JP2009154675A - ドライバ状態推定装置及びプログラム - Google Patents

ドライバ状態推定装置及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2009154675A
JP2009154675A JP2007334447A JP2007334447A JP2009154675A JP 2009154675 A JP2009154675 A JP 2009154675A JP 2007334447 A JP2007334447 A JP 2007334447A JP 2007334447 A JP2007334447 A JP 2007334447A JP 2009154675 A JP2009154675 A JP 2009154675A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
state
driving
driver
detected
states
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007334447A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryuta Terajima
立太 寺嶌
Toshihiro Wakita
敏裕 脇田
Tatsuya Suzuki
達也 鈴木
Toshikazu Akita
敏和 秋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP2007334447A priority Critical patent/JP2009154675A/ja
Publication of JP2009154675A publication Critical patent/JP2009154675A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】ドライバの運転適否状態を精度よく推定することができるようにする。
【解決手段】アクセル開度センサ12、車速センサ14、及び車間距離計測部16によって、自車両の走行状態及び操作状態を検出する。そして、運転信号生成部24によって、複数の運転適否状態の各々について、運転適否状態における走行状態及び操作状態の時間変化を複数の運転モードの各々に対する線形モデルで表わした区分線形モデル、及び検出された走行状態及び操作状態に基づいて、次の時刻の複数の運転適否状態の各々に対する走行状態又は操作状態を推定する。そして、ドライバ状態推定部26によって、運転信号生成部24によって推定された複数の運転適否状態の各々に対する走行状態及び操作状態と、検出された走行状態及び操作状態とを比較し、比較結果に基づいて、ドライバの運転適否状態を推定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドライバ状態推定装置及びプログラムに係り、特に、車両の走行状態やドライバの操作状態に基づいて、ドライバの運転適否状態を推定するドライバ状態推定装置及びプログラムに関する。
従来より、加減速の滑らかさを表す車両のジャークを算出し、ジャークに関する正常運転時との異なりに基づいて、ドライバ状態を推定する運転状態推定装置が知られている(例えば、特許文献1)。
また、走行レーンの曲率から基準となるハンドル操作量を算出し、現在のハンドル操作量と基準操作量とのずれの標準偏差に基づいて、ドライバの覚醒度を推定する車両用覚醒度検出装置が知られている(例えば、特許文献2)。
特開2006−335277号公報 特開平7−9879号公報
しかしながら、上記の特許文献1、2に記載の技術では、現在の車両信号と、基準となる車両信号との異なりに基づいて、ドライバの状態を推定しており、基準とどれだけ異なっていれば異常と推定することが可能か、という点と、信号が基準と異なっている場合は必ず異常状態であるか、という点とに関して、明確な基準が与えられていないため、誤推定が生じてしまう、という問題があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、ドライバの運転適否状態を精度よく推定することができるドライバ状態推定装置及びプログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明に係るドライバ状態推定装置は、自車両の走行状態及びドライバが自車両を操作したときの操作状態の少なくとも一方の状態を検出する状態検出手段と、前記状態検出手段によって検出された前記状態に基づいて、該状態が検出されたタイミングより後のタイミングにおける予め定められた複数のドライバの運転適否状態の各々に対する前記状態を推定する状態推定手段と、前記状態推定手段によって推定された前記複数の運転適否状態に対する前記状態の各々と、前記状態検出手段によって該タイミングに検出された前記状態とを比較し、比較結果に基づいて、前記ドライバの運転適否状態を推定するドライバ状態推定手段とを含んで構成されている。
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、自車両の走行状態及びドライバが自車両を操作したときの操作状態の少なくとも一方の状態を検出する状態検出手段によって検出された前記状態に基づいて、該状態が検出されたタイミングより後のタイミングにおける予め定められた複数のドライバの運転適否状態の各々に対する前記状態を推定する状態推定手段、及び前記状態推定手段によって推定された前記複数の運転適否状態に対する前記状態の各々と、前記状態検出手段によって該タイミングに検出された前記状態とを比較し、比較結果に基づいて、前記ドライバの運転適否状態を推定するドライバ状態推定手段として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、状態検出手段によって、自車両の走行状態及びドライバが自車両を操作したときの操作状態の少なくとも一方の状態を検出する。そして、状態推定手段によって、状態検出手段によって検出された状態に基づいて、該状態が検出されたタイミングより後のタイミングにおける予め定められた複数のドライバの運転適否状態の各々に対する状態を推定する。
そして、ドライバ状態推定手段によって、状態推定手段によって推定された複数の運転適否状態に対する状態の各々と、状態検出手段によって該タイミングに検出された状態とを比較し、比較結果に基づいて、ドライバの運転適否状態を推定する。
このように、複数の運転適否状態に対して推定された状態の各々と、検出された状態とを比較して、ドライバの運転適否状態を推定することにより、ドライバの運転適否状態を精度よく推定することができる。
本発明に係る状態推定手段は、複数の運転適否状態の各々について、運転適否状態における状態の時間変化を複数の運転モードの各々に対する線形モデルで表わした区分線形モデル、及び状態検出手段によって検出された状態に基づいて、該タイミングにおける複数の運転適否状態の各々に対する状態を推定することができる。これによって、複数の運転モードに対する線形モデルによって状態の時間変化を表わし、複数の運転適否状態の各々に対する状態を精度よく推定することができるため、ドライバの運転適否状態を精度よく推定することができる。
また、上記の状態推定手段は、複数の運転適否状態の各々について、状態検出手段によって検出された状態に対して、運転モードを同定し、同定された運転モードの線形モデルに基づいて、状態検出手段によって検出された状態から、該タイミングにおける状態を推定することができる。これによって、同定された運転モードの線形モデルに基づいて、後のタイミングにおける状態を精度よく推定することができる。
本発明に係るドライバ状態推定装置は、状態検出手段によって検出される状態とは異なり、かつ、自車両の走行状態及びドライバが自車両を操作したときの操作状態の少なくとも一方の第2の状態を検出する第2状態検出手段を更に含み、状態推定手段は、状態検出手段によって検出された状態、及び第2状態検出手段によって検出された第2の状態に基づいて、該状態が検出されたタイミングより後のタイミングにおける複数の運転適否状態の各々に対する状態を推定することができる。これによって、複数種類の状態を検出して、後のタイミングにおける複数の運転適否状態の各々に対する状態を精度よく推定することができる。
上記の第2状態検出手段を含む発明に係る状態推定手段は、複数の運転適否状態の各々について、運転適否状態における状態及び第2の状態の時間変化を複数の運転モードの各々に対する線形モデルで表わした区分線形モデル、状態検出手段によって検出された状態、及び第2状態検出手段によって検出された第2の状態に基づいて、該タイミングにおける複数の運転適否状態の各々に対する状態を推定することができる。これによって、区分線形モデルによって状態及び第2の状態の時間変化を表わし、複数の運転適否状態の各々に対する状態を精度よく推定することができるため、ドライバの運転適否状態を精度よく推定することができる。
また、上記の状態推定手段は、複数の運転適否状態の各々について、状態検出手段によって検出された状態及び第2状態検出手段によって検出された第2の状態に対して、運転モードを同定し、同定された運転モードに対する線形モデルに基づいて、状態検出手段によって検出された状態、及び第2状態検出手段によって検出された第2の状態から、該タイミングにおける状態を推定することができる。これによって、同定された運転モードの線形モデルに基づいて、後のタイミングにおける状態を精度よく推定することができる。
上記の状態検出手段によって検出する状態を、ドライバが自車両を操作したときの操作状態とすることが好ましい。
以上説明したように、本発明のドライバ状態推定装置及びプログラムによれば、複数の運転適否状態に対して推定された状態の各々と、検出された状態とを比較して、ドライバの運転適否状態を推定することにより、ドライバの運転適否状態を精度よく推定することができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、車両に搭載されたドライバ状態推定装置に本発明を適用した場合を例に説明する。
図1に示すように、第1の実施の形態に係るドライバ状態推定装置10は、ドライバが自車両を操作したときの操作状態としてのアクセル開度を検出するアクセル開度センサ12と、自車両の走行状態としての車速を検出する車速センサ14と、走行状態としての車間距離を計測する車間距離計測部16と、アクセル開度センサ12、車速センサ14、及び車間距離計測部16からの出力に基づいて、ドライバの運転適否状態が正常運転状態及び異常運転状態の何れであるかを推定し、推定されたドライバの運転適否状態に応じて、表示装置40に警告メッセージを表示させるコンピュータ18とを備えている。
アクセル開度センサ12は、検出したアクセル開度を示すアクセル開度信号を出力し、車速センサ14は、検出した自車両の車速を示す車速信号を出力し、また、車間距離計測部16は、計測した前方車両との車間距離を示す前方車間距離信号を出力する。また、アクセル開度センサ12、車速センサ14、及び車間距離計測部16は、ある一定間隔で(例えば、100ms毎)で、各信号をコンピュータ18に入力する。
コンピュータ18は、CPUと、RAMと、後述するドライバ状態推定処理ルーチンを実行するためのプログラムを記憶したROMとを備え、機能的には次に示すように構成されている。コンピュータ18は、ドライバが正常運転状態であるときの運転行動をモデル化した行動モデルに関する情報を記憶した正常運転時行動モデル記憶部20と、ドライバが異常運転状態として例えば居眠り状態であるときの運転行動をモデル化した行動モデルに関する情報を記憶した異常運転時行動モデル記憶部22と、アクセル開度センサ12から入力された時刻tのアクセル開度信号、車速センサ14から入力された時刻tの車速信号、及び車間距離計測部16から入力された時刻tの前方車間距離信号、正常運転状態時の行動モデル、及び異常運転状態時の行動モデルに基づいて、次の時刻t+1における正常運転状態時のアクセル開度信号と時刻t+1における異常運転状態時のアクセル開度信号とを生成する運転信号生成部24と、アクセル開度センサ12から入力されたアクセル開度信号、及び運転信号生成部24によって生成されたアクセル開度信号とを比較して、ドライバの運転適否状態を推定するドライバ状態推定部26と、ドライバ状態推定部26によって推定されたドライバの運転適否状態に応じて、表示装置40に警告メッセージを表示させる表示制御部28とを備えている。
運転信号生成部24は、以下に説明するように、次時刻のアクセル開度を算出して、アクセル開度信号を生成する。まず、入力された車速信号及び前方車間距離信号から得られる、走行状態としての前方車の面積変化率(KdB)を求める。KdBは、非特許文献(津留等、“前後方向の接近に伴う危険状態評価に関する研究(第5報)”、自動車技術会2007春季大会)に記載された接近離間状態を評価する指標であり、本実施の形態では、以下の(1)式により導出する。
Figure 2009154675
次に、入力された車速信号が示す車速、入力された前方車間距離信号が示す車間距離、算出された面積変化率、及び入力されたアクセル開度信号が示すアクセル開度を、バッファ(図示省略)に格納する。ここで、バッファサイズをTとし、バッファインデックスiのバッファの値は、現在からT−i+1時刻前の各信号を表すものとする。
そして、バッファ中に含まれる信号から、正常運転状態時の行動モデルのパラメータ及び異常運転状態時の行動モデルのパラメータに基づいて、次時刻のアクセル開度信号を繰り返し生成し、生成されたアクセル開度信号系列の情報を正常時算出用バッファ(図示省略)及び異常時算出用バッファ(図示省略)に格納する。この生成処理では、バッファのインデックスiの各信号の情報から、時刻iの次の時刻i+1のアクセル開度信号を求める処理を、時刻1〜T−1に対応するバッファのインデックス1〜T−1の各々に対して繰り返して行うことで、時刻2〜Tまでのアクセル開度信号系列を得て、アクセル開度信号系列の情報を正常時算出用バッファ及び異常時算出用バッファのインデックス2〜Tに格納する。
ここで、インデックスi+1のアクセル開度信号を生成する処理は、バッファのインデックスiに格納された信号の情報の組み合わせに対するモード同定と、同定された運転モードに応じた信号生成との2つのステップに分けられる。
モード同定は、後述する複数の運転モードに関する予め計算されたモード境界に基づいて、同定対象となる信号の組み合わせが、どの運転モードの領域に含まれるかを判定して、運転モードを同定する。具体的には、one−vs−rest法に基づいたSVM識別器を設計し、多クラス識別問題を解くことによって、モード同定を行なう。すなわち信号の組み合わせを表わすベクトルxに対して、以下の(2)式を最大にする運転モードmを、同定対象の信号の組み合わせが属する運転モードと判定する。
Figure 2009154675
ここで、Nは、サポートベクトルの個数、xi、mは、運転モードmにおけるサポートベクトル、yi、mは、運転モードmにおけるサポートベクトルの符号、αi、mは、運転モードmにおける重み係数のベクトルである。サポートベクトルの符号は、one−vs−rest法に従い、対象データxが運転モードmに属するとき+1とし、運転モードmに属しないときに−1とする。また、yi、m、αi、m、bは、後述するモード境界の推定によって求められる。
また、運転モードについて説明する。ドライバの運転行動は、複数の連続的な動作、及び入力情報に基づいた判断によってそれらの動作を切り替えることで実現されていると考えられる。そこで、本実施の形態では、ドライバの運転適否状態の各々について、運転適否状態における運転行動を、各信号の時間変化を複数の運転モードの各々に対する線形モデルで表わした区分線形モデルにおける複数の運転モードと、その運転モードの切り替えとによってモデル化する。
ここで、運転モードの分類について説明する。予め学習により、各信号の組み合わせの時間変化を線形モデルで表わし、線形モデルに関するパラメータを、クラスタリングによって分類し、分類に対応して複数の運転モードを定める。
以下に、クラスタリングによる運転モードの分類方法について説明する。まず、車速信号、前方車間距離信号、アクセル開度信号、及び面積変化率の組み合わせの時系列データPが得られた場合、各データPi(i=1、2、・・・、n)に対し、距離の近いc個のデータを集め、局所集合LDsiを作り、特徴量ξiを得る。ここで、特徴量ξiは、LDsi中のデータに対して、以下の(3)式で表される線形モデルを想定し、最小二乗推定を施すことにより得られる線形モデルに関するパラメータav、ad、ak、axと、LDsi中のデータの平均値から構成される。
x(t+1)=
av*V(t)+ad*d(t)+ak*kdb(t)+ax*x(t)
・・・(3)
ここで、V(t)が時刻tにおける車速、d(t)が時刻tにおける前方車間距離、kdb(t)が時刻tにおける面積変化率、x(t)が時刻tにおけるアクセル開度である。
そして、時系列データP中の各データPi(i=1、2、・・・、n)を、特徴量ξiに変換することで、特徴空間における分布を得る。そして、特徴空間上のデータに対し、K−means法に基づいて、クラスタリングを行って、得られた複数のクラスタを、複数の運転モードとして決定する。
例えば、図2(A)に示すように、ドライバの運転適否状態が正常運転状態である場合には、一般に運転者は、車速の上昇に合わせて車間距離が広くなるように調整して運転する。車速は、法廷速度に従い上限が定められ、この上限速度付近では、車速に対する車間距離のばらつきが大きくなる。
よって、おおまかには、上限速度付近で分類される2つの運転モードに従ってドライバは運転すると考えられるため、学習により、車速信号が示す車速及び前方車間距離信号が示す車間距離の組み合わせの時系列データの各データを、線形モデルで表わし、線形モデルに関するパラメータを、クラスタリングによって分類することにより、2つの運転モードに分類される。
また、図2(B)に示すように、ドライバが異常運転状態である場合については、正常運転状態である場合と同様に、上限速度付近において運転モードの変化が存在すると考えられる。学習により、車速信号が示す車速及び前方車間距離信号が示す車間距離の組み合わせの時系列データの各データを、線形モデルで表わし、線形モデルに関するパラメータを、クラスタリングによって分類することにより、上限速度付近で、2つの運転モードに分類される。なお、各運転モードに分類された線形モデルに関するパラメータが、正常運転状態と異なる。例えば、飲酒状態である場合には、車速が高いにもかかわらず車間距離をつめて走行すると考えられるため、各運転モードにおける車速に対する車間距離が小さくなる。
また、上記のように、クラスタリング(例えばk−meansクラスタリング)により分類された線形モデルに関するパラメータに基づいて、最小二乗法を用いて、各運転モードに対して、線形モデルに関するパラメータを求め、以下の(4)式から(6)式のように、区分線形モデルの形式で、運転行動をモデル化する。
運転モード1:
x(t+1)=
avm*V(t)+adm*d(t)+akm*kdb(t)+axm*x(t)
・・・(4)
運転モード2:
x(t+1)=
avm*V(t)+adm*d(t)+akm*kdb(t)+axm*x(t)
・・・(5)
運転モード3:
x(t+1)=
avm*V(t)+adm*d(t)+akm*kdb(t)+axm*x(t)
・・・(6)
ここで、avm、adm、akm、及びaxmの各々は、運転モードiに対する区分線形モデルに関するパラメータである。
また、運転モード間の境界の推定方法について説明する。本実施の形態では、SVM(サポートベクターマシン)による境界の推定を行う。運転モード間の境界を簡略に表現するため、非線形式としての識別関数(各運転モード間の境界)は考えず、線形式としての識別関数を用いることとして、運転モード間の境界面を求める。以下に線形SVMの概要を示す。SVMは基本的に2クラスの識別器を構成するための学習法である。
例えば、運転モード1と運転モード2との間の境界を求める場合、境界を飛び越えて存在する学習データの数(例えば、運転モード2側に存在する運転モード1の学習データの数)が、最小となる境界面を求める。
これは、以下の(7)式、(8)式を制約条件とした、以下の(9)式に示すような2次計画問題として定式化することができる
αi,m i,m−b≧1 if yi,m=1 ・・・(7)
αi,m i,m−b≧−1 if yi,m=−1 ・・・(8)
Figure 2009154675
ここで、xi,mは、運転モードmに該当する学習データ、yi,mは、運転モードmにおけるサポートベクトルの符号、αi,mは境界面の重み係数のベクトル、bは境界面の切片である。
次に、同定された運転モードにおける信号生成の方法について説明する。先に述べたように、運転行動を、区分線形の形式でモデル化するため、同定された運転モードに対する区分線形モデルに関するパラメータを用いて、上記(3)式に基づいて、時刻tの車速信号、時刻tの前方車間距離、時刻tにおける面積変化率、及び時刻tにおけるアクセル開度から、次の時刻t+1におけるアクセル開度信号を生成する。
上記の区分線形モデルのパラメータ及びモード同定に用いたSVMのパラメータは、正常運転の行動モデル及び異常運転の行動モデルの各々について予め求められ、正常運転の行動モデルに対するパラメータは、正常運転時行動モデル記憶部20に記憶され、異常運転の行動モデルに対するパラメータは、異常運転時行動モデル記憶部22に記憶される。
ドライバ状態推定部26は、運転信号生成部24によって生成された正常時算出用バッファ中のインデックス2〜Tの正常時のアクセル開度信号(sig)と、バッファ(buf)中のインデックス2〜Tのアクセル開度信号との差の総和dnを、以下の(10)式によって計算する。
Figure 2009154675
同様に、ドライバ状態推定部26は、異常時算出用バッファ中のインデックス2〜Tの異常時のアクセル開度信号(sig)と、バッファ(buf)中のインデックス2〜Tのアクセル開度信号との差の総和daを求める。そして、求めた差の総和dn、daの大小比較から、ドライバの運転適否状態が正常運転状態および異常運転状態の何れであるかを推定する。
表示制御部28は、ドライバ状態推定部26によってドライバの運転適否状態が異常運転状態であると判定された場合に、異常運転状態であることを示す警告メッセージを表示装置40に表示させる。
次に、第1の実施の形態に係るドライバ状態推定装置10の作用について説明する。まず、以下に説明するような学習処理が行われる。正常運転に関する学習処理では、予め用意した正常運転時の学習データ(アクセル開度、車速、車間距離、及び面積変化率(KdB)の組み合わせの学習データ)の時系列データから、各データについて、線形モデルに関するパラメータを求め、線形モデルに関するパラメータに対して、クラスタリングを行い、線形モデルに関するパラメータを複数の運転モードに分類する。
そして、分類された運転モードの各々について、運転モードに属する線形モデルに関するパラメータに基づいて、区分線形モデルに関するパラメータを求め、正常運転時行動モデル記憶部20に記憶する。また、SVMによる境界推定を行い、モード同定に用いるSVMのパラメータを求め、正常運転時行動モデル記憶部20に記憶する。
また、異常運転に関する学習処理では、予め用意した異常運転時の学習データ(アクセル開度、車速、車間距離、及び面積変化率(KdB)の組み合わせの学習データ)の時系列データに対して、各データについて、線形モデルに関するパラメータを求め、線形モデルに関するパラメータに対して、クラスタリングを行い、線形モデルに関するパラメータを複数の運転モードに分類する。
そして、分類された運転モードの各々について、運転モードに属する線形モデルに関するパラメータに基づいて、区分線形モデルに関するパラメータを求め、異常運転時行動モデル記憶部22に記憶する。また、SVMによる境界推定を行い、モード同定に用いるSVMのパラメータを求め、異常運転時行動モデル記憶部22に記憶する。
そして、ドライバ状態推定装置10を搭載した車両の走行中に、コンピュータ18において、図3に示すドライバ状態推定処理ルーチンが実行される。
ステップ102において、アクセル開度センサ12、車速センサ14、及び車間距離計測部16の各々から出力された信号を取得する。
そして、ステップ104では、上記ステップ102で取得した車速信号及び車間距離信号に基づいて、前方車の面積変化率(KdB)を算出する。次のステップ106では、上記ステップ102で取得した車速信号、車間距離信号、及びアクセル開度信号と、上記ステップ104で算出した面積変化率とを、FIFOバッファに格納する。
ステップ112では、変数tを初期値1に設定し、ステップ114で、バッファのインデックスtから、アクセル開度信号、車速信号、車間距離信号、及び面積変化率を取得し、ステップ116において、時刻t+1における正常運転時のアクセル開度信号を生成する。上記ステップ116では、正常運転時行動モデル記憶部20に記憶されたSVMのパラメータを用いて、上記ステップ114で取得したアクセル開度信号、車速信号、車間距離信号、及び面積変化率に基づいて、上記(2)式を最大にする運転モードを決定して、モード同定を行う。そして、正常運転時行動モデル記憶部20から、同定された運転モードに対応する区分線形モデルに関するパラメータを取得し、取得したパラメータを用いて、上記ステップ114で取得したアクセル開度信号、車速信号、車間距離信号、及び面積変化率に基づいて、上記(3)式に従って、次の時刻のアクセル開度信号を算出する。
次のステップ118において、上記ステップ116で生成されたアクセル開度信号を、正常時算出用バッファのインデックスt+1に格納する。
そして、ステップ120において、時刻t+1における異常運転時のアクセル開度信号を算出して生成する。上記ステップ120では、異常運転時行動モデル記憶部22に記憶されたSVMのパラメータを用いて、上記ステップ114で取得したアクセル開度信号、車速信号、車間距離信号、及び面積変化率に基づいて、上記(2)式を最大にする運転モードを決定して、モード同定を行う。そして、異常運転時行動モデル記憶部22から、同定された運転モードに対応する区分線形モデルに関するパラメータを取得し、取得したパラメータを用いて、上記ステップ114で取得したアクセル開度信号、車速信号、車間距離信号、及び面積変化率に基づいて、上記(3)式に従って、次の時刻のアクセル開度信号を算出する。
次のステップ122において、上記ステップ120で生成されたアクセル開度信号を、異常時算出用バッファのインデックスt+1に格納する。
そして、ステップ124において、変数tが定数T−1以上であるか否かを判定し、変数tがT−1未満である場合には、ステップ126で、変数tをインクリメントして、ステップ114へ戻る。一方、上記ステップ124において、変数tがT−1に達した場合には、ステップ128へ移行する。
ステップ128では、上記(4)式に従って、正常時算出用バッファの値とバッファの値との差の総和dnを算出し、ステップ130において、異常時算出用バッファの値とバッファの値との差の総和daを算出する。
そして、ステップ132において、上記ステップ128で算出した差の総和dnが、上記ステップ130で算出した差の総和daより大きいか否かを判定し、dnがdaより大きい場合には、ドライバの運転適否状態が異常運転状態であると推定されるため、ステップ134で、ドライバの運転適否状態が異常運転状態であることを示す警告メッセージを表示装置40に表示させて、ドライバ状態推定処理ルーチンを終了する。一方、上記ステップ132において、dnがda以下である場合には、ドライバの運転適否状態が正常運転状態であると推定されるため、ステップ136において、ドライバの運転適否状態が正常運転状態であることを示すメッセージを表示装置40に表示させて、ドライバ状態推定処理ルーチンを終了する。
以上説明したように、第1の実施の形態に係るドライバ状態推定装置によれば、複数の運転適否状態に対して推定されたアクセル開度の各々と、検出されたアクセル開度とを比較して、ドライバの運転適否状態を推定することにより、ドライバの運転適否状態を精度よく推定することができる。
また、複数の運転モードに対する線形モデルによって、車速、アクセル開度、車間距離、及び面積変化率の時間変化を表わし、同定された運転モードの線形モデルに基づいて、複数の運転適否状態の各々における次時刻のアクセル開度を精度よく推定することができるため、ドライバの運転適否状態を精度よく推定することができる。
また、複数種類の操作状態又は走行状態として、車速、アクセル開度、車間距離、及び面積変化率を検出して、車速、アクセル開度、車間距離、及び面積変化率の組み合わせに対して運転モードを同定することにより、運転モードに対する線形モデルに従って、次時刻における複数の運転適否状態の各々に対するアクセル開度を精度よく推定することができる。
また、正常運転時および異常運転時における運転行動を、区分線形モデルによってモデル化する。そして、その区分線形モデルに関するパラメータから生成される正常運転状態におけるアクセル開度信号及び異常運転状態におけるアクセル開度信号の何れかが、実際の運転で検出されたアクセル開度信号に近いかを計算する。ドライバの運転適否状態が正常運転状態であればその時のアクセル開度信号は、正常運転状態に対する区分線形モデルから生成されたアクセル開度信号との差が小さくなることが期待されるため、生成されたアクセル開度信号と走行中に検出されたアクセル開度信号との差から、ドライバの運転適否状態を精度よく推定することが可能となる。
また、運転適否状態として、居眠り状態、飲酒状態、漫然状態等、正常とは異なるドライバの状態を、検出される走行状態や操作状態によって推定することが可能となる。
また、正常運転時の信号との差が大きかったとしても、異常運転時の信号との差が、それ以上に大きければ、ドライバの運転適否状態が正常運転状態であると推定することができるため、誤推定が生じることを防止することができる。
従来技術では、異常運転状態を、対象信号(例えばハンドル操作量)の標準偏差に基づいて判定していた。これは、時々刻々変化する多様な運転環境を、対象信号の変化としてのみ捕らえているに過ぎない。また、直線、カーブといったおおまかな走行路の区別だけでなく、前方車両が接近している場合、アクセルを強く踏み込んでいる場合などにも、ハンドル操作量の特性が変化することが予想されるが、ハンドル操作量の標準偏差では、そのような変化を捉えることはできない。一方、本実施の形態では、運転行動モデルのモデル化を、複数の連続的な動作と、入力情報に基づいた判断による、それらの動作の切り替えとで実現するため、ドライバの運転行動を的確にモデル化することができる。
なお、上記の実施の形態では、検出する操作状態又は走行状態の特徴量として、車速、車間距離、及びアクセル開度を採用した場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、他の特徴量の組み合わせであってもよい。例えば、アクセル開度、ブレーキ操作量、及びハンドル操作量などの操作状態の特徴量の組み合わせを検出するようにしてもよい。また、走行状態を表わす特徴量のみを検出するようにしてもよい。
また、1種類の特徴量だけを検出するようにしてもよい。例えば、アクセル開度を検出し、検出されたアクセル開度から、次の時刻のアクセル開度を推定するようにしてもよい。
また、1時刻の検出信号から次の時刻のアクセル開度を推定する場合を例に説明したが、検出信号の時系列データから、次の時刻のアクセル開度を推定するようにしても良い。
また、ドライバの運転適否状態が、正常運転状態及び異常運転状態の何れであるかを推定する場合を例に説明したが、ドライバの運転適否状態の異常運転状態として、居眠り状態や飲酒状態など複数種類の状態の何れかであるかを推定するようにしてもよい。この場合には、複数種類の異常運転状態の各々における運転行動を、区分線形モデルでモデル化すればよい。
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成の部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態では、時刻Tまで先に予測してアクセル開度信号を生成している点が第1の実施の形態と異なっている。
図4に示すように、第2の実施の形態に係るドライバ状態推定装置210は、アクセル開度センサ12と、車速センサ14と、自車両の加速度を検出する加速度センサ216と、アクセル開度センサ12、車速センサ14、及び加速度センサ216からの出力に基づいて、ドライバの状態を推定し、推定されたドライバの運転適否状態に応じて、表示装置40に警告メッセージを表示させるコンピュータ218とを備えている。
コンピュータ218は、正常運転時行動モデル記憶部20と、異常運転時行動モデル記憶部22と、アクセル開度センサ12から入力された時刻tのアクセル開度信号、車速センサ14から入力された時刻tの車速信号、及び加速度センサ216のから入力された時刻tの加速度信号、正常運転時の行動モデル、及び異常運転時の行動モデルに基づいて、時刻t+1以降における正常運転時のアクセル開度信号と時刻t+1以降における異常運転時のアクセル開度信号とを生成する運転信号生成部224と、アクセル開度センサ12から入力されたアクセル開度信号、及び運転信号生成部224によって生成されたアクセル開度信号とを比較して、ドライバの運転適否状態を推定するドライバ状態推定部226と、表示制御部28とを備えている。
運転信号生成部224は、以下に説明するように、次時刻以降のアクセル開度を予測して、アクセル開度信号を生成する。
まず、入力された車速信号が示す車速、入力された加速度信号が示す加速度、及び入力されたアクセル開度信号が示すアクセル開度を、正常時予測用バッファ及び異常時予測用バッファの各々の先頭のインデックス(インデックス1)に格納する。そして、インデックスiの各信号に基づいて、次の時刻のアクセル開度信号を生成して、インデックスi+1に格納することを繰り返して、時刻Tまで先に運転行動を予測する。
上記の生成する処理では、正常時予測用バッファ及び異常時予測用バッファの各々に対して、インデックスiの各信号の情報から、時刻i+1のアクセル開度信号を求める処理を行い、時刻i+1のアクセル開度信号に基づいて、時刻i+1の車速信号及び加速度信号を生成して、インデックスi+1に格納する。このように、予測された次時刻のアクセル開度信号に基づいて、同じ時刻の自車速や自車加速度を求めることができる。
ここで、インデックスi+1のアクセル開度信号を生成する処理は、上記第1の実施の形態と同様に、インデックスiに格納された各信号の情報のモード同定と、同定されたモードにおける信号生成との2つのステップに分けられる。
モード同定は、上記の第1の実施の形態と同様に、同定対象となる信号の組み合わせに対して、上記(2)式を最大にする運転モードmを求めて、どの運転モードの領域に含まれるかを判定し、運転モードを同定する。
次に、同定された運転モードにおける信号生成では、当該運転モードに対応して定められた区分線形モデルに関するパラメータを用いて、次時刻のアクセル開度信号を生成する。すなわち、当該時刻tのアクセル開度信号が示すアクセル開度x(t)、車速信号が示す車速v(t)、加速度信号が示す加速度a(t)に対して、以下の(11)式により、次時刻のアクセル開度x(t+1)を算出する。
x(t+1)=avm*v(t)+aam*a(t)+axm*x(t)
・・・(11)
ここでavm、adm、axmの各パラメータについては、例えばk−meansクラスタリングなどで得られた運転モード別の学習データ(車速、加速度、及びアクセル開度に関する学習データ)に対する線形モデルに関するパラメータから、最小二乗法を用いてあらかじめ求めておく。
上記の区分線形モデルに関するパラメータ及びモード同定に用いたSVMのパラメータは、正常運転の行動モデル及び異常運転の行動モデルの各々について予め求められ、正常運転の行動モデルに対するパラメータは、正常運転時行動モデル記憶部20に記憶され、異常運転の行動モデルに対するパラメータは、異常運転時行動モデル記憶部22に記憶される。
ドライバ状態推定部226は、運転信号生成部224によって生成された正常時予測用バッファ中のインデックス2〜Tの正常時のアクセル開度信号と、アクセル開度センサ12からインデックス2〜Tに対応するタイミングに入力されたアクセル開度信号との差の総和を、計算する。同様に、ドライバ状態推定部226は、異常時予測用バッファ中のインデックス2〜Tの異常時のアクセル開度信号と、アクセル開度センサ12からインデックス2〜Tに対応するタイミングに入力されたアクセル開度信号との差の総和を、計算する。そして、求めた差の総和の大小比較から、ドライバの運転適否状態が正常運転状態および異常運転状態の何れであるかを推定する。
次に、第2の実施の形態に係るドライバ状態推定装置210の作用について説明する。まず、以下に説明するような学習処理が行われる。正常運転に関する学習処理では、予め用意した正常運転時の学習データ(アクセル開度、車速、及び加速度の組み合わせの学習データ)の時系列データから、各データについて、線形モデルに関するパラメータを求め、線形モデルに関するパラメータに対して、クラスタリングを行い、線形モデルに関するパラメータを複数の運転モードに分類する。
そして、分類された運転モードの各々について、運転モードに属する線形モデルに関するパラメータに基づいて、区分線形モデルに関するパラメータを求め、正常運転時行動モデル記憶部20に記憶する。また、SVMによる境界推定を行い、モード同定に用いるSVMのパラメータを求め、正常運転時行動モデル記憶部20に記憶する。
また、異常運転に関する学習処理では、予め用意した異常運転時の学習データ(アクセル開度、車速、及び加速度の各々の学習データ)の組み合わせの時系列データに対して、各データについて、線形モデルに関するパラメータを求め、線形モデルに関するパラメータに対して、クラスタリングを行い、線形モデルに関するパラメータを分類して、分類に対応して複数の運転モードを決定する。
そして、分類された運転モードの各々について、クラスタリングされたパラメータに基づいて、区分線形モデルに関するパラメータを求め、異常運転時行動モデル記憶部22に記憶する。また、SVMによる境界推定を行い、モード同定に用いるSVMのパラメータを求め、異常運転時行動モデル記憶部22に記憶する。
そして、ドライバ状態推定装置210を搭載した車両の走行中に、コンピュータ218において、図5に示すドライバ状態推定処理ルーチンが実行される。なお、第1の実施の形態と同様の処理については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
まず、ステップ250において、アクセル開度センサ12、車速センサ14、及び加速度センサ216の各々から出力された信号を取得し、ステップ252において、バッファのインデックス及び検出タイミングを示す変数tを初期値である1に設定する。
そして、ステップ254において、正常時予測用バッファ及び異常時予測用バッファの各々のインデックスt(初期値である1)に、上記ステップ250で取得した各信号を格納する。
次のステップ256では、正常時予測用バッファのインデックスtから、アクセル開度信号、車速信号、及び加速度信号を取得し、ステップ258において、時刻t+1における正常運転時のアクセル開度信号を生成する。上記ステップ258では、正常運転時行動モデル記憶部20に記憶されたSVMのパラメータを用いて、上記ステップ256で取得したアクセル開度信号、車速信号、及び加速度信号に基づいて、上記(2)式を最大にする運転モードを決定して、モード同定を行う。そして、正常運転時行動モデル記憶部20から、同定された運転モードに対応する区分線形モデルに関するパラメータを取得し、取得したパラメータを用いて、上記ステップ256で取得したアクセル開度信号、車速信号、及び加速度信号に基づいて、上記(11)式に従って、次の時刻のアクセル開度信号を生成する。
そして、ステップ260では、上記ステップ256で取得した車速信号、加速度信号、及び上記ステップ258で生成された次時刻のアクセル開度信号に基づいて、次の時刻の車速信号及び加速度信号を生成し、ステップ262において、上記ステップ258で生成された次時刻のアクセル開度信号、上記ステップ260で生成された車速信号、及び加速度信号を、正常時予測用バッファのインデックスt+1に格納する。
そして、ステップ264では、異常時予測用バッファのインデックスtから、アクセル開度信号、車速信号、及び加速度信号を取得し、ステップ266において、時刻t+1における異常運転時のアクセル開度信号を生成する。上記ステップ266では、異常運転時行動モデル記憶部22に記憶されたSVMのパラメータを用いて、上記ステップ264で取得したアクセル開度信号、車速信号、及び加速度信号に基づいて、上記(2)式を最大にする運転モードを決定して、モード同定を行う。そして、正常運転時行動モデル記憶部20から、同定された運転モードに対応する区分線形モデルに関するパラメータを取得し、取得したパラメータを用いて、上記ステップ264で取得したアクセル開度信号、車速信号、及び加速度信号に基づいて、上記(5)式に従って、次の時刻のアクセル開度信号を生成する。
そして、ステップ268では、上記ステップ264で取得した車速信号、加速度信号、及び上記ステップ266で生成された次時刻のアクセル開度信号に基づいて、次の時刻の車速信号及び加速度信号を生成し、ステップ270において、上記ステップ266で生成された次時刻のアクセル開度信号、上記ステップ268で生成された車速信号、及び加速度信号を、異常時予測用バッファのインデックスt+1に格納する。
そして、ステップ272において、変数tが定数T−1以上であるか否かを判定し、変数tがT−1未満である場合には、ステップ274で、変数tをインクリメントして、ステップ256へ戻る。一方、上記ステップ272において、変数tがT−1に達した場合には、ステップ278へ移行する。
ステップ278において、アクセル開度センサ12、車速センサ14、及び加速度センサ216の各々から出力された信号を取得する。
そして、ステップ280において、上記ステップ278で取得した車速信号、加速度信号、及びアクセル開度信号を、FIFOバッファに格納する。
ステップ282では、正常時予測用バッファの値とバッファの値との差の総和dnを算出し、ステップ284において、異常時予測用バッファの値とバッファの値との差の総和daを算出する。
そして、ステップ132において、上記ステップ282で算出した差の総和dnが、上記ステップ284で算出した差の総和daより大きいか否かを判定し、dnがdaより大きい場合には、ステップ134で、ドライバの運転適否状態が異常運転状態であることを示す警告メッセージを表示装置40に表示させて、ドライバ状態推定処理ルーチンを終了する。一方、dnがda以下である場合には、ステップ136において、ドライバの運転適否状態が正常運転状態であることを示すメッセージを表示装置40に表示させて、ドライバ状態推定処理ルーチンを終了する。
以上説明したように、第2の実施の形態に係るドライバ状態推定装置によれば、複数の運転適否状態の各々に対して予測されたアクセル開度の時系列データと、検出されたアクセル開度の時系列データとを比較して、ドライバの運転適否状態を推定することにより、ドライバの運転適否状態を精度よく推定することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るドライバ状態推定装置の構成を示す概略図である。 (A)正常運転状態時の車速及び車間距離の時間変化を示すグラフ、及び(B)異常運転状態時の車速及び車間距離の時間変化を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係るドライバ状態推定装置におけるドライバ状態推定処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るドライバ状態推定装置の構成を示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態に係るドライバ状態推定装置におけるドライバ状態推定処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
符号の説明
10、210 ドライバ状態推定装置
12 アクセル開度センサ
14 車速センサ
16 車間距離計測部
18、218 コンピュータ
20 正常運転時行動モデル記憶部
22 異常運転時行動モデル記憶部
24、224 運転信号生成部
26、226 ドライバ状態推定部
216 加速度センサ

Claims (8)

  1. 自車両の走行状態及びドライバが自車両を操作したときの操作状態の少なくとも一方の状態を検出する状態検出手段と、
    前記状態検出手段によって検出された前記状態に基づいて、該状態が検出されたタイミングより後のタイミングにおける予め定められた複数のドライバの運転適否状態の各々に対する前記状態を推定する状態推定手段と、
    前記状態推定手段によって推定された前記複数の運転適否状態に対する前記状態の各々と、前記状態検出手段によって該タイミングに検出された前記状態とを比較し、比較結果に基づいて、前記ドライバの運転適否状態を推定するドライバ状態推定手段と、
    を含むドライバ状態推定装置。
  2. 前記状態推定手段は、前記複数の運転適否状態の各々について、前記運転適否状態における前記状態の時間変化を複数の運転モードの各々に対する線形モデルで表わした区分線形モデル、及び前記状態検出手段によって検出された前記状態に基づいて、該タイミングにおける前記複数の運転適否状態の各々に対する前記状態を推定する請求項1記載のドライバ状態推定装置。
  3. 前記状態推定手段は、前記複数の運転適否状態の各々について、前記状態検出手段によって検出された前記状態に対して、前記運転モードを同定し、前記同定された運転モードに対する線形モデルに基づいて、前記状態検出手段によって検出された前記状態から、該タイミングにおける前記状態を推定する請求項2記載のドライバ状態推定装置。
  4. 前記状態検出手段によって検出される前記状態とは異なり、かつ、自車両の走行状態及びドライバが自車両を操作したときの操作状態の少なくとも一方の第2の状態を検出する第2状態検出手段を更に含み、
    前記状態推定手段は、前記状態検出手段によって検出された前記状態、及び前記第2状態検出手段によって検出された前記第2の状態に基づいて、該状態が検出されたタイミングより後のタイミングにおける前記複数の運転適否状態の各々に対する前記状態を推定する請求項1記載のドライバ状態推定装置。
  5. 前記状態推定手段は、前記複数の運転適否状態の各々について、前記運転適否状態における前記状態及び前記第2の状態の時間変化を複数の運転モードの各々に対する線形モデルで表わした区分線形モデル、前記状態検出手段によって検出された前記状態、及び前記第2状態検出手段によって検出された前記第2の状態に基づいて、該タイミングにおける前記複数の運転適否状態の各々に対する前記状態を推定する請求項4記載のドライバ状態推定装置。
  6. 前記状態推定手段は、前記複数の運転適否状態の各々について、前記状態検出手段によって検出された前記状態及び前記第2状態検出手段によって検出された前記第2の状態に対して、前記運転モードを同定し、前記同定された運転モードに対する線形モデルに基づいて、前記状態検出手段によって検出された前記状態、及び前記第2状態検出手段によって検出された前記第2の状態から、該タイミングにおける前記状態を推定する請求項5記載のドライバ状態推定装置。
  7. 前記状態は、ドライバが自車両を操作したときの操作状態である請求項1〜請求項6の何れか1項記載のドライバ状態推定装置。
  8. コンピュータを、
    自車両の走行状態及びドライバが自車両を操作したときの操作状態の少なくとも一方の状態を検出する状態検出手段によって検出された前記状態に基づいて、該状態が検出されたタイミングより後のタイミングにおける予め定められた複数のドライバの運転適否状態の各々に対する前記状態を推定する状態推定手段、及び
    前記状態推定手段によって推定された前記複数の運転適否状態に対する前記状態の各々と、前記状態検出手段によって該タイミングに検出された前記状態とを比較し、比較結果に基づいて、前記ドライバの運転適否状態を推定するドライバ状態推定手段
    として機能させるためのプログラム。
JP2007334447A 2007-12-26 2007-12-26 ドライバ状態推定装置及びプログラム Pending JP2009154675A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007334447A JP2009154675A (ja) 2007-12-26 2007-12-26 ドライバ状態推定装置及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007334447A JP2009154675A (ja) 2007-12-26 2007-12-26 ドライバ状態推定装置及びプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009154675A true JP2009154675A (ja) 2009-07-16

Family

ID=40959162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007334447A Pending JP2009154675A (ja) 2007-12-26 2007-12-26 ドライバ状態推定装置及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009154675A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102014204792A1 (de) 2013-03-14 2014-10-30 Denso Corporation System zur Erfassung eines abnormalen Fahrverhaltens
JP2019200459A (ja) * 2018-05-14 2019-11-21 株式会社デンソー 異常検出装置
WO2020140895A1 (en) * 2019-01-04 2020-07-09 Byton Limited Detecting and diagnosing anomalous driving behavior using driving behavior models

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102014204792A1 (de) 2013-03-14 2014-10-30 Denso Corporation System zur Erfassung eines abnormalen Fahrverhaltens
US9111400B2 (en) 2013-03-14 2015-08-18 Denso Corporation System for detecting abnormal driving behavior
JP2019200459A (ja) * 2018-05-14 2019-11-21 株式会社デンソー 異常検出装置
JP7095391B2 (ja) 2018-05-14 2022-07-05 株式会社デンソー 異常検出装置
WO2020140895A1 (en) * 2019-01-04 2020-07-09 Byton Limited Detecting and diagnosing anomalous driving behavior using driving behavior models
US11400944B2 (en) 2019-01-04 2022-08-02 Byton North America Corporation Detecting and diagnosing anomalous driving behavior using driving behavior models

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009157606A (ja) ドライバ状態推定装置及びプログラム
JP6742802B2 (ja) 対象物体の将来状態を計算により予測する方法の性能を向上するための方法、運転者支援システム、そのような運転者支援システムを備える車両、並びに対応するプログラムの記憶媒体及びプログラム
JP4825132B2 (ja) 車両の運転者による不注意を識別する方法及びコンピュータプログラム
US9527384B2 (en) Driving context generation system for generating driving behavior description information
US6871145B2 (en) Method and system for vehicle impact assessment using driver braking estimation
Bagdadi Estimation of the severity of safety critical events
EP2701137B1 (en) Information provision device for use in vehicle
JP2009175929A (ja) ドライバ状態推定装置及びプログラム
EP2648172A1 (en) Target status determination device for movable object, and program
US8489253B2 (en) Driver state assessment device
US9111400B2 (en) System for detecting abnormal driving behavior
JP2019513613A (ja) 車両を制御する方法、システム、及び非一時的コンピューター可読メモリ
JP4886047B2 (ja) 車両の運転評価装置、方法、及びコンピュータプログラム
WO2019011268A1 (zh) 基于博弈论的驾驶员辅助系统决策方法、系统及其他
JP2017073021A (ja) 運転支援装置
CN113658451B (zh) 车辆碰撞预警的控制方法、装置、车辆和可读存储介质
JP2018018204A (ja) 能力評価システム
JP2009145951A (ja) ドライバ状態推定装置及びプログラム
US11511737B2 (en) Apparatus and method for processing vehicle signals to compute a behavioral hazard measure
JP2013152551A (ja) 運転支援装置、状況学習装置、及びプログラム
CN116466644A (zh) 一种基于plc控制的车辆性能监管系统及方法
JP2012128739A (ja) 衝突危険判定装置及びプログラム
JP2012059058A (ja) 危険推定装置及びプログラム
Abdelrahman et al. Driver behavior classification in crash and near-crash events using 100-CAR naturalistic data set
JP2009154675A (ja) ドライバ状態推定装置及びプログラム