JP2014180080A - 制御装置及び方法並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】1以上の二次電池セル13を備えた複数の組電池50をそれぞれ並列接続させる制御装置であって、各組電池50の電圧値を算出するアーム電圧算出部22と、各組電池50の推定された内部抵抗値を推定する内部抵抗値推定部23と、組電池50の電圧値と、組電池50の推定された内部抵抗値とに基づいて、並列接続される複数の組電池50間に流れる還流電流値を推定する還流電流値推定部24と、並列接続される複数の組電池50間の還流電流値が、所定の閾値より小さいか否かに基づいて、並列接続させるか否かを判定する判定部25とを具備する。
【選択図】図1
Description
例えば、下記特許文献1では、並列接続される複数の二次電池を備える電源システムにおいて、切り離した二次電池の電圧と、切り離されていない他の二次電圧の電圧差が閾値未満の場合に、切り離した二次電池を他の二次電池と接続する技術が開示されている。
また、並列接続した組電池間に生じる電圧差が所定値未満であっても、電池の内部抵抗の差や温度差等に起因して流れる還流電流が大きくなることが推定されるにも関わらず、上記特許文献1の方法では、組電池間を接続する際の還流電流については一切考慮されていなかった。そのため、上記特許文献1の方法では、実際には並列接続しない方が良いと考えられる場合であっても、電圧差が条件を満たしていることから並列接続してしまい、大きな還流電流が流れてしまうという問題があった。
本発明は、1以上の二次電池セルを備えた複数の組電池をそれぞれ並列接続させる制御装置であって、各前記組電池の電圧値を算出する電圧値算出手段と、各前記組電池の内部抵抗値を推定する内部抵抗値推定手段と、前記組電池の電圧値と、前記組電池の推定された前記内部抵抗値とに基づいて、並列接続される複数の前記組電池間に流れる還流電流値を推定する還流電流値推定手段と、並列接続される複数の前記組電池間の前記還流電流値が、所定の閾値より小さいか否かに基づいて、並列接続させるか否かを判定する判定手段とを具備する制御装置を提供する。
このように、各組電池から得られる情報に基づいて、並列接続時に接続する組電池間に流れ得る還流電流値を推定し、還流電流値が閾値より小さいか否かに応じて並列接続の可否が判定されるので、有識者が直接現品を確認する手間を削減でき、作業工数の削減や安全性の向上に繋がる。
これにより、還流電流値が閾値より小さい組電池の組み合わせを確実に選定することができる。
接続切替手段を設けることにより、簡便に組電池の接続非接続が切り替えられる。
組電池の電圧値に基づいて接続順序を決定することにより、例えば、還流電流値が小さくなる組電池の組み合わせを確実に選定することができる。また、最適な接続順序を決定することで最大数の接続組み合わせが期待できる。なお、最大数の接続組み合わせとは、例えば、接続対象の組電池が4個で、還流電流値が閾値以上流れてしまう組電池の組み合わせがあった場合に、その組み合わせを除いた他の接続可の組電池の組み合わせの数である。すなわち、接続順序が決まっていないと接続不可となるが、接続順序を決定することにより、接続可の組電池を最大3個並列接続することが期待できる。
還流電流値が閾値以上となる組電池間を並列接続させることを防ぎ、接続不可である旨を関係者に知らせることができる。組電池間を接続させないようにするには、例えば接続切替手段を非接続状態にする等の方法がある。
外部抵抗素子を組電池と接続することにより、組電池の電圧が放電でき、積極的に組電池の電圧を低下させることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電池監視システム100の概略構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る電池監視システム100は、複数のCMU10a,10b、電池管理装置(以下「BMU:Battery Management Unit」という)20、複数の組電池(以下「アーム」という)50a,50b、及び接続切替部(接続切替手段)60a,60bを主な構成として備えている。なお、以下特に明記しない場合には、CMUはCMU10、アームはアーム50、及び接続切替部は接続切替部60として記載する。また、本実施形態においては、BMU20に制御装置21が設けられていることとして説明する。また、本実施形態に係る電池監視システムにおいて、アーム(組電池)は並列に2つ接続したものを例に挙げて説明するが、並列接続数はこれに限られず、特に上限を設定しない。
各二次電池セル13には、二次電池セル13の電圧を検出する電圧センサ(図示略)、温度を検出する温度センサ(図示略)がそれぞれ設けられている。電圧センサ及び温度センサの検出結果(以下、「電池電圧情報」という)は、各アーム50に対応して設けられたCMU10に出力される。なお、図1に示すように本実施形態においてアーム50は、4つの二次電池セル13を1つのアームとしているが、セル数はこれに限定されるものではない。また、上記二次電池は、例えば、リチウムイオン電池、鉛蓄電池である。
また、各アーム50は、接続非接続を切り替える接続切替部60を介してそれぞれ並列接続される。接続切替部60は、例えば、コンタクタなどである。接続切替部60が接続状態にされると、接続切替部60が接続状態にされたアーム50間が並列接続され、オン状態にされた接続切替部60に対応するアーム50が負荷41と接続される。
BMU20は、制御装置21を備えている。制御装置21は、図1に示されるように、アーム電圧算出部(電圧値算出手段)22と、内部抵抗値推定部(内部抵抗値推定手段)23と、還流電流値推定部(還流電流値推定手段)24と、判定部(判定手段)25と、制御部26と、記憶部27とを備えている。
I=(V1−V2+α)/ΣR1 (1)
電池監視システム100の始動時、BMU20の電源が投入され、BMU20が起動する。第1アーム50a,第2アーム50bの各二次電池セル13から計測される、電圧値、温度値、及び劣化程度を含む電池電圧情報が、それぞれ対応するCMU10a,10bに出力される。CMU10a,10bからBMU20に各電池電圧情報が出力され、BMU20の制御装置21が電池電圧情報を取得すると、アーム50毎の電圧値が算出される(図2のステップSA1)。電池電圧情報に基づいて、二次電池セル13の内部抵抗値が推定される(図2のステップSA2)。算出されたアーム毎の電圧値、及び推定された内部抵抗値に基づいて、還流電流値が推定される(図2のステップSA3)。
なお、本実施形態においては、BMU20の制御装置21は、始動時に動作フローが開始することとして説明していたがこれに限定されず、例えば、メンテナンス後の起動時等であってもよいこととする。
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
上記実施形態に置いては、アーム(組電池)が2つの場合を例に挙げて説明していたが、3つ以上の場合には、還流電流値推定部24は以下のような還流電流値の推定を行うこととしてもよい。
還流電流値推定部24は、全アーム50のそれぞれの組み合わせを並列接続した場合(全通りの場合)の還流電流値を推定する。また、還流電流値推定部24は、並列接続済みのアームと、接続されていない残りのアームとのそれぞれの組み合わせを並列接続した場合の還流電流値を繰り返し推定する。
このように、並列接続済みのアームと、残りのアームとの間に流れ得る還流電流値をも推定することにより、3つ以上のアームを有する電池監視システムであっても、簡便かつ安全にアームの並列接続ができる。
また、接続不可の情報に基づいて、アーム50個々に充放電を行い、接続対象の各アーム50の電圧が所定の範囲内に収まった場合に、再度、還流電流値を推定し、接続対象の各アーム50を並列接続させるか否かを判定してもよい。
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。本第2の実施形態に係る電池監視システムは、組電池(アーム)を3つ以上備える点で第1の実施形態と異なる。以下、本実施形態の電池監視システムについて、組電池(アーム)を3つ備える場合を例にとって説明することとし、第1の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
また、判定部は、例えば、極端に大きい電圧値Vxのアームがあり、還流電流値が大きくなる等の理由により他の残りのアームと接続不可と判定する場合には、極端に大きい電圧値Vxのアームは並列接続せずに、他の残りのアームのみを並列接続させるようにし、順序を決定してもよいことする。
20 BMU(電池管理装置)
21 制御装置
22 アーム電圧算出部(電圧値算出手段)
23 内部抵抗値推定部(内部抵抗値推定手段)
24 還流電流値推定部(還流電流値推定手段)
25 判定部(判定手段)
26 制御部
27 記憶部
50a,50b アーム(組電池)
60a,60b 接続切替部(接続切替手段)
Claims (8)
- 1以上の二次電池セルを備えた複数の組電池をそれぞれ並列接続させる制御装置であって、
各前記組電池の電圧値を算出する電圧値算出手段と、
各前記組電池の内部抵抗値を推定する内部抵抗値推定手段と、
前記組電池の電圧値と、前記組電池の推定された前記内部抵抗値とに基づいて、並列接続される複数の前記組電池間に流れる還流電流値を推定する還流電流値推定手段と、
並列接続される複数の前記組電池間の前記還流電流値が、所定の閾値より小さいか否かに基づいて、並列接続させるか否かを判定する判定手段と
を具備する制御装置。 - 前記還流電流値推定手段は、全前記組電池のそれぞれの組み合わせを並列接続した場合の還流電流値を推定する請求項1に記載の制御装置。
- 各前記組電池は、接続非接続を切り替える接続切替手段を介して接続される請求項1または請求項2に記載の制御装置。
- 前記判定手段は、前記組電池の電圧値に基づいて、並列接続させる前記組電池の接続順序を決定する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の制御装置。
- 前記判定手段は、前記還流電流値が前記閾値以上であると判定する場合に、接続不可であることを判定結果として出力し、前記還流電流値が前記閾値以上とされた前記組電池間を接続させないようにする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の制御装置。
- 前記判定手段は、前記還流電流値が前記閾値以上であると判定する場合に、前記組電池に外部抵抗素子を接続させ、前記組電池の電圧を低下させる請求項1から請求項4のいずれかに記載の制御装置。
- 1以上の二次電池セルを備えた複数の組電池をそれぞれ並列接続させる制御方法であって、
各前記組電池の電圧値と、推定された各前記組電池の内部抵抗値とに基づいて、並列接続される複数の前記組電池間に流れる還流電流値を推定し、並列接続される複数の前記組電池間の前記還流電流値が、所定の閾値より小さいか否かに基づいて、並列接続させるか否かを判定させる制御方法。 - 1以上の二次電池セルを備えた複数の組電池をそれぞれ並列接続させる制御プログラムであって、
各前記組電池の電圧値を算出する算出処理と、
各前記組電池の内部抵抗値を推定する第1推定処理と、
前記組電池の電圧値と、前記組電池の推定された前記内部抵抗値とに基づいて、並列接続される複数の前記組電池間に流れる還流電流値を推定する第2推定処理と、
並列接続される複数の前記組電池間の前記還流電流値が、所定の閾値より小さいか否かに基づいて、並列接続させるか否かを判定する判定処理と
をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
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