることによって、作成される立体造形物のZ方向(下方向)への膨らみを抑制できることがわかった。
粉末材料として、付着水量を0.09%としたアルファ型半水石膏が用いられた。原材料のアルファ型半水石膏、及び、付着水量の調整方法は、実施例1の場合と同様とした。そして、アルファ型半水石膏に対して、硬化促進剤として、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、二水石膏、リン酸水素カルシウム二水和物、及び硫酸ナトリウムの何れかが1重量%加えられ、合計5種類の粉末材料が生成された。生成された5種類の粉末材料を用い、造形液としてイオン交換水を用い、他の条件を実施例1と同様として立体造形物が造形され、Z方向の実際の寸法が計測された。結果を、図5及び表4に示す。
Figure 2014188888
計測の結果、硬化促進剤として硫酸カリウム、二水石膏、リン酸水素カルシウム二水和物、及び硫酸ナトリウムの何れかを加えた場合、何れの場合も、Z方向の寸法は7.8mm以上となり、立体造形物のZ方向へ膨らみが大きくなった。一方、硬化促進剤として硫酸マグネシウムを加えた場合、Z方向の寸法が6.0mmとなった。以上の結果から、アルファ型半水石膏に対して加える硬化促進剤として特に硫酸マグネシウムを使用することによって、作成される立体造形物のZ方向(下方向)への膨らみを効果的に抑制できることがわかった。
粉末材料として、付着水量を0.09%としたアルファ型半水石膏が用いられた。原材料のアルファ型半水石膏、及び、付着水量の調整方法は、実施例1の場合と同様とした。そして、硬化促進剤としてアルファ型半水石膏に加える硫酸マグネシウムの量を、1、3、5、8、15、及び20重量%とした合計6種類の粉末材料が生成された。生成された6種類の粉末材料を用い、造形液としてイオン交換水を用い、他の条件を実施例1と同様として立体造形物が造形され、Z方向の実際の寸法が計測された。結果を、図6及び表5に示す。
Figure 2014188888
計測の結果、硫酸マグネシウムの量を1、3、及び15重量%とした場合、Z方向の寸法は4.8mm以上となり、立体造形物はZ方向に膨らみ易いことがわかった。また、硫酸マグネシウムの量を20重量%とした場合、強度不足となり、寸法を計測することができなかった。一方、硫酸マグネシウムの量を5又は8重量%とした場合に、Z方向の寸法が4.4mm以下となり、立体造形物のZ方向への膨らみを抑制できることがわかった。以上の結果から、アルファ型半水石膏に加える硫酸マグネシウムの量を5又は8重量%とすることによって、作成される立体造形物がZ方向(下方向)に膨らむことを特に抑制できることがわかった。
粉末材料として、付着水量を0.09%としたアルファ型半水石膏が用いられた。原材料のアルファ型半水石膏、及び、付着水量の調整方法は、実施例1の場合と同様とした。アルファ型半水石膏に硫酸マグネシウムが5重量%加えられ、粉末材料が生成された。生成された粉末材料を用い、立体造形装置1を使用することによって、立体造形物が造形された。造形液には、平均分子量が約600のポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール600)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、平均分子量が約300のポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール300)、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、平均分子量が約200のポリエチレングリコール(ポリエチレングリコール200)、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、及び、2−ピロリドンの何れかが保湿剤として10重量%加えられた。そして、他の条件を実施例1と同様として立体造形物が造形され、Z方向の実際の寸法が計測された。結果を、図7及び表6に示す。
Figure 2014188888
計測の結果、保湿剤として、ポリエチレングリコール600、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコール300、及びジプロピレングリコールの何れかを造形液に加えた場合に、Z方向の寸法が4.7mm以下となった。一方、グリセリン、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール200、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、及び、2−ピロリドンの何れかを造形液に加えた場合、Z方向の寸法が4.9mm以上となった。以上の結果から、保湿剤として、ポリエチレングリコール600、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコール300、及びジプロピレングリコールの何れかを造形液に加えることによって、作成される立体造形物がZ方向(下方向)に膨らむことを抑制できることがわかった。

Claims (6)

  1. 粉末材料に造形液を吐出して固化することで造形層を形成し、前記造形層を積層することで立体造形物を造形する立体造形に用いる粉末材料であって、付着水量が0.68%以下のアルファ型半水石膏を少なくとも含むことを特徴とする粉末材料。
  2. 硫酸マグネシウムを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の粉末材料。
  3. 硫酸マグネシウムを5重量%以上8重量%以下の割合で含むことを特徴とする請求項2に記載の粉末材料。
  4. 前記付着水量が0.40%以下であることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の粉末材料。
  5. 請求項1から4の何れかに記載の粉末材料に吐出することで、前記粉末材料を固化させる造形液であって、
    保湿剤を少なくとも含み、
    前記保湿剤は、平均分子量が300以上600以下のポリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、及び、ジプロピレングリコールの少なくとも一つを含むことを特徴とする造形液。
  6. 着色インクを更に含むことを特徴とする請求項5に記載の造形液。
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