JP2014173718A - 軸受パッド、軸受装置、回転機械及び軸受パッドの設計方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸受パッドの変形による悪影響を抑えることができ、しかも組立を容易に行うことを可能とする。
【解決手段】軸受パッドは、回転軸を支持するパッド面24pを有する軸受パッド本体24と、軸受パッド本体24のパッド面24pの外縁に交差する端面24aに沿って設けられ、パッド面24pに沿った方向に延びる補強プレート50と、補強プレート50を、パッド面24pに沿った方向の一端部50aと他端部50b、および一端部50aと他端部50bの中間部50cとで、それぞれ端面24aに固定する固定部材51と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、軸受パッド、該軸受パッドを備える軸受装置、及び、該軸受装置を備える回転機械、並びに、軸受パッドの設計方法に関する。
蒸気タービンやガスタービン、ポンプ、エンジン等、回転軸を有した回転機械においては、回転軸を回転可能に支持するために軸受装置が用いられている。
このような軸受装置としては、回転軸に摺接するパッド面を有する軸受パッドを備えたジャーナル軸受やスラスト軸受がある(例えば、特許文献1参照)。
このような軸受パッドにおいては、軸受パッドと回転軸との間で高い圧力が生じる上、軸受パッドと回転軸との相対回転によるせん断応力によって軸受パッドと回転軸との間に介在する潤滑油が発熱する。その結果、この圧力や熱によって軸受パッドが変形することがある。
軸受パッドの変形は、軸受パッドを揺動可能に支持するピボット点を支点として生じるため、ピボット点から遠い位置ほど変形が大きく、その結果、軸受パッドの外周側において、軸受パッドと回転軸とのクリアランスが大きくなってしまう。
すると、軸受における負荷能力が低下するほか、軸受パッドと回転軸との間の油膜による減衰係数が小さくなり、回転軸の回転安定性に悪影響を及ぼす。
このような軸受パッドの変形による悪影響を抑えるため、例えば特許文献1においては、軸受パッドより大きな硬度を有した補強部材を付加することにより、軸受パッドの半径方向の断面二次モーメントを周方向の断面二次モーメントよりも大きくする構成が開示されている。
特開平11−351243号公報
しかしながら、特許文献1に記載したような構成においては、軸受パッドの組立の際に、棒状の補強部材を軸受パッドに挿入して設けるには、軸受パッドに穴を穿設し、この穴に補強部材を挿入しなければならず、手間がかかる。しかも、補強部材が穴から抜けないように、補強部材に接着剤を塗布したり、補強部材と穴とを嵌め合わせなければならず、これにも手間がかかるという問題がある。
そこでなされた本発明の目的は、軸受パッドの変形による悪影響を抑えることができ、しかも組立を容易に行うことのできる軸受パッド、軸受装置、回転機械、並びに、軸受パッドの設計方法を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の軸受パッドは、回転軸を支持するパッド面を有する軸受パッド本体と、前記軸受パッド本体の前記パッド面の外縁に交差する端面に沿って設けられ、前記パッド面に沿った方向に延びる補強プレートと、前記補強プレートを、前記パッド面に沿った方向の一端部と他端部、および前記一端部と前記他端部の中間部とで、それぞれ前記端面に固定する固定部材と、を備えることを特徴とする。
このように、軸受パッド本体の端面に補強プレートを設けることで、軸受パッド本体のパッド面に直交した方向への変形を抑制できる。
また、補強プレートは、パッド面に沿った方向の一端部と他端部、および中間部の3か所で固定することで、軸受パッド本体の変形を確実に抑制できる。
そして、補強プレートは、軸受パッド本体の端面にボルトやピン等によって固定すれば良いので、その組立を容易に行える。
また、本発明の軸受パッドは、回転軸を支持するパッド面を有する軸受パッド本体と、前記軸受パッド本体の前記パッド面の外縁に交差する端面に沿って、前記パッド面の外周部を囲うよう設けられた補強フレームと、を備えることを特徴としてもよい。
このように、パッド面の全周を囲う補強フレームにより、軸受パッド本体のパッド面に直交した方向への変形を抑制できる。
補強フレームは、軸受パッド本体の端面に固定すれば良いので、その組立を容易に行える。
本発明の軸受パッドは、回転軸を支持するパッド面を有する軸受パッドであって、前記回転軸が回転したときに生じる前記パッド面の湾曲変形を打ち消すように、該パッド面の湾曲方向とは逆方向に変形されていることを特徴とする。
また、本発明の軸受パッドの設計方法は、回転軸を支持するパッド面を有する軸受パッドの設計方法であって、前記回転軸が回転したときに生じる前記パッド面の湾曲変形を打ち消すように、該パッド面の湾曲方向とは逆方向に変形形成することを特徴とする。
これにより、回転軸が回転したときに軸受パッドが変形しても、回転軸とパッド面との隙間が過大となることなく、適切な隙間とすることができる。
そして、軸受パッドを予め湾曲方向とは逆方向に変形させておくことにより、別途補強のための部品を取り付ける必要もなく、組立を容易に行うことができる。
本発明の軸受装置は、上記したような軸受パッドと、軸受ケーシングと、前記軸受ケーシングと前記軸受パッドとの間に設けられ、前記軸受パッドの前記パッド面を前記回転軸に対向させた状態で揺動可能に支持する支持部材と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、変形による悪影響を抑えることができ、しかも組立の容易な軸受パッドを備えた軸受装置を提供できる。
本発明の回転機械は、回転軸と、前記回転軸を支持する、上記したような軸受装置と、を備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、変形による悪影響を抑えることができ、しかも組立の容易な軸受パッドを備えた回転機械を提供できる。
本発明の軸受パッド、軸受装置及び回転機械、並びに軸受パッドの設計方法によれば、軸受パッドの変形による悪影響を抑えることができ、しかも組立を容易に行うことができる。
本実施形態に係る回転機械の一例としての蒸気タービンの構成を示す図である。 第一実施形態に係るスラスト軸受の概略構成を示す図であり、(a)は回転軸の軸線に沿った断面図、(b)は(a)のAの部分で矢視した断面図である。 (a)は第一実施形態に係る軸受パッドの斜視図、(b)は軸受パッドの側面図である。 軸受パッドに対する補強プレート、補強フレームの取付応用例を示す断面図である。 (a)は第二実施形態に係る軸受パッドの斜視図、(b)は補強フレームの斜視図である。 補強フレームの他の例を示す斜視図である。 (a)は第三実施形態に係る軸受パッドの斜視図、(b)は軸受パッドの側面図である。 スラスト軸受の他の例を示す図であり、(a)は回転軸の軸線に沿った断面図、(b)は(a)のAの部分で矢視した断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明による軸受パッド、軸受、回転機械を実施するための形態を説明する。しかし、本発明はこの実施形態のみに限定されるものではない。
[第一の実施形態]
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。まず、本発明の実施形態に係る蒸気タービン(回転機械)100について説明する。
図1に示すように、蒸気タービン100は、蒸気Sのエネルギーを回転動力として取り出す外燃機関であって、発電所における発電機等に用いられるものである。
図1に示すように、蒸気タービン100は、タービンケーシング90と、該タービンケーシング90を貫通するように軸線Oに沿って延びる回転軸30と、タービンケーシング90に保持された静翼40と、回転軸30に設けられた動翼70と、回転軸30を軸線O回りに回転可能に支持する軸受部60とを備えている。
なお、軸受部60は、ジャーナル軸受61及びスラスト軸受(軸受装置)62を備えており、回転軸30を回転可能に支持している。
図2は、本実施形態に係るスラスト軸受62の概略構成図である。
この図2に示すように、スラスト軸受62は、タービンの回転軸30から径方向外周側に張り出すよう設けられ、回転軸30と一体に回転する円板部31を、回転軸30の軸方向両側から挟み込むようにして回転自在に支持することで、回転軸30の軸方向(スラスト方向)の荷重(変位)を支持する。このスラスト軸受62は、軸受ケーシング22と、軸受ケーシング22内に等角度間隔で設けられた支持部材23と、各々の支持部材23に揺動可能に支持された軸受パッド(軸受パッド本体)24とを有する。
軸受ケーシング22は、円板部31の外周側に設けられた円筒状の外周壁部22aと、外周壁部22aの一端側と他端側から、それぞれ内周側に延び、円板部31の両面31a、31bと間隔を隔てて対向する円環状の支持壁部22b,22cと、を備えている。支持壁部22b,22cは、その内径が回転軸30の外径よりも大きく形成され、回転軸30と干渉しないようになっている。
支持部材23は、軸受ケーシング22の支持壁部22b,22cのそれぞれにおいて、円板部31と対向する側に、回転軸30の周方向に等角度間隔で設けられている。各支持部材23は、軸受ケーシング22の支持壁部22b,22cのそれぞれから、円板部31に対向する側に突出して形成され、軸受パッド24の背面中央において軸受パッド24を支持している。支持部材23の突出方向端部、即ち、軸受パッド24の背面との接触部は、球面形状に形成されている。
軸受パッド24は、軸受ケーシング22内において、円板部31の両面側に、それぞれ回転軸30の周方向に間隔を隔てて支持部材23と同数が設けられている。各軸受パッド24は、それぞれ支持部材23に支持されて揺動自在に設けられている。
図3に示すように、各軸受パッド24は、一定の厚さを有した扇状であり、例えば鉄、クロム鋼等から形成された裏金材24hと、裏金材24hの一面側の扇状面に形成された、ホワイトメタルや、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン,Polytetrafluoroethylene)樹脂、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン,Polyetheretherketone)樹脂等から形成されたパッド面24pと、を有している。
上述した構成により、軸受パッド24は、任意の方向に揺動可能とされている。即ち、支持部材23と軸受パッド24とは、点接触による接触状態であり、回転軸30の円板部31とスラスト軸受62との間にミスアライメント(回転軸30の外周面と軸受パッド24のパッド面24pとの軸方向隙間が不均一になる)が発生した場合には、軸受パッド24が支持部材23を回転軸30に追従することができる。
このような軸受パッド24には、パッド面24pの外縁に交差し、回転軸30の周方向を向くとともに径方向に沿って延びる周方向側面(端面)24aに、補強プレート50が設けられている。この補強プレート50は、例えば金属製の板状で、周方向側面24aに沿って回転軸30の径方向(パッド面24pに沿った方向)に延び、外周側端部50aと、内周側端部50bと、外周側端部50aと内周側端部50bとの間の中間部50cと、の3か所において、それぞれピンやボルト(固定部材)51等によって軸受パッド24の周方向側面24aに固定されている。
なお、軸受パッド24のパッド面24p側から見た際に、軸受パッド24の一対の周方向側面24a,24aに設けられた中央の固定部材51,51を通過し軸受パッド24の湾曲に従って延びる曲線は、支持部材23上を通過することが好ましい。これによって、中間部50cの変形を確実に拘束することができる。
上述したような構成によれば、スラスト軸受62の軸受パッド24の周方向側面24aに、回転軸30の径方向に延びる補強プレート50が設けられている。これにより、軸受パッド24が、パッド面24pに対する面外方向への変形、具体的には支持部材23によって支持された中心部に対し、軸受パッド24の外周側が、パッド面24pに直交する方向に変位するような変形が抑制される。
これにより、軸受パッド24が、円板部31との摩擦等による熱変形や、円板部31から作用する圧力による圧力変形によって変形するのを抑制することができ、軸受パッド24の変形による悪影響を抑えることができる。
そして、補強プレート50は、軸受パッド24に対してピンやボルト51等によって固定すればよいので、軸受パッド24の組立作業を容易に行うことができる。
また、補強プレート50による軸受パッド24の補強の度合いを調整するには、例えば取り付ける補強プレート50の厚さを変えれば良く、その対応も容易である。
さらに、補強プレート50は、外周側端部50a、内周側端部50b、中間部50cの3か所において固定されているので、軸受パッド24の変形を確実に拘束することができる。
なお、上記実施形態においては、補強プレート50を、外周側端部50a、内周側端部50b、中間部50cの3か所において固定するようにしたが、固定部位を4か所以上としてもよい。ここで、補強プレート50を、外周側端部50aと内周側端部50bとの2箇所のみで固定することも考えられるが、このようにすると、中間部50cの変形を拘束できない虞があることから、補強プレート50の固定個所は3か所以上とするのが好ましい。
また、図4(a)に示すように、補強プレート50は、軸受パッド24の周方向側面24aに、凹部52を形成し、この凹部52に嵌め込むようにして設けても良い。このようにすると、補強プレート50の側面50dが凹部52の内側面52aに干渉することによって、軸受パッド24の変形抑制効果が高まる。
また、補強プレート50は、軸受パッド24において、回転軸30の径方向に沿って位置する周方向側面24aに設けるようにしたが、これに限らず、回転軸30の周方向に沿って位置する外周側側面24bや内周側側面24cに沿って設けるようにしても良い。
[第二の実施形態]
次に、本発明による軸受パッドの第二実施形態を示す。なお、以下の説明において、軸受パッド24を備えたスラスト軸受62や、蒸気タービン100の全体的な構成については上記第一実施形態と共通であるので、その説明を省略する。
図5に示すように、軸受パッド24には、回転軸30の径方向に沿って位置する両側の周方向側面(端面)24aと、回転軸30の周方向に沿って位置する外周側側面(端面)24b、内周側側面(端面)24cに沿って、軸受パッド24の外径形状に沿った補強フレーム54が設けられている。
補強フレーム54は、軸受パッド24の周方向側面24aの中央部と、外周側側面24bの中央部、内周側側面24cの中央部とにおいて、それぞれピンやボルト51によって軸受パッド24に固定されている。
上述したような構成によれば、補強フレーム54により、軸受パッド24が、パッド面24pに対する面外方向への変形、具体的には支持部材23に支持された中央部に対し、軸受パッド24の外周部が、パッド面24pに直交する方向に変位するような変形が抑制される。
これにより、軸受パッド24が、図1に示した回転軸30の円板部31との摩擦等による熱変形や、円板部31から作用する圧力による圧力変形によって変形するのを抑制することができ、軸受パッド24の変形による悪影響を抑えることができる。
そして、補強フレーム54は、軸受パッド24に対してピンやボルト51等によって固定すればよいので、軸受パッド24の組立作業を容易に行うことができる。
さらに、補強フレーム54による軸受パッド24の補強の度合いを調整するには、例えば取り付ける補強フレーム54の厚さ、幅を変えれば良く、その対応も容易である。
また、補強フレーム54は、軸受パッド24の周方向4か所(両側の周方向側面24a、外周側側面24b、内周側側面24c)において固定されているので、軸受パッド24の変形を確実に拘束することができる。
なお、上記第二実施形態において、図4(a)に示すように、両側の周方向側面24a、外周側側面24b、内周側側面24cにおいて、パッド面24pとその反対側の面との中間部に、周方向に連続する溝55を形成し、この溝55内に収めて設けるようにしても良い。この場合、溝55内に補強フレーム54を収めるには、図6に示すように、補強フレーム54を周方向に複数(例えば2つ)に分割しておき、その分割体54a,54bを溝56内に収めた後に、分割体54a,54bどうしのつなぎ目を溶接等によって接合するのが好ましい。
また、図4(b)に示すように、軸受パッド24において、パッド面24pとは反対側の面側に、周方向に連続する溝56を形成し、補強フレーム54を溝56に収めて設けるようにしても良い。
上記第一、第二実施形態で示した構成は、スラスト軸受62に限らず、ジャーナル軸受61の軸受パッドにも同様に適用することが可能である。
[第三実施形態]
次に、本発明による軸受パッドの第三実施形態を示す。なお、以下の説明においては、軸受パッド24を備えたスラスト軸受62や、蒸気タービン100の全体的な構成については上記第一実施形態と共通であるので、その説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態に係る軸受パッド24は、予め、シミュレーション解析等によって、回転軸30が回転したときに軸受パッド24に生じる湾曲変形量を算出し、その湾曲変形方向とは逆方向に変形した状態で成形しておく。
具体的には、シミュレーション解析により、回転軸30が回転したときに、軸受パッド24において、支持部材23に支持されたピボット点Vに対し、ピボット点Vから離間した軸受パッド24の外周部24rが回転軸30の円板部31から離間する方向に変形すると算出されたとする(図7(b)中、二点鎖線S1で示した状態)。その場合、軸受パッド24の外周部24rが、ピボット点Vに対し、算出された変形方向とは逆方向に、算出された変形量と同じ寸法だけオフセットして位置するよう、軸受パッド24を湾曲して形成する。
上述したように、軸受パッド24を、予め、予測される変形と逆方向に変形した状態で成形しておくことにより、回転軸30が回転して、円板部31との間で生じる圧力や熱によって軸受パッド24が変形すると、この状態で、軸受パッド24と円板部31とのクリアランスは、設計した理想的な状態に近づく(図7(a)、(b)中、点線S2で示した状態)ため、軸受パッド24の変形による悪影響が生じるのを抑えることができる。
そして、この軸受パッド24は、予め湾曲形成されており、例えば第一実施形態で示した補強プレート50等の取り付け作業も不要であり、スラスト軸受62の組立も効率良く容易に行える。
なお、上記第3実施形態において、軸受パッド24が、支持部材23によってピボット支持されているのではなく、図8(a)、(b)に示すように、例えば回転軸30の径方向に延在するシャフト65によって、このシャフト65の軸周りに揺動可能に設けられている場合、軸受パッド24は、回転軸30の周方向においてのみ、上記したように、予め、予測される変形と逆方向に変形した状態で成形してもよい。
さらに、低コスト化を図るために、軸受パッド24を、回転軸30の周方向、または径方向のいずれか一方においてのみ、上記したように、予め、予測される変形と逆方向に変形した状態で成形してもよい。
さらに、上記第三実施形態で示した構成は、スラスト軸受62に限らず、ジャーナル軸受61の軸受パッドにも同様に適用することが可能である。
ここでジャーナル軸受61の軸受パッドの場合、回転軸30の曲率半径よりも軸受パッドのパッド面の曲率半径は予め大きく設定されている。即ち、回転軸の非回転時における軸受パッドのパッド面の曲率半径は、回転軸30の曲率半径の1.0005〜1.002倍程度に設定されている。
この回転軸の非回転時におけるパッド面の曲率半径を当初曲率半径とすると、回転軸30の回転時におけるパッド面は、曲率半径が当初曲率半径よりも小さくなるように湾曲変形する。そこで、上記同様、予めシミュレーション解析等によって回転軸30が回転したときに軸受パッドに生じる湾曲変形量を算出し、その湾曲変形方向とは逆方向に変形した状態で成形しておく。即ち、軸受パッドのパッド面の曲率半径を当初曲率半径よりも予め大きく設定しておく。
これによって、回転軸30の回転時における軸受パッドと回転軸30とのクリアランスは、設計した理想的な状態に近づくため、軸受パッドの変形による悪影響が生じるのを抑えることができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の各実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記第一〜第三実施形態で示した軸受パッド24は、既設の蒸気タービン100に対し、部品単体で組み込むことが可能である。
さらに、上記したような軸受パッド24を有した軸受は、蒸気タービン100に限らず、ガスタービンや原子力タービン、ポンプ、エンジン、風力発電機、風車、水車等、他の回転機械にも適用することができる。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
22 軸受ケーシング
22a 外周壁部
22b,22c 支持壁部
23 支持部材
24 軸受パッド(軸受パッド本体)
24a 周方向側面(端面)
24b 外周側側面(端面)
24c 内周側側面(端面)
24p パッド面
24r 外周部
30 回転軸
31 円板部
31a 両面
40 静翼
50 補強プレート
50a 外周側端部
50b 内周側端部
50c 中間部
50d 側面
51 ボルト(固定部材)
52 凹部
52a 内側面
54 補強フレーム
54a,54b 分割体
55 溝
56 溝
60 軸受部
61 ジャーナル軸受
62 スラスト軸受(軸受装置)
65 シャフト
70 動翼
90 タービンケーシング
100 蒸気タービン

Claims (6)

  1. 回転軸を支持するパッド面を有する軸受パッド本体と、
    前記軸受パッド本体の前記パッド面の外縁に交差する端面に沿って設けられ、前記パッド面に沿った方向に延びる補強プレートと、
    前記補強プレートを、前記パッド面に沿った方向の一端部と他端部、および前記一端部と前記他端部の中間部とで、それぞれ前記端面に固定する固定部材と、
    を備えることを特徴とする軸受パッド。
  2. 回転軸を支持するパッド面を有する軸受パッド本体と、
    前記軸受パッド本体の前記パッド面の外縁に交差する端面に沿って、前記パッド面の外周部を囲うよう設けられた補強フレームと、
    を備えることを特徴とする軸受パッド。
  3. 回転軸を支持するパッド面を有する軸受パッドであって、
    前記回転軸が回転したときに生じる前記パッド面の湾曲変形を打ち消すように、該パッド面の湾曲方向とは逆方向に変形されていることを特徴とする軸受パッド。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の軸受パッドと、
    軸受ケーシングと、
    前記軸受ケーシングと前記軸受パッドとの間に設けられ、前記軸受パッドの前記パッド面を前記回転軸に対向させた状態で揺動可能に支持する支持部材と、
    を備えることを特徴とする軸受装置。
  5. 回転軸と、
    前記回転軸を支持する、請求項4に記載の軸受装置と、
    を備えていることを特徴とする回転機械。
  6. 回転軸を支持するパッド面を有する軸受パッドの設計方法であって、
    前記回転軸が回転したときに生じる前記パッド面の湾曲変形を打ち消すように、該パッド面の湾曲方向とは逆方向に変形形成することを特徴とする軸受パッドの設計方法。
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