JP2014172951A - 粘着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】電導度と剥離帯電圧に優れた粘着剤組成物を提供する。
【解決手段】温度25℃において固体である一般式(A)又は(B)で表されるピリジニウム塩化合物と、アクリル系粘着剤と、を含有することを特徴とする粘着剤組成物。
Figure 2014172951

【選択図】なし

Description

本発明は、電導度と剥離帯電圧に優れる粘着剤組成物に関する。
粘着剤等に導電性付与剤が添加されてなる粘着剤組成物は、帯電防止性の粘着シートや液晶ディスプレイ部材の保護フィルム等に用いられている。
特許文献1又は2には、粘着剤組成物に用いる導電性付与剤として、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド酸塩、ビス(フルオロスルホニル)イミド塩、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド酸塩等の含フッ素有機アニオン塩類を用いた導電性付与剤が提案されている。該化合物は、比較的導電性が良好で、相溶性が良い等、導電性材料として優れた特性を有している。しかし、上記含フッ素有機アニオンを用いた導電性付与剤では、粘着剤組成物の電導度と剥離帯電圧に劣る欠点があった。
引用文献3には、イオン液体を含有させた粘着剤組成物の記載があり、この場合のイオン液体とは、25℃で液状を有する溶融塩のことである。確かに、イオン性液体を用いることで、粘着剤との相溶性が良好となりブリードしにくくなるが、25℃で液体を有する溶融塩であるイオン性液体を用いているため、まだ若干ブリードしてしまい、電導度及び剥離耐電圧に劣る問題があった。
特開2002−146178号公報 特開2009−155585号公報 特開2005−330464号公報
本発明の目的は、電導度と剥離帯電圧に優れた粘着剤組成物を提供することである。
前記課題に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結果、温度25℃において固体である一般式(A)又は(B)で表されるピリジニウム塩化合物と、アクリル系粘着剤と、を含有することを特徴とする粘着剤組成物が、前記課題を解決し得ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下に示すものである。
第一の発明は、温度25℃において固体である下記一般式(A)又は(B)で表されるピリジニウム塩化合物と、アクリル系粘着剤と、を含有することを特徴とする粘着剤組成物である。
Figure 2014172951
(式(A)又は(B)中、R、Rは、それぞれ炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基を示し、R、Rは、それぞれ炭素数1又は2のアルキル基を示し、Xはビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン又はビス(フルオロスルホニル)イミドを示す。)
第二の発明は、温度25℃において固体である下記一般式(A)又は(B)で表されるピリジニウム塩化合物のカチオン部が、N−iso−プロピル−4−メチルピリジニウムカチオン、N−iso−プロピル−2−メチルピリジニウムカチオン、N−メチル−4−メチルピリジニウムカチオン、N−メチル−2−メチルピリジニウムカチオンからなる群より選ばれる1種であることを特徴とする第一の発明に記載の粘着剤組成物である。
第三の発明は、粘着剤組成物中に、温度25℃において固体である一般式(A)又は(B)で表されるピリジニウム塩化合物を、0.01〜20質量%含有していることを特徴とする第一又は第二の発明に記載の粘着剤組成物である。
本発明の粘着剤組成物は、電導度と剥離帯電圧に優れる効果を有する。
以下、本発明の粘着剤組成物について詳細に説明する。
本発明の粘着剤組成物は、温度25℃において固体である下記一般式(A)又は(B)で表されるピリジニウム塩化合物と、アクリル系粘着剤と、を含有することを特徴とするものである。
Figure 2014172951
上記一般式(A)又は(B)中、R、Rは、それぞれ炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基を示し、R、Rは、それぞれ炭素数1又は2のアルキル基を示し、Xはビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン又はビス(フルオロスルホニル)イミドを示す。
炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基が挙げられる。これらの中でも融点が高い点より、メチル基又はイソプロピル基が特に好ましく挙げられる。
炭素数1又は2のアルキル基としては、メチル基、エチル基が挙げられる。これらの中でも融点が高い点より、メチル基が特に好ましく挙げられる。
一般式(A)で表されるピリジニウム塩化合物のカチオン部の具体例としては、N−メチル−4−メチルピリジニウムカチオン、N−エチル−4−メチルピリジニウムカチオン、N−n−プロピル−4−メチルピリジニウムカチオン、N−n−ブチル−4−メチルピリジニウムカチオン、N−iso−プロピル−4−メチルピリジニウムカチオン、N−メチル−4−エチルピリジニウムカチオン、N−エチル−4−エチルピリジニウムカチオン、N−n−プロピル−4−エチルピリジニウムカチオン、N−n−ブチル−4−エチルピリジニウムカチオン、N−iso−プロピル−4−エチルピリジニウムカチオンが挙げられる。
一般式(B)で表されるピリジニウム塩化合物のカチオン部の具体例としては、N−メチル−2−メチルピリジニウムカチオン、N−エチル−2−メチルピリジニウムカチオン、N−n−プロピル−2−メチルピリジニウムカチオン、N−n−ブチル−2−メチルピリジニウムカチオン、N−iso−プロピル−2−メチルピリジニウムカチオン、N−メチル−2−エチルピリジニウムカチオン、N−エチル−2−エチルピリジニウムカチオン、N−n−プロピル−2−エチルピリジニウムカチオン、N−n−ブチル−2−エチルピリジニウムカチオン、N−iso−プロピル−2−エチルピリジニウムカチオンが挙げられる。
これらの中でも、特に電導度及び剥離耐電圧に優れる点より、N−iso−プロピル−4−メチルピリジニウムカチオン、N−iso−プロピル−2−メチルピリジニウムカチオン、N−メチル−4−メチルピリジニウムカチオン、N−メチル−2−メチルピリジニウムカチオンからなる群より選ばれる1種が特に好ましく挙げられる。
粘着剤組成物中に、温度25℃で固体である一般式(A)又は(B)で表されるピリジニウム塩化合物を0.01〜20質量%含有していることが好ましく、0.1〜10質量%含有していることがより好ましく、0.5〜5.0質量%含有していることが特に好ましい。該範囲にすることで、特に優れた粘着力を有する粘着剤組成物を得ることができる。
本発明に用いるピリジニウム塩化合物は、温度25℃において固体であるものが好ましく、より好ましくは、25℃〜100℃において固体であるものが好ましく、さらに好ましくは25℃〜80℃において固体であるものが好ましく、特に好ましくは25℃〜60℃において固体であるものが好ましく挙げられる。該ピリジニウム塩化合物を用いることでブリードせず、電導度と剥離耐電圧に優れる粘着剤組成物を製造することができる。
粘着剤組成物に用いる粘着剤としては、アクリル系粘着剤を用いることが好ましく挙げられる。
該アクリル系粘着剤としては、好ましくは炭素数1〜14のアルキル基を有するアクリレート又はメタクリレートを主成分とするアクリル系ポリマーを含有したものが挙げられ、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチルアクリレート等が挙げられる。
アクリル系ポリマーは、質量平均分子量が10万〜500万、好ましくは20万〜400万、さらに好ましくは30万〜300万であることが好ましい。質量平均分子量が10万未満の場合は、粘着剤組成物の凝集力が小さくなる問題があり、500万超の場合、ポリマーの流動性が低下し被着体への濡れが不十分となり、剥がれてしまう原因となる。質量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
アクリル系ポリマーは、溶液重合、乳化重合、塊状重合、懸濁重合等アクリル系ポリマーの合成手法として一般的に用いられる重合方法によって得られる。得られるポリマーはランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等のいずれであってもよい。
また、アクリル系ポリマーを適宜架橋することで、耐熱性に優れた粘着剤組成物を得ることができる。架橋の方法としては、アクリル系粘着剤に架橋剤を加えて架橋させる方法が挙げられる。
架橋剤としては、イソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、アジリジン系化合物、金属キレート系化合物等が挙げられる。
イソシアネート系化合物は、分子内に少なくとも2個のイソシアナト基(−NCO)を有する化合物であり、例えば、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の低級脂肪族ポリイソシアネート類、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環族イソシアネート類、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート3量体付加物、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体等のイソシアネート付加物等が挙げられる。
エポキシ系化合物は、分子内に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物であり、例えば、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、N,N−ジグリアイジルアニリン等が挙げられる。
アジリジン系化合物は、エチレンイミンとも呼ばれる1個の窒素原子と2個の炭素原子からなる3員環の骨格を分子内に少なくとも2個有する化合物であり、例えば、ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキサミド)、トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカルボキサミド)、トリエチレンメラミン、イソフタロイルビス−1−(2−メチルアジリジン)、トリス−1−アジリジニルホスフィンオキサイド、ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキサミド)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート等が挙げられる。
金属キレート化合物としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロム及びジルコニウム等の多価金属に、アセチルアセトンやアセト酢酸エチルが配位した化合物等が挙げられる。
架橋剤の含有量は、アクリル系粘着剤100質量部に対し、0.01〜10質量部の割合で含有させることが好ましく、0.1〜5.0質量部の割合で含有させることがより好ましい。0.01質量部未満の場合、架橋剤による架橋が不十分となり、粘着剤組成物の凝集力が小さくなって、十分な耐熱性が得られない場合もある。10質量部超の場合、ポリマーの凝集力が大きく、流動性が低下し、被着体への濡れが不十分となって、剥がれる原因となる問題がある。
本発明の粘着剤組成物には、アルキレンオキシド基含有化合物を含有させて用いてもよい。アルキレンオキシド基含有化合物を含有させることで、さらに帯電防止性に優れた粘着剤組成物が得られる場合がある。
該アルキレンオキシド基含有化合物とは、アルキレンオキシド基を有する化合物であり、具体的には、アルキレンオキシド基を有する界面活性剤、アルキレンオキシド基含有ポリエーテル系ポリマーやアルキレングリコール基含有(メタ)アクリル系ポリマー等が挙げられる。これらの中でも、アルキレンオキシド基を有する界面活性剤が、アクリル系ポリマーとの相溶性が良いため、好ましく用いられる。
アルキレンオキシド基を有する界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレン誘導体、ポリオキシアルキレンアルキルアミン類、ポリオキシアルキレンアルキルアミン脂肪酸エステル類等の非イオン性界面活性剤、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩類等のアニオン性界面活性剤、アルキレンオキシド基を有するカチオン性界面活性剤や両イオン性界面活性剤が挙げられる。また、分子中に(メタ)アクリロイル基、アリル基等の反応性置換基を有していても良い。
アルキレンオキシド基含有化合物は単独でも、2種類以上を混合して用いてもよい。配合量としては、アクリル系ポリマー100質量部に対して、0.01〜10質量部であることが好ましく、0.05〜5質量部であることがより好ましく挙げられる。0.01質量部未満の場合、ブリードが生じてしまう問題がある。
また、本発明である粘着剤組成物にシラン系化合物を含有させて用いてもよい。シラン化合物を含有させることで、フィルムやガラス等の基材との密着性を向上させることができる。
該シラン系化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−グリシドキシプロピルエトキシジメチルシラン等が挙げられる。これらを2種類以上併用して用いてもよい。
本発明の粘着剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、バインダー樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、易滑剤等を併用することができる。
また、基材に粘着剤層を形成した粘着シートを製造する場合、本発明の粘着剤組成物を、そのまま用いて基材に塗布してもよいし、可溶性の有機溶媒に溶解させた後に、基材に塗布してもよい。該粘着剤組成物を、樹脂フィルム、ガラス等の基材に塗布した後、必要に応じて乾燥させることにより、これら基材表面に粘着剤層を形成した粘着シートを作製することができる。粘着層の厚みは、3〜100μmが好ましく、5〜50μmがより好ましい。
基材としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、アクリルフィルム、セルローストリアセテートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。
用いる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶剤:エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等のグリコール系溶剤:前記グリコール系溶剤のモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノイソプロピルエーテル、モノブチルエーテル等のエーテルアルコール系溶剤:前記グリコール系溶剤のジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル等のポリエーテル系溶剤:メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤等:ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤等が挙げられる。これらの中でも特に、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、イソプロピルアルコールが好ましく挙げられる。
粘着剤組成物の基材への塗布方法としては、具体的に、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、ダイコート、コンマコート法等が挙げられる。
粘着シートは、必要に応じて粘着面を保護する目的で、粘着剤層の表面にセパレーターを貼り合わせることが可能である。セパレーターとして用いる基材としては、紙やプラスチックフィルムがあるが、表面平滑性に優れる点からプラスチックフィルムが好適に用いられる。
該プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム等が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物及びそれを用いて作製した粘着シートは、プラスチック製品等に用いることができる。特に液晶ディスプレイ等に用いられる偏光板、波長板、光学補償フィルム、光拡散シート、反射シート等の光学部材表面を保護する表面保護フィルムとして用いることができる。
以下、本発明を、実施例によりさらに詳細に説明する。なお、本発明は実施例により、なんら限定されない。なお実施例中、「部」は「質量部」を表す。
(実施例1)
N−iso−プロピル−4−メチルピリジニウムクロライドと、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド酸を塩交換して、N−iso−プロピル−3−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドを作製した。
得られたN−iso−プロピル−3−メチルピリジニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド0.0023部とアクリル系粘着剤(綜研化学社製、SKダイン1811L、23質量%)99.99部とを混ぜ合わせ、粘着剤組成物を作製した。
(実施例2〜6)
実施例1に記載の粘着剤組成物中のN−iso−プロピル−4−メチルピリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミドの含有量を表1に対応するように代えた以外は実施例1と同様にして粘着剤組成物を作製した。
(実施例7〜13、比較例1〜5)
実施例1に記載のN−iso−ブチル−4−メチルピリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミドを表1に対応するオニウム塩化合物及び含有量に代えた以外は、実施例1と同様にして、粘着剤組成物を作製した。
<粘着シートの作製>
実施例1〜13、比較例1〜5より得られた粘着剤組成物を酢酸エチルで20質量%に希釈して粘着剤溶液を作製した。得られた粘着剤溶液を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み38μm)にバーコーターを用いて塗布し、120℃で3分間加熱して、厚さ20μmの粘着層を有する粘着シートを作製した。
<粘着剤形成物の作製>
実施例1〜13、比較例1〜5より得られた粘着剤組成物をそれぞれ40部と、ヘキサメチレンジイソシアネート(コロネートHX)1部を混ぜ合わせ、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み38μm)にバーコーターを用いて塗布し、120℃15分加熱して、厚さ20μmの粘着剤形成物を有するシートを作製した。
(剥離帯電圧の測定)
幅50mm、長さ100mmにカットした上記粘着シートを、アクリル基板に固定した偏光板の表面にハンドローラーを用いて圧着した。温度23℃、湿度50%で1日放置した後、自動取り巻き機にて剥離角度150°、剥離速度10m/minで剥離し、このときに発生する偏光板表面の電位を静電電位測定機(春日電機社製KSD−0103)にて測定した。なお、剥離帯電圧は、−0.2kV以上であることが好ましく、0.0kVであることが特に好ましい。
(電導度の測定)
粘着剤形成物の表面抵抗値を求めて、電導度を評価した。温度25℃、湿度60%における粘着剤形成物の表面抵抗値を、表面抵抗測定器(MCP−HT450 三菱化学社製)を用いて測定した。
剥離帯電圧と表面抵抗(電導度)の評価結果を表1に示す。
Figure 2014172951
表中の略語は以下の通りである。
TFSI:ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド
FSI:ビス(フルオロスルホニル)イミド
表1より、比較例1〜5よりも実施例1〜13の方が電導度及び剥離帯電圧に優れていることがわかる。
ピリジニウム化合物カチオンの中でも特にN−iso−プロピル−4−メチルピリジニウムカチオンが電導度に優れていることがわかる。
本発明の粘着剤組成物は、電導度及び剥離帯電圧に優れているので、液晶ディスプレイ部材の保護フィルム等へ適用できる。

Claims (3)

  1. 温度25℃において固体である下記一般式(A)又は(B)で表されるピリジニウム塩化合物と、アクリル系粘着剤と、を含有することを特徴とする粘着剤組成物。
    Figure 2014172951
    (式(A)又は(B)中、R、Rは、それぞれ炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基を示し、R、Rは、それぞれ炭素数1又は2のアルキル基を示し、Xはビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン又はビス(フルオロスルホニル)イミドを示す。)
  2. 温度25℃において固体である下記一般式(A)又は(B)で表されるピリジニウム塩化合物のカチオン部が、N−iso−プロピル−4−メチルピリジニウムカチオン、N−iso−プロピル−2−メチルピリジニウムカチオン、N−メチル−4−メチルピリジニウムカチオン、N−メチル−2−メチルピリジニウムカチオンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3. 粘着剤組成物中に、温度25℃において固体である一般式(A)又は(B)で表されるピリジニウム塩化合物を、0.01〜20質量%含有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
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