JP2014180232A - 藻食性動物の餌料供給を兼用した海藻の生育方法および生育用基材 - Google Patents

藻食性動物の餌料供給を兼用した海藻の生育方法および生育用基材 Download PDF

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Abstract

【課題】コンブ等の海藻を藻食性動物の食害から防止して良好に生育させるとともに、生育した海藻の一部をウニ等の藻食性動物の餌にしてウニ等の良好な育成を図る藻食性動物の餌料供給を兼用した海藻の生育方法を提供する。
【解決手段】生分解性のロープまたはネットからなる生育用基材を海底から離して海中に浮設し、該生育用基材で海藻を生育させる方法において、海藻が成長した時期に基材の一部を海藻が付着した状態で海底に落下させ、基材の残部は海中に浮設された状態を維持して海藻を生育させることを特徴とする海藻の生育方法、およびその海藻生育用基材。
【選択図】 図3

Description

本発明は、コンブ等の海藻を藻食性動物の食害から防止して良好に生育させるとともに、生育した海藻の一部をウニ等の藻食性動物の餌にしてウニ等の良好な育成を図る藻食性動物の餌料供給を兼用した海藻の生育方法と生育用基材に関する。
磯の海水温や水質の変化、ウニやアワビなどの藻食性動物による食害などによって、コンブ等の海藻が十分に生育できずに海底の岩礁が露出してしまう磯焼け現象が問題となっており、この磯焼け現象が生じた沿岸地域においては、魚類等が生息可能な藻場の減少に伴う水産資源の減少が深刻化している。
磯焼けの対策として、コンブ等の海藻の幼芽を着生させた人工的な生育用基材を海中に設置し、この生育用基材に海藻を繁殖させて藻場を形成する方法が知られている。従来、このような生育用基材は石材やコンクリートブロック等を海底に沈めて形成されていたが、コンブ等の海藻がウニ等によって食べられる食害を防止するために、ロープやネットを海底から離して設置し、これを生育用基材として用いる方法も行われている。

一方、通常のロープやネットは高強度と耐久性を得るために合成樹脂製の材質が一般的であるが、このような耐久性の高い合成樹脂製のロープやネットを生育用基材として用いると、使用済みのロープやネット、あるいは紫外線等によって劣化したロープやネットが海中に長期間残留して環境汚染の原因になると云う問題がある。このため、生分解性樹脂によって形成したロープやネットを生育用基材として用い、使用済み後に微生物等の作用によって分解させることが知られている(特許文献1、2)。
このような生分解性樹脂からなる生育用基材は、例えば、コンブ等の海藻の幼芽を着生させたネット状の基材を海中に設置して海藻を成長させ、成長した海藻が胞子を放出し、これが海底の岩礁に着床して成長することによって海底に自然な藻場が形成され、また使用済みの基材は海中で分解して汚染源にならないことを意図している。
特開平8−242716号公報 特開2005−237357号公報
ロープやネットを生育用基材として用いた従来の藻場形成方法では、単にロープやネットを生分解性の材質にしても食害による磯焼けは解消されない。海中に浮設したロープやネットの生育用基材に海藻を生育させれば、海藻は海底から離れて生育するのでウニ等の食害から防止することはできるが、ウニ等の藻食性動物は海底に根付いて生育している海藻を従来と同じように餌にするので、食害による磯焼けは解消されない。
しかも、海藻が十分に生育しない環境ではウニ等の餌になる海藻の量が少ないのでウニ等が十分に生育せず、これを捕獲しても商品価値が低いために、捕獲せずに放置されることが多く、海底に自然に生育している海藻が依然として食害を受け、しかも海藻の量が少ないので海藻の幼芽まで藻食性動物の餌料対象になり、自然環境では磯焼け現象が一向に改善されないと云う問題がある。
本発明は、従来の上記問題を解決したものであり、ウニやアワビ等の藻食性動物に餌料を供給して水産資源としての商品価値を高めることによってこれらの漁獲を推進しつつ、コンブ等の海藻を良好に生育させることができる藻食性動物の餌料供給を兼用した海藻の生育方法とその材料を提供する。
本発明は、以下の構成によって上記問題を解決した藻食性動物の餌料供給方法を兼用した海藻の生育方法と生育用基材に関する。
〔1〕ロープ状またはネット状の基材を海底面から離して海中に浮設し、該基材に海藻を着床させて生育させる海藻の生育方法において、基材の一部が生分解性成分を含み、海藻の生育期間終期ないし生育期間経過後に生分解して基材が破断する材料によって形成されており、基材の残部は難生分解性成分からなる材料によって形成されている海藻生育用基材を用い、海藻が生育した状態で基材の一部が生分解することによって該基材に着床している海藻を海底に落下させて海底生物の餌料にして海底生物の生育を図り、基材の残部は海中に浮設した状態を維持させることによって海底生物による食害を防止して海藻を生育させることを特徴とする海藻の生育方法。
〔2〕生分解性成分からなる材料、または生分解性成分と難生分解性成分を混合して含む材料を基材の一部に用い、生分解性成分からなる材料の太さ、または生分解性成分と難生分解性成分の混合量比、または生分解性成分と難生分解性成分を混合して含む材料の太さを調整することによって海藻の生育期間終期ないし生育期間経過後に基材の一部が生分解するようにした上記[1]に記載する海藻の生育方法。
〔3〕生分解性成分としてデンプン系成分を用い、難生分解性成分としてセルロース系成分を用いる上記[2]に記載する海藻の生育方法。
〔4〕海底面から離して海中に浮設され、海藻を着床させ生育させる方法に用いられるロープ状ないしネット状の基材であって、基材の一部が生分解性成分を含み、海藻の生育期間終期ないし生育期間経過後に生分解して基材が破断する材料によって形成されており、基材の残部は難生分解性成分からなる材料によって形成されており、海中に浮設した状態を維持する海藻生育用基材。
〔5〕基材の一部が生分解性成分からなる材料、または生分解性成分と難生分解性成分を混合して含む材料によって形成され、(イ)生分解性成分からなる材料については該成分の種類、または該材料の太さ、(ロ)生分解性成分と難生分解性成分を混合して含む材料については、該成分の種類、生分解性成分と難生分解性成分の混合量比、またはその材料の太さを調整することによって、海藻の生育期間終期ないし生育期間経過後に基材の一部が生分解して破断する上記[4]に記載する海藻生育用基材。
〔具体的な説明〕
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の海藻の生育方法は、ロープ状またはネット状の基材を海底面から離して海中に浮設し、該基材に海藻を着床させて生育させる海藻の生育方法において、基材の一部が生分解性成分を含み、海藻の生育期間終期ないし生育期間経過後に生分解して基材が破断する材料によって形成されており、基材の残部は難生分解性成分からなる材料によって形成されている海藻生育用基材を用い、海藻が生育した状態で基材の一部が生分解することによって該基材に着床している海藻を海底に落下させて海底生物の餌料にして海底生物の生育を図り、基材の残部は海中に浮設した状態を維持させることによって海底生物による食害を防止して海藻を生育させることを特徴とする海藻の生育方法である。
本発明の海藻の生育方法について、各工程の概略を図1〜図3に示す。
海藻を生育させる基材1は、浮設手段により海底8から離れた深さ浮設される。海底から離れて浮設することによって、海底に生息するウニやアワビなどの藻食性動物の食害を防止することができる。
浮設手段としては、例えば、海面に浮かべた浮子3を使用し、この浮子3に基材1を吊り下げて支持させる。基材1はロープ6によって浮子3に連結すればよい。さらに、基材1はアンカー部材4が取り付けられたアンカーロープ5の上端に連結して海中を浮遊しないように固定する(図1参照)。
図2に示すように、基材1を海底から離して海中に浮設し、該基材1に海藻を着床させて生育させる。あるいは、海藻の胞子を予め付着させた基材1を海中に浮設して海藻を生育させる。なお、本発明において、基材に海藻を着床させて生育させるとは海中に設置した基材に海藻の胞子を着床させて海藻生育させる場合に限らず、胞子を着床させた基材を海中に設置して海藻を生育させる場合も含む。
本発明の海藻の生育方法は、海藻が成長した時期に基材の一部2を海藻7が付着した状態で生分解させて海底8に落下させる(図3参照)。海底に落下した海藻7はウニなどの藻食性動物9の餌になる。一方、基材の残部11は海中に浮設した状態を維持させて海藻の生育を促す。
本発明の生育方法は、好ましくは、[A]ロープ状ないしネット状の基材であって、基材の一部が生分解性成分を含み、海藻の生育期間終期ないし生育期間経過後に生分解して基材が破断する材料によって形成されており、一方、基材の残部は難生分解性成分からなる材料によって形成されている海藻生育用基材を用いる。ここで、生分解性成分とは自然環境下で容易に分解する成分であり、難生分解性成分とは自然環境下で生分解性成分よりは分解し難い成分である。難生分解性成分も海中設置後2年〜3年で生分解する材料を用いることによって基材全体が最終的に自然に分解されるので、環境汚染を防止することができる。
上記海藻生育用基材[A]において、基材の一部が海藻の生育期間終期ないし生育期間経過後に生分解して基材が破断するようにするには、[B]基材の一部を生分解性成分からなる材料、または生分解性成分と難生分解性成分を混合して含む材料によって形成し、(イ)生分解性成分からなる材料については該成分の種類、または該材料の太さ、(ロ)生分解性成分と難生分解性成分を混合して含む材料については、該成分の種類、生分解性成分と難生分解性成分の混合量比、またはその材料の太さを調整すればよい。本発明はこのような海藻生育用基材[A]、[B]を含む。
基材の一部に用いる生分解性成分としては、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネートなどの化学合成系成分、デンプン系成分、キトサン/セルロース、酢酸セルロースなどの天然物系成分、PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)などの微生物系成分などが知られている。難生分解性成分としては、セルロース系成分などが知られている。
例えば、生分解性成分としてデンプンを用い、難生分解性成分としてセルロースを用いると、夏期の海中の平均的な環境下(水温、波浪の負荷、海藻の重量など)において、セルロース100wt%の基材は海中設置後約300日経過後でも殆ど分解しない。一方、デンプン100wt%の基材は、海中設置後、基材強度が次第に低下し、波浪の負荷や海藻の重量による負荷を受けると、設置後約300日経過前でも破断する。また波浪や海藻による負荷が無くても、設置後約300日経過後には基材の強度が半分以下に減少し、約500日経過後には材料が全て分解して消失する。
そこで、基材の一部にセルロース系成分とデンプン系成分を配合した材料を用い、セルロース系成分とデンプン系成分の配合量比、あるいは材料の太さを調整することによって、海藻の生育中あるいは生育後に、基材の一部を海藻が付着した状態で生分解させて海底に落下させることができる。一方、基材の残部はセルロース系成分が100wt%の材料を用いることによって、海藻生育中および生育後も生分解せずに海中に浮設した状態を維持させることができる。
生分解性成分の材料によって形成した基材Aと、難生分解性成分の材料によって形成した基材Bを併用する態様としては、例えば、ロープ状の基材を並列に並べる場合、基材Aと基材Bを並列に浮設した状態において、難生分解性の基材Bを多数設けた間に生分解性の基材Aが挟み込まれた状態に配置すれば良い。ネット状に基材を設置する場合には、一部に生分解性の基材Aを織り込んで形成したネットを用いれば良い。
また、図4に示すように、難生分解性の基材1に適当な長さの紐10を取り付け、生分解性成分を含有する材料によって該紐10を形成する。該生分解性成分の量は海藻が成長した時期に分解するように調整すればよい。
本発明の生育方法では、浮設された基材1にコンブ等の海藻7の胞子が着生し、あるいは海藻の胞子を予め着生させた基材1を浮設することによって、海藻7が海底8から離れた状態で成長する。例えば、秋季に浮設した基材1では冬季を経て春季および夏季に海藻7が成長する。この時期に海藻7は海底から離れた状態で成長するので、ウニ等による食害を受けず、十分に成長することができる。
海藻7が成長した夏季に、海藻7が付着した状態で基材1の一部が海底に落下し、十分に成長した海藻7が海底8に生息するウニ等の藻食性動物9の餌料となる。夏季に水温が上昇してウニ等の藻食性動物9の活動が活発化する時期に海藻7が餌になるのでウニ等の藻食性動物9の生育が促進され、ウニでは実入りの良い状態になり水産資源としての商品価値が高まる。
ウニ等の藻食性動物9の商品価値が高まれば、良好な収入源となるので漁獲量が増え、ウニ等の藻食性動物9の生息密度が低下し、海底での藻食性動物9による食害をさらに抑制することができる。磯焼けの主な原因としてウニ等による食害が指摘されているので、この食害を効果的に抑制されることによって、磯焼け防止の効果も得られる。また、海底に脱落した海藻の一部が藻食性動物によって食べられずに残ると、その胞子が海底の岩礁に着床し、あるいは再び基材に着床して新たに成長することによって藻場の形成環境が促される。
本発明の海藻の生育方法は、海藻が成長した時期に、海藻が付着した状態で基材の一部を海底に落下させるので、成長した海藻の一部が藻食性動物の餌料になり、藻食性動物の生育が促進される。このためウニ等の藻食性動物の実入りが良くなり商品価値が高くなるので、その捕獲が促進される。一方、基材の残部は海中に浮設された状態を維持するので、藻食性動物の食害を受けず海藻が成長し、品質のよいコンブやワカメなどの海藻を十分に収穫することができる。
本発明の海藻の生育方法によれば、藻食性動物の食害防止と海藻の生育とが同時に行われるので磯焼けを効果的に防止することができ、良好な藻場を形成することができる。
また、本発明の方法で使用する生育用基材について、基材残部を形成する難生分解性成分の材料として、一部の基材に用いる生分解性成分よりも分解し難いが2〜3年の期間で生分解する材料を用いることによって、基材全体が最終的に自然に分解されるので、環境汚染を防止することができる。
本発明の海藻の生育方法において、基材の浮設状態を示す概略説明図。 本発明の海藻の生育方法において、海藻の生育状態を示す概略説明図。 本発明の海藻の生育方法において、一部の基材を海底に落下させ、他の基材は浮設状態であることを示す概略説明図。 生育用基材に紐を取り付けた状態を示す概略説明図。 実施例の試験結果を示すグラフ。
〔実施例〕
生分解性成分を含む材料からなる基材(ロープ)と難生分解性成分の材料からなる基材(ロープ)について海中での分解速度および耐久性について実験を行った。
<使用材料>生分解性成分としてデンプンを含む材料を用い、難生分解性成分としてセルロースを含む材料を用いた。これらの配合割合を表1に示した。
<試験方法>表1の材料(ロープ)を海水中(水温7〜14℃)に所定日数(0日、103日、236日、298日)浸した後に、各材料の引張強度を測定し、経過日数毎の引張強度を測定した。測定はアムスラー型油圧引張試験機を用い、乾時の引張強度(N)を測定した。測定時の条件は室温21℃、RH57%、サンプル数10である。
ロープに作用する荷重はロープを張るために負荷される水平力と8月の平均的な波浪(波高0.5m、周期6s、設置水深1m)による水平力の合力とした。
この結果を図5に示す。
Figure 2014180232
図示するように、海水に湿潤後、日数が経過するにつれて、材料A〜Dは強度が低下するが、材料Aの強度低下は僅かであり、約300日経過後でも40N以上の強度を有する。一方、材料Dは強度低下が著しく、約300日経過後には基材の強度が半分以下まで低下し、約500日経過後には材料全てが分解して消失する。材料B、Cは約300日経過後には基材の強度が約20%〜25%程度減少し、デンプンの含有量が多くなるほど基材の強度が低下する。
過去の実績から、基材(ロープ)10mにコンブ10kg/mが297日経過までに生育すると想定した場合、基材に加わるコンブの生育による重量負荷(目標値1、目標値2)を図5のグラフ中に示す。目標値1(破線)は約190本の原糸を撚り合せて形成した単体ロープ1本に加わる荷重を1本の原糸あたりに換算した荷重を示す。目標値2(一点破線)は上記単体ロープ3本を撚り合せた3本ロープについて、該3本ロープに加わる荷重を1本の原糸あたりに換算した荷重を示す。なお、297日経過後(9月以降)はコンブが枯死し流出するため荷重が軽減するので対象としない。
図示するように、コンブの生育によって、基材には概ね目標値1のラインと目標値2のラインに挟まれる範囲の荷重が加わる。従って、生分解性成分を含む基材の一部は、この範囲の荷重によって破断するように生分解性成分の含有量を調整し、基材の残部は上記日数経過後でも破断しないように難生分解性成分の含有量を増やせばよい。
このように、生分解性成分(デンプン等)および難生分解性成分(セルロース等)の配合割合を調整することによって、基材が生分解して破断する時期を調整することができるので、基材を設置する環境下においてコンブ等の海藻の生育状態に応じて基材の一部が分解破断する時期を調整すればよい。
1−生育用基材、2−基材の一部、3−浮子、4−アンカー部材、5−アンカーロープ、6−連結用ロープ、7−海藻、8−海底、9−藻食性動物、10−紐、11−基材の残部。

Claims (5)

  1. ロープ状またはネット状の基材を海底面から離して海中に浮設し、該基材に海藻を着床させて生育させる海藻の生育方法において、基材の一部が生分解性成分を含み、海藻の生育期間終期ないし生育期間経過後に生分解して基材が破断する材料によって形成されており、基材の残部は難生分解性成分からなる材料によって形成されている海藻生育用基材を用い、海藻が生育した状態で基材の一部が生分解することによって該基材に着床している海藻を海底に落下させて海底生物の餌料にして海底生物の生育を図り、基材の残部は海中に浮設した状態を維持させることによって海底生物による食害を防止して海藻を生育させることを特徴とする海藻の生育方法。
  2. 生分解性成分からなる材料、または生分解性成分と難生分解性成分を混合して含む材料を基材の一部に用い、生分解性成分からなる材料の太さ、または生分解性成分と難生分解性成分の混合量比、または生分解性成分と難生分解性成分を混合して含む材料の太さを調整することによって海藻の生育期間終期ないし生育期間経過後に基材の一部が生分解するようにした請求項1に記載する海藻の生育方法。
  3. 生分解性成分としてデンプン系成分を用い、難生分解性成分としてセルロース系成分を用いる請求項2に記載する海藻の生育方法。
  4. 海底面から離して海中に浮設され、海藻を着床させ生育させる方法に用いられるロープ状ないしネット状の基材であって、基材の一部が生分解性成分を含み、海藻の生育期間終期ないし生育期間経過後に生分解して基材が破断する材料によって形成されており、基材の残部は難生分解性成分からなる材料によって形成されており、海中に浮設した状態を維持する海藻生育用基材。
  5. 基材の一部が、生分解性成分からなる材料、または生分解性成分と難生分解性成分を混合して含む材料によって形成され、(イ)生分解性成分からなる材料については該成分の種類、または該材料の太さ、(ロ)生分解性成分と難生分解性成分を混合して含む材料については、該成分の種類、生分解性成分と難生分解性成分の混合量比、またはその材料の太さを調整することによって、海藻の生育期間終期ないし生育期間経過後に基材の一部が生分解して破断する請求項4に記載する海藻生育用基材。
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