JP2014186112A - 放音制御装置 - Google Patents

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Hitoshi Akiyama
仁志 秋山
Takeshi Sakai
毅 境
Hiroyuki Iwase
裕之 岩瀬
Takuro Sone
卓朗 曽根
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Abstract

【課題】音に埋め込まれた透かし情報に相当する周波数成分の干渉を抑制する。
【解決手段】
重畳部112は、基礎音データ122に基づく音響信号に透かし情報123を重畳する。放音制御部113は、重畳部112により透かし情報123が重畳された音響信号を、第1出力ポート13aを介してスピーカに供給し、その音響信号が示す音をそのスピーカに供給させる。検出部111は、他のスピーカが透かし情報を重畳した音響信号に基づく音を放音する期間を検出する。重畳部112は、この期間に透かし情報を重畳しない。そのため、放音制御部113は、透かし情報を重畳した音響信号に基づく音をこの期間において、スピーカに放音させない。
【選択図】図6

Description

本発明は、音響信号に透かし情報を重畳する放音制御装置に関する。
情報が重畳された音響信号を使って放音することでその情報を伝達する「音響透かし」と呼ばれる技術がある。音響透かしの技術として、例えば、特許文献1には、複数のオーディオ信号をミキサが加算合成しても、各オーディオ信号に重畳された透かし情報が互いに干渉しないように、周波数帯域を異ならせて各透かし情報をそれぞれのオーディオ信号に重畳させることが記載されている。
特開2010−34983号公報(段落62、請求項10)
ところで、例えばスタジアムや展示会場といった多数の観客が収容される施設において、この音響透かしによって観客に透かし情報を伝達するケースを考える。1台のスピーカで音を出力する場合、音量が一定のレベルよりも小さいとスピーカの近傍にいる観客に情報が伝達されたとしても、スピーカから遠ざかるごとに音が減衰するため、スピーカから離れた場所にいる観客に情報を伝達できない場合がある。また、施設内の全ての観客に情報を届けるため、音量を一定のレベルよりも大きくすると、スピーカの近傍にいる観客にとって音が大きすぎることとなり、この観客を不快にしてしまう場合がある。そこで、適切に距離を置いて配置した複数のスピーカを用いて、広い施設内に分散している観客のそれぞれに情報を伝達することが考えられる。こうすれば、各スピーカがそれぞれ適切な音量で音を出力すればよいので、或る観客にとっては音量が小さすぎ、また他の観客にとっては音量が大きすぎるということが減る。
しかし、複数のスピーカを用いるとそれぞれが出力した音が混合して各透かし情報に相当する周波数成分が干渉するために、混合した音から透かし情報を抽出することが困難になる場合がある。
本発明の目的は、音に埋め込まれた透かし情報に相当する周波数成分の干渉を抑制することである。
上述した課題を解決するため、本発明に係る放音制御装置は、第1放音部および当該第1放音部の放音領域の一部に重複して放音領域を有する第2放音部に対して、音響信号に透かし情報を重畳して供給する重畳部を具備し、前記重畳部は、第1放音部に供給される音響信号に透かし情報が重畳されている期間と第2放音部に供給される音響信号に透かし情報が重畳されている期間とが交互に現れ、かつ、いずれの期間にも他の期間と重複しない部分があるように前記透かし情報を重畳することを特徴とする。
また、本発明に係る放音制御装置は、第1放音部に音響信号に第1透かし情報を重畳して供給する重畳部であって、第1透かし情報を重畳する期間と重畳しない期間が交互に設定されている重畳部と、前記第1放音部の放音領域の一部に重複して放音領域を有する第2放音部が出力する音に、第2透かし情報が含まれているか否かを検出する検出部とを具備し、前記検出部が第2透かし情報を検出している間は、前記重畳部は、前記音響信号に前記第1透かし情報を重畳しないことを特徴とする。
また、本発明に係る放音制御装置は、第1放音部および当該第1放音部の放音領域の一部に重複して放音領域を有する第2放音部に対して、音響信号に透かし情報を重畳して供給する重畳部を具備し、前記重畳部は、第1放音部に供給される音響信号に透かし情報が重畳されている周波数帯域と第2放音部に供給される音響信号に透かし情報が重畳されている周波数帯域とが異なるように前記透かし情報を重畳することを特徴とする。
また、本発明に係る放音制御装置は、音響信号に第1透かし情報を重畳して第1放音部に供給する重畳部と、前記第1放音部の放音領域の一部に重複して放音領域を有する第2放音部が出力する音に、第2透かし情報が含まれているか否かを検出する検出部とを具備し、前記検出部が第2透かし情報を検出している間は、前記重畳部は、第2透かし情報が重畳されている周波数帯域と異なる周波数帯域に前記第1透かし情報を重畳することを特徴とする。
本発明によれば、音に埋め込まれた透かし情報に相当する周波数成分の干渉を抑制することができる。
第1実施形態に係る出力装置の全体構成を示す図である。 第1実施形態に係る出力装置の構成の配置を示す図である。 第1実施形態に係る制御装置の構成を示す図である。 第1実施形態に係るスケジュールデータの一例を示す図である。 第1実施形態に係る重畳音信号の構造を模式的に表した図である。 第1実施形態に係る制御部の機能的構成を示す図である。 第2実施形態に係る出力装置の全体構成を示す図である。 第2実施形態に係る第1制御装置の構成を示す図である。 第2実施形態に係る装置情報の一例を示す図である。 第2実施形態に係る制御部の機能的構成を示す図である。 第3実施形態に係る出力装置の全体構成を示す図である。 第3実施形態に係る第1制御装置の構成を示す図である。 第3実施形態に係る制御部の機能的構成を示す図である。 変形例5に係る重畳音信号の概要を示す図である。 変形例5に係るスケジュールデータの一例を示す図である。
1.第1実施形態
1−1.全体構成
図1は、第1実施形態に係る出力装置9の全体構成を示す図である。出力装置9は、BGM(Background Music)などの音を出力する装置であり、スタジアムや展示会場といった多数の観客が収容される施設で利用される。
出力装置9は、制御装置1と、第1スピーカ2aおよび第2スピーカ2b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「スピーカ2」と記す)とを備える。
制御装置1は、音響信号を各スピーカ2に供給する装置である。制御装置1は、スピーカ2ごとに決められた期間にわたり、透かし情報として決められた識別情報を音響信号に重畳してそのスピーカ2に供給する。制御装置1は、この期間以外の期間において、透かし情報を重畳しないで音響信号をそのスピーカ2に供給する。
スピーカ2は、制御装置1により供給された音響信号に基づいて音を出力(放音)する放音部である。第1スピーカ2aは、第2スピーカ2bが配置された位置と異なる位置に配置されている。各スピーカ2からそれぞれ出力される音の届く領域(以下、放音領域という)が互いに一部で重複するように、各スピーカ2の位置は設定されている。また、施設内の全ての位置が少なくともいずれか一方のスピーカ2の放音領域に属するように、各スピーカ2の位置は設定されている。
例えば、図2は、各スピーカ2の配置を示す図である。第1スピーカ2aおよび第2スピーカ2bは図2に示す壁面Rで囲まれた施設内にそれぞれ配置される。第1スピーカ2aおよび第2スピーカ2bから出力される音は、それぞれ自身を中心とした球状の領域Qa、Qbに届く。領域Qaおよび領域Qbは、壁面Rの内側で重複する領域を有している。壁面R内は、各スピーカ2から出力される音が届くか否かで、放音領域Ra、Rb、Rwに区分けされる。放音領域Raは、第1スピーカ2aから出力される音のみが届く領域である。放音領域Rbは、第2スピーカ2bから出力される音のみが届く領域である。そして、放音領域Rwは、第1スピーカ2aおよび第2スピーカ2bの両方から出力される音が重複して届く領域である。端末3は、上述した施設内で用いられる。コンテンツサーバ4は、端末3と無線通信により接続する。
端末3は、マイクロホンなどの収音部を備え、スピーカ2から出力された音を取得してこの音から透かし情報を抽出する端末である。また、端末3は、抽出した透かし情報をコンテンツサーバ4に送信する。なお、図1において端末3は1つだけ記載されているが、複数の端末3が用いられてもよい。
コンテンツサーバ4は、透かし情報とコンテンツとの対応関係を記憶しており、端末3から受信した透かし情報に応じたコンテンツを、その端末3に送信するサーバである。端末3は、送信した透かし情報に対応付けられたコンテンツをコンテンツサーバ4から取得する。
1−2.制御装置の構成
図3は、制御装置1の構成を示す図である。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備えており、CPUがROMに記憶されているブートローダや記憶部12に記憶されているコンピュータプログラムを読み出して実行することにより制御装置1の各部を制御する。
記憶部12はハードディスクなどの記憶手段であり、CPUに読み込まれるプログラムを記憶する。また、記憶部12は、スケジュールデータ121、基礎音データ122および透かし情報123を記憶する。基礎音データ122は、BGMに用いられる楽曲情報などが符号化されたデータである。透かし情報123は、上述したように、コンテンツサーバ4においてコンテンツを特定するために用いられる識別情報である。
図4は、スケジュールデータ121の一例を示す図である。スケジュールデータ121には、第1スピーカ2aおよび第2スピーカ2bのそれぞれに供給する音響信号に透かし情報を重畳する期間が記述されている。例えば、図4に示す例では、制御部11は、時刻t0から時刻t1までの期間に第2スピーカ2bへ供給する音響信号に、透かし情報123を重畳させる。そして、この期間に重ならない時刻t2になったときに、制御部11は、第1スピーカ2aへ供給する音響信号に透かし情報123を重畳させる。このように、スケジュールデータ121には、第1スピーカ2aに供給する音響信号に透かし情報123を含ませる期間と、第2スピーカ2bに供給する音響信号に透かし情報123を含ませる期間とが交互に現れるように記述されている。
図5は、透かし情報123を含んだ音響信号(以下、重畳音信号という)の構造を模式的に表した図である。図5に示すグラフにおいて、横軸は周波数fを示し、縦軸は音圧レベルを示す。図5に示すように、透かし情報123を含んだ重畳音信号にあっては、周波数f0よりも低い周波数帯域に、基礎音データ122に基づく音響信号(以下、基礎音信号という)が含まれる。そして、周波数f0よりも高い周波数帯域に、透かし情報123の周波数成分が含まれる。
周波数f0は、例えば18.5kHzのように、可聴域(およそ20Hz〜20kHz)の高域の限界付近である。この場合、透かし情報123を含んだ重畳音信号に応じた放音において、人間の耳には透かし情報123に相当する音をほとんど聴き取ることができないとともに、透かし情報123が基礎音データ122に基づく音の音質を損なわせることがほぼないため、聴感上の悪影響を抑えることができる。
なお、周波数f0は、18.5kHzに限らない。例えば周波数f0を15kHzとして、可聴域内の比較的高周波の帯域に透かし情報123が重畳されてもよい。すなわち、透かし情報123がどの周波数帯域を用いて重畳されるかについて、本発明において特定の帯域に限定されることはない。また、重畳音信号において、基礎音信号と、透かし情報123に基づく音響信号のレベル比は、その重畳音信号から透かし情報123が抽出可能であれば、どのようなレベル比でもよい。
図3に示す第1出力ポート13aおよび第2出力ポート13b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「出力ポート13」と記す)は、それぞれ第1スピーカ2aおよび第2スピーカ2bに供給される重畳音信号を中継する出力ポートである。第1出力ポート13aは第1スピーカ2aに、第2出力ポート13bは第2スピーカ2bに、それぞれ接続する。
1−3.制御部の機能的構成
図6は、制御部11の機能的構成を示す図である。制御部11は、重畳部112および放音制御部113として機能する。重畳部112は、記憶部12からスケジュールデータ121を読み出し、各スピーカ2に供給する音響信号に透かし情報123を重畳させる期間(以下、重畳期間という)を特定する。そして、重畳部112は、各スピーカ2の重畳期間と制御部11に内蔵された時計などにより示される現在時刻とを照合して、現在時刻が上記の重畳期間内にあるときに、そのスピーカ2へ供給する基礎音信号に透かし情報123を重畳して重畳音信号を生成して放音制御部113に渡す。また、重畳部112は、現在時刻が上記の重畳期間内にない間は、基礎音信号に対して何も重畳させない。すなわち、重畳部112は、基礎音信号をそのまま放音制御部113に渡す。
なお、第1スピーカ2aに供給する音響信号に透かし情報123を重畳させる重畳期間と、第2スピーカ2bに供給する音響信号に透かし情報123を重畳させる重畳期間とが周期的に入れ替わるようにスケジュールデータ121に記述されているのであれば、スケジュールデータ121は、その1周期分が記述されていればよい。制御部11は、スケジュールデータ121に沿った重畳処理を開始した時刻からCPUのクロックをカウントするなどして経過時間を計測し、上記の1周期分の時間が経過したら再度スケジュールデータ121に記述された重畳処理を最初から開始すればよい。
透かし情報123の重畳については、いわゆる音響透かしの技術を用いて実現することができる。例えば、重畳部112は、一定の巡回周期を持つ擬似乱数符号列であるM系列や、Gold系列などを拡散符号として用い、この拡散符号と透かし情報123とを乗算する。この処理は、拡散処理とも呼ばれ、透かし情報123の値によって拡散符号が巡回周期毎に位相変調されるとともに、透かし情報123の周波数スペクトルが拡散される。重畳部112は、重畳音信号に応じた放音に与える影響を少なくするように、基礎音信号の周波数成分よりも高い帯域に拡散処理された透かし情報123を重畳する。
放音制御部113は、第1スピーカ2aの重畳期間にあっては、重畳部112が生成した重畳音信号を、出力ポート13aを介して第1スピーカ2aに供給し、この重畳音信号に応じた音(以下、重畳音という)を第1スピーカ2aに出力させる。また、放音制御部113は、第2スピーカ2bの重畳期間にあっては、上記の重畳音信号を、出力ポート13bを介して第2スピーカ2bに供給し、重畳音を第2スピーカ2bに出力させる。
一方、放音制御部113は、第1スピーカ2aの重畳期間でない期間には基礎音信号を、出力ポート13aを介してそのまま第1スピーカ2aに供給し、この基礎音信号に応じた音(以下、基礎音という)を第1スピーカ2aに出力させる。また、放音制御部113は、第2スピーカ2bの重畳期間でない期間には、上記の基礎音信号を、出力ポート13bを介して第2スピーカ2bに供給し、基礎音を第2スピーカ2bに出力させる。
図1に示す端末3は、例えば遮断周波数をf0とするHPF(High Pass Filter)を備える。端末3は、周囲の音を収音部により取得すると、この音を示す音響信号に対してこのHPFを用いたフィルタリング処理を施す。この音にスピーカ2が出力した重畳音が含まれていれば、この音から透かし情報123に相当する周波数成分がHPFによって取り出される。
取り出された周波数成分には、通信端末1で行われた拡散処理に対応するデコード処理が施される。具体的には、端末3は、重畳部112で用いられるものと同じ拡散符号を発生してこの拡散符号と、取り出した周波数成分との相関を求める。拡散符号として自己相関性の非常に高い信号が用いられたときにその周波数成分と拡散符号との相関を求めると、急峻なピークの現れる波形が抽出される。この波形が音響信号に重畳された透かし情報123に対応し、端末3は、この波形から透かし情報123を復号して抽出する。そして端末3は、抽出した透かし情報123に応じたコンテンツをコンテンツサーバ4に要求し、要求したコンテンツをコンテンツサーバ4から取得する。
以上の構成により、第1実施形態に係る出力装置9は、スケジュールデータ121の記述に沿って第1スピーカ2aおよび第2スピーカ2bにそれぞれ出力させる音響信号に、交互に、かつ重複しないように透かし情報123を重畳させる。このため、端末3が或る瞬間に受信した音に含まれる透かし情報123は、第1スピーカ2aおよび第2スピーカ2bのいずれか一方から出力された音に埋め込まれたものである。つまり、第1スピーカ2aおよび第2スピーカ2bのそれぞれから出力された音に埋め込まれた透かし情報123は、重畳されたタイミングが異なるため、透かし情報123が埋め込まれた周波数帯域の音が干渉することによって抽出し難くなることがない。
なお、上記の実施形態では、透かし情報123を重畳させる重畳期間が重複しないように重畳部112による重畳処理を制御した。この場合、重畳された透かし情報123は、遅延なく(あるいは遅延時間が問題にならない程度で)放音される条件を想定している。一方、重畳されてから放音されるまでの処理に時間がかかり、この遅延の結果、重畳期間が重複しなくても、放音の期間が重複することがあり得る。このような場合には、スケジュールデータ121には、上記の重畳期間に代えて、放音制御部113が各スピーカ2に重畳音をそれぞれ出力させる重畳音出力期間が記述されていてもよい。この場合、重畳期間と、重畳期間よりも遅れる重畳音出力期間との時間差が予め分かっているのであれば、重畳部112は、スケジュールデータ121から読出したこの重畳音出力期間から上記の時間差だけ先回りした期間を重畳期間として、透かし情報123の重畳を行えばよい。
2.第2実施形態
2−1.全体構成
図7は、第2実施形態に係る出力装置9a、9bの全体構成を示す図である。出力装置9aは、第1制御装置1aと第1スピーカ2aとを備える。出力装置9bは、第2制御装置1bと第2スピーカ2bとを備える。第1制御装置1aおよび第2制御装置1bは、それぞれ固有のスピーカ2を制御するとともに、無線通信により相互に情報をやり取りする。
2−2.制御装置の構成
図8は、第2実施形態に係る第1制御装置1aの構成を示す図である。出力装置9aの第1制御装置1aは、記憶部12にスケジュールデータ121に替えて装置情報124を記憶している点、出力ポート13が第1スピーカ2aと接続するものだけであり第2スピーカ2bと接続していない点、および第2制御装置1bと通信するための通信部15を備えている点において、第1実施形態に係る出力装置9の制御装置1と相違する。以下、共通する点については説明を省略し、上述の相違する点について説明する。
装置情報124には、装置の識別情報である装置IDが記述される。図9は、装置情報124の一例を示す図である。図9に示す装置情報124には、自装置の装置IDである自装置IDと、自装置が監視する装置の装置IDである監視装置IDとが記憶される。図9に示す装置情報124が第1制御装置1aの記憶部12に記憶されている場合、第1制御装置1aの装置IDは、「C1」であり、第1制御装置1aが監視する第2制御装置1bの装置IDは「C2」である。なお、これら装置IDは、実際には例えばIP(Internet Protocol)アドレスなどであり、接続する装置を特定するために用いられる。
2−3.制御部の機能的構成
図10は、第1制御装置1aが備える制御部11の機能的構成を示す図である。検出部111は、装置情報124に記述された監視装置ID「C2」を参照し、通信部15を介して第2制御装置1bと通信する。そして、検出部111は、その第2制御装置1bから制御に関する情報を得て、第2スピーカ2bに出力する音響信号に透かし情報が重畳されていることを検出する。重畳部112は、第2スピーカ2bに出力する音響信号に透かし情報が重畳されていることが検出部111により検出されている期間にわたって、出力ポート13を介して第1スピーカ2aに送る基礎音信号に透かし情報123を重畳しない。そして、上述した期間が終了したことが検出されると、重畳部112は、基礎音信号に透かし情報123を重畳する。放音制御部113aは、上述した期間中は基礎音信号を第1スピーカ2aに送り、上述した期間が終了すると、生成した重畳音信号を第1スピーカ2aに送る。そのため、第2スピーカ2bから重畳音が出力中である期間にわたって第1スピーカ2aは基礎音を出力し、第2スピーカ2bからの重畳音の出力が終了した後で、第1スピーカ2aは重畳音を出力する。
以上の構成により、第2実施形態に係る出力装置9aは、自律的な制御を行い、出力装置9bが透かし情報を含んだ音を出力する期間と異なる期間に透かし情報を含んだ音を出力する。したがって、各スピーカ2のそれぞれから出力された音に埋め込まれた透かし情報は、重畳されたタイミングが異なるため、干渉によって抽出し難くなることがない。なお、検出部111による検出のタイミングに応じて重畳部112が重畳するか否かを決めてもよいが、このタイミングに応じて放音制御部113aが重畳音を第1スピーカ2aに供給するか否かを決めてもよい。いずれにしても、検出部111が第2スピーカ2bにより重畳音の放音が検出される期間に、放音制御部113aは重畳音を第1スピーカ2aに出力(放音)させない。
なお、第1制御装置1aおよび第2制御装置1bは、無線通信により情報をやり取りしていたが、有線通信により情報をやり取りしてもよい。
3.第3実施形態
3−1.全体構成
図11は、第3実施形態に係る出力装置9c、9dの全体構成を示す図である。出力装置9cは、第1制御装置1c、第1スピーカ2a、および第1マイク5aを備える。出力装置9dは、第2制御装置1d、第2スピーカ2b、および第2マイク5bを備える。第1マイク5aおよび第2マイク5b(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「マイク5」と記す)は、いずれも周囲の音に応じた音響信号を出力する。第1制御装置1cおよび第2制御装置1dは、それぞれ固有のスピーカ2を制御するとともに、それぞれ固有のマイク5から周囲の音に応じた音響信号を取得する。
第1マイク5aおよび第2マイク5bは、上述した図3に破線で示す位置に、それぞれ配置される。すなわち、出力装置9cに備えられた第1マイク5aは、放音領域Rb内に配置される。したがって、第1マイク5aは、第2スピーカ2bから出力される音のみを取得し、第1スピーカ2aから出力される音を取得しない。出力装置9dに備えられた第2マイク5bは、放音領域Ra内に配置される。したがって、第2マイク5bは、第1スピーカ2aから出力される音のみを取得し、第2スピーカ2bから出力される音を取得しない。
3−2.制御装置の構成
図12は、第3実施形態に係る第1制御装置1cの構成を示す図である。出力装置9cの第1制御装置1cは、通信部15を備えていない点、および第1スピーカ2aと接続する出力ポート13cと第1マイク5aと接続する入力ポート13dとを備える点において、第2実施形態に係る出力装置9aの第1制御装置1aと相違する。入力ポート13dは、第1マイク5aにより出力され制御部11に送られる音響信号を中継する。
また、出力装置9cの記憶部12cは、装置情報124に記述された自装置IDを含む透かし情報123aを記憶する点で、第2実施形態の記憶部12aと相違する。
3−3.制御部の機能的構成
図13は、第1制御装置1cが備える制御部11の機能的構成を示す図である。第1マイク5aは周囲の音を取得する。上述したように第1マイク5aは、放音領域Rbに配置されているため、第1スピーカ2aが出力する音を取得せず、第2スピーカ2bから出力される音を取得する。そして、第1マイク5aは、入力ポート13dを中継して制御部11に取得したこの音を示す音響信号を送る。抽出部114は、入力ポート13dから中継される音響信号を取得する。抽出部114は、端末3が備える上述のHPFと同じように機能するHPFを備えており、取得した音響信号から透かし情報を抽出する。
検出部111cは、抽出部114が抽出した透かし情報に、装置情報124に記述された監視装置ID「C2」が含まれていることを検出する。重畳部112は、透かし情報に監視装置IDが含まれていることを検出部111cが検出している期間、すなわち、抽出部114により透かし情報「C2」が抽出される期間に、出力ポート13cと接続する第1スピーカ2aに送る音響信号に透かし情報123aを重畳しない。この期間に重畳部112は、記憶部12cから読み出した基礎音データ122に基づく基礎音信号をそのまま放音制御部113cに渡す。放音制御部113cは、出力ポート13cを介して第1スピーカ2aに基礎音信号を送り、これに基づく基礎音を第1スピーカ2aから出力させる。
一方、上述した期間が終了したことを検出部111cが検出すると、重畳部112は、基礎音データ122に基づく基礎音信号に透かし情報123aを重畳して重畳音信号を生成する。そして、放音制御部113cは、出力ポート13cを介して第1スピーカ2aに重畳部112により生成された重畳音信号を送り、これに基づく重畳音を第1スピーカ2aから出力させる。
以上の構成により、第3実施形態に係る出力装置9cは、自律的な制御を行い、出力装置9dと異なる期間に重畳音を出力する。したがって、各スピーカ2のそれぞれから出力された音に埋め込まれた透かし情報は、重畳されたタイミングが異なるため、干渉によって抽出し難くなることがない。
4.変形例
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
(変形例1)
上述した実施形態において、スピーカ2は2つであったが、3つ以上であってもよい。スピーカ2が3つ以上存在する場合、第1実施形態に係る出力装置9では、スケジュールデータ121に、各スピーカ2が出力する音響信号に透かし情報が重畳されるタイミングが時間的に重ならないように、つまり排他的に記述されていればよい。
また、第2実施形態に係る出力装置9aでは、例えば、3つの各スピーカ2をそれぞれ有する出力装置の装置IDを「C1」「C2」および「C3」とすると、「C1」の出力装置9aが「C2」の出力装置9aを監視し、「C2」の出力装置9aが「C3」の出力装置9aを監視し、さらに「C3」の出力装置9aが「C1」の出力装置9aを監視するようにすればよい。つまり、施設内に3以上のスピーカ2が存在する場合に、各スピーカ2をそれぞれ制御する制御装置1が、いずれも、他の制御装置1のうち少なくともいずれか1つによって監視されるように構成されていればよい。また、各制御装置1がそれぞれに接続されたスピーカ2の優先順位を記憶していてもよい。この場合、優先順位とは、各スピーカ2による重畳音の放音が優先される順位である。例えば、優先順位の内容は「C1→C2→C3(→C1)」であり、各制御装置1は、この優先順位を参照して自装置IDの直前に記述されている装置IDの出力装置9aを監視すればよい。この点は、第3実施形態に係る出力装置9cも同様である。
(変形例2)
施設内にスピーカ2が2つしか存在しない場合、第3実施形態に係る出力装置9cにおいて記憶部12cは装置情報124を記憶していなくてもよい。スピーカ2が2つしか存在しないということは、出力装置9cは、唯一の他の出力装置である出力装置9dを監視すればよいからである。この場合、重畳部112の動作は、第1スピーカ2aから重畳音が出力されていない期間に、検出部111cが検出した音響信号から抽出部114によって透かし情報が抽出されたか否かによって決めればよい。第1スピーカ2aから重畳音が出力されていない期間に、重畳音を出力するのは第2スピーカ2bのみだからである。また、この場合、自装置IDは用いられなくてもよく、出力装置9c、9dは、共通の透かし情報123を用いてもよい。
(変形例3)
第3実施形態に係る出力装置9cは、取得した音響信号から抽出された透かし情報に、監視装置IDが含まれているか否かによって、監視する出力装置から重畳音が出力されているか否かを判断していた。しかし、出力装置9cが、監視する出力装置から重畳音が出力されているか否かを判断する構成はこれに限られない。
例えば、上述したように、第1マイク5aは、第2スピーカ2bから出力される音のみが届く放音領域Rb内に配置されているので、第1スピーカ2aから出力される音に影響されない。したがって、第1マイク5aにより取得された音に透かし情報が含まれている場合には、出力装置9cが監視する出力装置9dから重畳音が出力されていることが明らかである。したがって、この場合、透かし情報に監視装置IDが含まれているか否かを判断する必要はなく、取得した音に透かし情報が含まれているか否かを判断すればよい。
また、出力装置9cが備える第1マイク5aは、一定水準以上の指向性をもっていて、第2スピーカ2bのみに向けられていてもよい。この場合、検出部111cは、第1マイク5aから取得した音響信号から抽出部114が透かし情報を抽出したか否かを判断すればよい。第1マイク5aは、その指向性により第2スピーカ2bの出力する音のみを選択的に受け取るからである。
(変形例4)
上述した実施形態において、制御装置1、第1制御装置1aおよび第1制御装置1cは、記憶部12、12a、12cから、基礎音データ122および透かし情報123、または基礎音データ122および透かし情報123aを読み出して、これらに基づき重畳音信号を生成していた。しかし、透かし情報123(123a)や基礎音データ122は、重畳音信号の生成の前に、随時、書き換えられてもよい。
また、これらの制御装置1、第1制御装置1aおよび第1制御装置1cは、他の構成から、基礎音データ122または透かし情報123、123aを取得してもよい。例えば、インターネットなどの通信路を介して接続された外部のサーバから、基礎音データ122または透かし情報123、123aを取得してもよい。
(変形例5)
上述した実施形態において、1種類の透かし情報123が、周波数f0よりも高い周波数帯域に含まれていたが、この周波数帯域を複数に分割して、分割されたそれぞれに透かし情報123が含まれていてもよい。図14は、変形例5に係る重畳音信号の概要を示す図である。図14において図5と共通する点は説明を省略する。図14に示す周波数f0,f1,f2の大小関係は、f0<f1<f2である。重畳音信号が透かし情報123を含む周波数帯域は、周波数f0以上であって周波数f1未満の第1周波数帯域、周波数f1以上であって周波数f2未満の第2周波数帯域、および周波数f2以上の第3周波数帯域に分割されている。
図15は、変形例5に係るスケジュールデータ121の一例を示す図である。このスケジュールデータ121には、第1スピーカ2aおよび第2スピーカ2bのそれぞれに供給する音響信号に透かし情報123を重畳する期間と、その透かし情報123を重畳する周波数帯域とが記載されている。このスケジュールデータ121に従って制御部11は音響信号に透かし情報123を重畳する。その結果、図15に示す例では、時刻t4から時刻t5までの間に、第3周波数帯域(周波数f2以上)に透かし情報123が重畳された重畳音が第1スピーカ2aから出力される。そして、時刻t5になると時刻t6までは、第1周波数帯域(周波数f0以上・周波数f1未満)に透かし情報123が重畳された重畳音が第2スピーカ2bから出力される。そして、時刻t6になると時刻t7までは、第2周波数帯域(周波数f1以上・周波数f2未満)に透かし情報123が重畳された重畳音が第1スピーカ2aから出力される。
端末3は、上述した周波数f0,f1,f2を記憶している。そして、取得した音を示す音響信号から上述した第1周波数帯域、第2周波数帯域および第3周波数帯域をそれぞれ取り出すBPF(Band-pass filter)を備えている。端末3は、このBPFにより上記の音響信号から第1周波数帯域、第2周波数帯域および第3周波数帯域の周波数成分をそれぞれ取り出して、各周波数成分に基づいて、それぞれ重畳された透かし情報123を抽出する。
重畳音の出力が或るスピーカ2から他のスピーカ2に切り替わるときに、先に放音したスピーカ2から出力されている重畳音が施設内の壁などに反射して残響している間にもう一方のスピーカ2が放音を始める場合がある。このようなとき、端末3の位置によっては、両方のスピーカ2から出力された重畳音が混ざる場合がある。これを回避するため、第1実施形態に係るスケジュールデータ121は、切り替えの際に両方のスピーカ2のいずれもが重畳音を出力しない期間(図4における時刻t1から時刻t2の期間)を設けていた。
変形例5の上述した構成によれば、重畳音を出力するスピーカ2を切り替えるときに、重畳音に含まれる透かし情報123の周波数帯域も切り替えるため、重畳音が混ざったとしても、透かし情報123の干渉は抑制される。したがって、切り替えの際に両方のスピーカ2のいずれもが重畳音を出力しない期間を設けなくてもよいし、両方のスピーカ2が重畳音を出力する期間が重なっていてもよい。なお、この例において周波数帯域を分割する数は3つであったが、切り替えの際に混ざり得る音は、切り替え前後の2つのスピーカ2から出力されている。そのため、周波数帯域は少なくとも2つに分割されていればよい。
(変形例6)
変形例5では、各スピーカ2に供給する音響信号に透かし情報123を重畳させる重畳期間が互いに重複しないように設定するとともに、透かし情報123を重畳させる周波数帯域も重複しないように設定されていた。しかし、各スピーカ2に供給する音響信号ごとに、透かし情報123を重畳させる周波数帯域が異なっているのであれば、重畳期間が互いに重複してもよい。例えば、第1スピーカ2aと第2スピーカ2bとで、異なる周波数帯域に透かし情報123を重畳している場合、これらスピーカ2に供給する音響信号には、同じタイミングで透かし情報123が重畳されていてもよい。この場合であっても、端末3は、周波数帯域の違いによって重畳された透かし情報123をそれぞれ個別に抽出する。
(変形例7)
上述した第3実施形態において、出力装置9cは、第1制御装置1c、第1スピーカ2a、および第1マイク5aを備えていたが、第1マイク5aを備えずに、第1スピーカ2aを第1マイク5aとして機能させてもよい。電磁誘導を利用する場合に、スピーカはマイクとして利用することもできるからである。この場合、第1スピーカ2aは、第2スピーカ2bから出力される音が届く放音領域に配置されていればよい。特に、この施設において第1スピーカ2a以外に使用されるスピーカ2が第2スピーカ2bのみである場合に、第1スピーカ2aが音を出力していない期間に取得した音に基づく音響信号を第1制御装置1cが取得する。そして、第1制御装置1cの制御部11は、この音響信号のうち、周波数f0以上の周波数帯域に決められたレベルを超えた音圧の信号が含まれていることを検出すればよい。つまり、第1スピーカ2aが音を出力していない期間は、第2スピーカ2bから出力される干渉音を検出する検出装置として利用されればよい。
(変形例8)
上述した実施形態において、透かし情報123(第3実施形態においては透かし情報123aのうち自装置IDを除いた情報)は同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。
(変形例9)
本発明の端末3は、携帯電話機に限られず、PDA(Personal Digital Assistant)やモバイルコンピュータ、ゲーム機、デジタルサイネージなどの、無線通信を行うことのできる種々の通信端末でもよい。
(変形例10)
上述した実施形態における制御部11によって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD、FD)など)、光記録媒体(光ディスク(CD、DVD)など)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録した状態で提供し得る。また、インターネットのようなネットワーク経由でダウンロードさせることも可能である。このように制御部11によって実現される機能は、1又は複数のソフトウェアにより実現されてもよいし、1又は複数のハードウェアにより実現されてもよい。
(変形例11)
上述した各実施形態において、透かし情報123を重畳するための構成を以下のように変形してもよい。例えば、重畳部112は、音響信号を搬送するための搬送波を表す搬送波信号を透かし情報123に基づいて位相変調して、透かし情報123を重畳してもよい。この場合、抽出部114は、直交周波数分割多重方式(OFDM変調:Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)に従って音響信号に透かし情報123を重畳してもよい。
(変形例12)
上述した各実施形態において、重畳部112が重畳をしたりしなかったりしたが、放音制御部113が、重畳部112により透かし情報123の重畳された重畳音信号を第1スピーカ2aに供給するか否かを決めてもよい。この場合、重畳部112は重畳処理をし続けてもよい。放音制御部113は、例えば、重畳部112の前後の信号を選択するスイッチを含んでいればよい。すなわち、放音制御部113は、このスイッチを用いて、重畳部112により透かし情報123が重畳される前の基礎音信号と、重畳された後の重畳音信号とのいずれか一方を選択して第1スピーカ2aに供給するように切り替えればよい。
(変形例13)
放音制御部113は、遮断周波数をf0とするLPF(Low Pass Filter)を備えていてもよい。LPFは、遮断周波数f0未満の周波数帯域を通過させるフィルタで、重畳部112により重畳された透かし情報123を除去する。放音制御部113は、スピーカ2に出力させる音響信号に透かし情報123を重畳させないタイミングになったときに、LPFによって透かし情報123を除去し、残った基礎音信号のみをスピーカ2に出力させればよい。この場合、重畳部112は重畳処理をし続けてもよい。
(変形例14)
上述した各実施形態において、第1スピーカ2aに出力される音響信号に透かし情報123が重畳されている期間と、第2スピーカ2bに出力される音響信号に透かし情報が重畳されている期間とは、交互に、かつ、重複しないように設定されていたが、各期間は一部で重複してもよい。透かし情報を含む音を出力する期間が、各スピーカ2にそれぞれ設けられていて、かつ、各スピーカ2が単独で透かし情報を含む音を出力する際に、端末3が取得した音から透かし情報を抽出できればよい。つまり、上述した各期間は交互に現れ、かつ、いずれの期間にも他の期間と重複しない部分があるように設定されていればよい。
(変形例15)
上述した第3実施形態において、第1マイク5aは、第2スピーカ2bから出力される音のみが届く放音領域Rb内に配置されており、第2マイク5bは、第1スピーカ2aから出力される音のみが届く放音領域Ra内に配置されていたが、各マイク5の配置はこれに限られない。例えば、第1マイク5aおよび第2マイク5bは、第1スピーカ2aおよび第2スピーカ2bの両方から出力される音が重複して届く領域である放音領域Rw内にそれぞれ配置されていてもよい。
この場合、第1マイク5aは、第2スピーカ2bから出力される音を取得するが、第1スピーカ2aから出力する音も取得する。そこで、第1制御装置1cの制御部11は、第1スピーカ2aに供給する基礎音信号に透かし情報123を重畳させる期間において、第1マイク5aが取得する音に基づいて、第2スピーカ2bが出力する音に透かし情報が含まれているか否かを検出しなくてよい。第1制御装置1cの制御部11は、第1スピーカ2aに供給する基礎音信号に透かし情報123を重畳させない期間に、第2スピーカ2bが出力する音に透かし情報が含まれているか否かを検出すればよい。そして、第2スピーカ2bから出力される音に透かし情報が含まれなくなったことを契機として、制御部11は、第1スピーカ2aに供給する基礎音信号に透かし情報123を重畳する処理を開始すればよい。この制御部11による透かし情報123の重畳処理の開始は確保されている。なぜならば、出力装置9c、9dは、いずれも限られた期間にわたって間欠的に透かし情報を重畳するので、他方の出力装置9のスピーカ2から出力される音から透かし情報が抽出されなくなるときが到来するからである。
(変形例16)
上述した第2実施形態および第3実施形態において、重畳部112は、第2スピーカ2bに出力する音響信号に透かし情報が重畳されていることが検出されている期間に、第1スピーカ2aに送る基礎音信号に透かし情報123を重畳しなかった。そして、重畳部112は、この期間が終了したことが検出されると、この透かし情報123を重畳していた。しかし、重畳部112は、上述の期間が開始されてから決められた待機時間が経過したときに、透かし情報123を重畳してもよい。この場合、この待機時間は、第2スピーカ2bに出力する音響信号に透かし情報が重畳されている期間よりも長く設定されていればよく、待機時間の経過後に第2スピーカ2bから透かし情報を含んだ音が出力されていなければよい。
(変形例17)
上述した第3実施形態において、検出部111cは、第2スピーカ2bから出力される音を示す音響信号から抽出部114が抽出した透かし情報に、監視装置IDが含まれていることを検出していたが、抽出部114が抽出した透かし情報の周波数帯域を検出してもよい。この場合、重畳部112は、第1スピーカ2aに供給する基礎音信号に対し、検出部111cが検出した周波数帯域と異なる周波数帯域に透かし情報123を重畳してもよい。これにより、第1スピーカ2aおよび第2スピーカ2bから出力される音に含まれる各透かし情報が端末3によってそれぞれ抽出され難くならないようにすることができる。
1…制御装置、11…制御部、111,111c…検出部、112…重畳部、113,113a,113c…放音制御部、114…抽出部、12…記憶部、12a…記憶部、12c…記憶部、121…スケジュールデータ、122…基礎音データ、123…透かし情報、123a…透かし情報、124…装置情報、13…出力ポート、13a…第1出力ポート、13b…第2出力ポート、13c…出力ポート、13d…入力ポート、15…通信部、1a…第1制御装置、1b…第2制御装置、1c…第1制御装置、1d…第2制御装置、2…スピーカ、2a…第1スピーカ、2b…第2スピーカ、3…端末、4…コンテンツサーバ、5…マイク、5a…第1マイク、5b…第2マイク、9,9a,9b,9c,9d…出力装置。

Claims (4)

  1. 第1放音部および当該第1放音部の放音領域の一部に重複して放音領域を有する第2放音部に対して、音響信号に透かし情報を重畳して供給する重畳部を具備し、
    前記重畳部は、第1放音部に供給される音響信号に透かし情報が重畳されている期間と第2放音部に供給される音響信号に透かし情報が重畳されている期間とが交互に現れ、かつ、いずれの期間にも他の期間と重複しない部分があるように前記透かし情報を重畳する
    ことを特徴とする放音制御装置。
  2. 第1放音部に音響信号に第1透かし情報を重畳して供給する重畳部であって、第1透かし情報を重畳する期間と重畳しない期間が交互に設定されている重畳部と、
    前記第1放音部の放音領域の一部に重複して放音領域を有する第2放音部が出力する音に、第2透かし情報が含まれているか否かを検出する検出部と
    を具備し、
    前記検出部が第2透かし情報を検出している間は、前記重畳部は、前記音響信号に前記第1透かし情報を重畳しない
    ことを特徴とする放音制御装置。
  3. 第1放音部および当該第1放音部の放音領域の一部に重複して放音領域を有する第2放音部に対して、音響信号に透かし情報を重畳して供給する重畳部を具備し、
    前記重畳部は、第1放音部に供給される音響信号に透かし情報が重畳されている周波数帯域と第2放音部に供給される音響信号に透かし情報が重畳されている周波数帯域とが異なるように前記透かし情報を重畳する
    ことを特徴とする放音制御装置。
  4. 音響信号に第1透かし情報を重畳して第1放音部に供給する重畳部と、
    前記第1放音部の放音領域の一部に重複して放音領域を有する第2放音部が出力する音に、第2透かし情報が含まれているか否かを検出する検出部と
    を具備し、
    前記検出部が第2透かし情報を検出している間は、前記重畳部は、第2透かし情報が重畳されている周波数帯域と異なる周波数帯域に前記第1透かし情報を重畳する
    ことを特徴とする放音制御装置。
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