JP2014174153A - 圧力測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体の圧力を測定する技術を提供する。
【解決手段】液体の圧力を測定する圧力測定装置であって、流路抵抗を有する流路と、流路と連通する所定容積の液体収容室と、液体収容室の圧力を変更する圧力変更部と、流路と液体収容室とに液体を収容した状態で、圧力変更部の動作にともなう液体収容室内の液体の挙動を測定する測定部と、液体の挙動に基づいて、圧力を取得する取得部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体の圧力を測定する技術に関する。
従来、液体の圧力を測定する技術として、例えば、下記特許文献1の技術が知られている。特許文献1には、音叉型圧電振動子のCI値(等価直列抵抗)によって圧力を計測する技術が記載されている。
特開2010−85377号公報
しかし、特許文献1の圧力測定の技術においては、CI値が音叉型圧電振動子の物性特性に大きく依存する。そのため、圧力を正確に測定するには、音叉型振動子の形状や大きさを高精度に制御する必要や、音叉型振動子の電気特性を正確に把握し制御する必要があるなど、製造時に非常に高い精度が要求されるといった問題が指摘されていた。また、使用する際にも頻繁にキャリブレーションを行う必要があるといった問題も指摘されていた。音叉型圧電振動子は、空気中の埃等の影響によっても挙動が変動するため、構造的にも精密な構造が要求されるとともに、使用環境が制限されるといった問題も指摘されていた。これらの問題は、液体の圧力を測定する技術一般に共通する問題であった。その他、液体の圧力を測定する装置においては、小型化、低コスト化、省資源化、製造の容易化、使い勝手の向上等が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、液体の圧力を測定する圧力測定装置が提供される。この圧力測定装置は、流路抵抗を有する流路と;前記流路と連通する所定容積の液体収容室と;前記液体収容室の圧力を変更する圧力変更部と;前記流路と前記液体収容室とに前記液体を収容した状態で、前記圧力変更部の動作にともなう前記液体収容室内の液体の挙動を測定する測定部と;前記液体の挙動に基づいて、前記液体の圧力を取得する取得部と;を備える。この圧力測定装置によると、圧力変更部による圧力の変更によって生じる液体の挙動に基づいて液体の圧力を測定するので、直接的に圧力を測定する際に必要な構造的制限を回避し、構造を簡易にすることができる。液体の挙動とは、液体の圧力波、流量、流速、移動度など、液体に関する種々のパラメーターから間接的に取得するものとしてもよい。
(2)上記形態の圧力測定装置において、前記液体の挙動は、前記圧力の変更によって、前記液体収容室の液体の圧力波が所定の値になったときから、次に当該所定の値になるまでの期間であるものとしてもよい。この圧力測定装置によると、液体収容室の液体の圧力波が所定の値になったときから、次に当該所定の値になるまでの期間を測定することによって圧力を測定するので、比較的簡易な方法によって液体の圧力を測定することができる。
(3)上記形態の圧力測定装置において、前記液体の挙動は、前記圧力の変更によって、前記液体収容室の液体の圧力波がピークになったときから、次に当該ピークと同じ極性のピークになるまでの期間であるものとしてもよい。すなわち、前記液体の挙動は、前記圧力の変更によって、前記液体収容室の液体の圧力波が極大になったときから、次に前記液体収容室の液体の圧力波が極大になるまでの期間であるものとしてもよい。よって、比較的簡易な方法によって液体の圧力を測定することができる。
(4)上記形態の圧力測定装置において、前記圧力変更部は、圧電素子を備え、前記圧電素子の歪力によって前記液体収容室の圧力を変更するものとしてもよい。この圧力測定装置によると、圧力の変化を電気的に制御することができる。
(5)上記形態の圧力測定装置において、前記圧電素子は、さらに、前記液体収容室の圧力変化によって歪み;前記測定部は、前記圧電素子の歪みに基づいて前記液体の挙動を測定するものとしてもよい。この圧力測定装置によると、液体収容室の液体の圧力の変化と、液体の挙動の測定とを、1つの圧電素子によって行うことができる。
(6)上記実施形態の圧力測定装置において、前記測定部は、前記圧電素子を駆動し、前記圧電素子に流れる電流を検出し、前記圧電素子に流れる電流に基づいて前記液体の挙動を測定するものとしてもよい。この圧力測定装置によれば、比較的容易に液体の挙動を測定することができる。
(7)上記実施形態の圧力測定装置において、前記測定部は、前記圧電素子を駆動する間は前記圧電素子に流れる電流の検出を停止し、前記圧電素子の駆動を終了した後、前記圧電素子に流れる電流を検出するものとしてもよい。この圧力測定装置によれば、圧電素子を駆動する間は圧電素子に流れる電流の検出を停止するので、電流検出による駆動ロスを低減し、消費電力を向上させることができる。また、圧電素子の駆動を終了した後、圧電素子に流れる電流を検出するので、圧電素子の駆動効率に影響を与えずに電流検出のS/N比を向上させることができる。
(8)上記実施形態の圧力測定装置において、前記測定部は、前記圧電素子に流れる電流を測定するための抵抗回路と;前記圧電素子に流れる電流を前記抵抗回路に流すか否かを制御するスイッチ回路と;を備えるものとしてもよい。この圧力測定装置によれば、圧電素子を駆動する間は、圧電素子に流れる電流を抵抗回路に流さないようにし、圧電素子の駆動を終了した後、圧電素子に流れる電流を抵抗回路に流すようにすることで、電流検出を停止するか否かを容易に選択することができる。例えば、スイッチ回路を抵抗回路と並列に接続し、スイッチ回路がオンの時に、圧電素子に流れる電流が抵抗回路に流れないようにしてもよい。また、例えば、スイッチ回路を抵抗回路と直列に接続し、スイッチ回路がオフの時に、圧電素子に流れる電流が抵抗回路に流れないようにしてもよい。
(9)上記実施形態の圧力測定装置において、前記液体は、容器に収容され;前記液体収容室は、前記流路の一端と連通し;前記流路の他端は、前記容器と接続されているとしてもよい。この圧力測定装置によれば、容器に収容された液体の圧力を測定することができる。
(10)上記実施形態の圧力測定装置において、前記流路の他端は、前記容器と着脱可能に接続されるとしてもよい。この圧力測定装置によれば、容器に着脱可能なので、簡易に圧力を測定することができる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は
全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。また、このような形態によれば、装置の小型化や、低コスト化、省資源化、製造の容易化、使い勝手の向上等の種々の課題の少なくとも1つを解決することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、圧力計、水圧計、水深計、圧力測定システム、圧力測定方法などの形態で実現することができる。
測定システム10を説明する説明図である。 第1実施形態における駆動回路50の構成を説明するブロック図である。 圧力信号Vpおよび検出信号DSを例示した説明図である。 負圧期間Tと容器20内の圧力との関係を示す実測結果である。 第2実施形態における駆動回路50の構成を説明するブロック図である。 駆動回路50の信号波形を示す図である。 ポンプ室40の内部圧力の変化を例示した説明図である。 第1期間と容器20内の圧力との関係を示す実測結果である。 変形例2としての圧力測定装置の態様を示す説明図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
A.第1実施形態:
(A1)システム構成:
図1は、本発明の第1実施形態としての圧力測定装置30を用いた測定システム10を説明する説明図である。圧力測定装置30は、液体の圧力を測定する装置である。測定システム10は、測定対象の液体Lqが収容された容器20と、圧力測定装置30とを備える。本実施形態においては、容器20に収容されている液体Lqは水である。容器20の内部は、所定の圧力が保たれている。
圧力測定装置30は、筐体32と、流路34と、ダイアフラム36と、圧電素子38と、駆動回路50とを備える。筐体32は、内部にポンプ室40を有する。ポンプ室40は、筐体32の内壁とダイアフラム36とによって形成される。流路34は、容器20に接続されており、ポンプ室40と容器20とを連通している。よって、流路34およびポンプ室40には、測定対象の液体Lq(本実施形態では水)が充満している。ポンプ室40は、液体Lqを満たすために、測定前からポンプ室40内に存在する空気を抜くための蓋付きの空気抜き穴を備えるとしてもよい。本実施形態においては、容器20、および、筐体32は、非常に固い部材で構成されている。例えば、ステンレス鋼を採用することができる。
圧電素子38は、一端がダイアフラム36に、他端が筐体32の内壁に、それぞれ固定されている。本実施形態では、圧電素子38として、積層型の圧電素子を用いる。また、それに限ることなく、モノモルフやバイモルフの圧電素子を採用するとしてもよい。圧電素子38は、駆動回路50と接続されており、駆動回路50から印加される駆動信号(電
力)によって伸縮する。圧電素子38は、伸縮による歪力によってダイアフラム36を押し引きし、ポンプ室40の容積を変化させることによって、間接的にポンプ室40内の水に対して、加圧および減圧を行う。ダイアフラム36および圧電素子38が、特許請求の範囲に記載の圧力変更部に対応する。
駆動回路50は、圧電素子38に駆動信号を印加するとともに、ポンプ室40の内部圧力の変化を検出する。具体的には、ポンプ室40の圧力が変化すると、ダイアフラム36を介して圧電素子38に力が加わる。圧電素子38は、圧電効果によって電圧を発生する。駆動回路50は、圧電素子38が発生した電圧を検出することによりポンプ室40の内部圧力の変化を検出する。後述するように、駆動回路50は、所定の条件の下で検出したポンプ室40の内部圧力の変化に基づいて、測定対象である水の挙動を測定する。
図2は、駆動回路50の構成を説明するブロック図である。駆動回路50は、駆動波形信号Vinを出力する制御部52と、駆動波形信号Vinを増幅率Gで増幅して駆動信号Voutを出力する増幅回路54と、ポンプ室40の内部圧力を検出する圧力検出部60と、検出した内部圧力を所定の閾値と比較する比較部56と、表示部70とを備える。圧力検出部60は、圧電素子38の駆動電流を検出する電流検出回路62と、検出した駆動電流を積分する積分回路64と、積分回路64の出力と駆動波形信号Vinとの差分を出力する減算回路66を備える。
駆動回路50は、ポンプ室40の内部圧力を示す圧力信号Vpを、以下のようにして検出する。制御部52は、駆動波形信号Vinを出力する。駆動波形信号Vinは増幅回路54で増幅され、駆動信号Voutとして圧電素子38に印加される。このとき、圧電素子38には、駆動信号Voutに対応する駆動電流Ioutが流れ込む。圧電素子38の他端には、電流検出に用いる抵抗rが接続されている。抵抗rの他端は接地されている。電流検出回路62は、駆動電流Ioutによって生じる抵抗r端子間の電位差を、抵抗rの抵抗値で除算することによって電流信号Viに変換し、積分回路64に入力する。積分回路64は、入力された電流信号Viを積分器で積分することによって、圧電素子38に蓄えられた電荷量に対応する値である電荷信号Vqを出力する。
圧電素子38に流れる駆動電流Iout(電流信号Vi)は圧電素子38の変位速度に比例する。よって、圧電素子38に蓄えられる電荷量(電荷信号Vq)は、圧電素子38の変位に比例している。圧電素子38が自由に伸縮可能な状態では、圧電素子38の変位は駆動信号にほぼ比例する。一方、ポンプ室40で内部圧力が変化すると、ダイアフラム36を介して圧電素子38が圧力の変化を受ける。このとき、圧電素子38は受けた圧力の変化に比例して伸縮する(変位が変わる)ため、ポンプ室40の圧力変化を受けた場合の圧電素子38の変位と、本来の圧電素子38の変位との差(圧力を受けていないときとの差)は、圧電素子38が受けた圧力(ポンプ室40の内部圧力)に比例する。
圧力検出部60は、積分回路64の積分器で得られた電荷信号Vqを圧電素子38の等価静電容量c及び増幅回路54の増幅率Gで除算して電圧信号Vxを取得する。圧力検出部60は、圧電素子38の実変位に対応する電圧信号Vxと、駆動波形信号Vinとの差分を減算回路66で算出することによって、ポンプ室40の内部圧力に対応した圧力信号Vpを取得する。
圧力検出部60は、取得した圧力信号Vpを、比較部56に入力する。比較部56は、所定の閾値と比較することにより、2値化された検出信号DSを生成して、制御部52に入力する。制御部52は、ルックアップテーブルLUTを備えている。制御部52は、入力された検出信号DSとルックアップテーブルLUTに基づいて水の圧力を取得する。そして、取得した圧力値を表示部70に、ユーザーが視認可能に表示する。なお、ルックア
ップテーブルLUT、および、検出信号DSに基づいて圧力を取得する方法については後述する。
(A2)圧力振動:
図3は、駆動信号Voutを圧電素子38に印加したときに、圧力検出部60で得られた圧力信号Vp、および、比較部56で得られた検出信号DSを例示した説明図である。図3(a)は、圧電素子38に印加する駆動信号Voutを示している。図3(b)は、圧力検出部60で得られた圧力信号Vpを示している。図3(c)は、比較部56で得られた検出信号DSを示している。
図3(a)に示すように、本実施形態においては、制御部52から1パルスのVinを出力し、圧電素子38に駆動信号Voutを印加する。圧電素子38は、駆動信号Voutの電圧(駆動電圧)が上昇すると伸張し、ダイアフラム36を介してポンプ室40の液体Lqを加圧する。その結果、図3(b)に示すように、駆動信号Voutの電圧が立ち上がるとともに、ポンプ室40の内部圧力が急激に上昇する。駆動電圧が最大電圧で保たれている間は、圧電素子38の変位は変わらない。このため、ポンプ室40の液体Lqと容器20の液体との間に圧力差が生じ、ポンプ室40から容器20に液体Lqが流出する(図1参照)。ポンプ室40の内部圧力は、液体Lqが容器20に流出するに従って減少する。このとき、流路34のイナータンスによって流路34を通過する液体Lqに慣性力が働き、ポンプ室40から容器20へ液体Lqが流れ続けようとする。その結果、ポンプ室40の内部圧力は容器20の圧力より低い圧力(負圧)となり、更にポンプ室40の内部圧力が測定対象の液体Lq(本実施形態では水)の飽和蒸気圧付近にまで低下すると、キャビテーションが生じ、内部圧力がほぼ一定で保たれる。なお、イナータンスについては、後で詳しく説明する。
そして、ポンプ室40は、内部圧力が負圧になると、容器20から液体Lqを吸入する。従って、容器20からポンプ室40へ液体Lqが流入する。この場合も、上記説明したように流路のイナータンスに基づく慣性力によって、容器20からポンプ室40へ液体Lqが流れ続けようとする。従って、図3(b)に示すように、ポンプ室40の内部圧力は上昇する。このように、流路34のイナータンスに起因する慣性力によって、ポンプ室40の内部圧力は振動する。図3(b)から分かるように、ポンプ室40の内部圧力の振動は所定の周期を有する。
ここで、図3(b)に示すように、圧電素子38への駆動信号Voutの印加に伴うポンプ室40の内部圧力の1回の上昇と下降とからなる圧力振動の波を第1波と呼ぶ。その後の第1波に続く圧力振動の波を、第2波、第3波、第4波・・・・と言ったように呼ぶ。図3(c)に示すように、検出信号DSは、ポンプ室40の圧力振動の波(第1波、第2波・・・等)に対応した信号となる。各圧力振動に対応した検出信号DSのパルスを、第1パルス、第2パルス・・・と言ったように呼ぶ。
図3(c)に示したように、検出信号DSの第1パルスに続いて第2パルスが検出された場合、第1パルスが発生してから第2パルスが発生するまでの期間の長さは、容器20内の液体Lqの圧力に関する情報を有している。圧力信号Vpの第2波は、流路34内をポンプ室40から容器20に向かって流れる液体Lqが、ポンプ室40と容器20との圧力差によってポンプ室40に引き戻されることによって発生する。従って、ポンプ室40と容器20との圧力差が大きくなると、ポンプ室40が容器20内の液体Lqを引き戻す力が大きくなるので、第2波が早く発生し、結果として、検出信号DSにおける第2パルスも早く発生する。
図3(b)から分かるように、第1波の発生後から第2波の発生までは、ポンプ室40
内は概ね液体Lqの飽和蒸気圧となっている。また、ポンプ室40は、容器20と連通する以外に液体Lqの出入りがないので、第2波が発生するまでの期間にポンプ室40の圧力が大きく変動することはない。このため、第1波が終了してから第2波が発生するまでの期間(以下、負圧期間Tとも呼ぶ)における容器20とポンプ室40との圧力差は、容器20内の圧力が主に決定している。具体的には、容器20内の圧力が高くなるにつれて、負圧期間Tは短くなる。換言すれば、負圧期間Tが短いほど、容器20の圧力が高いと言うことができる。また、実験から、第1波が発生してから終了するまでの時間、すなわち、第1パルスのパルス幅は、ポンプ室40の圧力に依存せず、ほとんど変化しないことが確かめられた。
次に、ポンプ室40における負圧期間が容器20の圧力に依存していることを実測によって示す。具体的には、容器20内の圧力が高くなるにつれて、負圧期間は短くなることを示す。図4は、第1パルスから第2パルスまでの負圧期間Tと、容器20内の圧力との関係を示す実測結果である。図4のグラフの横軸が負圧期間T、縦軸が容器20の圧力となる。この実験においては、容器20の圧力は、別個に設けた圧力計によって測定する。図4に示すように、容器20の圧力が高くなるにつれて、負圧期間Tは短くなっていることが分かる。すなわち、負圧期間Tを検出することによって、測定対象の液体Lq(本実施形態においては容器20)の圧力を検出することができる。
(A3)圧力測定:
圧力測定装置30は、上記説明した図4のグラフに対応するルックアップテーブルLUTを制御部52に格納している(図2参照)。すなわち、制御部52は、負圧期間Tの各値と、測定対象の圧力の実測に基づく値とを対応付けたルックアップテーブルLUTを備える。実際に測定対象の液体Lqの圧力を測定する際には、制御部52は、圧電素子38に対して1パルスの駆動信号Voutを印加して、ポンプ室40内に圧力振動を発生させ、検出した検出信号DSから負圧期間Tを抽出する。そして、取得した負圧期間TをルックアップテーブルLUTに入力する。制御部52は、負圧期間Tに対応してルックアップテーブルLUTから出力される圧力の値を取得する。
その後、制御部52は、取得した圧力の値を、ユーザーに視認可能に表示部70に表示する。制御部52は、水、所定の油、所定の有機溶媒など、種々の液体についてのルックアップテーブルLUTを備えるとしてもよい。各液体について、負圧期間Tと測定対象の液体Lqの圧力との相関を実測しルックアップテーブルを生成することによって実現することが可能である。
次に、本実施形態の説明に用いたイナータンスについて説明する。イナータンスとは、流路の特性値である。具体的には、流路の一端に圧力が加わったことによって流路内の流体が流れようとするときの、流体の流れやすさを示している。例えば、断面積がSで、長さがLの流路に、密度の流体(本実施形態では液体Lq)が満たされており、流路の一端に圧力P(両端での圧力差)が加わったものとする。流路内の流体にはP×Sの力が作用する。その結果、流路内の液体Lqが流れ出す。流体の加速度をaとすると、下記式(1)の運動方程式が成り立つ。
流路を流れる体積流量をQ、流路を流れる流体の流速をvとすると、下記式(2)および式(3)が得られる。
式(2)および式(3)から下記式(4)を得ることができる。
式(4)は、同じ圧力Pが加わるのであれば、(ρ×L/S)が小さくなるほど、dQ/dtが大きくなる(すなわち、流速が大きく変化すること)を表している。この(ρ×L/S)がイナータンスと呼ばれる値である。以上、イナータンスについて説明した。
以上説明したように、圧力測定装置30は、容器20とポンプ室40との間における圧力振動を利用して測定対象の液体Lqの圧力を測定することができる。よって、圧力測定装置30においては、圧電素子38に駆動信号を印加してポンプ室40と容器20との間に圧力振動を発生させ、ポンプ室40の内部圧力の変化を取得することができれば、測定対象の液体Lqの圧力を測定することができる。上述のように、ポンプ室40の内部圧力は液体Lqの飽和蒸気圧なので、測定対象の液体Lqの圧力との差に応じて変化する「負圧期間」は飽和蒸気圧からの相対圧を測定していることになる。従って、「負圧期間」は圧電素子の特性バラツキに影響を受けにくいので、圧電素子のキャリブレーションを必須としない。また、簡易な構造によって圧力測定を行うことができる。結果として、圧力を測定する際に、外部の誇りや、温度変化など、圧力測定装置30の外部の変化に影響を受けにくい耐久性の高い構成とすることが可能である。よって、比較的劣悪な測定環境においても圧力測定が可能であるので、工業用に最適な圧力計とすることができる。例えば、液体を収容する工業用のタンクや、工業用の液体流路としての配管には、通常、温度計の挿入用の貫通孔や、ドレイン抜き用の貫通孔が設けられている。このような貫通孔に圧力測定装置30の流路34を接続することによって、タンク内や配管内の圧力を測定することが可能となる。また、本実施形態においては、1つの圧電素子38で、ポンプ室40の加圧と、ポンプ室40の内部圧力の測定を行うので、それぞれ別個の素子や装置によって行う場合と比較して、構造の簡易化、小型化、低コスト化を実現することができる。
特許請求の範囲との対応関係としては、ポンプ室40が特許請求の範囲に記載の液体収容室に対応する。ダイアフラム36および圧電素子38が、特許請求の範囲に記載の圧力変更部に対応する。液体Lqの圧力振動が、特許請求の範囲に記載の液体の挙動に対応する。圧電素子38および駆動回路50が、特許請求の範囲に記載の測定部に対応する。駆動回路50(制御部52)が、特許請求の範囲に記載の取得部に対応する。
B.第2実施形態:
(B1)システム構成:
本発明の第2実施形態としての圧力測定装置30を用いた測定システム10の構成は、第1実施形態(図1)と同様であるので、その図示及び説明を省略する。ただし、第2実施形態では、駆動回路50の構成が第1実施形態と異なる。
図5は、第2実施形態における駆動回路50の構成を説明するブロック図である。また、図6は、駆動回路50の信号波形を示す図である。駆動回路50は、駆動波形信号Vi
nを出力する制御部52と、駆動波形信号Vinを増幅率Gで増幅して駆動信号Voutを出力する増幅回路54と、ポンプ室40の内部圧力の変化速度を検出する圧力変化速度検出部80と、検出した内部圧力の変化速度を所定の閾値Vthと比較する比較部56と、表示部70とを備える。圧力変化速度検出部80は、圧電素子38の駆動電流を検出する電流検出回路82と、検出した駆動電流を示す電圧信号からDC成分と高周波ノイズを除去するためのバンドパスフィルター84を備える。
駆動回路50は、ポンプ室40の内部圧力の変化速度を示す信号Vixを、以下のようにして検出する。制御部52は、駆動波形信号Vinを出力する。駆動波形信号Vinは増幅回路54で増幅され、駆動信号Voutとして圧電素子38に印加される。このとき、圧電素子38には、駆動信号Voutに対応する駆動電流Ioutが流れ込む。圧電素子38の他端には、電流検出に用いる抵抗rとスイッチswが接続されている。抵抗rの他端とスイッチswの他端はともに接地されている。スイッチswは制御信号Vswの電圧レベルに応じてオン/オフするスイッチであり、例えば、MOSトランジスターのゲートに制御信号Vswを入力することで実現することができる。
制御部52は、制御信号Vswの電圧レベルを制御してスイッチswがオンしている時に駆動波形信号Vinを出力し、これにより、圧電素子38には、駆動信号Voutが印加されて駆動電流Ioutが流れ込む。制御部52は、駆動波形信号Vinの出力を終了した後、スイッチswをオフする。図6(a)に、駆動信号Vout、駆動電流Iout及び制御信号Vswの波形の一例を示す。
電流検出回路82は、スイッチswがオンしている間は駆動電流Ioutとスイッチswのオン抵抗により発生する電位差を、スイッチswがオフしている間は駆動電流Ioutによって生じる抵抗r端子間の電位差を、それぞれ電流信号Viに変換し、バンドパスフィルター84に入力する。図6(b)に、電流信号Viの波形の一例を示す。
バンドパスフィルター84は、入力された電流信号Viに含まれる所望の周波数帯域の信号を通過させ、電流信号Vixを出力する。このバンドパスフィルター84の周波数帯域は、ポンプ室40の圧力振動の周波数帯域が含まれるように設定される。図6(c)に、電流信号Vix及び比較部56の閾値Vthの波形の一例を示す。
圧電素子38に流れる駆動電流Iout(電流信号Vix)は圧電素子38の変位速度に比例する。ポンプ室40で内部圧力が変化すると、ダイアフラム36を介して圧電素子38が圧力の変化を受ける。このとき、圧電素子38は受けた圧力の変化に比例して伸縮する(変位が変わる)ため、圧電素子38の変位速度はポンプ室40の内部圧力の変化速度に比例する。要するに、電流信号Vixは、ポンプ室40の内部圧力の変化速度を示す信号である。従って、電流信号Vixが所定の基準電圧の時に、ポンプ室40の内部圧力の変化速度が0、すなわち、ポンプ室40の内部圧力がピーク(極大又は極小)となる。ここで、増幅回路54によって圧電素子38を駆動している間は、電流信号Vixが基準電圧よりも高い時は圧電素子38が伸びる方向なので、ポンプ室40の内部圧力が上昇中の状態に対応している。電流信号Vixが基準電圧よりも低い時は圧電素子が縮む方向なので、ポンプ室40の内部圧力が上昇中の状態に対応している。よって、電流信号Vixが基準電圧に対して正から負に切り替わる時点でポンプ室40の内部圧力が極大値となることを示している。また、増幅回路54によって圧電素子38を駆動していないとき、電流信号Vixが基準電圧よりも低い時は圧電素子38が縮む方向なので、ポンプ室40の内部圧力が上昇中の状態に対応している。一方、電流信号Vixが基準電圧よりも高い時は圧電素子38が伸びる方向なのでポンプ室40の内部圧力が低下中の状態に対応しているので、電流信号Vixが基準電圧に対して負から正に切り替わる時点でポンプ室40の内部圧力が極大値となることを示している。
圧力変化速度検出部80は、取得した電流信号Vixを、比較部56に入力する。比較部56は、所定の閾値vthと比較することにより、2値化された検出信号DSを生成して、制御部52に入力する。この閾値vthは、ポンプ室40の内部圧力の変化速度が0になる時の電流信号Vixの電圧(基準電圧)と一致させる。図6(d)に、検出信号DSの波形の一例を示す。図6(d)に示すように、検出信号DSには、ポンプ室40の圧力振動による複数のパルス(第1パルス、第2パルス・・・)が含まれる。
制御部52は、ルックアップテーブルLUTを備えている。制御部52は、入力された検出信号DSとルックアップテーブルLUTに基づいて水の圧力を取得する。そして、取得した圧力値を表示部70に、ユーザーが視認可能に表示する。
(B2)圧力測定:
図7は、駆動信号Voutを圧電素子38に印加したときのポンプ室40の内部圧力の変化を例示した説明図である。図7(a)は、圧電素子38に印加する駆動信号Voutを示している。図7(b)は、ポンプ室40の内部圧力の変化を示している。ポンプ室40の内部圧力の変動については、すでに第1実施形態(図3)で説明したので、ここでは説明を省略する。本実施形態でも、第1実施形態と同様に、圧電素子38への駆動信号Voutの印加に伴うポンプ室40の内部圧力の1回の上昇と下降とからなる圧力振動の波を第1波、その後の第1波に続く圧力振動の波を、第2波、第3波、第4波・・・・と言ったように呼ぶことにする。
すでに説明したように、ポンプ室40の圧力振動の第1波が終了してから第2波が発生するまでの期間(負圧期間)が短いほど、容器20の圧力が高い。従って、圧力振動の第1波のピーク点(極大点)と第2波のピーク点(極大点)との間の時間(以下、「第1期間」という)も、負圧期間を含むため、第1期間と容器20の圧力との間には相関があると考えられる(図7(b)参照)。図8は、第1期間と、容器20内の圧力との関係を示す実測結果である。図8のグラフの横軸が第1期間、縦軸が容器20の圧力となる。この実験においては、容器20の圧力は、別個に設けた圧力計によって測定する。図8に示すように、容器20の圧力が高くなるにつれて、第1期間は短くなっていることが分かる。すなわち、第1期間を検出することによって、測定対象の液体Lq(本実施形態においては容器20)の圧力を検出することができる。
圧力測定装置30は、上記説明した図8のグラフに対応するルックアップテーブルLUTを制御部52に格納している(図5参照)。すなわち、制御部52は、第1期間の各値と、測定対象の圧力の実測に基づく値とを対応付けたルックアップテーブルLUTを備える。実際に測定対象の液体Lqの圧力を測定する際には、制御部52は、圧電素子38に対して1パルスの駆動信号Voutを印加して、ポンプ室40内に圧力振動を発生させ、検出した検出信号DSから第1期間を抽出する。そして、取得した第1期間をルックアップテーブルLUTに入力する。制御部52は、第1期間に対応してルックアップテーブルLUTから出力される圧力の値を取得する。第1期間は、検出信号DSの第1パルスが検出されてから第1パルスの検出が終了するまでの時間に対応する(図6(d)参照)。
その後、制御部52は、取得した圧力の値を、ユーザーに視認可能に表示部70に表示する。制御部52は、水、所定の油、所定の有機溶媒など、種々の液体についてのルックアップテーブルLUTを備えるとしてもよい。各液体について、第1期間と測定対象の液体Lqの圧力との相関を実測しルックアップテーブルを生成することによって実現することが可能である。
以上説明したように、第2実施形態の圧力測定装置30は、第1実施形態と同様に、容
器20とポンプ室40との間における圧力振動の共振を利用して測定対象の液体Lqの圧力を測定することができる。上述のように、ポンプ室40の内部圧力は液体Lqの飽和蒸気圧なので、測定対象の液体Lqの圧力との差に応じて変化する「負圧期間」は飽和蒸気圧からの相対圧を測定していることになる。従って、「負圧期間」は圧電素子の特性バラツキに依存しないので、圧電素子のキャリブレーションを必要としない。また、簡易な構造によって圧力測定を行うことができる。結果として、圧力を測定する際に、外部の誇りや、温度変化など、圧力測定装置30の外部の変化に影響を受けにくい耐久性の高い構成とすることが可能である。よって、比較的劣悪な測定環境においても圧力測定が可能であるので、工業用に最適な圧力計とすることができる。例えば、液体を収容する工業用のタンクや、工業用の液体流路としての配管には、通常、温度計の挿入用の貫通孔や、ドレイン抜き用の貫通孔が設けられている。このような貫通孔に圧力測定装置30の流路34を接続することによって、タンク内や配管内の圧力を測定することが可能となる。また、本実施形態においては、1つの圧電素子38で、ポンプ室40の加圧と、ポンプ室40の内部圧力の測定を行うので、それぞれ別個の素子や装置によって行う場合と比較して、構造の簡易化、小型化、低コスト化を実現することができる。
さらに、第2実施形態の圧力測定装置30では、圧電素子38に駆動信号Voutを印加する時は、スイッチswをオンすることで、抵抗r端子間の電位差が0となるので(実際には、スイッチswのオン抵抗によりわずかに電位差が生じることもある)、圧電素子38の端子間の電位差が駆動信号Voutの電圧とほぼ一致し、圧電素子38に駆動電流Ioutを無駄なく流すことができる。また、圧電素子38に駆動信号Voutを印加した後は、スイッチswをオフすることで、抵抗r端子間の電位差に応じた電流信号Viが得られる。従って、第2実施形態の圧力測定装置30によれば、抵抗rの抵抗値によらず圧電素子38の駆動ロスを低減し、消費電力効率を向上させることができるとともに、抵抗rの抵抗値を大きくすることで検出のS/N比を向上させることができる。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(C1)変形例1:
上記各実施形態においては、容器20内に収容された水の圧力を測定するとしたが、測定対象の液体Lqは密閉された容器に収容されている場合に限らず、配管や、開放された容器に収容されているとしてもよい。このような場合にでも、圧力測定装置30は、液体Lqの圧力を測定することが可能である。
(C2)変形例2:
圧力測定装置30の態様は、図1に示した態様に限らず、種々の態様を採用することができる。図9は、変形例2としての圧力測定装置の態様を示す説明図である。図示するように流路34の先端が鋭利な形状をしており、容器20に突き刺して使用する態様となっている。測定対象の液体Lqが収容されている容器20には、流路34を突き刺して容器20の内部と連通させるため挿入部22が設けられている。挿入部22は、肉厚のゴム部材からなる。流路34を抜いた後に形成された挿入部22の穴は、ゴム部材の弾性力により塞がれる。
図示するように、圧力測定装置30は、表示部70と、測定の開始のためのスタートボタンや、測定値の記録を指示するための操作ボタンなど、種々の操作ボタン72を有する。表示部70には、測定された圧力の値がユーザーに視認可能に表示される。圧力測定装置30をこのような態様とすることで、ユーザーは簡易に容器20に収容されている液体Lqの圧力を測定することができる。
(C3)変形例3:
上記各実施形態においては、圧電素子38が、圧力振動を生じさせるとともに、ポンプ室40の内部圧力を測定したが、それぞれ、別個の圧電素子を用いてもよい。つまり、圧力測定装置30は、圧力差発生部としての圧電素子と、測定部としての圧電素子とを、各々、別個に備えるとしてもよい。また、上記実施形態においては、圧力差発生部として圧電素子を採用したが、圧電素子に換えて磁歪素子など、ポンプ室40と容器20との間に圧力差を生じさせることが可能な素子や装置を用いるとしてもよい。磁歪素子は歪みによる変位が大きいので、より大きい圧力振動を生じさせることができる。このようにしても、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
(C4)変形例4:
上記各実施形態においては、ルックアップテーブルLUTを用いて負圧期間Tあるいは第1期間から液体Lqの圧力を取得するとしたが、他の方法によって、圧力を取得するとしてもよい。例えば、図4のグラフに示す負圧期間Tあるいは第1期間と圧力との相関を示す所定の関数を用いるとしてもよい。制御部52が、負圧期間Tあるいは第1期間を所定の関数に代入して液体Lqの圧力を算出することにより実現することができる。
(C5)変形例5:
上記各実施形態においては、負圧期間Tで測定できる液体Lqの圧力は、液体Lqの飽和蒸気圧からの相対圧としているが、予め液体Lqの飽和蒸気圧を予め取得することにより、液体Lqの絶対圧を測定することも可能である。
(C6)変形例6:
上記各実施形態においては、液体Lqとして水を採用したが、それに限ることなく、所定の油(例えば、シリコンオイル)や、所定の有機溶媒(例えば、アルコール)など、種々の液体を採用することができる。この場合、制御部52が、水に加え、所定の油、所定の有機溶媒など、種々の液体についてのルックアップテーブルLUTを備えることで実現可能である。
(C7)変形例7:
上記各実施形態においては、圧力変更部として、圧電素子38およびダイアフラム36を採用したが、それに限らず、ポンプ室40の圧力を変更させることができる種々の構成を採用することができる。例えば、ポンプ室40に外部から液体を注入することによって、ポンプ室40の圧力を変更するとしてもよい。そのほか、ポンプ室40内にレーザー射出部を備え、ポンプ室40内の水にレーザーを照射することによって気泡を発生させ、この気泡によって圧力を変更するとしてもよい。このようにしても、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
(C8)変形例8:
上記第2実施形態においては、圧電素子38の端子とグランドとの間に抵抗rとスイッチswを並列に接続し、スイッチswがオンの時に、圧電素子38に流れる電流が抵抗rに流れるようにしたが、圧電素子38の端子とグランドとの間に抵抗rとスイッチswを直列に接続し、スイッチswがオフの時に、圧電素子38に流れる電流が抵抗rに流れるようにしてもよい。
(C9)変形例9:
上記各実施形態においては、圧電素子38に正パルスの駆動信号Voutを印加し、圧電素子38を伸張させてポンプ室40の内部圧力を上昇させることで圧力振動を発生させているが、圧電素子38に負パルスの駆動信号Voutを印加し、圧電素子38を縮小さ
せてポンプ室40の内部圧力を低下させることで圧力振動を発生させてもよい。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10…測定システム
20…容器
22…挿入部
30…圧力測定装置
32…筐体
34…流路
36…ダイアフラム
38…圧電素子
40…ポンプ室
50…駆動回路
52…制御部
54…増幅回路
56…比較部
60…圧力検出部
62…電流検出回路
64…積分回路
66…減算回路
70…表示部
72…操作ボタン
80…圧力変化速度検出部
82…電流検出回路
84…バンドパスフィルター
Lq…液体
LUT…ルックアップテーブル

Claims (10)

  1. 液体の圧力を測定する圧力測定装置であって、
    流路抵抗を有する流路と、
    前記流路と連通する所定容積の液体収容室と、
    前記液体収容室の圧力を変更する圧力変更部と、
    前記流路と前記液体収容室とに前記液体を収容した状態で、前記圧力変更部の動作にともなう前記液体収容室内の液体の挙動を測定する測定部と、
    前記液体の挙動に基づいて、前記液体の圧力を取得する取得部と
    を備える圧力測定装置。
  2. 請求項1記載の圧力測定装置であって、
    前記液体の挙動は、前記圧力の変更によって、前記液体収容室の液体の圧力波が所定の値になったときから、次に当該所定の値になるまでの期間である
    圧力測定装置。
  3. 請求項1記載の圧力測定装置であって、
    前記液体の挙動は、前記圧力の変更によって、前記液体収容室の液体の圧力波がピークになったときから、次に当該ピークと同じ極性のピークになるまでの期間である
    圧力測定装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の圧力測定装置であって、
    前記圧力変更部は、圧電素子を備え、前記圧電素子の歪力によって前記液体収容室の圧力を変更する
    圧力測定装置。
  5. 請求項4記載の圧力測定装置であって、
    前記圧電素子は、さらに、前記液体収容室の圧力変化によって歪み、
    前記測定部は、前記圧電素子の歪みに基づいて前記液体の挙動を測定する
    圧力測定装置。
  6. 請求項3または請求項4記載の圧力測定装置であって、
    前記測定部は、
    前記圧電素子を駆動し、前記圧電素子に流れる電流を検出し、前記圧電素子に流れる電流に基づいて前記液体の挙動を測定する
    圧力測定装置。
  7. 請求項6記載の圧力測定装置であって、
    前記測定部は、
    前記圧電素子を駆動する間は前記圧電素子に流れる電流の検出を停止し、前記圧電素子の駆動を終了した後、前記圧電素子に流れる電流を検出する
    圧力測定装置。
  8. 請求項7記載の圧力測定装置であって、
    前記測定部は、
    前記圧電素子に流れる電流を測定するための抵抗回路と、前記圧電素子に流れる電流を前記抵抗回路に流すか否かを制御するスイッチ回路と、を備える
    圧力測定装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の圧力測定装置であって、
    前記液体は、容器に収容され、
    前記液体収容室は、前記流路の一端と連通し、
    前記流路の他端は、前記容器と接続されている
    圧力測定装置。
  10. 請求項9に記載の圧力測定装置であって、
    前記流路の他端は、前記容器と着脱可能に接続される
    圧力測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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