JP2014178861A - 異常運転行動検出装置 - Google Patents

異常運転行動検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014178861A
JP2014178861A JP2013052115A JP2013052115A JP2014178861A JP 2014178861 A JP2014178861 A JP 2014178861A JP 2013052115 A JP2013052115 A JP 2013052115A JP 2013052115 A JP2013052115 A JP 2013052115A JP 2014178861 A JP2014178861 A JP 2014178861A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mode
value
driving
deviation amount
abnormal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013052115A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6047708B2 (ja
Inventor
Yoshiji Bando
誉司 坂東
Masuzo Egawa
江川  万寿三
Takatomi Kubo
孝富 久保
Ryunosuke Hamada
龍之介 濱田
Kazushi Ikeda
和司 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nara Institute of Science and Technology NUC
Denso Corp
Original Assignee
Nara Institute of Science and Technology NUC
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nara Institute of Science and Technology NUC, Denso Corp filed Critical Nara Institute of Science and Technology NUC
Priority to JP2013052115A priority Critical patent/JP6047708B2/ja
Priority to DE102014204792.7A priority patent/DE102014204792A1/de
Priority to US14/210,669 priority patent/US9111400B2/en
Publication of JP2014178861A publication Critical patent/JP2014178861A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6047708B2 publication Critical patent/JP6047708B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07CTIME OR ATTENDANCE REGISTERS; REGISTERING OR INDICATING THE WORKING OF MACHINES; GENERATING RANDOM NUMBERS; VOTING OR LOTTERY APPARATUS; ARRANGEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS FOR CHECKING NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • G07C5/00Registering or indicating the working of vehicles
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07CTIME OR ATTENDANCE REGISTERS; REGISTERING OR INDICATING THE WORKING OF MACHINES; GENERATING RANDOM NUMBERS; VOTING OR LOTTERY APPARATUS; ARRANGEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS FOR CHECKING NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • G07C5/00Registering or indicating the working of vehicles
    • G07C5/08Registering or indicating performance data other than driving, working, idle, or waiting time, with or without registering driving, working, idle or waiting time

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Abstract

【課題】異常時行動モデルを用いることなくドライバの異常な運転行動を検出する異常運転行動検出装置を提供する。
【解決手段】異常運転行動検出装置1では、正常時の運転行動をモデル化することで定義された運転モードz,行動モデルAzを用いて求められるモード確率p(zt |Xt )及び乖離量dz,t を統合した期待値Et を用いて、異常な運転行動の有無を検出する。従って、異常運転行動検出装置1によれば、異常な運転行動の有無を、異常時の運転行動をモデル化した異常時行動モデルを用いることなく検出することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の走行状態やドライバの操作状態に基づいてドライバの異常な運転行動を検出する異常運転行動検出装置に関する。
従来、車両の走行状態やドライバの操作状態を表す観測値に基づき、ドライバの異常な運転行動を検出する装置の一つとして、ドライバが正常な運転状態であるときの運転行動をモデル化した行動モデル(正常時行動モデル)と、ドライバが異常な運転状態(例えば、居眠り状態等)であるときの運転行動をモデル化した行動モデル(異常時行動モデル)を使用するものが知られている。具体的には、正常時行動モデルと異常時行動モデルを用いて、過去の観測値から現時点の観測値をそれぞれ推定し、実際に観測された現時点の観測値が、求められた二つの推定値のどちらにより近いかによって、正常,異常を判定するものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−154675号公報
ところで、異常時行動モデルを生成するためには、異常な運転行動をしているときの観測値を収集する必要がある。しかし、そのようなデータは、収集すること自体が非常に困難であるという問題があった。更に、異常な運転行動には様々なバリエーションが存在するため、その全てを想定して準備することは不可能であり、精度の高い異常判定を行うことが困難であるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するために、異常時行動モデルを用いることなくドライバの異常な運転行動を検出する異常運転行動検出装置を提供することを目的とする。
本発明の異常運転行動検出装置は、観測値取得手段と、モード確率算出手段と、乖離量算出手段と、異常検出手段とを備える。観測値取得手段は、自車両の走行状態及びドライバが自車両を操作したときの操作状態の少なくとも一方の状態を表す観測値を繰り返し取得する。モード確率算出手段は、観測値取得手段が観測値を取得する毎に、正常時の運転行動をモデル化することによって定義された複数の運転モードのうち、現時点の運転モードがいずれに該当するかを確率的に表したモード確率を、観測値の時系列から求める。乖離量算出手段は、正常時の運転行動をモデル化することによって運転モード毎に定義された行動モデルを用いて過去の観測値から推定値を求め、その推定値に対する観測値取得手段で取得された最新の観測値のずれを表した乖離量を求める。異常検出手段は、モード確率及び乖離量から求めた判定値に従って、運転行動の異常の有無を検出する。
なお、運転モード毎に定義された行動モデルは、その運転モードにおける代表的な運転挙動を表すものであり、乖離量は、その代表的な運転挙動からのずれを表したものとなる。また、モード確率は、観測された運転挙動(観測値の系列)が、各運転モードにおいてどの程度の確率で生じるか尤度として推定される各運転モードの確率を表している。
このように本発明の異常運転行動検出装置によれば、正常時の運転行動をモデル化することで定義された運転モード,行動モデルを用いて求められるモード確率及び乖離量を統合した判定値を用いて、異常な運転行動の有無を検出している。従って、本発明の異常検出装置によれば、異常な運転行動の有無を、異常時の行動モデルを用いることなく、ロバストに精度良く検出することができる。
なお、運転モード及び行動モデルは、ベータ過程自己回帰隠れマルコフモデル(BP−AR−HMM)を利用して定義されたものを使用することが望ましい。この場合、運転モードの数を、モデル化に使用するサンプルデータから決めることができ、サンプルデータの分布から人為的に運転モードの数を決める場合と比較して、運転モードの識別性を向上させることができる。
また、本発明は、前述した異常運転行動検出装置の他、異常運転行動検出装置を構成要素とするシステム、異常運転行動検出装置を構成する各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム、異常運転行動検出方法など、種々の形態で実現することができる。
運転支援システムの全体構成を示すブロック図である。 (a)が自己回帰隠れマルコフモデルのパラメータ、(b)がガウス分布のパラメータを示す説明図である。 判定部が実行する異常行動判定処理の内容を示すフローチャートである。 判定部が実行する苦手操作検出処理の内容を示すフローチャートである。 動作例における運転モードと観測値の関係を示した説明図である。 (a)が観測値と運転モードとの関係を例示するグラフ、(b)が走行コースを走行中に推定された運転モードと、その運転モードが推定された位置の関係を示すグラフである。 観測値と行動モデルに基づく予測値との関係を例示するグラフである。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
<全体構成>
本発明が適用された運転支援システムは、図1に示すように、当該システムを搭載した車両(以下「自車両」という)の走行状態やドライバが自車両を操作したときの操作状態を検出するための各種センサからなる車両センサ群2と、車両センサ群2での検出結果に従って、ドライバの異常な運転行動の有無等を検出する異常運転行動検出装置1と、自車両に搭載されたディスプレイや音響設備からなり、異常運転行動検出装置1での検出結果を、ドライバに対して視覚的(文字,図形,光等)又は聴覚的(音声,警報音等)に情報提供する情報提供装置3を備えている。
車両センサ群2によって検出される走行状態としては、例えば、車速,縦・横加速度、先行車両との距離や相対速度等があり、操作状態としては、例えば、アクセル開度率、ブレーキMC圧、ステアリング操舵角等がある。これらの走行状態や操作状態を検出する個々のセンサは周知のものであるため、説明を省略する。
<自己回帰隠れマルコフモデル>
異常運転行動検出装置1では、時系列データのモデリング手法の一つである自己回帰隠れマルコフモデル(AR−HMM)を適用した処理を実行するため、まず、AR−HMMで使用するパラメータについて説明する。
図2(a)は、運転挙動の生成モデルをAR−HMMで表したものであり、tは時刻、xt は時刻tにおける観測値(ここでは、車両センサ群2から得られる検出結果)、zt は時刻tにおける運転挙動のモード(以下「運転モード」という)のインデクスを表現したものである。なお、隠れ状態である運転モードzt は直接観測できないため、観測値の系列Xt ={x1 ,x2 ,…,xt }から、隠れ状態(運転モード)の系列Zt ={z1 ,z2 ,…,zt }を推測する。
以下では、個々の運転モードを小文字のアルファベットa,b,c,…で表すものとし、運転モードzと表記した場合は、複数ある運転モードa,b,c,…のうちいずれかを指すものとする。この運転モード自体は直接観測できないため、隠れ状態として扱われる。なお、個々の運転モードa,b,c,…は、ある状況において観測される特定の運転挙動あるいは特定の運転操作を、その運転挙動や運転操作の傾向毎に分割したものである。つまり、運転モードは、車両センサ群2で観測されたデータの時系列挙動を幾つかのまとまりに分割した際のクラスタインデクスであり、これは運転挙動や運転操作を構成する要素として捉えることもできる。
また、運転モードzでの平常時(異常な運転をしていないとき)の平均的な運転挙動の時間変化を記述したモデルである行動モデルをAz、ガウス分布に従うノイズをε、運転モードz間の遷移確率であるモード遷移確率をπzとすると、自己回帰過程は(1)〜(3)式によって表すことができる。但し、各運転モードa,b,c,…における観測値の分布はそれぞれガウス分布に従うものとして、図2(b)に示すように、運転モードzで観測される観測値の確率分布(ガウス分布)を定義するパラメータである平均をμz、分散をΣz(以下総称して「モード分布パラメータ」ともいう)で表すものとする。また(2)(3)式において、記号「〜」の左辺は、右辺に示す分布からのサンプル値であることを示す。
Figure 2014178861
これらのパラメータAz,πz,μz,Σzを定義する際には、平常運転時(異常な運転行動をしていないとき)の観測値を学習データとし、学習アルゴリズムとしては、forward-backward algorithm等の既存のアルゴリズムを利用する。概略的には、各学習データに隠れ状態を割り当てながら、同じ隠れ状態が割り当てられた学習データを利用して個々の運転モードzのモード分布パラメータμz,Σzを算出する。学習データから推定された運転モードzの系列を用いて、個々の運転モードz間の遷移回数をカウントして、そのカウント結果からモード遷移確率πzを算出するという処理の流れとなる。ベータ過程自己回帰隠れマルコフモデル(BP−AR−HMM)を利用すれば運転モードの数も含めて自動的に決定することができる。
このようなBP−AR−HMMを利用して各種パラメータを算出する方法の詳細については、例えばE. B. Fox, E. B. Sudderth, M. I. Jordan, and A. S. Willsky, "Sharing features among dynamical systems with beta processes," Advances in Neural Information Processing Systems, Vol. 22, pp. 549-557 (2009)に記述されているため、ここでは説明を省略する。
<異常運転行動検出装置>
異常運転行動検出装置1は、AR−HMMを定義する各種パラメータを記憶する記憶部10と、記憶部10に記憶されたパラメータ及び車両センサ群2から取得した観測値xt に従って異常な運転行動の有無や苦手な運転操作を検出するための処理等を実行する処理実行部20とを備える。
記憶部10は、モード遷移確率πzを記憶するモード遷移確率記憶部11と、運転モードz毎にその運転モードzのモード分布パラメータμz,Σzを記憶するモード分布記憶部12と、運転モードz毎にその運転モードzの行動モデルAzを記憶する行動モデル記憶部13とを備える。
処理実行部20は、車両センサ群2から繰り返し検出結果(観測値xt )を取得する観測値取得部24と、モード遷移確率πz及びモード分布パラメータμz,Σzを用い、過去から現時点までに得られた観測値xt の時系列Xt に基づいてモード確率p(zt |Xt )を算出するモード確率算出部21と、行動モデルAz及びモード分布パラメータμz,Σzを用い観測値xt に基づいて、運転モードz毎に、その運転モードzからのずれの大きさを表す正規化乖離量dz,t を算出する乖離量算出部22と、モード確率算出部21で算出されたモード確率p(zt |Xt )と乖離量算出部22で算出された正規化乖離量dz,t に基づいて異常行動を判定する判定部23を備えている。
なお、処理実行部20は、CPU,ROM,RAMからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されたものである。処理実行部20を構成する各部21〜24は、CPUが実行する処理によって実現され、ROMにはその処理を実行するためのプログラムが記憶されている。
<<モード確率算出部>>
モード確率算出部21では、最初の観測値x1 を取得したときには、モード分布記憶部12に記憶されたモード分布パラメータμz,Σzを用いて、全ての運転モードzについて、観測値x1 が、それぞれの運転モードz={a,b,c,…}から生成された確率p(x1 |z)を求め、これをモード確率p(zt |Xt )の初期値とする。
以後、観測値xtを取得すると、モード分布パラメータμz,Σzを用いて確率p(xt |z)を求めると共に、モード遷移確率πzと前サイクルで求めたモード確率p(zt-1 |Xt-1 )とを用いて、運転モードz毎に今サイクルで運転モードzとなる確率P(z)を推定する。更に、p(xt |z)を尤度、P(z)を事前確率として使用し、ベイズ推定によってモード確率p(zt |Xt )を求める。
このようにして求められるモード確率p(zt |Xt )は、いずれかの運転モードzに従った運転操作が行われている場合には、その運転モード(以下「該当運転モード」という)zの確率が大きな値となり、それ以外の運転モードzの確率は小さな値となる。また、運転操作がいずれの運転モードzにも従っていない場合には、突出して大きな確率を有する運転モードzが存在せず、全ての運転モードzの確率が中間的な値(上述した該当運転モードzの確率とそれ以外の運転モードzの確率との間の大きさ)となる。
<<乖離量算出部>>
乖離量算出部22は、前サイクルの観測値xt-1 を記憶する観測値記憶部221と、今サイクルの観測値(実測値)xt が、前サイクルの観測値xt-1 と行動モデルAzを用いて予測した観測値(予測値)からどの程度ずれているのかを表す乖離量(ずれ量)εz,t を運転モードzのそれぞれについて求めるずれ量算出部222と、ずれ量算出部222で算出された乖離量εz,t を、各運転モードzにおいて、その乖離量εz,t を持った観測値xt が生成される確率を利用して正規化した正規化乖離量dz,t を生成する正規化部223を備える。
具体的には、ずれ量算出部222では、(4)式に従って乖離量εz,t を算出し、正規化部223では、(5)式に従って、正規化乖離量dz,t を算出する。
Figure 2014178861
N(εz,t |μz,Σz)は、運転モードzにおいて乖離量がεz,t となる観測値xt が生成される確率を表しており、乖離量εz,t が平均値μzからはずれるほど小さな値となる。このため、(5)式では、その逆数をとることにより、乖離量εz,t が平均値μzからはずれるほど、大きな値をとる正規化乖離量dz,t に変換している。以下では、正規化乖離量dz,t のことを単に乖離量と呼ぶ。
<<判定部>>
判定部23では、異常行動判定処理231と、苦手操作検出処理232を実行する。
まず、異常行動判定処理231について説明する。本処理は、車両センサ群2から取得した観測値xt に基づいて、モード確率p(zt |Xt )及び乖離量dz,t が算出される毎に起動する。
本処理が起動すると、図3に示すように、(6)式に従って、モード確率p(zt |Xt )を重みとして乖離量dz,t を重み付け加算することによって乖離量の期待値Et を算出する(S110)。
Figure 2014178861
この期待値Et は、運転操作がいずれかの運転モードz(該当運転モード)に従っている場合、モード確率p(zt |Xt )は、該当運転モードzの確率だけが大きく、それ以外の運転モードzの確率が低く抑えられる。乖離量dz,t は、該当運転モードzで小さく、その他の運転モードzで大きくなるが、上述のようなモード確率p(zt |Xt )が乗じられることで期待値Et は小さな値に抑えられる。一方、運転操作がいずれの運転モードzにも従っていない場合、モード確率p(zt |Xt )は、突出して大きな確率を有する運転モードzが存在せず、いずれの運転モードzの確率も中間的な大きさを有したものとなる。このため期待値Et は大きな値となる。
次に、S110にて算出された期待値Et が予め設定された閾値以上であるか否かを判断する(S120)。
期待値Et が閾値に満たない場合は、運転行動の異常は検出されないものとして本処理を終了する。一方、期待値Et が閾値以上である場合は、運転行動の異常が検出されたものとして、その旨を、情報提供装置3を介して報知する処理を実行して(S130)、本処理を終了する。
次に、苦手操作検出処理232について説明する。本処理は、所定個(所定サイクル分)の乖離量dz,t が蓄積される毎に起動する。この所定個は、本処理によって得られる平均値が、統計的に十分に信頼性のある値となるように設定される。
本処理が起動すると、図4に示すように、蓄積された乖離量dz,t に基づき、運転モードz毎に、乖離量dz,t の平均値(モード別平均乖離量)を算出し(S210)、算出されたモード別平均乖離量が予め設定された閾値以上となる運転モードzが存在するか否かを判断する(S220)。
モード別平均乖離量が閾値以上となる運転モードzが存在しなければ、そのまま本処理を終了する。一方、モード別平均乖離量が閾値以上となる運転モードzが存在すれば、その運転モードに対応するドライバの操作を苦手操作であるとして抽出し、その旨を、情報提供装置3を介して報知する処理を実行して(S240)本処理を終了する。
<動作>
ここでは、理解を容易にするために、運転モードzがa,bの二つからなり、観測値zt が二つのパラメータで表現されている場合について説明する。
時刻t=1で、図5(a)に示すような観測値x1 が観測されたとする。但し、図中の楕円は、運転モードaのときに得られる観測値の分布(モード分布パラメータμa,Σaで定義される)及び運転モードがbのときに得られる観測値の分布(モード分布パラメータμb,Σbで定義される)を表す。
このとき、二つの分布のうちどちらからx1 が生成されたかを考える。
運転モードaの分布から生成された確率をp(x1 |a)、運転モードbの分布から生成された確率をp(x1 |b)で表すものとすると、図5(a)の場合は、p(x1 |a)>p(x1 |b)となり、観測値x1 に対応する隠れ状態(即ち、運転モード)はaである可能性が高いことがわかる。
次に、時刻t=2で、図5(b)に示すような観測値x2 が観測されたとする。
このとき、t=1の場合と同様に、二つの分布のうちどちらからx2 が生成されたかを考えると、p(x2 |a)<p(x2 |b)となり、観測値x2 に対応する隠れ状態はbである可能性が高いことになる。
但し、異常運転行動検出装置1では、運転モードaから運転モードbへの状態遷移が起こる確率(モード遷移確率)πzを考慮してモード確率p(zt |Xt )を求めている。つまり、モード遷移確率πzが小さい場合(つまり、運転モードaに留まっている確率が高い場合)、確率p(x2 |b)が大きかったとしても、運転モードbに関するモード確率p(zt |Xt )は小さな値に抑えられる。従って、図5(b)に示すような、観測値系列x1 ,x2 が観測された場合、異常運転行動装置1では、この観測値系列x1 ,x2 から推定される隠れ状態系列がa,bになるとは限らず、モード遷移確率πzの影響によってa,aとなる可能性が高くなる。
図6(a)は、観測値xt を例示するグラフであり、ここではアクセル開度率(accel)、ブレーキMC圧(brake)、ステアリング操舵角(steering)が用いられている。図示されているように、同じ運転モードzとなる部分では、観測値xt が同様の傾向となることがわかる。なお、運転モードzは、その時々でモード確率p(zt |Xt )が最も高いものが選択されるものとする。
図6(b)は、周回する走行コースを走行したときに得られた観測値xt から運転モードzを推定した結果を、そのときの走行位置に対応づけて記載したものである。運転モードzとコース形状、ひいてはコース形状に応じた運転操作との間に関連性があることがわかる。
図7は、運転モードaから運転モードbに切り替わる部分で観測された観測値xt (ここでは、ブレーキMC圧,ステアリング操舵角を示す)と、行動モデルAzから算出される予測値Az・xt-1 とを比較したグラフである。図示されているように、予測値Az・xt-1 に対する観測値xt の乖離量が許容範囲(図では、モードa正常範囲)内であれば、その運転モードzでのドライバの運転行動に異常はないと判断され、図示はされていないが、許容範囲を超えて乖離量が大きくなった場合に、ドライバの運転行動に異常があると判断されることになる。
<効果>
以上説明したように、異常運転行動検出装置1では、正常時の運転行動をモデル化することで定義された運転モードz,行動モデルAzを用いて求められるモード確率p(zt |Xt )及び乖離量dz,t を統合した期待値Et を用いて、異常な運転行動の有無を検出している。従って、異常運転行動検出装置1によれば、異常な運転行動の有無を、異常時の運転行動をモデル化した異常時行動モデルを用いることなく検出することができる。しかも、モード確率p(zt |Xt )の算出には、モード遷移確率πが考慮されているため、異常な運転行動の有無を、モード遷移の異常も含めて、ロバストに精度良く検出することができる。
また、異常運転行動検出装置1では、運転モードz及び行動モデルAzは、ベータ過程自己回帰隠れマルコフモデル(BP−AR−HMM)を学習させた結果を用いて定義している。その結果、運転モードzの数が、学習データを用いた学習の過程で自動的に決まり、コンピュータが処理し易いモード数が設定されることになるため、学習データの分布から人為的に運転モードの数を決める場合と比較して、運転モードの識別性を向上させることができる。
また、異常運転行動検出装置1では、個々の運転モードz毎に乖離量dz,t の平均値を求め、その平均値が閾値を超えた場合に、その運転モードzに対応するドライバの操作を苦手操作として抽出し報知するようにされている。即ち、BP−AR−HMMで抽出された運転モードzのそれぞれは、運転行動を統計的に説明するに運転の要素を表現しており、更には、その運転要素に対応するプリミティブなドライバの操作要素を表現していると考えられる。このため、平均的に乖離量の大きい運転モードzは、ドライバの苦手操作であるとみなすことができる。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。例えば、一つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分散させたり、複数の構成要素が有する機能を一つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。
例えば、上記実施形態では、判定部23での判定結果に従って、情報提供装置3がその判定結果を報知するように構成しているが、判定部23での判定結果に従って、ドライバの運転操作をアシストするようにブレーキやステアリングを制御するように構成してもよい。
1…異常運転行動検出装置 2…車両センサ群 3…情報提供装置 10…記憶部 11…モード遷移確率記憶部 12…モード分布記憶部 13…行動モデル記憶部 20…処理実行部 21…モード確率算出部 22…乖離量算出部 23…判定部 221…観測値記憶部 222…ずれ量算出部 223…正規化部 231…異常行動判定処理 232…苦手操作検出処理

Claims (5)

  1. 自車両の走行状態及びドライバが自車両を操作したときの操作状態の少なくとも一方の状態を表す観測値を繰り返し取得する観測値取得手段(30)と、
    前記観測値取得手段が前記観測値を取得する毎に、正常時の運転行動をモデル化することによって定義された複数の運転モードのうち、現時点の運転モードがいずれに該当するかを確率的に表したモード確率を、前記観測値の時系列から求めるモード確率算出手段(21)と、
    正常時の運転行動をモデル化することによって前記運転モード毎に定義された行動モデルを用いて過去の観測値から推定値を求め、該推定値に対する前記観測値取得手段で取得された最新の観測値のずれを表した乖離量を求める乖離量算出手段(22)と、
    前記モード確率及び前記乖離量から求めた判定値に従って、運転行動の異常を検出する異常検出手段(231)と、
    を備えることを特徴とする異常運転行動検出装置。
  2. 前記運転モードは、ベータ過程自己回帰隠れマルコフモデル(BP−AR−HMM)を利用して設定されたものを使用することを特徴とする請求項1に記載の異常運転行動検出装置。
  3. 前記異常検出手段は、前記モード確率を重みとして前記乖離量を重み付け加算することで求めた期待値を前記判定値として使用し、該判定値が予め設定された閾値を超える場合に異常ありと判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の異常運転行動検出装置。
  4. 前記乖離量算出手段にて算出された乖離量を、前記運転モード毎に平均したモード別平均乖離量を求め、該モード別平均乖離量が予め設定された閾値を超えた場合に、該運転モードに対応するドライバの操作を苦手操作として検出する苦手操作検出手段(232)を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の異常運転行動検出装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の異常運転行動検出装置を構成する各手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
JP2013052115A 2013-03-14 2013-03-14 異常運転行動検出装置 Expired - Fee Related JP6047708B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013052115A JP6047708B2 (ja) 2013-03-14 2013-03-14 異常運転行動検出装置
DE102014204792.7A DE102014204792A1 (de) 2013-03-14 2014-03-14 System zur Erfassung eines abnormalen Fahrverhaltens
US14/210,669 US9111400B2 (en) 2013-03-14 2014-03-14 System for detecting abnormal driving behavior

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013052115A JP6047708B2 (ja) 2013-03-14 2013-03-14 異常運転行動検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014178861A true JP2014178861A (ja) 2014-09-25
JP6047708B2 JP6047708B2 (ja) 2016-12-21

Family

ID=51531508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013052115A Expired - Fee Related JP6047708B2 (ja) 2013-03-14 2013-03-14 異常運転行動検出装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9111400B2 (ja)
JP (1) JP6047708B2 (ja)
DE (1) DE102014204792A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018010408A (ja) * 2016-07-12 2018-01-18 株式会社デンソー 異常検出装置、管理装置、および異常検出システム
WO2021064868A1 (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 三菱電機株式会社 挙動モデル生成装置、挙動推定装置、挙動推定システム、挙動モデル生成方法、挙動推定方法、挙動モデル生成プログラム、および挙動推定プログラム

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101743294B1 (ko) * 2010-11-01 2017-06-15 두산인프라코어 주식회사 건설장비의 모니터링 데이터 샘플링 방법
KR102286541B1 (ko) * 2015-01-22 2021-08-09 주식회사 만도 차량 제어 장치 및 방법
CN104881711B (zh) * 2015-05-18 2018-08-07 中国矿业大学 基于矿工行为分析的井下预警机制方法
EP3219567A1 (en) * 2016-03-14 2017-09-20 Honda Research Institute Europe GmbH Method, system and vehicle for analyzing a rider performance
CN107784709A (zh) * 2017-09-05 2018-03-09 百度在线网络技术(北京)有限公司 处理自动驾驶训练数据的方法和装置
US10977946B2 (en) * 2017-10-19 2021-04-13 Veoneer Us, Inc. Vehicle lane change assist improvements
JP2019157652A (ja) * 2018-03-07 2019-09-19 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
US10513270B2 (en) 2018-05-04 2019-12-24 Ford Global Technologies, Llc Determining vehicle driving behavior
CN113682302B (zh) * 2021-08-03 2023-04-18 中汽创智科技有限公司 一种驾驶状态估计方法、装置、电子设备及存储介质

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1199847A (ja) * 1997-09-30 1999-04-13 Nissan Motor Co Ltd 運転行動パターン認識装置
JP2009157606A (ja) * 2007-12-26 2009-07-16 Toyota Central R&D Labs Inc ドライバ状態推定装置及びプログラム

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59153624A (ja) * 1983-02-18 1984-09-01 Nissan Motor Co Ltd 居眠り運転検出装置
US5465079A (en) * 1992-08-14 1995-11-07 Vorad Safety Systems, Inc. Method and apparatus for determining driver fitness in real time
JP3482166B2 (ja) * 1999-12-08 2003-12-22 本田技研工業株式会社 車両用運転状況監視装置
JP2009154675A (ja) 2007-12-26 2009-07-16 Toyota Central R&D Labs Inc ドライバ状態推定装置及びプログラム
JP2009175929A (ja) 2008-01-23 2009-08-06 Toyota Central R&D Labs Inc ドライバ状態推定装置及びプログラム
US8521357B2 (en) 2010-04-26 2013-08-27 Nissan North America, Inc. Impaired operation detection method
JP5647584B2 (ja) 2011-09-05 2015-01-07 富士フイルム株式会社 光音響画像生成装置及び方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1199847A (ja) * 1997-09-30 1999-04-13 Nissan Motor Co Ltd 運転行動パターン認識装置
JP2009157606A (ja) * 2007-12-26 2009-07-16 Toyota Central R&D Labs Inc ドライバ状態推定装置及びプログラム

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6016024851; 濱田 龍之介 Ryunosuke HAMADA: '運転行動予測に向けた運転操作時系列データへのノンパラメトリックベイズ法の適用 Towards driving behavi' 電子情報通信学会技術研究報告 Vol.112 No.484 IEICE Technical Report 第112巻, 20130307, 265-270ページ, 一般社団法人電子情報通信学会 The Institute of Ele *

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018010408A (ja) * 2016-07-12 2018-01-18 株式会社デンソー 異常検出装置、管理装置、および異常検出システム
WO2021064868A1 (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 三菱電機株式会社 挙動モデル生成装置、挙動推定装置、挙動推定システム、挙動モデル生成方法、挙動推定方法、挙動モデル生成プログラム、および挙動推定プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6047708B2 (ja) 2016-12-21
US20140277832A1 (en) 2014-09-18
US9111400B2 (en) 2015-08-18
DE102014204792A1 (de) 2014-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6047708B2 (ja) 異常運転行動検出装置
US11592800B2 (en) Abnormality detector of a manufacturing machine using machine learning
JP6430596B2 (ja) 故障判定に基づいた設備制御
JP6576578B2 (ja) 車両を制御する方法、システム、及び非一時的コンピューター可読メモリ
US8040247B2 (en) System for rapid detection of drowsiness in a machine operator
US20180307198A1 (en) Machined surface quality evaluation device
JP2018156151A (ja) 異常検知装置及び機械学習装置
US20150272509A1 (en) Diagnostic apparatus and method
US20170345229A1 (en) Systems and Methods For Data Acquisition From A Remote System
JP2022509557A (ja) ロボットアームを制御するシステム及び方法
JP2022546729A (ja) 複雑な人間挙動に関するモジュール式予測
JP2009157606A (ja) ドライバ状態推定装置及びプログラム
JP6603260B2 (ja) 数値制御装置
JP2009175929A (ja) ドライバ状態推定装置及びプログラム
KR102455723B1 (ko) 발전설비의 고장을 조기 감지하는 모니터링 시스템 및 방법
WO2020136859A1 (ja) 推定装置、推定方法、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
Kläes et al. Handling uncertainties of data-driven models in compliance with safety constraints for autonomous behaviour
US20180011479A1 (en) Error diagnosis method and error diagnosis system
CN118093290A (zh) 一种服务器散热异常检测方法、装置、设备及介质
JP2012128739A (ja) 衝突危険判定装置及びプログラム
US10891503B2 (en) Method and device for classifying eye opening data of at least one eye of an occupant of a vehicle, and method and device for detecting drowsiness and/or microsleep of an occupant of a vehicle
KR20210064070A (ko) 센서 데이터 프로세싱 방법 및 디바이스
Ossig et al. Sensor fault detection using an extended Kalman filter and machine learning for a vehicle dynamics controller
EP2686214B1 (en) Yaw rate forecasting
KR20160053977A (ko) 모델 적응을 위한 장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151008

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20151008

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160628

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160913

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161006

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6047708

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees