JP2014185351A - 潤滑油組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メタロセン触媒を用いて製造された100℃における動粘度が15〜300mm2/sのポリ−α−オレフィン及び脂肪酸エステルを含有し、100℃における動粘度が10〜20mm2/sの駆動系潤滑油組成物。
【選択図】なし
Description
このように、ポリ−α−オレフィンを使用する潤滑油であっても未だ十分満足できるものではなく、低温特性および疲労防止性に優れ、せん断による粘度低下が小さい潤滑油が望まれている。
すなわち本発明は、
1.メタロセン触媒を用いて製造された100℃における動粘度が15〜300mm2/sのポリ−α−オレフィンを含有し、100℃における動粘度が10〜20mm2/sの潤滑油組成物、
2.鉱油および/またはポリ−α−オレフィンをさらに含有する上記1に記載の潤滑油組成物であって、当該鉱油、ポリ−α−オレフィンの100℃における動粘度が6mm2/s以下である潤滑油組成物、
3.手動変速機用である、上記1または2に記載の潤滑油組成物である。
なお、本明細書において、ポリ−α−オレフィンをPAOと称することがあり、またメタロセン触媒で得られたPAOをmPAOと称することがあり、従来法(BF3触媒、AlCl3触媒、チーグラー型触媒など)で得られたPAOを従来のPAOと称することがある。
上記のように、本発明において潤滑油組成物の成分を特定するために100℃における動粘度が用いられるが、このとき、別々に製造された複数の油を組み合わせて調製された混合物を本発明の潤滑油組成物の成分として要件を適用することはない。すなわち、本発明で用いる各成分は、規定外の複数の油を組み合わせて動粘度が調整された混合物ではない。
(RC5H4)2MX2 (I)
で表されるメタロセン化合物が好ましい。一般式(I)中、Rは水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基を表し、Mは周期律表第4族の遷移金属元素を表し、Xは共有結合性、又はイオン結合性の配位子を表す。
なお、前記メソ対称型の化合物とは、2つの架橋基が(1,1’)(2,2’)の結合様式で、2つのEを架橋する遷移金属化合物のことをいう。
(〔L1−R4〕k+)a(〔Z〕-)b・・・(VIII)
(〔L2〕k+)a(〔Z〕-)b・・・(IX)
R4の具体例としては水素,メチル基,エチル基,ベンジル基,トリチル基などを挙げることができ、R5,R6の具体例としては、シクロペンタジエニル基,メチルシクロペンタジエニル基,エチルシクロペンタジエニル基,ペンタメチルシクロペンタジエニル基などを挙げることができる。R7の具体例としては、フェニル基,p−トリル基,p−メトキシフェニル基などを挙げることができ、R8の具体例としてはテトラフェニルポルフィリン,フタロシアニン,アリル,メタリルなどを挙げることができる。又、M2の具体例としては、Li,Na,K,Ag,Cu,Br,I,I3などを挙げることができ、M3の具体例としては、Mn,Fe,Co,Ni,Znなどを挙げることができる。又、〔Z1〕-、即ち〔M1G1G2・・・Gf〕において、M1の具体例としてはB,Al,Si,P,As,Sbなど、好ましくはB及びAlが挙げられる。又、G1,G2〜Gfの具体例としては、ジアルキルアミノ基としてジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基など、アルコキシ基若しくはアリールオキシ基としてメトキシ基,エトキシ基,n−ブトキシ基,フェノキシ基など、炭化水素基としてメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,n−オクチル基,n−エイコシル基,フェニル基,p−トリル基,ベンジル基,4−t−ブチルフェニル基,3,5−ジメチルフェニル基など、ハロゲン原子としてフッ素,塩素,臭素,ヨウ素,ヘテロ原子含有炭化水素基としてp−フルオロフェニル基,3,5−ジフルオロフェニル基,ペンタクロロフェニル基,3,4,5−トリフルオロフェニル基,ペンタフルオロフェニル基,3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基,ビス(トリメチルシリル)メチル基など、有機メタロイド基としてペンタメチルアンチモン基、トリメチルシリル基,トリメチルゲルミル基,ジフェニルアルシン基,ジシクロヘキシルアンチモン基,ジフェニル硼素などが挙げられる。
(B−1)は一種用いてもよく、又二種以上を組み合わせて用いてもよい。
例えば、(1)有機アルミニウム化合物を有機溶剤に溶解しておき、これを水と接触させる方法、(2)重合時に当初有機アルミニウム化合物を加えておき、後に水を添加する方法、(3)金属塩などに含有されている結晶水、無機物や有機物への吸着水を有機アルミニウム化合物と反応させる方法、(4)テトラアルキルジアルミノキサンにトリアルキルアルミニウムを反応させ、更に水を反応させる方法などがある。尚、アルミノキサンとしては、トルエン不溶性のものであってもよい。これらのアルミノキサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、上記鉱油を一種または二種以上を組み合わせて用いてもよく、上記PAOを一種または二種以上を組み合わせて用いてもよく、上記鉱油一種以上と上記PAOを一種以上を組み合わせて用いてもよい。
亜リン酸エステルとしては、例えば、トリエチルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリクレジルホスファイト、トリ(ノニルフェニル)ホスファイト、トリ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリイソオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、トリステアリルホスファイト、トリオレイルホスファイトなどを挙げることができる。
酸性亜リン酸エステルとしては、例えば、ジブチルハイドロゲンホスファイト、ジラウリルハイドロゲンホスファイト、ジオレイルハイドロゲンホスファイト、ジステアリルハイドロゲンホスファイト、ジフェニルハイドロゲンホスファイトなどを挙げることができる。以上のリン酸エステル類の中で、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェートが好適である。
前記ジヒドロカルビルポリサルファイドとしては、例えば、ジベンジルポリサルファイド、各種ジノニルポリサルファイド、各種ジドデシルポリサルファイド、各種ジブチルポリサルファイド、各種ジオクチルポリサルファイド、ジフェニルポリサルファイド、ジシクロヘキシルポリサルファイドなどを好ましく挙げることができる。
チオリン酸エステルとしては、アルキルトリチオフォスファイト、アリール又はアルキルアリールチオフォスフェート、ジアルキルジチオリン酸亜鉛などが挙げられる。特にラウリルトリチオフォスファイト、トリフェニルチオフォスフェート、ジラウリルジチオリン酸亜鉛が好ましい。
さらに、チオカーバメート化合物としては、例えば、ジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛を、チオテルペン化合物としては、例えば、五硫化リンとピネンの反応物を、ジアルキルチオジプロピオネート化合物としては、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネートなどを挙げることができる。これらの中で、極圧性、摩擦特性、熱的酸化安定性などの点から、チアジアゾール化合物、ベンジルサルファイドが好適である。
これらの極圧剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その配合量は、効果及び経済性のバランスなどの点から、潤滑油組成物全量基準で、通常0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜5質量%の範囲で選定される。
これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その配合量は、潤滑油組成物全量基準で、通常0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%の範囲で選定される。
アミン系酸化防止剤としては、例えば、モノオクチルジフェニルアミン、モノノニルジフェニルアミンなどのモノアルキルジフェニルアミン系、4,4’−ジブチルジフェニルアミン、4,4’−ジペンチルジフェニルアミン、4,4’−ジヘキシルジフェニルアミン、4,4’−ジヘプチルジフェニルアミン、4,4’−ジオクチルジフェニルアミン、4,4’−ジノニルジフェニルアミンなどのジアルキルジフェニルアミン系、テトラブチルジフェニルアミン、テトラヘキシルジフェニルアミン、テトラオクチルジフェニルアミン、テトラノニルジフェニルアミンなどのポリアルキルジフェニルアミン系、α−ナフチルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、ブチルフェニル−α−ナフチルアミン、ペンチルフェニル−α−ナフチルアミン、ヘキシルフェニル−α−ナフチルアミン、ヘプチルフェニル−α−ナフチルアミン、オクチルフェニル−α−ナフチルアミン、ノニルフェニル−α−ナフチルアミンなどのナフチルアミン系を挙げることができ、中でもジアルキルジフェニルアミン系ものが好ましい。
硫黄系酸化防止剤としては、例えばフェノチアジン、ペンタエリスリトール−テトラキス−(3−ラウリルチオプロピオネート)、ビス(3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、チオジエチレンビス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル))プロピオネート、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−メチルアミノ)フェノールなどが挙げられる。
これらの酸化防止剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その配合量は、潤滑油組成物全量基準で、通常0.01〜10質量%、好ましくは0.03〜5質量%の範囲で選定される。
これら防錆剤の好ましい配合量は、潤滑油組成物全量基準で0.01〜5質量%の範囲であり、0.05〜2質量%の範囲が特に好ましい。
金属不活性化剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、チアジアゾール系、没食子酸エステル系の化合物等が使用可能である。
これら金属不活性化剤の好ましい配合量は、潤滑油組成物全量基準で0.01〜0.4質量%であり、0.01〜0.2質量%の範囲が特に好ましい。
例えば、全塩基価が300〜700mgKOH/gの過塩基性カルシウムスルホネートと平均分子量1000〜3500のアルキル基又はアルケニル基置換コハク酸イミド及び/又はホウ素含有炭化水素置換コハク酸イミドの組合せが好適である。これら清浄分散剤の配合量は、潤滑油組成物全量基準で、通常の0.1〜30質量%程度であり、好ましくは0.5〜10質量%である。
消泡剤としては、液状シリコーンが適しており、メチルシリコーン、フルオロシリコーン、ポリアクリレートが使用可能である。
これら消泡剤の好ましい配合量は、潤滑油組成物全量基準で0.0005〜0.01質量%である。
(1)100℃における動粘度
JIS K2283に準拠し、100℃における動粘度を測定した。
(2)粘度指数
JIS K2283に準拠して測定した。
(3)低温粘度(BF粘度)
JPI−5S−26−85に準拠し、−26℃における粘度を測定した。
(4)引火点
JIS K2265に準拠して測定した。
(5)NOACK試験
JPI−5S−41−93に準拠し、200℃、1時間にて蒸発量を測定した。
(6)せん断安定性試験(Sonic試験)
JASO M347に準拠し、1時間後の100℃における動粘度の新油に対する粘度低下率を算出した。
(7)疲労寿命試験
ころがり4球試験を用いて、ピッチングが発生する時間を測定した。測定条件はSUJ−2製の3/4インチボールを用い、6.9GPa、回転数2200rpm、油温90℃である。
窒素置換した内容積5Lのステンレス製オートクレーブに、窒素バブリングにて脱気、脱水済み1−デセン2.5Lと、同じく脱気、脱水済みトルエン2.5Lを加えた後、65℃に昇温し、1.0mol/Lに調整したメチルアルミノキサンのトルエン溶液40mlを加えた。
次に、40mmol/Lに調整したビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液10mLを加え、水素5kPaを連続的に供給し攪拌しながら、65℃で3時間反応させた。
上記反応におけるメタロセン化合物と1−デセンの配合割合は0.16mmol/(1−デセン)Lであり、メチルアルノキサン/メタロセン化合物(モル比)=100であった。1%希塩酸500mLで反応を停止し、脱イオン水100mLで2回洗浄し、触媒成分を分解、除去して得られた溶液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、オリゴマー収率は86%、二量体以上の各選択率は二量体49%、三量体17%、四量体10%、五量体6%、六量体以上18%であった。またこの溶液の元素分析を行ったところ、Cl、Al、Zrともに<2質量ppmであり、実質的に触媒残査が含まれないことが判った。
この残渣は40℃動粘度11.91mm2/s、100℃動粘度16.94mm2/s、粘度指数155、流動点<−50℃、引火点278℃、蒸発量(Noack)1.8%であった。この残渣をmPAO−1として、潤滑油組成物の製造に用いた。
なお、平均重合度はGPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)測定によって求めた〔平均重合度:数平均分子量/PS(ポリスチレン)換算モノマー分子量(3、4、5量体に相当する各分子量をそれぞれ3,4,5で割ったものの平均値)〕。また、短鎖分岐数(個/1000炭素)、オリゴマー1分子あたりの平均短鎖分岐数(平均重合度×モノマーの炭素数×短鎖分岐数/1000)および分岐基率は13C−NMR(CDCl3)測定によって求めた。40℃動粘度はJISK2283に準拠して測定した。流動点はJISK2269に準拠して測定した。
窒素置換した内容積5Lのステンレス製オートクレーブに、窒素バブリングにて脱気、脱水済み1−デセン2.5Lを加えた後、50℃に昇温し、1.0mol/Lに調整したメチルアルミノキサンのトルエン溶液12mlを加えた。
次に、40mmol/Lに調整したビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドのトルエン溶液10mLを加え、水素5kPaを連続的に供給し攪拌しながら、50℃で7時間反応させた。
上記反応におけるメタロセン化合物と1−デセンの配合割合は0.16mmol/(1−デセン)Lであり、メチルアルノキサン/メタロセン化合物(モル比)=30であった。1%希塩酸500mLで反応を停止し、脱イオン水100mLで2回洗浄し、触媒成分を分解、除去して得られた溶液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、オリゴマー収率は94%、二量体以上の各選択率は二量体42%、三量体11%、四量体7%、五量体5%、六量体以上35%であった。またこの溶液の元素分析を行ったところ、Cl、Al、Zrともに<2質量ppmであり、実質的に触媒残査が含まれないことが判った。
この残渣は40℃動粘度208.1mm2/s、100℃動粘度27.34mm2/s、粘度指数168、流動点−50℃、引火点276℃、蒸発量(Noack)1.7%であった。この残渣をmPAO−2として、潤滑油組成物の製造に用いた。
内容積5Lのステンレス製オートクレーブを十分乾燥し、窒素置換の後に、1−ドデセン1770mL、1−オクテン1230mL、次にトリイソブチルアルミニウム2.25mmolをいれ、86℃に昇温した。別途準備した触媒混合液(100mLのガラス製シュレンク瓶に窒素雰囲気下でトリイソブチルアルミニウム1.5mmol(0.5mmol/mLのトルエン溶液;3.0mL)、(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド30μmol(5μmol/mLのトルエン溶液;6.0mL)及び粉末状のN,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.06mmol(48mg)を入れ室温で1分ほど攪拌した後、1−ドデセン15mLを加えて更に室温で1時間攪拌したもの)を12mL投入後、水素20kPaを導入し、重合を開始した。120分間86℃で重合させた後、残りの触媒混合液12mLを添加し、更に86℃で120分反応させた後、メタノール100mLを投入し重合を停止させた。内容物を取り出し、1質量%NaOH水溶液1000mL中に加え、攪拌した。この溶液を分液ロートに移し、有機層を分取した後、有機層を水洗し、有機層を東洋ろ紙製2Cのろ紙で固形分を取り除いた。得られた溶液からロータリーエバポレーター(約1.0×10-4MPaの減圧下、オイルバス100℃)で、トルエン、原料、メタノール等を留去し、無色透明液体2143gを得た。更に薄膜蒸留装置(柴田科学製分子蒸留装置MS-300特型、高真空排気装置DS-212Z)を用いて5×10-6Paの減圧下、180℃で蒸留を行い、24量体以下成分を取除いた重合物2036gを得た。得られた重合物を内容積5Lのステンレス製オートクレーブに入れ、1質量%となるように安定化ニッケル触媒(堺化学工業株式会社製 SN750)を添加後、2MPaの水素のもと130℃で6時間反応させた。反応終了後、温度を80℃付近まで冷却した後、内容物を取り出し、1μmのフィルターを用いて70℃で触媒成分を濾過分離し、水添物2010gを得た。
この水添物は、40℃動粘度1883mm2/s、100℃動粘度190mm2/s、粘度指数231、流動点−40℃であった。この水添物をmPAO−3として、潤滑油組成物の製造に用いた。
製造例1において、1.33Pa、200〜270℃の条件で分留を行って得られたフラクションのうち三量体を主成分とする留分を集めた(三量体90.1質量%、四量体9.3質量%、五量体0.5質量%)。この留分は、平均重合度は3.0であり、短鎖分岐数が30.1個/1000炭素、オリゴマー1分子あたりの平均短鎖分岐数が0.90個である。また、短鎖分岐基種はメチル基分岐98.6モル%、エチル基分岐1.4モル%と実質的にメチル基分岐からなることが明らかとなった。
この留分は40℃動粘度14.45mm2/s、100℃動粘度3.55mm2/s、粘度指数129、流動点<−50℃、引火点240℃、蒸発量(Noack)10.7質量%であった。この留分をmPAO−4として、潤滑油組成物の製造に用いた。
第1表に示す基油及び添加剤を用い、第1表に示す割合で配合して潤滑油組成物を調製した。その性状を第1表に示す。
mPAO−2:メタロセン触媒によるPAO(100℃における動粘度27mm2/s,粘度指数168)
mPAO−3:メタロセン触媒によるPAO(100℃における動粘度190mm2/s,粘度指数247)
mPAO−4:メタロセン触媒によるPAO(100℃における動粘度3.5mm2/s,粘度指数127)
鉱油:Group III鉱油(100℃における動粘度4.4mm2/s,粘度指数127)
PAO−1:従来のPAO(100℃における動粘度4mm2/s,粘度指数125)
PAO−2:従来のPAO(100℃における動粘度10mm2/s,粘度指数139)
PAO−3:従来のPAO(100℃における動粘度40mm2/s,粘度指数149)
PAO−4:従来のPAO(100℃における動粘度100mm2/s,粘度指数176)
エステル:日本油脂社製、ユニスターH334R
VII−1:粘度指数向上剤〔ポリメタクリレート(Mw:45000)〕
VII−2:粘度指数向上剤〔エチレン−プロピレン共重合体(Mw:5000)〕
添加剤:日本ルーブリゾール社製、ANGRAMOL9001N
一方、mPAOを使用しない比較例1〜6においては、評価項目によっては、mPAOを用いた潤滑油組成物と同等の性能を有するものもあるが、その他の特性との両立が達成できていない。
具体的には、比較例1は粘度指数向上剤への依存度が高いためせん断安定度試験および疲労寿命試験において性能が大きく劣る。比較例2においてはオレフィンコポリマー系の粘度指数向上剤を使用することで比較例1の欠点は解消されているものの、低温特性が劣っている。比較例3〜6においては、粘度指数向上剤を使用しない潤滑油組成物であり、各種性能のバランスは向上しているが、全体的に実施例の潤滑油組成物に比べて劣っている。
Claims (6)
- メタロセン触媒を用いて製造された100℃における動粘度が15〜300mm2/sのポリ−α−オレフィン、及び脂肪酸エステルを含有し、100℃における動粘度が10〜20mm2/sの駆動系潤滑油組成物。
- 鉱油および/またはポリ−α−オレフィンをさらに含有し、当該鉱油、ポリ−α−オレフィンの100℃における動粘度が6mm2/s以下である請求項1に記載の駆動系潤滑油組成物。
- 変速機用である請求項1または2に記載の駆動系潤滑油組成物。
- 粘度指数が164〜179であり、下記条件で行ったころがり4球試験におけるピッチング発生時間(疲労寿命)が111〜115minである請求項1〜3のいずれか1項に記載の駆動系潤滑油組成物。
試験片:SUJ−2製3/4インチボール
荷重 :6.9GPa
回転数:2200rpm
油温 :90℃ - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の駆動系潤滑油組成物の製造方法であって、
メタロセン触媒を用いて製造された100℃における動粘度が15〜300mm2/sのポリ−α−オレフィンを含有する基油を調製する工程と、
前記基油に脂肪酸エステルを配合する工程と、
さらに、極圧剤、油性剤、酸化防止剤、防錆剤、金属不活性化剤、清浄分散剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤及び消泡剤から選ばれる1種以上を添加する工程と、を有する駆動系潤滑油組成物の製造方法。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の駆動系潤滑油組成物の変速機への使用方法。
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