JP2014181170A - 半導体バルク結晶および半導体バルク結晶の製造方法 - Google Patents

半導体バルク結晶および半導体バルク結晶の製造方法 Download PDF

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達寛 大畑
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悠貴 江夏
Shuichi Kubo
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健史 藤戸
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Abstract

【課題】非極性面または半極性面を主面とし、積層欠陥の少ない結晶性の良好なIII族金属窒化物結晶を含む半導体バルク結晶およびその製造方法を提供する。
【解決手段】非極性面または半極性面を主面とし且つ前記主面がストライプ状の凹部を有するIII族金属窒化物半導体結晶の下地基板10の前記主面上に、III族金属窒化物半導体結晶20を成長させた半導体バルク結晶であって、前記下地基板10と前記成長させたIII族金属窒化物半導体結晶20との間には空洞1Aが形成されており、前記空洞1Aの前記III族金属窒化物半導体結晶20側表面が対向するファセット面20A、20Bを有し、前記ファセット面20A、20Bの前記下地基板10の主面からの傾き角度が40°〜80°であることを特徴とする半導体バルク結晶。
【選択図】図1

Description

本発明は半導体バルク結晶に関し、より詳細には、下地の半導体結晶上に積層欠陥の少ない成長結晶をエピタキシャル成長させた半導体バルク結晶およびその製造方法に関する。
従来から、半導体結晶をエピタキシャル成長させる際、同種の半導体結晶からなる下地基板の入手が困難な場合には、異種下地基板の上にバッファ層やトレンチ構造を設けるなどの手法により下地基板とエピタキシャル成長させた半導体結晶との格子定数差に起因する格子歪みを緩和させ、クラック等の発生を抑制する手法が採用されてきた。
例えば、ワイドバンドギャップ半導体結晶として実用化されているGaNに代表されるIII族窒化物半導体は、高融点で且つ融点付近の窒素の解離圧が高いことから融液からのバルク成長が困難であることに加え、GaN系の大口径自立基板の入手が必ずしも容易ではなかった。このため、サファイヤ等の異種基板を下地基板として用い、ハイドライド気相成長(HVPE)法や有機金属化学気相成長(MOCVD)法等の気相成長法によりIII族窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させる手法が採られてきた。
レーザーダイオードや高出力LED、GaN系HFET等の電子デバイスにおいて、高い特性を得る為には、反りの抑制されたIII族金属窒化物結晶からなる自立基板が必要とされている。そのような自立基板を製造するために、下地基板の主面に溝を形成したうえで、その主面上にIII族金属窒化物結晶を形成することが行われている。例えば、C面GaN基板の主面に溝(テラス幅2.5μm、溝幅4.0μm、溝深さ5.0μm)を設け、MOVPE法にて薄膜GaN層を成長させる技術が提案されている(下記非特許文献1参照)。
一方で、III族金属窒化物結晶からなる自立基板の中でも、極性面を主面とするIII族窒化物自立基板上にLED構造を形成した場合には分極が起こって発光効率が低下してしまうおそれがある。このため、非極性面/半極性面を主面とするIII族金属窒化物自立基板が必要とされている。そのような自立基板を製造する技術として、例えば主面がM面のバー状の結晶を複数並べて、M面上に結晶を再成長させることにより、主面がM面のIII族金属窒化物自立基板を製造する技術が提案されている(下記特許文献1参照)。
特開2006−315947号公報
第58回応用物理学関係連合講演会 講演予稿集(2011年3月)講演番号26a−BY−3
本願発明者らが、デバイス形成用基板としてのM面を主面とするGaN基板を取り出すための、M面GaNバルク結晶を得るべく、M面を主面とするGaN基板の主面に凹部(溝)を設けて、HVPE法にてGaN層を厚膜成長させたところ、凹部とGaN層との間に形成される空洞の形状によっては、GaN層に多くの応力が残留し、その結果としてGaN層に多数の積層欠陥が形成されることがわかった。そのような厚膜成長結晶にスライス等の加工処理をして複数のM面GaN基板を取り出した場合には、積層欠陥を含むM面GaN基板となることから、それらを用いてデバイス構造を形成した場合には所望の出力が得られないという問題が起こるおそれがあると考えられる。
また、前記特許文献1に記載される技術によれば、そもそもM面上でバーの面方位を合わせることが困難であり、M面と成長結晶との間に所望の断面形状を有する空洞を形成するのが難しいことが判明した。一方、特許文献1には成長結晶の横方向および縦方向の成長速度を制御して所望の形状を有する空洞を形成するとの思想は開示されていない。
本発明は、非極性面または半極性面を主面とし、積層欠陥の少ない結晶性の良好なIII族金属窒化物結晶を含む半導体バルク結晶およびその製造方法を提供することを目的とする。
[1] 非極性面または半極性面を主面とし且つ前記主面がストライプ状の凹部を有するIII族金属窒化物半導体結晶の下地基板上に、III族金属窒化物半導体結晶を成長させた半導体バルク結晶であって、
前記下地基板と前記成長させたIII族金属窒化物半導体結晶との間には空洞が形成されており、
前記空洞の前記III族金属窒化物半導体結晶側表面が互いに対向するファセット面を有し、
前記各々のファセット面の前記下地基板の主面からの傾き角度が40°〜80°であることを特徴とする半導体バルク結晶。
[2] 前記下地基板の主面の総面積うち、前記空洞の占める割合が0.5%〜90%であることを特徴とする[1]に記載の半導体バルク結晶。
[3] 前記空洞のうち、下地基板の主面を含む面でスライスした場合に、成長結晶側のIII族金属窒化物半導体結晶に含まれる割合が1%以上であることを特徴とする[1]または[2]に記載の半導体バルク結晶。
[4] 前記空洞のC面に沿った断面形状が正三角形または台形であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載の半導体バルク結晶。
[5] 前記空洞が、前記互いに対向するファセット面を側面とする、三角柱形状を含むことを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1項に記載の半導体バルク結晶。
[6] 前記互いに対向するファセット面同士が、55°〜65°の角度で交差する[5]に記載の半導体バルク結晶。
[7] 前記対向するファセット面の奥行方向が、c軸方向であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか1項に記載の半導体バルク結晶。
[8] 前記空洞の短辺側最大幅が、10μm以上であることを特徴とする[2]〜[7]のいずれか1項に記載の半導体バルク結晶。
[9] 前記凹部が、c軸方向に延びる溝であることを特徴とする[1]〜[8]のいずれか1項に記載の半導体バルク結晶。
[10] 前記下地基板の主面がM面であることを特徴とする[1]〜[9]のいずれか1項に記載の半導体バルク結晶。
[11] 気相中において、非極性面または半極性面を主面とし且つ前記主面がストライプ状の凹部を有するIII族金属窒化物半導体結晶の下地基板の前記主面上に、III族金属窒化物半導体結晶を気相成長させる成長工程を含み、
前記成長工程において、V/IIIモル比が10以上100以下となるように原料ガスを供給することを特徴とする半導体バルク結晶の製造方法。
[12] 前記凹部が、c軸方向に延びる溝を形成することを特徴とする[11]に記載の半導体バルク結晶の製造方法。
[13] 前記下地基板の主面がM面であることを特徴とする[11]または[12]に記載の半導体バルク結晶の製造方法。
[14] [11]〜[13]のいずれか1項に記載の製造方法により製造される半導体バルク結晶。
本発明によれば、非極性面または半極性面を主面とし、積層欠陥の少ない結晶性の良好なIII族金属窒化物結晶を含む半導体バルク結晶およびその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明における空洞の一態様を示すC面に沿った断面図である。 図2は、本発明における空洞の他の態様を示すC面に沿った断面図である。 図3(A)は、本発明における下地基板の主面上に設けられる凹部を説明するための上面図である。図3(B)は、本発明における下地基板の主面上に設けられる凹部を説明するためのC面に沿った断面図である。 図4は、HVPE法によるGaN成長に用いた装置の構成の概要を説明するための図である。 図5A〜Nは、実施例における、単結晶GaN自立基板表面に凹凸を形成するための加工手順を説明するための図である。 図6は、主面に凹凸を設けた下地基板上にGaN結晶をMOCVD成長させた後の試料の一部をヘキ開して観察したSEM像である。
以下に、図面を参照して、本発明の半導体基板およびその製造方法について説明する。た、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
なお、本明細書中で用いられる「下地基板」なる用語は、例えば単結晶窒化ガリウム基板などのようないわゆる「単結晶基板」であってもよく、その主面にエピタキシャル膜が形成されたいわゆる「エピ基板」や積層体が形成されたものであってもよいが、単結晶基板であることが好ましい。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
本明細書において窒化物結晶の「主面」とは、当該窒化物結晶における最も広い面であって、通常は結晶成長を行うべき面を指す。本発明では、下地基板の主面にストライプ状の凹部を設けるため、テラス表面が主面となる。本明細書において「C面」とは、六方晶構造(ウルツ鋼型結晶構造)における(0001)面または(000−1)面と等価な面であり、極性面である。III族窒化物結晶では、C面はIII族面またはV族面であり、窒化ガリウムではそれぞれGa面またはN面に相当する。また、本明細書において「M面」とは、{1−100}面として包括的に表される非極性面であり、具体的には(1−100)面、(01−10)面、(−1010)面、(−1100)面、(0−110)面、(10−10)面を意味する。さらに、本明細書において「A面」とは、{2−1−10}面として包括的に表される非極性面である。具体的には(11−20)面、(2−1−10)面、(−12−10)面、(−1−120)面、(−2110)面、(1−210)面、を意味する。本明細書において「c軸」「m軸」「a軸」とは、それぞれC面、M面、A面に垂直な軸を意味する。
一方で、半極性面は、例えば、III族窒化物結晶が六方晶であってその主面が(hklm)で表される場合、h,k,lのうち少なくとも2つが0でなく、且つmが0でない面を意味するものであり、また、(0001)面に対して傾いた面で、表面にIII族元素と窒素元素の両方あるいはC面のように片方のみが存在する場合で、かつその存在比が1:1でない面を意味するものであるが、h、k、l、mはそれぞれ独立に−5〜5のいずれかの整数であることが好ましく、−3〜3のいずれかの整数であることがより好ましく、−2〜2のいずれかの整数であることがさらに好ましく、低指数面であることが好ましい。また、(10−10)面からその法線ベクトルがc軸方向に5°以上50°以下の角度で傾いた面が好ましく挙げられ、中でも6°以上30°以下の角度で傾いた面であることがより好ましく、7°以上15°以下の角度で傾いた面であることがさらに好ましい。{1−100}面からa軸方向に5°以上50°以下の角度で傾いた面が好ましく挙げられ、10°以上40°以下の角度で傾いた面であることがより好ましく、15°以上35°以下の角度で傾いた面であることがさらに好ましい。本発明で好ましく採用できる半極性面として、例えば{20−21}面、{20−2−1}面、{30−31}面、{30−3−1}面、{10−11}面、{10−1−1}面、{10−12}面、{10−1―2}面、{40−41}面、{40−4−1}面、{50−51}面、{50−5−1}面、{60−61}面、{60−6−1}面、{11−22}面、{11−21}面などがあげられる。中でも{30−31}、{30−3−1}、{20−21}面、{20−2−1}面、{10−11}、{10−1−1}面{40−41}面、{40−4−1}面、{50−51}面、{50−5−1}面、であることがより好ましい。
なお、本明細書においてC面、M面、A面や特定の指数面を称する場合には、±0.01°以内の精度で計測される各結晶軸から10°以内のオフ角を有する範囲内の面を含む。好ましくはオフ角が5°以内であり、より好ましくは3°以内である。
本発明の半導体バルク結晶は、非極性面または半極性面を主面とし且つ前記主面がストライプ状の凹部を有するIII族金属窒化物半導体結晶の下地基板上に、III族金属窒化物半導体結晶を成長させた半導体バルク結晶であって、前記下地基板と前記成長させたIII族金属窒化物半導体結晶との間には空洞が形成されており、前記空洞の前記III族金属窒化物半導体結晶側表面が互いに対向するファセット面を有し、前記各々のファセット面の前記下地基板の主面からの傾き角度が40°〜80°である。
前記半導体バルク結晶は、下地基板と当該下地基板上に成長させたIII族金属窒化物半導体結晶(以下、「成長結晶」と称する場合がある)との間に形成された空洞の断面形状を特定の形状とすることで、積層欠陥の少ない結晶性の良好な結晶成長を得ることができる。
前記空洞の断面形状は、例えば、気相中において、非極性面または半極性面を主面とし且つ前記主面がストライプ状の凹部を有するIII族金属窒化物半導体結晶の下地基板上に、III族金属窒化物半導体結晶を気相成長させる成長工程において、V/IIIモル比が10以上100以下となるように原料ガスを供給することで、前記空洞の前記成長結晶側表面が互いに対向するファセット面を有し、且つ、前記ファセット面の前記下地基板の主面からの傾き角度が40°〜80°であるように制御することができる。特に、結晶成長方法として気相法の中でもハイドライド気相成長法(HVPE法)を用いることで容易に空洞を上記所定の形状のものにすることができる。当該製造方法については後述する。
まず、図1および2を用いて、本発明における空洞の断面形状について説明する。図1は、本発明における空洞の一態様を示すC面に沿った断面図である。図2は、本発明における空洞の他の態様を示すC面に沿った断面図である。
本発明の半導体バルク結晶においては、図1に示すように、単結晶GaN基板(下地基板)10と、下地基板10の主面M上に設けられた成長結晶(III族金属窒化物半導体結晶)20と、の間に空洞1Aが形成されている。また、図1に示すように、下地基板10の主面(成長面)がM面となっている。また、下地基板10の凹部表面の一部が、空洞1Aの下地基板10側表面の少なくとも一部を構成している。なお、前記凹部表面の一部または全てが、マスク等の成長阻害層で覆われていても良い。
図1に示すように、空洞1Aは、成長結晶20側表面が互いに対向するファセット面20Aおよび20Bを有しており、対向するファセット面20Aおよび20Bの奥行方向が、c軸方向となる。更に、図1においては前記ファセット面20Aおよび20Bの下地基板10の主面Mからの傾き角度θ1およびθ2が、それぞれおおよそ60°となっている。更に、図1においては、互いに対向するファセット面20Aおよび20B同士の角度θ3が60°になるように交差している。即ち、C面(c軸方向と直交する面)に沿った断面形状が正三角形を含む形状であり、空洞1A自体の形状は対向するファセット面20Aおよび20Bを側面とする、三角柱状を含む形状となる。特に、下地基板の主面を含む面でスライスした場合に、成長結晶側のIII族金属窒化物半導体結晶に含まれる空洞を「空洞上部」と呼ぶとき、その空洞上部はC面に沿った断面形状が正三角形であり、空洞上部自体の形状は三角柱状となっていることが好ましい。空洞上部は、凹部に沿ってストライプ状に形成されていることが好ましく、凹部の全長にわたって形成されていることが好ましい。
本発明において、前記空洞は、前記ファセット面の前記下地基板の主面からの傾き角度が40°〜80°であればその断面形状は三角形を含む形状でなくてもよい。例えば、図2に示すようにC面に沿った断面形状が台形を含む形状であってもよい。
前記ファセット面の前記下地基板の主面からの傾き角度(図1および2におけるθ1およびθ2)はそれぞれ40°〜80°であり、45°〜75°であることが更に好ましい。前記θ1およびθ2は同一であってもよいし異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。前記傾き角度が下限値未満であるか上限値を超えると、空洞は殆ど形成されず、残留応力による積層欠陥が多くなってしまう傾向がある。特に、下地基板の主面でスライスした場合に、成長結晶側のIII族金属窒化物半導体結晶は、前記ファセット面を表面として含む空洞を有していることが好ましい。
本発明においてファセット面20Aおよび20Bは、互いに非平行な面であることが好ましい。前記空洞の断面形状としては、三角状を含む形状であることが好ましく、略正三角形を含む形状であることが好ましい。このため、前記対向するファセット面同士が交差していることが好ましく、更に、前記対向するファセット面同士が55°〜65°の角度で交差していることが好ましい。なお、直接交差して三角状となっている場合に限られず、間接的に交差して台形状となっている場合をも含む。特に、下地基板の主面を含む面でスライスした場合に、成長結晶側のIII族金属窒化物半導体結晶は、前記ファセット面を表面として含む空洞を有していることが好ましい。
前記下地基板の主面の総面積のうち、前記空洞の占める割合は、積層欠陥を大きく低減する観点から、0.5%以上であることが好ましく、1%以上であることが更に好ましく、また、90%以下であることが好ましく、80%以下であることが更に好ましい。なお、下地基板の主面の総面積とは、凹部や空洞がないと仮定した場合の主面の面積を意味する。下地基板の主面の総面積のうち空洞の占める割合は、下地基板の主面を含む面で結晶を切断したときに現れる主面内の空洞面積を合計して主面の総面積に対する割合を計算することにより求めることができる。
また、前記空洞の短辺側最大幅は、充分な長さの空洞を形成するために、1μm以上であることが好ましく、2μm以上であることが更に好ましい。前記空洞の短辺側最大幅の上限は特に限定はないが、横方向成長を用いた手法による生産性を考慮して、1000μm以下であることが好ましく、400μm以下であることがより好ましい。なお、空洞の短辺側最大幅とは、主面と平行な断面における空洞の短辺側の幅の最大値を意味する。
また、前記空洞の高さは、積層欠陥を大きく低減する観点から、0.5μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましく、2μm以上であることが更に好ましい。なお、空洞の高さとは、前記下地基板の凹部底面から、下地基板主面に垂直な方向に引いた垂線の最大長さを表す。
さらに、1つの空洞の、主面に垂直で短辺を含む断面における断面積は、積層欠陥を大きく低減する観点から、0.125μm2以上であることが好ましく、0.5μm2以上であることがより好ましく、2μm2以上であることが更に好ましい。
特に、下地基板の主面を含む面でスライスした場合に、成長側のIII族金属窒化物半導体結晶に前記空洞によって形成されている空間(空洞上部)においてその深さは、積層欠陥を大きく低減する観点から、0.1μm以上であることが好ましく、0.5μm以上であることがより好ましく、1μm以上であることが更に好ましく、生産性を重視する観点から、1000μm以下であることが好ましく、800μm以下であることがより好ましく、500μm以下であることが更に好ましい。なお深さとは、下地基板主面に垂直な方向の深さを表す。
また、空洞上部の最大幅は、積層欠陥を大きく低減するためには、1μm以上であることが好ましく、2μm以上であることがより好ましく、3μm以上であることが更に好ましく、横方向成長を用いた手法による生産性を考慮すると、1000μm以下であることが好ましく、800μm以下であることがより好ましく、500μm以下であることが更に好ましい。
さらに、1つの空洞上部の、主面に垂直で短辺を含む断面における断面積は、積層欠陥を大きく低減するためには、0.125μm2以上であることが好ましく、0.5μm2以上であることがより好ましく、2μm2以上であることが更に好ましく、生産性を重視すると、500000μm2以下であることが好ましく、320000μm2以下であることがより好ましく、125000μm2以下であることが更に好ましい。
なお、前記空洞のうち、下地基板の主面を含む面でスライスした場合に、成長結晶側のIII族金属窒化物半導体結晶に含まれる割合は、積層欠陥を大きく低減するためには1%以上とすることが好ましく、10%以上とすることがより好ましく、50%以上とすることが更に好ましく、80%以上とすることが更に好ましい。
また、前記下地基板は、分極による発光効率の低下を抑制する観点から、非極性面または半極性面が主面となる。前記主面としては、M面が特に好ましい。
次に、下地基板の主面上に設けられるストライプ状の凹部について図3を用いて説明する。図3(A)は、本発明における下地基板の主面上に設けられる凹部(溝)を説明するための上面図である。図3(B)は、本発明における下地基板の主面上に設けられる凹部を説明するためのC面に沿った断面図である。なお、図3においては直方体形状の凹部を例にしているが、本願発明においては凹部の形状は直方体形状に限らず適用することができる。例えば、直方体形状以外では、三角柱形状、台形柱形状、平行四辺形柱形状、半円柱形状などが例示される。
図3(A)に示すように、下地基板10の主面2には、c軸方向に延びる複数の凹部3が設けられている。複数の凹部は、周期的にストライプ状に設けられることが好ましい。主面2および凹部3を含む下地基板10は、全体が一つの単結晶であることが好ましい。このように主面2および凹部3を含む下地基板10を一つの単結晶とすることで、上述の特許文献1のように、面方位を揃えるための特別な工程を設けなくても、主面2および凹部3の面方位をそろえることができる。
凹部3は、例えば、特定の間隔を空けて平行なストライプ状に設けられた複数の溝であることが好ましい。このとき、好ましくは、主面を構成するテラス部の短辺長は、横方向成長領域を増やし、積層欠陥発生を低減する観点から、500μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましく、50μm以下が最も好ましい。また、同じく横方向成長領域を増やし、積層欠陥発生を低減する観点から、0.5μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましい。
凹部3の短辺長(溝の幅)は、横方向成長領域を増やし、積層欠陥発生を低減する観点から、1μm以上であることが好ましく、2μm以上が更に好ましい。前記凹部3の幅の上限は特に限定はないが、横方向成長を用いた手法による生産性を重視すると、1000μm以下が好ましく、400μm以下が更に好ましい。なお、凹部3の短辺長とは、前記主面と同一の面における凹部3の短辺長を意味するものである。
更に、凹部3の深さ(溝の深さ)は、横方向成長と底部が接触しないための深さが必要であることから、0.5μm以上であることが好ましく、1μm以上がより好ましく、2μm以上が最も好ましい。前記凹部3の深さの上限は特に限定はないが、溝加工工程の生産性の観点から、50μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましく、10μm以下が更に好ましく、5μm以下がより更に好ましい。なお、凹部3の深さとは、主面と垂直の方向の最大深さを表す。
凹部3は、前記空隙の形状を制御する観点から、c軸方向に延びる溝であることが好ましい。また、上述の空洞は、図3に示されるような凹部3に沿って、周期的にストライプ状に設けられていることが好ましい。
また、下地基板の凹部の一部または全てにマスク等の成長阻害層を設けることが好ましい。成長阻害層の材料は特に限定されないが、例えば酸化珪素、窒化珪素などの絶縁膜が挙げられる。成長阻害層の成膜の手法についても特に限定されないが、スパッタリング法、プラズマCVD法、EB−PVD法等が例示される。このマスク膜の厚さは、好ましくは1nm以上10μm以下、更に好ましくは5nm以上8μm以下であり、最も好ましくは10nm以上5μm以下である。
成長阻害層の位置についても何ら限定されないが、成長時に凹部が埋まって空洞が形成されないことを防止する観点で、凹部の底近傍に成長阻害層を設けることが好ましい。一方で、成長時にテラス上面以外の面、特に、凹部側面のうちテラス近傍の部位からの横方向成長を促進することで効率良く所望の形状の空洞を形成することができる傾向があることから、凹部側面のうちテラス近傍には成長阻害層を設けないことが好ましい。
前記下地基板の厚みは、取り扱いやすい厚みとする観点から、100μm以上とすることができ、更に150μm以上とすることができ、更に200μm以上とすることができる。また、前記厚みの上限は、特に限定はないが、製造コストの観点から、1μm以下とすることができ、更に800μm以下とすることができ、更に500μm以下とすることができる。
前記下地基板は上述のようにM面を主面とする自立基板であることが好ましい。また、前記下地基板は、III族金属窒化物半導体結晶で構成されている。前記III族金属窒化物半導体結晶の種類は特に制限されない。例えば、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化インジウム(InN)、またはこれらの混晶などを挙げることができる。前記混晶としては、AlGaN、InGaN、AlInN、AlInGaNなどを挙げることができる。好ましいのは窒化ガリウム(GaN)およびGaを含む混晶であり、より好ましいのは窒化ガリウム(GaN)である。
本発明において、成長結晶は下地基板上に直接エピタキシャル成長させることが好ましい。つまり、下地基板と成長結晶とは空洞を挟んで直接接していることが好ましい。このような態様としては、同一の成長結晶を別々の方法によって成長させて、一体のエピタキシャル成長結晶とする方法も含まれる。つまり、本発明に係る成長結晶は、単一の単結晶層からなるものであっても良く、複数の単結晶層を有するものであっても良い。また、前記複数の単結晶層は、1種類の成長方法を用いて連続的に形成されたものであっても良く、異なる複数種類の成長方法を用いて断続的に形成されたものであっても良い。例えば、HVPE法で連続的に形成された複数の単結晶層等が挙げられる。
前記成長結晶は窒化物系半導体結晶とすることができ、下地基板と成長結晶の構成元素が同一であってもよく、あるいは、例えば、mおよびnを何れも2以上の整数としたときに、下地基板はm元系の窒化物系半導体結晶であり、成長結晶はn元系の窒化物系半導体結晶であって、下地基板と成長結晶の構成元素の少なくとも2つが同一であるようなものであってもよい。なお、下地基板のm種類の構成元素と化合物半導体結晶のn種類の構成元素は、mとnの比が1:1程度の割合で同一であることがより好ましい。
ここで、「構成元素」の意味に結晶中のドーパントも包含させ、下地基板中のドーパントと成長結晶中のドーパントが同一であるようにしてもよい。蓋し、ドーパントの量によっても、極めて僅かではあるが、格子定数(格子面間隔)が変化するからである。
一般に、上述したような関係にある下地基板と成長結晶とは、同型の結晶構造を有していることが好ましい。例えば、下地基板と成長結晶は、GaN、AlN、InNやAlGaN、InGaNなどの混晶を用いることができる。下地基板と成長結晶との組合せとしては、前記のうち異なる種の組合せとしてもよいが、同一種を組合せることが好ましい。
成長工程においてエピタキシャル成長させる成長結晶と下地基板との間に空洞を形成するには、公知の手法を用いることができる。例えば、下地基板に凹凸を形成しエピタキシャル成長時に化合物半導体結晶を横方向成長(ラテラル成長)させる方法等が挙げられる。但し、本発明においては、前記成長工程において、V/IIIモル比が10以上100以下となるように原料ガスを供給することが好ましい。本発明の製造方法は、成長工程においてV/IIIモル比が10以上100以下となるように制御することで成長結晶のa軸方向の成長を縦方向(m軸)の成長速度に比して遅くすることができる。V/IIIモル比が10未満であると、テラス上から成長する成長層の結晶性が悪化してしまう。また、V/IIIモル比が100を超えると成長結晶の横成長が早くなりすぎてしまう。前記V/IIIモル比としては、10以上が好ましく、20以上が更に好ましく、また、100以下が好ましく、60以下が更に好ましい。例えば、特に好ましいV/IIIモル比として、30を挙げることができる。V/IIIモル比は、III族原料ガスとV族原料ガスの供給量や分圧を制御することで調整することができる。
以下では、下地基板に凹部を形成する方法について、その詳細を説明する。
例えば、予め、下地基板の主面に誘導結合型反応性エッチングを阻害する様なマスクを成膜する。このマスク用の膜としては、例えば酸化珪素、窒化珪素などの絶縁膜が挙げられる。マスク成膜の手法に特別な制限はないが、スパッタリング法、プラズマCVD法、EB−PVD法等が例示される。このマスク膜の厚さは、好ましくは1nm以上100μm以下、更に好ましくは5nm以上70μm以下であり、最も好ましくは10nm以上50μmである。厚みが薄過ぎると、エッチングを行いたくないテラスとなる箇所の阻害が充分でなく、厚過ぎると後のエッチング後の剥離除去や成膜時間を要する為、工業的な生産性に不向きである。
このマスク膜にプライマーとしてヘキサメチルジシラザンを塗布し、続いてフォトレジストを塗布する。プライマーをフォトレジストの下に塗布することにより、マスク膜の疎水性を高めてフォトレジストの密着性を高めることができる。
次に、任意のパターンが形成されたフォトマスクを介してh線等を含む水銀灯で露光し、有機アミンであるテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液によりアルカリ現像を行う。これにより、フォトレジストのパターニングが行われる。パターンは任意の形状とすることができる。例えば、ストライプ、格子、四角形、ドット、ホール等の形状が挙げられる。ストライプ等の方位も特に限定は無いが、好ましくはC面に平行であることが望ましい。
ポジ型のフォトレジストを用いた場合、フォトマスクを介して露光された箇所のフォトレジストが現像で溶解し、予め成膜を行ったマスク膜が現れる。続いて、バッファードフッ酸(NH4HF2)により、フォトレジストのパターンが除去された部分(露光部)のマスク膜をウェットエッチングで取り除く。選択比等に問題が無い条件であれば、ドライエッチングを用いても良い。この後、露光されていない箇所(未露光部)のフォトレジストをアセトンで溶解させる。これにより、主面の任意の箇所にマスク膜が形成され、マスク部としてパターニングされた基板が得られる。
パターニングの後、誘導結合型反応性エッチングにて、マスク膜が無い開口に溝を設けことにより、下地基板主面に任意のパターンで凹部を形成することができる。このエッチング量を多くすることにより、凹部を深くした下地基板を作製し、成長結晶をエピタキシャル成長させる際の横方向成長を例えばV/IIIモル比を上記範囲にして速くする条件とすれば、下地基板と成長結晶との間に自然と空洞が形成される。
また、凹部の底面や側壁に窒化珪素や酸化珪素等のマスク膜を形成すると、より簡単に、下地基板と成長結晶との間に空洞を形成することができる。凹部の底面や側壁のみにマスク膜を形成する方法としては、リフトオフ法や、フォトレジストを用いたセルフアライン法、あるいは、パターンニング等により保護層を形成した後にドライエッチングやウェットエッチングを行う方法等が挙げられる。
下地基板の主面がM面であり、HVPE法により凹部加工基板上に直接成長を行い、M面を主面としたエピタキシャル成長を促進させる場合は、テラス幅は1μm以上が好ましく、3μm以上がより好ましく、5μm以上が最も好ましい。
下地基板と下地基板上にエピタキシャル成長させる化合物半導体結晶の間の格子不整合度としては、1×10-3以下が好ましい。なお、格子不整合度とは、エピタキシャル成長の方向に直交する結晶軸の下地基板の格子定数a1と成長結晶の格子定数a2の差の比率である(2|a1−a2|/[a1+a2])を意味するものである。なお、格子定数とは、結晶そのものに固有の格子定数、つまり、格子定数の理論値を意味するものである。つまり、GaN下地基板上にGaN単結晶を成長させた場合には、その格子不整合度は0となる。
結晶主面の面指数としては、{1−100}、{11−20}、{11−22}や{20−21}{2−20−1}{3−301}{3−30−1}{1−10−1}{1−101}面が好ましいが、他の面にも適応可能である。
下地基板上にエピタキシャル成長させる化合物半導体結晶の種類としては、GaNやAlN、InN、およびそれらの混晶が好ましい。
また、結晶成長厚みは、自立基板としての強度を得るためには、500μm以上とすることが好ましく、1000μm以上とすることがより好ましく、2000μm以上とすることが更に好ましい。なお結晶成長厚みとは、下地基板のテラス上面の主面を含む面から、垂直方向の厚みを意味する。
図4は、このHVPE法によるGaN成長に用いた装置の構成の概要を説明するための図で、図中の符号100はリアクタ、101〜104はガス導入管、105はリザーバ、106はヒータ、107は基板ホルダ、108はガス排出管である。また、G1〜4はそれぞれ、H2キャリアガス、N2キャリアガス、III族原料ガス、およびV族原料ガスである。
リアクタ100の材質としては、石英、多結晶ボロンナイトライド(BN)ステンレス等が用いられる。好ましい材質は石英である。リアクタ100内には、反応開始前にあらかじめ雰囲気ガスを充填しておく。雰囲気ガスとしては、例えばH2ガス、N2ガス、He、Ne、Arのような不活性ガス等を挙げることができる。これらのガスは混合して用いてもよい。
基板ホルダ107の材質としてはカーボンが好ましく、SiCで表面をコーティングしているものがより好ましい。基板ホルダ107の形状は、本発明の下地基板10を設置することができる形状であれば特に制限されないが、結晶成長する際に成長している結晶の上流側に構造物が存在しないものであることが好ましい。上流側に結晶が成長する可能性のある構造物が存在すると、そこに多結晶体が付着し、その生成物としてHClガスが発生して結晶成長させようとしている結晶に悪影響が及んでしまう。基板ホルダ107の下地基板載置面の大きさは、載置する下地基板よりも小さいことが好ましい。すなわち、ガス上流側から見たときに、下地基板の大きさで基板ホルダ107が隠れるくらいの大きさであることがさらに好ましい。
下地基板を基板ホルダ107に載置するとき、下地基板の成長面はガス流れの上流側(図4ではリアクタの上方)を向くように載置することが好ましい。すなわち、空洞を形成し得る面または下地基板の凹凸を有する面に向かってガスが流れるように載置することが好ましく、空洞を形成し得る面または下地基板の凹凸を有する面に垂直な方向からガスが流れるようにすることがより好ましい。このように下地基板を載置することによって、より均一で結晶性に優れたIII族窒化物結晶を得ることができる。
リザーバ105には、III族源となる原料を入れる。そのようなIII族源となる原料として、Ga、Al、Inなどを挙げることができる。リザーバ105にガスを導入するための導入管103からは、リザーバ105に入れた原料と反応するガスを供給する。例えば、リザーバ105にIII族源となる原料を入れた場合は、導入管103からHClガスを供給することができる。このとき、HClガスとともに、導入管103からキャリアガスを供給してもよい。キャリアガスとしては、例えばH2ガス、N2ガス、He、Ne、Arのような不活性ガス等を挙げることができる。これらのガスは混合して用いてもよい。キャリアガスは雰囲気ガスと同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
導入管104からは、窒素源となる原料ガスを供給する。通常はNH3ガスを供給する。また、導入管102からは、キャリアガスを供給する。キャリアガスとしては、導入管103から供給するキャリアガスと同じものを例示することができる。導入管102から供給するキャリアガスと導入管103から供給するキャリアガスは同じものであることが好ましい。また、導入管102からは、ドーパントガスを供給することもできる。例えば、SiH4やSiH2Cl2等のn型のドーパントガスを供給することができる。
導入管104からは、エッチングガスを供給することができる。エッチングガスとしては、塩素系のガスを挙げることができ、HClガスを用いることが好ましい。エッチングガスの流量を総流量に対して0.1%〜3%程度とすることによりエッチングを行うことができる。好ましい流量は総流量に対して1%程度である。ガスの流量はマスフローコントロラー(MFC)等で制御することができ、個別のガスの流量は常にMFCで監視することが好ましい。
導入管101、102、104から供給する前記ガスは、それぞれ互いに入れ替えて別の導入管から供給しても構わない。また、V族源となる原料ガスとキャリアガスは、同じ導入管から混合して供給してもよい。さらに他の導入管からキャリアガスを混合してもよい。これらの供給態様は、リアクタ100の大きさや形状、原料の反応性、目的とする結晶成長速度などに応じて、適宜決定することができる。
ガス排出管108は、ガス導入のための導入管101〜104とは反対側のリアクタ内壁から排出することができるように設置するのが一般的である。図4では、ガス導入のための導入管101〜104が設置されているリアクタ上面とは反対に位置するリアクタ底面にガス排出管108が設置されている。ガス導入のための導入管がリアクタ右側面に設置されている場合は、ガス排出管はリアクタ左側面に設置されていることが好ましい。このような態様を採用することによって、一定方向に向けて安定にガスの流れを形成することができる。
HVPE法による結晶成長は、通常は800℃〜1200℃で行い、900℃〜1100℃で行うことが好ましく、925℃〜1070℃で行うことがより好ましく、950℃から1050℃で行うことがさらに好ましい。リアクタ内の圧力は10kPa〜200kPaであるのが好ましく、30kPa〜150kPaであるのがより好ましく、50kPa〜120kPaであるのがさらに好ましい。エッチングを行うときのエッチング温度や圧力は、前記の結晶成長の温度や圧力と同一であっても異なっていてもよい。
本発明の半導体バルク結晶にスライス、研磨などの一般に知られる加工を施すことにより、半導体基板とすることができる。該半導体基板は、結晶性や反り、オフ角分布に優れるため、デバイスを作成するための基板や上述の下地基板として好適に用いることができる。
以下に、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明の半導体バルク結晶は、窒化物系の化合物半導体結晶をエピタキシャル成長させたものに限定されないが、以下の実施例では、GaNの自立基板上にGaN結晶をエピタキシャル成長させる場合を例に説明する。
[実施例1]
図5A〜Nは、本実施例における、単結晶GaN自立基板表面に凹凸を形成するための加工手順を説明するための図である。
[下地基板]
下地基板として、単結晶窒化ガリウム(GaN)基板(10)を準備した(図5A)。この単結晶GaN基板は、長辺15mm×短辺7mmの四角形、厚さ330μmで、表面が{10−10}面(M面)の自立基板である。なお、後述する加工条件で形成される凹凸の形状を評価するために、かかる単結晶GaN自立基板を複数用意した。
[マスク形成および洗浄]
前述のGaN自立基板の表面に、プラズマCVD法により、窒化シリコン膜(11)を約0.1μm堆積させた(図5B)。この窒化シリコン膜付きGaN自立基板に、アセトンおよびメタノールの溶媒中で、それぞれ10分間の超音波洗浄を行い、純水で5分間リンスした。
[OAP塗布]
洗浄後のGaN自立基板の表面にプライマー(12)としてヘキサメチルジシラザン(HMDS:東京応化工業(株)製「OAP」)を塗布した(図5C)。先ず1000rpmで
7秒間、次に4000rpmで30秒間、スピナーで均一にした後、100℃で90秒間ベーキングを行った。これは窒化シリコン膜と後述のレジストの密着性を向上させるために必要な工程である。
[レジスト塗布]
前記プライマー(12)上にポジ型レジスト(13)を塗布し(図5D)、前述のOAP塗布と同様の手順でスピナーにより均一にした後、90℃のホットプレートで30分間のプリベーキングを行った。プリベーキングはレジストを定着させるための工程である。なお、用いたポジ型レジストは、ロームアンドハース(株)製「MCPR−2200X」である。
[露光]
露光用Crマスクを用いてレジストの露光を行った。このCrマスクのパターンには、ライン(Mask)/スペース(Window)が350μm/50μmのストライプパターンが形成されており、下地基板であるGaN自立基板の表面に、ストライプ方向が<0001>となるようにCrマスクをセットして露光を行った。マスクアライナーの露光量を70mJ/cm2とし、露光後にホットプレートにて120℃で90秒間のポストベーキングを行った。
[現像]
露光後のGaN自立基板をポジ型レジスト用現像液(東京応化工業(株)製「NMD−3」)に90秒間浸し、露光部分のポジ型レジスト(13)およびプライマー(12)を除去した(図5E)。その後、純水で約90秒間リンスした。
[マスク除去およびフォトレジスト除去]
プラズマエッチング装置にて、窒化シリコン膜(11)のドライエッチングを行った(図5F)。その後、ロームアンドハース製リムーバー1165Aとアセトンの順で超音波洗浄を行い、残存ポジ型レジスト(13)およびプライマー(12)を溶解除去した(図5G)。
[エッチング]
反応性イオンエッチング(RIE)法により、自立基板表面の窒化シリコン膜(11)が除去された領域の自立基板を深さ3μm程度エッチングして溝を形成した(図5H)。なお、当該エッチング時の装置条件は、RFアンテナパワー100W、バイアスパワー20W、Cl2ガス流量50sccm、エッチング時間は30分間である。
[マスク除去]
50%フッ酸水溶液と40%フッ化アンモニウム水溶液の1:5混合液により、窒化シリコン膜(11)のウェットエッチングを行った(図5I)。エッチング時間は10分間である。
[凹部マスク形成]
表面に凹凸を形成したGaN自立基板の凹部に、後述するHVPE成長時のGaNの成長を阻害する目的で約100nmの窒化シリコンマスクを形成した(図5N)。窒化シリコン膜のパターンニングは前述のフォトレジストを用いたプロセスと同様の手法(図5J〜M)を用いた。
このようにして表面に凹凸を形成した単結晶GaN基板(10)の一部をヘキ開して平面SEM像および断面SEM像の観察を行ったところ、基板の中央部において、凹部の深さ3.02μmであることを確認した。
[下地基板の主面上に成長結晶層をエピタキシャル成長させる単結晶成長工程]
前述のように表面加工を行った長辺15mm×短辺7mmの四角形、および330μmの厚さを有する単結晶GaN(自立)基板10を準備した。なお、下地基板の主面は(10−10)面である。
図4に示すように準備した単結晶GaN(自立)基板10を、サセプター(基板ホルダ)107上に置き、反応室の温度を1040℃まで上げ、HVPE法にてGaN単結晶膜を26時間成長させた。この単結晶成長工程においては成長圧力を1.01×105Paとし、GaClガスG3の分圧を3.38×102Paとし、NH3ガスG4の分圧を1.04×104Paとした。単結晶成長工程が終了後室温まで降温し、GaN結晶を得た。
得られたGaN単結晶は異常成長がなく且つクラックフリーであり、m軸方向の膜厚が約1.4mmであった。
得られたGaN結晶の転位密度をas−grownの状態で3kV、100pA、1000倍視野でカソードルミネッセンス(CL)観察にて評価した。CL観察にて結晶内の転位を暗点密度より算出したところ、テラス直上の領域では3.1×107cm-2であるのに対し、凹部直上の領域では平均2.1×106cm-2と低転位密度であることを確認した。
次に測定温度10Kにて、励起光源に中心波長325nmのHe−Cdレーザーを用い、フォトルミネッセンス(PL)測定(LTPL測定)を実施し、積層欠陥について評価した。積層欠陥由来の3.41eVのピーク強度I(BSF)とバンド端発光由来の3.47eVのピーク強度I(D0A)の強度I(BSF)/I(D0A)に着目すると、凹部直上では0.11と小さい値を示した。本結果より凹部領域は積層欠陥密度が低いことが示唆される。前記結果から、{10−10}を主面とした場合の凹部直上領域の成長は品質が良好であることがわかった。これは下地基板からの貫通転位や積層欠陥などの欠陥の伝播がないことが影響していると思われる。これより品質の観点から、{10−10}を主面とした場合の加工基板を使用する際に凹部の幅を広くすることの優位性が確認された。
凹部伸長方向と垂直な断面を取り、走査型電子顕微鏡にて観察を行った。各凹部の上部に三角形空洞が形成されていることが判った。ファセット面の主面からの傾きや各寸法を測定し、断面積や割合を計算した結果を表1に示す(以下の実施例および比較例でも同様に測定した結果を表1に示す)。
[実施例2]
実施例1における単結晶成長工程において、成長圧力を1.01×105Paとし、GaClガスG3の分圧を5.17×102Paとし、NH3ガスG4の分圧を7.21×103Paとしたこと以外は全て同様の操作を行い、GaN結晶を得た。
次に、as−grownの状態でフォトルミネッセンス(PL)測定(LTPL測定)を実施し、積層欠陥について評価した。積層欠陥由来の3.41eVのピーク強度I(BSF)とバンド端発光由来の3.47eVのピーク強度I(D0A)の強度I(BSF)/I(D0A)に着目すると、凹部直上では0.14であった。
凹部伸長方向と垂直な断面を取り、走査型電子顕微鏡にて観察を行った。各凹部の上部に三角形空洞が形成されていることが判った。
[実施例3]
実施例1において、露光用Crマスクとして、ライン(Mask)/スペース(Window)が50μm/350μmのストライプパターンを用いたこと以外は全て同様の操作を行い、GaN結晶を得た
次に、as−grownの状態でフォトルミネッセンス(PL)測定(LTPL測定)を実施し、積層欠陥について評価した。積層欠陥由来の3.41eVのピーク強度I(BSF)とバンド端発光由来の3.47eVのピーク強度I(D0A)の強度I(BSF)/I(D0A) に着目すると、凹部直上では0.09であった。
凹部伸長方向と垂直な断面を取り、走査型電子顕微鏡にて観察を行い、図6として示す。凹部底面を底辺とする三角形空洞が形成されていることが判った。
[実施例4]
実施例1において、露光用Crマスクとして、ライン(Mask)/スペース(Window)が50μm/350μmのストライプパターンを用いたことと、単結晶成長工程において、成長圧力を1.01×105Paとし、GaClガスG3の分圧を5.17×102Paとし、NH3ガスG4の分圧を7.21×103Paとしたこと以外は全て同様の操作を行い、GaN結晶を得た。
次に、as−grownの状態でフォトルミネッセンス(PL)測定(LTPL測定)を実施し、積層欠陥について評価した。積層欠陥由来の3.41eVのピーク強度I(BSF)とバンド端発光由来の3.47eVのピーク強度I(D0A)の強度I(BSF)/I(D0A) に着目すると、凹部直上では0.13であった。
凹部伸長方向と垂直な断面を取り、走査型電子顕微鏡にて観察を行った。凹部底面を底辺とする台形空洞が形成されていることが判った。
[比較例1]
実施例1において、露光用Crのストライプ方向が<11−20>となるようにCrマスクをセットして露光を行ったこと以外は全て同様の操作を行い、GaN結晶を得た。
次に、フォトルミネッセンス(PL)測定(LTPL測定)を実施し、積層欠陥について評価した。積層欠陥由来の3.41eVのピーク強度I(BSF)は強く、バンド端発光由来の3.47eVのピーク強度I(D0A)の強度I(BSF)/I(D0A)との比率は1以上であった。
凹部伸長方向と垂直な断面を取り、走査型電子顕微鏡にて観察を行った。凹部に対応する幅約50μ、高さ約2μの薄い四角形の空洞が認められるが、下地基板の主面より上部には上部空洞は形成されなかった。
[比較例2]
実施例1において、露光用Crのストライプ方向が<11−20>となるようにCrマスクをセットして露光を行ったことと、単結晶成長工程において、成長圧力を1.01×105Paとし、GaClガスG3の分圧を5.17×102Paとし、NH3ガスG4の分圧を7.21×103Paとしたこと以外は全て同様の操作を行い、GaN結晶を得た。
次に、as−grownの状態でフォトルミネッセンス(PL)測定(LTPL測定)を実施し、積層欠陥について評価した。積層欠陥由来の3.41eVのピーク強度I(BSF)は強く、バンド端発光由来の3.47eVのピーク強度I(D0A)の強度I(BSF)/I(D0A) との比率は1以上であった。
凹部伸長方向と垂直な断面を取り、走査型電子顕微鏡にて観察を行った。凹部に対応する幅約50μ、高さ約2μの薄い四角形の空洞が認められるが、下地基板の主面より上部には上部空洞は形成されなかった。
[比較例3]
実施例1において、露光用Crのストライプ方向が<11−20>となるようにCrマスクをセットして露光を行ったことと、露光用Crマスクとして、ライン(Mask)/スペース(Window)が20μm/4μmのストライプパターンを用いたこと以外は全て同様の操作を行い、GaN結晶を得た。
次に、フォトルミネッセンス(PL)測定(LTPL測定)を実施し、積層欠陥について評価した。積層欠陥由来の3.41eVのピーク強度I(BSF)は強く、バンド端発光由来の3.47eVのピーク強度I(D0A)の強度I(BSF)/I(D0A)との比率は1以上であった。
凹部伸長方向と垂直な断面を取り、走査型電子顕微鏡にて観察を行った。凹部に対応する幅約4μ、高さ約2μの小さい四角形の空洞が認められるが、下地基板の主面より上部には上部空洞は形成されなかった。
[比較例4]
実施例1において、露光用Crのストライプ方向が<11−20>となるようにCrマスクをセットして露光を行ったことと、露光用Crマスクとして、ライン(Mask)/スペース(Window)が20μm/4μmのストライプパターンを用いたことと、単結晶成長工程において、成長圧力を1.01×105Paとし、GaClガスG3の分圧を5.17×102Paとし、NH3ガスG4の分圧を7.21×103Paとしたこと以外は全て同様の操作を行い、GaN結晶を得た。
次に、フォトルミネッセンス(PL)測定(LTPL測定)を実施し、積層欠陥について評価した。積層欠陥由来の3.41eVのピーク強度I(BSF)は強く、バンド端発光由来の3.47eVのピーク強度I(D0A)の強度I(BSF)/I(D0A)との比率は1以上であった。
凹部伸長方向と垂直な断面を取り、走査型電子顕微鏡にて観察を行った。凹部に対応する幅約4μ、高さ約2μの小さい四角形の空洞が認められるが、下地基板の主面より上部には上部空洞は形成されなかった。
[比較例5]
実施例1において、露光用Crマスクとして、ライン(Mask)/スペース(Window)が10μm/2μmのストライプパターンを用いたことと、反応性イオンエッチング(RIE)以降の工程は行わなかった以外は同様の操作を行い、平坦な自立基板表面に、厚さ80nmの窒化シリコンがパターニングされたGaN自立基板を準備した。
次いで、常圧MOVPE法を用いて、マスクが形成された下地結晶の上にGaN系半導体をエピタキシャル成長させた。キャリアガスには水素ガスを用い、成長温度を約1000℃、成長炉内に供給するV族元素(NH3ガス等によって供給されるN)とIII族元素(TMG、TMA、TMI等によって供給されるGa、Al、In)とのモル比(V−III比)を3000程度に設定した。GaN系半導体は下地結晶の露出面から3次元的に成長し始め、成長が進むにつれ核状成長領域が合体していった。更にGaN系半導体を成長させ続けると、GaN系半導体結晶膜の上にファセット面で囲まれたさまざまな大きさの半導体結晶が形成された。この段階で成長を止め、GaN結晶を得た。
マスクの長手方向と垂直な断面を取り、走査型電子顕微鏡にて観察を行った。底辺が凡そ2.5μmの三角形空洞が形成されていることが判った。
m軸方向から見て、三角形に見える成長箇所について、次に、フォトルミネッセンス(PL)測定(LTPL測定)を実施し、積層欠陥について評価した。積層欠陥由来の3.41eVのピーク強度I(BSF)は強く、バンド端発光由来の3.47eVのピーク強度I(D0A)の強度I(BSF)/I(D0A) との比率は1以上であった。
成長条件により、c軸方向にも成長成分を持つ場合がある(成長初期はエンピツ型になる)。マスクに上に接触する様に結晶成長させた場合、結晶成長はマスク上をc軸方向にも成長していることになるが、それによって、その部位は歪み積層欠陥が発生すると考えられる。
Figure 2014181170
図6は、実施例1に関し、主面に凹凸を設けた下地基板上にGaN結晶をHVPE成長させた後の試料の一部をヘキ開して観察したSEM像である。図6からも分かるように実施例においては三角形柱状の空洞が形成されていることが確認できた。
また、表1の結果から、空隙断面形状の主面からの角度が40〜80°以内にある空洞を設けた実施例は、積層欠陥密度が小さく積層欠陥の発生を抑制できていることが確認できた。
本発明により得られる半導体バルク結晶は、さまざまな用途に用いることができる。例えば、化合物半導体結晶が窒化物半導体結晶である場合には、紫外、青色または緑色等の発光ダイオード、半導体レーザー等の比較的短波長側の発光素子や、電子デバイス等の半導体デバイスの基板として有用である。
1A、1B 空洞
2 テラス(主面)
3 凹部(溝)
10 単結晶GaN基板(下地基板)
11 窒化シリコン膜
12 プライマー
13、15 ポジ型レジスト
14 SiO2
20 成長結晶
20A、20B ファセット面
100 リアクタ
101〜104 導入管
105 リザーバ
106 ヒータ
107 基板ホルダ(サセプター)
108 ガス排出管
M 成長面
G1 キャリアガス
G2 ドーパントガス
G3 III族原料ガス
G4 V族原料ガス

Claims (14)

  1. 非極性面または半極性面を主面とし且つ前記主面がストライプ状の凹部を有するIII族金属窒化物半導体結晶の下地基板上に、III族金属窒化物半導体結晶を成長させた半導体バルク結晶であって、
    前記下地基板と前記成長させたIII族金属窒化物半導体結晶との間には空洞が形成されており、
    前記空洞の前記III族金属窒化物半導体結晶側表面が互いに対向するファセット面を有し、
    前記各々のファセット面の前記下地基板の主面からの傾き角度が40°〜80°であることを特徴とする半導体バルク結晶。
  2. 前記下地基板の主面の総面積うち、前記空洞の占める割合が0.5%〜90%であることを特徴とする請求項1に記載の半導体バルク結晶。
  3. 前記空洞のうち、下地基板の主面を含む面でスライスした場合に、成長結晶側のIII族金属窒化物半導体結晶に含まれる割合が1%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体バルク結晶。
  4. 前記空洞のC面に沿った断面形状が正三角形または台形であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体バルク結晶。
  5. 前記空洞が、前記互いに対向するファセット面を側面とする、三角柱形状を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体バルク結晶。
  6. 前記互いに対向するファセット面同士が、55°〜65°の角度で交差する請求項5に記載の半導体バルク結晶。
  7. 前記対向するファセット面の奥行方向が、c軸方向であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体バルク結晶。
  8. 前記空洞の短辺側最大幅が、10μm以上であることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載の半導体バルク結晶。
  9. 前記凹部が、c軸方向に延びる溝であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体バルク結晶。
  10. 前記下地基板の主面がM面であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体バルク結晶。
  11. 気相中において、非極性面または半極性面を主面とし且つ前記主面がストライプ状の凹部を有するIII族金属窒化物半導体結晶の下地基板の前記主面上に、III族金属窒化物半導体結晶を気相成長させる成長工程を含み、
    前記成長工程において、V/IIIモル比が10以上100以下となるように原料ガスを供給することを特徴とする半導体バルク結晶の製造方法。
  12. 前記凹部が、c軸方向に延びる溝を形成することを特徴とする請求項11に記載の半導体バルク結晶の製造方法。
  13. 前記下地基板の主面がM面であることを特徴とする請求項11または12に記載の半導体バルク結晶の製造方法。
  14. 請求項11〜13のいずれか1項に記載の製造方法により製造される半導体バルク結晶。
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