JP2014178531A - トナー、現像剤、及び画像形成装置 - Google Patents

トナー、現像剤、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低温定着性に優れ、且つ、色抜け画像と画像濃度ムラを発生させず、高品質な画像を形成することができるオイルレストナーの提供。
【解決手段】結晶性樹脂と、潤滑剤とを少なくとも含み、回転ドラムを有する画像解析方式の粉体流動性測定装置を用いて測定した平均雪崩角が55°以下のトナーである。
【選択図】なし

Description

本発明は、トナー、現像剤、及び画像形成装置に関する。
従来、プリンターや複写機等の電子写真方式を用いた画像形成装置において、画質、耐久性及び高速対応性の観点から、トナー及びキャリアを含有する現像剤を用いる二成分現像方式が好適に用いられている。
このような二成分現像方式としては、例えば、前記画像形成装置の感光体に、現像剤が載った磁気ローラを接触させ、前記感光体の周速に対して現像ローラの周速を速くし、現像する方法が知られている。前記現像剤が前記現像ローラに汲み上げられ、ドクター部において、前記トナーと前記キャリアとが擦られる。その結果、前記現像剤の温度が上昇し、前記トナーが前記キャリアに付着してしまう。
従来のトナーの定着に用いられる定着装置は、離型性を良くするために、定着ローラなどの表面にオイルを多量に塗布したものが殆どであった。
しかし、前記定着ローラなどへの多量の前記オイルの塗布は、記録媒体のオイル汚れ、コストアップ、前記オイルを収納するスペースが必要となり前記定着装置が複雑になり大型化するなどの問題があった。
近年、前記定着装置の簡素化と前記オイルの画像へのオイル汚れ、オイルスジ等の悪影響の防止を目的に、オイルレス機構への対応が必要になってきている。
そこで、前記定着ローラに前記オイルを塗布する必要がないトナーとして、前記トナーに潤滑剤を含有させたオイルレストナーが提案されている。
しかし、前記オイルレストナーと前記キャリアとを含む現像剤に、熱ストレスや圧ストレスを加えた場合、ワックスが前記オイルレストナーの表面に析出して、ワックス過多となり、前記キャリアの表面にも前記ワックスを付着させてしまうという問題がある。また、前記ワックスが表面に過剰に析出した前記オイルレストナーが前記キャリアと接触し続けることで、前記オイルレストナーと前記キャリアとの間の非静電的な付着力が増大し、前記オイルレストナーが前記キャリアから離れ難くなるため、前記現像剤の流動性が著しく低下し、その結果、現像不良により色抜け画像が発生したり、汲み上げ不良による画像濃度ムラが生ずるという問題がある。
そこで、使用前の前記オイルレストナーの表層に存在するワックス量を規定することで現像不良による色抜け画像の発生、及び汲み上げ不良による画像濃度ムラを解決することが検討されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この場合、未使用の前記オイルレストナーの表面における前記ワックス量を規定しているに過ぎず、使用時における前記キャリアとの撹拌による温度上昇、ストレスを考慮していないという問題がある。
前記トナーのハンドリングやプロセスにおいて発生する閉塞、付着、凝集、固結、摩耗などのトラブルの多くは、前記トナーの運動に伴う流動特性に関連する。前記流動特性は、前記トナーの物性や外的環境要因に依存することが知られている。そこで、前記トラブルの解決には、前もって前記トナーの流動性を正確に予測することが望ましい。
この問題を解決する一つの方法は、動的な条件下で前記トナーを試験することである。
そこで、前記オイルレストナーを、粉体の流動性を求める流動性測定装置の一つであるパウダーレオメータによる測定で得られる、特定のパラメーター範囲内にある前記オイルレストナーとすることで、画像形成時における色抜けや画像濃度ムラを改善することが検討されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、前記特定のパラメーター範囲内であっても、結着樹脂として結晶性樹脂を含み、低温定着性を向上させた前記オイルレストナーでは、良い画像品質が得られないという問題がある。
したがって、結晶性樹脂を含むことで、低温定着性を高めたオイルレストナーであって、画像形成において、色抜け画像と画像濃度ムラの発生の少ない、前記オイルレストナーの開発が強く求められているのが現状である。
本発明は、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、低温定着性に優れ、且つ、色抜け画像と画像濃度ムラを発生させず、高品質な画像を形成することができるオイルレストナーを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下のとおりである。即ち、
結晶性樹脂と、潤滑剤とを少なくとも含み、
回転ドラムを有する画像解析方式の粉体流動性測定装置を用いて測定した平均雪崩角が55°以下であることを特徴とするトナーである。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決することができ、低温定着性に優れ、且つ、色抜け画像と画像濃度ムラを発生させず、高品質な画像を形成することができるオイルレストナーを提供することができる。
図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。 図2は、画像解析方式の粉体流動性測定装置の一例における雪崩前のトナーの状態を示す図である。 図3は、画像解析方式の粉体流動性測定装置の一例における雪崩直前のトナー積層の傾きがピークにある状態を示す図である。 図4は、画像解析方式の粉体流動性測定装置の一例における雪崩後のトナーの状態を示す図である。
(トナー)
本発明のトナーは、結晶性樹脂と、潤滑剤とを少なくとも含んでなり、更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。
前記トナーは、回転ドラムを有する画像解析方式の粉体流動性測定装置を用いて測定した平均雪崩角が55°以下である。
<平均雪崩角>
前記平均雪崩角は、回転ドラムを有する画像解析方式の粉体流動性測定装置を用いて測定することができる。
所定量の前記トナーが入った前記回転ドラム(円筒容器)を、その回転軸を中心にゆっくりと一定速度で回転させる。その際の、前記回転ドラムを回転軸を中心として回転させた、前記回転ドラムの端面からの観察例を図2〜図4に示す。各図における下端縁が、前記回転ドラムを有する画像解析方式の粉体流動性測定装置の設置面に水平な面(仮想面)を表す。つまり各図における下端縁(仮想面)側が重力方向となる。各図における円形の円周が前記回転ドラムの円筒壁面を表す。前記回転ドラムは、各図における時計回り方向にゆっくり回転している。
前記トナーの積層(トナー粒子の群)は、前記回転ドラムの回転に伴い、前記回転ドラムの円筒壁面に沿ってゆっくりと傾きながら上昇する(図2)。前記トナーの粒子間の付着力と重力とのバランスが崩れる直前で前記トナーの積層(トナー粒子の群)の傾きはピークを迎え(図3)、その直後に、前記トナーの積層(トナー粒子の群)の表面は崩落する。この崩落の様子は雪崩に似ていることから、本発明ではこの崩落現象を「雪崩現象」(以下、「雪崩」とも称する)と称することとする(図4)。
前記雪崩角とは、前記トナーの積層の傾きのピークにおける、前記回転ドラムの設置面に対して水平な回転軸を通る面と、最小二乗法を用いて近似的に平面化したトナーの最表面とが成す角度のことである(例えば、図3の2線(A−A’及びB−B’)が成す角度)。
前記平均雪崩角は、前記回転ドラムにおいて、任意の回数(例えば、200回)連続して前記雪崩を起こさせ、測定した前記雪崩角の平均値である。
前記粉体流動性測定装置としては、例えば、粉体流動性測定装置(パウダーアナライザーREVOLUTION、Mercury Science Inc.社製)などが好適に挙げられる。
例えば、前記粉体流動性測定装置(パウダーアナライザーREVOLUTION、Mercury Science Inc.社製)においては、前記トナーの平均雪崩角は、以下の手順により得られる。
1.円筒容器(回転ドラム)に所定量の前記トナーを入れる。
2.前記円筒容器を、前記粉体流動性測定装置に取り付ける。
3.前記円筒容器を回転させる回転速度(例えば、0.6rpm)、及び前記雪崩を起こさせる回数(例えば、200回)を設定する。
4.設定した回転速度で、設定した回数の前記雪崩を起こすまで、前記円筒容器を回転させる。その間、前記粉体流動性測定装置(パウダーアナライザーREVOLUTION、Mercury Science Inc.社製)は、前記円筒容器内で前記トナーの積層(トナー粒子の群)が前記雪崩を起こす様子を連続的にCCDカメラで動画撮影する。
5.前記動画撮影のデータを基に、前記平均雪崩角が求められる。
前記トナーの前記平均雪崩角としては、55°以下であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、52°以下が好ましく、49°以下が更に好ましい。
前記トナーは、更に必要に応じて、前記平均雪崩力が70cch以下のものであってもよい。
雪崩力とは、雪崩によるエネルギー放出の量を示すパラメーターである。
前記回転ドラムを有する画像解析方式の粉体流動性測定装置を用いて測定することができる。
前記平均雪崩力とは、前記回転ドラムにおいて、任意の回数(例えば、200回)連続して雪崩を起こさせ、測定した前記雪崩力の平均値のことである。
<結晶性樹脂>
前記結晶性樹脂としては、結晶性を有する樹脂であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ビニル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、定着時の紙への定着性や帯電性、更には融点調整のし易さの観点から、結晶性ポリエステル樹脂が好ましい。
−結晶性ポリエステル樹脂−
前記結晶性ポリエステル樹脂は、多価アルコール成分と、多価カルボン酸成分とを用いて得られる。
前記多価アルコール成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、飽和脂肪族ジオール化合物などが挙げられる。前記飽和脂肪族ジオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオールなどが挙げられる。
これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、炭素数2〜12の直鎖状飽和脂肪族ジオール化合物が好ましい。前記飽和脂肪族ジオール化合物が分岐型であると、前記結晶性ポリエステル樹脂の結晶性が低下し、融点が降下してしまう為、低温定着性、耐熱保存性、及び画像保存性が低下してしまうことがある。
前記多価カルボン酸成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、又はこれらの無水物、或いは低級アルキルエステル、3価以上のカルボン酸などが挙げられる。
前記脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、フマル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸などが挙げられる。
前記芳香族ジカルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、メサコニン酸などが挙げられる。
前記3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、又はこれらの無水物、或いはこれらの低級アルキルエステルなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記結晶性ポリエステル樹脂は、市販品を使用してもよいし、適宜合成したものを使用してもよい。
前記結晶性ポリエステル樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、前記多価カルボン酸成分と前記多価アルコール成分とを反応させる一般的なポリエステル重合法で製造することができ、例えば、直接重縮合、エステル交換法などが挙げられ、モノマーの種類によって使い分けて製造することができる。
前記結晶性ポリエステル樹脂の製造は、例えば、重合温度180℃〜230℃で行うことができ、更に必要に応じて、反応系内を減圧にし、縮合時に発生する水やアルコールを除去しながら反応させることができる。
前記多価カルボン酸成分又は前記多価アルコール成分(モノマー)が反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。
重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行うことが好ましい。
共重合反応において相溶性の悪いモノマーが存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪いモノマーと、該モノマーと重縮合予定の前記多価カルボン酸成分又は前記多価アルコール成分とを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させることが好ましい。
前記結晶性ポリエステル樹脂の製造時に使用可能な触媒としては、例えば、ナトリウム、リチウム等のアルカリ金属;マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属;亜鉛、マンガン、アンチモン、チタン、スズ、ジルコニウム、ゲルマニウム等の金属;亜リン酸化合物、リン酸化合物、アミン化合物などが挙げられる。
前記結晶性ポリエステル樹脂の融解温度(融点)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50℃以上100℃以下が好ましく、60℃以上80℃以下がより好ましい。前記融点が、50℃未満であると、トナーの耐熱保存性、定着後のトナー画像の保存性が問題となる場合があり、100℃を超えると、従来のトナーに比べて十分な低温定着性が得られない場合がある。
前記結晶性ポリエステル樹脂の含有量としては、前記トナー100部に対して、1部〜30部が好ましい。前記含有量が1部未満であると、低温定着効果が充分に得られないことがあり、30部を超えると、トナーの耐熱保存性の低下を招くことがある。
<潤滑剤>
前記潤滑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高級脂肪酸金属塩などが挙げられる。
−高級脂肪酸金属塩−
前記高級脂肪酸金属塩としては、脂肪酸の炭素数が6以上20以下のものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸鉛、オレイン酸マグネシウム、パルチミン酸亜鉛、オレイン酸銅、パルミチン酸コバルト、パルミチン酸銅、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプロン酸銅、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、リコリノレン酸亜鉛及びリコリノレン酸カドミウムなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ステアリン酸亜鉛が好ましい。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、例えば、離型剤、外添剤、非晶性樹脂、変性ポリエステル樹脂、樹脂微粒子、帯電制御剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料、着色剤などが挙げられる。
−離型剤−
前記離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ロウ類、ワックス類等が挙げられる。
前記ロウ類及びワックス類としては、例えば、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス;オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックスなどの天然ワックスが挙げられる。また、これら天然ワックスの他、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス;エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックスなどが挙げられる。更に、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド;低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体又は共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等);側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子などを用いてもよい。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記離型剤の融点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50℃〜120℃が好ましく、60℃〜90℃がより好ましい。前記融点が、50℃未満であると、離型剤が耐熱保存性に悪影響を与えることがあり、120℃を超えると、低温での定着時にコールドオフセットを起こし易いことがある。
前記離型剤の溶融粘度としては、該ワックスの融点より20℃高い温度での測定値として、5cps〜1,000cpsが好ましく、10cps〜100cpsがより好ましい。前記溶融粘度が、5cps未満であると、離型性が低下することがあり、1,000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が得られなくなることがある。
前記離型剤の前記トナーにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40質量%以下が好ましく、3質量%〜30質量%がより好ましい。前記含有量が、40質量%を超えると、トナーの流動性が悪化することがある。
−外添剤−
前記外添剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ微粒子、疎水化処理されたシリカ微粒子(以下、「疎水性シリカ微粒子」、又は「疎水性シリカ」とも称する)、酸化チタン微粒子、疎水化処理された酸化チタン微粒子(以下、「疎水性酸化チタン微粒子」とも称する)、アルミナ微粒子、疎水化処理されたアルミナ微粒子(以下、「疎水性アルミナ微粒子」とも称する)、金属酸化物(例えば、酸化錫、酸化アンチモン等)、フルオロポリマーなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、シリカ微粒子、及び疎水化されたシリカ微粒子が好ましい。
前記シリカ微粒子としては、例えば、R972、R974、RX200、RY200、R202、R805、R812(いずれも、日本アエロジル株式会社製)などが挙げられる。
前記酸化チタン微粒子としては、例えば、P−25(日本アエロジル株式会社製)、STT−30、STT−65C−S(いずれも、チタン工業株式会社製)、TAF−140(富士チタン工業株式会社製)、MT−150W、MT−500B、MT−600B、MT−150A(いずれも、テイカ株式会社製)などが挙げられる。
前記疎水化された酸化チタン微粒子としては、例えば、T−805(日本アエロジル株式会社製)、STT−30A、STT−65S−S(いずれも、チタン工業株式会社製)、TAF−500T、TAF−1500T(いずれも、富士チタン工業株式会社製)、MT−100S、MT−100T(いずれも、テイカ株式会社製)、IT−S(石原産業株式会社製)などが挙げられる。
前記シリカ微粒子、及び前記疎水性シリカ微粒子の前記トナーの母体粒子に対する付着率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30%〜80%が好ましい。
前記付着率の測定は、例えば、以下のようにして行う。
前記シリカ微粒子又は疎水性シリカ微粒子が付着した状態のトナー5gを界面活性剤(商品名;ドライウェル)濃度;33質量%、富士フイルム株式会社製)0.2質量%水溶液100mLに濡れさせ、そのまま浸して分散液とする。超音波式ホモジナイザー(UH−30、超音波工業株式会社製)を用いて、前記分散液の中に超音波振動子を入れ、共振周波数25KHzで1分間超音波振動させることにより、トナー母体粒子表面から前記シリカ微粒子又は疎水性シリカ微粒子を離脱させる。
その後、前記分散液を洗浄、吸引ろ過し、乾燥させる。乾燥後の前記トナーを3.0g〜3.1g秤量し、6t/cmの荷重を1分間かけて、直径40mm、厚さ2.2mm〜2.5mmの円盤状に成型する。前記円盤状に成型したものを用いて、蛍光X線分析法によりトナー粒子表面に残存する前記シリカ微粒子又は疎水性シリカ微粒子を定量する。この定量値をMとする。
上記超音波処理を行わない以外は同じ処理を行ったトナーを同様に円盤状に成型したものを用いて、蛍光X線分析法によりトナー粒子表面に存在する前記疎水性シリカ又は疎水性シリカ微粒子を定量し、この値をMとする。
以下の算出式から前記シリカ微粒子又は疎水性シリカ微粒子の付着率を求めることができる。
前記シリカ微粒子又は疎水性シリカ微粒子の付着率=(M/M)×100(%)
前記疎水性シリカ微粒子、前記疎水性酸化チタン微粒子、及び前記疎水性アルミナ微粒子は、例えば、親水性の微粒子をメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤で処理して得ることができる。また、シリコーンオイルを必要ならば熱を加えて無機微粒子に処理した、シリコーンオイル処理酸化物微粒子、シリコーンオイル処理無機微粒子も好適である。
前記シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アクリル、メタクリル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイルなどが挙げられる。前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられる。これらの中でも、シリカ、酸化チタンが特に好ましい。
前記外添剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナーの母体粒子に対して、0.1質量%〜5質量%が好ましく、0.3質量%〜3質量%がより好ましい。前記含有量が、0.1質量%より少ない、又は5質量%を超えると、トナーの流動性が悪化することがある。
前記外添剤の一次粒子の平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3nm〜100nmが好ましく、5nm〜70nmがより好ましい。前記外添剤の一次粒子の平均粒径が3nm未満であると、無機微粒子がトナー中に埋没し、その機能が有効に発揮されにくいことがある。一方、前記外添剤の一次粒子の平均粒径が100nmを超えると、感光体表面を不均一に傷つけることがある。
前記外添剤のBET比表面積としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10m/g〜300m/gが好ましく、35m/g〜120m/gがより好ましい。
ここで、前記比表面積は、BET法に従い、例えば比表面積測定装置(「オートソーブ1」、ユアサアイオニクス株式会社製)を用い、試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて算出することができる。
−非晶性樹脂−
前記非晶性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙との親和性に優れ、かつトナーの耐熱保存性に優れる点から、非晶性ポリエステル樹脂などが挙げられる。
前記非晶性ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、未変性ポリエステル樹脂が好ましい。前記未変性ポリエステル樹脂は、多価アルコールと、多価カルボン酸、多価カルボン酸無水物、多価カルボン酸エステル等の多価カルボン酸又はその誘導体とを縮重合させて得られるポリエステル樹脂であって、イソシアネート化合物等により変性されていないポリエステル樹脂をいう。
前記多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジオールなどが挙げられる。
前記ジオールとしては、例えば、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜10)付加物;エチレングリコール、プロピレングリコール;水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜10)付加物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多価カルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジカルボン酸などが挙げられる。
前記ジカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸;ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記非晶性ポリエステル樹脂は、酸価及び水酸基価を調整する目的で、前記樹脂鎖の末端に3価以上のカルボン酸及び3価以上のアルコールの少なくともいずれかを含んでいてもよい。
前記3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、又はそれらの酸無水物、などが挙げられる。
前記3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、などが挙げられる。
前記非晶性樹脂の質量平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3,000〜30,000が好ましく、5,000〜20,000がより好ましい。
前記非晶性樹脂の質量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
前記非晶性樹脂のガラス転移温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40℃〜70℃が好ましい。前記ガラス転移温度が、40℃未満であると、耐熱保存性が低下し、フィルミングが生じることがあり、70℃を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記非晶性樹脂のガラス転移温度は、例えば、示差走査熱量分析法(DSC法)により測定することができる。
前記非晶性樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30質量%〜90質量%が好ましく、50質量%〜85質量%がより好ましい。
−変性ポリエステル樹脂−
前記変性ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、活性水素基含有化合物と、該化合物の活性水素基と反応可能な官能基を有するポリエステル樹脂とを反応させ前記ポリエステル樹脂を伸長反応、架橋反応等させたもの(ウレア変性ポリエステル樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂など)が挙げられる。
前記活性水素基含有化合物としては、例えば、アミン類などが挙げられる。前記アミン類としては、例えば、ジアミン、3価以上のポリアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタン、アミノ酸、これらのアミノ基をブロックしたものなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
−樹脂微粒子−
前記樹脂微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂又はこれらの併用樹脂が好ましい。
前記ビニル系樹脂としては、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体などが挙げられる。
−帯電制御剤−
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩などが挙げられる。
前記帯電制御剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部が好ましく、0.2質量部〜5質量部がより好ましい。前記含有量が、10質量部を超えると、トナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招くことがある。これらの帯電制御剤はマスターバッチ、樹脂とともに溶融混練した後溶解分散させることもできるし、もちろん有機溶剤に直接溶解、分散する際に加えてもよいし、トナー表面にトナー粒子作製後固定化させてもよい。
−流動性向上剤−
前記流動性向上剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止可能なものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが挙げられる。前記シリカ、前記酸化チタンは、このような流動性向上剤により表面処理行い、疎水性シリカ、疎水性酸化チタンとして使用するのが特に好ましい。
−クリーニング性向上剤−
前記クリーニング性向上剤は、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するために前記トナーに添加されるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子などが挙げられる。前記ポリマー微粒子としては、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01μm〜1μmのものがより好ましい。
−磁性材料−
前記磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライトなどが挙げられる。これらの中でも、色調の点で白色のものが好ましい。
−着色剤−
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記トナー100質量部に対して、1質量部〜15質量部が好ましく、3質量部〜10質量部がより好ましい。
前記着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。
前記マスターバッチの製造、又は前記マスターバッチとともに混練される樹脂としては、例えば、前記非晶性ポリエステル樹脂B、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン又はその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記マスターバッチは、前記マスターバッチ用樹脂と前記着色剤とを高せん断力をかけて混合し、混練してマスターバッチを得ることができる。この際、前記着色剤と前記マスターバッチ用樹脂との相互作用を高めるために、有機溶剤を用いることができる。また、いわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを前記樹脂と有機溶剤とともに混合混練を行い、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。また、混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
前記トナーの平均円形度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.890〜0.990が好ましい。前記平均円形度が、0.890未満であると、トナーの流動性が悪化することで、転写性が著しく悪化することがある。また0.990より大きくなると、クリーニング性が著しく悪化することがある。前記平均円形度が、前記特に好ましい範囲内であると、転写性とクリーニング性との両立の点で有利である。
前記トナーの平均円形度は、平均円形度X=(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長/粒子投影像の周囲長)で定義される。前記平均円形度は、以下の方法で測定することができる。
即ち、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2100、シスメックス株式会社製)を用いて計測し、解析ソフト(FPIA−2100 Data Processing Program For FPIA Version00−10)を用いて行うことができる。より具体的には、ガラス製100mLビーカーに10%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩、ネオゲンSC−A、第一工業製薬株式会社製)を0.1mL〜0.5mL添加し、各トナー0.1g〜0.5g添加しミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mLを添加する。得られた分散液を超音波分散器(本多電子株式会社製)で3分間分散処理する。前記分散液を、前記FPIA−2100を用いて濃度が5,000個/μL〜15,000個/μLとなるまでトナーの形状及び分布を測定する。
該測定法は、平均円形度の測定再現性の点から前記分散液濃度を5,000個/μL〜15,000個/μLにすることが重要である。
前記分散液濃度を得るための前記分散液の条件を添加する界面活性剤量、及びトナー量を変更して調整する必要がある。前記界面活性剤量としては、前記トナーの疎水性の程度により必要量が異なり、多く添加すると泡によるノイズが発生し、少ないとトナーを十分にぬらすことができないため、分散が不十分となる。
また、前記トナーの添加量は、トナー粒径により異なり、小粒径の場合は少なく、また大粒径の場合は多くする必要がある。前記トナー粒径が、3μm〜7μmの場合、トナーの添加量を0.1g〜0.5gとすることにで、前記分散液濃度を5,000個/μL〜15,000個/μLに合わせることが可能となる。
前記トナーの体積平均粒径(Dv)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3μm〜7μmが好ましい。
前記トナーの体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.30以下が好ましく、1.00〜1.30がより好ましい。前記(Dv/Dn)が、より好ましい範囲内であると、耐熱保存性、低温定着性、及び耐高温オフセット性のいずれにも優れたトナーとなり易い。
前記トナーの体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)は、以下の方法で測定することができる。
即ち、粒度測定器(マルチサイザーIII、ベックマン・コールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Multisizer 3 Version3.51、ベックマン・コールター社製)にて測定することができる。より具体的にはガラス製100mLビーカーに10%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A、第一工業製薬株式会社製)を0.5mL添加し、トナー0.5g添加し、ミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mLを添加する。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II、本多電子株式会社製)で10分間分散処理する。前記分散液を、前記マルチサイザーIIIを用いて、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマン・コールター社製)を用いて測定を行う。
測定は装置が示す濃度が8±2%となるように前記トナーサンプル分散液を滴下して行う。本測定法は、トナー粒径の測定再現性の点から前記濃度を8±2%にすることが重要である。この濃度範囲であれば粒径に誤差は生じない。
前記トナーは、2μm以下の粒子が1.0個数%〜10.0個数%であることが好ましい。2μm以下の粒子は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(シスメックス株式会社製)により計測でき、具体的な測定条件は、前記平均円形度の測定方法と同じである。
前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、従来公知のトナーの製造方法の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、混練・粉砕法、重合法、溶解懸濁法、噴霧造粒法などが挙げられる。
例えば、前記トナーは、前記重合法において、水系媒体中でトナー材料液を乳化乃至分散させ乳化乃至分散液を調製し、調製された前記乳化乃至分散液の溶媒を除去し、洗浄して得られる前記トナーの母体粒子に前記潤滑剤を更に外添して得られる。
(現像剤)
本発明の現像剤は、トナーを少なくとも含有し、更に必要に応じて、キャリア、その他の成分を含有する。
前記トナーは、本発明の前記トナーである。
本発明の現像剤は、一成分現像剤であってもよく、二成分現像剤であってもよい。
<キャリア>
前記キャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、芯材と、該芯材を被覆する樹脂層とを有するものが好ましい。
−芯材−
前記芯材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50emu/g〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、50emu/g〜90emu/gのマンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料などが好ましく、画像濃度の確保の点では、鉄粉(100emu/g以上)、マグネタイト(75emu/g〜120emu/g)等の高磁化材料が好ましい。また、トナーが穂立ち状態となっている感光体への当りを弱くでき高画質化に有利である点で、銅−ジンク(Cu−Zn)系(30emu/g〜80emu/g)等の弱磁化材料が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記芯材の粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、平均粒径(質量平均粒径(D50))で、20μm〜200μmが好ましい。
−樹脂層−
前記樹脂層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノ系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アミノ系樹脂としては、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。前記ポリビニル系樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂などが挙げられる。前記ポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂などが挙げられる。前記ハロゲン化オレフィン樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニルなどが挙げられる。前記ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂などが挙げられる。
前記樹脂層には、必要に応じて導電粉等を含有させてもよく、該導電粉としては、例えば、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛などが挙げられる。これらの導電粉の平均粒子径としては、1μm以下が好ましい。前記平均粒子径が1μmを超えると、電気抵抗の制御が困難になることがある。
前記樹脂層は、例えば、前記シリコーン樹脂等を溶剤に溶解させて塗布溶液を調製した後、該塗布溶液を前記芯材の表面に公知の塗布方法により均一に塗布し、乾燥した後、焼付を行うことにより形成することができる。前記塗布方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法などが挙げられる。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブ、ブチルアセテートなどが挙げられる。
前記焼付の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよい。
前記焼付の装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉、マイクロウエーブを備えた装置などが挙げられる。
前記樹脂層の前記キャリアにおける量としては、0.01質量%〜5.0質量%が好ましい。前記量が、0.01質量%未満であると、前記芯材の表面に均一な前記樹脂層を形成することができないことがあり、5.0質量%を超えると、前記樹脂層が厚くなり過ぎてキャリア同士の造粒が発生し、均一なキャリア粒子が得られないことがある。
前記キャリアの前記現像剤における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、90質量%〜98質量%が好ましく、93質量%〜97質量%がより好ましい。
前記現像剤の前記トナーと前記キャリアの混合割合は、一般に前記キャリア100質量部に対しトナー1質量部〜10.0質量部である。
(画像形成装置及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、電子写真感光体、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段、帯電された前記電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段、及び前記可視像を記録媒体に転写する転写手段を少なくとも有してなり、更に必要に応じて、その他の手段を有してなる。
前記画像形成方法は、電子写真感光体の表面を帯電手段で帯電する帯電工程、帯電された前記電子写真感光体を画像露光手段で露光して電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する露光工程、前記静電潜像が形成された前記電子写真感光体の表面に現像手段でトナー像を形成する現像工程、及び形成された前記トナー像を転写手段で転写媒体へ転写する転写工程を少なくとも含んでなり、更に必要に応じて、その他の工程を含んでなる。
前記画像形成方法は、前記画像形成装置の各手段により実施する方法である。
<帯電手段及び帯電工程>
前記帯電手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器(電子写真感光体表面と帯電器との間に100μm以下の空隙を有する近接方式の非接触帯電器を含む)などが挙げられる。
前記帯電手段は、電子写真感光体表面と接触又は近接して設けられた帯電部材を有し、直流成分に交流成分を重畳した電圧を前記帯電部材へ印加して、前記帯電部材と前記電子写真感光体表面にコロナ放電を形成し、前記電子写真感光体表面を帯電する帯電手段であることが好ましい。
前記帯電工程は、前記帯電手段により実施することができ、前記電子写真感光体表面を帯電させる工程である。
<露光手段及び露光工程>
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記電子写真感光体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系などの各種露光器が挙げられ、前記露光器における光源としては、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの高輝度が確保できる光源などが挙げられる。なお、本発明においては、前記電子写真感光体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記露光工程は、前記露光手段により実施することができ、前記帯電された電子写真感光体表面を露光して静電潜像を形成する工程である。
<現像手段及び現像工程>
前記現像手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記現像剤を収容し、前記静電潜像に該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好ましい。前記現像器としては、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有するものなどが好適に挙げられる。前記現像器内では、例えば、前記トナーとキャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記電子写真感光体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該電子写真感光体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該電子写真感光体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像工程は、前記現像手段により実施することができ、前記静電潜像を、トナーを用いて現像して可視像を形成する工程である。
<転写手段及び転写工程>
前記転写手段は、前記可視像を記録媒体に転写する手段であるが、前記電子写真感光体表面から記録媒体に可視像を直接転写する方法と、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する方法がある。いずれの態様も良好に使用することができるが、高画質化に際して転写による悪影響が大きいような場合には、転写回数が少ない前者(直接転写)の方法が好ましい。前記転写は、例えば、前記可視像を、転写帯電器を用いて前記電子写真感光体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。
前記転写工程は、前記転写手段により実施することができ、前記可視像を記録媒体に転写する工程である。
<その他の手段及びその他の工程>
前記その他の工程及びその他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、定着工程及び定着手段、除電工程及び除電手段、クリーニング工程及びクリーニング手段、リサイクル工程及びリサイクル手段、制御工程及び制御手段などが挙げられる。
−定着手段及び定着工程−
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好ましく、前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組み合わせ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組み合わせなどが挙げられ、前記加熱加圧手段における加熱としては、通常80℃〜200℃が好ましい。前記定着としては、例えば、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着工程は、前記定着手段により実施することができ、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる工程である。
−除電手段及び除電工程−
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記除電工程は、前記除電手段により実施することができ、前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程である。
−クリーニング手段及びクリーニング工程−
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記電子写真感光体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記クリーニング手段により実施することができ、前記電子写真感光体上に残留する前記トナーを除去する工程である。
−リサイクル手段及びリサイクル工程−
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記リサイクル手段により実施することができ、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程である。
−制御手段及び制御工程−
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御できれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
前記制御工程は、前記制御手段により実施することができ、前記各工程を制御する工程である。
[画像形成装置の実施形態]
以下では、本発明の画像形成装置の実施形態について説明する。
図1は、本発明の画像形成装置を説明するための概略図であり、電子写真感光体1の周りに、帯電手段3、露光手段5、現像手段6、転写手段10などが配置される。
まず、図1に示す帯電手段3により、電子写真感光体1が平均的に帯電される。
次に、図1に示す露光手段5により、均一に帯電された電子写真感光体1上に静電潜像が形成される。
次に、図1に示す現像手段6により、電子写真感光体1上に形成された前記静電潜像が可視化される。この現像方式としては、乾式トナーを用いた一成分現像法、二成分現像法、湿式トナーを用いた湿式現像法などが挙げられる。電子写真感光体1に正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、電子写真感光体1の表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。
次に、図1に示す転写手段10により、電子写真感光体1上で可視化されたトナー像が記録媒体9上に転写される。また、転写をより良好に行うために転写前チャージャ7を用いる。
更に必要に応じて、図1に示す記録媒体9を電子写真感光体1より分離する手段として分離チャージャ11、分離爪12を用いる。転写後、前記電子写真感光体1上に残されたトナーをクリーニングするために、ファーブラシ14、クリーニングブレード15が用いられ、クリーニングをより効率的に行うためにクリーニング前チャージャ13を用いる。また、電子写真感光体1上の潜像が取り除くために除電手段2を用いる。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、実施例中において使用する「部」及び「%」はそれぞれ、全て「質量部」及び「質量%」を表す。
(実施例1)
<トナーの作製>
−微粒子分散液の作製−
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業株式会社製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。
前記乳濁液を加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。
更に、反応後の乳濁液に、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部を加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液]を得た。
得られた[微粒子分散液]について、粒度分布測定装置(LA−920、堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は、0.10μmであった。
また、得られた[微粒子分散液]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のガラス転移温度(Tg)は57℃、質量平均分子量は121,000であった。
−水相の調製−
水990部、前記作製された[微粒子分散液]80部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5質量%水溶液(エレミノールMON−7、三洋化成工業株式会社製)40部、及び酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相]とする。
−非晶性ポリエステル樹脂の合成−
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物470部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物250部、テレフタル酸218部、アジピン酸48部、及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下、230℃で13時間反応し、更に10mmHg〜15mmHgの減圧で7時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸45部を入れ、常圧下、180℃で2時間反応し、[非晶性ポリエステル樹脂]を得た。
−ポリエステルプレポリマー(変性ポリエステル樹脂)の合成−
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記低分子ポリエステルの場合と同様に合成した[非晶性ポリエステル樹脂]410部、イソホロンジイソシアネート89部、及び酢酸エチル500部を仕込み、100℃にて5時間反応させて、イソシアネート基を有する変性ポリエステル樹脂、[ポリエステルプレポリマー]を合成した。
得られた[ポリエステルプレポリマー]の遊離イソシアネート含有量は、1.53質量%であった。
−結晶性ポリエステル樹脂の合成−
窒素導入管、脱水管、攪拌器、及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに1,12−ドデカンジオール2,500g、1,8−オクタン二酸2,330g、及びハイドロキノン4.9gを入れ、180℃で20時間反応させた後、200℃に昇温して6時間反応させ、更に8.3kPaにて10時間反応させて、[結晶性ポリエステル樹脂]を得た。
得られた[結晶性ポリエステル樹脂]は、融点が69℃、SP値は9.9、GPC測定での質量平均分子量は15,000であった。
なお、前記[結晶性ポリエステル樹脂]の融点は、示差走査熱量計であるTG−DSCシステムTAS−100(理学電機株式会社製)を用い、最大吸熱ピークを測定して求めた。
−エステルワックスの作製−
ジムロート還流器、Dean−Stark水分離器を備えた4つ口フラスコ反応装置にベンゼン1,740部、長鎖アルキルカルボン酸成分1,300部、長鎖アルキルアルコール成分1,200部、及びp−トルエンスルホン酸120部を加えて、十分攪拌しながら全てを溶解させ、5時間還流した後、水分離器のバルブを開け、共沸留去を行った。共沸留去後、炭酸水素ナトリウムで十分洗浄し、乾燥してベンゼンを留去した。得られた生成物を再結晶後、洗浄し、精製することにより[エステルワックス]を得た。
−マスターバッチの合成−
カーボンブラック(キャボット社製、リーガル400R)40部、ポリエステル樹脂(三洋化成工業株式会社製、RS−801、酸価10mgKOH/g、質量平均分子量(Mw)20,000、ガラス転移温度(Tg)64℃)60部、及び水30部をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。
これをロール表面温度130℃に設定した2本ロール混練機により45分間混練を行ない、パルベライザーで直径1mmの大きさに粉砕し、[マスターバッチ]を得た。
−ケチミン化合物の合成−
撹拌棒、及び温度計をセットした反応容器内に、イソホロンジアミン170部及びメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物]を得た。得られた[ケチミン化合物]のアミン価は418であった。
−油相の調製−
撹拌棒、及び温度計をセットした容器内に、前記合成した[非晶性ポリエステル樹脂]378部、前記合成した[結晶性ポリエステル樹脂]220部、前記合成した[エステルワックス]2.5部、及び酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却し[原料溶解液]を得た。
得られた[原料溶解液]1,324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス株式会社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、[原料分散液]を得た。
次いで、得られた[原料分散液]に、前記得られた[マスターバッチ]を併せて、上記条件のビーズミルで1パスし、[油相分散液]を得た(油相分散液は「トナー材料液」とも称する)。
得られた[油相分散液]の固形分濃度(130℃で30分間)は50質量%であった。
−トナー母体粒子の作製−
−−乳化、異形化、及び脱溶媒−−
前記作製した[油相分散液]800部、前記合成した[ポリエステルプレポリマー]175部、前記合成した[ケチミン化合物]6.6部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)で5,000rpmで1分間混合した後、容器に前記作製した[水相]1,200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで3分間混合し[乳化スラリー]を得た。
撹拌機及び温度計をセットした容器に、得られた[乳化スラリー]を投入し、15℃で1時間静置した後、30℃で1時間脱溶剤を行い、[分散スラリー]を得た。
得られた[分散スラリー]は、体積平均粒径5.95μm、個数平均粒径5.45μm(マルチサイザーII、ベックマン・コールター社製で測定)であった。
−−洗浄及び乾燥−−
得られた[分散スラリー]を減圧濾過した後、
(1)濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2)前記(1)の処理を行った濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、超音波振動を付与してTKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3)前記(2)の処理を行った濾過ケーキに10質量%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4)前記(3)の処理を行った濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い[濾過ケーキ]を得た。
得られた[濾過ケーキ]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmのメッシュで篩い、[トナー母体粒子]を得た。
−トナーの作製−
得られた[トナー母体粒子]100部、疎水性シリカ(BET比表面積40m/g)0.7部、疎水化酸化チタン0.3部、及びステアリン酸亜鉛0.05部を、ヘンシェルミキサーにて、下記の条件で混合し、得られた粉体を目開き45μmのメッシュで篩い、粗大粉を取り除き、[トナー1]を得た。
<混合条件>
混合1: 得られたトナー母体粒子100部に対し、疎水性シリカ3.8部を添加し、周速33m/sの条件の下、3分間混合した。
混合2:次に疎水化酸化チタン0.59部を添加し、周速33m/sの条件の下、3分間混合した。
混合3:更にステアリン酸亜鉛0.05部を添加し、周速33m/sの条件の下、3分間混合した。
(実施例2)
実施例1において、トナーの作製における混合1を、周速33m/sの条件の下、5分間の混合とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー2]を得た。
(実施例3)
実施例2において、トナーの作製における混合2を、周速33m/sの条件の下、5分間の混合とした以外は、実施例2と同様にして、[トナー3]を得た。
(実施例4)
実施例3において、トナーの作製における混合3を、周速33m/sの条件の下、5分間の混合とした以外は、実施例3と同様にして、[トナー4]を得た。
(実施例5)
実施例1において、トナーの作製における混合1を、周速37m/sの条件の下、3分間の混合とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー5]を得た。
(実施例6)
実施例1において、トナーの作製における混合1を、周速40m/sの条件の下、3分間の混合とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー6]を得た。
(実施例7)
実施例1において、トナーの作製における混合1を、周速30m/sの条件の下、3分間の混合とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー7]を得た。
(実施例8)
実施例1において、疎水性シリカを疎水性シリカ(BET比表面積70m/g)とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー8]を得た。
(実施例9)
実施例1において、トナーの作製における混合1を、得られたトナー母体粒子100部に対し、疎水性シリカ4.0部を添加とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー9]を得た。
(実施例10)
実施例1において、トナーの作製における混合1を、得られたトナー母体粒子100部に対し、疎水性シリカ4.2部を添加とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー10]を得た。
(実施例11)
実施例1において、トナーの作製における混合1を、得られたトナー母体粒子100部に対し、疎水性シリカ4.6部添加とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー11]を得た。
(実施例12)
実施例1において、疎水性シリカを疎水性シリカ(BET比表面積120m/g)とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー12]を得た。
(実施例13)
実施例12のトナー母体粒子の作製において、[変性ポリエステル樹脂]を添加しないこと以外は、実施例12と同様にして、[トナー13]を得た。
(実施例14)
実施例1のトナー母体粒子の作製において、[変性ポリエステル樹脂]を添加せず、2本ロール混練機を用いて、混練した後、常温になるまで冷却し、50℃環境下で12時間アニーリング処理を施し、結晶性樹脂を再結晶化させた後、解砕・分級した以外は、実施例1と同様にして、[トナー14]を得た。
(実施例15)
実施例1において、疎水性シリカを、疎水性シリカ(BET比表面積20m/g)とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー15]を得た。
(実施例16)
実施例1において、疎水性シリカを、疎水性シリカ(BET比表面積150m/g)とした以外は、実施例1と同様にして[トナー16]を得た。
(実施例17)
実施例1において、トナーの作製における混合1を、周速27m/sの条件の下、3分間の混合とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー17]を得た。
(実施例18)
実施例1において、トナーの作製における混合1を、周速44m/sの条件の下、3分間の混合とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー18]を得た。
(実施例19)
実施例1のトナーの作製において、混合条件を下記の通りとした以外は、実施例1と同様にして、[トナー19]を得た。
<混合条件>
混合1: 得られたトナー母体粒子100部に対し、ステアリン酸亜鉛0.05部を添加し、周速33m/sの条件の下、3分間混合した。
混合2:次に疎水化酸化チタン0.59部を添加し、周速33m/sの条件の下、3分間混合した。
混合3:更に疎水性シリカ3.8部を添加し、周速33m/sの条件の下、3分間混合した。
(比較例1)
実施例14において、結晶性樹脂とステアリン酸亜鉛とを用いない以外は、実施例14と同様にして、[トナー20]を得た。
(比較例2)
実施例14において、ステアリン酸亜鉛を用いない以外は、実施例14と同様にして、[トナー21]を得た。
(比較例3)
実施例14において、結晶性樹脂を用いない以外は、実施例14と同様にして、[トナー22]を得た。
(比較例4)
実施例1のトナー母体粒子の作製において、[変性ポリエステル樹脂]を添加せず、2本ロール混練機を用いて、混練した後、常温になるまで冷却し、50℃環境下で12時間アニーリング処理を施し、結晶性樹脂を再結晶化させた後、解砕・分級したこと、及び疎水性シリカを疎水性シリカ(BET比表面積150m/g)とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー23]を得た。
(比較例5)
実施例16において、トナーの作製における混合1を、周速27m/sの条件の下、3分間の混合とした以外は、実施例16と同様にして、[トナー24]を得た。
<平均雪崩角及び平均雪崩力の測定>
実施例及び比較例で作製したトナー(以下、「サンプルトナー」とも称する)の平均雪崩角及び平均雪崩力は、粉体流動性測定装置(パウダーアナライザーREVOLUTION、Mercury Science Inc.社製)を用いて、下記の条件で測定した。
円筒容器(回転ドラム)の回転速度 : 0.6rpm
雪崩発生回数 : 200回
結果を表1に示す。
<疎水性シリカ付着率の測定>
各サンプルトナーにおける、疎水性シリカの、トナー母体粒子表面への付着率の測定は以下のように行った。
各サンプルトナー5gを界面活性剤(商品名;ドライウェル、濃度;33質量%、富士フイルム株式会社製)0.2質量%水溶液100mLに濡れさせ、そのまま浸して分散液とした。超音波式ホモジナイザー(UH−30、超音波工業株式会社製)を用いて、その分散液中に超音波振動子を入れ、共振周波数25KHzで1分間超音波振動させることにより、トナー母体粒子表面から疎水性シリカを離脱させた。その後、分散液を洗浄、吸引ろ過し、乾燥させた。乾燥後のトナーを3.0g〜3.1g秤量し、6t/cmの荷重を1分間かけて、直径40mm、厚さ2.2mm〜2.5mmの円盤状に成型した。前記円盤状に成型したものを用いて、蛍光X線分析法により前記トナー粒子の前記表面に残存する疎水性シリカを定量した。この定量値をMとした。
上記超音波処理を行わない以外は同じ処理を行ったトナーを同様に円盤状に成型したものを用いて、蛍光X線分析法によりトナー粒子表面に存在する疎水性シリカを定量し、この値をMとした。
以下の算出式から前記疎水性シリカの付着率を求めた。
前記疎水性シリカの付着率=(M/M)×100(%)
結果を表1に示す。
<体積平均粒径(Dv)及び個数平均粒径(Dn)の測定>
各サンプルトナーの体積平均粒径(Dv)及び個数平均粒径(Dn)は、粒度測定器(マルチサイザーIII、ベックマン・コールター社製)を用い、アパーチャー径100μm、解析ソフト(Multisizer 3 Version3.51、ベックマン・コールター社製)で測定した。
ガラス製100mLビーカーに10質量%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A、第一工業製薬株式会社製)を0.5mL添加し、各サンプルトナー0.5gを添加し、ミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mLを添加した。得られた分散液を超音波分散器(W−113MK−II、本多電子株式会社製)で10分間分散処理した。得られた分散液を、前記マルチサイザーIIIを用いて、測定用溶液としてアイソトンIII(ベックマン・コールター社製)を用いて測定を行った。
測定は装置が示す濃度が8±2質量%となるように前記分散液を滴下して行った。
得られた各サンプルトナーの体積平均粒径(Dv)及び個数平均粒径(Dn)からDv/Dnを求めた。結果を表1に示す。
<2μm以下の粒子の割合の測定>
各サンプルトナー中の2μm以下の粒子の割合を、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2100、シスメックス株式会社製)を用いて計測し、解析ソフト(FPIA−2100 Data Processing Program For FPIA Version00−10、シスメックス株式会社製)を用いて解析して求めた。
ガラス製100mLビーカーに10質量%界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩ネオゲンSC−A、第一工業製薬株式会社製)を0.1mL〜0.5mL添加し、各サンプルトナー0.1g〜0.5g添加し、ミクロスパーテルでかき混ぜ、次いでイオン交換水80mLを添加した。得られた分散液を超音波分散器(本多電子株式会社製)で3分間分散処理した。前記分散液を、前記FPIA−2100を用いて濃度が5,000個/μL〜15,000個/μLとなるまで各サンプルトナーの形状及び分布を測定した。結果を表1に示す。
<平均円形度の測定>
2μm以下の粒子の割合の測定と同様に、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2100、シスメックス株式会社製)を用いて各サンプルトナーの平均円形度を測定した。結果を表1に示す。
(評価)
各サンプルトナーについて、下記評価を実施した。
<画像濃度ムラの評価>
画像濃度ムラの評価は以下の手順にて行った。
画像形成装置(株式会社リコー製、RICOH Pro C900の改造機)、及び使用するトナーを25℃、50%RHの環境にて1日放置した。
画像形成装置の現像装置からトナーを除去し、前記現像装置にサンプルトナーをセットした。現像剤におけるトナー濃度が9質量%となるように、キャリアの量で調整した。
画像形成装置本体に、前記現像装置を装着し、ハーフトーン画像を1,000枚出力した。
1,000枚目の画像を目視評価によりランク付けした。
評価基準は以下のとおりである。結果を表2に示す。
◎ : 濃度ムラが目視レベルで見られない
○ : 多少の濃度ムラが見られるが、目立たなく、問題とならない
× : 鮮明な濃度ムラが見られ、画像上問題となる
<色抜けの評価>
色抜けの評価は以下の手順にて行った。
画像形成装置(株式会社リコー製、RICOH Pro C900の改造機)及び使用するトナーを25℃、50%RHの環境にて1日放置した。
前記画像形成装置の現像装置からトナーを除去し、前記現像装置にサンプルトナーをセットした。現像剤におけるトナー濃度が7質量%となるように、キャリアの量で調整した。
画像形成装置本体に、前記現像装置を装着し、全面ベタ画像を10,000枚出力した。
10,000枚目の画像の色抜け数をカウントした。
評価基準は以下のとおりである。結果を表2に示す。
◎ : 色抜け数が2個未満
○ : 色抜け数が2個以上、10個未満
× : 色抜け数が10個以上
<低温定着性>
定着ローラとして、テフロン(登録商標)ローラを使用した画像形成装置(MF2200、株式会社リコー製)の定着部を改造し、温度及び線速を調整可能にした定着装置を用いて、タイプ6200紙(株式会社リコー製)にベタ画像で、0.85±0.1mg/cmのトナー付着量で定着評価した。定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって定着下限温度とした。
評価基準は以下のとおりである。結果を表2に示す。
◎ : 定着下限温度が120℃未満
○ : 定着下限温度が120℃以上140℃未満
× : 定着下限温度が140℃以上
実施例1〜19のトナーは、低温定着性に優れ、且つ、色抜け画像と画像濃度ムラを発生させず、高品質な画像を形成することができるオイルレストナーであることがわかった。
これは、実施例のトナーは、いずれもその平均雪崩角が55°以下であることにより、それらトナーを含む現像剤の流動性が良好であるためと考えられる。
一方、比較例1〜5のトナーは、実施例1〜19に対して、画像形成能の点で劣っていた。また、比較例1及び3のトナーは、結晶性ポリエステルを含んでおらず、低温定着性の点でも劣っていた。
更に、具体的なデータは示さないが、比較例1〜4のトナーは、画像形成装置内の汚染性の点でも劣っていた。また、実施例19のトナーも、画像形成装置内の汚染性の点では、実施例1〜18のトナーよりも少し劣っていた。
本発明の態様としては、以下のとおりである。
<1> 結晶性樹脂と、潤滑剤と少なくともを含み、
回転ドラムを有する画像解析方式の粉体流動性測定装置を用いて測定した平均雪崩角が55°以下であることを特徴とするトナーである。
<2> 画像解析方式の粉体流動性測定装置を用いて測定した平均雪崩力が70cch以下である前記<1>に記載のトナーである。
<3> 潤滑剤が、高級脂肪酸金属塩を少なくとも含む前記<1>から<2>のいずれかに記載のトナーである。
<4> 高級脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛を少なくとも含む前記<3>に記載のトナーである。
<5> 更に、非晶性樹脂、離型剤、外添剤及び変性ポリエステル樹脂の少なくもいずれかを含んでなる前記<1>から<4>のいずれかに記載のトナーである。
<6> 外添剤が、BET比表面積が35m/g〜120m/gのシリカを少なくとも含み、前記シリカのトナーの母体粒子に対する付着率が30%〜80%である前記<5>に記載のトナーである。
<7> 水系媒体中でトナー材料液を乳化乃至分散させ乳化乃至分散液を調製することにより得られた前記<1>から<6>のいずれかに記載のトナーである。
<8> 体積平均粒径が3μm〜8μmであり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.30であり、粒径2μm以下の粒子が1個数%〜10個数%であり、平均円形度が0.890〜0.990である前記<1>から<7>のいずれかに記載のトナーである。
<9> 前記<1>から<8>のいずれかに記載のトナーを含むことを特徴とする現像剤である。
<10> 電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記電子写真感光体の表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段とを有する画像形成装置であって、
前記トナーが、前記<1>から<8>のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置である。
<11> 電子写真感光体の表面を帯電手段で帯電する帯電工程と、帯電された前記電子写真感光体を画像露光手段で露光して電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する露光工程と、前記静電潜像が形成された前記電子写真感光体の表面に現像手段で可視像を形成する現像工程と、形成された前記可視像を転写手段で転写媒体へ転写する転写工程を含む画像形成方法であって、
前記トナーが、前記<1>から<8>のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成方法である。
1 電子写真感光体
3 帯電手段
5 露光手段
6 現像手段
10 転写手段
11 分離チャージャ
12 分離爪
14 ファーブラシ
15 クリーニングブレード
特開2004−246345号公報 特開2011−69955号公報

Claims (10)

  1. 結晶性樹脂と、潤滑剤とを少なくとも含み、
    回転ドラムを有する画像解析方式の粉体流動性測定装置を用いて測定した平均雪崩角が55°以下であることを特徴とするトナー。
  2. 画像解析方式の粉体流動性測定装置を用いて測定した平均雪崩力が70cch以下である請求項1に記載のトナー。
  3. 潤滑剤が、高級脂肪酸金属塩を少なくとも含む請求項1から2のいずれかに記載のトナー。
  4. 高級脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛を少なくとも含む請求項3に記載のトナー。
  5. 更に、非晶性樹脂、離型剤、外添剤及び変性ポリエステル樹脂の少なくもいずれかを含んでなる請求項1から4のいずれかに記載のトナー。
  6. 外添剤が、BET比表面積が35m/g〜120m/gのシリカを少なくとも含み、前記シリカのトナーの母体粒子に対する付着率が30%〜80%である請求項5に記載のトナー。
  7. 水系媒体中でトナー材料液を乳化乃至分散させ乳化乃至分散液を調製することにより得られた請求項1から6のいずれかに記載のトナー。
  8. 体積平均粒径が3μm〜8μmであり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.30であり、粒径2μm以下の粒子が1個数%〜10個数%であり、平均円形度が0.890〜0.990である請求項1から7のいずれかに記載のトナー。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載のトナーを含むことを特徴とする現像剤。
  10. 電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記電子写真感光体の表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段とを有する画像形成装置であって、
    前記トナーが、請求項1から8のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置。
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