JP2014175637A - 熱処理装置および熱処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スループットを高めつつ、チャンバー容積を小さくすることができる熱処理装置および熱処理方法を提供する。
【解決手段】半導体ウェハーを保持するサセプター70はアーム71とプレート76とに分割されている。アーム71はアーム駆動部29によって昇降される。プレート76はプレート駆動部20によって昇降される。装置外部からチャンバー6内に挿入された搬送ハンドに対して半導体ウェハーの受け渡しを行うときには、サセプター70のアーム71をプレート76よりも相対的に上昇させることによって当該搬送ハンドとウェハーの移載を行う。リフトピンを備えた移載機構が不要であるため、移載機構の動作も不要となってスループットを高めることができる。また、移載機構を設置しなくても良いため、チャンバー6内の容積を小さくすることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体ウェハーや液晶表示装置用ガラス基板等の薄板状の精密電子基板(以下、単に「基板」と称する)に光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置および熱処理方法に関する。
半導体デバイスの製造プロセスにおいて、不純物導入は半導体ウェハー内にpn接合を形成するための必須の工程である。現在、不純物導入は、イオン打ち込み法とその後のアニール法によってなされるのが一般的である。イオン打ち込み法は、ボロン(B)、ヒ素(As)、リン(P)といった不純物の元素をイオン化させて高加速電圧で半導体ウェハーに衝突させて物理的に不純物注入を行う技術である。注入された不純物はアニール処理によって活性化される。この際に、アニール時間が数秒程度以上であると、打ち込まれた不純物が熱によって深く拡散し、その結果接合深さが要求よりも深くなり過ぎて良好なデバイス形成に支障が生じるおそれがある。
そこで、極めて短時間で半導体ウェハーを加熱するアニール技術として、近年フラッシュランプアニール(FLA)が注目されている。フラッシュランプアニールは、キセノンフラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」とするときにはキセノンフラッシュランプを意味する)を使用して半導体ウェハーの表面にフラッシュ光を照射することにより、不純物が注入された半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリ秒以下)に昇温させる熱処理技術である。
キセノンフラッシュランプの放射分光分布は紫外域から近赤外域であり、従来のハロゲンランプよりも波長が短く、シリコンの半導体ウェハーの基礎吸収帯とほぼ一致している。よって、キセノンフラッシュランプから半導体ウェハーにフラッシュ光を照射したときには、透過光が少なく半導体ウェハーを急速に昇温することが可能である。また、数ミリ秒以下の極めて短時間のフラッシュ光照射であれば、半導体ウェハーの表面近傍のみを選択的に昇温できることも判明している。このため、キセノンフラッシュランプによる極短時間の昇温であれば、不純物を深く拡散させることなく、不純物活性化のみを実行することができるのである。
このようなキセノンフラッシュランプを使用した熱処理装置として、特許文献1には、チャンバーの上側にフラッシュランプを配置するとともに下側にハロゲンランプを配置し、それらの組み合わせによって所望の熱処理を行うものが開示されている。特許文献1に開示の熱処理装置においては、サセプターに保持された半導体ウェハーをハロゲンランプによってある程度の温度にまで予備加熱し、その後フラッシュランプからのフラッシュ光照射によって所望の処理温度にまで昇温している。
特開2010−225645号公報
特許文献1に記載の熱処理装置においては、チャンバー内にリフトピンを備えた移載機構を設け、それによって装置外部と半導体ウェハーの受け渡しを行っている。すなわち、装置外部の搬送ロボットによってチャンバー内に搬入された未処理の半導体ウェハーをリフトピンを上昇させて受け取っている。そして、そのリフトピンを下降させることによって半導体ウェハーをサセプター上に載置している。また、熱処理が終了したときには、再度リフトピンを上昇させてサセプターから処理後の半導体ウェハーを突き上げて装置外部の搬送ロボットに渡している。
このような移載機構がサセプターの下方に位置していると、チャンバーの下方に配置されたハロゲンランプからの光照射を移載機構の一部が遮ることとなり、半導体ウェハーの下面に影が生じて温度分布の面内均一性が低下する。このため、特許文献1に開示の装置では、熱処理時にはリフトピンを立設した移載アームをハロゲンランプからの光照射の障害とならない退避位置に退避させている。
しかしながら、このようにしても、装置外部との半導体ウェハーの受け渡しに際しては移載機構が半導体ウェハーの受け渡し動作と退避動作とを行うこととなるため、1枚の半導体ウェハーの処理に要する時間が長くなってスループットが低下する。また、チャンバー内に移載機構を設ける必要があるため、チャンバーの容積が増大するという問題も生じていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、スループットを高めつつ、チャンバー容積を小さくすることができる熱処理装置および熱処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、基板を収容するチャンバーと、内側部と外側部とに分割され、前記チャンバー内にて基板を保持するサセプターと、前記サセプターに保持された基板に光を照射して加熱するハロゲンランプと、前記サセプターの前記内側部および前記外側部の少なくともいずれか一方を昇降移動させる昇降駆動部と、を備え、前記昇降駆動部が前記内側部を前記外側部よりも相対的に上昇させることによって、前記チャンバー内に挿入された搬送ハンドと前記内側部との間で基板の移載を行うことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る熱処理装置において、前記内側部の上面に基板を下面から支持する第1の複数の支持ピンを設けることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2の発明に係る熱処理装置において、前記ハロゲンランプから光照射を行うときに、前記昇降駆動部が前記内側部と前記外側部とを同じ高さに位置させることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項2の発明に係る熱処理装置において、前記ハロゲンランプから光照射を行うときに、前記昇降駆動部が前記内側部よりも前記外側部を低くすることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項2から請求項4のいずれかの発明に係る熱処理装置において、前記第1の複数の支持ピンは、基板の周縁部を支持することを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項2の発明に係る熱処理装置において、前記外側部の上面に基板を下面から支持する第2の複数の支持ピンを設けることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項6の発明に係る熱処理装置において、前記第2の複数の支持ピンの高さは前記第1の複数の支持ピンの高さよりも大きく、前記ハロゲンランプから光照射を行うときに、前記昇降駆動部が前記内側部と前記外側部とを同じ高さに位置させて前記第2の複数の支持ピンによって基板の周縁部を支持することを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項6の発明に係る熱処理装置において、前記ハロゲンランプから光照射を行うときに、前記昇降駆動部が前記内側部と前記外側部との高さ位置関係を交互に入れ替えるようにして前記第1の複数の支持ピンによる基板の支持と前記第2の複数の支持ピンによる基板の支持とを交互に繰り返させることを特徴とする。
また、請求項9の発明は、請求項8の発明に係る熱処理装置において、前記ハロゲンランプによって加熱された基板にフラッシュ光を照射するフラッシュランプをさらに備え、前記フラッシュランプからフラッシュ光を照射するときに、前記昇降駆動部が前記内側部および前記外側部の少なくともいずれか一方を昇降移動させて前記第1の複数の支持ピンおよび前記第2の複数の支持ピンによって基板を支持することを特徴とする。
また、請求項10の発明は、請求項8の発明に係る熱処理装置において、前記ハロゲンランプによって加熱された基板にフラッシュ光を照射するフラッシュランプをさらに備え、前記フラッシュランプからフラッシュ光を照射するときに、前記昇降駆動部が前記内側部および前記外側部の少なくともいずれか一方を昇降移動させて前記第2の複数の支持ピンによって基板を支持することを特徴とする。
また、請求項11の発明は、請求項8の発明に係る熱処理装置において、前記ハロゲンランプによって加熱された基板にフラッシュ光を照射するフラッシュランプをさらに備え、前記第1の複数の支持ピンは前記第2の複数の支持ピンよりも基板の内側を支持し、前記フラッシュランプからフラッシュ光を照射するときに、前記昇降駆動部が前記内側部および前記外側部の少なくともいずれか一方を昇降移動させて前記第1の複数の支持ピンによって基板を支持することを特徴とする。
また、請求項12の発明は、請求項1から請求項11のいずれかの発明に係る熱処理装置において、前記外側部には前記内側部とすれ違うための切り欠き部が形成され、前記外側部に、前記切り欠き部の強度を増すための補強部を設けることを特徴とする。
また、請求項13の発明は、基板に光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法において、基板を収容するチャンバー内にて、内側部と外側部とに分割されたサセプターの前記内側部を前記外側部よりも相対的に上昇させることによって、前記チャンバー内に挿入された搬送ハンドと前記内側部との間で基板の移載を行う移載工程と、前記サセプターに保持された基板にハロゲンランプから光を照射して加熱する加熱工程と、を備えることを特徴とする。
また、請求項14の発明は、請求項13の発明に係る熱処理方法において、前記内側部の上面に基板を下面から支持する第1の複数の支持ピンを設け、前記加熱工程では、前記内側部と前記外側部とを同じ高さに位置させることを特徴とする。
また、請求項15の発明は、請求項13の発明に係る熱処理方法において、前記内側部の上面に基板を下面から支持する第1の複数の支持ピンを設け、前記加熱工程では、前記内側部よりも前記外側部を低くすることを特徴とする。
また、請求項16の発明は、請求項13の発明に係る熱処理方法において、前記内側部の上面に基板を下面から支持する第1の複数の支持ピンを設け、前記外側部の上面に基板を下面から支持する第2の複数の支持ピンを設け、前記第2の複数の支持ピンの高さは前記第1の複数の支持ピンの高さよりも大きく、前記加熱工程では、前記内側部と前記外側部とを同じ高さに位置させて前記第2の複数の支持ピンによって基板の周縁部を支持することを特徴とする。
また、請求項17の発明は、請求項13の発明に係る熱処理方法において、前記内側部の上面に基板を下面から支持する第1の複数の支持ピンを設け、前記外側部の上面に基板を下面から支持する第2の複数の支持ピンを設け、前記加熱工程では、前記内側部と前記外側部との高さ位置関係を交互に入れ替えるようにして前記第1の複数の支持ピンによる基板の支持と前記第2の複数の支持ピンによる基板の支持とを交互に繰り返すことを特徴とする。
また、請求項18の発明は、請求項17の発明に係る熱処理方法において、前記加熱工程で加熱された基板にフラッシュランプからフラッシュ光を照射するフラッシュ工程をさらに備え、前記フラッシュ工程では、前記内側部および前記外側部の少なくともいずれか一方を昇降移動させて前記第1の複数の支持ピンおよび前記第2の複数の支持ピンによって基板を支持することを特徴とする。
また、請求項19の発明は、請求項17の発明に係る熱処理方法において、前記加熱工程で加熱された基板にフラッシュランプからフラッシュ光を照射するフラッシュ工程をさらに備え、前記フラッシュ工程では、前記内側部および前記外側部の少なくともいずれか一方を昇降移動させて前記第2の複数の支持ピンによって基板を支持することを特徴とする。
また、請求項20の発明は、請求項17の発明に係る熱処理方法において、前記加熱工程で加熱された基板にフラッシュランプからフラッシュ光を照射するフラッシュ工程をさらに備え、前記第1の複数の支持ピンは前記第2の複数の支持ピンよりも基板の内側を支持し、前記フラッシュ工程では、前記内側部および前記外側部の少なくともいずれか一方を昇降移動させて前記第1の複数の支持ピンによって基板を支持することを特徴とする。
請求項1から請求項12の発明によれば、分割されたサセプターの内側部を外側部よりも相対的に上昇させることによって、チャンバー内に挿入された搬送ハンドと内側部との間で基板の移載を行うため、基板移載のための専用の機構が不要となって当該機構の動作時間も不要となり、スループットを高めつつ、チャンバー容積を小さくすることができる。
特に、請求項5の発明によれば、第1の複数の支持ピンが基板の周縁部を支持するため、周縁部より内側のパターン形成領域の温度分布が不均一となるのを防止することができる。
特に、請求項8の発明によれば、ハロゲンランプから光照射を行うときに、昇降駆動部が内側部と外側部との高さ位置関係を交互に入れ替えるようにして第1の複数の支持ピンによる基板の支持と第2の複数の支持ピンによる基板の支持とを交互に繰り返させるため、基板の特定の部位のみの温度低下を緩和して面内温度分布の低下を抑制することができる。
また、請求項13から請求項20の発明によれば、分割されたサセプターの内側部を外側部よりも相対的に上昇させることによって、チャンバー内に挿入された搬送ハンドと内側部との間で基板の移載を行うため、基板移載のための専用の機構が不要となって当該機構の動作時間も不要となり、スループットを高めつつ、チャンバー容積を小さくすることができる。
特に、請求項17の発明によれば、加熱工程で内側部と外側部との高さ位置関係を交互に入れ替えるようにして第1の複数の支持ピンによる基板の支持と第2の複数の支持ピンによる基板の支持とを交互に繰り返すため、基板の特定の部位のみの温度低下を緩和して面内温度分布の低下を抑制することができる。
本発明に係る熱処理装置の構成を示す縦断面図である。 チャンバーの平面図である。 サセプターの断面図である。 複数のハロゲンランプの配置を示す平面図である。 図1の熱処理装置における半導体ウェハーの処理手順を示すフローチャートである。 アームが上昇して搬送ハンドから半導体ウェハーを受け取る状態を示す図である。 搬送ハンドの形状を示す図である。 第1実施形態にて半導体ウェハーが予備加熱される状態を模式的に示す図である。 第2実施形態にて半導体ウェハーが予備加熱される状態を模式的に示す図である。 第3実施形態のチャンバーの平面図である。 第4実施形態のチャンバーの平面図である。 第4実施形態にて半導体ウェハーが予備加熱される状態を模式的に示す図である。 第5実施形態のチャンバーの平面図である。 プレートの昇降移動と半導体ウェハーの持ち替えとの関係を示すタイミングチャートである。 プレートによって半導体ウェハーが支持されている状態を模式的に示す図である。 プレートおよびアームの双方によって半導体ウェハーが支持されている状態を模式的に示す図である。 アームによって半導体ウェハーが支持されている状態を模式的に示す図である。 プレートの切り欠き部に補強部を設けた状態を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明に係る熱処理装置1の構成を示す縦断面図である。本実施形態の熱処理装置1は、基板として円板形状の半導体ウェハーWに対してフラッシュ光照射を行うことによってその半導体ウェハーWを加熱するフラッシュランプアニール装置である。処理対象となる半導体ウェハーWのサイズは特に限定されるものではないが、例えばφ300mmやφ450mmである。熱処理装置1に搬入される前の半導体ウェハーWには不純物が注入されており、熱処理装置1による加熱処理によって注入された不純物の活性化処理が実行される。なお、図1および以降の各図には、それらの方向関係を明確にするためZ軸方向を鉛直方向とし、XY平面を水平面とするXYZ直交座標系を適宜付している。また、図1および以降の各図においては、理解容易のため、必要に応じて各部の寸法や数を誇張または簡略化して描いている。
熱処理装置1は、半導体ウェハーWを収容するチャンバー6と、複数のフラッシュランプFLを内蔵するフラッシュ加熱部5と、複数のハロゲンランプHLを内蔵するハロゲン加熱部4と、を備える。チャンバー6の上側にフラッシュ加熱部5が設けられるとともに、下側にハロゲン加熱部4が設けられている。また、熱処理装置1は、ハロゲン加熱部4、フラッシュ加熱部5およびチャンバー6に設けられた各動作機構を制御して半導体ウェハーWの熱処理を実行させる制御部3を備える。
図2は、チャンバー6の平面図である。チャンバー6は、平面視で略矩形の筒状のチャンバー側壁部61の上下に石英製のチャンバー窓を装着して構成されている。チャンバー側壁部61は上下が開口された概略筒形状を有しており、上側開口には上側チャンバー窓63が装着されて閉塞され、下側開口には下側チャンバー窓64が装着されて閉塞されている。チャンバー側壁部61は、強度と耐熱性に優れた金属材料(例えば、ステンレススチール)にて形成されている。
チャンバー6の天井部を構成する上側チャンバー窓63は、石英により形成された板状部材であり、フラッシュ加熱部5から出射されたフラッシュ光をチャンバー6内に透過する石英窓として機能する。また、チャンバー6の床部を構成する下側チャンバー窓64も、石英により形成された板状部材であり、ハロゲン加熱部4からの光をチャンバー6内に透過する石英窓として機能する。チャンバー6の内側空間、すなわち上側チャンバー窓63、下側チャンバー窓64およびチャンバー側壁部61によって囲まれる空間が熱処理空間65として規定される。
また、チャンバー側壁部61の(+X)側には、チャンバー6に対して半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための搬送開口部(炉口)66が形設されている。搬送開口部66は、図示省略のゲートバルブによって開閉可能とされている。ゲートバルブが搬送開口部66を開放しているときには、搬送開口部66から熱処理空間65への半導体ウェハーWの搬入および熱処理空間65からの半導体ウェハーWの搬出を行うことができる。また、ゲートバルブが搬送開口部66を閉鎖するとチャンバー6内の熱処理空間65が密閉空間とされる。
また、熱処理装置1は、チャンバー6内部の熱処理空間65に処理ガスを供給するためのガス供給部80と、チャンバー6から排気を行う排気部85と、を備える。ガス供給部80は、ガス供給管81にガス供給源82と供給バルブ83とを備える。ガス供給管81の先端側はチャンバー6内の熱処理空間65に連通され、基端側はガス供給源82に接続される。ガス供給管81の経路途中に供給バルブ83が介挿されている。ガス供給源82は、ガス供給管81に処理ガス(本実施形態では窒素ガス(N))を送出する。供給バルブ83を開放することによって、熱処理空間65に処理ガスが供給される。なお、ガス供給源82としては、熱処理装置1内に設けられた気体タンクと送給ポンプとで構成するようにしても良いし、熱処理装置1が設置される工場の用力を用いるにようにしても良い。また、処理ガスは窒素ガスに限定されるものではなく、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)などの不活性ガス、または、酸素(O)、水素(H)、塩素(Cl)、塩化水素(HCl)、オゾン(O)、アンモニア(NH)などの反応性ガスであっても良い。
排気部85は、ガス排気管86に排気装置87と排気バルブ88とを備える。ガス排気管86の先端側はチャンバー6内の熱処理空間65に連通され、基端側は排気装置87に接続される。排気装置87を作動させつつ、排気バルブ88を開放することによって、熱処理空間65の雰囲気が排気される。排気装置87としては、真空ポンプや熱処理装置1が設置される工場の排気ユーティリティを用いることができる。
また、熱処理装置1は、チャンバー6内にて処理対象となる半導体ウェハーWを載置して保持するサセプター70を備える。サセプター70全体としては平面視で略矩形である。サセプター70の縦および横の長さは、処理対象となる半導体ウェハーWの径よりも大きい(例えば、半導体ウェハーWの径がφ450mmであれば、サセプター70の縦および横の長さは450mmよりも大きい)。その一方、図2に示すように、サセプター70の平面サイズはチャンバー6内の熱処理空間65の平面サイズよりも小さい。
サセプター70は、アーム(内側部)71とプレート(外側部)76とに分割されている。アーム71およびプレート76は、ともに石英にて形成された板状部材である。図2に示すように、アーム71は、サセプター70の中央の円板状部材71aとそれを支持する板状部材である支持部材71bとを備えている。アーム71の円板状部材71aの直径は半導体ウェハーWの直径よりも小さい。一方、プレート76は、アーム71の周囲を取り囲む略C字形状の板状部材である。
図3は、サセプター70の断面図である。図2および図3に示すように、アーム71の円板状部材71aの上面には、半導体ウェハーWを下面から支持するための複数の支持ピン72が立設されている。第1実施形態においては、アーム71の円板状部材71aと同心円の周上に沿って60°毎に計6本の支持ピン72が立設されている。6本の支持ピン72を配置した円の径(対向する支持ピン72間の距離)は半導体ウェハーWの径よりも小さい。それぞれの支持ピン72は石英にて形成されている。処理対象となる半導体ウェハーWは、アーム71に立設された複数の支持ピン72によって点接触にて支持されてサセプター70に保持されることとなる。なお、複数の支持ピン72とアーム71とを一体に加工するようにしても良いし、別に形成した支持ピン72をアーム71に溶着するようにしても良い。
また、プレート76の上面には、テーパ面77が形成されている。テーパ面77の一部はアーム71の支持部材71bの上面にも形成されている。テーパ面77の傾斜角度は適宜の値とすることができる。図2に示すように、アーム71とプレート76とが同じ高さに位置しているときには、双方に形成されたテーパ面77が円環形状となる。テーパ面77によって形成される円環の内径は半導体ウェハーWの直径よりも大きい。アーム71とプレート76とが同じ高さに位置しているときには、図3に示すように、テーパ面77によってサセプター70の上面に円形の凹部が形成されることとなる。
第1実施形態においては、サセプター70のアーム71がアーム駆動部29によって昇降されるとともに、プレート76がプレート駆動部20によって昇降される。アーム71およびプレート76は、ともにチャンバー6内の熱処理空間65にて昇降移動される。アーム71とプレート76とが同じ高さに位置しているときには、双方の間に隙間が設けられている(図2参照)。このため、アーム71とプレート76とは、双方の高さ位置関係が入れ替わるようにすれ違うことができる。
プレート76を昇降させるプレート駆動部20は、チャンバー6の(−Y)側および(+Y)側にそれぞれ1個ずつ設けられている(図1,2参照)。すなわち、2個のプレート駆動部20によってプレート76を両持ちで支持して昇降させるのである。
各プレート駆動部20は、駆動モータ21、支持板22および支持軸23を備える。支持板22は、金属製の板であり、その先端部はプレート76の端部とボルトおよびナットによって締結されている。支持板22の下面には支持軸23が連結されている。駆動モータ21は、支持軸23を昇降させることによって、支持板22を鉛直方向(Z軸方向)に沿って昇降させる。駆動モータ21が支持軸23を昇降させる機構としては、例えば支持軸23の下端に連結される部材に螺合するボールネジを駆動モータ21が回転させるボールネジ機構などを用いることができる。駆動モータ21としては、正確な位置決め制御が可能なパルスモータを用いるのが好ましい。また、プレート76の高さ位置を検出するために、駆動モータ21にエンコーダを付設するのが好ましい。
図1に示すように、プレート駆動部20は、支持板22の先端の一部を除いてチャンバー6のチャンバー側壁部61よりも外側に設けられている。支持板22は、チャンバー側壁部61の(−Y)側および(+Y)側に形成された開口部を貫通するように設けられている。熱処理空間65の気密性を維持するために、支持板22が貫通するチャンバー側壁部61の両端開口部は筐体24によって覆われており、その筐体24の内側にプレート駆動部20が収納されている。このため、熱処理装置1外部と熱処理空間65とは雰囲気遮断されている。なお、プレート駆動部20自体の発塵によって生じたパーティクルが熱処理空間65に流入するのを防止するために、支持軸23等を蛇腹によって覆っておくことが好ましい。
チャンバー6の(−Y)側および(+Y)側に設けられた2個のプレート駆動部20の駆動モータ21は同期して支持板22を昇降させる。従って、サセプター70は、チャンバー6内にて水平姿勢(法線が鉛直方向に沿う姿勢)のまま、2個のプレート駆動部20によって鉛直方向に沿って昇降されることとなる。
また、アーム71を昇降させるアーム駆動部29は、チャンバー6の(−X)側に1個だけ設けられている。すなわち、アーム駆動部29は、アーム71を片持ちで支持して昇降させるのである。アーム駆動部29の構成は、概ねプレート駆動部20の構成と同様であり、駆動モータおよび支持軸を備えたボールネジ機構などが用いられている。その駆動モータとしては正確な位置決め制御が可能なパルスモータを用い、アーム71の高さ位置を検出するために駆動モータにエンコーダを付設するのが好ましい。また、プレート駆動部20と同様に、アーム駆動部29もチャンバー6のチャンバー側壁部61よりも外側にて筐体の内側に収納されて設けられている。
図1に戻り、チャンバー6の上方に設けられたフラッシュ加熱部5は、筐体51の内側に、複数本(本実施形態では30本)のキセノンフラッシュランプFLからなる光源と、その光源の上方を覆うように設けられたリフレクタ52と、を備えて構成される。また、フラッシュ加熱部5の筐体51の底部にはランプ光放射窓53が装着されている。フラッシュ加熱部5の床部を構成するランプ光放射窓53は、石英により形成された板状の石英窓である。フラッシュ加熱部5がチャンバー6の上方に設置されることにより、ランプ光放射窓53が上側チャンバー窓63と相対向することとなる。フラッシュランプFLはチャンバー6の上方からランプ光放射窓53および上側チャンバー窓63を介して熱処理空間65にフラッシュ光を照射する。
複数のフラッシュランプFLは、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が水平方向に沿って互いに平行となるように平面状に配列されている。よって、フラッシュランプFLの配列によって形成される平面も水平面である。
キセノンフラッシュランプFLは、その内部にキセノンガスが封入されその両端部にコンデンサーに接続された陽極および陰極が配設された棒状のガラス管(放電管)と、該ガラス管の外周面上に付設されたトリガー電極とを備える。キセノンガスは電気的には絶縁体であることから、コンデンサーに電荷が蓄積されていたとしても通常の状態ではガラス管内に電気は流れない。しかしながら、トリガー電極に高電圧を印加して絶縁を破壊した場合には、コンデンサーに蓄えられた電気がガラス管内に瞬時に流れ、そのときのキセノンの原子あるいは分子の励起によって光が放出される。このようなキセノンフラッシュランプFLにおいては、予めコンデンサーに蓄えられていた静電エネルギーが0.1ミリセカンドないし100ミリセカンドという極めて短い光パルスに変換されることから、ハロゲンランプHLの如き連続点灯の光源に比べて極めて強い光を照射し得るという特徴を有する。
また、リフレクタ52は、複数のフラッシュランプFLの上方にそれら全体を覆うように設けられている。リフレクタ52の基本的な機能は、複数のフラッシュランプFLから出射されたフラッシュ光を熱処理空間65の側に反射するというものである。リフレクタ52はアルミニウム合金板にて形成されており、その表面(フラッシュランプFLに臨む側の面)はブラスト処理により粗面化加工が施されている。
チャンバー6の下方に設けられたハロゲン加熱部4は、筐体41の内側に複数本(本実施形態では40本)のハロゲンランプHLを内蔵している。ハロゲン加熱部4は、複数のハロゲンランプHLによってチャンバー6の下方から下側チャンバー窓64を介して熱処理空間65への光照射を行う。
図4は、複数のハロゲンランプHLの配置を示す平面図である。本実施形態では、上下2段に各20本ずつのハロゲンランプHLが配設されている。各ハロゲンランプHLは、長尺の円筒形状を有する棒状ランプである。上段、下段ともに20本のハロゲンランプHLは、それぞれの長手方向が水平方向に沿って互いに平行となるように配列されている。よって、上段、下段ともにハロゲンランプHLの配列によって形成される平面は水平面である。
また、図4に示すように、上段、下段ともにサセプター70に保持される半導体ウェハーWの中央部に対向する領域よりも周縁部に対向する領域におけるハロゲンランプHLの配設密度が高くなっている。すなわち、上下段ともに、ランプ配列の中央部よりも周縁部の方がハロゲンランプHLの配設ピッチが短い。このため、ハロゲン加熱部4からの光照射による加熱時に温度低下が生じやすい半導体ウェハーWの周縁部により多い光量の照射を行うことができる。
また、上段のハロゲンランプHLからなるランプ群と下段のハロゲンランプHLからなるランプ群とが格子状に交差するように配列されている。すなわち、上段の各ハロゲンランプHLの長手方向と下段の各ハロゲンランプHLの長手方向とが直交するように計40本のハロゲンランプHLが配設されている。
ハロゲンランプHLは、ガラス管内部に配設されたフィラメントに通電することでフィラメントを白熱化させて発光させるフィラメント方式の光源である。ガラス管の内部には、窒素やアルゴン等の不活性ガスにハロゲン元素(ヨウ素、臭素等)を微量導入した気体が封入されている。ハロゲン元素を導入することによって、フィラメントの折損を抑制しつつフィラメントの温度を高温に設定することが可能となる。したがって、ハロゲンランプHLは、通常の白熱電球に比べて寿命が長くかつ強い光を連続的に照射できるという特性を有する。また、ハロゲンランプHLは棒状ランプであるため長寿命であり、ハロゲンランプHLを水平方向に沿わせて配置することにより上方の半導体ウェハーWへの放射効率が優れたものとなる。
また、制御部3は、熱処理装置1に設けられた上記の種々の動作機構を制御する。制御部3のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部3は、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備えている。制御部3のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって熱処理装置1における処理が進行する。
上記の構成以外にも熱処理装置1は、半導体ウェハーWの熱処理時にハロゲンランプHLおよびフラッシュランプFLから発生する熱エネルギーによるハロゲン加熱部4、フラッシュ加熱部5およびチャンバー6の過剰な温度上昇を防止するため、様々な冷却用の構造を備えている。例えば、チャンバー側壁部61には水冷管(図示省略)が設けられている。ハロゲン加熱部4およびフラッシュ加熱部5は、内部に気体流を形成して排熱する空冷構造とされている。また、上側チャンバー窓63とランプ光放射窓53との間隙にも空気が供給され、フラッシュ加熱部5および上側チャンバー窓63を冷却する。また、チャンバー6には、サセプター70に保持された半導体ウェハーWの温度を測定する温度センサ(例えば、非接触で温度測定する放射温度計)が設けられている。
次に、熱処理装置1における半導体ウェハーWの処理手順について説明する。ここで処理対象となる半導体ウェハーWはイオン注入法により不純物(イオン)が添加された半導体基板である。その不純物の活性化が熱処理装置1によるフラッシュ光照射加熱処理(アニール)により実行される。以下に説明する熱処理装置1の処理手順は、制御部3が熱処理装置1の各動作機構を制御することにより進行する。
図5は、熱処理装置1における半導体ウェハーWの処理手順を示すフローチャートである。まず、チャンバー6の搬送開口部66が開放され、装置外部の搬送ロボットにより搬送開口部66を介してイオン注入後の半導体ウェハーWがチャンバー6内の熱処理空間65に搬入される(ステップS1)。このときには、当該搬送ロボットが搬送ハンドに半導体ウェハーWを保持し、その搬送ハンドを搬送開口部66からチャンバー6内に挿入する。搬送ハンドは、半導体ウェハーWがサセプター70のアーム71の直上となる位置にまで前進して停止する。
続いて、アーム駆動部29がアーム71を上昇させて搬送ハンドから半導体ウェハーWを受け取る(ステップS2)。図6は、アーム71が上昇して搬送ハンドTHから半導体ウェハーWを受け取る状態を示す図である。また、図7は、搬送ハンドTHの形状を示す図である。搬送ロボットの搬送ハンドTHには、アーム71よりも大きな切り欠きが形成されている。搬送ハンドTHの切り欠きの端縁には鍔部15が形成されている。搬送ハンドTHは、鍔部15にて半導体ウェハーWの周縁部を支持する。
半導体ウェハーWがアーム71の円板状部材71aの直上となる位置にて搬送ハンドTHが停止しているときに、アーム駆動部29がアーム71を上昇させると、搬送ハンドTHにはアーム71より大きな切り欠きが形成されているため、アーム71はその切り欠きを通過して搬送ハンドTHよりも上方にまで上昇する。アーム71が搬送ハンドTHの切り欠きを通過するときに、半導体ウェハーWは搬送ハンドTHからアーム71に渡される。アーム71に渡された半導体ウェハーWは6本の支持ピン72によって支持される。なお、アーム71が上昇して半導体ウェハーWを受け取る際には、プレート76は停止している。
半導体ウェハーWの受け渡しは、アーム71の上昇に限定されるものではなく、プレート76が下降することによって行っても良い。この場合は、プレート76が下降することによってアーム71がプレート76よりも相対的に上方に位置することとなる。そして、アーム71がプレート76よりも上方に位置した状態にて搬送ロボットの搬送ハンドTHが下降することにより、アーム71が搬送ハンドTHの切り欠きを通過する。これにより、上記と同様に、半導体ウェハーWが搬送ハンドTHからアーム71に渡されて6本の支持ピン72によって支持される。要するに、サセプター70のアーム71をプレート76よりも相対的に上昇させることによって、チャンバー6内に挿入された搬送ハンドTHとアーム71との間で半導体ウェハーWの移載を行ってアーム71に半導体ウェハーWを渡すようにすれば良い。
半導体ウェハーWがアーム71に渡された後、搬送ハンドTHがチャンバー6内の熱処理空間65から退出し、搬送開口部66がゲートバルブによって閉鎖される。そして、第1実施形態においては、アーム71とプレート76とが同じ高さとなるように昇降移動する。このときには、アーム駆動部29によってアーム71を下降させるようにしても良いし、プレート駆動部20によってプレート76を上昇させるようにしても良い。或いは、アーム71およびプレート76の双方を昇降させるようにしても良い。また、アーム71およびプレート76を後述するハロゲンランプHLによる予備加熱およびフラッシュランプFLによるフラッシュ加熱に適切な高さ位置とするのが好ましい。
第1実施形態では、アーム71とプレート76とが同じ高さとなるサセプター70によって半導体ウェハーWが保持される(ステップS3)。サセプター70はアーム71の上面に立設された6本の支持ピン72によって半導体ウェハーWを保持する。半導体ウェハーWは、パターン形成がなされて不純物が注入された表面を上面としてサセプター70に保持される。
サセプター70に半導体ウェハーWが保持された後、ガス供給部80および排気部85によってチャンバー6内の雰囲気置換が行われる。ガス供給部80の供給バルブ83が開放されると、チャンバー6内の熱処理空間65に窒素ガスが供給される。そして、排気部85の排気装置87を作動させつつ、排気バルブ88が開放されると、チャンバー6内の気体が排気される。これにより、チャンバー6内の熱処理空間65が大気雰囲気から窒素雰囲気へと置換される。なお、半導体ウェハーWの搬入にともなう外部雰囲気の流入を最小限に抑制すべく、搬送開口部66を開放する前からチャンバー6内への窒素ガス供給を開始するようにしても良い。
次に、ハロゲン加熱部4の40本のハロゲンランプHLが一斉に点灯して予備加熱(アシスト加熱)が開始される(ステップS4)。図8は、第1実施形態にて半導体ウェハーWが予備加熱される状態を模式的に示す図である。第1実施形態においては、アーム71とプレート76とが同じ高さに位置している状態にてハロゲンランプHLから光が照射されて半導体ウェハーWの予備加熱が行われる。より厳密には、アーム71の上面とプレート76の上面のうちテーパ面77よりも内側とが面一となる状態にてハロゲンランプHLによる予備加熱が行われる。
ハロゲンランプHLから出射されたハロゲン光は、石英にて形成された下側チャンバー窓64およびサセプター70を透過して半導体ウェハーWの裏面から照射される。ハロゲンランプHLからの光照射を受けることによって半導体ウェハーWが予備加熱されて温度が上昇する。
このときに、石英のサセプター70は、ハロゲンランプHLから出射された光をほとんど透過する。石英も多少はハロゲンランプHLからの光を吸収するのであるが、そのような波長域の成分は同じく石英の下側チャンバー窓64によって吸収されるため、サセプター70はハロゲンランプHLからの光をほとんど吸収しない。従って、ハロゲンランプHLからの光照射によって半導体ウェハーWが急速に昇温する一方でサセプター70はほとんど昇温しない。半導体ウェハーWはサセプター70に近接保持されており、相対的に低温のサセプター70が予備加熱中の半導体ウェハーWに温度影響を与えることは避けられない。
第1実施形態においては、アーム71とプレート76とを同じ高さ位置として予備加熱を行っている。アーム71の円板状部材71aの直径は半導体ウェハーWの直径よりも小さく、半導体ウェハーWの中央部近傍はアーム71に対向する一方で周縁部はプレート76に対向する。アーム71とプレート76とが同じ高さ位置であるため、アーム71から半導体ウェハーWの中央部近傍までの距離とプレート76から半導体ウェハーWの周縁部までの距離は等しい。従って、サセプター70が予備加熱中の半導体ウェハーWに与える温度影響は半導体ウェハーWの全面について均一となる。その結果、予備加熱時における半導体ウェハーWの面内温度分布の均一性を向上させることができる。
ハロゲンランプHLによる予備加熱を行うときには、半導体ウェハーWの温度が図示省略の温度センサによって測定されている。測定された半導体ウェハーWの温度は制御部3に伝達される。制御部3は、ハロゲンランプHLからの光照射によって昇温する半導体ウェハーWの温度が所定の予備加熱温度T1に到達したか否かを監視する。予備加熱温度T1は、半導体ウェハーWに添加された不純物が熱により拡散する恐れのない、200℃ないし800℃程度、好ましくは350℃ないし600℃程度とされる(本実施の形態では600℃)。
半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達した後、制御部3は半導体ウェハーWをその予備加熱温度T1に暫時維持する。具体的には、温度センサによって測定される半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達した時点で制御部3がハロゲンランプHLの出力を制御して半導体ウェハーWの温度をほぼ予備加熱温度T1に維持している。
このようなハロゲンランプHLによる予備加熱を行うことによって、半導体ウェハーWの全体を予備加熱温度T1に均一に昇温している。ハロゲンランプHLによる予備加熱の段階においては、より放熱が生じやすい半導体ウェハーWの周縁部の温度が中央部よりも低下する傾向にあるが、ハロゲン加熱部4におけるハロゲンランプHLの配設密度は、半導体ウェハーWの中央部に対向する領域よりも周縁部に対向する領域の方が高くなっている。このため、放熱が生じやすい半導体ウェハーWの周縁部に照射される光量が多くなり、予備加熱段階における半導体ウェハーWの面内温度分布を均一なものとすることができる。
特に、第1実施形態においては、アーム71とプレート76とを同じ高さに位置させて半導体ウェハーWの予備加熱を行っている。このため、予備加熱時にサセプター70が半導体ウェハーWに与える温度影響を半導体ウェハーWの全面にわたって均一にすることができ、半導体ウェハーWの面内温度分布均一性を良好なものとすることができる。
半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達して所定時間が経過した後、フラッシュ加熱部5のフラッシュランプFLが半導体ウェハーWの表面にフラッシュ光照射を行う(ステップS5)。このとき、フラッシュランプFLから放射されるフラッシュ光の一部は直接にチャンバー6内へと向かい、他の一部は一旦リフレクタ52により反射されてからチャンバー6内へと向かい、これらのフラッシュ光の照射により半導体ウェハーWのフラッシュ加熱が行われる。なお、フラッシュ加熱時にも予備加熱時と同様にアーム71とプレート76とは同じ高さに位置している。
フラッシュ加熱は、フラッシュランプFLからのフラッシュ光(閃光)照射により行われるため、半導体ウェハーWの表面温度を短時間で上昇することができる。すなわち、フラッシュランプFLから照射されるフラッシュ光は、予めコンデンサーに蓄えられていた静電エネルギーが極めて短い光パルスに変換された、照射時間が0.1ミリセカンド以上100ミリセカンド以下程度の極めて短く強い閃光である。そして、フラッシュランプFLからのフラッシュ光照射によりフラッシュ加熱される半導体ウェハーWの表面温度は、瞬間的に1000℃以上の処理温度T2まで上昇し、半導体ウェハーWに注入された不純物が活性化された後、表面温度が急速に下降する。このように、熱処理装置1では、半導体ウェハーWの表面温度を極めて短時間で昇降することができるため、半導体ウェハーWに注入された不純物の熱による拡散を抑制しつつ不純物の活性化を行うことができる。なお、不純物の活性化に必要な時間はその熱拡散に必要な時間に比較して極めて短いため、0.1ミリセカンドないし100ミリセカンド程度の拡散が生じない短時間であっても活性化は完了する。
フラッシュ加熱処理が終了した後、所定時間経過後にハロゲンランプHLが消灯する。これにより、半導体ウェハーWが予備加熱温度T1から急速に降温する。降温中の半導体ウェハーWの温度も温度センサによって測定されている。半導体ウェハーWの温度が所定以下にまで降温した後、アーム駆動部29が半導体ウェハーWを載置するアーム71を上昇させる(ステップS6)。このとき、プレート76は停止したままである。
その後、チャンバー6の搬送開口部66が開放され、搬送ロボットが搬送ハンドTHを搬送開口部66を介してチャンバー6内に挿入する。搬送ハンドTHは、アーム71に支持されている半導体ウェハーWの直下にまで前進して停止する。この状態にて、アーム駆動部29がアーム71を下降させると、アーム71は搬送ハンドTHの切り欠きを通過し、アーム71から搬送ハンドTHに処理後の半導体ウェハーWが渡される。続いて、半導体ウェハーWを受け取った搬送ハンドTHが後退してチャンバー6から退出することによって半導体ウェハーWがチャンバー6から搬出され、熱処理装置1における半導体ウェハーWの加熱処理が完了する(ステップS7)。
半導体ウェハーWの搬入時と同様に、プレート76が下降することによってアーム71から搬送ハンドTHに半導体ウェハーWを渡すようにしても良い。この場合は、プレート76が下降することによって半導体ウェハーWを載置するアーム71がプレート76よりも相対的に上方に位置することとなる。そして、この状態にて、半導体ウェハーWの直下にまで前進した搬送ハンドTHが上昇することにより、アーム71が搬送ハンドTHの切り欠きを通過してアーム71から搬送ハンドTHに処理後の半導体ウェハーWが渡される。すなわち、サセプター70のアーム71をプレート76よりも相対的に上昇させることによって、チャンバー6内に挿入された搬送ハンドTHとアーム71との間で半導体ウェハーWの移載を行うようにすれば良い。
第1実施形態においては、サセプター70のアーム71をプレート76よりも相対的に上昇させることによって、搬送ハンドTHとアーム71との間で半導体ウェハーWの移載を行っている。このため、熱処理装置1には、従来の装置では必須であったリフトピンを備えた移載機構が不要である。
ウェハー受け渡しのための移載機構が存在しなければ、予備加熱時にハロゲンランプHLから照射される光を遮る部材が無いため、半導体ウェハーWの裏面に影が生じて温度分布の均一性が損なわれることを防止できる。
また、ハロゲンランプHLからの光照射の障害とならないようにウェハー搬入時にリフトピンを退避させる退避動作も不要となり、アーム71を昇降させるだけで搬送ハンドTHから未処理の半導体ウェハーWを受け取って熱処理を開始することができるため、1枚の半導体ウェハーWの処理に要する時間を短くしてスループットを向上させることができる。同様に、ウェハー搬出時にも移載機構の動作は不要であり、アーム71を昇降させるだけで搬送ハンドTHに処理済みの半導体ウェハーWを渡すことができるため、スループットを向上させることができる。
さらに、移載機構が存在しなければ、チャンバー6の容積を従来よりも小さくすることができる。その結果、チャンバー6内の雰囲気置換を行う際に、必要となる処理ガス(本実施形態では窒素ガス)の消費量を低減することができ、置換効率も高めることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の熱処理装置の構成は第1実施形態の熱処理装置1と全く同じである。また、第2実施形態における半導体ウェハーWの処理手順についても第1実施形態と概ね同様である(図5)。第2実施形態が第1実施形態と相違するのは、予備加熱時(ステップS4)のアーム71とプレート76との高さ位置関係である。
図9は、第2実施形態にて半導体ウェハーWが予備加熱される状態を模式的に示す図である。第2実施形態においては、半導体ウェハーWがアーム71に渡された後、プレート76がアーム71よりも低くなるようにアーム71および/またはプレート76が昇降移動する。そして、アーム71よりもプレート76が低くなっている状態にてハロゲンランプHLから光が照射されて半導体ウェハーWの予備加熱が行われる。より厳密には、アーム71の上面よりもプレート76の上面のうちテーパ面77よりも内側が低くなっている状態にてハロゲンランプHLによる予備加熱が行われる。
ハロゲンランプHLからの光照射によって半導体ウェハーWが予備加熱されて昇温する。その一方、サセプター70はほとんど昇温しないため、第1実施形態と同様に、相対的に低温のサセプター70が予備加熱中の半導体ウェハーWに温度影響を与えることとなる。
第2実施形態においては、アーム71よりもプレート76が低くなっている状態でハロゲンランプHLから光を照射して半導体ウェハーWの予備加熱を行っている。アーム71の円板状部材71aの直径は半導体ウェハーWの直径よりも小さく、半導体ウェハーWの中央部近傍はアーム71に対向する一方で周縁部はプレート76に対向する。第2実施形態ではアーム71よりプレート76が低いため、半導体ウェハーWの中央部近傍からアーム71までの距離よりも半導体ウェハーWの周縁部からプレート76までの距離の方が長い。従って、低温のサセプター70が予備加熱中の半導体ウェハーWに与える温度影響は、より放熱が生じやすい半導体ウェハーWの周縁部において軽減される。その結果、サセプター70のプレート76によって半導体ウェハーWの周縁部が冷却される程度を軽減して予備加熱時における半導体ウェハーWの面内温度分布を均一なものとすることができる。
第1実施形態のようにアーム71とプレート76とを同じ高さとするか第2実施形態のようにアーム71よりもプレート76を低くするかは、予備加熱時における半導体ウェハーWの面内温度分布によって決めるのが好ましい。すなわち、半導体ウェハーWの周縁部の温度低下傾向が著しい場合には、第2実施形態のようにアーム71よりプレート76を低くし、周縁部の温度低下が生じない場合には、第1実施形態のようにアーム71をプレート76と同じ高さとするのが好ましい。
予備加熱終了後、アーム71よりもプレート76を低くしたまま、フラッシュランプFLによるフラッシュ加熱が行われる。このときに、フラッシュ光照射時の衝撃に起因した半導体ウェハーWの水平方向の位置ずれを防ぐため、アーム71とプレート76との高さ位置関係は、アーム71の支持ピン72によって支持される半導体ウェハーWがプレート76のテーパ面77の上端よりも低くなるようにするのが好ましい。
予備加熱時およびフラッシュ加熱時におけるアーム71とプレート76との高さ位置関係を除く第2実施形態の残余の点は第1実施形態と同様である。第2実施形態においても、サセプター70のアーム71をプレート76よりも相対的に上昇させることによって、搬送ハンドTHとアーム71との間で半導体ウェハーWの移載を行っている。このため、従来の装置では必須であったリフトピンを備えた移載機構が不要となり、上述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図10は、第3実施形態のチャンバー6の平面図である。同図において、第1実施形態と同一の要素については同一の符号を付している。第3実施形態の熱処理装置が第1実施形態と相違するのは、アーム71に複数の支持ピン72を設ける位置である。
第1実施形態ではアーム71の円板形状部材71aの円内に支持ピン72を設けていたが、第3実施形態においては、アーム71の円板形状部材71aの外周に石英の突設部73を設け、その突設部73の上面に石英の支持ピン72を立設している。より具体的には、アーム71の円板形状部材71aの外周に沿って60°毎に5個の突設部73を設けている。なお、円板形状部材71aの外周のうち支持部材71bと接続されている部位には必然的に突設部73は設けられない。また、アーム71とプレート76とがすれ違えるように、5個の突設部73に対応した5箇所の切り欠きがプレート76に形成されている。そして、5個の突設部73のそれぞれの上面に1本の支持ピン72を立設している。また、支持部材71bの上面にも1本の支持ピン72を立設している。その結果、アーム71の円板状部材71aと同心円の周上に沿って60°毎に計6本の支持ピン72が立設されることとなる。
第3実施形態においては、6本の支持ピン72を配置した円の径は第1実施形態のそれよりも大きいが半導体ウェハーWの径よりは小さく、6本の支持ピン72によって半導体ウェハーWの周縁部の下面が支持されることとなる。半導体ウェハーWの周縁部は、デバイス製造のためのパターンが形成されたパターン形成領域よりも外側の領域である。支持ピン72の立設位置を除く第3実施形態の残余の構成は第1実施形態と同じである。また、第3実施形態における半導体ウェハーWの処理手順についても第1実施形態と同様である(図5)。
第3実施形態においては、アーム71の上面に立設された6本の支持ピン72によって半導体ウェハーWの周縁部を支持し、その状態でハロゲンランプHLによる予備加熱およびフラッシュランプFLによるフラッシュ加熱が行われる。加熱時のアーム71とプレート76との高さ位置関係は、第1実施形態のように同じであっても良いし、第2実施形態のようにプレート76がアーム71より低くても良い。
既述したように、相対的に低温のサセプター70は予備加熱中の半導体ウェハーWに温度影響を与えるのであるが、特に支持ピン72と直接接触する半導体ウェハーWの部位における温度低下が顕著である。半導体ウェハーWの周縁部にはパターンが形成されておらず、そのようなウェハー周縁部に支持ピン72を接触させて半導体ウェハーWを支持するようにすれば、予備加熱時にパターン形成領域の温度分布が不均一となるのを防止することができる。その結果、半導体ウェハーWが処理不良となるのを防止することができる。
また、第3実施形態においても、サセプター70のアーム71をプレート76よりも相対的に上昇させることによって、搬送ハンドTHとアーム71との間で半導体ウェハーWの移載を行っている。このため、従来の装置では必須であったリフトピンを備えた移載機構が不要となり、上述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図11は、第4実施形態のチャンバー6の平面図である。同図において、第1実施形態と同一の要素については同一の符号を付している。第4実施形態の熱処理装置が第1実施形態と相違するのは、アーム71に設けた複数の支持ピン72に加えて、プレート76にも複数の支持ピン78を設けている点である。
第1実施形態と同様に、アーム71の円板状部材71aの上面には複数の支持ピン72が立設されている。第4実施形態においては、アーム71の円板状部材71aと同心円の周上に沿って60°毎に計6本の支持ピン72が立設されている。
また、第4実施形態においては、プレート76の上面にも、半導体ウェハーWを下面から支持するための複数の支持ピン78が立設されている。第4実施形態では、アーム71の円板状部材71aと同心円の周上に沿って60°毎に計6本の支持ピン78がプレート76に立設されている。それぞれの支持ピン78は石英にて形成されている。プレート76の支持ピン78の高さ(プレート76の上面から支持ピン78の上端までの長さ)は、アーム71の支持ピン72の高さ(アーム71の上面から支持ピン72の上端までの長さ)よりも大きい。
また、6本の支持ピン78を配置した円の径は6本の支持ピン72を配置した円の径よりも大きいが半導体ウェハーWの径よりは小さく、6本の支持ピン78によって半導体ウェハーWの周縁部の下面が支持されることとなる。プレート76にも支持ピン78を設けている点を除く第4実施形態の残余の構成は第1実施形態と同じである。また、第4実施形態における半導体ウェハーWの処理手順についても第1実施形態と概ね同様である(図5)。
第4実施形態においても、サセプター70のアーム71をプレート76よりも相対的に上昇させることによって、チャンバー6内に挿入された搬送ハンドTHとアーム71との間で半導体ウェハーWの移載を行ってアーム71に半導体ウェハーWを渡す。このときには、アーム71に立設された6本の支持ピン72によって半導体ウェハーWが支持される。
次に、アーム71とプレート76とが同じ高さとなるように昇降移動する。より正確には、アーム71の上面とプレート76の上面のうちテーパ面77よりも内側とが面一となるように、アーム71および/またはプレート76が昇降移動する。このとき、プレート76の支持ピン78の高さは、アーム71の支持ピン72の高さより大きいため、半導体ウェハーWは6本の支持ピン72から6本の支持ピン78に移載され、プレート76によって支持されることとなる。
図12は、第4実施形態にて半導体ウェハーWが予備加熱される状態を模式的に示す図である。第4実施形態では、アーム71とプレート76とが同じ高さに位置している状態にてハロゲンランプHLから光が照射されて半導体ウェハーWの予備加熱が行われる。また、プレート76の上面に立設された6本の支持ピン78によって半導体ウェハーWの周縁部を支持し、その状態でハロゲンランプHLによる予備加熱が行われる。
アーム71とプレート76とを同じ高さに位置させて半導体ウェハーWの予備加熱を行っているため、予備加熱時にサセプター70が半導体ウェハーWに与える温度影響を半導体ウェハーWの全面にわたって均一にすることができ、半導体ウェハーWの面内温度分布均一性を良好なものとすることができる。また、半導体ウェハーWの周縁部に支持ピン78を接触させて半導体ウェハーWを支持しているため、予備加熱時にパターン形成領域の温度分布が不均一となるのを防止することができる。
予備加熱終了後、アーム71とプレート76とを同じ高さに位置させたまま、フラッシュランプFLによるフラッシュ加熱が行われる。第4実施形態においても、サセプター70のアーム71をプレート76よりも相対的に上昇させることによって、搬送ハンドTHとアーム71との間で半導体ウェハーWの移載を行っている。このため、従来の装置では必須であったリフトピンを備えた移載機構が不要となり、上述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図13は、第5実施形態のチャンバー6の平面図である。同図において、第1実施形態と同一の要素については同一の符号を付している。第5実施形態では、アーム71に複数の支持ピン72を設けるとともに、プレート76に複数の支持ピン78を設けている。
アーム71の円板形状部材71aの外周には2個の石英の突設部73が設けられている。2個の突設部73のそれぞれの上面には1本の支持ピン72が立設されている。支持部材71bの上面にも1本の支持ピン72が立設されている。その結果、アーム71の円板状部材71aと同心円の周上に沿って120°毎に計3本の支持ピン72が立設されることとなる。なお、アーム71とプレート76とがすれ違えるように、2個の突設部73に対応して2箇所の切り欠きがプレート76に形成されている。
また、第5実施形態においては、プレート76の上面にも、半導体ウェハーWを下面から支持するための複数の支持ピン78が立設されている。第5実施形態では、アーム71の円板状部材71aと同心円の周上に沿って120°毎に計3本の支持ピン78がプレート76の上面に立設されている。第5実施形態では、プレート76の支持ピン78の高さ(プレート76の上面から支持ピン78の上端までの長さ)と、アーム71の支持ピン72の高さ(アーム71の上面から支持ピン72の上端までの長さ)とが等しい。
アーム71に設けられた3本の支持ピン72およびプレート76に設けられた3本の支持ピン78は、同一の円周上に沿って設けられている。3本の支持ピン72と3本の支持ピン78とは60°毎に交互に設けられる。3本の支持ピン72および3本の支持ピン78を配置した円の径は半導体ウェハーWの径よりも小さい。3本の支持ピン72および3本の支持ピン78によって半導体ウェハーWの周縁部の下面が支持される。支持ピン72および支持ピン78の立設を除く第5実施形態の残余の構成は第1実施形態と同じである。また、第5実施形態における半導体ウェハーWの処理手順についても第1実施形態と概ね同様である(図5)。
第5実施形態においても、サセプター70のアーム71をプレート76よりも相対的に上昇させることによって、チャンバー6内に挿入された搬送ハンドTHとアーム71との間で半導体ウェハーWの移載を行ってアーム71に半導体ウェハーWを渡す。このときには、アーム71に立設された3本の支持ピン72によって半導体ウェハーWが支持される。
次に、ハロゲンランプHLからの光照射によって予備加熱が行われるのであるが、第5実施形態においては、アーム71およびプレート76の少なくともいずれか一方を昇降させることによってそれらの高さ位置関係を入れ替え、予備加熱時に半導体ウェハーWの持ち替えを行っている。第5実施形態では、プレート駆動部20によってプレート76を往復昇降移動させることにより、アーム71とプレート76との高さ位置関係を入れ替えている。
図14は、プレート76の昇降移動と半導体ウェハーWの持ち替えとの関係を示すタイミングチャートである。プレート76の支持ピン78の高さとアーム71の支持ピン72の高さとは等しく、プレート76とアーム71とが同じ高さに位置しているときには、プレート76の3本の支持ピン78およびアーム71の3本の支持ピン72の双方によって半導体ウェハーWが支持される。
プレート76が上昇してアーム71よりも高くなると、プレート76の3本の支持ピン78のみによって半導体ウェハーWが支持される(図14の「プレート支持」の段階)。図15は、プレート76によって半導体ウェハーWが支持されている状態を模式的に示す図である。半導体ウェハーWはプレート76とともに上昇し、半導体ウェハーWとアーム71との間隔は大きくなる。一方、半導体ウェハーWとプレート76との間隔は一定である。この段階では、半導体ウェハーWの周縁部下面の3箇所がプレート76の3本の支持ピン78と接触する。
図15の状態からプレート76が下降してアーム71と同じ高さになると、プレート76の3本の支持ピン78およびアーム71の3本の支持ピン72の双方によって半導体ウェハーWが支持される。図16は、プレート76およびアーム71の双方によって半導体ウェハーWが支持されている状態を模式的に示す図である。この瞬間には、半導体ウェハーWの周縁部下面の6箇所が3本の支持ピン78および3本の支持ピン72と接触する。
プレート76がさらに下降してアーム71よりも低くなると、アーム71の3本の支持ピン72のみによって半導体ウェハーWが支持される(図14の「アーム支持」の段階)。すなわち、半導体ウェハーWの支持がプレート76からアーム71に切り替えられるのである。図17は、アーム71によって半導体ウェハーWが支持されている状態を模式的に示す図である。プレート支持からアーム支持に切り替えられるときに半導体ウェハーWはプレート76からアーム71に移載され、半導体ウェハーWがアーム71に支持されたままプレート76が下降する。半導体ウェハーWとプレート76との間隔は大きくなる一方、半導体ウェハーWとアーム71との間隔は一定である。この段階では、半導体ウェハーWの周縁部下面の3箇所がアーム71の3本の支持ピン72と接触する。半導体ウェハーWの周縁部において、3本の支持ピン72が接触する箇所と3本の支持ピン78が接触する箇所とは当然に異なる。
図17の状態からプレート76が上昇し、アーム71と同じ高さとなる図16の状態を経て再び図15の状態に移行する。このようなプレート76の往復昇降移動によって、アーム71とプレート76との高さ位置関係が交互に入れ替わり、3本の支持ピン72による半導体ウェハーWの支持と3本の支持ピン78による半導体ウェハーWの支持とが交互に繰り返される。
第5実施形態においては、3本の支持ピン72による半導体ウェハーWの支持と3本の支持ピン78による半導体ウェハーWの支持とを交互に切り替えつつ、ハロゲンランプHLから光を照射して半導体ウェハーWの予備加熱を行っている。既述したように、予備加熱中に石英の支持ピン72,78と直接接触する半導体ウェハーWの部位では温度低下が生じやすい。予備加熱時に3本の支持ピン72による半導体ウェハーWの支持と3本の支持ピン78による半導体ウェハーWの支持とを交互に切り替えるようにすれば、半導体ウェハーWの特定の部位のみが連続して支持ピン72(または支持ピン78)と接触することが避けられる。すなわち、プレート76が上昇した図15の状態で3本の支持ピン78と接触していた半導体ウェハーWの部位は、プレート76が下降した図17の状態ではいかなる支持ピンとも非接触である。一方、図17の状態で3本の支持ピン72と接触していた半導体ウェハーWの部位は、図15の状態ではいかなる支持ピンとも非接触である。その結果、支持ピン72および支持ピン78と接触する半導体ウェハーWの部位が連続して石英から冷却されることはなく、それらの部位における予備加熱時の温度低下を緩和することができ、半導体ウェハーWの面内温度分布の低下を抑制することができる。
予備加熱時に半導体ウェハーWの持ち替えは、プレート76の往復昇降移動によるものに限定されず、アーム71の往復昇降移動によって行っても良いし、プレート76およびアーム71の双方を昇降させることによって行っても良い。すなわち、アーム71およびプレート76の少なくともいずれか一方を昇降させることによってそれらの高さ位置関係を入れ替えるようにすれば良い。
予備加熱終了後、フラッシュランプFLによるフラッシュ加熱が実行される。フラッシュランプFLからフラッシュ光を照射するときのアーム71とプレート76との高さ位置関係は適宜のものとすることができる。すなわち、アーム71およびプレート76の少なくともいずれか一方を昇降移動させ、プレート76の3本の支持ピン78によって半導体ウェハーWを支持した状態でフラッシュ加熱を行うようにしても良いし、アーム71の3本の支持ピン72によって半導体ウェハーWを支持した状態でフラッシュ加熱を行うようにしても良い。或いは、アーム71およびプレート76の少なくともいずれか一方を昇降移動させ、プレート76の3本の支持ピン78およびアーム71の3本の支持ピン72の双方によって支持した半導体ウェハーWにフラッシュ光を照射しても良い。
但し、フラッシュ加熱は、大きなエネルギーを有するフラッシュ光を0.1ミリセカンドないし100ミリセカンド程度の極めて短い時間に照射して行われるため、半導体ウェハーWの表面が急激に昇温して熱膨張し、支持ピンにも衝撃を与えることとなる。このため、プレート76の3本の支持ピン78およびアーム71の3本の支持ピン72の計6本の支持ピンによって半導体ウェハーWを支持している方が3本の支持ピンで支持するよりも1本当たりに与える衝撃が軽減される。その結果、フラッシュ光照射時の支持ピンの欠損を確実に防止することができるので好適である。
第5実施形態においても、サセプター70のアーム71をプレート76よりも相対的に上昇させることによって、搬送ハンドTHとアーム71との間で半導体ウェハーWの移載を行っている。このため、従来の装置では必須であったリフトピンを備えた移載機構が不要となり、上述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。特に、第5実施形態においては、予備加熱時に3本の支持ピン72による半導体ウェハーWの支持と3本の支持ピン78による半導体ウェハーWの支持とを交互に切り替えているため、半導体ウェハーWの局所的な温度低下を緩和して面内温度分布の低下を抑制することができる。
<変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、第4実施形態の熱処理装置にて第5実施形態と同様の処理を行うようにしても良い。すなわち、配置した円の径が異なる複数の支持ピン72および複数の支持ピン78によって予備加熱時の半導体ウェハーWの持ち替えを行うようにしても良い。この場合、予備加熱時に半導体ウェハーWの周縁部を支持する複数の支持ピン78の温度がより内側を支持する複数の支持ピン72の温度よりも低くなる。これは、半導体ウェハーWからの熱影響によって加熱される程度がプレート76よりもウェハー中央に対向するアーム71の方が大きいためである。従って、フラッシュ光照射時には、より温度が高い(半導体ウェハーWの温度に近い)アーム71の複数の支持ピン72によって半導体ウェハーWを支持するようにすれば、支持ピンによる半導体ウェハーWの温度低下を緩和することができるため好ましい。
また、プレート76にはアーム71の支持部材71bが通過するための切り欠き部を設けておく必要があるが、その切り欠き部の強度が十分でない場合には補強部を設けるようにしても良い。図18は、プレート76の切り欠き部75に補強部79を設けた状態を示す図である。プレート76にはアーム71とすれ違うときに支持部材71bが通過するための切り欠き部75が設けられている。このため、プレート76の平面形状は略C字となる。図18に示す例では、プレート76の切り欠き部75を挟む両側を連結する補強部79を設けている。補強部79は石英にて形成され、プレート76に溶着される。補強部79を設けることによって、プレート76の切り欠き部75の強度を増すことができる。但し、補強部79を設けた場合にはアーム71の支持部材71bが補強部79を超えて下降することはできない。このため、補強部79の形状は、図18にも示すように、ある程度アーム71がプレート76よりも下降できるようなマージンを設けたものとするのが好ましい。
また、上記各実施形態においては、アーム駆動部29およびプレート駆動部20を設けてアーム71およびプレート76の双方を昇降移動するようにしていたが、いずれか一方のみを昇降移動する構成であっても各実施形態の動作を行うことができる。すなわち、サセプター70のアーム71およびプレート76の少なくともいずれか一方を昇降移動できる構成であれば良い。
また、アーム71およびプレート76の双方を昇降移動できるのであれば、ハロゲンランプHLによる予備加熱時およびフラッシュランプFLによるフラッシュ加熱時に半導体ウェハーWとランプとの距離を適宜に調整するようにしても良い。さらに、予備加熱時には半導体ウェハーWを保持するサセプター70の全体を往復昇降移動させるようにしても良い。
また、上記各実施形態においては、チャンバー6の上側にフラッシュ加熱部5を設け、下側にハロゲン加熱部4を設けるようにしていたが、これを逆にしても良い。また、半導体ウェハーWの表裏を反転させてチャンバー6内に搬入するようにしても良い。これらの場合、半導体ウェハーWの表面に対してハロゲンランプHLによる光照射が行われ、裏面にフラッシュランプFLからフラッシュ光が照射されることとなる。さらには、フラッシュランプFLを設けることなく、ハロゲンランプHLからのウェハー裏面または表面への光照射によって半導体ウェハーWを加熱する熱処理装置にも本発明に係る技術は適用することが可能である。
また、上記各実施形態においては、フラッシュ加熱部5に30本のフラッシュランプFLを備えるようにしていたが、これに限定されるものではなく、フラッシュランプFLの本数は任意の数とすることができる。また、フラッシュランプFLはキセノンフラッシュランプに限定されるものではなく、クリプトンフラッシュランプであっても良い。また、ハロゲン加熱部4に備えるハロゲンランプHLの本数も40本に限定されるものではなく、任意の数とすることができる。
また、本発明に係る熱処理装置によって処理対象となる基板は半導体ウェハーに限定されるものではなく、液晶表示装置などのフラットパネルディスプレイに用いるガラス基板や太陽電池用の基板であっても良い。また、本発明に係る技術は、金属とシリコンとの接合、或いはポリシリコンの結晶化に適用するようにしても良い。
1 熱処理装置
3 制御部
4 ハロゲン加熱部
5 フラッシュ加熱部
6 チャンバー
20 プレート駆動部
29 アーム駆動部
70 サセプター
71 アーム
71a 円板状部材
71b 支持部材
72,78 支持ピン
73 突設部
75 切り欠き部
76 プレート
77 テーパ面
79 補強部
FL フラッシュランプ
HL ハロゲンランプ
W 半導体ウェハー

Claims (20)

  1. 基板に光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置であって、
    基板を収容するチャンバーと、
    内側部と外側部とに分割され、前記チャンバー内にて基板を保持するサセプターと、
    前記サセプターに保持された基板に光を照射して加熱するハロゲンランプと、
    前記サセプターの前記内側部および前記外側部の少なくともいずれか一方を昇降移動させる昇降駆動部と、
    を備え、
    前記昇降駆動部が前記内側部を前記外側部よりも相対的に上昇させることによって、前記チャンバー内に挿入された搬送ハンドと前記内側部との間で基板の移載を行うことを特徴とする熱処理装置。
  2. 請求項1記載の熱処理装置において、
    前記内側部の上面に基板を下面から支持する第1の複数の支持ピンを設けることを特徴とする熱処理装置。
  3. 請求項2記載の熱処理装置において、
    前記ハロゲンランプから光照射を行うときに、前記昇降駆動部が前記内側部と前記外側部とを同じ高さに位置させることを特徴とする熱処理装置。
  4. 請求項2記載の熱処理装置において、
    前記ハロゲンランプから光照射を行うときに、前記昇降駆動部が前記内側部よりも前記外側部を低くすることを特徴とする熱処理装置。
  5. 請求項2から請求項4のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記第1の複数の支持ピンは、基板の周縁部を支持することを特徴とする熱処理装置。
  6. 請求項2記載の熱処理装置において、
    前記外側部の上面に基板を下面から支持する第2の複数の支持ピンを設けることを特徴とする熱処理装置。
  7. 請求項6記載の熱処理装置において、
    前記第2の複数の支持ピンの高さは前記第1の複数の支持ピンの高さよりも大きく、
    前記ハロゲンランプから光照射を行うときに、前記昇降駆動部が前記内側部と前記外側部とを同じ高さに位置させて前記第2の複数の支持ピンによって基板の周縁部を支持することを特徴とする熱処理装置。
  8. 請求項6記載の熱処理装置において、
    前記ハロゲンランプから光照射を行うときに、前記昇降駆動部が前記内側部と前記外側部との高さ位置関係を交互に入れ替えるようにして前記第1の複数の支持ピンによる基板の支持と前記第2の複数の支持ピンによる基板の支持とを交互に繰り返させることを特徴とする熱処理装置。
  9. 請求項8記載の熱処理装置において、
    前記ハロゲンランプによって加熱された基板にフラッシュ光を照射するフラッシュランプをさらに備え、
    前記フラッシュランプからフラッシュ光を照射するときに、前記昇降駆動部が前記内側部および前記外側部の少なくともいずれか一方を昇降移動させて前記第1の複数の支持ピンおよび前記第2の複数の支持ピンによって基板を支持することを特徴とする熱処理装置。
  10. 請求項8記載の熱処理装置において、
    前記ハロゲンランプによって加熱された基板にフラッシュ光を照射するフラッシュランプをさらに備え、
    前記フラッシュランプからフラッシュ光を照射するときに、前記昇降駆動部が前記内側部および前記外側部の少なくともいずれか一方を昇降移動させて前記第2の複数の支持ピンによって基板を支持することを特徴とする熱処理装置。
  11. 請求項8記載の熱処理装置において、
    前記ハロゲンランプによって加熱された基板にフラッシュ光を照射するフラッシュランプをさらに備え、
    前記第1の複数の支持ピンは前記第2の複数の支持ピンよりも基板の内側を支持し、
    前記フラッシュランプからフラッシュ光を照射するときに、前記昇降駆動部が前記内側部および前記外側部の少なくともいずれか一方を昇降移動させて前記第1の複数の支持ピンによって基板を支持することを特徴とする熱処理装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記外側部には前記内側部とすれ違うための切り欠き部が形成され、
    前記外側部に、前記切り欠き部の強度を増すための補強部を設けることを特徴とする熱処理装置。
  13. 基板に光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法であって、
    基板を収容するチャンバー内にて、内側部と外側部とに分割されたサセプターの前記内側部を前記外側部よりも相対的に上昇させることによって、前記チャンバー内に挿入された搬送ハンドと前記内側部との間で基板の移載を行う移載工程と、
    前記サセプターに保持された基板にハロゲンランプから光を照射して加熱する加熱工程と、
    を備えることを特徴とする熱処理方法。
  14. 請求項13記載の熱処理方法において、
    前記内側部の上面に基板を下面から支持する第1の複数の支持ピンを設け、
    前記加熱工程では、前記内側部と前記外側部とを同じ高さに位置させることを特徴とする熱処理方法。
  15. 請求項13記載の熱処理方法において、
    前記内側部の上面に基板を下面から支持する第1の複数の支持ピンを設け、
    前記加熱工程では、前記内側部よりも前記外側部を低くすることを特徴とする熱処理方法。
  16. 請求項13記載の熱処理方法において、
    前記内側部の上面に基板を下面から支持する第1の複数の支持ピンを設け、
    前記外側部の上面に基板を下面から支持する第2の複数の支持ピンを設け、
    前記第2の複数の支持ピンの高さは前記第1の複数の支持ピンの高さよりも大きく、
    前記加熱工程では、前記内側部と前記外側部とを同じ高さに位置させて前記第2の複数の支持ピンによって基板の周縁部を支持することを特徴とする熱処理方法。
  17. 請求項13記載の熱処理方法において、
    前記内側部の上面に基板を下面から支持する第1の複数の支持ピンを設け、
    前記外側部の上面に基板を下面から支持する第2の複数の支持ピンを設け、
    前記加熱工程では、前記内側部と前記外側部との高さ位置関係を交互に入れ替えるようにして前記第1の複数の支持ピンによる基板の支持と前記第2の複数の支持ピンによる基板の支持とを交互に繰り返すことを特徴とする熱処理方法。
  18. 請求項17記載の熱処理方法において、
    前記加熱工程で加熱された基板にフラッシュランプからフラッシュ光を照射するフラッシュ工程をさらに備え、
    前記フラッシュ工程では、前記内側部および前記外側部の少なくともいずれか一方を昇降移動させて前記第1の複数の支持ピンおよび前記第2の複数の支持ピンによって基板を支持することを特徴とする熱処理方法。
  19. 請求項17記載の熱処理方法において、
    前記加熱工程で加熱された基板にフラッシュランプからフラッシュ光を照射するフラッシュ工程をさらに備え、
    前記フラッシュ工程では、前記内側部および前記外側部の少なくともいずれか一方を昇降移動させて前記第2の複数の支持ピンによって基板を支持することを特徴とする熱処理方法。
  20. 請求項17記載の熱処理方法において、
    前記加熱工程で加熱された基板にフラッシュランプからフラッシュ光を照射するフラッシュ工程をさらに備え、
    前記第1の複数の支持ピンは前記第2の複数の支持ピンよりも基板の内側を支持し、
    前記フラッシュ工程では、前記内側部および前記外側部の少なくともいずれか一方を昇降移動させて前記第1の複数の支持ピンによって基板を支持することを特徴とする熱処理方法。
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