まず、本発明の実施例1における遊技用装置について、図1〜図9に基づいて説明する。図1に示すように、遊技店(遊技場)に設置される遊技機設置島100の前後面には、例えば、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1が長手方向に向けて複数並設されているとともに、パチンコ遊技機1と該パチンコ遊技機1に隣り合うパチンコ遊技機との間には、遊技用装置(台間遊技用装置)の一例である後述する空気清浄ユニット320を備えるユーティリティーユニット300やカードユニット400(外部機器)などが配設されている。また、ユーティリティーユニット300には、透明なアクリルボード600aからなる分煙ボード600(分煙板)が、正面側に突出して各パチンコ遊技機1の前方スペースを仕切るように配設されている。更に、パチンコ遊技機1の上方には、個々のパチンコ遊技機1に1対1に対応し、呼び出しボタンを備えた呼び出しランプ110が設置されている。
パチンコ遊技機1は、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた略円形状の遊技領域が形成されており、所定の打球発射装置から発射された遊技媒体としての遊技球がこの遊技領域に打ち込まれることで遊技が行われるようになっている。
カードユニット400は、パチンコ遊技機1の左側に隣接して配置され、遊技者が紙幣を挿入する紙幣挿入口401と、遊技者がプリペイドカード(図示略)を挿入するカード挿入口402と、該カード挿入口402に挿入されたプリペイドカードから読み出された度数や各種情報が表示される情報表示部403と、が設けられている。パチンコ遊技機1には、挿入中のプリペイドカードによる度数が存在する場合に遊技者に押圧操作されることで、所定数量のパチンコ球の貸出をパチンコ遊技機1に実施させる貸出スイッチ(図示略)と、遊技の終了時にてカードユニット400に受付中のプリペイドカードを返却させるための返却スイッチ(図示略)とが設けられている。
図3に示すように、ユーティリティーユニット300は、遊技機設置島100に設置固定される本体部を構成する縦長帯状の本体枠301と、本体枠301の上部に形成された引出口302を介して、本体枠301の内部に収納される収納位置(図3中実線位置参照)と該収納位置から引き出された引出位置(図3中1点鎖線位置参照)との間で、本体枠301に設けられた上方及び下方の案内レール380a,380bにより前後方向に移動可能に設けられた引出部310と、本体枠301の下部に凹設されたブックホルダ303と、引出部310に組付けられた空気清浄ユニット320に電源を供給する電源ユニット304と、飲料容器等を保持するドリンクホルダ620と、左隣りのパチンコ遊技機の間での煙の流動を抑制するための分煙ボード600と、から主に構成され、本実施例では、カードユニット400の左隣りに配設されている。
図2及び図3に示すように、ブックホルダ303は、ユーティリティーユニット300の下部側に設けられており、このブックホルダ303は、前面が開口する箱状に形成され、対応するパチンコ遊技機1に関する遊技情報や遊技店に関する情報等が掲載された冊子等を収納可能としている。尚、本実施例では、ユーティリティーユニット300の本体部は本体枠301のみにて構成されていたが、前面が開口する箱体と前面パネルとにより構成されていてもよい。
また、ドリンクホルダ620は、ユーティリティーユニット300の下部側に設けられており、このドリンクホルダ620は、本体枠301の前面から前方側に引き出せるように構成されたホルダ本体620aを有している。この本体枠301は、上下に延びる略板状をなす部材であり、ホルダ本体620aを引き出すと、ホルダ本体620aの右側面に設けられた保持フレーム621と載置板622とが右方側に揺動される。そして、載置板622に飲料容器等の底部を載置するとともに、保持フレーム621により飲料容器等の側周面を保持できる(図1参照)。なお、ホルダ本体620aを収納する際には、保持フレーム621と載置板622とを立設させた状態にして本体枠301に押し込むようにする。
また、分煙ボード600は、ユーティリティーユニット300の正面視において左側に、分煙ボード600の後端部分(ユニットの内方側端部分)を引き出して、分煙ボード600の突出量を調整できるようにスライド自在に設けられている(図1参照)。この分煙ボード600は、左隣りにあるパチンコ遊技機(図示略)を使用している遊技者が喫煙をした際に、その煙が、ユーティリティーユニット300が対応するパチンコ遊技機1を使用している遊技者まで流れてくることを抑制するために設けられる。
図2及び図3に示すように、分煙ボード600は、本体枠301の前面から前方に突出しており、分煙ボード600の上部側は大きく前方に突出しているが、分煙ボード600の下部側は切り欠かれて突出長が小さくなっている。なお、分煙ボード600の上端は、後述する空気清浄ユニット320の送出口315よりも上方位置に配置され、空気清浄ユニット320の送出口315から吹き出す清浄な空気を遊技者に案内することができる。また、分煙ボード600は、アクリルボード600aの外周縁を保持するボードフレーム601を有し、分煙ボード600を引き出すときに把持する把手部材602(連結部材)によりボードフレーム601とアクリルボード600aとが強固に連結されている。
更に、ボードフレーム601には、アクリルボード600aの端縁に沿って複数配置されたLEDランプで構成されるボードランプ部601a(発光手段)が内蔵されている。このボードランプ部601aを点灯させることで、アクリルボード600aの端縁から光が入射され、アクリルボード600a全体が発光しているように見えるようになる。なお、ボードランプ部601aの点灯制御は、後述する充電ユニット200の制御部213により行われる。
次に、空気清浄ユニット320の構造について図2〜図5を参照して説明する。空気清浄ユニット320は、ユーティリティーユニット300の上部側に設けられており、遊技者の顔面付近に清浄な空気を供給できるようになっている。
図3及び図4に示すように、引出部310は、前後方向に向けて立設される側面視横長長方形状をなす金属製のベース板311と、ベース板311の前端辺に取り付けられ引出口302を開閉可能な開閉パネル312と、ベース板311の左側面に組付けられる空気清浄ユニット320と、ベース板311の後部に組付けられるロックユニット350と、から主に構成されている。
また、引出部310には、下方の案内レール380bの前部に設けられた係止片(図示略)に形成される係止フック313が設けられており、引出部310が収納位置に位置したときに係止フック313が係止片(図示略)を乗り越えてその後端に係止され、引出位置への移動が規制されるようになっている。尚、係止フック313は、開閉パネル312の下部に設けられた解除フック314を押し上げることで係止片(図示略)への係止状態を解除して収納位置から引出しできるようになっている。
開閉パネル312は、収納位置において引出口302を閉鎖可能な大きさを有し、前面下部には縦長帯状の送出口315が形成されている。また、送出口315の上方位置には、空気清浄ユニット320の電源スイッチ316が設けられている。
図4に示すように、空気清浄ユニット320は、ベース板311の左側面に配置される箱状に形成された筐体321を備えており、この筺体321内には、送風機としてのブロア322と、このブロア322から前方に向けて延設され送出口315に連通するエアダクト323と、ブロア322の前側に隣接して配置されるイオン発生機324が収容されている。
ブロア322は、左側面に吸引口(図示略)を有するとともにエアダクト323の先端に送出口315を有している。筐体321の左側面におけるブロア322に対応する箇所には、複数の縦長スリットからなる吸引口(図示略)が形成されているとともに、その吸引口の外面には、フィルタ326を上方から装着可能とするポケット部327が形成されている。ポケット部327は、空気が挿通可能となるように格子状に形成され、複数の縦長スリットからなる吸引口325が形成されている。
また、筐体321の左側面におけるポケット部327の前側には、イオン発生器324及びエアダクト323の一部を開放する開口(図示略)が形成されており、該開口の左側辺を中心として回動可能に設けられた開閉扉328により閉鎖可能とされている(図5(B)参照)。
このような構成において、ブロア322を作動させると、吸引口325からブロア322内に空気が吸入され、エアダクト323内に空気が吐出される。また、エアダクト323内は2つの通路に分割されており(図示略)、それぞれの通路に吐出された空気にマイナスイオン及びプラスイオンが別個に放出され、これにより空気は浄化された後に送出口315から送出されるようになっている。
尚、本実施例の空気清浄ユニット320は、イオン発生器324を有していたが、空気を清浄化しうるものであれば、必ずしもイオン発生器324を備えていなくてもよい。
これらブロア322、フィルタ326、イオン発生器324を有する空気清浄ユニット320は、ベース板311の左側面に配設されている。つまり、本実施例では、ユーティリティーユニット300は、対応するパチンコ遊技機1の左側に配設されていることで、空気清浄ユニット320は、阻害板としてのベース板311を挟んで対応するパチンコ遊技機1と反対側(左側)に、吸引口325が左側に臨むように配設されている。
よって、対応するパチンコ遊技機1から放出された熱を吸引しにくくなるので、送出口315から送出される空気が熱くなることが防止される。また、ブロア322、フィルタ326、イオン発生機324など、清掃や点検等のメンテナンス作業が必要となるメンテナンス部品は、ベース板311を挟んで対応するパチンコ遊技機1と反対側(左側)に配設されている。
また、筐体321の上面におけるイオン発生機324の上方位置からは、電源ユニット304に接続される電源ケーブルや電源スイッチ316に接続されるケーブルC1が延出されている。更に、空気清浄ユニット320の後部は、上下の固定ネジ351によりベース板311の後部に固定されている。
図4に示すように、ロックユニット350は、ベース板311の後部に固定される上下方向に延びる固定部材352と、該固定部材352の上部に設けられた左右方向を向く揺動軸354を中心として揺動可能に設けられる規制部材353と、から主に構成されている。尚、これら固定部材352及び規制部材353は金属板にて構成されている。
固定部材352の上下方向の略中央前側には、左側に屈曲する支持片357が略水平に形成されている。また、支持片357の上方位置には、左側に屈曲する規制片358が略水平に形成されている。また、固定部材352の左側面上部には、揺動軸354が突設されている。
規制部材353は、前後方向を向く水平なベース部353aと、ベース部353aの後縁から下方に垂下される垂下片353dと、ベース部353aの前端左側から上方に向けて延設された後、前側に向けて略水平に屈曲する解除操作片353eと、が形成されている。
垂下片353dと支持片357とは、引張バネ359を介して連結されており、規制部材353は、左側面視で揺動軸354を介して反時計回り方向に付勢されている。このように引張バネ359を介して付勢された規制部材353は、ベース部352aが略水平姿勢となった状態で規制片358に当接することにより揺動が規制されるようになっている。
このようにロックユニット350は、規制部材353のベース部353aが略水平姿勢となり規制片358に当接され、軸支片353bの前端辺である規制辺353fが垂直に起立する規制位置となる規制状態と、規制状態において解除操作片353eを下方に押圧操作することにより規制部材353を揺動軸354を中心に揺動させて、規制辺353fの下端が後方に傾倒する解除位置となる規制解除状態と、に変化可能に構成されている。
このように構成されたロックユニット350は、ベース板311の後部に固定ネジ351を介して固定される。固定された状態において、ベース部353aの上方で軸支片353bの前位置に、基部311aの左側面後部から屈曲形成されたケーブル支持片360が配置される。ケーブル支持片360は、ケーブルC1,2の配線側コネクタCN1を支持するとともに、該ケーブル支持片360に形成された接続開口を介して配線側コネクタCN1の接続口が後面側に臨むように配線側コネクタCN1を支持する。この配線側コネクタCN1には、後側からケーブルC3の配線側コネクタCN2が接続される。
次に、空気清浄ユニット320のメンテナンス作業状況の一例を、図4及び図5に基づいて説明する。
空気清浄ユニット320のメンテナンス作業を行う場合、まず、解除フック314を上方に押圧して係止フック313による係止状態を解除したまま、開閉パネル312を把持して引出部310を手前側に引き出す。
図5(A)に示すように、引出部310が収納位置から引出位置まで引き出された状態において、空気清浄ユニット320の左側面が、ユーティリティーユニット300の左側に隣接配置された分煙ボード600の右側面に近接した状態で対向配置される。つまり、引出部310が案内レール380a,380bに支持されている状態では、収納位置から引出位置まで引き出される間、ブロア322、吸引口325、フィルタ326、イオン発生機324などが分煙ボード600の右側面に近接しているため、ポケット部327からフィルタ326を取り出したり、開閉扉328を開放してイオン発生機324を取り出すことが困難となる。ここで、引出口302の上部に露呈している解除操作片353eを押圧操作して、引出部310を案内レール380a,380bから抜き出す。
図4(B)に示すように、引出位置においては、規制部材353が起立位置にあることで軸支片353bの規制辺353fが起立しているため、この規制辺353fが案内レール380a(図3参照)の後端辺に当接されることで、引出部310の前方への移動が規制され、案内レール380a,380bからの抜脱が規制されるようになっている。また、解除操作片353eは、引出口302の上部に前面側から操作可能に配置される。
引出位置において解除操作片353eを下方に押圧操作すると、規制部材353は揺動軸354を中心として揺動する。これにより、軸支片353bの規制辺353fの下端が後側に傾倒することで、規制辺353fが案内レール380aよりも下方に位置して案内レール380aによる規制辺353fの規制が解除され、軸支片353bが案内レール380aの下方を通過可能となる。こうして、引出部310が案内レール380a,380bから抜脱される。
図5(B)に示すように、引出部310を案内レール380a,380bから抜脱した状態において、ケーブルC3は、配線側コネクタCN2を介してケーブルC1,C2の配線側コネクタCN1に接続されたまま引き出される。つまり、ケーブルC3は引出部310を本体枠301の外部に引き出すのに必要な余剰長さを有しているため、引出部310を案内レール380a,380bから抜脱する際に配線側コネクタCN1,2の接続を解除することなく、そのままケーブルC3を引き出すことができる。
また、ケーブルC3は、引出部310のベース板311の上部に形成されたケーブル支持片360により支持された配線側コネクタCN1に接続されているので、引出や収納の際にケーブルC3が暴れて引出部310の引出しに悪影響を及ぼすことが防止されている。
また、ケーブルC3は、下方に配置された電源ユニット304に接続されている。よって、配線側コネクタCN2から規制部材353の揺動軸354とベース部353aとの間を挿通して後方に延出されたケーブルC3は、下方に向けて緩やかに湾曲するように垂れ下がる。ここで、ケーブルC3は、下方の案内レール380bから上方に離れた引出部310の上部において配線側コネクタCN1に接続されているとともに、解除操作片353eを操作したときに、ベース部353aの後端によりケーブルC3が下方から上方に向けて押し上げられるため、引出しの際にケーブルC3が垂れ下がり下方の案内レール380bなどに引っかかるまたは案内レール380bの潤滑油等で汚れることが防止される。
図5(B)に示すように、引出部310を案内レール380a,380bから抜脱することで、引出部310を分煙ボード600から引き離すことができ、また、引出部310の左側面が手前側に見えるように該引出部310の姿勢を変更することができるため、ブロア322、吸引口325、フィルタ326、イオン発生機324など、清掃や点検、交換作業が必要なメンテナンス部品のメンテナンス作業等を、分煙ボード600から離れた位置で容易に行うことができる。
次に、充電ユニット200の構成について図1〜図3、図6及び図7を参照して説明する。充電ユニット200は、遊技者が携行する携帯電話機やスマートホン(SP)等の携帯電話端末SPを充電することができる。
また、本実施例の携帯電話端末SPは、電話若しくは電子メール等の着信があった場合に、公知の着信報知機能、例えば、着信音を鳴らす機能や、表示画面に報知画像を表示する機能や、LEDランプを点灯する機能を有するとともに、内蔵された小型モータを駆動して携帯電話端末SP自体を振動させることで、着信の報知を行う振動報知機能(バイブレーション機能)を有している。更に、公知の非接触充電方式であるワイヤレス充電器を用いて充電が可能な受電機能を有している。この受電機能は、後述する電磁界発生器211から供給される電力を、携帯電話端末SPに内蔵された受電コイルを用いて受電できる機能である。尚、これら受電コイルは、電池パックとは個別に設けられていても良いし、電池パックの一面に電池パックとともに設けられていても良い。
また、受電コイルにて受電された電力は、充電のみに使用されるのではなく、充電中において携帯電話端末SPが動作するためにも使用されるので、これら充電中に着信があった場合には、受電コイルにて受電される電力が大きく変化することになる。
なお、携帯電話端末SPは、公共の場においては、着信音を鳴らす機能を停止しつつ、振動報知機能のみを用いて着信を報知する状態、所謂マナーモードの状態で携行されることが多いので、該マナーモードの状態が遊技場においても変更されずに維持されている場合が多いので、以下の説明においても、携帯電話端末SPがマナーモードの状態になっていることを前提として説明する。
図1に示すように、充電ユニット200は、ユーティリティーユニット300における上下方向の略中央位置に設けられている。なお、前述のカードユニット400の情報表示部403も、カードユニット400における上下方向の略中央位置に設けられており、この情報表示部403と充電ユニット200とが左右に並んで配置される。
図6に示すように、充電ユニット200には、前面が開口する箱状に形成されて携帯電話端末SPを収容できる収容ポケット部201を有している。この収容ポケット部201には、携帯電話端末SPを載置するために正面視で略L字状に形成された載置部202が形成されている。この載置部202は、携帯電話端末SPを立て掛けられるように若干傾斜されて立設された立設面と底部側の底面とを有しており、載置部202の立設面には、後述する電磁界発生器211が内蔵されるとともに、載置部202の底面には、後述する振動検出部214(振動検出手段)が内蔵されている。
また、箱状をなす収容ポケット部201は、奥行側(後方側)に行くに従って若干下方に傾斜している(図2参照)。そのため携帯電話端末SPを収容ポケット部201に収納する際に、収納し易くなっているとともに、収容ポケット部201に収容された携帯電話端末SPが不用意に収容ポケット部201から脱離しないようになっている。
更に、充電ユニット200は、収容ポケット部201の上部位置に、該収容ポケット部201に収容された携帯電話端末SPが、充電中、充電完了、または着信中であるかの各種情報を示す情報表示器203を有している。この情報表示器203は、LED基板203aを内蔵し、該LED基板203aに設けられた複数のLEDランプ203bを点灯させることで、各種情報を表示できるようになっている。これらのLEDランプ203bの点灯及び消灯は、その前面の「充電中」、「充電完」、「着信中」の各表示に応じて制御される。なお、この情報表示器203は、遊技者が注目するカードユニット400の情報表示部403の近傍に配置されるため(図1参照)、遊技者が情報表示器203の状態を注目し易くなっている。
図7は、本実施例に用いたユーティリティーユニット300のブロック図である。前述した充電ユニット200及び空気清浄ユニット320は、共通の電源ユニット304から電力の供給を受けている。
そして、充電ユニット200は、携帯電話端末SPに非接触にて充電電力を電界結合方式による電界電力にて供給する電界発生器211(非接触電力伝送手段)を有している。なお、電界発生器211は、電界発生用の給電コイルを内蔵している。この電界発生器211を駆動する駆動回路212、及び該駆動回路212を制御する制御部213や、この制御部213及び電界発生器211に電力を供給する電力回路210が内蔵されている。
電力回路210は、電源ユニット304に接続されて、該電源ユニット304から所定電圧の直流電力を電界発生器211の動作電圧に変換して供給する回路である。尚、制御部213は、携帯電話端末SPが載置部202に置かれたこと、つまり携帯電話端末SPが電界発生器211に近接したことを、電界発生器211内の図示しないセンサによって定期的(例えば、1秒毎)に検知し、該検知結果に基づいて電界発生器211の動作開始または動作停止の制御を行う。
また、本実施例では、駆動回路212が電磁界発生器211を通じて供給している電力の情報である供給電力情報を制御部213に対して出力可能になっている。なお、後述する着信報知処理では、制御部213は、駆動回路212に対して供給電力情報の出力要求を出力し、該出力要求の入力に応じて駆動回路212が制御部213に供給電力情報を出力するようになっている。
本実施例では、上記したように、公知の非接触充電方式である、電磁誘導方式、電界結合(共鳴型)方式、電波受信方式のうち、電界結合方式を採用しており、これら非接触充電方式の技術としては、実用化されているワイヤレス充電器「eZone」(米国クアルコム社商品名)等の技術を好適に使用することができる。
つまり、この電界結合方式は、電波受信方式に比較して送信できる電力が大きいので充電に要する時間を短くできるとともに、電磁誘導(型)方式のように、仮に充電時に金属であるパチンコ玉やスロットマシンのメダル等が携帯電話端末SPとの間に誤って介在したとしても、該パチンコ玉やメダルが発熱してしまう危険性がないので、金属の遊技媒体を使用する遊技場において非接触充電を行う方式として好適であることによるが、本発明はこれに限定されるものではなく、電界結合方式ではなく電磁誘導(型)方式を採用しても良いし、これら電磁誘導(型)方式と電界結合(型)方式等、複数の方式を併用して、携帯電話端末SP(または携帯電話機等)が対応している方式を特定して、該特定した方式にて充電を実施するようにしても良い。
また、制御部213には、載置部202に設けられる振動検出部214が接続されている。この振動検出部214は、載置部202にて振動が生じた場合、例えば、収容ポケット部201に収容された携帯電話端末SPに着信があり、振動報知機能により携帯電話端末SP自体が振動して、その振動が載置部202に伝達された場合に、該振動を検出するようになっている。なお、振動検出部214が載置部202における振動を検出すると、振動検出情報が制御部213に入力される。
また、制御部213には、前述した情報表示器203や分煙ボード600のボードランプ部601aが接続されており、制御部213は、これら情報表示器203やボードランプ部601aの点灯制御を行う。更に、制御部213には、カードユニット400に信号を出力するための信号出力部215が接続されている。
また、制御部213は、各種処理に応じてカードユニット400に信号を出力するようになっており、例えば、後述する着信報知処理において携帯電話端末SPが着信中であると判定された際には、カードユニット400に着信信号を出力する。そして、着信信号が入力されたカードユニット400では、遊技者に対して携帯電話端末SPに着信があることを報知する着信報知画面を情報表示部403に表示する(図9(a)参照)。
なお、制御部213は、駆動回路212に対して供給電力情報の出力要求を出力し、該出力要求の入力に応じて駆動回路212が制御部213に供給電力情報を出力し、該供給電力情報に基づいて制御部213(充電完了判定手段)は、携帯電話端末SPの充電が完了したか否かを判定する充電完了判定処理を実行するようになっている。尚、供給電力情報には、携帯電話端末SPに供給される電力値の情報や、携帯電話端末SPが載置されているか否かの情報や、携帯電話端末SPへの充電中か否かの情報や、充電量等の情報が含まれており、該充電中か否かの情報に基づいて充電が完了したか否かを判定することができる。
そして、制御部213は、充電完了判定処理において携帯電話端末SPの充電の完了を判定したときに、カードユニット400に充電完了信号を出力する充電完了報知処理を実行するとともに、情報表示器203における「充電完」の点灯を開始する。なお、充電完了信号が入力されたカードユニット400では、遊技者に対して携帯電話端末SP(携帯電話端末)の充電が完了したことを報知する着信報知画面を情報表示部403に表示する(図9(b)参照)。
次に、充電ユニット200の制御部213が実行する着信報知処理について図8を参照して説明する。図8は、本実施例において制御部213が、タイマ割り込みが発生する所定期間(例えば10ミリ秒)毎に実行する着信報知処理を示すフロー図である。
着信報知処理において制御部213は、まず、駆動回路212に対して、電磁界発生器211を通じて供給している電力の情報である供給電力情報の出力要求を出力して、供給電力情報を取得する。
駆動回路212は、制御部213からの出力要求に応じて、その時点において電磁界発生器211を通じて供給している電力値の情報を含む供給電力情報を出力する。
尚、供給電力情報には、電力値の情報だけではなく、例えば、携帯電話端末SPが載置されているか否かの情報や、携帯電話端末SPへの充電中か否かの情報や、充電量等の情報が含まれていても良い。
また、本実施例では、電力値の情報自体を駆動回路212から出力するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの情報としては、電力を特定可能な情報であれば良く、具体的には、出力要求が出力された時点において電磁界発生器211に供給されている電流値と電圧値の情報であっても良いし、電磁界発生器211に供給されている電圧値が所定の一定電圧に制御されている場合には電流値のみの情報であっても良いし、電磁界発生器211に供給されている電流値が所定の一定電流に制御されている場合には電圧値のみの情報であっても良い。
次に、制御部213は、着信報知タイマがカウント中であるか否か、つまり、着信報知を実行中であるか否かを判定する(ステップS101)。
ここで、着信報知を実行中である場合には(ステップS101;Y)、ステップS110に進んで、後述するステップS135にて着信報知の開始時にセットされる着信報知の実施期間を計時するための着信報知タイマを−1する。
そして、制御部213は、ステップS111にて、該減算後の着信報知タイマがタイマアップしたか否かを判定する。着信報知タイマがタイマアップしていない場合には(ステップS111;N)、後述するステップS106に進む。一方、着信報知タイマがタイマアップしている場合には、ステップS112に進んで、着信信号の出力を終了するとともに、情報表示器203における「着信中」の点灯を消灯するとともに、分煙ボード600のボードランプ部601aの点灯を消灯して着信報知を終了した後(ステップS113)、ステップS106に進む。
また、着信報知を実行中でない場合には(ステップS101;N)、携帯電話端末SPを充電中であるか否かを判定する。尚、本実施例では、携帯電話端末SPを充電中であるか否かの判定を電界発生器211にて伝送される電力にもとづいて判定する。携帯電話端末SPを充電中であるか否かは、充電の開始時にセットされ、充電の完了時にクリアされる充電中フラグがセットされているか否かにより判定すれば良い。
携帯電話端末SPを充電中でない場合には(ステップS102;N)、ステップS120に進み、カウント中のタイマ(後述する振動検出待ちタイマ、振動継続判定タイマ)があれば、当該カウント中のタイマをクリアしてステップS106に進む。尚、本実施例では、上記したようにステップS120を実行することで、例えば、充電が完了して充電中ではなくなったときにカウント中のタイマをクリアすることで、充電が完了した時点をまたいだ着信の判定を実行しないようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらステップS120の処理を実行しないことで、充電が完了した時点をまたいだ着信の判定を実行するようにしても良い。
携帯電話端末SPを充電中である場合には(ステップS102;Y)、ステップS103に進んで、振動継続判定タイマがカウント中であるか否か、つまり、検出した振動が、携帯電話端末SPの振動報知機能(バイブレーション機能)のように、所定の期間に亘って連続している振動であるか否かを判定中であるか否かを判定する。
振動継続判定タイマがカウント中である場合には(ステップS103;Y)、ステップS131に進み、振動検出部214によって振動が検出されているか否かを判定する。
ステップS131において振動が検出されていない場合には、カウント中の振動継続判定タイマをクリアして振動継続判定タイマのカウントを終了した後、ステップS106に進む。
一方、ステップS131において振動が検出されている場合には、ステップS133に進み、振動継続判定タイマを−1するとともに、該減算後の振動継続判定タイマがタイマアップしたか否かを判定する。
振動継続判定タイマがタイマアップしていない場合には(ステップS134;N)、ステップS106に進み、振動継続判定タイマがタイマアップした場合には(ステップS134;Y)、着信有りと判定してステップS135に進んで、着信報知タイマをセットするとともに、着信がある旨の着信信号(着信情報)のカードユニット400への出力を開始する。この着信信号によってカードユニット400では、図9(a)に示すように、情報表示部403に着信中であることを報知する着信表示が開始される(ステップS136)。尚、該着信表示は、着信信号の出力が終了したときに終了されて通常の表示に戻るようになっている。
そして、ステップS137に進み、制御部213は、情報表示器203における「着信中」の表示の点灯を開始して着信報知を開始するとともに、分煙ボード600のボードランプ部601aの点灯を開始して着信報知を開始した後、ステップS106に進む。
また、ステップS103においてN、つまり、振動継続判定タイマがカウント中でない場合には、振動検出待ちタイマがカウント中であるか否か、つまり、振動検出待ち状態であるか否かを判定する。
振動検出待ちタイマがカウント中である場合には、ステップS140に進み、振動検出部214によって振動が検出されているか否かを判定する。
ステップS140において振動が検出されていない場合には、ステップS141に進んで、振動検出待ちタイマを−1してステップS106に進む。尚、これら振動検出待ちタイマがタイマアップした場合には、該振動検出待ちタイマがタイマアップするまでの間に振動が検出されなかったこととなり、既に振動検出待ちタイマがタイマアップしていることで、振動検出待ちタイマがカウント中ではなくなってステップS104ではNと判定されるので、該振動検出待ちタイマをクリアすることなくステップS106に進めば良い。
一方、ステップS140において振動が検出された場合には、ステップS142に進んで、該検出された振動が、携帯電話端末SPのバイブレーション機能による所定時間継続する振動であることを判定するための振動継続判定タイマをセットしてステップS106に進む。
尚、これら振動継続判定タイマにセットされる期間としては、該期間が短いと、対応するパチンコ遊技機1における遊技球の発射等による振動や遊技者がカードユニット400を操作することに伴う振動等を携帯電話端末SPのバイブレーション機能による振動と混同してしまうことが考えられ、また、該期間が長いと、携帯電話端末SPの機種によって、バイブレーション機能による振動時間が異なるので、例えば、0.5〜2.0秒の範囲のうちから適宜な期間を設定すれば良く、本実施例では、1.0秒を設定している。
また、制御部213は、ステップS104においてN、つまり、振動検出待ちタイマがカウント中でない場合には、前回のタイマ割り込み時において後述するステップS106にて記憶される、ステップS100にて取得した供給電力情報から特定される供給電力と、今回のタイマ割り込み時においてステップS100にて取得した供給電力情報から特定される供給電力との差が規定幅以上であるか否か、つまり、供給電力が規定幅以上に急激に変化したか否かを判定する(ステップS105)。
尚、これら規定幅としては、該規定幅が過度に小さいと着信時以外において携帯電話端末SPが動作するときの電力の変化を着信時の電力の変化として捕らえてしまう一方、該規定幅が過度に大きいと着信時の電力の変化を捕らえることができずに見逃してしまうことになるとともに、携帯電話端末SPの機種によってもこれらの電力が異なるので、各機種の携帯電話端末SPにおいて着信が発生したときに生じる電力の変化の大きさのうちで、最も少ない電力の変化の幅または該変化よりも若干少ない幅を設定すれば良い。
また、制御部213(電力変化検出手段)は、供給電力が規定幅以上に急激に変化した場合には、ステップS150に進んで振動検出待ちタイマをセットした後、ステップS106に進み、供給電力が規定幅以上に急激に変化していない場合には、ステップS150を経由することなくステップS106に進む。
尚、ステップS150においてセットされる振動検出待ちタイマとしては、該振動検出待ちタイマにより計時される期間が過度に短いと、着信があってからバイブレーション機能が動作するまでに時間を要する機種について、振動の検出が適切に判断されなくなってしまう一方、該振動検出待ちタイマにより計時される期間が過度に長いと、携帯電話端末の振動以外による振動を携帯電話端末の振動と誤って判定してしまう可能性が高くなってしまうので、各機種において着信からバイブレーション機能が作動して振動が開始されるまでの時間のうち、最も短い期間または該最も短い期間よりも若干短い期間を設定すれば良く、本実施例では、0.5秒を設定している。尚、上記した条件を満たすものであれば、0.5秒以外の期間を設定しても良いことは当然である。
ステップS106においては、制御部213は、ステップS100にて取得した供給電力情報を、既に記憶されている供給電力情報に上書き(更新記憶)して、当該着信報知処理を終了する。
以上説明したように、本発明の実施例1としてのユーティリティーユニット300にあっては、制御部213が図8に示す着信報知処理のステップS105において供給電力の差が規定幅以上である場合に進むステップS150において振動検出待ちタイマをセットした後に、ステップS140において振動検出部214によって振動が検出されているか否かを判定し、振動が検出された場合に振動継続判定タイマをセットし、ステップS134において振動継続判定タイマが所定期間継続して振動継続判定タイマがタイマアップしたときに携帯電話端末SPの着信を判定することで、駆動回路212(電力変化検出手段)により検出した電力の規定幅(所定幅)よりも大きな変化と振動検出部214(振動検出手段)により検出した携帯電話端末SPの振動とにもとづいて着信の判定をおこなうので、誤って携帯電話端末SPの着信を判定してしまうことを著しく低減でき、遊技者に対して的確に着信を報知できる。
また、本実施例1にあっては、制御部213(着信報知処理手段)は、着信報知処理として遊技者が目視可能な着信表示を表示するための処理、つまり情報表示器203における「着信中」の表示の点灯を開始して着信報知を実行することで、遊技場内の騒音に影響されることなく、遊技者に着信を報知できる。
また、本実施例1にあっては、制御部213(着信報知処理手段)は、着信があると判定したときに、着信がある旨の着信信号(着信情報)のカードユニット400への出力する出力処理を行うことで、着信の報知機能を有するカードユニット400(外部機器)においても着信の報知を実行できるので、遊技者により確実に着信を報知できる。
また、本実施例1にあっては、載置部202に載置された携帯電話端末SPの充電中か否か、及び充電が完了したか否かを、電界発生器211にて伝送される電力にもとづいて判定し、制御部213(着信報知処理手段)は、充電が完了したと判定されたときに、遊技者に対して充電が完了した旨を報知することで、遊技者は、携帯電話端末SPの着信のみならず、充電の完了も把握できるようになるので、遊技者の利便性を高めることができる。なお、載置部202に重量センサ(圧力センサ)等を設け、この重量センサ等が携帯電話端末SPの重さを検知したときに、携帯電話端末SPが載置部202に載置されていると判定し、重量センサ等により携帯電話端末SPの重さを検知し、かつ電界発生器211にて伝送される電力にもとづいて充電が完了したと判定されたときに、遊技者に対して充電が完了した旨を報知するようにしてもよい。
また、本実施例1にあっては、制御部213(着信判定手段)は、駆動回路212(電力変化検出手段)により電力の所定幅よりも大きな変化を検出してから所定期間内に振動検出部214(振動検出手段)により振動を検出したときに、載置部202に載置された携帯電話端末SPの着信を判定し、振動検出部214により振動を検出した後に、駆動回路212により電力の所定幅よりも大きな変化を検出したときは、携帯電話端末SPの着信と判定しないことで、ユーティリティーユニット300(遊技用装置)に近接するパチンコ遊技機1等から伝達される振動等によって、着信の判定が不正確になってしまうことを防ぐことができる。
なお、本実施例1では、制御部213(着信判定手段)は、駆動回路212(電力変化検出手段)により電力の所定幅よりも大きな変化を検出してから所定期間内に振動検出部214(振動検出手段)により振動を検出したときに、載置部202に載置された携帯電話端末SPの着信であると判定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、振動検出部214により振動を検出した後に、駆動回路212により電力の所定幅よりも大きな変化を検出したときに、載置部202に載置された携帯電話端末SPの着信である判定してもよい。更に、駆動回路212による電力の所定幅よりも大きな変化の検出と、振動検出部214による振動の検出と、が同時に生じた場合であっても、載置部202に載置された携帯電話端末SPの着信である判定をしてもよい。
また、本実施例1にあっては、隣り合うパチンコ遊技機1間での煙の流動を抑制するための分煙ボード600(分煙板)を備え、制御部213(着信報知処理手段)は、着信報知処理として分煙ボード600に設けられたボードランプ部601a(発光手段)を発光制御させる処理を実行することにより遊技者に対して着信を報知することで、遊技者の近傍に配置され、かつ大きな面積を有する分煙ボード600を用いて携帯電話端末SPの着信を報知できるので、遊技者が着信の報知に気づき易くなる。
また、本実施例1にあっては、引出位置において遊技用装置である当該ユーティリティーユニット300において対応するパチンコ遊技機1と反対側にある障害物である分煙ボード600が邪魔になってメンテナンス部品であるブロア322、吸引口325、フィルタ326、イオン発生機324などのメンテナンス作業が困難またはできない場合でも、解除操作片353eを操作して規制部材353を非規制状態から規制状態とすることで、引出部310を案内レール380a,380bから抜脱できるようになり、これにより上記メンテナンス部品を分煙ボード600から離すことができるため、上記メンテナンス部品のメンテナンス作業を容易に行うことができる。尚、本実施例1では、メンテナンス部品のメンテナンス作業を容易に行うために、空気清浄ユニット320を上記した特徴ある機構にて取り出しできるようにしているが、これらの機構を充電ユニット200に適用して、充電ユニット200内部のコイル等のメンテナンスを容易に実施できるようにしても良い。
なお、本実施例1では、ユーティリティーユニット300に充電ユニット200が設けられる構成になっているが、充電ユニット200をカードユニット400に設ける構成であってもよい。
なお、本実施例1では、充電ユニット200の情報表示器203、及びカードユニット400の情報表示部403の双方を用いて、携帯電話端末SPに着信中があることの報知を行うようにしているが、充電ユニット200の情報表示器203のみを用いて携帯電話端末SPに着信中があることの報知を行うようにしてもよいし、カードユニット400の情報表示部403のみを用いて携帯電話端末SPに着信中があることの報知を行うようにしてもよい。
なお、ユーティリティーユニット300と、ユーティリティーユニット300を管理する管理サーバとを通信可能に接続し、ユーティリティーユニット300の充電ユニット200における携帯電話端末SPの充電状況、例えば、供給電力情報等を管理サーバに送信し、該管理サーバにて図8に示す着信報知処理を実行するようにしてもよく、該管理サーバを本発明の遊技用装置として構成してもよい。
次に、実施例2における遊技用装置としての各台計数ユニット1300について図10〜図17を参照して詳述する。なお、実施例2におけるパチンコ遊技機1の構成は、実施例1のパチンコ遊技機1と同一構成なので重複する説明を省略する。
前述の実施例1では、遊技者が所有する携帯電話端末SPが、ユーティリティーユニット300に設けられた充電ユニット200により充電されるようになっているが、実施例2では、遊技用装置としての各台計数ユニット1300が、充電ユニット200’を有しており、この各台計数ユニット1300の充電ユニット200’により携帯電話端末SPの充電が行える。
図10に示すように、パチンコ遊技機1の左隣りには、会員カードを受付けて、会員が所有する貯玉を払い戻して再プレイを行うための再プレイ処理や、対応するパチンコ遊技機1における遊技にて獲得された獲得玉数である持ち玉を計数する獲得玉数計数処理や、持ち玉を再度遊技に使用するために対応するパチンコ遊技機1から払い出させるための払い出し処理や、プリペイドカードであるビジターカードやプリペイド機能を有する会員カードを受付けて、該受付けたビジターカードや会員カードに記憶されているデータから特定されるプリペイド残額や受付けた現金(紙幣)の金額をパチンコ玉の貸し出しに使用するための貸し出し処理や、現金(紙幣)や携帯電話端末SPに記憶されている電子マネー額を使用してビジターカードや会員カードのプリペイド残額に残額を加算する入金処理等を行う各台計数ユニット1300が設けられている。この各台計数ユニット1300に実施例1の充電ユニット200と同様の充電ユニット200’が設けられている。つまり、本実施例2における各台計数ユニット1300は、プリペイドカード(ビジターカード)や紙幣が挿入されることによって球貸しを行う実施例1におけるカードユニット400の機能も兼ね備えている。よって、本実施例2において使用される会員カードとしては、プリペイドカード機能を備えたものを使用することができる。
各台計数ユニット1300の制御ユニット1328とパチンコ遊技機1とは、図12に示すように、貸し出し処理や持ち玉や貯玉の払い出し処理における遊技球の払い出しに伴う各種のデータ(払出関連データ)を送受可能に接続されているとともに、パチンコ遊技機1に設けられている図示しない情報出力基板と信号ケーブルを介して接続されており、該パチンコ遊技機1から出力される大当り信号、確変中信号、時短中信号、賞球信号、始動信号が入力可能に接続されている。
さらに、各台計数ユニット1300には、流入口シャッタ1406、獲得玉計数器1407、充電ユニット200’、紙幣識別ユニット1410が制御ユニット1328に接続されている。
また、各台計数ユニット1300の前面には、図10に示すように、フルカラーLEDにより構成されて複数の色に点灯することで各台計数ユニット1300の状態等を報知可能とされた多機能ランプ1301等の各種表示部と、装置前面より装置前方側に突出形成された突出部1305、会員カードを挿入するためのカード挿入口1309が設けられている。
この各台計数ユニット1300の前面に設けられたカード挿入口1309は、各台計数ユニット1300の下方位置に内蔵されるカードリーダライタ1327(図12参照)のカードスロットに連設されており、このカード挿入口1309を介してプリペイドカード(ビジターカード)や会員カードをカードスロットに挿入可能とされている。
また、カードリーダライタ1327は、カード挿入口1309から挿入される会員カード並びにビジターカードに記録されている(会員)カードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し並びに書き込みを行うとともに、その内方側端部位置に、発行に使用するビジターカード(回収したカードを含む)貯留する図示しない貯留部を有しており、該貯留部に貯留されたカードを発行可能とされている。
会員カードには、種々のデータを記憶するための不揮発性メモリと、これら記録情報の書き換えや読み出しを実施するとともに、外部のリーダライタ装置との非接触通信を実施する制御部とを有するICチップが搭載されたICカードを使用しており、これら会員カードには、個々のカードを識別可能なカードIDが予め記憶されていて、その種別がカードIDから識別可能とされている。尚、カードIDに加えて、遊技場にて会員に付与された会員IDも記憶しても良い。
また、各台計数ユニット1300は、会員カードに記憶されたカードIDに対応付けて、各会員が所有する貯蓄玉数(貯玉)を管理する図示しない貯玉管理コンピュータにデータ通信可能に接続されていて、計数玉数を送信してカードIDから特定される貯蓄玉数(貯玉)に計数玉数を加算させる処理や、カードIDから特定される貯蓄玉数(貯玉)の払い出しを実施する処理を行う。よって、会員カードには貯蓄玉数(貯玉)等のデータは記憶されないようになっている。尚、本実施例では、これら貯玉管理コンピュータに送信された計数玉数は、計数された当日においては払い出しにおいて手数料が徴収されない持玉数として管理され、該当日が終了した時点において貯蓄玉数(貯玉)に移行される。
また、各台計数ユニット1300の前面には、計数済玉数である持玉数を払い出させる際に遊技者が操作する払出ボタン1401と、挿入中のビジターカードや会員カードを返却するときに操作される返却ボタン1402が設けられている。尚、挿入中のビジターカードや会員カードを返却は、対応するパチンコ遊技機1に設けられている返却ボタンの操作によっても実行される。
また、各台計数ユニット1300の前面には、遊技者が紙幣を挿入する紙幣挿入口1403が設けられている。この紙幣挿入口1403は、各台計数ユニット1300の上方位置に内蔵される紙幣識別ユニット1410に連設されており、この紙幣挿入口1403を介して紙幣を紙幣識別ユニット1410に挿入可能とされている。この紙幣識別ユニット1410は、紙幣挿入口1403に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を制御ユニット1328に出力するようになっている(図12参照)。該紙幣識別ユニット1410にて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。よって、これらの現金が投入されたときにビジターカードや会員カードが受付けられていない場合には、該投入された現金が千円である場合には、該千円の金額に対応する玉数が対応するパチンコ遊技機1から払い出される(現金貸し出し処理)一方、2千円以上である場合には、カードリーダライタ1327内部に貯留されているビジターカードに投入金額に対応するプリペイド残額が入金(残額加算)されるようになっている。
各台計数ユニット1300の前面の突出部1305において、遊技者と対向する面には、図10に示すように、各種情報を表示可能な表示部1312と、メインメニュー画面を表示させるためのメニューボタン1316と、台データを表示させるための台データボタン1318と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードID並びに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン1319と、再プレイボタン1319の操作が有効であることを報知するための再プレイ表示部1320と、遊技場の係員が所持するリモコン(図示略)からの赤外線信号を受信して電気信号に変換して出力するIR受光ユニット1315と、が設けられており、該表示部1312の表面には、表示部1312に表示された各表示項目を指触により入力可能とするための透明タッチパネル1314が設けられている(図12参照)。
また、該突出部1305内部には、表示部1312を成す後述する液晶表示器1313や各ボタンに対応するスイッチや、液晶表示器1313の表示制御や、透明タッチパネル1314による入力位置検出等を実施する表示制御マイコン等が実装された表示制御基板1329が格納されている。
図12は、各台計数ユニット1300の構成を示すブロック図である。各台計数ユニット1300は、前述のカードリーダライタ1327と、表示制御基板1329と、各台計数ユニット1300の各部の制御を制御プログラムにより実施して該各台計数ユニット1300の各種の機能を提供する制御ユニット1328と、から主に構成されており、カードリーダライタ1327及び表示制御基板1329は、制御ユニット1328と接続されて各種データの送受が可能とされている。また、カードリーダライタ1327は、カード挿入口1309から挿入されるビジターカードや会員カードに記録されているカードIDやプリペイド残額等の記録情報の読み出しや、プリペイド残額の更新記録等の情報の書き込みを行う。
また、制御ユニット1328は、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)1328aや、カードリーダライタ1327に受付け中のビジターカードや会員カードのカードIDや会員ID(会員のみ)並びにプリペイド残額(残度数)や、貯玉数、持玉数(計数済玉数)、来店ポイント数、対応するパチンコ遊技機1の台データ、遊技中の会員の遊技情報等の各種のデータを記憶可能なRAM1328bや、中央演算処理回路(CPU)1328aが実行する制御プログラムや、当該各台計数ユニット1300の装置IDを含む設定情報や等の各種のデータを書き換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROM1328cや、その時点の時刻情報やカレンダ情報等を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)1328dを含み、RAM1328bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
制御ユニット1328は、リモコンからの送信に応じたIR受光ユニット1315からの出力や突出部1305に設けられている各種ボタンの操作やタッチパネルの操作に応じて表示制御基板1329から入力される各種情報や、カードリーダライタ1327からのカード挿入情報や貯留状態情報等を受けて、制御ユニット1328に接続されている前記多機能ランプ内に設けられたフルカラーLED1301a等の各LEDの点灯制御、カードリーダライタ1327、表示制御基板1329の制御、残額表示器の表示制御等、全体の動作制御、並びにカード挿入口1309に挿入された会員カードやビジターカードの利用の可/不可を判別するカード受付け処理や、受付け中の会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データに基づくプリペイド残額(残度数)を使用した玉貸を行う貸出処理や、返却ボタン1402の操作により受付け中の会員カードやビジターカードの返却または新たなビジターカードを発行する返却処理や、貨幣の受付けに応じて、受付け金額に相当するプリペイド残額をその時点のプリペイド残額に加算更新して入金する入金処理や、貯玉数を用いた再プレイ処理や、充電ユニット200’に受付け中の携帯電話端末SPに記憶されている電子マネー額を使用した電子マネー入金処理や、計数済玉数(持玉数)の払出しに応じた計数済玉数を更新する払出対応処理、リモコンにおける離席操作に基づく信号の受信により離席モードに移行するための離席処理、獲得玉計数器1407においてパチンコ玉の計数の開始に応じて計数済玉数を更新する計数対応処理等の各種処理を実行する。
上記した再プレイ処理においては、再プレイボタン1319が操作されたときに、所定玉数(例えば125玉)以上の貯玉数が残存する場合には、該所定玉数(例えば125玉)のパチンコ玉の払い出し指示データが対応するパチンコ遊技機1に出力されることで、該所定玉数(例えば125玉)のパチンコ玉が対応するパチンコ遊技機1において払い出される。また、払出ボタン1401が操作されたときに、所定玉数(例えば125玉)以上の計数済玉数(持玉数)が存在する場合には、該所定玉数(例えば125玉)のパチンコ玉の払い出し指示データが対応するパチンコ遊技機1に出力されることで、該所定玉数(例えば125玉)のパチンコ玉が対応するパチンコ遊技機1において払い出される。尚、所定玉数未満の玉数は、対応するパチンコ遊技機1の払い出し単位である25玉の倍数にて払い出しされる。
また、電子マネー入金処理においては、充電ユニット200’に電子マネー額が記憶された携帯電話端末SPを受付けているときに表示部1312に表示される電子マネー入金のメニューを選択することで、受付け中のビジターカードや会員カードが存在するときには、該受付け中のビジターカードや会員カードのプリペイド残額に、所定額(例えば、3000円)のプリペイド残額が加算され、充電ユニット200’に受付け中の携帯電話端末SPの電子マネー額から該所定額が減算更新される。これら電子マネー額の利用に伴うデータが、後述するデータ通信部216を介して実施される。
また、制御ユニット1328は、カードユニット50と同様に、対応するパチンコ遊技機1の払出制御基板(図示略)と接続されており、該払出制御基板(図示略)との間において払い出し処理に伴う各種信号の送受が実施可能とされているとともに、通信部1334並びにHUBを介して、遊技場内の貯玉管理コンピュータ等(図示略)とデータ通信可能に接続されており、これらの各コンピュータと各種データの送受が該通信部1334を通じて可能とされている。
また、制御ユニット1328に接続された表示制御基板1329は、表示部1312を成す液晶表示器1313や、透明タッチパネル1314や、各種スイッチ類(メニューボタン1316に対応するメニュースイッチ1316a、台データボタン1318に対応する台データスイッチ1318a、再プレイボタン1319に対応する再プレイスイッチ1319a)や、返却ボタン1402に対応する返却スイッチ1402aや、IR受光ユニット1315、前述した再プレイ表示部1320内に設けられたLED1320a等の電子部品が接続されており、これら透明タッチパネル1314の操作情報や、各種スイッチ類の操作情報、IR受光ユニット1315から出力された出力信号に基づく情報が、表示制御基板1329を介して制御ユニット1328に出力される。
また、表示制御基板1329には、液晶表示器1313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、前記透明タッチパネル1314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示部1312に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示部1312に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット1328から独立して、各種スイッチ類やタッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施する表示制御マイコン等が実装されており、制御ユニット1328から出力される表示データ(ページデータ)等に基づいて、各種の表示画面を表示するための表示部1312を成す液晶表示器1313に表示可能とされている。
また、各台計数ユニット1300の表示部1312(通常報知手段)には、対応するパチンコ遊技機1が大当り中であるときには、その旨を報知する演出画像(通常報知)が表示され(図15(a)参照)、対応するパチンコ遊技機1が確変中であるときには、その旨を報知する演出画像(通常報知)が表示される(図15(b)参照)。なお、各台計数ユニット1300の制御ユニット1328は、パチンコ遊技機1から出力される大当り信号が入力されると、大当り信号に対応する大当り演出画像(図15(a)参照)を表示部1312に表示し、確変中信号が入力されると、確変中信号に対応する確変中演出画像(図15(b)参照)を表示部1312に表示する制御を行う。
本実施例2における各台計数ユニット1300の制御ユニット1328では、獲得玉計数器1407にて計数した玉数から払い出しされた玉数を差し引いた計数済玉数(持玉数)を玉数を算出するようにしており、当該持玉数は、後述する置き忘れ報知処理にて用いられる。
図11に示すように、実施例2における充電ユニット200’は、実施例1の充電ユニット200と異なり、情報表示器203が設けられていない。なお、実施例2における充電ユニット200’には、携帯電話端末SPと非接触近距離データ通信(NFC)を行うデータ通信部216(情報送受手段)が設けられている。このデータ通信部216は、載置部202の立設面に内蔵されている。また、データ通信部216は、載置部202の立設面に内蔵されている電磁界発生器211とは異なる位置に設けられており、双方の電磁波による悪影響が極力小さくなるようにしている。
なお、このデータ通信部216は、本実施例2では、お財布機能を備える携帯電話端末SPであるスマートホン等に内蔵されている非接触ICチップとの間において、電子マネー額の使用に関する非接触データ通信を実施するために用いられる。また、会員カード及び携帯電話端末SPの双方が受付中でない場合には、該電子マネー額から一定額をパチンコ玉の貸し出しに直接使用するようにしても良い。また、会員カードの替りに携帯電話端末SPを用いることもできる。例えば、携帯電話端末SPの非接触ICチップに会員IDを記憶しておき、データ通信部216を用いた非接触データ通信によって、携帯電話端末SPの会員IDを読み取り、該会員IDから特定される貯玉を再プレイに使用できるようにしてもよい。なお、会員IDが記憶された携帯電話端末SPが充電ユニット200’に挿入されるとともに、会員カードがカード挿入口1309に挿入される場合には、携帯電話端末SPの会員IDを無効として、会員カードの会員IDを受け付けるようにし、その旨を遊技者に表示または報知する。また、この場合でも携帯電話端末SPの充電を行うことができるようにし、その旨を遊技者に表示または報知するようにしてもよい。
図13は、本実施例2に用いた充電ユニット200’のブロック図である。充電ユニット200’は、実施例1と同様に、携帯電話端末SPに非接触にて充電電力を電界結合方式による電界電力にて供給する電界発生器211を有している。なお、電界発生器211は、電界発生用の給電コイルを内蔵している。この電界発生器211を駆動する駆動回路212、及び該駆動回路212を制御する制御部213や、この制御部213及び電界発生器211に電力を供給する電力回路210が内蔵されている。
電力回路210は、各台計数ユニット1300の電源ユニット(図示略)に接続されて、該電源ユニットから所定電圧の直流電力を電界発生器211の動作電圧に変換して供給する回路である。また、駆動回路212が電磁界発生器211を通じて供給している電力の情報である供給電力情報を制御部213に対して出力可能になっている。
また、充電ユニット200’の制御部213には、実施例1と同様に、載置部202に設けられる振動検出部214が接続されている。更に、制御部213には、各台計数ユニット1300の制御ユニット1328に信号を出力するための信号出力部215が接続されている。
また、充電ユニット200’の制御部213は、各種処理に応じて制御ユニット1328に信号を出力するようになっており、例えば、制御部213は、実施例1と同様に着信報知処理を実行したときに、該着信報知処理において携帯電話端末SPが着信中であると判定された際には、制御ユニット1328に着信信号を出力する。そして、着信信号が入力された制御ユニット1328では、遊技者に対して携帯電話端末SPに着信があることを報知する着信報知画面を表示部1312に表示する処理を実行する(図16参照)。更に、制御部213は、携帯電話端末SPの充電が完了した際に、制御ユニット1328に充電完了信号を出力し、充電完了信号が入力された制御ユニット1328では、遊技者に対して携帯電話端末SPの充電が完了したことを報知する着信報知画面を表示部1312に表示する(図示略)。
本実施例2における各台計数ユニット1300は、遊技者が遊技を終了してパチンコ遊技機1から立ち去るときに、携帯電話端末SPが充電ユニット200’の収容ポケット部201に置き忘れてしまう虞があるときに、遊技者に対して携帯電話端末SPの置き忘れを警告する警告画像を表示部1312に表示する(図17参照)。
次に、各台計数ユニット1300の制御ユニット1328のCPU1328aが実行する置き忘れ報知処理について図14を参照して説明する。図14は、本実施例2においてCPU1328aが、タイマ割り込みが発生する所定期間(例えば10ミリ秒)毎に実行する置き忘れ報知処理を示すフロー図である。
置き忘れ報知処理においてCPU1328aは、まず、携帯電話端末SPが充電ユニット200’の収容ポケット部201にあるか否か、つまり携帯電話端末SPが充電ユニット200’に受付中であるか否かを判定する(ステップS200)。なお、充電ユニット200’の制御部213は、電界発生器211における給電コイルの静電容量の変化により、携帯電話端末SPが受付中であるか否かを判定し、該判定結果を制御ユニット1328に対して出力するようにしている。
なお、本実施例2では、充電ユニット200’の構造が複雑化することを回避するために、給電コイルの静電容量の変化に基づいて携帯電話端末SPが受付中であるか否かを判定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら携帯電話端末SPが受付中であるか否かを、充電ユニット200’に個別のセンサを設けて検出するようにしてもよい。
携帯電話端末SPが受付中でない場合には(ステップS200;N)、CPU1328aは、置き忘れ報知処理を終了する。携帯電話端末SPが受付中である場合には(ステップS200;Y)、CPU1328aは、カードリーダライタ1327に受け付けられたビジターカードの返却操作が有るか否かを判定する(ステップS201)。
ビジターカードの返却操作がない場合には(ステップS201;N)、ステップS202に進む。一方、ビジターカードの返却操作が有る場合には(ステップS201;Y)、CPU1328aは、持玉数が0となったか否かを判定する(ステップS205)。
ここで、持玉数が0である場合、つまり遊技者が遊技を終了するとみなされる場合には(ステップS205;Y)、ステップS204に進み、遊技者に対して携帯電話端末SPの置き忘れを警告する警告画像を表示部1312に表示し(図17参照)、置き忘れ報知処理を終了する。一方、持玉数が0でない場合には(ステップS201;N)、置き忘れ報知処理を終了する。
また、ステップS201においてビジターカードの返却操作がない場合に進むステップS202では、CPU1328aは、持玉数が0となったか否かを判定する(ステップS202)。
ここで、持玉数が0でない場合には(ステップS202;N)、置き忘れ報知処理を終了する。一方、持玉数が0である場合には(ステップS202;Y)、ビジターカードの残度数が0か否かを判定する(ステップS203)。
ここで、ビジターカードの残度数が0でない場合には(ステップS203;N)、置き忘れ報知処理を終了する。一方、ビジターカードの残度数が0である場合、つまり遊技者が遊技を終了するとみなされる場合には(ステップS203;Y)、ステップS204に進み、遊技者に対して携帯電話端末SPの置き忘れを警告する警告画像を表示部1312に表示して置き忘れ報知を行い(図17参照)、置き忘れ報知処理を終了する。
なお、本実施例2の置き忘れ報知処理では、各台計数ユニット1300において、持玉数が0である場合やビジターカードの残度数が0である場合に、遊技者に対して携帯電話端末SPの置き忘れを警告する警告画像を表示して置き忘れ報知を行っているが、持玉数が0である場合やビジターカードの残度数が0である場合であっても、携帯電話端末SPの電子マネー額に残額がある場合には、当該電子マネーを用いて遊技者が遊技を続行する可能性があるので、置き忘れ報知をしない態様にしてもよい。
以上説明したように、本発明の実施例2としての各台計数ユニット1300にあっては、遊技者に対して携帯電話端末SPの置き忘れを警告する警告画像を表示部1312に表示して報知することで、遊技者が遊技を終了したときに、携帯電話端末SPが載置部202に載置され続けることを報知することができ、遊技者が携帯電話端末SPを置き忘れてしまうことを防ぐことができる。
また、本実施例2にあっては、載置部202に載置された携帯電話端末SPと情報の送受を行うデータ通信部216(情報送受手段)を、電磁界発生器211(非接触電力伝送手段)とは異なる位置に備えることで、電力の伝送と情報の送受との干渉を低減することができる。
また、本実施例2にあっては、各台計数ユニット1300(遊技用装置)は、着信の報知とは異なる大当り演出画像及び確変中演出画像の表示(通常報知)を行う表示部1312(通常報知手段)を備え、制御ユニット1328のCPU1328a(着信報知処理手段)は、着信報知処理において、着信信号が入力された制御ユニット1328が遊技者に対して携帯電話端末SPに着信があることを報知する図16に示す着信報知画面を表示部1312に表示する処理を実行することで、各台計数ユニット1300に着信報知をするための手段を個別に設ける必要がないので、各台計数ユニット1300のコスト上昇を抑えることができる。
尚、実施例2における各台計数ユニット1300では、貯玉管理コンピュータとデータ通信を行うことで、会員カードを所有する会員遊技者は、各台計数ユニット1300を用いて貯蓄玉数(貯玉)を払い出すことができるが、これら貯蓄玉数(貯玉)には、当日において獲得した玉(持ち玉)が含まれていても良いし、これら貯蓄玉数(貯玉)とは個別に、貯玉管理装置においてカードIDに対応付けて、当日において獲得した玉(持ち玉)を管理しておき、これら当日において獲得した玉(持ち玉)を貯玉よりも優先して使用し、日付が変更されたときに、当日において獲得した玉(持ち玉)を貯蓄玉数(貯玉)に移行するようにしても良い。また、この持ち玉の払い出しは、会員遊技者のみならず、会員カードを持たないで遊技を行うビジター遊技者も、例えば、暫定会員カードを発行することで、これら暫定会員カードを用いて行えるようにしても良い。
尚、実施例2では、各台計数ユニット1300とカードユニット50とが別体の装置として構成されているが、これら各台計数ユニット1300とカードユニット50とが一体の装置であってもよい。
尚、実施例2では、置き忘れ報知処理において持玉数が0である場合や、ビジターカードの残度数が0である場合に、遊技者が遊技を終了したと判定するようにしているが、その他にも貯玉数等の情報により遊技者が遊技を終了したか否かを判定するようにしてもよい。例えば、会員カードを受付中であるときに、貯玉数が0となった場合で、かつ持玉数が0となった場合に、遊技者が遊技を終了したと判定するようにしてもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。
また、前記実施例2の置き忘れ報知処理では、各台計数ユニット1300において、持玉数が0である場合やビジターカードの残度数が0である場合に、遊技者に対して携帯電話端末SPの置き忘れを警告する警告画像を表示して置き忘れ報知を行っているが、パチンコ遊技機に封入式遊技機を用いた場合には、各封入式遊技機に対応して設けられたカードユニット等において、持玉数が0である場合やビジターカードの残度数が0である場合に遊技者に対して携帯電話端末SPの置き忘れを警告する警告画像を表示して置き忘れ報知を行うようにしてもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、前記実施例では、制御部213が着信報知処理のステップS135において、着信がある旨の着信信号(着信情報)をカードユニット400へ出力し、カードユニット400では、情報表示部403に着信中であることを報知する着信表示がなされるが、本発明はこれに限定されるものではなく、制御部213が着信信号(着信情報)を呼び出しランプ110に出力して、呼び出しランプ110を用いて着信中であることを報知する着信表示を行うようにしてもよい。
また、前記実施例では、携帯電話端末SPの着信を携帯電話端末SPの振動の検出を条件として判定しているので、着信において振動が発生しないと着信を判定できなくなってしまうので、充電するために携帯電話端末SPを充電ユニット200、200’に受付けたときに、マナーモード等の着信を振動にて報知するモードにセットすることを案内するメッセージを表示したりメッセージ音声を出力するようにしたり、或いは、自動的に振動にて報知するモードに携帯電話端末SPのモードを切り替えるための所定のデータを送信して切り替えるようにしても良い。