JP2014184565A - 記録装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】吐出部を複数組としたものと、吐出部を1つとしたものとを混在させた構成において、吐出部の吸引動作を、より効率よく行うこと。
【解決手段】複数のインク吐出部と、複数のインク貯留部と、同時にキャッピングされた複数の前記インク吐出部からインクを吸引可能な吸引手段と、を備えた記録装置であって、前記複数のインク吐出部は、共通の前記インク貯留部と流路を介して連通し、該共通のインク貯留部からインクが供給される複数の第1インク吐出部と、固有の前記インク貯留部と流路を介して連通し、該固有のインク貯留部からインクが供給される第2インク吐出部と、を含み、前記記録装置は、更に、前記複数の第1インク吐出部と前記共通のインク貯留部との連通状態を切り替え可能な切替手段と、前記吸引手段による吸引モードの種類に応じて、前記切替手段の切り替え動作を制御する制御手段と、を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、インクジェット記録装置に代表される記録装置及び制御方法に関する。
インクジェット記録装置では、画像形成の高速化の一つの手法として、双方向で記録を行なう手法が提案されている。また、この手法において、インクの種類毎に吐出部を複数組設け、かつ、複数組の吐出部を左右対称に配置したものも提案されている。これにより、例えば往路記録時と、復路記録時とでインクの打ち込み順の違いをなくすことが可能となり、色味の差(例えば色ムラ)の発生を低減することができる。
このような手法を採用したインクジェット記録装置として、例えば、特許文献1には2組の吐出部を左右対称に配置し、共通のエアバッファからインクを供給するものが開示されている。また、特許文献2には2組の吐出部を左右対称に配置し、2組の吐出部に共通のサブタンクからインクを供給するものが開示されている。
一方、インクジェット記録装置では吐出部をキャップしてインクを吸引する動作が行われることが知られている。この吸引動作としては、複数種類の吸引モードが知られている。例えば、初期設置時に吐出部及び流路内にインクを充填させるための充填モードがある。また、例えば、吐出部の目詰まり等を回復させる為の回復モードがある。また、例えば、輸送時に装置外へインクが漏れる事を防止する為に、装置内のインクを抜く排出モードがある。
複数組の吐出部を左右対称に配置したインクジェット記録装置においても、このような吸引動作が必要となる場合がある。しかし、複数組の吐出部のうちの1つ吐出部の吸引動作等を行うと、残りの吐出部から空気が流入する場合がある。そこで、特許文献1及び2にはインクの流路に弁を設けることが開示されている。
特開平11−254701号公報 特開2010−023456号公報
特許文献1及び2に記載の装置では、全種類のインクについて複数組の吐出部を設けている。しかし、インク色によっては、色味の差への影響が大きいインク色と影響が小さいインク色とがある。そこで、インクの種類によって、吐出部を複数組みとしたものと、吐出部を1つとしたものとを混在させることが考えられる。これは、装置の小型化や簡略化に寄与する。
しかし、吐出部を複数組としたものと、吐出部を1つとしたものとを混在させ、かつ、複数の吐出部を同時にキャッピングして吸引する構成においては、吐出部の吸引動作が効率よく行われない場合が生じ得る。例えば、上述した排出モードにおいては、吐出部を1つ設けたインクよりも、吐出部を複数組設けたインクの方が先に排出完了となる事態が生じる。
すると、排出を完了したインクのタンク側から空気を吸引してしまって、吐出部を1つ設けた、未排出のインクの吸引に時間がかかる場合がある。複数の吐出部を同時にキャッピングせずに、吐出部毎に吸引する構成とすれば、このような事態を回避できる。しかし、装置の小型化或いは吸引動作の高速化のためには、複数の吐出部を同時にキャッピングできることが好ましい。
本発明の目的は、吐出部を複数組としたものと、吐出部を1つとしたものとを混在させた構成において、吐出部の吸引動作を、より効率よく行うことにある。
本発明によれば、例えば、複数のインク吐出部と、複数のインク貯留部と、同時にキャッピングされた複数の前記インク吐出部からインクを吸引可能な吸引手段と、を備えた記録装置であって、前記複数のインク吐出部は、共通の前記インク貯留部と流路を介して連通し、該共通のインク貯留部からインクが供給される複数の第1インク吐出部と、固有の前記インク貯留部と流路を介して連通し、該固有のインク貯留部からインクが供給される第2インク吐出部と、を含み、前記記録装置は、更に、前記複数の第1インク吐出部と前記共通のインク貯留部との連通状態を切り替え可能な切替手段と、前記吸引手段による吸引モードの種類に応じて、前記切替手段の切り替え動作を制御する制御手段と、を備える、ことを特徴とする記録装置が提供される。
本発明によれば、吐出部を複数組としたものと、吐出部を1つとしたものとを混在させた構成において、吐出部の吸引動作を、より効率よく行うことができる。
(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る記録装置の概略図。 図1(a)及び(b)の記録装置の制御部のブロック図。 (a)〜(d)はサブタンクと記録ヘッドとの接続態様を示す図。 (a)〜(c)は弁の構成例の説明図。 (a)〜(c)は弁の構成例の説明図。 サブタンクとインク吐出部との接続態様を示す図。 弁開閉機構の説明図。 (a)は吸引動作の制御フローチャート、(b)は吸引モードに応じた弁の開閉設定の説明図、(c)は弱吸引動作の制御フローチャート。 (a)及び(b)は排出モードにおける弁の開閉設定の違いによる吸引状態の説明図。 (a)はサブタンクと記録ヘッドとの接続態様の別例を示す図、(b)は吸引モードに応じた弁の開閉設定の説明図。 (a)〜(c)は弁の構成例の説明図。 サブタンクとインク吐出部との接続態様を示す図。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみを表すものではない。これに加えて、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。即ち、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
<第1実施形態>
図1(a)及び図1(b)は本発明の一実施形態に係る記録装置1の模式図である。図1(a)は記録装置1の全体の模式図であり、図1(b)は記録装置1の一部の模式図である。
記録装置1は、インクジェット記録装置であって、複数のインクタンク10及び複数のサブタンク9を備える。複数のインクタンク10及び複数のサブタンク9はインクの種類毎に設けられている。後述するように本実施形態では、インクの種類を8種類とした場合を想定している。したがって、インクタンク10は8つ設けられ、サブタンク9も8つ設けられる。
記録装置1では、インクタンク10から供給されたインクがサブタンク9に貯蓄され、インク流路2を経由して記録部3に供給される。したがってサブタンク9は、インクを貯留するインク貯留部として機能する。なお、サブタンク9を設けずに、インクタンク10からインク流路2を経由して記録部3に供給する構成でもよい。この場合、インクタンク10がインク貯留部として機能することになる。
記録部3はキャリッジ5に搭載されている。このキャリッジ5を不図示の移動機構によって、主走査レール6に沿って矢印A方向(以下、主走査方向と称す)に往復動作することで、記録媒体7に印刷を行う。主走査レール6は記録媒体7の搬送方向である矢印B方向(以下、副走査方向と称す)に対し直交して配置されている。なお、本実施形態の場合、サブタンク9及びインクタンク10は記録部3には搭載されていない。
本実施形態の場合、記録部3は第1記録ヘッドPH1及び第2記録ヘッドPH2から構成されている。記録ヘッドPH1及びPH2を総称するときは記録ヘッドPHという。なお、記録ヘッドPHの数は1つでもよいし、3以上であってもよい。
記録ヘッドPHには、インクを吐出するインク吐出部を複数備える。各インク吐出部は、例えば、インクを吐出するノズルを副走査方向に形成したノズル列を備える。各ノズルには、例えば、それぞれインク吐出用の熱エネルギーを発生する電気熱変換体が設けられる。記録ヘッドPH内には、ノズルの毛細管現象によりインクが供給される。供給されたインクはノズルの開口面でメニスカスを形成してノズルを満たした状態を保つ。この状態で電気熱変換体に通電することにより、電気熱変換体上のインクが加熱されて発泡現象が発生する。その発泡エネルギによりノズルからインク滴が吐出し、記録媒体7に印刷を行うことができる。
本実施形態の場合、1個の記録ヘッドPHが6つの吐出部を有していて、6種類のインクを吐出することができる。記録ヘッドPHを2つ使用し、一部のインクの種類については、これを吐出する吐出部が主走査方向に対称に配置される。これにより、印字の高速化を実現しつつ、色味の差(例えば色ムラ)の発生を低減することができる。
記録装置1の印字領域外には、記録部3及びインク流路2のインク充填や、記録部3を良好な吐出状態に保つために、吸引回復装置4が設置されている。吸引回復装置4は、吸引キャップCP1及びCP2、吸引ユニット42及び弁43を備える。吸引キャップCP1及びCP2を総称するときは吸引キャップCPという。
なお、吸引回復装置4の近傍には、ワイパーブレード8が設けられている。例えば、インクの充填後等において、必要に応じてワイパーブレード8によって記録ヘッドPHの吐出面を拭くワイプ動作を行う。これにより、充填されたインクがノズルの開口面でメニスカスを形成してノズルを満たした状態を保つことができる。
吸引キャップCP1は記録ヘッドPH1のインク吐出面をキャッピングするために設けられている。つまり、記録ヘッドPH1が備える複数のインク吐出部を1つのグループとして同時にキャッピング可能である。吸引キャップCP2は記録ヘッドPH2のインク吐出面をキャッピングするために設けられている。つまり、記録ヘッドPH2が備える複数のインク吐出部を1つのグループとして同時にキャッピング可能である。このように本実施形態では、インク吐出部を記録ヘッドPHでグループ分けをし、グループ毎(記録ヘッド毎)に同時にキャッピングするようにしている。
本実施形態では、吸引キャップCPの数を記録ヘッドPHの数に対応して2つとしている。しかし、記録ヘッドPHの数に必ずしも一致させる必要はなく、例えば、2つの記録ヘッドPHに対して1つの吸引キャップCPでキャッピングする構成でもよい。
吸引キャップCPは、例えば、ゴム状の弾性部材で構成されており、非印刷時に記録ヘッドPHの吐出面を密閉することで、吐出面を保護・保湿する。その他、印刷開始前の予備吐出や印刷中の予備吐出を受けたり、記録ヘッドPHの吐出面を吸引回復したりするときに使われる。予備吐出とは、ヘッドの安定した吐出を維持する為に、印刷用の吐出とは別に吸引キャップCPやそれ以外の場所に向かって少量の吐出を行う動作である。吸引キャップCPは、不図示の昇降機構によって記録ヘッドPHに対してキャッピング位置と退避位置との間で昇降される。
吸引ユニット42は、吸引キャップCP内側と連通して、吸引キャップCPによって同時にキャッピングされた複数のインク吐出部からインクを吸引する。本実施形態の場合、記録ヘッドPH毎に、その記録ヘッドPHが備える全インク吐出部からインクを吸引可能である。吸引ユニット42は、本実施形態の場合、モータを駆動源として備えたポンプである。
吸引ユニット42は、吸引キャップCPに行った予備吐出を不図示の廃インクタンクへと送る他、複数種類の吸引モードで動作する。インクの吸引動作においては、記録ヘッドPHの吐出面を吸引キャップCPでキャッピングして密閉した上でインク吐出部からインクを吸引する。
本実施形態の場合、2つの吸引キャップCP1及びCP2に対して1つの吸引ユニット42を設けている。このため、吸引ユニット42と接続される吸引キャップCPを弁43で切り替えるようにしている。しかし、吸引ユニット42を吸引キャップCPと同数だけ設けてもよい。
また、吸引ユニット42が接続されていない、記録ヘッドPH毎の吸引キャップCPと、吸引ユニット42が接続された1つの吸引キャップCPとを設けた構成としてもよい。この構成の場合、キャリッジ5による記録部3の移動との連係によって、記録ヘッドPHを順番に、吸引ユニット42が接続された1つの吸引キャップCPでキャッピングし、吸引動作を行うこととなる。
次に、図2を参照して記録装置1の制御部50の構成を説明する。制御部50は、インターフェース(I/F)51、CPU52、ROM53、RAM54、入出力インタフェース(I/O)55を備える。CPU52はROM53に記憶された制御ソフトウエアを実行して記録装置1全体を制御する。I/F51は不図示のホストとの情報を送受信する。ROM53は制御ソフトウェア等を記憶する。RAM54は制御ソフトウェアを動作させる際に一時的に使用する。ROM53、RAM54は他の種類の記憶装置でもよい。I/O55には、各種センサ56及び各種アクチュエータ56が接続される。
各種センサ56には、例えば、記録部3の位置を検出するセンサ、記録媒体7の搬送量を検出するセンサ、不吐検知用のセンサ等が含まれる。不吐検知では、印刷用の吐出とは別に吸引キャップCPやそれ以外の場所に向かって行ったインク吐出が、規定の吐出量を満たすか否かを検知する。
各種アクチュエータ56には、例えば、キャリッジ5の駆動用モータ、記録媒体7を搬送する搬送ローラ用のモータ、吸引キャップCPの昇降用のモータ、吸引ユニット42の駆動用モータ、後述する切替機構の駆動用モータ等が含まれる。
次に、図3(a)〜図3(d)を参照して、本実施形態におけるサブタンク9と記録ヘッドPHとの接続態様の種類について説明する。本実施形態の場合、インクの種類によって、4種類の接続態様が存在する。なお、サブタンク9はその内部空間が2つに分離されており、一方の内部空間はインク流路21に接続されており、もう一方の内部空間は大気に連通させる大気連通部30と接続されている。そのため、サブタンク9にメインタンク10からインクが供給されると、その分の空気が大気連通部30を介してインクタンク10に流入する。
なお、メインタンク10がサブタンク9から取り外されると、インク流路21に接続された内部空間は、メインタンク10とサブタンク9との接続部分から大気と連通し得る。したがって、メインタンク10との接続部分も大気連通部になり得る。
図3(a)及び図3(b)は、インク吐出部が、そのインク吐出部に固有のサブタンク9とインク流路2を介して連通し、そのサブタンク9からインクが供給される接続態様である。インク流路2の途中には切替機構13aが設けられている。切替機構13aは、サブタンク9とインク吐出部との連通状態を切り替え可能であり、本実施形態ではインク流路2を開閉する弁Vaから構成されている。
インク流路2は、サブタンク9と弁Vaとを接続するインク流路21と、弁Vaとインク吐出部とを接続するインク流路22と、を含む。インク流路22の少なくとも一部は、記録部3の往復動作を妨げないように可撓性チューブ等により構成することができる。
図3(a)の接続態様は、サブタンク9とインク流路2を介して連通するインク吐出部が記録ヘッドPH1に設けられている場合を示している。図3(b)の接続態様は、サブタンク9とインク流路2を介して連通するインク吐出部が記録ヘッドPH2に設けられている場合を示している。
一方、図3(c)及び(d)は、複数のインク吐出部が、それらに共通のサブタンク9と流路2を介して連通し、共通のサブタンク9からインクが供給される接続態様である。本実施形態では、2組のインク吐出部に共通のサブタンク9からインクが供給される。
インク流路2の途中には切替機構13bが設けられている。切替機構13bは、共通のサブタンク9と2組のインク吐出部との連通状態を切り替え可能であり、本実施形態ではインク流路2を開閉する弁Va、弁Vbから構成されている。
インク流路2は、2組のインク吐出部に個別に設けられている。一方のインク流路2は、サブタンク9と弁Vaとを接続するインク流路21と、弁Vaとインク吐出部とを接続するインク流路22と、を含む。他方のインク流路2は、サブタンク9と弁Vbとを接続するインク流路21と、弁Vbとインク吐出部とを接続するインク流路22と、を含む。各インク流路22の少なくとも一部は、記録部3の往復動作を妨げないように可撓性チューブ等により構成することができる。
図3(c)の接続態様と図3(d)の接続態様との違いは、弁Va、Vbと記録ヘッドPH1、PH2との組み合わせである。図3(c)の接続態様では、弁Vaが途中に設けられているインク流路2が記録ヘッドPH2のインク吐出部に接続されており、弁Vbが途中に設けられているインク流路2が記録ヘッドPH1のインク吐出部に接続されている。図3(d)の接続態様では、逆に、弁Vbが途中に設けられているインク流路2が記録ヘッドPH2のインク吐出部に接続されており、弁Vaが途中に設けられているインク流路2が記録ヘッドPH1のインク吐出部に接続されている。
本実施形態の場合、弁Vaと弁Vbとは、開閉状態が同期する弁のグループを示している。つまり、全ての弁Vaは同時に開放または閉塞する。また、全ての弁Vbは同時に開放または閉塞する。なお、記録時や予備吐出時等、インクの吐出を伴う場合、弁Vaと弁Vbは基本的に開放される。
次に、切替機構13a及び13bの構成例について説明する。まず、図4(a)〜図4(c)を参照して切替機構13b(第1切替機構)の構成について説明する。図4(a)〜図4(c)は弁Va、Vb並びにインク流路21、22の概略断面図を示している。図4(a)は弁Va、Vbの両方の弁が閉じている状態を示している。図4(b)は弁Vaのみが開いている状態を示している。図4(c)は両方の弁Va、Vbが開いている状態を示している。本実施形態の構成例の場合、弁Vbを開く場合には弁Vaも開くことになる。
本実施形態の弁Va、Vbは、シート状のゴム弁体15と、インク流路21、22と連通した流路を形成するベース16と、を備える。そして、ベース16に対してゴム弁体15が当接、離間することで弁の機能を実現している。ゴム弁体15がベース16に当接して、インク流路21、22を塞いでいるときにインク流路2が閉塞される。これにより、サブタンク9と、対応するインク吐出部とが非連通状態となる。ゴム弁体15がベース16と離間して、インク流路21、22を開放することでインク流路2が開放されて、サブタンク9と、対応するインク吐出部とが連通状態となる。
弁Va、Vbは、ゴム弁体15に設けられた突起部20を覆うように設けられた略円筒状の弁ホルダ17と、弁ホルダ17内に設けられたばね19及びレバー18と、により構成される。
ばね19は記録装置1内に設けられた、ばね押さえ材21と弁ホルダ17間に設けられ、ばね力により弁ホルダ17を下側に付勢している。レバー18は図7を参照して後述する機構により上下動可能となっており、レバー18が所定量上昇した時、レバー18と弁ホルダ17a、17bが係合する。カムの動作量によって、レバー18は、下段位置h0と、中段位置h1と、上段位置h2の3つの位置を取ることができる。また弁ホルダ17は略円筒部材であるが、筒長の異なる弁ホルダ17a、17bがそれぞれ設けられ、17bに対して17aは筒長が短くなっている。
図4(a)において、レバー18はh0に位置している。この時、レバー18は弁ホルダ17a、17bいずれとも係合していない。ばね19a、19bの付勢力により弁ホルダ17a、17bは下向きに荷重がかかり弁ホルダ17a、17bがゴム弁体15を押さえつける。これにより、弁Va、Vbの双方が閉じた状態が実現される。
図4(b)において、レバー18はh1に位置している。この時、レバー18は弁ホルダ17aと係合している。レバー18がh0からh1の位置へと上昇する途中でレバー18と弁ホルダ17aが係合し、弁ホルダ17aが持ち上げられる。また、弁ホルダ17aが持ち上げられる途中で、弁ホルダ17aと突起部20aが係合し、突起部20aが持ち上げられる。突起部20aが持ち上げられたことで、ゴム弁体15の一部とベース16が離間し、弁Va側ではインク流路21とインク流路22とが連通する。一方、レバー18がh1に位置している時、レバー18と弁ホルダ17bとは係合していない。このため、弁Vb側ではインク流路21とインク流路22とが連通しない。つまり、弁Vaのみが開き、弁Vbは閉じている状態が実現される。
図4(c)において、レバー18はh2に位置している。この時、レバー18は弁ホルダ17aと17b両方と係合している。レバー18がh1からh2の位置へと上昇する途中でレバー18と弁ホルダ17bが係合し、弁ホルダ17bが持ち上げられる。また弁ホルダ17bが持ち上げられる途中で、弁ホルダ17bと突起部20bが係合し、突起部20bが持ち上げられる。突起部20bが持ち上げられたことで、ゴム弁体15とベース16が離間し、弁Va側及び弁Vb側の双方で、インク流路21とインク流路22とが連通する。つまり図4(c)では両方の弁Va、Vbが開いている状態が実現されている。
次に、図5(a)〜図5(c)を参照して切替機構13a(第2切替機構)の構成について説明する。s既に説明したとおり、切替機構13aは弁Vaのみからなる。したがって、切替機構13bの弁Va部分と類似の構成となっており、同じ構成には同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図5(a)において、レバー18はh0に位置している。この時レバー18は弁ホルダ17aと係合していない。ばね19aの付勢力により弁ホルダ17aは下向きに荷重がかかり弁ホルダ17aが弁体15を押さえつけることでインク流路21と、インク流路22とが閉鎖され、弁Vaが閉じた状態が実現される。
図5(b)において、レバー18はh1に位置している。この時、レバー18は弁ホルダ17aと係合している。レバー18がh0からh1の位置へと上昇する途中でレバー18と弁ホルダ17aが係合し、弁ホルダ17aが持ち上げられる。また弁ホルダ17aが持ち上げられる途中で、弁ホルダ17aと突起部20aが係合し、突起部20aが持ち上げられる。突起部20aが持ち上げられたことで、ゴム弁体15の一部とベース16が離間し、インク流路21とインク流路22とが連通する。
図5(c)において、レバー18はh2に位置している。この時レバー18は弁ホルダ17aと係合したままである。レバー18がh1からh2の位置へと上昇する事で、弁ホルダ17aと突起部20aが係合したまま、突起部20aが持ち上げられる。突起部20aが持ち上げられたことで、ゴム弁体15の一部と供給路ベース16が離間し、インク流路21とインク流路22とが連通した状態が維持される。
このような構成により、全ての切替機構13a及び13bについて、レバー18を連結することで、これを変位させるカムを駆動するモータ等の駆動源を単一の駆動源とすることが可能となる(その一例については図7を参照して後述する)。なお、切替機構13a及び13bの構成例はこれに限られず、インク通路2の開閉が可能であればどのような構成であってもよい。また、例えば、個別の弁にそれぞれ駆動源を設けた構成や、切替機構単位で駆動源を設けた構成であってもよい。
次に、本実施形態で想定される、各サブタンク9と各インク吐出部との接続態様について図6を参照して説明する。記録装置1は8種類のインクを吐出して画像形成を行うカラー対応の記録装置である。インクの種類は、フォトシアン(PC)、シアン(C)、グレイ(Gy)、フォトマゼンタ(PM)、マットブラック(MBk)、フォトブラック(PBk)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)である。インク吐出部Dは、各記録ヘッドPH毎に6つ、合計で12である。
12のインク吐出部Dのうち、フォトシアン(PC)、シアン(C)、グレイ(Gy)、フォトマゼンタ(PM)の4種類のインクのインク吐出部D(第1インク吐出部)は、2つの記録ヘッドPHの双方に設けられている。したがって、これら4種類のインクのサブタンク9は、複数のインク吐出部Dに共通のサブタンクとなっている。
4種類のインクのインク吐出部Dは、2つの記録ヘッドPH間で、主走査方向Aで対称となるように配置されている。詳細には、記録ヘッドPH1についてみると、図6の右側からフォトシアン(PC)、シアン(C)、グレイ(Gy)、フォトマゼンタ(PM)の順でインク吐出部Dが配置されている。逆に、記録ヘッドPH2では、図6の左側からフォトシアン(PC)、シアン(C)、グレイ(Gy)、フォトマゼンタ(PM)の順でインク吐出部Dが配置されている。
12のインク吐出部Dのうち、マットブラック(MBk)、フォトブラック(PBk)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4種類のインクに対応するインク吐出部D(第2インク吐出部)は、2つの記録ヘッドPHのいずれか一方にのみ設けられている。フォトブラック(PBk)、マゼンタ(M)のインク吐出部Dは記録ヘッドPH1にのみ設けられている。また、マットブラック(MBk)、イエロー(Y)のインク吐出部Dは記録ヘッドPH2にのみ設けられている。したがって、これら4種類のインクのサブタンク9は、1つのインク吐出部Dに固有のサブタンクとなっている。
このように本実施形態では、インク吐出部Dを複数組としたもの(PC、C、Gy、PM)と、インク吐出部Dを1つとしたもの(MBk、PBk、M、Y)とを混在させた構成としている。これは、マットブラック(MBk)、フォトブラック(PBk)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)については、双方向記録において、色味の差への影響が比較的小さいことに基づいている。
次に、各インクの種類について、図3(a)〜図3(d)で説明したサブタンク9と記録ヘッドPHとの接続態様の種類について説明する。フォトブラック(PBk)、マゼンタ(M)については図3(a)の接続態様としている。マットブラック(MBk)、イエロー(Y)については、図3(b)の接続態様としている。フォトシアン(PC)、グレイ(Gy)については、図3(c)の接続態様としている。そして、フォトマゼンタ(PM)、シアン(C)については、図3(d)の接続態様としている。
次に、図7を参照して本実施形態における、弁開閉機構について説明する。本実施形態では、図7において、モータMと係合するカムCMがシャフト90と接触することで、シャフト90をF方向に動作させる。シャフト90はレバー18と係合し、レバー18は回動するように取り付けられている為、カムの角度によって定めれらた、シャフト90に押される量によって、図4のh0、h1、h2の高さに制御される。
また、弁ホルダ17a、17bはばね19a、19bによって付勢されている為、カムとシャフト90が離間している時は、レバー18はシャフト90と離間して、h0の位置にいる。
即ち、全ての記録ヘッドPHの弁VaおよびVbは共通のレバー18により開閉状況が制御される。
次に、吸引ユニット42による吸引モードの種類について説明する。本実施形態では
吸引モードとして、充填モード、回復モード、および、排出モードの3種類を想定している。充填モードでは、インク吐出部Dと、インク吐出部Dとサブタンク9との間の流路2にインクを充填するモードであり、例えば、記録装置1の導入時等に行われる。回復モードは、インク吐出部Dを回復させるモードであり、記録待機時にインク吐出部Dを正常なインク吐出機能を発揮するように維持するか或いは回復させるモードである。排出モードは、インク吐出部Dを介してサブタンク9からインクを排出するモードである。排出モードは、例えば、記録装置1の輸送時等に装置からインクが漏れ出ることを防止するために、記録ヘッドPH内、インク流路2内及びサブタンク9内からインクを抜き取る。
本実施形態では、このような吸引モードの種類と、吸引対象となっている記録ヘッドPHとに応じて、切替機構13aおよび13bの切替動作を制御する。これにより、インク吐出部Dを複数組としたものと、インク吐出部を1つとしたものとを混在させた構成において、インク吐出部Dの吸引動作を、より効率よく行うことができる。
以下、各モードによる吸引動作を具体的に説明する。図8(a)は各吸引モードに共通する制御内容を示すフローチャートであり、記録ヘッドPHを吸引キャップCPでキャッピングした上でCPU52によって実行される。図8(b)は、吸引モードの種類及び吸引対象となっている記録ヘッドPHと、弁Va、Vbの開閉状態を示す。
<充填モード>
はじめに第一の充填動作として、記録ヘッドPH1および記録ヘッドPH1に接続されているインク流路2にインクの充填を行う。そのため、S1では吸引対象を記録ヘッドPH1にセットする。具体的には弁43によって吸引ユニット42と記録ヘッドPH1とを連通状態とする。
S2では、弁Va、Vbによって記録ヘッドPH1と各サブタンク9との連通状態をセットする。図8(b)に示すように充填モードにおいて記録ヘッドPH1を吸引対象とする場合、弁Va、Vbの双方を開いている状態とする。具体的には、図4(a)〜図4(c)および図5(a)〜図5(c)で説明したとおり、レバー18をカム動作により、h2の位置にする。これにより記録ヘッドPH1が備える全部のインク吐出部Dと、対応するサブタンク9とが連通状態となる。
S3では、吸引ユニット42を作動させる。吸引ユニット42は、吸引キャップCP1内の空気を吸引する(負圧にする)ように動作する。吸引キャップCP1は記録ヘッドPH1の吐出面を密閉しているので、記録ヘッドPH1の各インク吐出部D及びそれと繋がるインク流路2が吸引される。その結果、各サブタンク9(PM、Gy、C、PC、PBk、M)より、記録ヘッドPH1の各インク吐出部D及びそれと繋がるインク流路2内のインク充填を行う。インク充填が完了すると吸引ユニット42を停止する。充填完了は公知の判断手法を用いればよい。
次に、第二の充填動作として、記録ヘッドPH2および記録ヘッドPH2に接続されているインク流路2にインクの充填を行う。そのため、S4では吸引対象を記録ヘッドPH2にセットする。具体的には弁43によって吸引ユニット42と記録ヘッドPH2とを連通状態とする。
S5では、弁Va、Vbによって記録ヘッドPH2と各サブタンク9との連通状態をセットする。図8(b)に示すように充填モードにおいて記録ヘッドPH2を吸引対象とする場合、弁Va、Vbの双方を開いている状態とする。具体的には、図4(a)〜図4(c)および図5(a)〜図5(c)で説明したとおり、レバー18をカム動作により、h2の位置にする。これにより記録ヘッドPH2が備える全てのインク吐出部Dと、対応するサブタンク9とが連通状態となる。なお、S2の処理においてレバー18の位置はh2の位置にセットされているので、その状態を維持しても構わない。
S6では、吸引ユニット42を作動させる。吸引ユニット42は、吸引キャップCP2内の空気を吸引する(負圧にする)ように動作する。吸引キャップCP2は記録ヘッドPH2の吐出面を密閉しているので、記録ヘッドPH2の各インク吐出部D及びそれと繋がるインク流路2が吸引される。その結果、各サブタンク9(PM、Gy、C、PC、MBk、Y)より、記録ヘッドPH2の各インク吐出部D及びそれと繋がるインク流路2内のインク充填を行う。インク充填が完了すると吸引ユニット42を停止する。以上により、充填モードにおける吸引動作が完了する。
本実施形態のように弁Va、Vbを共に開いてインク充填を行う場合、4種類のインク(PC、C、Gy、PM)の充填中、記録ヘッドPH1と記録ヘッドPH2とが連通状態にある。しかし、サブタンク9が介在しているため、サブタンク9内で圧力変動が解消される。したがって、記録ヘッドPH2等への空気の流入は発生しない。
なお、第一および第二の充填動作において、吸引ユニット42を作動させた後、必要に応じてワイパーブレード8にて記録ヘッドPH1、PH2の吐出面に対してワイプ動作を行ってもよい。吐出面を拭くことで、充填されたインクはインク吐出部Dのノズルの開口面でメニスカスを形成してノズルをインクで満たした良好な状態を保つことができる。
上記の例では弁Va、Vbを開放して吸引ユニット42でインクを吸引して充填した。これを弁開吸引方法という。しかし、閉じた状態として負圧を発生させたのち、開放することでインクを吸引して充填してもよい。これを弁閉吸引方法という。
具体的には、記録ヘッドPH1にインクを充填する場合、記録ヘッドPH1を吸引キャップCP1で密閉し、レバー18をh0の位置にして弁Va、Vbを閉じた状態で、吸引ユニット42を作動させる。弁Va、Vbを閉じているので、記録ヘッドPH1及びこれに繋がるインク流路2は負圧状態となる。
記録ヘッドPH1及びこれに繋がるインク流路2の負圧値がある一定値(例えば、−70kPa)に達した時に、レバー18をh2の位置に変化させて弁Va、Vbを開ける。すると、サブタンク9内のインクが一気に記録ヘッドPH1及びこれに繋がるインク流路2に流入して、インクの充填を行える。
同様に記録ヘッドPH2を充填する場合、記録ヘッドPH1を吸引キャップCP1で密閉し、レバー18をh0の位置にして弁Va、Vbを閉じた状態で、吸引ユニット42を作動させる。記録ヘッドPH2及びこれに繋がるインク流路2の負圧値がある一定値に達した時に、レバー18をh2の位置に変化させて弁Va、Vbを開ける。すると、サブタンク9内のインクが一気に記録ヘッドPH2及びこれに繋がるインク流路2に流入して、インクの充填を行える。また、記録ヘッドPH1及びPH2のそれぞれについて、必要に応じて上記動作を複数回行うことで、より確実にインクの充填を行うことができる。
<回復モード>
次に、回復モードについて説明する。回復モードにおける制御は基本的に充填モードと同様であり、弁Va、Vbを開いた状態で吸引ユニット42による吸引動作を行う。ただし、吸引の目的がインク吐出部Dからから気泡や増粘インク等の異物の排出にある。したがって、S3、S6の吸引動作はこの目的を達成する範囲で行うことになる。
回復モード完了後は、弁Va、Vbが開放されていることによって記録ヘッドPHとサブタンク9とは連通状態にあるので、記録ヘッドPHとインク流路2のインク充填状態が維持される。
なお、各記録ヘッドPHの回復動作において、吸引ユニット42を作動させた後、必要に応じてワイパーブレード8にて記録ヘッドPH1、PH2の吐出面に対してワイプ動作を行ってもよい。吐出面を拭くことで、充填されたインクはインク吐出部Dのノズルの開口面でメニスカスを形成してノズルをインクで満たした良好な状態を保つことができる。
なお、この回復モードは、吐出不良が生じた記録ヘッドPHにだけに行ってもよい。具体的には、予備吐出を行って記録ヘッドPH1と記録ヘッドPH2のいずれかに吐出不良があるか否かを判定する。そして、吐出不良と判定した記録ヘッドPHのみに回復モードの吸引動作を行う。
また、充填モードと同様に、回復モードを弁閉吸引方法で行ってもよい。その場合、記録ヘッドPH1及びPH2のそれぞれについて、必要に応じて弁閉吸引方法の動作を複数回行うことで、より確実に異物の排出を行うことができる。
<排出モード>
上述した充填モード、回復モードにおいては、弁Va及びVbの双方を開いた弁開吸引方法を採用可能であるが、排出モードにおいては問題が生じる。図9(a)はその説明図である。同図は、弁Va及びVbの双方を開いた状態で記録ヘッドPH1を吸引対象としてサブタンク9のインクの排出を行った状態を示す。視覚的にわかりやすいように、インク残量のあるサブタンク9は着色し(MBk、Y)、インクが排出されたサブタンク9は白抜きとしている(PBk、M、PM、Gy、C、PC)。
弁Va及びVbの双方を開いた状態で記録ヘッドPH1を吸引すると、記録ヘッドPH1に接続されたインク流路2、サブタンク9からインクが排出される。フォトシアン(PC)、シアン(C)、グレイ(Gy)、フォトマゼンタ(PM)の4種類のインクについては、記録ヘッドPH2にもインク吐出部Dがあるものの、記録ヘッドPH1の吸引時に各サブタンク9から全て排出されてしまう。その結果、インク残量のあるサブタンク9は、記録ヘッドPH2のみにインク吐出部Dが設けられているマットブラック(MBk)のサブタンク9と、イエロー(Y)のサブタンク9のみとなる。
4種類のインク(PC、C、Gy、PM)のサブタンク9については大気連通部30(又はメインタンク10との接続部分)を介して大気連通状態となっている。したがって、この状態で記録ヘッドPH2を吸引対象として吸引動作を行う場合、吸引キャップCP2内の負圧発生が困難になる。その結果、同じ吸引キャップCP2で同時吸引するマットブラック(MBk)とイエロー(Y)のインクについては、それらのサブタンク9からの吸引量が極端に減少し、排出時間が長時間必要となってしまう。
そこで、本実施形態では、4種類のインク(PC、C、Gy、PM)については、一方の記録ヘッドPHと、対応するサブタンク9とを連通状態とするが、他方の記録ヘッドPHと、対応するサブタンク9とを非連通状態とする。以下、具体例について説明する。排出モードにおける制御も基本的に充填モードと同様であるが、弁Va、Vbの開閉状態が異なっており、弁Vaは開放、弁Vbは閉鎖とする。
まず、手動で全色のインクタンク10をサブタンク9から外す。次に、第一の排出動作として、記録ヘッドPH1からのインク排出を行う。S1で吸引対象を記録ヘッドPH1にセットする。具体的には弁43によって吸引ユニット42と記録ヘッドPH1とを連通状態とする。
S2では、弁Va、Vbによって記録ヘッドPH1と、一部のサブタンク9との連通状態をセットする。図8(b)に示すように排出モードにおいて記録ヘッドPH1を吸引対象とする場合、弁Vaのみを開いている状態とする。具体的には、図4(a)〜図4(c)および図5(a)〜図5(c)で説明したとおり、レバー18をカム動作により、h1の位置にする。この結果、シアン(C)、フォトマゼンタ(PM)、フォトブラック(PBk)、マゼンタ(M)のインク吐出部Dと、対応するサブタンク9とが連通状態となる。記録ヘッドPH1のインク吐出部Dは、この他に、フォトシアン(PC)、グレイ(Gy)のインク吐出部Dが存在するが、これらと、対応するサブタンク9とは非連通状態となる。
S3では、吸引ユニット42を作動させる。吸引ユニット42は、吸引キャップCP1内の空気を吸引する(負圧にする)ように動作する。吸引キャップCP1は記録ヘッドPH1の吐出面を密閉しているので、記録ヘッドPH1の各インク吐出部Dのうち、4つのインク吐出部D(C、PM、PBk、M)と、対応するサブタンク9と、これらの間のインク流路2からインクが排出される。排出が完了すると吸引ユニット42を停止する。排出完了は例えば吸引時間で判断してもよい。
図9(B)は第一の排出動作が完了したときの、各サブタンク9のインク残量を示している。視覚的にわかりやすいように、インク残量のあるサブタンク9は着色し(MBk、Y、Gy、PC)、インクが排出されたサブタンク9は白抜きとしている(PBk、M、PM、C)。
次に、第二の排出動作として記録ヘッドPH2からのインク排出を行う。S4では吸引対象を記録ヘッドPH2にセットする。具体的には弁43によって吸引ユニット42と記録ヘッドPH2とを連通状態とする。
S5では、弁Va、Vbによって記録ヘッドPH2と一部のサブタンク9との連通状態をセットする。図8(b)に示すように排出モードにおいて記録ヘッドPH2を吸引対象とする場合、弁Vaのみを開いている状態とする。具体的には、図4(a)〜図4(c)および図5(a)〜図5(c)で説明したとおり、レバー18をカム動作により、h1の位置にする。なお、S2の処理においてレバー18の位置はh1の位置にセットされているので、その状態を維持しても構わない。
この結果、マットブラック(MBk)、イエロー(Y)、グレイ(Gy)、フォトシアン(PC)のインク吐出部Dと、対応するサブタンク9とが連通状態となる。記録ヘッドPH2のインク吐出部Dは、この他に、シアン(C)、フォトマゼンタ(PM)のインク吐出部Dが存在するが、これらと、対応するサブタンク9とは非連通状態となる。
S6では、吸引ユニット42を作動させる。吸引ユニット42は、吸引キャップCP2内の空気を吸引する(負圧にする)ように動作する。吸引キャップCP2は記録ヘッドPH2の吐出面を密閉しているので、記録ヘッドPH2の各インク吐出部Dのうち、4つのインク吐出部D(MBk、Y、Gy、PC)と、対応するサブタンク9と、これらの間のインク流路2からインクが排出される。第一の排出動作で既にインクを排出しているサブタンク9(C、PM)とは非連通状態にある。したがって、吸引ユニット42がこれらのサブタンク9(C、PM)の大気連通部30から大気を吸引することがなく、負圧が発生してマットブラック(MBk)、イエロー(Y)、グレイ(Gy)、フォトシアン(PC)のインクを排出できる。排出が完了すると吸引ユニット42を停止する。排出完了は例えば吸引時間で判断してもよい。
以上により、排出モードにおける吸引動作が完了する。切替機構13bの動作によって、8種類のインクを均等にサブタンク9から排出することができ、排出時間の短縮化を図れる。
次に、上記の排出動作で全サブタンク9からインクを排出することができる。しかし、グレイ(Gy)、フォトシアン(PC)については記録ヘッドPH1及び記録ヘッドPH1側のインク流路22にインクが残留する。また、シアン(C)、フォトマゼンタ(PM)については、記録ヘッドPH2及び記録ヘッドPH2側のインク流路22にインクが残留する。完全を期する場合はこのような残留インクも排出できる。残留インクの排出は、弁Va及びVbの双方を開放した状態で、吸引力を下げて記録ヘッドPHを吸引する。これにより大気連通している部分があっても徐々にインクが排出されていく。図8(c)はそのフローチャートであり、図8(a)のS6に続いて行う。
まず、記録ヘッドPH1からのインク排出を行う。S11で吸引対象を記録ヘッドPH1にセットする。具体的には弁43によって吸引ユニット42と記録ヘッドPH1とを連通状態とする。
S12では、弁Va、Vbによって記録ヘッドPH1と各サブタンク9との連通状態をセットする。ここでは弁Va、Vbの双方を開いている状態とする。具体的には、図4(a)〜図4(c)および図5(a)〜図5(c)で説明したとおり、レバー18をカム動作により、h2の位置にする。これにより記録ヘッドPH1が備える全てのインク吐出部Dと、対応するサブタンク9とが連通状態となる。
S13では、吸引ユニット42を作動させる。吸引ユニット42は、吸引キャップCP1内の空気を吸引する(負圧にする)ように動作する。吸引キャップCP1は記録ヘッドPH1の吐出面を密閉しているので、記録ヘッドPH1の各インク吐出部D及びそれと繋がるインク流路2が吸引される。ただし、S3の場合と異なり、低出力の吸引とする。例えば、吸引ユニット42のポンプを駆動するモータの回転数を下げて吸引する。これにより残留インクが排出される。排出が完了すると吸引ユニット42を停止する。排出完了は例えば吸引時間で判断してもよい。
次に、記録ヘッドPH2からのインク排出を行う。S14では吸引対象を記録ヘッドPH2にセットする。具体的には弁43によって吸引ユニット42と記録ヘッドPH2とを連通状態とする。
S12では、弁Va、Vbによって記録ヘッドPH2と各サブタンク9との連通状態をセットする。ここでは弁Va、Vbの双方を開いている状態とする。具体的には、図4(a)〜図4(c)および図5(a)〜図5(c)で説明したとおり、レバー18をカム動作により、h2の位置にする。これにより記録ヘッドPH2が備える全てのインク吐出部Dと、対応するサブタンク9とが連通状態となる。なお、S2の処理においてレバー18の位置はh2の位置にセットされているので、その状態を維持しても構わない。
S16では、吸引ユニット42を作動させる。吸引ユニット42は、吸引キャップCP2内の空気を吸引する(負圧にする)ように動作する。吸引キャップCP2は記録ヘッドPH2の吐出面を密閉しているので、記録ヘッドPH2の各インク吐出部D及びそれと繋がるインク流路2が吸引される。ただし、S13の場合と同様に低出力の吸引とする。これにより残留インクが排出される。排出が完了すると吸引ユニット42を停止する。排出完了は例えば吸引時間で判断してもよい。以上により、全経路よりインクを排出することができる。
なお、一般には、サブタンク9のインク容量と、その先のインク流路2や記録ヘッドPH内のインク容量は10:1程度である。従って、残留インクの排出に要する時間は全体の排出動作時間からすれば僅かであり、インク排出の時間短縮効果を低下させるほどのものではない。
また、各記録ヘッドPHのインク排出を行う際、弁閉吸引方法でインク排出を行うことも可能である。具体的には、記録ヘッドPH1側から4種類のインク(C、PBk、PM、M)を排出する場合、レバー18をh0の位置にして弁Va、Vbの双方を閉じ、吸引ユニット42を作動する。その後、レバー18をh1の位置に変化させて弁Vaのみを開けると、4種類のインク(C、PBk、PM、M)のサブタンク9から一気にインクが排出される。
記録ヘッドPH2側から4種類のインク(Y、MBk、PC、Gy)を排出する場合も同様である。つまり、レバー18をh0の位置にして弁Va、Vbの双方を閉じ、吸引ユニット42を作動する。その後、レバー18をh1の位置に変化させて弁Vaのみを開けると、4種類のインク(Y、MBk、PC、Gy)のサブタンク9から一気にインクが排出される。これらの動作は必要に応じて複数回行ってもよい。
<第2実施形態>
上記第1実施形態では、図3(c)及び図3(d)に示すように、サブタンク9と弁Va、Vbとの間に個別のインク流路21を設けたが、これを共通にしてもよい。図10(a)はその一例を示す。同図の例では、サブタンク9と切替機構13b’(弁Va、Vb)との間が1つのインク流路21’で接続されている。これは、すべてのインクの種類についてサブタンク9の構成を共通化でき、コストダウンや部品管理が容易になるといったメリットがある。
図11(a)〜(c)は切替機構13b’の説明図である。基本構成は図4に示した切替機構13bと同じである為、詳細説明は省略し、差分のみ説明する。
図11(a)は弁Va、Vbの両方の弁が閉じて、共通のインク流路21’と、各インク流路22とが遮断された状態が実現されている。図11(b)は弁Vaのみが開き、共通のインク流路21’と一方のインク流路22とが連通し、共通のインク流路21’と他方のインク流路22とが遮断された状態が実現されている。図11(c)は両方の弁Va、Vbが開き、共通のインク流路21と、2つのインク流路22とが連通された状態が実現されている。
次に、本実施形態における吸引モードの種類に応じた弁Va、Vbの開閉切替について説明する。図12は本実施形態におけるサブタンク9とインク吐出部Dとの接続態様を示している。基本的には図6に示した接続態様と同様である。ただし、複数のインク吐出部Dに共通のサブタンク9が接続される4種類のインク(PC、C、Gy、PM)については、図10(a)の接続態様としている。このため、グレイ(Gy)とフォトシアン(PC)について、弁Va、Vbと記録ヘッドPH1及びPH2との接続が図6に示した接続態様と逆になっている。
なお、図12の接続態様は、共通のインク流路21’を設けたことに起因するものではない。したがって、共通のインク流路21’を設けた構成において図6に示した接続態様(特に、弁Va、Vbと記録ヘッドPH1及びPH2との接続態様)も採用可能である。逆に、上記第1実施形態のように個別のインク流路21を設けた構成において図12に示した接続態様も採用可能である。
図10(b)は本実施形態における吸引モードの種類に応じた弁Va、Vbの開閉設定の説明図である。図8(b)に示した上記第1実施形態と異なる点は充填モードにある。本実施形態の場合、記録ヘッドPH1を吸引対象とした第一の充填動作を行う場合は、レバー18をh1の位置にして、弁Vaのみが開いている状態とする。一方、記録ヘッドPH2を吸引対象とした第二の充填動作を行う場合は、上記第1実施形態と同じように、レバー18をh2の位置にして、弁Va、Vbが開いている状態で行う。
本実施形態の場合、弁Va、Vbの双方を開くと、フォトシアン(PC)、シアン(C)、グレイ(Gy)、フォトマゼンタ(PM)の4種類のインクについては、サブタンク9が介在せずに、記録ヘッドH1と記録ヘッドPH2とが連通状態となる。第一の充填動作の際、インク未充填の記録ヘッドPH1の各インク吐出部Dのノズルにはメニスカス力がなく、空気を取り込み、インクの充填不良を起こす場合がある。つまりサブタンク9からインクを吸引するよりも記録ヘッドPH2から共通のインク通路21’を経て空気が流入する場合がある。その為、弁Vaのみが開いている状態にし、切替機構13’で記録ヘッドPH1と記録ヘッドPH2とを遮断する。
第二の充填動作の際には、既に記録ヘッドPH1及び記録ヘッドPH1側のインク通路22はインクで充填されている。よって、空気が流入することはない。そこで、弁Va、Vbを共に開いている。なお、弁Vbのみ開けばよいが、本実施形態では切替機構13’の構成上、弁Vaも開くことになる。
なお、必要に応じ、第二の充填動作にて記録ヘッドPH2の充填及び回復が完了した後、再び記録ヘッドPH1及びこれに繋がるインク流路2へのインク充填を補充的に行ってもよい。その場合は、レバー18をh1の位置とし、弁Vaは開放し、弁Vbは閉じた状態とする。このような補充的な充填を行うのは、以下の理由による。
すなわち、すでに述べたとおり、第二の充填動作においては弁Va、Vbを共に開いており、4種類のインク(PC、C、Gy、PM)については、記録ヘッドPH1と記録ヘッドPH2とがサブタンク9を介さずに連通状態となっている。よって、記録ヘッドPH2へのインク充填時に、記録ヘッドPH1及びこれに繋がるインク流路2に充填済みのインクが今日つのインク通路21’を通り、記録ヘッドPH2側へ流れ込む場合がある。この場合、記録ヘッドPH1のメニスカス形成が破れる可能性がある。そこで、記録ヘッドPH1のインク充填動作を再度行うことで確実にメニスカス形成が行われる。
本実施形態においても、弁閉吸引方法で充填を行うことも可能である。その場合、第一の充填動作は弁Va及びVbの双方を閉じて吸引キャップCP1内を負圧にした後、弁Vaのみが開いている状態とする。第二の充填動作は上記第1実施形態の場合と同様に、弁Va及びVbの双方を閉じて吸引キャップCP1内を負圧にした後、弁Va、Vbの双方が開いている状態とする。
次に、回復モードについては、上記第1実施形態と同様に、記録ヘッドPH1を吸引対象とする場合も、記録ヘッドPH2を吸引対象とする場合も、いずれも弁Va、Vbを共に開放する。回復動作後は、記録ヘッドPHがサブタンク9と連通状態であるので、記録ヘッドPHとインク流路2はインク充填状態が維持される。
次に、排出モードについても、上記第1実施形態と同様である。記録ヘッドPH1からインクを排出する第一の排出動作はレバー18をh1の位置とし、弁Vaのみが開いている状態で行う。また、記録ヘッドPH2からインクを排出する第二の排出動作もレバー18をh1の位置とし、弁Vaのみが開いている状態で行う。
ただし、第一の排出動作によって、6種類のインク(PC、C、Gy、PM、PBk、M)が排出され、それらのサブタンク9は大気連通部30(又はメインタンク10との接続部分)により、大気解放した状態となる。しかし、第二の排出動作の際は弁Vbが閉じているため大気開放されたサブタンク9から吸引は行われない。このため、残りの2種類のインク(Y、MBk)が均等に排出される。
なお、上記第1実施形態と同様にして、弁閉吸引方法によってインク排出を行うことも可能であり、吸引力を低下させて残留インクの排出を行ってもよい。
<第3実施形態>
上記第1及び第2実施形態では、共通のサブタンク9に接続される2組のインク吐出部Dを2つの記録ヘッドPHに分けて配置する構成とした。例えば、フォトマゼンタ(PM)を吐出する2組のインク吐出部D(PM)の一方は記録ヘッドPH1に、他方は記録ヘッドPH2に、それぞれ配置される構成とした。換言すると、共通のサブタンク9に接続される2組のインク吐出部Dは、別々の吸引キャップCPによってキャッピングされ、同時に吸引されることはない構成とした。
しかし、共通のサブタンク9に接続される2組のインク吐出部Dを同じ記録ヘッドPHに配置する構成も採用可能である。換言すると、共通のサブタンク9に接続される2組のインク吐出部Dを同じ吸引キャップCPによってキャッピングしてもよい。
この構成の場合、排出モードにおいて2組のインク吐出部Dを同時に吸引すると、インク吐出部Dが1つしかないインクと比べて倍の速度でインクが排出され、早期に大気連通状態となる。そうすると、インク吐出部Dが1つしかないインクについては排出時間が長くなる。
そのためには、排出モードにおいて2組のインク吐出部Dが同時に吸引されないようにすればよい。例えば、一方のインク吐出部Dとサブタンク9との連通を遮断するように切替機構13または13’を制御すればよい。
次に、上記第1及び第2実施形態では、共通のサブタンク9に接続されるインク吐出部Dを2組としたが、3組以上であってもよい。

Claims (13)

  1. 複数のインク吐出部と、
    複数のインク貯留部と、
    同時にキャッピングされた複数の前記インク吐出部からインクを吸引可能な吸引手段と、
    を備えた記録装置であって、
    前記複数のインク吐出部は、
    共通の前記インク貯留部と流路を介して連通し、該共通のインク貯留部からインクが供給される複数の第1インク吐出部と、
    固有の前記インク貯留部と流路を介して連通し、該固有のインク貯留部からインクが供給される第2インク吐出部と、を含み、
    前記記録装置は、更に、
    前記複数の第1インク吐出部と前記共通のインク貯留部との連通状態を切り替え可能な切替手段と、
    前記吸引手段による吸引モードの種類に応じて、前記切替手段の切り替え動作を制御する制御手段と、を備える、
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 前記複数のインク吐出部は、所定のグループ毎にキャッピングされ、
    前記制御手段は、
    前記吸引モードの種類と、前記吸引手段の吸引対象となっている前記グループと、に応じて、前記切替手段の切り替え動作を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記吸引モードは、前記インク吐出部を介して前記インク貯留部からインクを排出する排出モードを含み、
    前記吸引手段は、
    前記複数の第1インク吐出部の少なくとも1つと、前記第2インク吐出部とを同時にキャッピング可能であり、
    前記制御手段は、前記排出モードにおいて、前記複数の第1インク吐出部の1つを前記共通のインク貯留部と連通状態とし、残りを非連通状態とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記切替手段は、
    前記共通のインク貯留部と前記複数の第1インク吐出部との間に設けられ、流路を開閉する弁である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  5. 前記第2インク吐出部と前記固有のインク貯留部との連通状態を切り替え可能な第2切替手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記切替手段の切り替え動作を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  6. 前記吸引モードは、
    前記インク吐出部と、前記インク吐出部と前記インク貯留部との間の流路にインクを充填する充填モードを含み、
    前記制御手段は、前記充填モードにおいて、前記複数の第1インク吐出部の全部と前記共通のインク貯留部とを連通状態とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  7. 前記吸引モードは、
    前記インク吐出部と、前記インク吐出部と前記インク貯留部との間の流路にインクを充填する充填モードを含み、
    前記制御手段は、前記充填モードにおいて、前記複数の第1インク吐出部の1つと前記共通のインク貯留部とを連通状態とした後、前記複数の第1インク吐出部の全部と前記共通のインク貯留部とを連通状態とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  8. 前記吸引モードは、
    前記インク吐出部を回復させる回復モードを含み、
    前記制御手段は、前記回復モードにおいて、前記複数の第1インク吐出部の全部と前記共通のインク貯留部とを連通状態とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  9. 前記インク貯留部は、大気連通部を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  10. 前記インク貯留部は、インクタンクからインクが供給されるサブタンクである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  11. 複数のインク吐出部を備えた第1記録ヘッドと、
    複数のインク吐出部を備えた第2記録ヘッドと、
    インクの種類毎に設けられた、複数のインク貯留部と、
    前記記録ヘッド毎に同時にキャッピングされる前記複数のインク吐出部からインクを吸引可能な吸引手段と、
    を備えた記録装置であって、
    前記第1記録ヘッドと前記第2記録ヘッドとは、それぞれ、
    共通の前記インク貯留部と流路を介して連通し、該共通のインク貯留部からインクが供給される第1インク吐出部と、
    固有の前記インク貯留部と流路を介して連通し、該固有のインク貯留部からインクが供給される第2インク吐出部と、を含み、
    前記記録装置は、更に、
    前記複数の第1インク吐出部と前記共通のインク貯留部との連通状態を切り替え可能な切替手段と、
    前記切替手段の切り替え動作を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記吸引手段によって、前記インク吐出部を介して前記インク貯留部からインクを排出する場合、前記第1記録ヘッド及び前記第2記録ヘッドのうちの一方の記録ヘッドの前記第1インク吐出部と前記共通のインク貯留部とを連通状態とし、他方の記録ヘッドの前記第1インク吐出部と前記共通のインク貯留部とを非連通状態とする、
    ことを特徴とする記録装置。
  12. 記録装置の制御方法であって、
    複数のインク吐出部と、
    複数のインク貯留部と、
    同時にキャッピングされた複数の前記インク吐出部をインクを吸引可能な吸引手段と、
    を備え、
    前記複数のインク吐出部は、
    共通の前記インク貯留部と流路を介して連通し、該共通のインク貯留部からインクが供給される複数の第1インク吐出部と、
    固有の前記インク貯留部と流路を介して連通し、該固有のインク貯留部からインクが供給される第2インク吐出部と、を含み、
    前記記録装置は、更に、
    前記複数の第1インク吐出部と前記共通のインク貯留部との連通状態を切り替え可能な切替手段を備え、
    前記制御方法は、
    前記吸引手段による吸引モードの種類に応じて、前記切替手段を制御する工程と、
    前記吸引モードの種類に応じて、前記吸引手段を制御する工程と、を備える、
    ことを特徴とする制御方法。
  13. 記録装置の制御方法であって、
    前記記録装置は、
    複数のインク吐出部を備えた第1記録ヘッドと、
    複数のインク吐出部を備えた第2記録ヘッドと、
    インクの種類毎に設けられた、複数のインク貯留部と、
    前記記録ヘッド毎に同時にキャッピングされる前記複数のインク吐出部からインクを吸引可能な吸引手段と、を備え、
    前記第1記録ヘッドと前記第2記録ヘッドとは、それぞれ、
    共通の前記インク貯留部と流路を介して連通し、該共通のインク貯留部からインクが供給される第1インク吐出部と、
    固有の前記インク貯留部と流路を介して連通し、該固有のインク貯留部からインクが供給される第2インク吐出部と、を含み、
    前記記録装置は、更に、
    前記複数の第1インク吐出部と前記共通のインク貯留部との連通状態を切り替え可能な切替手段を備え、
    前記制御方法は、
    前記吸引手段によって、前記第1記録ヘッド及び前記第2記録ヘッドのうちの一方の記録ヘッドの前記第1インク吐出部と前記共通のインク貯留部とを連通状態とし、他方の記録ヘッドの前記第1インク吐出部と前記共通のインク貯留部とを非連通状態とする工程と、
    前記吸引手段によって、前記インク吐出部を介して前記インク貯留部からインクを排出する工程と、を備える、
    ことを特徴とする制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016215593A (ja) * 2015-05-25 2016-12-22 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置および制御方法
JP2018158523A (ja) * 2017-03-23 2018-10-11 理想科学工業株式会社 インクジェット印刷装置
JP2021112825A (ja) * 2020-01-16 2021-08-05 コニカミノルタ株式会社 記録液供給装置および画像形成装置

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