JP2014174204A - 現像装置、プロセスユニット及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスユニット及び画像形成装置 Download PDF

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貴寛 真田
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Abstract

【課題】凝集力の高い現像剤を用いても、良好な画質を得ることが可能な現像装置を提供すること。
【解決手段】現像剤担持体41と、現像剤担持体41に接触して現像剤を現像剤担持体41の表面に供給する現像剤供給部材42とを備えた現像装置において、現像剤の凝集度が54%以上であり、現像剤供給部材42から現像剤担持体41へ現像剤を供給しないタイミングで、現像剤担持体41と現像剤供給部材42との間で、現像剤を現像剤担持体41から現像剤供給部材42へ移動させる方向の電界を形成するようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、現像装置、現像装置を備えるプロセスユニット及び画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の電子写真式の画像形成装置においては、像担持体である感光体上に形成された潜像を可視化する現像装置が設けられている。一般的に、現像装置は、表面に現像剤であるトナーを担持する現像ローラと、その現像ローラにトナーを供給する供給ローラと、現像ローラ上のトナーを均一な厚さに規制する規制ブレード等を有している(例えば、特許文献1参照)。
現像装置の基本動作は、まず、現像装置内に収容されているトナーが、供給ローラと現像ローラとの接触部(ニップ部)で、両ローラの摺擦により摩擦帯電されて現像ローラの表面に供給される。次に、現像ローラの表面に担持されたトナーが、規制ブレードによって均一な厚さに規制されると共に電荷が付与される。そして、感光体と現像ローラとの間の現像領域において、現像ローラ上のトナーが現像電界によって感光体上の潜像に転移し、潜像がトナー画像として可視化される。このように、供給ローラから現像ローラへ、また、現像ローラから感光体へ、トナーの受け渡しが良好に行われることで、所望の画像が得られる。
ところで、電子写真の分野においては、装置の長寿命化を図るために、使用する部品の磨耗をできるだけ少なくすることが要求されている。例えば、像担持体である感光体においては、帯電装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置等の構成部材との接触によって表面磨耗が生じる。そのため、これを低減するために、感光体の表面に潤滑剤を塗布する装置を設けることは既に知られている(特許文献2参照)。
上記のように、感光体の表面に潤滑剤を塗布する装置を設けることで、感光体の摩耗を低減し、寿命を延ばすことが可能となるが、一方で、潤滑剤塗布装置を新たに設けることは、装置の小型化の妨げとなる。そのため、近年では、特に小型化された画像形成装置に対して、潤滑剤塗布装置を設けることに代えて、トナーにシリコーンオイルなどの潤滑剤成分を付与したものを使用するようになってきている(特許文献3参照)。
しかしながら、上記のような潤滑剤成分が付与されたトナーを用いた場合、紙の後端へ向かって画像濃度が低下するといった問題が生じた。そこで、本発明者らは、その原因を明らかにすべく鋭意研究を行ったところ、供給ローラから現像ローラへのトナーの供給が良好に行えなくなったことが原因と分かってきた。
すなわち、潤滑剤成分が付与されたトナーは、トナー同士の凝集力が高く、流動性が悪いことから、供給ローラから現像ローラへのトナーの付着量や帯電量が不足しがちとなり、紙の後端へ向かって画像濃度が低下したものと考えられる。また、このようなトナーの供給不良による画像濃度の低下は、特に、高いトナー供給能力が必要となる画像(印字率の高い画像)を印刷する場合に顕著となる傾向がある。
また、上記のような画像濃度低下の問題は、長寿命化を図った構成において一層顕在化しやすくなる。例えば、長寿命化を図った構成として、感光体、帯電装置、現像装置等を一体的に交換可能に構成したプロセスユニットと、トナーを収容したトナーカートリッジとを、別体で構成したものが知られている。斯かる構成の場合、トナーが消費されて無くなると、トナーカートリッジのみを交換すればよいので、プロセスユニットの長寿命化を図れる上、予めプロセスユニット内にその寿命分のトナーを収容しなくてもよいので、プロセスユニットの小型化も図れる。
しかしながら、このような長寿命化を図ったプロセスユニットにおいては、使用するにつれて現像ローラのトナー付着量が低下する機能低下の影響が次第に大きくなる。このため、流動性の悪いトナーを使用すると、現像ローラの機能低下と相俟って、画像濃度の低下の問題が一層顕在化しやすくなる。
そこで、本発明は、斯かる事情に鑑み、凝集力の高い現像剤を用いても、良好な画質を得ることが可能な現像装置、その現像装置を備えたプロセスユニット及び画像形成装置を提供しようとするものである。
上記課題を解決するため、本発明は、現像剤担持体と、前記現像剤担持体に接触して現像剤を現像剤担持体の表面に供給する現像剤供給部材とを備えた現像装置において、前記現像剤の凝集度が54%以上であり、前記現像剤供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤を供給しないタイミングで、前記現像剤担持体と前記現像剤供給部材との間で、現像剤を前記現像剤担持体から前記現像剤供給部材へ移動させる方向の電界を形成するようにした
ことを特徴とする。
また、本発明は、上記と同様の現像装置において、前記現像剤の凝集度が54%以上であり、前記現像剤供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤を供給しないタイミングで、前記現像剤担持体と前記現像剤供給部材との間で、現像剤を前記現像剤担持体から前記現像剤供給部材へ移動させる方向の電界と、それとは逆の方向に現像剤を移動させる方向の電界とを、交互に形成するようにしたことを特徴とする
本発明によれば、現像剤担持体上の残留現像剤を現像剤供給部材側へ効果的に回収し、現像剤担持体のフィルミングの発生を抑制することができる。これにより、現像剤担持体の現像剤担持力を長期に亘って維持することができるので、凝集力の高い(凝集度54%以上の)現像剤を用いた場合の画像濃度の低下を抑制することができ、良好な画質が得られるようになる。
本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 現像装置及びトナーカートリッジの概略断面図である。 現像剤量検知手段の構成を示す図である。 現像ローラと供給ローラとの間で発生させた電界によりトナーが移動する方向を示す図である。 実施例と比較例において画像濃度と感光体の摩耗量について評価した実験結果を示す図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明の実施形態について説明する。なお、各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1は、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置としてのプリンタの概略構成図である。まず、図1を参照して、プリンタの全体構成及び動作について説明する。
図1に示すように、画像形成装置本体100には、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の異なる色の画像を形成する画像形成ユニットとしての4つのプロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkが着脱可能に装着されている。各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkは、表面に潜像を担持する潜像担持体としてのドラム状の感光体2と、感光体2の表面を帯電させる帯電手段としての帯電ローラ3と、感光体2上の潜像を可視画像化する現像手段としての現像装置4と、感光体2の表面をクリーニングするためのクリーニング手段としてのクリーニング装置5を備える。なお、図1では、イエロー画像用のプロセスユニット1Yが備える感光体2、帯電ローラ3、現像装置4、クリーニング装置5のみに符号を付しており、その他のプロセスユニット1M,1C,1Bkにおいては符号を省略している。
各現像装置4の上部には、現像剤補給容器としてのトナーカートリッジ6Y,6M,6C,6Bkが着脱可能に装着されている。各トナーカートリッジ6Y,6M,6C,6Bkには、それぞれ、対応するプロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkに用いられる色のトナー(現像剤)が収容されている。
画像形成装置本体100の上部には、各感光体2の表面に潜像を形成する潜像形成手段としての露光装置7が配設されている。露光装置7は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体2の表面へレーザー光を照射するようになっている。
また、各感光体2の下方には、転写装置8が配設されている。転写装置8は、転写体としての無端状のベルトから成る中間転写ベルト9と、中間転写ベルト9を張架する駆動ローラ10及び従動ローラ11と、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ12と、二次転写手段としての二次転写ローラ13を備える。駆動ローラ10は、図示しない駆動源によって図の反時計回りに回転するようになっており、これにより、中間転写ベルト9が図の矢印に示す方向に周回走行(回転)するようになっている。
4つの一次転写ローラ12は、それぞれ中間転写ベルト9を介して感光体2に接触している。これにより、各感光体2と中間転写ベルト9とが互いに接触し、両者の間にトナー画像を転写するための一次転写ニップが形成されている。また、各一次転写ローラ12には、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が一次転写ローラ12に印加されるようになっている。
二次転写ローラ13は、中間転写ベルト9を介して駆動ローラ10に接触している。これにより、二次転写ローラ13と中間転写ベルト9との間にトナー画像を転写するための二次転写ニップが形成されている。また、二次転写ローラ13には、一次転写ローラ12と同様に、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ13に印加されるようになっている。
また、転写装置8の図の右側の箇所には、中間転写ベルト9の表面をクリーニングするベルトクリーニング装置14が設けられている。ベルトクリーニング装置14は、中間転写ベルト9の外周面に接触するクリーニングブレード15と、クリーニングブレード15の先端を中間転写ベルト9の内周面側から支持するクリーニングバックアップローラ16と、中間転写ベルト9から除去されたトナーを搬送する搬送コイル17とを備える。また、転写装置8の下方に、廃トナー収容器18が設けられており、この廃トナー収容器18の入口部には、ベルトクリーニング装置14から延びた図示しない廃トナー移送ホースが接続されている。
また、転写装置8の図の左側の箇所には、トナーマークセンサ19が設けられている。トナーマークセンサ19は、反射型の光学センサであり、中間転写ベルト9上のトナーの付着量や位置をトナーマークセンサ19で検知してトナー画像の濃度や位置を調整する。
画像形成装置本体100の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ20や、給紙トレイ20から用紙Pを給送する給紙ローラ21等が設けてある。なお、記録媒体には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。
また、画像形成装置本体100内には、用紙Pを給紙トレイ20から二次転写ニップを通過させて装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。この搬送路Rにおいて、給紙ローラ21の位置と二次転写ローラ13の位置との間には、タイミングローラ対であるレジストローラ対22が設けられている。また、搬送路Rにおいて、二次転写ローラ13の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された未定着画像を定着するための定着装置23が設けてある。さらに、搬送路Rの終端には、用紙Pを装置外へ排出するための排紙ローラ対24が設けられ、画像形成装置本体100の上面部に、装置外に排出された用紙Pをストックするための排紙トレイ25が設けられている。
上記画像形成装置は以下のように動作する。
作像動作が開始されると、各プロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkの感光体2が図1の時計回りに回転駆動され、帯電ローラ3によって各感光体2の表面が所定の極性に一様に帯電される。次いで、図示しない読取装置やコンピュータ等からの画像情報に基づいて、露光装置7からの露光により、各感光体2の帯電面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体2に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように感光体2上に形成された静電潜像に、各現像装置4によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、作像動作が開始されると、中間転写ベルト9を張架する駆動ローラ10が回転駆動することにより、中間転写ベルト9が図の矢印の方向に周回走行される。そして、各一次転写ローラ12に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加されることによって、各一次転写ローラ12と各感光体2との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
その後、各感光体2の回転に伴い、感光体2上の各色のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、各感光体2上のトナー画像が中間転写ベルト9上に順次重ね合わせて転写される。かくして、中間転写ベルト9の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。また、中間転写ベルト9に転写しきれなかった各感光体2上のトナーは、クリーニング装置5によって除去される。
画像形成装置の下部では、給紙ローラ21が回転駆動を開始し、給紙トレイ20から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ対22によってタイミングを計られて、二次転写ローラ13と駆動ローラ10との間の二次転写ニップに送られる。このとき二次転写ローラ13には、中間転写ベルト9上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。
その後、中間転写ベルト9の周回走行に伴って、中間転写ベルト9上のトナー画像が二次転写ニップに達したときに、上記二次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト9上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。また、このとき用紙Pに転写しきれなかった中間転写ベルト9上の残留トナーは、ベルトクリーニング装置14のクリーニングブレード15によって除去され、除去されたトナーは搬送コイル17によって廃トナー収容器18へと搬送され回収される。
その後、用紙Pは定着装置23へと搬送され、定着装置23によって用紙P上のトナー画像が当該用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ対24によって装置外へ排出され、排紙トレイ25上にストックされる。
以上の説明は、記録媒体にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスユニット1Y,1M,1C,1Bkのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つのプロセスユニットを使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
以下、現像装置とトナーカートリッジの構成について詳しく説明する。
なお、上記各現像装置4及び各トナーカートリッジ6Y,6M,6C,6Bkは、異なる色のトナーを収容している以外はほぼ同様の構成となっているので、説明を簡略化するため、色の識別を示す符号(Y,M,C,Bk)を省略し、1つの現像装置及びトナーカートリッジの構成について説明する。
図2に、現像装置及びトナーカートリッジの概略断面図を示す。
図2に示すように、トナーカートリッジ6の容器本体30内には、トナーを撹拌する撹拌部材である撹拌パドル31と、トナーを搬送する搬送部材である搬送スクリュー32とが設けられている。また、容器本体30には、トナーカートリッジ6が現像装置4の上部に装着された状態で、現像装置4に設けられた補給口46に連結される排出口33が設けてある。搬送スクリュー32が回転すると、容器本体30内のトナーを軸方向に搬送して、前記排出口33から現像装置4内へトナーを補給するように構成されている。搬送スクリュー32は、トナーカートリッジ6が装着された状態で、画像形成装置本体に設けられた図示しない駆動部に対し、クラッチなどの公知の手段によって連結可能となっている。トナー補給量は、駆動部の駆動時間に基づいて制御することが可能である。例えば、トナーの色によって、あるいは温湿度環境によってトナーの流動性が変化することに対応させて、駆動時間を異ならせるようにしてよい。
現像装置4は、内部にトナーを収容する現像剤収容部47が形成された現像容器40と、トナーを担持する現像剤担持体としての現像ローラ41と、現像ローラ41にトナーを供給する現像剤供給部材としての供給ローラ42と、現像ローラ41上に担持されたトナーの厚さを規制する規制部材としての規制ブレード43と、トナーを搬送する搬送部材としての搬送スクリュー44と、トナーを撹拌する撹拌部材としてのアジテータ45を備える。本実施形態に係る現像装置4は、現像剤収容部47が、現像ローラ41、供給ローラ42、規制ブレード43の上方に設けられた、いわゆる縦型の現像装置に構成されている。
現像ローラ41は、金属製の芯金と、その芯金の外周に配設されたウレタンゴム又はシリコーンゴム等から成る弾性層と、その弾性層の外周に配設されたアクリル樹脂又はシリコーン樹脂等から成る表面層(樹脂コート層)とを有する。表面層の厚みは、1μm以上30μm以下の範囲に設定されることが望ましい。
供給ローラ42は、金属製の芯金と、その芯金の外周に配設された発泡ポリウレタン、発泡シリコーン又は発泡EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)等の発泡弾性部材から成る弾性層とを有する。供給ローラ42は、現像ローラ41に接触しており、その接触によって供給ローラ42の弾性層が押しつぶされることで、両ローラ41,42間にニップ部(以下、「供給ニップ」という)が形成されている。また、供給ローラ42には、図示しない電圧印加手段によって電圧が印加されるようになっている。
規制ブレード43は、例えば、厚さ0.1mm程度のSUSなどの金属板で構成される。規制ブレード43は、その基端(図の上端)が容器本体30の開口縁に固定され、先端(図の下端)が現像ローラ41の表面に接触し、ニップ部(以下、「規制ニップ」という)を形成している。
また、本実施形態に係る現像装置4は、現像剤収容部47内のトナー量(現像剤量)を検知する現像剤量検知手段を備えている。
図3に、現像剤量検知手段の構成を示す。
本実施形態において用いられる現像剤量検知手段34は、光学素子を用いてトナー量を検知する光透過方式の検知手段である。具体的に、現像剤量検知手段34は、第1の導光部材35と、第2の導光部材36と、発光素子37と、受光素子38とを備える。両導光部材35,36は、現像容器40に設けられ、発光素子37と受光素子38は、画像形成装置本体100に設けられている。発光素子37から発した光は、第1の導光部材35の一端部35aに入射し、反対側の他端部35bから出射する。そして、光は、第1の導光部材35の他端部35bと対向する第2の導光部材36の一端部36aに入射し、反対側の他端部36bから出射して、受光素子38へと到達する。
現像容器40内にトナーが十分に存在する場合は、互いに対向する第1の導光部材35の他端部35bと第2の導光部材36の一端部36aとの間に、トナーが存在することにより光が遮断されるため、受光素子38まで光が到達しない。しかし、印刷などでトナーが消費されると、トナーの上面が低下し、両導光部材35,36の互いに対向する端部35b,36aの間にトナーが存在しなくなるので、受光素子38まで光が到達するようになる。このときの受光素子38での出力値を検出することで、現像容器40内のトナーが所定量よりも下回ったことを検知できる仕組みとなっている。
次に、図2を参照しつつ、現像装置及びトナーカートリッジの基本動作について説明する。
まず、トナーカートリッジのトナー補給動作について説明する。
現像装置4へのトナーの補給は、現像容器40内のトナー量が所定の基準値以下となった場合に行われる。すなわち、上記現像剤量検知手段34によって、現像容器40内にトナー量が所定の基準値よりも少ないと検知された場合に、トナー補給の指示が発せられる。
トナー補給の指示が発せられると、トナーカートリッジ6内の搬送スクリュー32が回転し、トナーが排出口33から排出されて現像容器40内へ補給される。搬送スクリュー32の回転開始と同時に、撹拌パドル31の回転も開始することで、トナーが撹拌されトナーを補給しやすくなる。その後、現像容器40内のトナー量が所定の基準値よりも多くなると(トナーによって2つの導光部材35,36間の光路が遮断されると)、搬送スクリュー32と撹拌パドル31の回転駆動が停止され、トナー補給が終了する。
続いて、現像装置の現像動作について説明する。
作像動作開始の指示があると、現像剤収容部47内のトナーは、回転するアジテータ45により攪拌され、回転する搬送スクリュー44によって供給ローラ42に供給される。供給ローラ42に供給されたトナーは、供給ニップで供給ローラ42から現像ローラ41へと供給される。現像ローラ41上に供給されたトナーは、規制ニップを通過する際に、規制ブレード43によって均一な厚さに規制される。そして、現像ローラ41上のトナーが感光体2との対向位置(現像領域)に搬送されると、トナーが感光体2上の静電潜像へ静電的に転移してトナー画像が形成される。
本実施形態では、供給ローラ42から現像ローラ41へのトナー供給を向上させるために、供給ローラ42に所定の電圧を印加し、供給ローラ42から現像ローラ41へトナーを移動させる電界を形成している。トナーを現像ローラ41へ移動させる電界を形成するには、現像ローラ41の電位に対して、供給ローラ42の電位が、正規に帯電するトナーの帯電極性と同じ極性側にオフセットするように電圧を印加すればよい。
例えば、図4(a)に示すように、供給ローラ42上のトナーTがマイナスの極性に帯電している場合は、現像ローラ41に対する供給ローラ42の電位差をマイナスの値となるように、供給ローラ42に電圧を印加する。これにより、供給ローラ42と現像ローラ41との間で、トナーTを供給ローラ42から剥がす斥力を発生させ、この斥力によってトナーTを現像ローラ41へと移動させ、トナーTを効果的に供給することができる。
一方、感光体2上へ転移することなく現像ローラ41上に残ったトナーは、再び供給ニップに搬送されたときに、供給ローラ42によって機械的に掻き取られて回収される。本実施形態では、供給ローラ42が、供給ニップにおいて、現像ローラ41の表面移動方向に対して逆方向に表面移動するように(以下、「カウンタ方向」という)回転している。これにより、現像ローラ41上の残留トナーは、カウンタ方向に回転する供給ローラ42によって擦り落とされることで回収される。
さらに、本実施形態では、トナーを効果的に回収するために、供給ローラ42に電圧を印加し、現像ローラ41と供給ローラ42との間で、上記トナー供給時とは反対の電位差となるようにしている。すなわち、現像ローラ41の電位に対して、供給ローラ42の電位が、正規に帯電するトナーの帯電極性とは逆の極性側にオフセットするように電圧を印加する。これにより、両ローラ41,42間で、トナーを現像ローラ41から供給ローラ42へ移動させる方向の電界を形成する。
例えば、図4(b)に示すように、トナーTがマイナスの極性に帯電している場合は、現像ローラ41に対する供給ローラ42の電位差をプラスの値となるように、供給ローラ42に電圧を印加する。これにより、供給ローラ42と現像ローラ41との間で、トナーTを供給ローラ42へ吸着する引力が発生するため、この引力によってトナーTを供給ローラ42へ移動させ、トナーTを効果的に回収することができる。
上記のようなトナー回収用の電圧を供給ローラ42に印加するタイミングは、現像ローラ41へのトナー供給(作像)の妨げとならないように、現像ローラ41にトナーを供給しないタイミング(作像中以外のタイミング)で行う。現像ローラ41にトナーを供給しないタイミングであれば、現像ローラ41にトナーを供給するタイミングの前又は後、あるいはその両方であってもよい。
また、トナーを効果的に回収するために、現像ローラ41の電位に対して、供給ローラ42の電位が、正規に帯電するトナーの帯電極性と同じ極性側とそれとは逆の極性側とに交互にオフセットするように電圧を印加することも有効である。これにより、供給ローラ42と現像ローラ41との間で、トナーを現像ローラ41から供給ローラ42へ移動させる方向の電界と、それとは逆の方向にトナーを移動させる方向の電界とが、交互に形成され、現像ローラ41からトナーを引き剥がしやすくなる。
なお、上記の場合と同様に、この場合の供給ローラ42への電圧の印加も、現像ローラ41にトナーを供給しないタイミング(作像中以外のタイミング)で行う。
上記のように、供給ローラに所定の電圧を印加して、トナーの回収効率を向上させることにより、トナーの成分が現像ローラ上に膜状に付着する、いわゆるフィルミングを抑制することができる。フィルミングは、現像ローラの荷電性を低下させ、現像ローラへのトナーの静電付着力を弱める原因となる。このため、フィルミングが進行すると、感光体へ十分なトナーの供給が行えなくなる場合がある。特に、凝集度が高く流動性の悪いトナーを用いた場合は、現像ローラへのトナーの付着量や帯電量が不足しがちとなるため、フィルミングが生じると、なおさらトナーの供給がされにくくなる。
しかし、本発明によれば、上記のように、供給ローラに所定の電圧を印加することで、現像ローラ上の残留トナーを効果的に回収することができるので、フィルミングの発生を抑制することが可能である。その結果、現像ローラの荷電性(トナー担持力)を長期に亘って維持することができ、トナー供給不足による画像濃度低下が発生しにくくなるので、良好な画質を得られるようになる。
以下、本発明の効果を確認するために行った実験について説明する。
まずは、実験で用いたトナーの製造方法について説明する。
<ポリエステルの合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物235部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物525部、テレフタル酸205部、アジピン酸47部及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸46部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、ポリエステルを得た。このポリエステルは、数平均分子量2600、重量平均分子量6900、Tg44℃、酸価26であった。
<プレポリマーの合成>
冷却管、撹拌機及び窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応し中間体ポリエステルを得た。この中間体ポリエステルは、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価49であった。
次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、上記中間体ポリエステル411部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、プレポリマーを得た。このプレポリマーの遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
<マスターバッチの作成>
カーボンブラック(キャボット社製 リーガル400R):40部、結着樹脂:ポリエステル樹脂(三洋化成RS−801 酸価10、Mw20000、Tg64℃):60部、水:30部をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行い、パルベライザーで1mmの大きさに粉砕し、マスターバッチを得た。
<顔料・WAX分散液(油相)の作製>
撹拌棒及び温度計をセットした容器に、上記ポリエステル545部、パラフィンワックス181部、酢酸エチル1450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで、容器に上記マスターバッチ500部、荷電制御剤100部、酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し、原料溶解液を得た。
上記原料溶解液1500部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、上記ポリエステルの425部と230部を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、顔料・WAX分散液を得た。この顔料・WAX分散液の固形分濃度(130℃、30分)が50%となるように酢酸エチルを加えて調整した。
<水相作成工程>
イオン交換水970部、分散安定用の有機樹脂微粒子(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の25wt%水性分散液40部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業製)140部、90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを水相とする。
<乳化工程>
上記顔料・WAX分散液975部、アミン類としてイソホロンジアミン2.6部、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmにて1分間混合した後、上記プレポリマー88部を加えTKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmにて1分間混合した後、上記水相1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数8,000〜13,000rpmで調整しながら20分間混合し、乳化スラリーを得た。
<脱溶剤工程>
撹拌機及び温度計をセットした容器に、上記乳化スラリーを投入し、30℃で8時間脱溶剤を行い、分散スラリーを得た。
<洗浄・乾燥工程>
上記分散スラリー100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。このときのろ液は、乳白色であった。
(2):(1)の濾過ケーキにイオン交換水900部を加え、超音波振動を付与してTKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返した。
(3):(2)のリスラリー液のpHが4となる様に10%塩酸を加え、そのままスリーワンモーターで攪拌30分後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。リスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるようにこの操作を繰り返し、濾過ケーキを得た。
上記濾過ケーキを循風乾燥機にて42℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体を得た。平均円形度は0.974、また、体積平均粒径(Dv)は6.3μm、個数平均粒径(Dp)は5.3μmで、Dv/Dpは1.19の粒度分布を有するトナー母体が得られた。
このようにして得られたトナー母体に、市販のシリカ微粉体をヘンシェルミキサーにより混合し、目開き60μmの篩を通過させることにより粗大粒子や凝集物を取り除くことで、トナーを得た。
次に、上述の製造方法によって得たトナーを用いて、以下に示すトナー1〜3を製造した。
<トナー1の製造>
上述の製造方法によって得たトナー母体100部に対し、市販のシリカ微粉体H20TM(クラリアントジャパン社製;平均一次粒径12nm、シリコーンオイル処理なし)1部、RY50(日本アエロジル社製;平均一次粒径40nm、シリコーンオイル処理あり)2部をヘンシェルミキサーにより混合し、目開き60μmの篩を通過させることにより粗大粒子や凝集物を取り除くことで、トナー1を得た。また、トナー1について下記の手順で凝集度を測定したところ、54.4%だった。
<トナー2の製造>
上述の製造方法によって得たトナー母体100部に対し、市販のシリカ微粉体H20TM(クラリアントジャパン社製;平均一次粒径12nm、シリコーンオイル処理なし)1部、RX50(日本アエロジル社製;平均一次粒径40nm、シリコーンオイル処理なし)2部をヘンシェルミキサーにより混合し、目開き60μmの篩を通過させることにより粗大粒子や凝集物を取り除くことで、トナー2を得た。また、トナー2について下記の手順で凝集度を測定したところ、40.3%だった。
<トナー3の製造>
上記トナー1の製造条件のうち、RY50の部数のみを3部に変更して製造した。同様に、トナー3についても凝集度を測定したところ、84.7%だった。
<凝集度の測定方法>
凝集度の測定は下記の方法で行った。測定装置は、例えば、ホソカワミクロン社製のパウダーテスターを使用し、振動台の上に、以下の手順で附属部品をセットする。
(イ)バイブロシュート
(ロ)パッキン
(ハ)スペースリング
(ニ)フルイ(3種類)上>中>下
(ホ)オサエバー
次に、ノブナットで固定し、振動台を作動させる。測定条件は以下の通りである。
フルイ目開き(上)75μm
フルイ目開き(中)45μm
フルイ目開き(下)20μm
振巾目盛1mm
試料採取量2g
振動時間10秒
測定後、以下に示す計算から凝集度を求める。
上段のフルイに残った粉体の重量%×1・・・(a)
中段のフルイに残った粉体の重量%×0.6・・・(b)
下段のフルイに残った粉体の重量%×0.2・・・(c)
上記3つの計算値の合計をもって、凝集度(%)とする。
すなわち、凝集度(%)=(a)+(b)+(c)とする。
図5は、本実験結果を示す表図である。
図5に示すように、本実験は、実施例1〜5と比較例1〜5との比較により行った。実施例1〜5、比較例1〜5では、図2に示すプロセスユニットとトナーカートリッジを挿入できるようにカラープリンタ(Ricoh製 IPSiO SP C310)を改造したものを用いた。また、プロセスユニットの駆動は、作像駆動モーターと連結して構成し、トナーカートリッジの駆動については、プロセスカートリッジの駆動源をクラッチによりトナーカートリッジとの連結を可能にし、必要に応じて駆動源とトナーカートリッジの駆動ギアを連結することでトナー補給を可能とする構成にした。
また、実施例1〜5と比較例1〜5は下記の条件とした。
<実施例1>
実施例1では、シリコーンオイルを含有する上記トナー1を用いた。作像前後における現像ローラへの印加電圧を−200V、供給ローラへの印加電圧を−100Vとし、現像ローラに対する供給ローラの電位差が+100Vとなるようにした。すなわち、供給ローラの電位を、現像ローラの電位に対してトナーの帯電極性とは逆の極性側に100Vオフセットさせ、供給ローラから現像ローラへトナーを移動させる電界が形成されるようにした。また、供給ローラ42を、現像ローラに対して、カウンタ方向、周速比1.0で回転させた。
<実施例2>
実施例2では、上記実施例1に対し、トナーのみを、さらに凝集度の高いトナー3に変更した。
<実施例3>
実施例3では、上記実施例1に対し、供給ローラの印加電圧のみを、−150Vに変更し、現像ローラに対する供給ローラの電位差が+50Vとなるようにした。
<実施例4>
実施例4では、上記各実施例とは異なり、作像前後における供給ローラへの印加電圧を、−300Vと−100Vとが交互に印加される矩形波の電圧とし、現像ローラの電位(−200V)に対して、+100Vと−100Vとに交互にオフセットするようにした。それ以外は、上記実施例1と同様である。
<実施例5>
実施例5では、作像前後における供給ローラへの印加電圧を、−250Vと−150Vとが交互に印加される矩形波の電圧とし、現像ローラの電位(−200V)に対して、+50Vと−50Vとに交互にオフセットするようにした。それ以外は、上記実施例1と同様である。
<比較例1>
比較例1では、上記実施例1に対し、供給ローラの印加電圧のみを、−200Vに変更し、現像ローラに対する供給ローラの電位差が0Vとなるようにした。
<比較例2>
比較例2では、上記実施例3に対し、供給ローラの回転方向と周速比のみを変更した。具体的には、供給ローラを、現像ローラに対して、ウィズ方向(供給ニップにおいて、現像ローラの表面移動方向に対して同方向に表面移動する方向)で、周速比1.5で回転させた。
<比較例3>
比較例3では、上記実施例4に対し、供給ローラへの印加電圧のみを、−210Vと−190Vとが交互に印加される矩形波の電圧に変更し、現像ローラの電位(−200V)に対して、+10Vと−10Vとに交互にオフセットするようにした。
<比較例4>
比較例4では、上記実施例3に対し、トナーのみを変更し、トナー1からシリコーンオイルを含有しないトナー2に変更した。
<比較例5>
比較例5では、上記実施例5に対し、供給ローラの回転方向と周速比のみを変更した。具体的には、供給ローラを、現像ローラに対して、ウィズ方向で、周速比1.5で回転させた。
以上のように設定した実施例1〜5と比較例1〜5において、印字率2%の画像の印刷を、1ジョブごとに1枚ずつ、感光体走行距離(表面移動距離)が5000mに達するまで行った。作像中の現像ローラに対する供給ローラの電位差を−100Vに設定し、作像前後の電位差は上記各実施例及び各比較例の設定条件に変更した。そして、それぞれの実験後に、画像濃度と感光体の摩耗量について下記の方法で評価した。
<画像濃度の評価方法>
A4紙の全面にベタ画像を出力し、その画像の先端と後端のそれぞれの画像濃度をX−Rite社製の反射濃度計(X−Rite310)で測定した。そして、画像先端の画像濃度と画像後端の画像濃度の画像濃度差をΔID(ΔID=(画像先端の画像濃度)−(画像後端の画像濃度))として算出し、ΔID≦0.1であれば、画像後端でも所望の画像濃度が得られていると判断し「○」と判定した。反対に、ΔID>0.1の場合は、画像後端の画像濃度が十分に得られていないとして「×」と判定した。
<感光体の摩耗量の評価方法>
感光体の摩耗量の評価は、感光層の膜厚を、フィッシャーインストルメンツ社製の膜厚測定器(フィッシャースコープMMS)を用いて測定することにより行った。摩耗量の良否の判断基準を2.5μmとし、前記膜厚の測定値から算出された感光体表面の摩耗量が2.5μm以下であった場合は「○」と判定し、反対に、摩耗量が2.5μmを超えた場合は「×」と判定した。
<総合評価方法>
さらに、総合評価として、上記ΔIDの判定と感光体摩耗量の判定がどちらも「○」の場合のみ、総合評価を「○」と判定した。どちらか一方、又は両方とも「×」の場合は、総合評価を「×」と判定した。
以下、実験結果の詳細を説明する。
図5から分かるように、実施例1〜5では、感光体の摩耗量と画像濃度差(ΔID)のいずれについても評価が「○」となり、その結果、総合評価も「○」となった。これに対し、比較例1〜5では、感光体の摩耗量と画像濃度差(ΔID)のいずれかの評価が「×」となったため、総合評価も「×」となった。
まず、比較例1〜5において詳しく見ると、感光体の摩耗量の評価が「×」となったのは、比較例4だけであった。これは、比較例4では、シリコーンオイルを含有しないトナー(トナー2)を用いていたため、感光体の表面摩耗を低減できなかったものと考えられる。
一方、比較例4以外の比較例1〜3、5では、感光体の摩耗量の評価は「○」であったが、画像濃度差(ΔID)の評価は「×」となった。これは、比較例2〜3、5において、現像ローラにフィルミングが生じたことが要因と考えられる。
すなわち、比較例1の場合は、作像前後において、現像ローラに対する供給ローラの電位差を0Vとしたため、現像ローラから供給ローラへとトナーを移動させる電界が形成されなかった。その結果、現像ローラから供給ローラへトナーを効果的に回収できず、現像ローラにフィルミングが発生したものと考えられる。
比較例2の場合は、作像前後における現像ローラに対する供給ローラの電位差を+50Vとしており、現像ローラから供給ローラへとトナーを移動させる電界が形成されていた。それにもかかわらず、比較例2において、画像濃度不良が生じたのは、供給ローラをウィズ方向に回転させたことから、供給ローラによるトナーの機械的な掻き取り機能が十分に得られず、その結果、フィルミングが発生したものと考えられる。
比較例3の場合は、供給ローラへの印加電圧をプラスとマイナスとに交互にオフセットさせ、さらに、供給ローラをカウンタ方向に回転させたが、画像濃度不良が生じた。これは、供給ローラの電圧のオフセット量が±10Vと小さかったことで、トナーを供給ローラ側へ移動させる力が弱く、効果的にトナーを回収できなかったためと考えられる。
また、比較例5の場合は、比較例3に比べて、供給ローラの電圧のオフセット量を±50Vと大きくしているが、供給ローラをウィズ方向に回転させるようにしたことから、供給ローラによるトナーの掻き取り機能が十分に得られなかったことが原因と考えられる。
斯かる比較例の結果に対し、実施例1〜5の場合、感光体の摩耗量と画像濃度差(ΔID)の評価が全て「○」となった理由は、現像ローラに対する供給ローラの電位差のオフセット量を50V以上に設定し、かつ、供給ローラをカウンタ方向に回転させたことにあると考えられる。すなわち、オフセット量を大きくすることで、トナーを供給ローラ側へ移動させる静電気力を十分に発揮させ、さらに、供給ローラをカウンタ方向に回転させることで、供給ローラによるトナーの機械的な掻き取り機能が十分に得られたためと考えられる。その結果、実施例1〜5の場合は、現像ローラのフィルミングを効果的に抑制することができ、画像濃度低下の問題が顕在化しやすい凝集度の高いトナーを用いた場合であっても、良好な画質を得られるようになった。
以上のように、本発明によれば、現像ローラへトナーを供給しないタイミング(トナーを回収するタイミング)で、トナーを現像ローラから供給ローラへ移動させる方向の電界を形成する、あるいは、トナーを現像ローラから供給ローラへ移動させる方向の電界と、それとは逆の方向にトナーを移動させる方向の電界とを、交互に形成することにより、供給ローラへのトナーの回収効率を向上させ、現像ローラのフィルミングを抑制することが可能である。特に、本発明は、凝集度が高く流動性の低いトナー、具体的には、凝集度が54%以上のトナーを用いた場合における、画像濃度の低下を抑制することを目的とする。
また、現像ローラから供給ローラにトナーを移動させる静電気力を確保するために、現像ローラの電位に対する供給ローラの電位差のオフセット量は、50V以上であることが望ましい。さらに、好ましくは、現像ローラの電位に対する供給ローラの電位差のオフセット量を、100V以上に設定するとよい。
なお、上記実験では、画像濃度が十分に得られているか否かの判定を、画像濃度差(ΔID)が0.1以下であるか否かを基準に行っているが、この基準はあくまでも一例である。従って、供給ローラをカウンタ方向に回転させない場合や、電位差のオフセット量が50V未満の場合であっても、上記の如く供給ローラに所定の電圧を印加することで、トナーの回収効率を向上させ、フィルミングの抑制に寄与することは可能である。
また、本発明は、プロセスユニットをトナーカートリッジとは別体にし、プロセスユニットの長寿命化を図った構成において、より大きな効果が期待できる。すなわち、このような構成においては、現像ローラのフィルミングによる画像濃度低下の問題がより顕在化しやすいので、本発明を適用することにより、現像ローラのフィルミングを抑制し、画像濃度の低下を抑制することが可能である。
また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。また、本発明を適用可能な画像形成装置は、図1に示すプリンタに限らず、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等であってもよい。
1Y,1M,1C,1Bk プロセスユニット
2 感光体(潜像担持体)
4 現像装置
41 現像ローラ(現像剤担持体)
42 供給ローラ(現像剤供給部材)
100 画像形成装置本体
特開2001−154480号公報 特開平11−288194号公報 特開2007−279607号公報

Claims (10)

  1. 現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に接触して現像剤を現像剤担持体の表面に供給する現像剤供給部材とを備えた現像装置において、
    前記現像剤の凝集度が54%以上であり、
    前記現像剤供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤を供給しないタイミングで、前記現像剤担持体と前記現像剤供給部材との間で、現像剤を前記現像剤担持体から前記現像剤供給部材へ移動させる方向の電界を形成するようにしたことを特徴とする現像装置。
  2. 前記現像剤供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤を供給するタイミングでは、前記現像剤担持体の電位に対して、前記現像剤供給部材の電位が、現像剤の帯電極性と同じ極性側にオフセットするように電圧を印加し、
    前記現像剤供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤を供給しないタイミングでは、前記現像剤担持体の電位に対して、前記現像剤供給部材の電位が、現像剤の帯電極性とは逆の極性側にオフセットするように電圧を印加するようにした請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記現像剤供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤を供給しないタイミングでは、前記現像剤担持体の電位に対して、前記現像剤供給部材の電位が、現像剤の帯電極性とは逆の極性側に50V以上オフセットするように電圧を印加するようにした請求項2に記載の現像装置。
  4. 現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に接触して現像剤を現像剤担持体の表面に供給する現像剤供給部材とを備えた現像装置において、
    前記現像剤の凝集度が54%以上であり、
    前記現像剤供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤を供給しないタイミングで、前記現像剤担持体と前記現像剤供給部材との間で、現像剤を前記現像剤担持体から前記現像剤供給部材へ移動させる方向の電界と、それとは逆の方向に現像剤を移動させる方向の電界とを、交互に形成するようにしたことを特徴とする現像装置。
  5. 前記現像剤供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤を供給するタイミングでは、前記現像剤担持体の電位に対して、前記現像剤供給部材の電位が、現像剤の帯電極性と同じ極性側にオフセットするように電圧を印加し、
    前記現像剤供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤を供給しないタイミングでは、前記現像剤担持体の電位に対して、前記現像剤供給部材の電位が、現像剤の帯電極性と同じ極性側とそれとは逆の極性側とに交互にオフセットするように電圧を印加するようにした請求項4に記載の現像装置。
  6. 前記現像剤供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤を供給しないタイミングでは、前記現像剤担持体の電位に対して、前記現像剤供給部材の電位が、現像剤の帯電極性と同じ極性側とそれとは逆の極性側とにそれぞれ50V以上オフセットするように電圧を印加するようにした請求項5に記載の現像装置。
  7. 前記現像剤供給部材から前記現像剤担持体へ現像剤を供給しないタイミングで、前記現像剤供給部材と前記現像剤担持体とが互いに接触するニップ部における、前記現像剤供給部材の表面移動方向が、前記現像剤担持体の表面移動方向に対して逆方向となるようにした請求項1から6のいずれか1項に記載の現像装置。
  8. 前記現像剤として、母体粒子にシリコーンオイルで表面処理されたシリカ粒子を外添したトナーを用いた請求項1から7のいずれか1項に記載の現像装置。
  9. 表面に潜像を担持する潜像担持体と、
    前記潜像担持体上の潜像に現像剤を供給する現像装置とを少なくとも備え、
    画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されたプロセスユニットにおいて、
    前記現像装置として、請求項1から8のいずれか1項に記載の現像装置を備えたことを特徴とするプロセスユニット。
  10. 請求項1から8のいずれか1項に記載の現像装置、又は、請求項9に記載のプロセスユニットを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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