JP2014185978A - ストロークセンサ、これを備えたアクチュエータ及び後輪操舵装置 - Google Patents

ストロークセンサ、これを備えたアクチュエータ及び後輪操舵装置 Download PDF

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Abstract

【課題】精度良くストローク位置を検出できるストロークセンサ、これを備えたアクチュエータ及び後輪操舵装置を提供する。
【解決手段】ストロークセンサは、ロックハウジングに固定された円筒状のマグネット81と、マグネット81に固定される検出ヨーク82及び検出ヨーク82を通過する磁束を検出する磁気検出素子83と、可動鉄心と同行して往復動する補助ヨーク94とを備える。マグネット81は、検出ヨーク82及び補助ヨーク94のそれぞれに対して、可動鉄心のストローク方向と直交する方向おいて異なる極性の複数の磁極が対向するように径方向に沿って磁化される。そして、補助ヨーク94は、可動鉄心がストローク範囲のロック位置からアンロック位置に向かって移動するにつれて、マグネット81の内周の磁路領域Tの透磁率を増加させるように、大径部94aを有する段付き棒状に形成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、ストロークセンサ、これを備えたアクチュエータ及び後輪操舵装置に関する。
従来、旋回性能の向上等を目的として、運転者のステアリング操作による前輪の転舵に対応して後輪を転舵する四輪操舵(4WS)車両が提案されている。こうした四輪操舵車両に搭載される後輪操舵装置としては、軸方向移動することにより後輪を転舵させる後輪転舵軸と、後輪転舵軸を軸方向移動させる転舵軸駆動装置とを備えたものが知られている。そして、後輪操舵装置には、後輪転舵軸の軸方向移動を後輪の転舵角の中立位置で規制するロック装置が設けられたものがあり、例えば中高速走行時において所謂尻振り現象の発生が防止されている。
例えば特許文献1には、後輪転舵軸に対して接離する方向に移動(ストローク)可能なロックピンを備え、該ロックピンを後輪転舵軸に形成された溝部(凹部)に係合させることにより、該後輪転舵軸の軸方向移動を規制するロック装置が開示されている。また、このロック装置には、可変抵抗器を用いたストロークセンサが設けられており、ロックピンの位置(ストローク位置)を検出している(特許文献1、第3図参照)。詳しくは、このストロークセンサでは、抵抗体に対して接触する突起部がロックピンと同行移動可能に設けられており、接触部分での電圧値に基づいてロックピンのストローク位置が検出される。これにより、例えばロックピンが溝部から完全に離脱していない状態で後輪転舵軸が軸方向移動することが防止されている。
実開昭61−66066号公報
ところが、上記特許文献1のようなストロークセンサでは、ロックピンに設けられた突起部と抵抗体との間に摩擦力が作用するため、ロックピンのストローク量と抵抗体上での突起部のストローク量とが一致しないことがある。その結果、検出される電圧値がロックピンの実際のストローク位置に対応した適切な値からずれてしまい、ストローク位置の検出精度が低下するという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、精度良くストローク位置を検出できるストロークセンサ、これを備えたアクチュエータ及び後輪操舵装置を提供することにある。
上記課題を解決するストロークセンサは、往復動する検出対象のストローク位置を検出するものにおいて、マグネットと、前記マグネットとの相対位置が前記検出対象の往復動によって変化しない検出ヨーク、及び前記検出ヨークを通過する磁束を検出する磁気検出素子を有する検出部と、前記マグネットとの間に間隔を空けて配置され、前記マグネットを間に挟んで前記検出ヨークと対向する補助ヨークとを備え、前記マグネット及び前記補助ヨークのいずれか一方は、前記検出対象と同行して往復動可能に設けられるとともに、他方は前記検出対象の往復動によって該検出対象のストローク方向の位置が変化しない固定部材に設けられ、前記マグネットは、前記検出ヨーク及び前記補助ヨークのそれぞれに対して前記ストローク方向と直交する方向において極性の異なる複数の磁極が対向するように磁化され、前記補助ヨークは、前記検出対象がストローク範囲の一端位置から他端位置に向かって移動するにつれて、前記マグネットにおける前記検出ヨークと前記補助ヨークとの間に挟まれる磁極間の磁路のうち、該補助ヨークと対向する磁極間の磁路となる磁路領域の透磁率を変化させるように形成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、補助ヨークは、マグネットとの間に間隔を空けて配置されるため、検出対象の往復動に伴って相対移動する補助ヨークとマグネットとは互いに非接触となる。また、補助ヨークは検出対象がストローク範囲の一端位置から他端位置に向かって移動するにつれて磁路領域の透磁率を変化させるように形成されているため、検出ヨーク及び磁路領域を含む磁気回路の平均透磁率は、検出対象のストローク位置に応じて変化する。ここで、磁束の通りやすさを示すパーミアンスは、透磁率の大きさに応じて変化することから、マグネットのパーミアンス係数、すなわちマグネットの動作点も検出対象のストローク位置に応じて変化することになる。したがって、検出対象のストローク位置に応じて検出ヨークを通過する磁束量が変化し、磁気検出素子の出力信号が変化するため、該出力信号に基づいて検出対象のストローク位置を検出できる。このように上記構成では、検出ヨークを通過する磁束を利用して非接触でストローク位置を検出することから、例えば可変抵抗器を用いた構成のように検出対象に対して接触部分がある場合に比べ、磁気検出素子の出力信号の値が検出対象の実際のストローク位置に対応した適切な値からずれ難くなる。これにより、ストローク位置の検出精度を向上させることができる。
上記ストロークセンサにおいて、前記マグネットは、第1マグネットと第2マグネットとからなり、前記検出部は、前記第1マグネットとの相対位置が前記検出対象の往復動によって変化しない第1検出ヨーク、及び前記第1検出ヨークを通過する磁束を検出する第1磁気検出素子を有する第1検出部と、前記第2マグネットとの相対位置が前記検出対象の往復動によって変化しない第2検出ヨーク、及び前記第2検出ヨークを通過する磁束を検出する第2磁気検出素子を有する第2検出部とからなり、前記補助ヨークは、前記第1マグネットとの間に間隔を空けて配置され、前記第1マグネットを間に挟んで前記第1検出ヨークと対向する第1補助ヨークと、前記第2マグネットとの間に間隔を空けて配置され、前記第2マグネットを間に挟んで前記第2検出ヨークと対向する第2補助ヨークとからなり、前記各マグネット及び前記各補助ヨークのいずれか一方は、前記検出対象と同行して往復動可能に設けられるとともに、他方は前記固定部材に設けられ、前記各マグネットは、前記各検出ヨーク及び前記各補助ヨークのそれぞれに対して前記ストローク方向と直交する方向において極性の異なる複数の磁極が対向するように磁化され、前記第1補助ヨークは、前記検出対象がストローク範囲の一端位置から他端位置に向かって移動するにつれて、前記第1マグネットにおける前記第1検出ヨークと前記第1補助ヨークとの間に挟まれる磁極間の磁路のうち、該第1補助ヨークと対向する磁極間の磁路となる第1磁路領域の透磁率を増加させるように形成され、前記第2補助ヨークは、前記検出対象がストローク範囲の一端位置から他端位置に向かって移動するにつれて、前記第2マグネットにおける前記第2検出ヨークと前記第2補助ヨークとの間に挟まれる磁極間の磁路のうち、該第2補助ヨークと対向する磁極間の磁路となる第2磁路領域の透磁率を減少させるように形成されることが好ましい。
ここで、マグネットや検出ヨーク等の温度が変化すると、検出対象のストローク位置が一定でも検出ヨークを通過する磁束量が変化するため、周囲温度の影響によりストローク位置の検出精度が低下する虞がある。この点、上記構成では、第1補助ヨークは、検出対象がストローク範囲の一端位置から他端位置に向かって移動するにつれて第1磁路領域の透磁率を増加させるように形成され、第2補助ヨークは、検出対象がストローク範囲の一端位置から他端位置に向かって移動するにつれて第2磁路領域の透磁率を減少させるように形成されている。そのため、第2磁路領域の透磁率が検出対象の往復動に応じて増減する傾向は、第1磁路領域の透磁率が増減する傾向とは逆になる。すなわち、第2磁気検出素子の出力信号の変化傾向は、第1磁気検出素子の出力信号の変化傾向と逆になる。そのため、例えば第1磁気検出素子の出力信号と第2磁気検出素子の出力信号との差分に基づいてストローク位置を検出することで周囲温度の影響による各出力信号の変化を相殺でき、より精度良くストローク位置を検出できる。
上記課題を解決するアクチュエータは、往復動する可動部材と、前記可動部材を移動させる駆動部と、前記可動部材のストローク位置を検出する上記いずれかの構成のストロークセンサとを備えたことを要旨とする。
上記構成によれば、可動部材のストローク位置を精度良く検出できるため、例えばアクチュエータの制御性を向上させることができる。
上記課題を解決する後輪操舵装置は、軸方向移動することにより後輪を転舵させる後輪転舵軸と、前記後輪転舵軸を軸方向移動させる転舵軸駆動装置と、前記後輪転舵軸の軸方向移動を規制可能なロック装置と、を備えたものにおいて、前記ロック装置は、前記後輪転舵軸に形成された係合凹部に係合可能な係合凸部を有するロック部材、及び前記ロック部材を往復動させて前記係合凸部を前記凹部に係脱させる上記構成のアクチュエータを有することを要旨とする。
上記構成によれば、精度良くストローク位置を検出できるため、例えば係合凸部が係合凹部から完全に離脱していない状態で後輪転舵軸が軸方向移動することをより確実に防止できる。
本発明によれば、精度良くストローク位置を検出できる。
四輪操舵車両の概略構成図。 第1実施形態のロック装置近傍の断面図。 第1実施形態のストロークセンサ近傍の拡大断面図。 第1実施形態のストロークセンサにおける可動鉄心の軸線と直交する断面図(図3のA−A断面図)。 (a)はマグネットにより形成される磁気回路を示す模式図、(b)及び(c)は磁路領域内に占める補助ヨークの割合を示す模式図、(d)及び(e)はマグネットのB−H減磁曲線を示すグラフ。 第2実施形態のストロークセンサ近傍の拡大断面図。 第2実施形態のストロークセンサにおける可動鉄心の軸線と直交する断面図(図6のB−B断面図)。 (a)はマグネットにより形成される第1及び第2磁気回路を示す模式図、(b)及び(c)は第1及び第2磁路領域内に占める補助ヨークの割合を示す模式図。 第1及び第2磁気検出素子からの出力信号を示すグラフ。 (a),(b)は別例のストロークセンサにおける可動鉄心の軸線と直交する断面図。 別例のストロークセンサ近傍の拡大断面図。
(第1実施形態)
以下、ストロークセンサ、これを備えたアクチュエータ及び後輪操舵装置の第1実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両1には、前輪2Fを転舵する前輪操舵装置3と、後輪2Rを転舵する後輪操舵装置4とが搭載されている。すなわち、車両1は、運転者のステアリング操作による前輪2Fの転舵に対応して後輪2Rを転舵する四輪操舵(4WS)車両として構成されており、その旋回性能の向上等が図られている。
先ず、前輪操舵装置の構成について説明する。
前輪操舵装置3は、ステアリングホイール11が固定されるステアリングシャフト12と、ステアリングシャフト12の回転に応じて軸方向移動することにより前輪2Fの転舵角を変更する前輪転舵軸(ラック軸)13とを備えている。なお、ステアリングシャフト12は、ステアリングホイール11側から順にコラム軸14、中間軸15、及びピニオン軸16を連結してなる。また、前輪操舵装置3は、前輪転舵軸13が往復動可能に挿通される略円筒状の前輪側ハウジング17を備えている。
詳しくは、前輪転舵軸13とピニオン軸16とは、前輪側ハウジング17内に所定の交叉角をもって配置されており、前輪転舵軸13に形成されたラック歯13aとピニオン軸16に形成されたピニオン歯16aとが噛合されることでラックアンドピニオン機構21が構成されている。また、前輪転舵軸13の両端は、タイロッド23を介して前輪2Fが組み付けられた図示しないナックルに連結されている。したがって、前輪操舵装置3では、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト12の回転がラックアンドピニオン機構21により前輪転舵軸13の軸方向移動に変換され、この軸方向移動がタイロッド23を介してナックルに伝達されることにより、前輪2Fの転舵角が変更される。
なお、前輪操舵装置3は、アシストモータ25を駆動源としてコラム軸14を回転駆動する所謂コラムアシスト型の電動パワーステアリング装置として構成されている。具体的には、アシストモータ25は、ウォームアンドホイール等からなる減速機構26を介してコラム軸14に駆動連結されている。そして、アシストモータ25の回転を減速機構26により減速してコラム軸14に伝達することによって、そのモータトルクをアシスト力としてステアリングシャフト12に付与する構成になっている。
次に、後輪操舵装置の構成について説明する。
後輪操舵装置4は、軸方向移動することにより後輪2Rの転舵角を変更する後輪転舵軸(ラック軸)31と、後輪転舵軸31を軸方向移動させる転舵軸駆動装置32とを備えている。また、後輪操舵装置4は、後輪転舵軸31が往復動可能に挿通される略円筒状の後輪側ハウジング33を備えている。
詳しくは、転舵軸駆動装置32は、その駆動源となる転舵モータ34と、転舵モータ34にウォームアンドホイール等の減速機構35を介して駆動連結されるピニオン軸36とを備えている。後輪転舵軸31とピニオン軸36とは、後輪側ハウジング33内に所定の交叉角をもって配置されており、後輪転舵軸31に形成されたラック歯31aとピニオン軸36に形成されたピニオン歯36aとが噛合されることでラックアンドピニオン機構37が構成されている。また、後輪転舵軸31の両端は、タイロッド39を介して後輪2Rが組み付けられた図示しないナックルに連結されている。したがって、後輪操舵装置4では、転舵軸駆動装置32の駆動に伴うピニオン軸36の回転がラックアンドピニオン機構37により後輪転舵軸31の軸方向移動に変換され、この軸方向移動がタイロッド39を介してナックルに伝達されることにより、後輪2Rの転舵角が変更される。
また、後輪操舵装置4は、後輪2Rの転舵角の中立位置(車両1が直進する転舵角)で後輪転舵軸31の軸方向移動を規制するロック装置41を備えている。
図2に示すように、ロック装置41は、後輪側ハウジング33に対して後輪転舵軸31の軸線X方向と直交する方向に突出する態様で固定されるロックハウジング42を備えている。ロックハウジング42は、ソレノイド43が収容される有底円筒状のソレノイド収容部44、及びソレノイド収容部44の底部から後輪転舵軸31と反対側に突出する有底円筒状の付勢部材収容部45を有している。一方、後輪側ハウジング33には、その内外周に貫通した貫通孔46が形成されている。そして、ロックハウジング42は、貫通孔46と同軸上に配置されるようにソレノイド収容部44の開口端が後輪側ハウジング33に固定されている。
ソレノイド43は、ソレノイド収容部44内に固定される円環状の固定鉄心51及びソレノイドコイル52と、これら固定鉄心51及びソレノイドコイル52の内周側に収容される円柱状の可動鉄心53とを備えている。可動鉄心53の後輪転舵軸31側の端部には、貫通孔46を介して後輪側ハウジング33内に挿入される円柱状の係合凸部54が形成されている。一方、後輪転舵軸31の外周面には、係合凸部54が挿入可能な係合凹部55が形成されている。そして、可動鉄心53は、係合凸部54が係合凹部55に係合するロック位置(図2中、実線で示す可動鉄心53の位置)と、係合凸部54が係合凹部55から離脱するアンロック位置(図2中、二点鎖線で示す可動鉄心53の位置)との間で、後輪転舵軸31の軸線Xと直交する方向、すなわち後輪転舵軸31に対して接離する方向(可動鉄心53の軸線Y方向)に往復動(ストローク)可能となっている。なお、貫通孔46の内周面には、係合凸部54を可動鉄心53の軸線Y方向に往復動可能に支持するブッシュ(滑り軸受)56が設けられている。
可動鉄心53には、後輪転舵軸31と反対側に突出してその一部が付勢部材収容部45内に収容される円柱状の延出部57が形成されている。延出部57の先端には、フランジ部59を有する有底円筒状の受け部材60が固定されている。付勢部材収容部45の内周面には、スナップリング等の支持部材61が固定されている。そして、付勢部材収容部45内には、支持部材61と受け部材60との間で自然長から圧縮された状態で配置されるコイルバネ等の付勢部材62、及び可動鉄心53のストローク位置を検出するためのストロークセンサ63が収容されている。このストロークセンサ63からは、後述するように可動鉄心53のストローク位置に応じた出力信号SがECU71に出力される。
したがって、ロック装置41では、付勢部材62の付勢力によって可動鉄心53がロック位置に移動し、係合凸部54が係合凹部55に係合することで、後輪転舵軸31の軸方向移動が規制される。これに対し、ソレノイドコイル52への通電により可動鉄心53が固定鉄心51に吸引されてアンロック位置に移動し、係合凸部54が係合凹部55から離脱することで、後輪転舵軸31の軸方向移動の規制が解除される。つまり、本実施形態では、可動鉄心53が検出対象、可動部材及びロック部材として機能し、固定鉄心51及びソレノイドコイル52が駆動部として機能し、ソレノイド43がアクチュエータとして機能する。また、ロックハウジング42は、可動鉄心53の往復動に伴ってその軸線Y方向の位置、すなわち可動鉄心53のストローク方向の位置が変化しない固定部材として機能する。
図1に示すように、後輪操舵装置4は、転舵軸駆動装置32及びロック装置41の作動を制御するECU71を備えている。ECU71には、車両1の車速SPDを検出する車速センサ72、及びステアリングホイール11の操舵角θsを検出するステアリングセンサ73が接続されている。また、ECU71には、ロック装置41のストロークセンサ63が接続されており、このストロークセンサ63から出力信号Sが入力される。ECU71は、後述するように出力信号Sに基づいて可動鉄心53のストローク位置をロック位置(後述するストローク範囲の一端位置)とアンロック位置(後述するストローク範囲の他端位置)との間で連続的に検出する。そして、ECU71は、これらの状態量に基づいて転舵軸駆動装置32及びロック装置41の作動を制御する。なお、本実施形態では、ECU71は、車速SPDが所定車速未満の低速走行時(例えば、車庫入れ時等)には、可動鉄心53をアンロック位置に移動させた状態で前輪2Fの転舵に対応して後輪2Rを転舵し、車速SPDが所定車速以上の中高速走行時には、可動鉄心53をロック位置に移動させて後輪2Rの転舵角を中立位置で保持する。
次に、ストロークセンサの構成について説明する。
図3及び図4に示すように、ストロークセンサ63は、付勢部材収容部45(ロックハウジング42)に固定されたマグネット81を備えている。詳しくは、マグネット81は、円筒状に形成されており、その軸線が可動鉄心53の軸線Yと同軸上に配置されるように、付勢部材収容部45の底部に固定されている。そして、マグネット81は、径方向に沿って磁化(着磁)されることにより、その内周面及び外周面にそれぞれ異なる極性(N極、S極)の複数(本実施形態では、4つ)の磁極が交互に並ぶように形成されている。なお、本実施形態のマグネット81には、フェライト系の永久磁石が用いられている。
また、ストロークセンサ63は、マグネット81に固定された検出ヨーク82と、検出ヨーク82を通過する磁束を検出する磁気検出素子83と、磁気検出素子83が接続された基板84とを有する検出部85を備えている。なお、本実施形態の磁気検出素子83には、ホール素子が用いられている。
検出ヨーク82は、鉄等の強磁性材料からなる一対の収束片91,92を有している。収束片91,92は、可動鉄心53の軸線Yと直交する断面視(図4参照)で、後輪転舵軸31の軸線Xを挟んで対称な形状とされており、それぞれ磁気検出素子83に接続されている。より詳しくは、各収束片91,92は、磁気検出素子83に接続された素子接続部91a,92a、マグネット81に接続されたマグネット接続部91b,92b、及び素子接続部91a,92aとマグネット接続部91b,92bとを連結する断面略L字の連結部91c,92cを有している。マグネット接続部91b,92bは、マグネット81の周方向に沿って延びる断面円弧状の湾曲板状に形成されている。なお、本実施形態のマグネット接続部91b,92bの軸線Yに沿った長さは、素子接続部91a,92a及び連結部91c,92cの軸線Yに沿った長さよりも長く設定されている。そして、収束片91のマグネット接続部91bは、マグネット81の外周面における一方の極性が現れた範囲に接続され、収束片92のマグネット接続部92bは、マグネット81の外周面における他方の極性が現れた範囲に接続されている。これにより、検出ヨーク82は、マグネット81の径方向、すなわち可動鉄心53のストローク方向である軸線Y方向と直交する方向において、異なる極性の複数の磁極と対向している。なお、磁気検出素子83は、一対の収束片91,92に接続された状態で、マグネット81の磁化方向が反転する境界近傍と対向する位置に配置されている。
基板84は、付勢部材収容部45の底部に固定されており、ECU71(図1参照)に接続されている。これにより、磁気検出素子83は、基板84を介してECU71に接続されており、収束片91,92の素子接続部91a,92a間を通過する磁束の磁束密度に応じた電圧を示す出力信号SをECU71に出力する。
また、ストロークセンサ63は、可動鉄心53と同行して往復動可能に設けられる補助ヨーク94を備えている。補助ヨーク94は、鉄等の強磁性材料からなり、段付きの棒状に形成されている。
詳しくは、補助ヨーク94は、円柱状の大径部94a、及び大径部94aからその軸方向両側に突出した円柱状の先端部94b及び基端部94cを有している。大径部94aの外径は、マグネット81の内径よりも小さく設定されている。先端部94bの外径と基端部94cの外径とは互いに略等しく設定されるとともに、大径部94aの外径よりも小さくされている。なお、大径部94a及び先端部94bの軸線Yに沿った長さは、それぞれ収束片91,92のマグネット接続部91b,92bの軸線Yに沿った長さと略同一に設定されている。そして、補助ヨーク94は、基端部94cが可動鉄心53の延出部57(図2参照)に対して軸線Yと同軸上に配置されるように固定されている。なお、本実施形態の補助ヨーク94は、可動鉄心53がロック位置にある場合に、先端部94bの位置する軸線Y方向の範囲が検出ヨーク82の位置する軸線Y方向の範囲と略一致するように形成されている。これにより、補助ヨーク94は、マグネット81を間に挟んで検出ヨーク82と対向するよう、マグネット81に対して検出ヨーク82の反対側で該マグネット81との間に間隔を空けて配置されるとともに、マグネット81の径方向において異なる極性の複数の磁極と対向している。
次に、マグネットによって形成される磁気回路の平均透磁率について説明する。
図5(a)に示すように、マグネット81における検出ヨーク82と補助ヨーク94との間に挟まれる磁極間の磁路のうち、検出ヨーク82側(マグネット81の外周側)の磁路は主に検出ヨーク82内に形成され、補助ヨーク94側(マグネット81の内周側)の磁路は主にマグネット81の内周の磁路領域T内に形成される。詳しくは、磁路領域Tの形状は、マグネット81に接続されたマグネット接続部91b,92bの形状に応じて決まり、本実施形態の磁路領域Tは、検出ヨーク82側に凸となる略半円柱状の領域とされている。なお、図5では、説明の便宜上、磁気回路を一点鎖線で示し、磁路領域Tにハッチングを付して示す。
磁路領域T内(マグネット81の内周側)には、上記のように補助ヨーク94が配置されており、補助ヨーク94とマグネット81との間には、空気が存在する。なお、大径部94aの外径は、先端部94b及び基端部94cの外径よりも大きいため、大径部94aの外周面とマグネット81の内周面との間のエアギャップは、先端部94b及び基端部94cの外周面とマグネット81の内周面との間のエアギャップよりも小さくなる。そのため、磁路領域T内に占める補助ヨーク94(強磁性材料)の割合、すなわち磁路領域T内に占める空気(非磁性材料)の割合は、可動鉄心53のストローク位置に応じて変化する。そして、補助ヨーク94の透磁率は、空気の透磁率よりも遙かに大きいため、磁路領域T内に占める補助ヨーク94の割合が変化することで、該磁路領域Tの透磁率が変化し、検出ヨーク82及び磁路領域Tを含む磁気回路の平均透磁率μ(磁気回路全体での平均値)も変化する。つまり、磁気回路の平均透磁率μは、可動鉄心53のストローク位置に応じて変化する。
具体的には、図5(b)に示すように、可動鉄心53がロック位置にある場合には、磁路領域T内に位置する先端部94bの割合が大きくなることから、該磁路領域T内に占める補助ヨーク94の割合が小さくなる。そのため、磁路領域Tの透磁率が小さくなり、磁気回路の平均透磁率μが小さくなる。ここで、磁路領域T内に位置する先端部94bの割合は、可動鉄心53がロック位置からアンロック位置に向かって移動するにつれて減少するのに対し、磁路領域T内に位置する大径部94aの割合は、可動鉄心53がロック位置からアンロック位置に向かって移動するにつれて増加する。そして、図5(c)に示すように、可動鉄心53がアンロック位置にある場合には、磁路領域T内に位置する大径部94aの割合が大きくなることから、該磁路領域T内に占める補助ヨーク94の割合が大きくなる。そのため、磁路領域Tの透磁率が大きくなり、磁気回路の平均透磁率μが大きくなる。つまり、本実施形態では、ロック位置が可動鉄心53のストローク範囲における一端位置に相当し、アンロック位置が他端位置に相当する。
ここで、磁束の通りやすさを示すパーミアンスP(磁気抵抗の逆数)は、磁気回路の平均透磁率μを用いて下記(1)で表される。
P=μ×A/L …(1)
なお、「A」は磁路の平均断面積を示し、「L」は磁路の平均長さを示し、それぞれ可動鉄心53の往復動によっては変化しない一定値である。そして、マグネット81のパーミアンス係数Pcは、パーミアンスPを用いて下記(2)式で表される。
Pc=P×Am/Lm …(2)
なお、「Am」はマグネット81の平均断面積を示し、「Lm」はマグネット81の平均長さを示し、それぞれ可動鉄心53の往復によっては変化しない一定値である。
上記(2)式に示されるようにパーミアンス係数Pcは、パーミアンスPによって変化することから、平均透磁率μによって変化することになる。そして、マグネット81のパーミアンス係数Pcが変化すると、このマグネット81の動作点が変化し、該マグネット81から取り出せる磁束量(検出ヨーク82を通過する磁束量)が変化する。
具体的には、パーミアンス係数Pcは、動作点の磁束密度Bdと動作点の磁場強度Hdとの比(Pc=Bd/Hd)で表されることから、図5(b)に示すように可動鉄心53がロック位置にあり、パーミアンス係数Pc(平均透磁率μ)が小さい場合には、同図5(d)に示すようにパーミアンス直線の傾きが小さくなり、磁束密度Bdが小さくなる。つまり、可動鉄心53がロック位置にある場合には、検出ヨーク82を通過する磁束量が少なくなる。一方、図5(c)に示すように可動鉄心53がアンロック位置にあり、パーミアンス係数Pc(平均透磁率μ)が大きい場合には、図5(e)に示すようにパーミアンス直線の傾きが大きくさくなり、磁束密度Bdが大きくなる。つまり、可動鉄心53がアンロック位置にある場合には、検出ヨーク82を通過する磁束量が多くなる。
したがって、検出ヨーク82を通過する磁束量、すなわち磁気検出素子83で検出する磁束密度は、可動鉄心53のストローク位置がロック位置からアンロック位置に向かうにつれて徐々に大きくなる。これにより、磁気検出素子83から出力される出力信号Sは、可動鉄心53のストローク位置がロック位置からアンロック位置に向かうにつれて徐々に大きくなる。
そして、ECU71は、このように出力信号S(に示される電圧)がロック位置からアンロック位置に近づくにつれて徐々に大きくなることを踏まえ、この出力信号Sの大きさに基づいて可動鉄心53のストローク位置をロック位置とアンロック位置との間で連続的に検出する。なお、本実施形態のECU71は、出力信号Sが所定のしきい値以上の場合には、可動鉄心53がロック位置にあり、所定のしきい値未満の場合には、可動鉄心53がアンロック位置にあると判定する。
次に、本実施形態の効果について記載する。
(1)上記のように検出ヨーク82を通過する磁束を利用して非接触で可動鉄心53のストローク位置を検出することから、例えば可変抵抗器を用いた構成のように可動鉄心53に対して接触部分がある場合に比べ、出力信号Sが可動鉄心53の実際のストローク位置に対応した適切な値からずれ難くなる。これにより、可動鉄心53のストローク位置の検出精度を向上させることができる。
(2)精度良くストローク位置を検出できるため、例えば係合凸部54が係合凹部55から完全に離脱していない状態で後輪転舵軸31が軸方向移動することをより確実に防止できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図面に従って説明する。なお、本実施形態と上記第1実施形態との主たる相違点は、ストロークセンサの構成のみである。このため、説明の便宜上、同一の構成については上記第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
図6及び図7に示すように、本実施形態のストロークセンサ63において、マグネット81には、第1検出部101と、第2検出部102とが固定されている。
第1検出部101は、マグネット81に固定された一対の第1収束片111,112からなる第1検出ヨーク113と、第1検出ヨーク113を通過する磁束を検出する第1磁気検出素子114と、第1磁気検出素子114が接続された第1基板115とを備えている。また、第2検出部102は、マグネット81に固定された一対の第2収束片121,122からなる第2検出ヨーク123と、第2検出ヨーク123を通過する磁束を検出する第2磁気検出素子124と、第2磁気検出素子124が接続された第2基板125とを備えている。なお、第1及び第2検出ヨーク113,123、第1及び第2磁気検出素子114,124、第1及び第2基板115,125は、それぞれ上記第1実施形態の検出ヨーク82、磁気検出素子83、基板84と同様に構成されている。そして、第1磁気検出素子114は、第1検出ヨーク113を通過する磁束の磁束密度に応じた電圧を示す出力信号S1をECU71に出力し、第2磁気検出素子124は、第2検出ヨーク123を通過する磁束の磁束密度に応じた電圧を示す出力信号S2をECU71に出力する。
第1検出部101と第2検出部102とは、後輪転舵軸31の軸線X方向の範囲が重ならず、かつ軸線Xを挟んで対称な位置に配置されるようにマグネット81に接続されている。詳しくは、第1収束片111は、マグネット81の外周面における一方の極性が現れた範囲に接続され、第1収束片112は、マグネット81の外周面における他方の極性が現れた範囲に接続されている。また、第2収束片121,122は、第1収束片111,112よりも後輪転舵軸31側(図6中、下側)に配置されている。そして、第2収束片121は、マグネット81の外周面における一方の極性が現れるとともに第1収束片111が固定された周方向範囲とは異なる範囲に接続され、第2収束片122は、マグネット81の外周面における他方の極性が現れるとともに第1収束片112が固定された周方向範囲とは異なる範囲に接続されている。
補助ヨーク94は、上記第1実施形態と同様に構成されており、マグネット81を間に挟んで第1及び第2検出ヨーク113,123と対向するよう、マグネット81に対して第1及び第2検出ヨーク113,123の反対側で該マグネット81との間に間隔を空けて配置されている。つまり、補助ヨーク94は、第1検出ヨーク113と協働して磁気回路を構成する第1補助ヨーク及び第2検出ヨーク123と協働して磁気回路を構成する第2補助ヨークとして機能し、マグネット81は、第1及び第2マグネットとして機能する。なお、本実施形態の補助ヨーク94は、可動鉄心53がロック位置にある場合に、先端部94bの位置する軸線Y方向の範囲が第1検出ヨーク113の位置する軸線Y方向の範囲と略一致するとともに、大径部94aの位置する範囲が第2検出ヨーク123の位置する範囲と軸線X方向において略一致するように形成されている。
次に、マグネットによって形成される磁気回路の透磁率について説明する。
図8(a)に示すように、マグネット81における第1検出ヨーク113と補助ヨーク94との間に挟まれる磁極間の磁路のうち、補助ヨーク94側の磁路は、主にマグネット81の内周の第1磁路領域T1内に形成される。また、マグネット81における第2検出ヨーク123と補助ヨーク94との間に挟まれる磁極間の磁路のうち、補助ヨーク94側の磁路は、主にマグネット81の内周の第2磁路領域T2内に形成される。なお、上記第1実施形態と同様に、第1磁路領域T1は第1検出ヨーク113側に凸となる略半円柱状の領域とされ、第2磁路領域T2は第2検出ヨーク123側に凸となる略半円柱状の領域とされている。
図8(b)に示すように、可動鉄心53がロック位置にある場合、第1磁路領域T1内に位置する先端部94bの割合が大きくなるため、第1磁路領域T1の透磁率は小さくなる。つまり、第1検出ヨーク113及び第1磁路領域T1を含む第1磁気回路の平均透磁率μ1が小さくなり、マグネット81の第1磁気回路部分でのパーミアンス係数Pc1が小さくなる。また、第2磁路領域T2内に位置する大径部94aの割合が大きくなるため、第2磁路領域T2の透磁率は大きくなる。つまり、第2検出ヨーク123及び第2磁路領域T2を含んで形成される第2磁気回路の平均透磁率μ2が大きくなり、マグネット81の第2磁気回路部分でのパーミアンス係数Pc2が大きくなる。
一方、図8(c)に示すように、可動鉄心53がアンロック位置にある場合には、第1磁路領域T1内に位置する大径部94aの割合が大きくなるため、第1磁路領域T1の透磁率は大きくなる。つまり、第1磁気回路の平均透磁率μ1(パーミアンス係数Pc1)が大きくなる。また、第2磁路領域T2内に位置する基端部94cの割合が大きくなるため、第2磁路領域T2の透磁率は小さくなる。つまり、第2磁気回路の平均透磁率μ2(パーミアンス係数Pc2)が小さくなる。
このように第2磁路領域T2の透磁率が可動鉄心53の往復動に応じて増減する傾向は、第1磁路領域T1の透磁率が増減する傾向とは逆になる。したがって、上記第1実施形態と同様の原理により(図5(d),(e)参照)、第1検出ヨーク113を通過する磁束量は、可動鉄心53がロック位置からアンロック位置に向かって移動するにつれて徐々に多くなる。一方、第2検出ヨーク123を通過する磁束量は、可動鉄心53がロック位置からアンロック位置に向かって移動するにつれて徐々に少なくなる。
その結果、第1磁気検出素子114から出力される出力信号S1(に示される電圧)は、図9において一点鎖線で示すように可動鉄心53のストローク位置がロック位置からアンロック位置に向かうにつれて徐々に大きくなる。一方、第2磁気検出素子124から出力される出力信号S2は、図9において二点鎖線で示すように、可動鉄心53のストローク位置がロック位置からアンロック位置に向かうにつれて徐々に小さくなる。すなわち、出力信号S2の変化傾向は、出力信号S1の変化傾向と逆になる。また、出力信号S1と出力信号S2との差分(S2−S1)は、図9において実線で示すように可動鉄心53のストローク位置がロック位置からアンロック位置に向かうにつれて徐々に小さくなる。
そして、本実施形態のECU71は、このように出力信号S1と出力信号S2との差分がロック位置からアンロック位置に近づくにつれて徐々に小さくなることを踏まえ、この差分の大きさに基づいて可動鉄心53のストローク位置をロック位置とアンロック位置との間で連続的に検出する。
以上記述したように、本実施形態によれば、上記第1実施形態の(1),(2)の効果に加え、以下の効果を奏することができる。
(3)第2磁気検出素子124から出力される出力信号S2の変化傾向が、第1磁気検出素子114から出力される出力信号S1の変化傾向と逆になるようにストロークセンサ63を構成し、ECU71が出力信号S1,S2の差分に基づいてストローク位置を検出するようにした。そのため、ストロークセンサ63の周辺温度の影響による磁束(出力信号S1,S2)の変化が相殺され、より精度良くストローク位置を検出できる。
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記第1実施形態では、マグネット81を円筒状に形成したが、これに限らず、例えば図10(a)に示すように、断面半円弧状の湾曲板状に形成したり、図10(b)に示すように平板状に形成したりしてもよい。なお、マグネット81を平板状に形成する場合には、同図に示すように、補助ヨーク94を四角柱状に形成することが好ましい。要は、軸線X方向において異なる複数の磁極が検出ヨーク82及び補助ヨーク94のそれぞれに対向するように磁化できれば、マグネット81の形状は適宜変更可能である。同様に、上記第2実施形態において、マグネット81の形状は適宜変更可能である。
・上記第1実施形態では、補助ヨーク94の大径部94aを円柱状に形成したが、これに限らず、例えば検出部85側に凸となる半円柱状に形成したり、テーパ状に形成したりしてもよい。また、補助ヨーク94に先端部94bを形成せず、大径部94a及び基端部94cにより補助ヨーク94を構成してもよい。要は、可動鉄心53がストローク範囲の一端位置から他端位置に向かって移動するにつれて磁路領域Tの透磁率が増加するような形状であれば、補助ヨーク94の形状は適宜変更可能である。同様に、上記第2実施形態において、補助ヨーク94の形状は適宜変更可能である。
・上記第2実施形態では、第1検出部101の位置する範囲と第2検出部102の位置する範囲とが軸線X方向において重ならないようにマグネット81に固定したが、これらの各範囲が一致するように設けてもよい。この場合、例えば図11に示すように、補助ヨーク94は、延出部57に固定される軸部131と、軸部131に対してそれぞれ固定される第1及び第2凸部132,133とを有している。第1凸部132は、第1検出部101側に凸となる半円柱状に形成されるとともに、第2凸部133は、第2検出部102側に凸となる半円柱状に形成され、第1凸部132と第2凸部133とは、軸線X方向において重ならないように軸部131に対して設けられている。
・上記第2実施形態では、出力信号S1と出力信号S2との差分に基づいて可動鉄心53のストローク位置を検出したが、これに限らず、例えば出力信号S1と出力信号S2との比に基づいてストローク位置を検出してもよい。
・上記各実施形態において、検出ヨーク82、第1及び第2検出ヨーク113,123をマグネット81との間に間隔を空けてロックハウジング42に固定してもよい。
・上記各実施形態では、ロック位置を可動鉄心53のストローク範囲における一端位置とし、アンロック位置を他端位置としたが、ロック位置を他端位置とし、アンロック位置を一端位置としてもよい。
・上記各実施形態において、補助ヨーク94をロックハウジング42に固定し、マグネット81を可動鉄心53と同行して往復動可能に設けてもよい。
・上記各実施形態では、磁気検出素子83、第1及び第2磁気検出素子114,124としてホール素子を用いたが、これに限らず、例えばMR素子等を用いてもよい。
・上記各実施形態では、可動部材としての可動鉄心53をソレノイドコイル52への通電により生じる電磁力によって往復動させたが、これに限らず、例えば油圧等を用いて可動鉄心53を往復動させてもよい。
・上記各実施形態では、アクチュエータとしてのソレノイド43を後輪操舵装置4のロック装置41の駆動源として用いたが、これに限らず、例えば電磁弁等の他の装置の駆動源として用いてもよい。このように構成しても、可動鉄心53のストローク位置を精度良く検出できるため、例えば制御性を向上させることができる。
・上記各実施形態では、ストロークセンサ63を可動鉄心53のストローク位置を検出するために用いたが、これに限らず、他の往復動する部材のストローク位置を検出するために用いてもよい。
1…車両、2F…前輪、2R…後輪、3…前輪操舵装置、4…後輪操舵装置、31…後輪転舵軸、32…転舵軸駆動装置、41…ロック装置、43…ソレノイド、51…固定鉄心、52…ソレノイドコイル、53…可動鉄心、54…係合凸部、55…係合凹部、63…ストロークセンサ、71…ECU、81…マグネット、82…検出ヨーク、83…磁気検出素子、85…検出部、91,92…収束片、94…補助ヨーク、101…第1検出部、102…第2検出部、111,112…第1収束片、113…第1検出ヨーク、114…第1磁気検出素子、121,122…第2収束片、123…第2検出ヨーク、124…第2磁気検出素子、T…磁路領域、T1…第1磁路領域、T2…第2磁路領域。

Claims (4)

  1. 往復動する検出対象のストローク位置を検出するストロークセンサにおいて、
    マグネットと、
    前記マグネットとの相対位置が前記検出対象の往復動によって変化しない検出ヨーク、及び前記検出ヨークを通過する磁束を検出する磁気検出素子を有する検出部と、
    前記マグネットとの間に間隔を空けて配置され、前記マグネットを間に挟んで前記検出ヨークと対向する補助ヨークとを備え、
    前記マグネット及び前記補助ヨークのいずれか一方は、前記検出対象と同行して往復動可能に設けられるとともに、他方は前記検出対象の往復動によって該検出対象のストローク方向の位置が変化しない固定部材に設けられ、
    前記マグネットは、前記検出ヨーク及び前記補助ヨークのそれぞれに対して前記ストローク方向と直交する方向において極性の異なる複数の磁極が対向するように磁化され、
    前記補助ヨークは、前記検出対象がストローク範囲の一端位置から他端位置に向かって移動するにつれて、前記マグネットにおける前記検出ヨークと前記補助ヨークとの間に挟まれる磁極間の磁路のうち、該補助ヨークと対向する磁極間の磁路となる磁路領域の透磁率を変化させるように形成されたことを特徴とするストロークセンサ。
  2. 請求項1に記載のストロークセンサにおいて、
    前記マグネットは、第1マグネットと第2マグネットとからなり、
    前記検出部は、
    前記第1マグネットとの相対位置が前記検出対象の往復動によって変化しない第1検出ヨーク、及び前記第1検出ヨークを通過する磁束を検出する第1磁気検出素子を有する第1検出部と、
    前記第2マグネットとの相対位置が前記検出対象の往復動によって変化しない第2検出ヨーク、及び前記第2検出ヨークを通過する磁束を検出する第2磁気検出素子を有する第2検出部とからなり、
    前記補助ヨークは、
    前記第1マグネットとの間に間隔を空けて配置され、前記第1マグネットを間に挟んで前記第1検出ヨークと対向する第1補助ヨークと、
    前記第2マグネットとの間に間隔を空けて配置され、前記第2マグネットを間に挟んで前記第2検出ヨークと対向する第2補助ヨークとからなり、
    前記各マグネット及び前記各補助ヨークのいずれか一方は、前記検出対象と同行して往復動可能に設けられるとともに、他方は前記固定部材に設けられ、
    前記各マグネットは、前記各検出ヨーク及び前記各補助ヨークのそれぞれに対して前記ストローク方向と直交する方向において極性の異なる複数の磁極が対向するように磁化され、
    前記第1補助ヨークは、前記検出対象がストローク範囲の一端位置から他端位置に向かって移動するにつれて、前記第1マグネットにおける前記第1検出ヨークと前記第1補助ヨークとの間に挟まれる磁極間の磁路のうち、該第1補助ヨークと対向する磁極間の磁路となる第1磁路領域の透磁率を増加させるように形成され、
    前記第2補助ヨークは、前記検出対象がストローク範囲の一端位置から他端位置に向かって移動するにつれて、前記第2マグネットにおける前記第2検出ヨークと前記第2補助ヨークとの間に挟まれる磁極間の磁路のうち、該第2補助ヨークと対向する磁極間の磁路となる第2磁路領域の透磁率を減少させるように形成されたことを特徴とするストロークセンサ。
  3. 往復動する可動部材と、前記可動部材を移動させる駆動部と、前記可動部材のストローク位置を検出する請求項1又は2に記載のストロークセンサとを備えたことを特徴とするアクチュエータ。
  4. 軸方向移動することにより後輪を転舵させる後輪転舵軸と、前記後輪転舵軸を軸方向移動させる転舵軸駆動装置と、前記後輪転舵軸の軸方向移動を規制可能なロック装置と、を備えた後輪操舵装置において、
    前記ロック装置は、前記後輪転舵軸に形成された係合凹部に係合可能な係合凸部を有するロック部材、及び前記ロック部材を往復動させて前記係合凸部を前記凹部に係脱させる請求項3に記載のアクチュエータを有することを特徴とする後輪操舵装置。
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