JP6915215B2 - 電気機械共振器を用いて流体特性を測定する装置および方法 - Google Patents

電気機械共振器を用いて流体特性を測定する装置および方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本発明は、2015年8月7日に出願された米国特許出願第62/202,512号明細書の優先権を主張し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は概して石油工学の技術分野に関し、特に地下油田で油井流体の粘度および密度の現場測定を得るための方法および装置に関する。
多様な炭化水素、塩水、その他液体およびガス、ならびに超臨界流体、スラリー、フォームおよびエマルションが、地下坑井から生成され、地下坑井で発見され、地下坑井の建設に使用され、または地下坑井に注入されている。これらの流体は、総じて油井流体として知られている。これら流体の密度や粘度等の物理的特性に関する情報は、坑井の掘削、完成、運転および廃坑にとって欠かせないものである。これらの油井は、地下貯留層から炭化水素を回収するため、地下貯留層に流体を注入するため、および地下貯留層の状態を観察するために使用することができる。
流体には液体状態、気体状態、および超臨界状態の物質が含まれる。油井流体には地中で生成された一以上の流体が含まれ、このようなものとしては、炭化水素、塩水、および地下貯留層中で発生するその他流体、ならびに炭化水素の生成を高めるために、または除去目的で地下に注入することのできるメタン、二酸化炭素および塩水を挙げることができる。油井流体には、坑井の構築に使用されるボーリング泥水、およびセメント等の液体および固体成分を含有するスラリーも含まれている。1つの地下坑井の中に、混相流となっている一以上の油井流体が同時に発見されることがあり、これらが相互作用してエマルションおよびフォームを形成する場合がある。油井流体はまた、貯留温度および貯留圧力で流体となるが、地表近くのより冷たい温度で固体になり得る物質を含有するものとして理解されよう。
油井流体の性質には、各流体相の粘度や密度に加え、複数の流体相からなる集合流体の有効粘度および有効密度が含まれる。ニュートン流体は、単一の粘度でうまく特徴付けられている。スラリー等の非ニュートン流体では、流体に加わる応力またはせん断率などの流動条件に応じて、粘度が変化することがある。非ニュートン流体の性質としては、流動条件に対するこの速度依存性を記述するレオロジー的なパラメターも含まれる。
油井流体の性質は温度と圧力に応じて変化することが知られており、この変化に対する特徴は油井流体の重要な性質の1つである。この変化は、圧力と温度に応じて密度がどのように変化するのかを表す、流体のPVT(圧力−体積−温度)特性や、圧力と温度に対する粘度変化などにより表される。流体の圧力と温度が変化すると、流体が相変化する場合があり、例えば(露点等で)気体から液体に凝縮する場合、または液体から気体へと沸騰する場合、または超臨界状態もしくは非超臨界状態に変化する場合がある。その他タイプの油井流体としてはエマルション、懸濁液、フォームなどの構造性流体または分散液があり、これらが圧力、温度、濃度、またはその他化学変数もしくは熱力学変数の関数として構造変化する場合がある。これらの変化は、粘度および/または密度の変化として動的に検知することができる。例えば、流体が他に溶解し、流体が溶解するか或いは溶解が止まる(泡立ち点など)圧力条件と温度条件、または流体から固体が沈殿する条件は、流体の重要な性質である。これらの状態変化ならびにこのような溶解および沈殿が起こる、坑井の深さおよび位置は、坑井から流体を適切に産出し、または坑井に流体を注入させる上で、必要不可欠な情報である。加えて、石油の密度(API比重)および粘度は、石油のタイプおよび価値の指標であって、深さの関数として、油層構造および油層分布を理解するために使用することができる。アスファルテン含有量を、産出された炭化水素の粘弾性から予測することも可能である。産出された流体のPVT特性を理解することは、地表分離装置の適切な圧力を測定するなど、地表施設の設計を最適化する上でも重要である。状態変化、溶解、沈殿には通常、流体の粘度変化と密度変化が伴い、粘度と密度を圧力と温度の関数として測定することにより、これらの変化が起こる温度と圧力が特定できるようになっている。
地下貯留層での流体の粘度と密度を測定することで、生成と貯留のモデルを最適化するための重要なデータが提供される。通常、生産された流体は地表でサンプリングされる。その後、実験室にて、油井の温度および圧力条件がサンプルに適用され、粘度、密度、および他の特性が測定される。しかし、貯留層からの炭化水素液が地表の温度と圧力に達すると(例えば、油井を上昇するにつれて)、溶解ガスが解放され、アスファルテンが沈殿する可能性がある。これらの変化を実験室で正確に再現することは困難であり、たとえ実験室での測定が貯留層の温度と圧力で行われたとしても、実験室で測定された粘度が、流体が貯留層で有する粘度とは異なる場合がある。さらに、坑井でサンプルを採集し、これを実験室まで運搬し、そこで測定を行うプロセスはコストが嵩み、また時間を要する。加えて、流体特性データを取得するためにサンプルを実験室に運搬する必要があるため、これらのデータを坑井で変化し続ける条件に対応させてリアルタイムで使用することができない。以上から、油井流体の粘度と密度を、油井または現場条件で現場測定することのできるセンサーに需要がある。
油井流体の粘度とPVT特性(相図)は通常実験室で測定され、これら測定結果を利用することで貯留層および裸孔に沿った流体の粘度と密度を予測し、また状態変化、泡立ち点、露点などの重要な変化が起こる場所を予測することができる。しかし、流体が地表に運搬されると発生する可能性のある不可逆的な変化や、一定の圧力および温度条件が現実の坑井の具体的にどの部分で合致するのかの不確実性によって、このような予測は不正確となる場合がある。炭化水素の回収に関連する油井流体の粘度およびPVT特性に関しては、1989年1月に出版された「Freyss, Henri et al., “PVT Analysis for Oil Reservoirs” RESERVOIR ENGINEERING, The Technical Review, Vol. 37 Number 1, Pages 4-15を参照されたく、これらの全体は参照によって本明細書に組み込まれている。したがって、これらの採掘井に沿った炭化水素の粘度と密度を測定することのできる小型で迅速、正確性のあるセンサーが必要とされており、これらのデータを坑井に沿った温度、圧力、および深度/位置と組み合わせて使用することにより、重要な変化が起こる現実の位置と条件を測定することができる。
油井流体フローは、二以上の異なる流体または不混和流体からなる、2相または多相の流体フローであることが多い。フローの形態(スラグ流、層流、気泡流、など)は互いの相の流量に加えて、各相の粘度と密度に依存する。フローの形態は、人工採油システムなどの油井装置の効果と耐久性に大きな影響を与える可能性がある。フロー形態によっては互いの相の流量を結合させることができ、場合によっては流量を分離させることもできる。各相の容積流量を知ることは、生産地表施設を最適化させ、また水ブレークスルーなどの生産上の問題を検知するために重要である。もっとも簡単な流量監視センサーは、(各相を区別することなく)全流量を測定し、また各相の容積百分率を測定する。各相の流量は、全流量を各相の容積百分率で乗ずることにより測定される。この測定は、全相がすべて同じ速度で移動している場合にのみ正確である。フロー形態によっては、相が互いに異なる速度で移動し、これにより測定が不正確となる可能性がある。従って、接触する流体の粘度と密度を直ちに測定することで、フローの形態、各相の相対的な存在度、各相の流動構造の形状および寸法、ならびに各相の速度結合度を測定するのに役立つことのできる小型で安価なセンサーに需要がある。小型の装置は、坑井での限られた空間でも必要とされ、特に常設または連続的な感知が必要とされ、炭化水素の生産をあまり妨げないような状況において必要とされている。本発明は、本技術分野におけるこれらの問題および他の問題を解決するものである。
本発明の一態様において、地下坑井での流体特性を現場測定する方法および装置が開示されており、種々の実施形態では、貯留層の深度よりも上部、坑井の表面付近、またはパイプラインまたはチューブにより坑井に接続された地表施設ではなく、坑井により穿たれた坑井内の地下貯留層の深さ、またはその近傍において流体特性が測定される。この方法は、電気機械共振器の少なくとも一部が油井流体に浸るように、電気機械共振器を設置することにより実行される。一実施形態において、チャンバー内に電気機械共振器が設けられ、油井流体がチャンバー内に選択的に引き込まれ、測定を実行する前に、任意選択的に、分離および/または(物理あるいは化学的に)調整される。
周波数決定素子としての電気機械共振器が組み込まれた発振回路を駆動することにより、電気機械共振器はその共振周波数で振動する。発振回路により生成された振動の周波数と振動の減衰が、その後測定される。電気機械共振器の周波数と減衰は、以下のうち少なくとも1つを利用するコードを用いて設計されるプロセッサを使用することにより、油井流体の粘度と密度に関連付けられている:
(1)振動数と減衰を流体粘度と密度に関連付ける理論方程式
(2)既知の粘度および密度を有する基準流体中の電気機械共振器の共振周波数と減衰のキャリブレーション測定に基づいた実験的な曲線あてはめ
本発明のさらなる態様において、油井流体、または分散された液体−液体(エマルション)、固体−液体(懸濁液)、もしくは気体−液体(フォーム)の、PVT特性または相図を測定する方法および装置が開示されている。一実施形態において、密度と粘度の測定は、装置が坑井の様々な深さに位置することで行われ、それぞれの深さに認められる様々な圧力と温度での油井流体の性質を測定することができるようになっている。個々の圧力温度地点でのこれらの測定に基づいて、補間による完全なPVT特性または相図が再構成される。通常、このような補間は一群の理論PVT特性から、坑井に沿った測定の特性に最も近似して合致するものを選択することにより達成される。別には、一群のPVT特性は、実験室で同じような流体について測定されるPVT特性に基づいて実験的に測定することができる。つまり、坑井内で取得される限られたデータセットに最もよく合致しているPVT特性がこの一群から選択され、これが坑井での流体を説明するものと仮定される。
本発明のさらなる態様によれば、流体の特性を測定する方法および装置が開示されている。この方法は、未同定の流体に発振回路を晒すことにより実行される。使用される発振回路には、以下のものが含まれる:(1)出力部と入力部のある増幅器(または増幅器として機能するロジックゲート)、(2)増幅器またはロジックゲートの出力部と入力部の間に設けられたフィードバックループ、および(3)フィードバックループ内部に設けられ、音叉の共振振動数が発振回路の周波数を定めるように構成されている電気機械式音叉。発振回路はその後駆動し、音叉は未同定の流体中にて共振周波数に到達する。発振の周波数が測定される。電気機械共振器に加わる流体重量の影響から、発振の周波数が流体の密度の指標を表しており、低い振動数は共振器が密度の高い流体中にいることを意味し、高い振動数は共振器周辺の流体の密度が高いことを意味する。共振器の減衰もまた測定される。一実施形態において、未同定流体中の音叉の減衰は、発振器回路に電源の供給を停止させることにより、振動が時間と共に減衰するように振動を持続させるようにして測定される。減衰振動の包絡線、減衰時間、または減衰率を測定することで減衰が測定される。別の実施形態では、フィードバック回路が、振動を一定の振幅に保つ自動利得調整機能を有している。エネルギーの散逸または減衰は、この振幅を維持するために必要な供給利得に基づいて決定される。このように測定された減衰に基づいて、流体の粘度が計算される。より小さな減衰は、共振器での流体の粘度が小さいことを意味し、より大きく早い減衰は、共振器周辺の流体の粘度が高いことを意味する。
実施形態によっては、未同定流体は油井に存在する。この実施形態における流体の性質を測定するためには、発振回路を油井に配置させる必要がある。本発明のさらなる実施形態において、発振回路は、坑井の複数箇所で測定することのできるワイヤ線ツールによりサポートされている。発振回路はまた、坑井の複数箇所で測定することのできる無接続式センサープラットフォームによりサポートされている。本発明のさらなる実施形態において、センサーと回路は油井に固定して配置されており、通常は、マイクロコントローラーとバッテリーその他の電源とを用いて測定が行われるスマートコンプリーション技術の一部として配置されている。
本発明のさらなる実施形態において、多相流における各相の体積分率および流量を測定する方法と装置が開示される。この方法には、流体が多相流である場合に流体の組成を測定するステップが含まれている。
さらなる実施形態において、ピレレンまたはフッ素化化合物等の疎油性または疎水性のコーティングを使用することで、多相流中で特定の相(塩水またはオイル)を選択的に測定することができる。一実施形態において、オムニフォビックコーティングまたは超撥水面が電気機械共振器に塗布されることで、炭化水素から塩水に及ぶ流体の種類の変化を感知する反応時間が短くなる。
本発明のまたさらなる態様によれば、未同定流体の性質を測定する装置に、入力部と出力部を有する増幅器を含む発振回路と、増幅器もしくはロジックゲートの入力部と出力部との間に設けられたフィードバックループと、前記フィードバックループ内部に設けられ共振器の共振周波数により発振回路の周波数が定められている電気機械共振器と、が備えられている。本装置にはさらに振動の周期(または振動数)を測定する手段が備えられており、通常は(例えば、水晶振動子をベースとした)安定した時間基準を有するマイクロコントローラー内に設けられたタイマーを用いて測定が行われる。本装置には、電気機械共振器がエネルギーを消散する割合に関連するエネルギー損失パラメターを測定する手段がさらに含まれている。
エネルギー損失パラメターを測定する前記手段のうち、2つの実施例を本発明の範囲を限定することなく説明する。1つ目の実施例では、本装置には、発振回路が電気機械共振器を駆動させ、また発振回路が電気機械共振器を駆動させないようにする手段と、共振器が駆動していないとき振動の減衰率を測定する手段とが備えられている。減衰率は、必要とされるエネルギーの損失パラメターであるが、これは電気機械共振器から発生しているエネルギー損失の割合を反映したものであるためである。2つ目の実施形態では、本装置には、振幅を固定値に維持させる自動利得制御(AGC)回路と、AGCに印加される利得制御電圧を決定する手段とが設けられている。AGC回路には通常、入力部と、出力部と、利得制御電圧入力部とが備えられている。出力は入力を適当な利得で乗じたものに等しく、利得の大きさは利得制御電圧入力により定められている。利得制御入力電圧は振動の振幅から例えば包絡線検出器などを用いて導出され、振幅が小さすぎる場合には利得を上昇させ、振幅が大きすぎる場合には利得を減少させるように構成されている。振動を一定の振幅に維持するために必要とされるAGCでの利得制御電圧は、エネルギー損失パラメターとして測定されるが、これは電気機械共振器で発生しているエネルギー損失の割合の尺度であるためである。
一実施形態において、本装置は、振動周期とエネルギー損失パラメターを、未同定流体の密度と粘度に直接変換するように処理するコードを含んだマイクロコントローラーを備えており、これは例えば、密度と粘度が既知の流体において周期とエネルギー損失パラメターが測定された一連のキャリブレーション測定値に対して、これらの値を比較することで行われる。別の実施形態において、本装置には、振動周期とエネルギー損失パラメターを、密度と粘度に変換することなく記憶または通信するコードを含んだマイクロコントローラーが備えられている。後者は変換を事後的にソフトウェアで行うことのできる場合に好適な実施形態であって、また、測定された密度および粘度に基づいて行わなければならない如何なる制御測定(密度または粘度が高すぎる場合に、或る値をオンにするなど)であっても、周期およびエネルギー損失パラメターを密度と粘度に明示的に変換することなく、周期およびエネルギー損失パラメターの代用的な性質に基づいて行うことができる場合にも好適な実施形態である。
図1は、第1配置の発振回路を表している。 図2は、第1配置の発振器内部に記録された電気波形を表している。 図3は、第2配置の発振回路を表している。 図4は、音叉共振器を表している。 図5は、測定粘度データの一例を表している。 図6は、測定密度データの一例を表している。 図7は、圧電性共振器のButterworth-Van Dykeモデルを表している。 図8は、可変負性抵抗がフィードバックループ内でシミュレーションおよび制御されることで一定の振幅が維持される発振回路を表している。 図9は、共振器が液体中にあるか大きな減衰が認められるときに本発明の回路を発振可能にさせるために必要となる、共振器に対して直列および並列な電気インピーダンスの付加を表している。 図10Aおよび図10Bは、音叉発振器の2つの振動モードを表し、図10Cおよび図10Dは、外部圧電性トランスジューサによる面内せん断作動下での音叉の応答性を表しており、作動方向に向けられた矢印が表されている。 図11A〜図11Cは、3電極(入力、グラウンド、出力)音叉の構造と、感知信号からの駆動の切り離しに対する応答性を表している。 図12A〜図12Cは、両面(前面側と背面側)性の3電極(入力、接地、出力)音叉の構造と、感知信号からの駆動の切り離しに対する応答性を表している。 図13は、音叉ブロックを有する差動電気回路であって、寄生容量C1を持つ音叉の電気機械モデルを示している。
本発明の幅広い態様において、本発明者らは、粘度と密度が測定可能であって、採掘井に沿う様々な深度での測定値を得ることのできるプラットフオームに取り付けられる、小型、迅速、精密なセンサーを使用することにより、例えば、
1)油井流体のPVT特性をマッピングし、
露点、泡立ち点、および/または裸孔に沿って起こる流体特性のその他重要な状態変化および変化を特定すること、
2)密度と粘度の変化を迅速に測定することにより分散した液体-液体(エマルション)系、固体−液体(懸濁液)系、気体−液体(フォーム)系のPVT特性をマッピングすること、
3)貯留層流体の貯留条件での実際の粘度と密度をより精密に測定すること、および
4)多相流中のセンサーに存在する、個々の相の密度と粘度ならびにその時々の相の時系列を測定し、これから各相の流動様式、各相の流体構造の形状およびサイズ、ならびに各相の体積流量を、より正確に予測することができること、
を発見した。
本発明の一実施形態によれば、本装置には、地下坑井中の所望の深度にセンサーを配置させるためのプラットフォームと、電気機械共振器と、電気機械共振器が周波数決定素子として組み入まれた発振回路と、発振回路の振動の振動数(周期)を測定し、振動の減衰を測定するマイクロコントローラーと、が備えられている。このような実施形態は、電気機械共振器が発振回路の共振周波数を定めるという点において従来技術のアプローチから脱却しており、共振器ではない発振回路を備え、電気機械共振器の共振周波数が見つかるまでチューニングしなければならない従来の配置とは対極的である。本実施形態はまた、振動の減衰その他のエネルギー損失パラメターを直接測定することで、共振器と接触している流体により生じたエネルギー損失または減衰を測定することができるという点で異なっている。
発振回路には通常、増幅器が備えられ、増幅器の出力側から増幅器の入力側への少なくとも1つのフィードバック回路が設けられている。周波数決定素子(水晶振動子等)がこのフィードバック回路に沿って通常設けられ、周波数決定素子の共振周波数で継続して振動するようになっている。周波数決定素子と増幅器を含むループ回路の全位相差が360度またはその倍数となり、周波数決定素子と増幅器を含むループ回路の利得が1以上になったときに、このような持続した振動が生成される。
発明者らは、振動の周波数を測定する主要な要素として電気機械共振器が発振回路内に備えられている回路装置により、従来技術による方法と比べてかなりの利益が得られることを発見し、そのようなものとしてまず1番目に、発振回路が必要な共振周波数で発振するときに、共振器の共振周波数を探すために複数の周波数をサーチする必要がない点が挙げられる。これにより本発明の方法を用いた測定が、従来の方法を用いた方法と比較してより迅速となる。2番目に、測定の実行に必要とされる電気回路の大きさと煩雑さが大きく低減される。3番目に、高精度の周波数分解能を持つ正確に制御された周波数を生成することのできる精密な発振器が必要とされない。本発明による回路は所望とされる周波数で容易に発振し、この周波数は簡単な水晶系タイマーを用いて測定可能であって、水晶系タイマーは多くの小型マイクロコントローラーで既に利用可能となっている。4番目に、共振器を周波数決定素子手段として発振回路に組み込むことにより、多くのエネルギーが共振器に貯蔵され、これにより周囲の流体による減衰を測定するための強力な信号が提供される。反対に、共振周波数および減衰を観測するためにインパルスまたは階段関数を用いて共振器を駆動させると、インパルスまたは階段関数にあるエネルギーの僅かな一部だけが、共振器の共振周波数バンドの範囲に存在するような、かなり小さな信号が生成される。5番目に、これ以外の利点以外にも、発振回路内の増幅器のフィードバックループに共振器を組み込むことにより、同一の増幅器を利用して減衰率を測定する際に、センサーシグナルを増幅するための効果的な回路設計を提供できる可能性がある。
減衰を測定することのできる種々の方法がある。一実施形態において、共振器の電気的な駆動を一時的に停止させることで振動の振幅を減衰させ、振幅減衰率を測定できるようにすることで減衰が測定される。例えば、図1に図示され、また以下詳細に説明されるように、これはNANDゲートに基づく発振回路を利用して行うことができる。包絡線検出器回路を利用して振動振幅を提供し、これをその後にデジタル化させて指数関数的な減衰曲線にフィッティングさせることで、減衰係数を測定することができる。場合によっては、2つの電圧比較器と1つのタイマーを用いることで、包絡線が基準圧力レベルまで減衰するのにどれだけ時間がかかるのかを測定することが可能で、この時間を用いて減衰係数を測定することができる。場合によっては、閉鎖ループの内の上記増幅器の利得を設定する自動利得調節回路を用いることにより、一定の振幅を維持することができる。この代替測定方法では、減衰時間を測定するために振動を止める必要はなく、そのかわり、一定の振幅を維持するために必要とされる利得の大きさを用いることにより、電気機械共振器周辺の流体に起因する減衰係数を測定することができる。自動利得制御増幅器の利得は、利得を制御する利得調節シグナルをデジタル化し、利得調節シグナルを、増幅器が生成する利得の大きさと関連付ける事前のキャリブレーション測定を用いることで測定できる。
一実施形態によれば、センサーには電気機械装置が備えられており、電気機械装置は流体と接触し、装置の振動運動を駆動し、センサーが流体と相互作用すると装置の振動運動を時間の関数として検知する回路の一部品である。電気機械装置の運動は流体の影響を受けており、流体の粘度および密度と、電気機械共振器の共振周波数および減衰との間には、定量的な関係性が確立されている。場合によっては、流体の粘度と密度が温度と圧力の既知関数である場合(メタン等)には、振動数と減衰の直接的な関連性を、流体の温度と圧力に対して確立することができ、熱力学的な状態ならびにこの状態と関連するその他の特性(泡立ち点、露点、GOR、等)に関するリアルタイムの情報が利用可能となる。
特に、圧電性音叉を電気機械発振装置として使用することができる。好適な圧電性音叉の一例は、Bennettらの米国特許第7,562,557号明細書に説明されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。しかし、発振器の一部として共振器部品を発振回路に組み込むことができれば、本発明は特定の共振器には限定されない。二端子素子である音叉の機械的性質は、抵抗(R)、インダクタンス(L)および静電容量(C)の直列回路(RLC回路)としてのButterworth-Van Dyke模型(図7に図示)で表され、それぞれ機械的な減衰、質量、および素子のコンプライアンスを表しており、また並列静電容量(C0)は素子電極間の静電容量などの素子電気容量を表しており、これには導線同士の寄生容量や、素子を取り囲む誘電体媒体による静電容量が含まれる。この模型は共振システムを表しており、圧電性の作用により機械的な領域と電気的な領域との間に直接的な関係が確立される。C0がCよりずっと大きい場合には、高減衰の共振器(粘度流体中の共振器など)を振動させることが困難となる。したがって、好適な共振器の設計には、Cに対するC0を最小化させるような圧電性材料の形状と寸法の選択が利用されている。好適な共振器はまた、例えば、液体との接触面積を小さくすることにより、液体中における共振のQ値(品質係数)を高く保つことができる。加えて、インダクター(あるはインダクターの動作を模倣する回路)を共振器に対し並列または直列に設置することにより、共振周波数付近のC0の動作を相殺して、音叉が粘度の高い流体中に存在していた場合に発振回路を共振し易くすることができる。場合によっては、圧電性発振器の寄生電気容量と同一かまたは非常に類似した電気容量を持つ基準コンデンサを、別の測定スキーム(図13)に使用することができる。この手法では、同一の入力シグナルが圧電性共振器と基準コンデンサに送信され、その出力が互いに差し引かれることで寄生電気容量の寄与が相殺される。寄生シグナルと比較して電気機械反応シグナルが非常に小さな場合でも、差分と増幅により、高減衰環境下であっても、振動を均一にすることができる。差分に差動増幅器を使用することができる。一実施形態において、基準コンデンサは、分岐部分がエポキシ樹脂で固定または保持された第2の音叉とすることができる。これにより、関心のある周波数周辺で、基準コンデンサの圧電(電気機械)応答からの大きな寄与がなく、寄生容量からしか寄与がないことが確実となる。音叉形状を有さない電気機械共振器と同一形状の圧電性基板と同タイプの基板に、電極をパターン形成することによって、ほぼ同じコンデンサを作成することができる。したがって、音叉の共振周波数周辺に如何なる共振周波数も持たない。
別の実施形態において、電気機械共振器の駆動機能と検出機能を切り離すことができる。これは電気的、磁気的、機械的、および光学的な分野間で種々の変換の組み合わせを使用するなど、駆動と検出に異なる物理的効果を利用することで実行される。或いは、駆動と検出に同一の変換方法を使用する場合には、駆動と検出の領域を空間的に分離することで、切り離しを行うこともできる。利用した変換に応じて、必要な分離長は様々である。圧電性音叉の特定の実施例において、複数の手段を用いて圧電性音叉を駆動可能であって、圧電性材料に生じた機械的な変形は、パターニングされた電極から電圧出力として感知することができる。この方法により寄生容量が最小限に抑えられ、出力に対する入力信号の電気信号カプリングがダイレクトなものとなる。最も簡単には、せん断圧電トランスジューサなどの機械的な振とう装置に音叉を固定することができる。音叉の共振周波数にてせん断性圧電素子に電気信号を印加することで、せん断圧電素子の動きを音叉に機械的に連動させて、音叉の共振モードを励起させることができる。音叉が変形すると、圧電性結晶に沿って空間的な電荷分布が生じ、これを音叉のパターン電極間の電位差として検知することができる。所望とされる共振周波数に対する初期運動の連動能力は、せん断性圧電素子の運動方向に対する音叉の向きと、2物体間の結合の剛性に依存する。例えば、音叉本体の全体で基本カンチレバーモードを励起させることなく、音叉のシザリングモードを励起させるためには、図10A〜図10Dに図示されているように、せん断運動の方向を、シザリング運動の方向と直交させなければならない。或いは、図11A〜図11Cに図示されているように、遠位の電極により駆動と感知が行われるように、電極を音叉にパターン形成することができる。この3電極スキームでは、同様の形状を持つ2電極素子と比較して、入力ポートと出力ポートの間の寄生容量の大きさを数オーダー小さくすることができる。製造が複雑となるが、2セット目の電極を音叉の背面側にパターン形成することができる。前面側の電極を駆動に使用し、背面側の電極を感知に使用することができる。この場合、図12〜図12Cに示されているように、電気機械変換効率をさらに高めることができる。
このような回路の動作の一態様によれば、共振器を発振回路の中に組み込み、これを作動させることができる。この発振回路は図1〜3の回路を設けることができるが、これらを以下により詳細に説明する。回路からの連続的なフィードバック機構により、音叉は周囲環境からの減衰に打ち勝つだけの小さなゆらぎ運動から振動を始め、これが成長して最大振幅に達する。この時、フィードバック機構がスイッチオフし、共振器の振動は周囲環境による減衰により減衰する。このプロセスは継続的に繰り返され、スイッチングサイクル毎に振動の振動数と減衰時間が得られる。
振動減衰を表すモデルは減衰非駆動型調和振動子であって、振動速度(圧電効果から生成された電流に比例)に対する解は
Figure 0006915215

で与えられる。
ここでφは振動の位相であって、減衰時間定数τは流体の減衰に関連し、振動数ωは共振器の有効質量に関連し、有効質量には共振器により引き込まれた流体の付加質量も含まれる。
これらの物理量は、下記に与えられる発振器の品質係数Qに関係している。
Figure 0006915215
液体環境では、Qが非常に小さくなり、例えば10のオーダーとなる。上記の数式を用いると、予測される固有振動数ωが数十キロヘルツ、例えば3×10KHzとなるときには、およそ1ミリ秒の時定数が得られることがわかり、流体の性質に関する迅速な測定と「リアルタイム」の情報が計算され、下流側のシステム、例えば採掘井中の回路から受信した流体特性データを処理する機械を設定するためのコードを実行あるいは実装する、ハードウェアプロセッサーベースの機械などに報告される。
種々の発振回路を、電気機械共振器センサーと連動して使用することができる。この発振回路は、測定結果が得られるあらゆる環境で振動できるものでなければならない。液体環境に対しては、共振器のQ(つまり品質係数)は小さく(10のオーダー)なり、発振回路によっては、振動を維持するだけの振幅を提供することができない。このような場合、付加的な増幅器を利用することができる。例えば、バッファリングされていないロジックゲートが損失の多い環境で振動を維持するのに十分な振幅を提供することができない場合、これをバッファリングされたロジックゲートまたは直列の複数ロジックゲートに取り替えることで、振動に必要な振幅を付加的に提供することができる。場合によっては、粘性のある流体中に存在することで共振器のQ値が小さな場合に、発振回路を発振させるのに十分な位相シフトを生成することができない可能性がある。このような場合、リアクタンスなどの追加インピーダンスを共振器に対して並列および/または直列に付加することで、付加的に位相シフトを提供することができる。図9に図示されている通り、インピーダンスZpが共振器Xに対して並列に付加され、またインピーダンスZsが共振器Xに対して直列に付加されている。図1と図3に水晶回路図記号で表されている「センサー」には、電気機械共振器と、関係する流体中で回路を発振させるために共振器に付加されるべき直列および/または並列インピーダンスとの両方が含まれている。当業者であれば、一以上の、抵抗器、コンデンサ、インダクターからなる回路網として、またはこれらの回路網の電流−電圧関係を模擬動作させた能動回路として、インピーダンスを付加することができるということを認識するであろう。能動回路は、「負性抵抗」など受動素子では作り出すことのできない電流/電圧関係を作り出すことができるので、一定の利点がある。小型能動回路はまた、大型インダクターを模擬動作させるときなど、対応する受動素子が大きくなりすぎる場合の関係性を模擬動作させることができる。一実施形態において、図1に図示される回路の「センサー」は、共振器と直列となっているインダクターから構成されることで、粘度の大きな流体中で回路が作動できるようになっている。
一実施形態において、本発明に関連する使用に適している発振回路には、電気機械共振器の駆動を停止させることで振動の減衰を観察することのできる手段が備えられている。例えば、電気機械装置を含むフィードバックループを開放させるか、または発振回路の他の回路素子を開放、短絡、またはその他変更させることによって、共振器を駆動状態から非駆動状態に切り替えることができる。発振回路の電気回路、または別個の電気回路に、振動の振動数を測定する手段と、振動の減衰率を測定する手段とを設けることができる。以下、このような実施例を2つ説明する。
図1を参照すると、回路100には、下記に説明される通り、増幅器として構成されるNANDロジックゲート102と、各抵抗器104および106と、各コンデンサ108,110が備えられ、各抵抗器104および106は、電気機械共振器を備える「センサー」112の周辺に接続され、これらの両方が発振回路の一部を形成することにより回路の振動が定められ、また「センサー」112が測定する流体に直接接触するように構成されることで、共振器の挙動に対する流体の効果を測定して、流体の性質を判断できるようになっている。発振回路100の利得はNANDロジックゲート(U1)102から提供され、NAND/ロジックゲートは回路の増幅器として機能する。発振器はオン/オフ入力が論理低レベルで無効化され、またオン/オフ入力が論理高レベルで有効化される。この入力はマイクロコントローラーからのデジタル出力から供給され、例えば、発振回路が駆動モードと非駆動モードの何れかの状態にあるかどうかを制御する。振動の後において、この非駆動モードは、減衰データを収集し、また流体特性を測定するのに好適であって、これには例えば、上記数式またはその他減衰データから得られる方程式が使用される。回路の「タイマー」出力には振動周波数での矩形波がある。この出力は、例えば、マイクロコントローラーのタイマー入力部に提供され、振動周波数をこのマイクロコントローラーのタイマーシステムで正確に測定できるようになっている。回路の「ADC」出力がアナログ/デジタル変換器に提供されることにより、減衰振動がサンプリングされ、必要な場合に、減衰を測定することができる。
図2は、回路100からの2つの波形202,204を含む出力グラフ200を表している。オン/オフ入力が高206の場合に、発振が開始され、最終的に波形202に認められるような安定した振幅に達する。その後、オン/オフ入力が低208になると(図2の0秒時において)、NANDゲートは無効化され、波形204に認められるように振動が減衰する。「ADC」出力での波形は202,204に示されている。図2に図示されているこれらのデータは、真空中のセンサーを用いて測定されたものである。センサーが液体中にある場合は、振動を開始する時間と減衰時間はずっと早くなる。何れにせよ、基準液中における所定の温度および圧力での電気機械装置の減衰率は、任意のセンサー112を較正するなど、標準化の目的のために取得することができる。
図3は、回路300が提供される別の実施形態を表している。回路300にはアナログスイッチ302,演算増幅器304,抵抗器306,308,310,およびダイオード312,314が備えられている。ここにおいてもまた、特徴的な部分として、回路300には電気機械共振器を含む「センサー」316が設けられ、発振回路の一部を構成することで回路の振動周波数が定められ、「センサー」112が測定する流体に直接接触するように構成されることで、共振器の挙動に関する流体の効果を測定して、流体の性質を判断することができるようになっている。発振回路300の利得は演算増幅器(オペアンプ) (U2)304により与えられる。オン/オフ入力が論理低レベルのとき、アナログスイッチU3 302が開放し、振動が非駆動状態となる(つまり、減衰する)。このモードでは、オペアンプ304が電圧/電流変換器として機能して、センサーからの減衰電流振動に比例した電圧がADC出力で提供される。オン/オフ入力が論理高レベルのとき、アナログスイッチU3 302が閉鎖し、センサーの共振周波数で振動を維持させる正フィードバックが可能となる。マイクロコントローラーからのデジタル出力により、オン/オフ入力を供給することができる。回路の「ADCへ」出力はアナログ/デジタル変換器に提供可能であって、アナログ/デジタル変換器は一定の振動および減衰振動をサンプリングし、プロセッサが振動周波数と減衰時間を測定できるようになっている。ダイオード312,314(D1およびD2)は、オペアンプ出力が飽和状態になることを防止する。これらのダイオードがないと、オペアンプが飽和状態から抜け出すのに要する時間から振動周波数で減少する。
別の実施形態では、振動を一定の振幅に保つために、共振器に対して直列または並列に付加が必要な負性抵抗の大きさに基づいて減衰が測定される。(例えば、この操作を実現するために図3の回路を変更することができて、負性抵抗を定めている抵抗器(308)は、Nチャンネル型エンハンスメントモードMOSFETなど種々の可変抵抗器で置き換えられ、(オペレーションの線形領域におけるドレインソース抵抗を定める)MOSFETのゲート電圧は、増幅器出力の振幅を一定に維持するように調整される。図3は従って、演算増幅器を用いた発振器の回路を表している。MOSFETが供給している抵抗、ひいては振動の振幅を一定に保つために必要とされる負性抵抗は、MOSFETのゲート電圧をサンプリングすることで測定可能である。)別の実施形態では、振動を一定の振幅に保つために共振器に与える必要のある電力量に基づいて減衰が測定される。また別の実施形態では、振動を一定の振幅に保つために、発振回路内部の共振器を含むフィードバックループに与える必要のある利得の大きさに基づいて減衰が測定される。
採掘井中の一乃至複数の必要な位置にセンサーを送達することのできる好適なプラットフォームとしては、当業者に知られているようなワイヤ線ツール、2016年4月29日に出願され「METHOD AND DEVICE FOR OBTAINING MEASUREMENTS OF DOWNHOLE PROPERTIES IN A SUBTERRANEAN WELL」と題し、その全体が本明細書に組み込まれている同時係属中の米国特許出願第15/143,128号明細書に記載されているような無接続式センサー、または坑井内に設けられ常設されているセンサーネットワーク中の様々な深度におけるネットワークノードを挙げることができる。このような装置の構造により遠隔的な油井作業が特に便利なものとなり、装置を小型パッケージに収めることができ(例えば、共振器と回路を1cc未満の容積に収容することができる)、またこの装置は電力をほとんど消費しない(例えば、一測定あたり約1マイクロジュール)。
一実施形態において、図3の回路を図8に図示されている回路のように変形させることによって、自動利得制御が実行される。演算増幅器の非反転入力に認められる負性抵抗を設定する抵抗器(図3で308)は、N型エンハンスモードMOSFETに置き換えることが可能であって、MOSFETに印加されるゲート電圧が利得制御電圧となり、また演算増幅器出力での振動に印加される包絡線検出器の出力となる。したがって、MOSFETゲートは振動の振幅に応じた電圧を得る。振動の振幅が小さくなると、ゲート電圧が低くなる。これによりMOSFETのドレインソース抵抗が大きくなり、共振器に付加される負性抵抗が大きくなり、振動の振幅が大きくなる。振動の振幅が大きくなるとゲート電圧が上昇する。これによりMOSFETのドレインソース抵抗が小さくなり、共振器に付加される負性抵抗が小さくなり、振動の振幅が小さくなる。よって、このような配線回路を利用することで振動の振幅が一定レベルに維持される。振動を一定の振幅に維持するのに必要とされる負性抵抗は、MOSFETに印加されるゲート電圧を測定し、これに、MOSFETのドレインソース抵抗をゲート電圧の関数として与える較正曲線を組み合わせることにより決定される。このために、測定ゲート電圧に基づいて較正曲線(または較正曲線を表す関数)から抵抗を割り出すようにハードウェアプロセッサーを実行させるか、あるいは内部コードを実行することができる。
一実施形態において、まず振動を作り少なくとも短時間これを持続させ、その後、共振器の駆動を停止させて振動を減衰させ(図1の回路を利用する、等)、減衰測定を行うか或いは完遂することができる。別の実施形態では、振動の振幅を一定に保つように回路の利得を調整し、必要とされる利得の大きさが減衰の大きさの指標として測定される。これは、より大きな減衰には、一定の振動を維持するためにより大きい利得が必要となるためである。また別の実施形態では、共振器に接続された「負性抵抗器」を模擬動作させるように回路が構成される。負性抵抗の大きさを調節することで一定振幅の振動が維持され、必要とされる負性抵抗の大きさが減衰の指標として測定される。共振器内部の(正)抵抗器と考えることのできる大きな減衰エネルギー損失を埋め合わせるためには、より大きな負性抵抗が必要とされるので、これを採用することができる。
一実施形態において、可変抵抗器回路を図8で表されているものとすることができて、ここでは調整可能な抵抗器が実質的にMOSFETのドレインソース抵抗RDSとなり、MOSFETのゲート電圧により調節される。この実施形態におけるMOSFETのゲート電圧は増幅器出力側の包絡線検出器により生成され、より大きな振幅出力からは、より大きなゲートソース電圧ひいてはより小さなRDSを生じ、共振器の減衰を補うのにRDSが適当になるまで、振動の振幅を減衰させる。ゲート圧力はマイクロコントローラー内のA/D変換器によりサンプリングされ、例えば、上記の値を関連付けるマイクロコントローラーの内部で実行されるコードを利用して、RDSの値、ひいては共振器の減衰の大きさに関連付けることができる。振動周波数をマイクロコントローラーで測定することもできる。この測定結果とRDSの値から、非駆動減衰振動が持つ周波数を算出することができる。
一実施形態において、温度と圧力に加えて、裸孔に沿う複数の位置に存在するあらゆる流体の密度と粘度を測定することができるシステムおよび方法が提供される。温度と圧力の測定は、商用入手が可能な、温度センサー(RTDなど)および圧力変換器を実装して実行される。これらの測定値は装置内のマイクロコントローラーに接続されるデジタルアナログ変換器により測定され、これは温度データと圧力データを密度と粘度と共に記録し、あるいは転送することができるようになっている。
PVT図に粘度はプロットされないが、泡立ち点、露点、など特定の状態変化が生じたときの指標としてこれを使用することができる。無接続式センサーボール(上記記載の同時係属中の米国特許出願第15/143,128号明細書、など)は、地表と任意の貯留層深度との間であらゆる圧力および温度で流体特性を測定する低コストの解決策を提供する。地表から選択した貯留層深度に向かって坑井を下に進むときに遭遇するあらゆる流体相の温度、圧力、ならびに密度および粘度を測定することによって、本発明に係る方法およびシステムは、裸孔に見出され、最も重要とされている圧力/温度曲線に沿う生産流体の粘度図と相図の情報を再構築することができる。
各相の粘度および密度を知ることは、フローの形態を特定し、各相の流量の精度を改善するのに貢献できることがわかる。高速のサンプリング速度で粘度と密度を測定する機能により、多相流にどの相が存在するかが瞬時にわかり、センサー位置における相の時系列が提供される。この時系列を利用して、各相の残存量に加え、各相のフロー構造の形状と寸法、ひいてはフロー形態を測定することができる。第1の時系列の下流側にある第2の時系列を第1の時系列に関連付けさせることで、各々の流体群がセンサー間を移動するのにどれだけ時間がかかるかを測定し、これにより各相の流量のより正確な測定を行うことができる。
上記の通り、発振回路には回路のフィードバックループ内に設けられた電気機械共振器が組み込まれており、共振器の共振周波数により発振回路の振動周波数が定められている。回路の振動周波数を決定することに加えて、共振器はまた測定しようとする流体に接触する。このような構成により、共振器が駆動する発振回路とは別に分離されている他のシステムと比較して、共振周波数を著しく早く測定することができるようになる。つまり、本明細書に開示されている構成により測定の速度を上げることができる。測定速度を上げることは、あらゆる点で有益である。例えば、採掘井の中においては、坑井に複数の流体が侵入している場合が多い。測定速度が上がることにより測定の頻度が上昇し、これにより採掘井にある複数の流体タイプを区別し、各流体タイプの粘度を正確に判断することができる。反対に、測定の遅いシステムでは測定の時にセンサーが複数の流体タイプに存在する可能性が生じるので、不正確な結果が提供される。
加えて、本明細書に記載されている迅速なシステムおよび方法により、採掘井中の多相流に存在する個々の流体を分析することができる。反対に、低速度のセンサーでは、測定時間中に遭遇する様々な流体に対して流体の性質が不鮮明になる。感知速度が上がることにより、多相流の組成と構造を判断することができるようになる。ここにおいてもまた、センサーの速度が上がることにより、油井流体の個々の流体相を感知認識することのできる複数の高速測定が可能となるが、そうでないセンサーでは、個々の流体相を認識する上で必要とされるデータ粒度を提供するのにさほど早く応答しない。採掘井内では、オイルの泡、ガス、塩水が急に通過するため、センサーは数ミリ秒毎に異なる流体タイプに置かれる可能性がある。
限定されることのない一実施形態では、実験室条件で一実施例が試験された。図4を参照すると、本システムは電気機械共振器(つまり、有線音叉振動子)としての音叉400を備える。再現された油井の温度および圧力条件で音叉の完全な特徴付けを行った。ロックインアンプの手法に加えて、インピーダンスの直接的な周波数応答測定を利用することで、本装置が圧電的に作動して感知された。共振ピークが得られ、フィッティングパラメターとして、ピーク幅、振幅、および周波数に当てはめられた。ピーク幅と周波数から、流体中における減衰と発振器の付加質量を抽出することができる。試験流体の粘度と密度に対して、共鳴応答を較正する流体力学的なモデルが開発された。この目的のために様々な流体中(空気、水、鉱油、油圧オイル)でセンサーが作動し、較正パラメターが得られた。本装置はその後、油井条件を再現する様々な圧力および温度条件で試験された(図5および図6を参照)。より具体的には、図5は、ISO15油圧オイルの粘度を高圧力高温度で測定した結果を表す。図6は、ISO15油圧オイルの密度を高圧力高温度で測定した結果を表す。
本装置は、所望範囲内(50cPまで)にある粘度測定に対して適当であることがわかった。
上記事項に基づいて、本発明は、以下の点から明らかなように、様々な特定レベルで、多数の方法で実現できるものと理解されたい。
ある1つの点によれば、
(a)電気機械共振器が所望の位置にて油井流体の中に少なくとも部分的に浸るように、前記電気機械共振器を地下坑井に設置するステップと、
(b)周波数決定素子としての前記共振器が組み込まれた発振回路を駆動させることにより、前記電気機械共振器を共振周波数にて発振させるステップと、
(c)前記発振回路により生成された振動の周波数を測定するステップと、
(d)前記発振回路により生成された振動の減衰を測定するステップと
(e)周波数と減衰を、
振動数と減衰を流体の粘度と密度に関連付ける理論方程式、
既知の粘度および密度を有する流体での周波数と減衰のキャリブレーション測定に関する曲線あてはめに基づいた実験的な関係、
のうち少なくとも1つを用いることにより、
油井流体の粘度と密度に関連付けるステップと、を含む、所望の位置で流体特性を現場測定する方法が提供される。
さらなる点によれば、油井流体のPVT特性または相図を測定するための方法が提供される。
また別の点によれば、流体特性を測定する方法が提供され、この方法には
(a)発振回路内の電気機械共振器に未同定流体を晒すステップであって、
前記発振回路に、
i.入力部と出力部を備えた増幅器と、
ii.前記増幅器或いはロジックゲートの出力部と入力部の間に設けられたフィードバックループと、
iii.前記フィードバックループ内に設けられた電気機械共振器であって、前記共振器の共振周波数が前記発振回路の振動を定める電気機械共振器と、
が備えられているステップと、
(b)前記共振器が未同定流体内で共振周波数に到達するように前記発振回路を起動させるステップと、
(c)前記発振回路が起動していないとき未同定流体内にある前記共振器の減衰を測定するステップと、
(d)減衰を参照することにより未同定流体の少なくとも1つの性質を算出するステップと、が備えられている。
さらなる点によれば、未同定流体は油井に位置し、前記発振回路を油井に配置させるステップがさらに備えられる。
さらなる点によれば、音叉が前記フィードバックループに対して直列に設けられている。
さらなる点によれば、多相流における各相の流量を測定する方法が提供される。
さらなる点によれば、流体が地表に上げられる前に貯留層の深度で音叉を流体に晒すことにより流体の粘度が測定される。
さらなる点によれば、前記発振回路は坑井内の複数箇所にて測定を行うことのできるワイヤ線ツールによりサポートされている。
さらなる点によれば、前記発振回路は坑井内の複数箇所にて測定を行うことのできる無接続式センサープラットフォームによりサポートされている。
さらなる点によれば、前記発振回路はバッテリーによりサポートされ、裸孔内に常設される。
さらなる点によれば、本方法には、流体が多相流である場合に、流体の組成を測定するステップが備えられている。
上記の主題は、例示のために提供されたものに過ぎず、限定的に解釈されるべきではない。本明細書に記載された主題に対しては、例示的な実施形態および用途(例えば、添付の図面に示される特定の回路値が含まれる)に従うことなく、また本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、種々の修正および変更を行うことができる。

Claims (16)

  1. (a)発振回路の一部分である電気機械共振器に未同定油井流体を晒すステップであって、前記電気機械共振器は駆動機能と検出機能を有し、また前記発振回路に、
    i.入力部と出力部を備えた増幅器と、
    ii.増幅器の出力部と入力部の間に設けられたフィードバックループと、
    iii.前記フィードバックループ内に設けられた電気機械共振器であって、前記共振器の共振周波数が前記発振回路の振動周波数を定めている電気機械共振器と、
    が備えられ、前記発振回路に閉鎖ループ回路が設けられているステップと、
    (b)前記電気機械共振器が未同定流体内で共振周波数に到達するように前記発振回路を起動させるステップと、
    (c)前記電気機械共振器の振動周期を測定するステップと、
    (d)未同定流体内の前記電気機械共振器のエネルギー損失パラメターを決定するステップと、
    (e)前記エネルギー損失パラメターと前記発振回路の振動周期を参照することにより未同定流体の少なくとも1つの特性を算出するステップであって、前記電気機械共振器の寄生容量が、基準コンデンサと信号差分回路を用いて相殺され、自動利得調節回路または負性抵抗制御システムを介して、一定の振動振幅が維持される、ステップと、
    が備えられている油井流体の特性を測定する方法。
  2. 前記電気機械共振器の形状が、カンチレバー、音叉、振動ワイヤ、および振動板のうち何れか1つであることを特徴とする請求項に記載の方法。
  3. 前記電気機械共振器が平面内モード、平面外モード、ねじれモード、シザリングモード、旋回モードおよび高次モードから選択される少なくとも1つの振動モードへと作動されることを特徴とする請求項に記載の方法。
  4. 駆動機能と感知機能が切り離されていることを特徴とする請求項に記載の方法。
  5. 電気的分野、磁気的分野、機械的分野および光学的分野から選択される異なる物理的効果に依存することで、駆動機能と感知機能が切り離されていることを特徴とする請求項に記載の方法。
  6. 駆動位置と感知位置を物理的に分離することにより、駆動機能と感知機能が切り離されていることを特徴とする請求項に記載の方法。
  7. 未同定流体が油井に位置し、前記発振回路を油井に配置させるステップがさらに備えられていることを特徴とする請求項に記載の方法。
  8. 多相流における各相の流量を測定するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項に記載の方法。
  9. 流体が地表に上げられる前に坑井内部の深度で前記電気機械共振器を流体に晒すことにより、流体の粘度が測定されることを特徴とする請求項に記載の方法。
  10. 前記電気機械共振器がチャンバー内に設けられ、前記未同定油井流体の一部がチャンバー中に選択的に引き込まれ、物理的あるいは化学的に、分離および/または調整されて前記測定するステップが行われることを特徴とする請求項に記載の方法。
  11. 前記未同定油井流体に、液体システム、分散された液体/液体システム、液体/固体システム、または気体/液体システムのうち少なくとも1つが含有可能であって、粘度変化と密度変化、ならびにこれらの、圧力、温度、体積または分散相の濃度に対する依存性から、前記未同定油井流体の相図に係る特性が推測されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記未同定油井流体または化学薬品への親和性を変化させるために、前記電気機械共振器が選択的に被覆されることを特徴とする請求項に記載の方法。
  13. 前記発振回路が、坑井内の複数箇所にて測定を行うことのできるワイヤ線ツールによりサポートされていることを特徴とする請求項に記載の方法。
  14. 前記発振回路が、坑井内の複数箇所にて測定を行うことのできる無接続式センサープラットフォームによりサポートされていることを特徴とする請求項に記載の方法。
  15. 流体が多相流である場合に、流体の組成を測定するステップがさらに備えられていることを特徴とする請求項に記載の方法。
  16. (a)入力部と出力部を備えた増幅器と、増幅器もしくはロジックゲートの出力部と入力部の間に設けられたフィードバックループと、前記フィードバックループ内に設けられた電気機械共振器であって、前記共振器の共振周波数が前記発振回路の振動周波数を定めている電気機械共振器と、を有する発振回路であって、前記発振回路に閉鎖ループ回路が設けられている発振回路と、
    (b)前記発振回路に前記共振器の駆動を停止させ、以って未同定流体内での振動の減衰率を観測可能にさせるための手段と、
    (c)振動の減衰率を測定する手段と、
    (d)測定された減衰率を含む減衰を参照して、未同定流体の少なくとも1つの特性を算出する手段であって、前記電気機械共振器の寄生容量が、基準コンデンサと信号差分回路を用いて相殺され、自動利得調節回路または負性抵抗制御システムを介して、発振回路の振幅が一定に維持される手段と、
    を備えた未同定油井流体の特性を測定するための装置。
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