JP2014188355A - ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】上軸の回転する力を利用して糸を切る糸切り機構を備えても、ベッド部内に設ける別の機構の配置の制約が小さいミシンを提供する。
【解決手段】ミシンは、ベッド部2、脚柱部、アーム部、糸を切断する糸切り刃、及び、上軸の回転する力を糸切り刃に伝達するリンク機構20を備える。リンク機構20は、脚柱部内を上下方向に延び、上軸の回転に伴って延伸方向に移動する棒状の第一リンク、及び、一端が第一リンクの下端側に延び、他端が糸切り刃側に延び、第一リンクの移動に伴って延伸方向に移動する棒状の第二リンク22を備える。糸切り刃は、第二リンク22の移動に伴って駆動する。ベッド部2は、下側面を一方側から他方側に延び、第二リンク22を配置するリンク配置部921を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、糸切り機構を備えたミシンに関する。
上軸の回転する力を利用して糸を切る糸切り機構を備えたミシンがある。特許文献1は、針板の下側に可動刃及び固定刃からなる糸切り機構を備えたミシンを開示する。特許文献1のミシンでは可動刃はリンク機構によって駆動し、糸を切断する。リンク機構は上軸の回転する力を可動刃に伝達する。リンク機構は、第1リンク、第2リンク、及び第3リンクを備える。第1リンクは脚柱部内を上下方向に延びる。第1リンクは上軸の回転に伴って延伸方向に移動する。第2リンクはベッド部内を前後方向に延びる。第2リンクは第1リンクの移動に伴い延伸方向に移動する。第3リンクは可動刃に接続する。第3リンクは第2リンクの移動に伴い可動刃を駆動し、可動刃は固定刃と協働して糸を切断する。
特開2008−229082号公報
上記ミシンは、第2リンクを配置する為の大きな領域をベッド部内に確保する必要がある。故に、第2リンクはベッド部内に設ける別の機構(例えば布送り機構)の配置を制約するという問題点がある。
本発明の目的は、上軸の回転する力を利用して糸を切る糸切り機構を備えても、ベッド部内に設ける別の機構の配置の制約が小さいミシンを提供することである。
本発明のミシンは、ベッド部と、前記ベッド部の一方の端部から上方に延びる脚柱部と、前記脚柱部の上端から前記ベッド部に対向して延び、上軸を内部に備えるアーム部と、前記ベッド部の他方の端部且つ針板の下側に配置し、糸を切断する糸切り刃と、前記上軸の回転する力を前記糸切り刃に伝達するリンク機構とを備えたミシンにおいて、前記リンク機構は、前記脚柱部内を上下方向に延び、前記上軸の回転に伴って延伸方向に移動する第一リンクと、一端が前記第一リンクの下端側に延び他端が前記糸切り刃側に延び、前記第一リンクの移動に伴って延伸方向に移動する第二リンクとを備え、前記糸切り刃は、前記第二リンクの移動に伴って駆動し、前記ベッド部は、下側面を一方側から他方側に延び、前記第二リンクを配置するリンク配置部を備えている。
本発明のミシンのリンク機構の第二リンクは、ベッド部下側面の下方に配置する。ミシンは、第二リンクを配置する領域をベッド部内に確保する必要がない。故にミシンは、ベッド部内に設ける別の機構(例えば布送り機構)の配置の制約を小さくできる。
本発明のミシンの前記ベッド部は、釜を駆動する下軸を内部に備え、前記脚柱部の下側部分に配置し、前記下軸に接続するギアを内部に備える第一ベッド部と、前記第一ベッド部から前記他方側へ前記アーム部に対向して延びる第二ベッド部と、前記第一ベッド部と前記第二ベッド部の接続部分を離隔する壁部とを備え、前記下軸は、前記第一ベッド部と前記第二ベッド部との間に亙って延び、前記壁部は、前記下軸が通過する軸穴を備えてもよい。ミシンは壁部を設けることで、下軸の端部に設けたギアの駆動時に発生する音が、第二ベッド部側でミシンを操作する操作者に伝わることを抑制できる。故に、操作者は静かな環境でミシンを操作できる。
本発明のミシンの前記第二リンクは、前記第二リンクの延伸方向に一直線状に延びる棒状でもよい。第二リンクを一直線状に延びる棒状にすることで、第二リンクは第一リンクの移動する力を糸切り刃に効率的に伝達できる。
本発明のミシンの前記リンク配置部は、前記ベッド部の下側面に上方に凹む溝状の凹部を形成してもよい。第二リンクは凹部を通過することで、ベッド部の下側面から下方に突出しない。故に、第二リンクがベッド部下方の機構(例えば糸つかみ機構)の邪魔にならない。
本発明のミシンの前記リンク機構は、前記第二リンクの前記他端と接続し、前記第二リンクの移動に伴って揺動する揺動機構と、一端が前記揺動機構に接続し他端が前記糸切り刃まで延び、前記揺動機構の揺動に伴って延伸方向に移動する刃側リンクとを備え、前記揺動機構は、前記第二リンクの前記延伸方向と交差する方向に延びる軸部を有し、前記軸部の一端部から前記軸部の軸線方向と交差する方向に延びて前記刃側リンクと接続する本体部材と、前記本体部材の前記軸部の他端部に回動可能に連結し、前記軸線方向と交差する方向に延びて前記第二リンクと接続した可動レバー部材とを備え、前記可動レバー部材を前記リンク配置部の前記他端側に配置してもよい。ミシンは可動レバー部材をリンク配置部の他端側の端部に配置したので、本体部材に対し回動して位置調整する場合に容易に操作できる。
本発明のミシンの前記可動レバー部材は、前記軸部の他端部と前記第二リンクとに接続し、前記軸部の前記軸線方向と交差する方向に延びる延設部と、前記延設部の軸部側端部に連結し、前記延設部を前記軸部に回動可能に支持する穴を備えた枠部と、前記軸部に対して前記枠部を回動不能に固定する固定部とを備えてもよい。ミシンは本体部材に対して延設部の延びる方向が異なる複数の状態で、可動レバー部材を本体部材に固定できる。揺動機構は延設部の延びる方向に応じて揺動範囲が変化し、糸切り刃の駆動範囲は変化する。糸切り刃の駆動範囲が変化することで、糸切り刃が糸を切断するタイミングが変化する。故にミシンは、本体部材に対する延設部の延びる方向を調整することで、糸切り刃の駆動範囲を容易に調整でき、糸切り刃が糸を切断するタイミングを適切にできる。
ミシン1の斜視図。 ミシン1の右側面図。 ミシン1内部の斜視図。 ミシン1の底面図。 リンク機構20、伝達機構70の斜視図。 伝達機構70の平面図。 伝達機構70の平面図。 接続部24の拡大斜視図。 揺動機構40の拡大斜視図。 本体部材41の斜視図。 可動レバー部材42の斜視図。 可動レバー部材42の斜視図。 糸切り刃16及び揺動機構40の斜視図。 第一状態における糸切り刃16の平面図。 第二状態における糸切り刃16の平面図。 第三状態における糸切りは16の平面図。 接続部24の右側面図。 揺動機構40及び糸切り刃16の斜視図。 接続部24の右側面図。 揺動機構40及び糸切り刃16の斜視図。 可動刃18の駆動範囲を変化した場合の平面図。
以下、本発明の一実施形態であるミシン1について図面を参照して説明する。以下説明は、図1の左斜め下方、右斜め上方、左斜め上方、右斜め下方を、夫々、ミシン1の前方、後方、左方、右方とする。X軸方向はミシン1の左右方向である。Y軸方向はミシン1の前後方向である。
図1から図4を参照し、ミシン1の構造について説明する。ミシン1はベッド部2、脚柱部3、アーム部4を備える。ベッド部2は前後方向に延びる。ベッド部2は第一ベッド部8、第二ベッド部9を備える。第一ベッド部8はミシン1の後方に位置し、第二ベッド部9は第一ベッド部8の前方に位置する。第一ベッド部8の形状は略直方体の箱状である。第一ベッド部8は下軸7、ギア機構10等を内部に備える。ギア機構10は下軸7後端近傍に配置する。図8に示すように、ギア機構10はギア101、ギア軸部102、連結部103を備える。ギア101はギア軸部102を中心とした略扇型であり、下軸7後端に設けたギア701に噛み合う。ギア101はギア軸部102を中心に揺動可能である。連結部103はギア101と一体形成し、ギア軸部102を中心に揺動可能である。連結部103はクランクロッド(図示略)を介して上軸6の偏心軸62に接続する。ギア機構10は上軸6の偏心軸62、クランクロッドを介して伝わる上軸モータ(図示略)の回転駆動力を下軸7に伝達する。ギア機構10にはフェルト(図示略)を介して潤滑剤を塗布する。下軸7は釜機構11を駆動する。
第二ベッド部9は針板支持部91、収容部92を備える。収容部92は第一ベッド部8前方に位置する。収容部92の形状は略直方体の箱状である。収容部92の左右方向の長さは第一ベッド部8の左右方向の長さよりも長い。収容部92の上下方向の長さは、第一ベッド部8の上下方向の長さと略同一である。収容部92は下軸7、布送り機構(図示略)等を内部に備える。下軸7は収容部92の左右略中央を前後方向に一直線状に延びる。第一ベッド部8前側面と収容部92後側面の接続部分は壁部96を形成する。壁部96は第一ベッド部8と収容部92を離隔する。壁部96に軸穴97が設けてある。軸穴97は壁部96を貫通する。軸穴97の径は下軸7を挿通可能な大きさである。下軸7は軸穴97を通過し、第一ベッド部8と第二ベッド部9(針板支持部91、収容部92)の間に亙って延びる。
収容部92下側面にリンク配置部921が設けてある。リンク配置部921は収容部92下側面を上方に凹んだ溝状に形成してある。リンク配置部921は収容部92の左右略中央を前後方向に一直線状に延びる。リンク配置部921は収容部92下側面を前端から後端に亙って延びる。リンク配置部921内には後述する第二リンク22を配置する。収容部92下側面に4つの土台足922が設けてある。4つの土台足922の其々の形状は略円柱形である。4つの土台足922は収容部92下側面の四隅から下方に突出する。土台足922は下面がテーブル(図示略)に当接し、ミシン1を支持する土台である。
針板支持部91は収容部92前側面且つ左右略中央から前方に突出する。針板支持部91の形状は略直方体の下側が湾曲した箱状である。針板支持部91の上下方向の長さは、収容部92の上下方向の長さの略半分である。針板支持部91上面は収容部92上面よりもやや上方に位置する。針板支持部91と収容部92の間は壁で離隔せず連通する。針板支持部91は下軸7、釜機構11、糸切り刃16等を内部に備える。下軸7は針板支持部91内を前後方向に延びる。釜機構11は下軸7前端に接続する。針板支持部91上面に作業台5が設けてある。作業台5は略中央に針板12を備える。針板12は略中央に針穴(図示略)を備える。
脚柱部3は第一ベッド部8上部から上方に延びる。アーム部4は脚柱部3上端からベッド部2に対向して前方に延びる。上軸6はアーム部4及び脚柱部3内部を前後方向に延びる。上軸6後端は上軸モータ(図示略)に接続し、上軸モータの前側に伝達機構70が設けてある。上述した偏心軸62は上軸6のうち伝達機構70の前方に設けてある。アーム部4は前端部に先端部111を備える。先端部111下方に針板12上面が対向する。先端部111は針棒駆動機構61、針棒、押え棒(図示略)等を内部に備える。縫針(図示略)は針棒先端に接続する。押え足(図示略)は押え棒先端に接続する。針棒駆動機構61は上軸6前端に接続する。上軸6は針棒駆動機構61を駆動し、針棒を上下動する。
ベッド部2は上方に布押え機構93を設ける。収容部92内部に設けた布送り機構(図示略)は布押え機構93に接続する。布押え機構93は押え枠94、挟み枠95を備える。押え枠94は平面視略矩形状の開口を有する枠部材である。押え枠94は押え上下動機構(図示略)の駆動により上下動可能である。挟み枠95は押え枠94の下方に位置し、押え枠94の開口と略同一形状の開口を有する。布押え機構93は押え枠94と挟み枠95の間に加工布(図示略)を挟んで作業台5上にて保持する。布送り機構は布押え機構93をX軸方向及びY軸方向に移動可能に支持する。縫針は上軸6の回転により上下に往復移動する。上軸6は上軸モータで駆動する。上述のように釜機構11は下軸7の駆動に伴い駆動する。下軸7は上軸モータの駆動力により駆動する。ミシン1の制御装置は縫製データに基づき布送り機構を制御する。布送り機構は布押え機構93をX軸方向及びY軸方向に駆動する。作業台5上にて加工布はX軸方向及びY軸方向に移動する。ミシン1は縫針を上下動しながら釜機構11を駆動し、加工布を移動する。故にミシン1は加工布上に縫い目を形成できる。
図5から図16を参照し糸切り刃16、リンク機構20、伝達機構70の構造について説明する。伝達機構70は上軸6の回転力をリンク機構20に伝達する。リンク機構20は糸切り刃16の可動刃18に、上軸6の回転力を伝達する。糸切り刃16は糸を切断する。
図5に示すように、伝達機構70はアーム部4後方の脚柱部3内に配置する。伝達機構70はカム板71、駆動レバー72、ソレノイド73、回動板75を備える。カム板71は偏心軸62の後方且つ上軸モータ前方に接続する。カム板71の形状は円形板状であり、カム板71の軸心に上軸6が貫通する。カム板71は上軸6の回転に伴い回転する。カム板71前側面にカム溝71Aが設けてある。カム溝71Aはカム板71前側面から後方に凹むように全周に形成した溝である。
駆動レバー72はカム板71前方且つ上軸6上方に設けてある。駆動レバー72の形状は左右方向に長い板状であり、右端に第一リンク21上端が接続する。図6に示すように、第一リンク21の延びる方向は駆動レバー72右端から下方鉛直方向に対して後方に僅かに傾斜する。図6、図7に示すように、駆動レバー72は、右端より左側に、後方に突出する突出部72Aが設けてある。突出部72Aは、後方にカム溝71Aが位置しカム溝71Aに係合可能である。駆動レバー72は、突出部72Aの右側上端部に、前方に突出する規制部72Bを備える。規制部72Bはアーム部4に設けた規制片(図示略)に下方から当接し、駆動レバー72の上方への揺動を規制する。規制部72Bと規制片により規制する駆動レバー72の位置は、突出部72Aがカム溝71Aに確実に係合する位置である。駆動レバー72は、左端よりも右側に、前後方向に延びる貫通穴(図示略)が設けてある。前後方向に延びる棒状の軸74は該貫通穴に挿通する。駆動レバー72は軸74を支点として回動可能であり且つ軸74に沿って前後方向に移動可能である。軸74には駆動レバー72の後方にばね(図示略)が巻いてある。該ばねは駆動レバー72を前方に付勢する。
ソレノイド73は駆動レバー72左端の前方に設けてある。図6、図7に示すように、ソレノイド73は本体部731、プランジャ732を備える。本体部731の形状は略円柱形である。プランジャ732は前後方向に延びる。プランジャ732は本体部731の軸心位置に設けた穴に挿通する。プランジャ732後端には円筒部733が設けてある。円筒部733はプランジャ732から上方に延びる。ソレノイド73は通電又は非通電を切り替えることでプランジャ732を前後方向に移動可能である。
回動板75は円筒部733後方且つ駆動レバー72左端前方に設けてある。回動板75の形状は板状である。図6に示すように、回動板75左端側には上下方向に貫通する穴751が設けてある。上下方向に延びる段ネジ752は穴751に挿通する。段ネジ752はアーム部4に締結する。回動板75は突出部753、754を備える。突出部753は回動板75の右端部で後方に突出する。突出部754は回動板75の前端部で前方に突出する。回動板75は段ネジ752を支点として回動可能であり、回動板75右端側の突出部753は揺動可能である。突出部754は円筒部733に接触し、突出部753は駆動レバー72左端の前側面に接触する。
図6に示すように、ソレノイド73が非通電の時、プランジャ732は前方に位置する。プランジャ732が前方に位置する場合、駆動レバー72左端は回動板75の突出部753に接触し、軸74に設けたバネの付勢力によって突出部753を前方に押す。回動板75は突出部754が円筒部733に接触するまで回動する。駆動レバー72は軸74に沿って前方に移動する。駆動レバー72の突出部72Aはカム溝71Aから離隔する。故に、上軸6が回転しても駆動レバー72は揺動しない。この状態で、駆動レバー72右端は揺動範囲の上側に配置する。
図7に示すように、ソレノイド73が通電すると、プランジャ732は後方に移動する。プランジャ732が後方に移動した場合、円筒部733は回動板75の突出部754を後方に押す。回動板75は回動し、突出部753は駆動レバー72左端に接触して駆動レバー72を後方に押す。駆動レバー72は軸74に沿って後方に移動する。突出部72Aはカム溝71Aに係合する。故に、上軸6が回転した場合、突出部72Aはカム溝71Aに沿って移動する。突出部72Aは上下方向に移動し、駆動レバー72右端は軸74を支点として揺動する。
図5〜図8に示すように、リンク機構20は第一リンク21、接続部24、第二リンク22、揺動機構40、刃側リンク23(図9参照)を備える。第一リンク21、接続部24、第二リンク22は揺動機構40と伝達機構70の間に介在する。刃側リンク23は揺動機構40と糸切り刃16の間に介在する。第一リンク21は棒状の部材である。第一リンク21は脚柱部3内とベッド部2の第一ベッド部8(図1参照)内に亙って上下方向に延びる。第一リンク21は上軸6右方を通過する。第一リンク21上端は、伝達機構70の駆動レバー72右端に接続する。第一リンク21は駆動レバー72右端の揺動に伴い、延伸方向(上下方向)に移動可能である。
図8に示すように、接続部24は第一ベッド部8内且つギア機構10の下方に配置する。接続部24は回動部241、軸部242を備える。回動部241は円筒部245、第一腕部243、第二腕部244を備える。円筒部245は左右方向に延びる筒状である。第一腕部243は円筒部245右側から後方に延びる板状である。第二腕部244は円筒部245左側から下方に延びる板状である。第一腕部243は後端に第一リンク21下端が接続する。第一リンク21は第一腕部243後端からギア機構10の右方を通過して上方に延びる。第二腕部244は下端に第二リンク22後端が接続する。第二腕部244は上下方向略中央部から後方に突出する突出部247(図17参照)を備える。突出部247は後端に穴部246(図17参照)を有する。穴部246はバネ(図示略)の一端部を取り付けることができる。バネは他端部を第一ベッド部8に固定する。軸部242は断面が円形の棒状であり、円筒部245を左右方向に貫通する。軸部242は回動部241を回動可能に支持する軸である。回動部241は第一リンク21の延伸方向の移動に伴い、円筒部245を支点として回動可能である。回動部241はバネにより常に右側面視反時計回り方向に付勢してある。該付勢により、第一リンク21は上方に移動し、駆動レバー72は規制部72Bがアーム部4の規制片に当接するまで上方に揺動する。
図5に示すように、第二リンク22は前後方向に延びる。第二リンク22の形状は一直線状に延びる棒状である。第二リンク22後端は回動部241の第二腕部244(図8参照)下端に接続する。第二リンク22は下軸7下方を延びる。図4に示すように、第二リンク22は第一ベッド部8内から前方に延びる。第二リンク22は収容部92下側面のリンク配置部921内を通過する。故に、第二リンク22は収容部92下側面から下方に突出しない。第二リンク22前端はリンク配置部921前端から前方に突出する。
図4に示すように、揺動機構40は針板支持部91と収容部92の接続部分と該接続部分の下方に亙って設けてある。図9に示すように、揺動機構40は本体部材41、可動レバー部材42、固定部材44を備える。本体部材41は固定レバー部411、軸部412を備える。軸部412は断面が円形の棒状である。軸部412は上下方向に延びる。固定レバー部411は軸部412上端に設けてある。固定レバー部411は軸部412上端から右方且つ軸部412の延伸方向(上下方向)と直交する方向に延びる。図10に示すように、固定レバー部411と軸部412は一体形成してある。固定レバー部411は先端に穴413が設けてある。穴413は固定レバー部411先端を上下方向に貫通する。図9に示すように、固定レバー部411は先端に刃側リンク23が接続する。穴413に挿通する螺子414は固定レバー部411先端に刃側リンク23を回動可能に接続する。
本体部材41は軸部412下側に可動レバー部材42を着脱可能に設けてある。可動レバー部材42は延設部421、枠部43、固定部422を備える。可動レバー部材42は枠部43を軸部412に着脱する。
図11、図12に示すように、枠部43は第一枠部431、第二枠部432、切り割り溝433、穴434を備える。第一枠部431の形状は円筒状である。第一枠部431の軸線方向は上下方向を向く。穴434は第一枠部431に設けてある。穴434は第一枠部431を軸線方向に貫通する。穴434の内径は固定レバー部411の軸部412の直径よりも僅かに大きい。第二枠部432は第一枠部431の外周壁に設けてある。第二枠部432は略円筒状であり、穴434の延びる方向と直交する方向に延びる。
切り割り溝433は第一枠部431と第二枠部432に亙って設けてある。切り割り溝433は第一枠部431の軸線方向、言い換えれば、穴434の延びる方向に沿って延びる。切り割り溝433はスリット状である。切り割り溝433を形成する2つの壁面435は対向する。切り割り溝433の第一枠部431側は穴434に連通し、第一枠部431に隙間を形成する。切り割り溝433は第二枠部432を2つの部位に分割する。第二枠部432の2つの部位の夫々は切り割り溝433を挟んで対向する。図12に示すように、第二枠部432の2つの部位の一方は軸線方向に延びる螺子穴436を備える。螺子穴436は第一枠部431の穴434の延びる方向と直交する方向に延びる。
図11に示すように、固定部422は螺子であり、第二枠部432の螺子穴436に締め付け可能である。固定部422を螺子穴436に締めることで、切り割り溝433を形成する2つの壁面435間の幅は狭くなる。故に、第一枠部431の穴434の内径は小さくなる。
延設部421は枠部43の第一枠部431のうち第二枠部432を設けた側と反対側から、穴434の延びる方向と直交する方向に延びる。延設部421の延伸方向の長さは、本体部材41の固定レバー部411(図9参照)の延伸方向の長さと略同一である。延設部421は、先端に上下方向に延びる穴425が設けてある。図9に示すように、延設部421先端には第二リンク22前端が回動可能に接続する。穴425に挿通する螺子426は延設部421先端に第二リンク22前端を接続する。
可動レバー部材42は本体部材41に固定する時、第一枠部431の穴434に固定レバー部411の軸部412を通した状態で固定部422を螺子穴436に締める。該場合、穴434の内径は小さくなるので、軸部412外周面に穴434内周面が密着する。可動レバー部材42は延設部421が本体部材41の固定レバー部411の延びる方向と略同一方向に延びた状態で互いに回動不能である。
固定部材44は本体部材41の軸部412下端且つ軸部412に固定した可動レバー部材42下方に設けてある。固定部材44の形状は円筒状である。固定部材44の径方向の大きさは第一枠部431の径方向の大きさと略同一である。固定部材44は軸線に沿って貫通する穴を備える。軸部412は該穴に挿通する。図11に示すように、固定部材44の外周壁から中心に向けて、複数の螺子441が挿通する。螺子441を締めることで、螺子441先端は固定部材44の穴の内壁から内側に突出する。固定部材44は穴に軸部412が挿通した状態で螺子441を締めることで、軸部412に固定する。固定部材44は上方に配置する可動レバー部材42の下方への移動を規制する。
図4に示すように、第二ベッド部9は針板支持部91と収容部92の接続部分に、上下方向に延びる貫通穴923を設けてある。貫通穴923は針板支持部91の左右略中央よりも左側に設けてある。貫通穴923には揺動機構40の本体部材41の軸部412が挿通する。貫通穴923は軸部412のうち固定レバー部411と可動レバー部材42との間の部分を回動可能に支持する。故に、揺動機構40の固定レバー部411と可動レバー部材42は揺動可能となる。固定レバー部411は貫通穴923上端に位置し、可動レバー部材42は貫通穴923下端に位置する。固定レバー部411と可動レバー部材42は第二ベッド部9を貫通穴923の上下方向から挟み込む。可動レバー部材42の下面は収容部92下側面と略同一高さに配置する。延設部421は軸部412から右方に延び、先端はリンク配置部921前端の前方に配置する。第二リンク22は、リンク配置部921に沿って一直線状に延び、前端がリンク配置部921前端から前方に突出する。第二リンク22前端は延設部421先端に接続する。
図3に示すように、固定レバー部411は針板支持部91と収容部92の接続部分の内部に位置する。固定レバー部411は軸部412から右方に延び、先端は下軸7上方に位置する。刃側リンク23は固定レバー部411先端から前方に延び、針板支持部91内且つ下軸7右上方に位置する。
図13に示すように、刃側リンク23の形状は前後方向に長い板状である。刃側リンク23は水平方向に延び、前端近傍で下斜め前方に曲折し、更に水平方向に曲折して前方に延びる。刃側リンク23前端は釜機構11上方に位置する。刃側リンク23前端近傍には糸切り刃16が設けてある。糸切り刃16は釜機構11上方且つ針板12下方に位置する。糸切り刃16は固定刃17と可動刃18を備える。刃側リンク23前端は可動刃18に接続する。
図14〜図16を参照し、糸切り刃16の構造を説明する。図14〜図16は可動刃18の回動状態が異なる。以下、図14に示す可動刃18の状態を「第一状態」といい、図15に示す可動刃18の状態を「第二状態」といい、図16に示す可動刃18の状態を「第三状態」という。
固定刃17は針板12の下面且つ針穴(図示略)左側に固定してある。固定刃17は基端部17A、延設部17B、刃部17Cを備える。基端部17A、延設部17Bの形状は板状である。基端部17Aは2つの長穴171を備える。基端部17A上面は針板12下面に接触する。螺子172は2つの長穴171の夫々に挿通し、針板12に固定する。螺子172は針板12に固定刃17を固定する。固定刃17は長穴171の長手方向の長さの範囲で針板12に対する固定位置を変更できる。延設部17Bは基端部17A右端から下方に僅かに延び、下端で後方に略水平に延びる。延設部17Bは針板12に対して基端部17Aよりも下側に位置する。延設部17B後端は針板12の針穴下方近傍まで突出する。延設部17Bは後端に刃部17Cが設けてある。刃部17Cは先端が鋭利であり、刃部17Cの位置で糸を切断できる。固定刃17は長穴171の長手方向の長さの範囲で針板12に対する固定位置を変更することで、刃部17Cの位置を変更できる。
可動刃18は固定刃17右方に配置する。可動刃18は円形板状の本体部181、本体部181から一方側に突出する突出部182、他方側に突出する突出部183を備える。本体部181は略中央に穴184が設けてある。図13に示すように、軸191は固定刃17右方に配置し、穴184に下方から挿通する。可動刃18は軸191を支点として回動可能である。図14〜図16に示すように、突出部183は本体部181と反対側に延びる突出方向端部に穴185が設けてある。ピン192は刃側リンク23前端に設けた穴と穴185に挿通し、可動刃18と刃側リンク23を回動可能に接続する。可動刃18は刃側リンク23の延伸方向の移動に伴い回動し、突出部182は軸191を支点として揺動する。
刃側リンク23が後方に移動した場合の可動刃18の状態が第一状態(図14参照)である。刃側リンク23が前後略中央に移動した場合の可動刃18の状態が第二状態(図15参照)である。刃側リンク23が前方に移動した場合の可動刃18の状態が第三状態(図16参照)である。
図14に示すように、第一状態では突出部182は本体部181前方に位置し、突出部183は本体部181後方に位置する。突出部182は固定刃17の延設部17Bから前方に離隔する。図15に示すように、第二状態では本体部181、突出部182、183は左右方向に並ぶ。突出部182は固定刃17の延設部17B及び刃部17C下方に位置する。突出部182は刃部17Cに下方から接触する。図16に示すように、第三状態では突出部182は本体部181後方に位置し、突出部183は本体部181前方に位置する。突出部182は固定刃17の延設部17Bから後方に離隔する。
突出部182は本体部181と反対側に延びる突出方向の外周側に第一辺182A、第二辺182B、第三辺182D、第四辺182Eを備える。第一辺182Aは突出部182の突出方向に延びる2辺のうち、第一状態(図14参照)の場合に固定刃17に近接する側の辺である。第一辺182Aは突出部182の突出方向と交差する方向且つ内側から外側に向かう方向に延びる。第二辺182Bは第一辺182Aの先端側に隣接する。第二辺182Bは突出部182が第一状態から第三状態へ揺動する場合の揺動方向に向けて突出し、先端は尖っている。第四辺182Eは突出部182の突出方向に延びる2辺のうち、第一状態の場合に固定刃17から離隔する側の辺である。第四辺182Eは第二辺182B側に屈曲する。第三辺182Dは第二辺182Bと第四辺182Eの間の辺に設けてあり、本体部181と反対側に湾曲する。
突出部182は穴182C、凹部182Fを備える。穴182Cは第二辺182Bの内側に設け、上下方向に貫通する貫通穴である。凹部182Fは突出部182の上面に設けた凹状の溝である。凹部182Fは第四辺182Eから穴182Cに向けて延びる。
ミシン1が糸切り刃16によって糸を切断する動作について説明する。ミシン1が縫製を行う場合、図6に示すように、ソレノイド73のプランジャ732は前方に移動する。駆動レバー72は軸74に設けたばねの付勢力によって、軸74に沿って前方に移動する。駆動レバー72の突出部72Aはカム溝71Aから離隔する。故に、駆動レバー72は上軸6が回転しても回動しない。この状態で、第一リンク21は回動部241に取り付けたバネの付勢力により上方に移動した状態で静止する。
図17に示すように、第一リンク21の上方への移動に伴い、接続部24は軸部242を支点として右側面視反時計回りに回動する。接続部24の回動に伴い、第一腕部243は先端が水平方向よりもやや上方に傾き、第二腕部244先端は垂直方向よりもやや後方に傾く。故に、第二リンク22は後方に移動した状態で静止する。図18に示すように、第二リンク22の後方への移動に伴い、揺動機構40は軸部412を支点として平面視反時計回りに回動する。固定レバー部411先端と延設部421先端は後方に揺動した状態で静止する。故に、刃側リンク23は後方に移動した状態で静止する。刃側リンク23の後方への移動に伴い、可動刃18は軸191を支点として回動し、第一状態(図14参照)で静止する。
ミシン1が縫製を終了し、糸を切断する指示があった場合、図7に示すように、プランジャ732は後方に移動する。駆動レバー72はばねの付勢力に逆らって軸74に沿って後方に移動する。駆動レバー72の突出部72Aはカム溝71Aに係合する。故に、上軸6の回転に伴い突出部72Aはカム溝71Aに沿って上下方向に移動し、駆動レバー72右端は軸74を支点として上下に揺動する。
はじめに駆動レバー72右端は下方に揺動する。駆動レバー72右端の下方への移動に伴い、第一リンク21は下方に移動する。図19に示すように、第一リンク21の下方への移動に伴い、接続部24は軸部242を支点として右側面視時計回りに回動する。接続部24の回動に伴い、第一腕部243先端は水平方向よりもやや下方に傾き、第二腕部244先端は垂直方向よりもやや前方に傾く。故に、第二リンク22は前方に移動する。図20に示すように、第二リンク22の前方への移動に伴い、揺動機構40は軸部412を支点として平面視時計回りに回動する。固定レバー部411先端と延設部421先端は前方に揺動する。故に、刃側リンク23は前方に移動する。刃側リンク23の前方への移動に伴い、可動刃18は軸191を支点として回動する。可動刃18の状態は第一状態(図14参照)から第二状態(図15参照)を経て第三状態(図16参照)まで変化する。
この時、縫針(図示略)から針穴(図示略)を通って下方に延びる上糸は、針穴下方にループを形成する。上糸のループのうち縫針に向けて延びる側と反対側は、針穴を通って針板12上の布に向けて延びる。針板12上の布から延びる下糸は針穴を通って糸切り刃16下方の釜機構11まで延びる。可動刃18が第一状態(図14参照)から第二状態(図15参照)まで回動する場合、突出部182は前方から後方に移動する。第二辺182Bは針穴下方を前方から後方に向けて通過し、上糸のループに進入する。その後、上糸のループのうち縫針に向けて延びる側は第一辺182Aに引っ掛かる。
更に可動刃18は第二状態(図15参照)から第三状態(図16参照)まで回動する。第一辺182Aは上糸を引っ掛けた状態で更に後方に移動し、上糸のループのうち縫針に向けて延びる側を後方に誘導する。可動刃18が第三状態(図16参照)まで回動した場合、上糸のループのうち縫針に向けて延びる側は突出部182の第一辺182Aに接触し、針穴を通って上方に延びた状態になる。
次に、駆動レバー72右端はカム板71の回転に伴って上方に移動する。第一リンク21は上方に移動し、第二リンク22は後方に移動する。揺動機構40は軸部412を支点として回し、固定レバー部411先端と延設部421先端は後方に揺動する。刃側リンク23は後方に移動する。可動刃18は軸191を支点として回動し、可動刃18の状態は第三状態(図16参照)から第二状態(図15参照)を経て第一状態(図16参照)に戻る。
可動刃18の状態が第三状態(図16参照)から第二状態(図15参照)に戻る過程で、第四辺182Eに設けた屈曲部は、上糸のループのうち布に向けて延びる側及び下糸を第四辺182Eの中央に誘導する。上糸のループのうち布に向けて延びる側及び下糸は凹部182Fに沿って第四辺182Eから穴182Cに向けて延びる。可動刃18の状態が第二状態から第一状態へ回動する場合、固定刃17の刃部17Cと可動刃18の穴182Cは上下方向に重なる。刃部17Cと穴182Cは上糸のループのうち布に向けて延びる側及び下糸を挟む。刃部17Cは可動刃18と協働して上糸のループのうち布に向けて延びる側及び下糸を切断する。更に可動刃18は第一状態となる迄回動する。可動刃18は元の状態(第一状態)に戻り、糸の切断は終了する。
本実施形態では、可動レバー部材42は本体部材41への固定を緩めた状態で、枠部43と軸部412を相対的に回動することで延設部421の延びる方向と本体部材41の固定レバー部411の延びる方向とが異なる状態にできる。延設部421の延びる方向と固定レバー部411の延びる方向とを変えることで、糸切り刃16の駆動範囲は変化する。例えば、延設部421の延びる方向に対し固定レバー部411延びる方向を平面視時計回り方向にずらした場合、刃側リンク23は前方に移動する。図21に一点鎖線で示すように、刃側リンク23が前方に移動すると、可動刃18は軸191を支点として平面視時計回りに回動し、突出部182が第二状態の方向へ移動する。即ち、可動刃18は第一状態から第三状態へ駆動する駆動範囲が変化し、刃部17Cと協働して糸を切断するタイミングが変化する。故に、ミシン1は可動刃18の駆動範囲を調整することで糸を切断するタイミングを適切にできる。
以上説明したように、リンク機構20の第二リンク22は収容部92下側面に設けたリンク配置部921に配置する。ミシン1は第二リンク22を配置する領域を第二ベッド部9の収容部92内に確保する必要がない。故に、ミシン1は第二ベッド部9の収容部92に設ける別の機構(例えば布送り機構)の配置の制約を小さくできる。配置の制約を小さくできるので、ミシン1はベッド部2に配置する機構の構造を簡素化できる。
ミシン1は第二リンク22を凹状のリンク配置部921内に配置することで、第二リンク22は収容部92下側面から下方に突出しない。故に、ミシン1は第二リンク22が収容部92下方の機構(例えば糸つかみ機構)の邪魔にならない。
ミシン1は製造過程において収容部92内の組み付けとは別工程で第二リンク22を組み付けることができる。故に、ミシン1は製造工程を効率化できる。
ミシン1は、本体部材41に対して延設部421の延びる方向が異なる複数の状態で、可動レバー部材42を本体部材41に固定できる。揺動機構40は延設部421の延びる方向に応じて揺動範囲が変化し、可動刃18の駆動範囲は変化する。可動刃18の駆動範囲が変化することで、可動刃18が固定刃17と協働して糸を切断するタイミングが変化する。故に、ミシン1は本体部材41に対する延設部421の延びる方向を調整することで、可動刃18の駆動範囲を容易に調整でき、糸切り刃16が糸を切断するタイミングを適切にできる。
尚、ミシン1は可動レバー部材42を収容部92下側面且つリンク配置部921の前端に配置する為、可動レバー部材42はベッド部2外部に露出する。故に、作業者はベッド部2の内部に触れずに可動レバー部材42を操作でき、本体部材41に対する延設部421の延びる方向を容易に調整できる。
ミシン1は第一ベッド部8と第二ベッド部9の間に壁部96を備える。下軸7は壁部96に設けた軸穴97を通る。軸穴97は第二リンク22を通す必要がないため、軸穴97の径を小さくできる。故に、第一ベッド部8内に設けたギア機構10の駆動時に音が発生しても、該音は外部に漏れ難い。故に、ギア機構10の駆動に伴う音が第二ベッド部9側でミシン1を操作する操作者に伝わることを抑制できる。操作者は静かな環境でミシンを操作できる。軸穴97の径を小さくすることで、ギア機構10に付着する潤滑油が第一ベッド部8側から第二ベッド部9側に飛散することを抑制できる。故に、ミシン1は第二ベッド部9内の機構(例えば収容部92内に設けた布送り機構のタイミングベルト)に潤滑油が付着して、該機構の耐久性が低下することを抑止できる。
尚、第二リンク22が延伸方向(前後方向)に対して曲折する場合、第二リンク22から糸切り刃16に伝達する延伸方向の力は分散する。これに対して、第二リンク22は延伸方向に一直線状に延びる為、第二リンク22から糸切り刃16に伝達する延伸方向の力は糸切り刃16に集中する。故に、第二リンク22を一直線状に形成することで、第二リンク22の移動する力を糸切り刃16に効率的に伝達できる。
尚、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。ミシン1は軸穴97が下軸7に対しわずかな隙間を有していればよい。ミシン1は壁部96と軸穴97を備えなくてもよい。ミシン1は壁部96の代わりにギア機構10周囲を覆う覆部を備えてもよい。該覆部に、下軸7を通す軸穴を設けてもよい。第二リンク22は収容部92下側面が曲折する場合、該曲折に沿って曲折してもよい。リンク配置部921の形状は溝状に限定されない。例えばリンク配置部921は、収容部92下側壁を前後方向に貫通する貫通穴であってもよい。ミシン1はリンク配置部921を設けず、第二リンク22を収容部92下側壁の下方に通すようにしてもよい。
揺動機構40の固定レバー部411と可動レバー部材42の延設部421は、軸部412に対して互いに反対方向に突出してもよい。固定レバー部411と延設部421は軸部412に対して交差する方向に突出していればよく、軸部412に対して鉛直方向に突出していなくてもよい。揺動機構40は、本体部材41の固定レバー部411が軸部412下端に設けてあり、可動レバー部材42が軸部412上端に固定してもよい。
軸部412に対する可動レバー部材42の固定方法は、上記実施形態に限定されない。例えば、可動レバー部材42の第一枠部431に中心に向けて貫通する螺子穴を設けてもよい。該螺子穴に螺子を挿通し、該螺子の先端は穴434内に突出する。螺子穴に挿通する螺子を締めることで、軸部412に可動レバー部材42を固定してもよい。
第二リンク22は、可動刃18に直接接続してもよい。該場合、可動刃18の駆動範囲を変化できるよう調整機構を別途設ければよい。可動レバー部材42は軸部412と一体の部材であってよく、軸部412に対し回動不能であってもよい。
1 ミシン
2 ベッド部
3 脚柱部
4 アーム部
6 上軸
7 下軸
8 第一ベッド部
9 第二ベッド部
10 ギア機構
11 釜機構
12 針板
16 糸切り刃
17 固定刃
18 可動刃
20 リンク機構
21 第一リンク
22 第二リンク
23 刃側リンク
24 接続部
40 揺動機構
41 本体部材
42 可動レバー部材
43 枠部
44 固定部材
411 固定レバー部
412 軸部
421 延設部
422 固定部
425 穴
431 第一枠部
432 第二枠部
433 切り割り溝
434 穴
436 螺子穴
921 リンク配置部

Claims (6)

  1. ベッド部と、
    前記ベッド部の一方の端部から上方に延びる脚柱部と、
    前記脚柱部の上端から前記ベッド部に対向して延び、上軸を内部に備えるアーム部と、
    前記ベッド部の他方の端部且つ針板の下側に配置し、糸を切断する糸切り刃と、
    前記上軸の回転する力を前記糸切り刃に伝達するリンク機構と
    を備えたミシンにおいて、
    前記リンク機構は、
    前記脚柱部内を上下方向に延び、前記上軸の回転に伴って延伸方向に移動する第一リンクと、
    一端が前記第一リンクの下端側に延び他端が前記糸切り刃側に延び、前記第一リンクの移動に伴って延伸方向に移動する第二リンクと
    を備え、
    前記糸切り刃は、前記第二リンクの移動に伴って駆動し、
    前記ベッド部は、
    下側面を一方側から他方側に延び、前記第二リンクを配置するリンク配置部を備えたことを特徴とするミシン。
  2. 前記ベッド部は、釜を駆動する下軸を内部に備え、
    前記脚柱部の下側部分に配置し、前記下軸に接続するギアを内部に備える第一ベッド部と、
    前記第一ベッド部から前記他方側へ前記アーム部に対向して延びる第二ベッド部と、
    前記第一ベッド部と前記第二ベッド部の接続部分を離隔する壁部と
    を備え、
    前記下軸は、前記第一ベッド部と前記第二ベッド部との間に亙って延び、
    前記壁部は、前記下軸が通過する軸穴を備えたことを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記第二リンクは、前記第二リンクの延伸方向に一直線状に延びる棒状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。
  4. 前記リンク配置部は、
    前記ベッド部の下側面に上方に凹む溝状の凹部を形成したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のミシン。
  5. 前記リンク機構は、
    前記第二リンクの前記他端と接続し、前記第二リンクの移動に伴って揺動する揺動機構と、
    一端が前記揺動機構に接続し他端が前記糸切り刃まで延び、前記揺動機構の揺動に伴って延伸方向に移動する刃側リンクとを備え、
    前記揺動機構は、
    前記第二リンクの前記延伸方向と交差する方向に延びる軸部を有し、前記軸部の一端部から前記軸部の軸線方向と交差する方向に延びて前記刃側リンクと接続する本体部材と、
    前記本体部材の前記軸部の他端部に回動可能に連結し、前記軸線方向と交差する方向に延びて前記第二リンクと接続した可動レバー部材と
    を備え、
    前記可動レバー部材を前記リンク配置部の前記他端側に配置したことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のミシン。
  6. 前記可動レバー部材は、
    前記軸部の他端部と前記第二リンクとに接続し、前記軸部の前記軸線方向と交差する方向に延びる延設部と、
    前記延設部の軸部側端部に連結し、前記延設部を前記軸部に回動可能に支持する穴を備えた枠部と、
    前記軸部に対して前記枠部を回動不能に固定する固定部と
    を備えることを特徴とする請求項5に記載のミシン。
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