JP2014169889A - チューナブルフィルタおよび任意スペクトル分布を有する光源 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型かつ出射光量の大きなチューナブルフィルタを提供する。
【解決手段】チューナブルフィルタは、偏光分岐部と、波長分散型分光素子と、反射型空間変調素子とを備え、偏光分岐部は、入射した入射光を反射光としての第1直線偏光と透過光としての第2直線偏光とに分離する第1分岐面を有する第1分離結合部材と、第2直線偏光を反射する第1反射面を有する第1反射部材と、第1直線偏光を反射する第2反射面を有する第2反射部材と、第2反射面で反射した第1直線偏光を透過すると共に第1反射面で反射した第2直線偏光を反射する第2分岐面を有する第2分離結合部材とを有し、反射型空間変調素子が反射した2つのスペクトル像の変調光を波長分散型分光素子および偏光分岐部に再入射することにより、反射型空間変調素子が変調した波長領域成分と、変調しなかった波長領域成分とを分離する。
【選択図】図1
【解決手段】チューナブルフィルタは、偏光分岐部と、波長分散型分光素子と、反射型空間変調素子とを備え、偏光分岐部は、入射した入射光を反射光としての第1直線偏光と透過光としての第2直線偏光とに分離する第1分岐面を有する第1分離結合部材と、第2直線偏光を反射する第1反射面を有する第1反射部材と、第1直線偏光を反射する第2反射面を有する第2反射部材と、第2反射面で反射した第1直線偏光を透過すると共に第1反射面で反射した第2直線偏光を反射する第2分岐面を有する第2分離結合部材とを有し、反射型空間変調素子が反射した2つのスペクトル像の変調光を波長分散型分光素子および偏光分岐部に再入射することにより、反射型空間変調素子が変調した波長領域成分と、変調しなかった波長領域成分とを分離する。
【選択図】図1
Description
本発明は、チューナブルフィルタおよび任意スペクトル分布を有する光源に関する。
従来、複屈折性結晶で構成した偏光ビームスプリッタを用いるチューナブルフィルタが知られている。例えば特許文献1には、入力光をウォラストンプリズムやノマルスキープリズムにより互いに直交する振動方向を有する2つの直線偏光に分岐し、それら2つの直線偏光を互いに独立して変調した後、1つの光にまとめて出力する構成のチューナブルフィルタが記載されている。
特許文献1に記載のチューナブルフィルタには、出射光量を大きくすることが困難であるという問題があった。
請求項1に記載のチューナブルフィルタは、光源から入射した入射光を、互いに直交する電場振動方向を有する第1直線偏光と第2直線偏光とに分岐する偏光分岐部と、前記偏光分岐部で分岐された前記第1直線偏光および前記第2直線偏光の各々により形成された像を、一方向について波長に応じた広がりを有する分散しているスペクトル像に分光する波長分散型分光素子と、前記第1直線偏光および前記第2直線偏光の各々に対応する2つの前記スペクトル像に対して互いに独立に、各波長領域の直線偏光を変調して反射する反射型空間変調素子とを備え、前記偏光分岐部は、前記光源中心から発せられた光束の中心光線とみなせる光線を以下主光線と呼ぶとき、前記入射光の光軸主光線を含む任意の仮想平面に対して垂直に且つ前記光軸主光線に対して第1の所定角度を有するように設けられた第1分岐面であって、入射した前記入射光を反射光としての前記第1直線偏光と透過光としての前記第2直線偏光とに分離する第1分岐面を有する第1分離結合部材と、前記仮想平面に対して垂直に且つ前記第1分岐面と第2の所定角度を成すように設けられ、前記第2直線偏光を反射する第1反射面を有する第1反射部材と、前記仮想平面に対して垂直に且つ前記第1分岐面と第3の所定角度を成すように設けられ、前記第1直線偏光を反射する第2反射面を有する第2反射部材と、前記第1分岐面に対して略平行に設けられ、前記第2反射面で反射した前記第1直線偏光を前記波長分散型分光素子に向けて透過すると共に前記第1反射面で反射した前記第2直線偏光を前記波長分散型分光素子に向けて反射する第2分岐面を有する第2分離結合部材とを有し、前記反射型空間変調素子が反射した前記2つのスペクトル像の変調光を前記波長分散型分光素子および前記偏光分岐部に再入射することにより、前記反射型空間変調素子が変調した波長領域成分と、変調しなかった波長領域成分とを分離することを特徴とする。
請求項9に記載の任意スペクトル分布を有する光源は、請求項1〜8のいずれか一項に記載のチューナブルフィルタと、前記入射光を発生させるレーザ励起光源と、を備えることを特徴とする。
請求項9に記載の任意スペクトル分布を有する光源は、請求項1〜8のいずれか一項に記載のチューナブルフィルタと、前記入射光を発生させるレーザ励起光源と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、小型かつ出射光量の大きなチューナブルフィルタを提供することができる。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るチューナブルフィルタ100の全体構成を示す模式図である。なお図1では、紙面の都合上、複数のレンズ等により構成される光学系を矢印記号により薄肉レンズとして図示している。また、光路を表す直線近傍に、当該光路を通る光束を、当該光束の向きを表す白抜きの矢印として図示している。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るチューナブルフィルタ100の全体構成を示す模式図である。なお図1では、紙面の都合上、複数のレンズ等により構成される光学系を矢印記号により薄肉レンズとして図示している。また、光路を表す直線近傍に、当該光路を通る光束を、当該光束の向きを表す白抜きの矢印として図示している。
チューナブルフィルタ100は、光源部30から出射されたスペクトル幅を持った入射光を変調して、所定のスペクトル分布を有する出射光を出射する。つまり、チューナブルフィルタ100は、入射光70を発生させるレーザ励起光源である光源部30と組み合わせることにより、任意スペクトル分布を有する光源を構成する。チューナブルフィルタ100は、第1光学系110、偏光分岐部120、第2光学系130、分光部140、反射型空間変調素子150、変調素子ドライバ156および二分岐ライトガイド160を有する。
光源部30から出射された入射光70は、チューナブルフィルタ100の第1光学系110に入射する。以下、光源部30内の発光中心点から発せられる光束について記述することにし、また光束中心光線を主光線と呼ぶとき、第1光学系110は入射光70を第1光学系110の光軸に平行な主光線が一致するような平行光束にコリメートし、偏光分岐部120に向けて出射する。偏光分岐部120はこの平行光束を、互いに直交する電場振動方向を有する第1直線偏光72および第2直線偏光73に分岐する。第1直線偏光72および第2直線偏光73は、所定の角度を成して偏光分岐部120から出射する。すなわち、偏光分岐部120は、第1直線偏光72と第2直線偏光73の進行方向を、図1の上下方向に分離する。以下の説明では、第1直線偏光72の電場振動方向がz方向であり、第2直線偏光73の電場振動方向がy方向であるものとする。なお、偏光分岐部120の構成については後に詳述する。
偏光分岐部120を出射した平行光束の第1直線偏光72と第2直線偏光73は、それぞれ第2光学系130に入射する。第2光学系130は、第1直線偏光72を、主光線が第2光学系130の光軸に平行な収束光74に変換し、分光部140に向けて出射する。第2光学系130は更に、第2直線偏光73を、主光線が第2光学系130の光軸に平行な収束光75に変換し、分光部140に向けて出射する。
分光部140は、スリット142、コリメータ光学系144、波長分散型分光素子146および集光光学系148を有する。分光部140は、スリット142に入射した収束光74,75が形成した像の各々を、z方向について波長に応じた広がりを有する2つのスペクトル像に分光する。ここで、スリット142は第2光学系130の後側焦平面に配置される。また、コリメータ光学系144は、スリット142と波長分散型分光素子146とがそれぞれコリメータ光学系144の前側焦点、後側焦点位置と一致するように配置される。
分光部140において、第2光学系130を出射した収束光74,75は、スリット142に収束する。つまり、第2光学系130により、スリット142の開口面上に、入射光70の偏光成分別に2つの光源部30発光源共役像が形成される。スリット142は、波長分散型分光素子146の分光方向(z方向)に細く、それと直角な方向(y方向)に長い。スリット142の開口面上に形成される2つの光源部30発光源共役像は、レーザ励起光源を光源として用いた場合それぞれ直径1mm内に収まる程度の大きさにすることが可能である。この場合、2つの共役像の中心点の間隔は5mm程度確保すればよく、スリット142の長辺方向(y方向)の長さも6〜7mm程度でよい。
スリット142を通過した2つの光76,77は、コリメータ光学系144に入射する。コリメータ光学系144は正のパワーを有する光学系であり、その前側焦点がスリット142の開口中心となるように配置される。コリメータ光学系144に入射した2つの光76,77は、それぞれコリメータ光学系144によりコリメートされ、2つの平行光束78,79となって波長分散型分光素子146に入射する。波長分散型分光素子146は透過型の平面グレーティングであり、入射した光がz方向に波長に応じて広がるように配置される。波長分散型分光素子146に入射した2つの平行光束78,79はそれぞれ、波長分散型分光素子146により波長分散作用を受け、波長に応じて異なる角度で偏向する。つまり、2つの平行光束78,79はそれぞれ波長に応じたz方向への広がりを持って波長分散型分光素子146を出射する。
波長分散型分光素子146を出射した2つの平行光束78,79はそれぞれ、集光光学系148により主光線が集光光学系148の光軸に平行な収束光となり、反射型空間変調素子150に入射する。反射型空間変調素子150は、y方向に並んで配置されている第1液晶素子アレイ152および第2液晶素子アレイ154を有する。波長分散型分光素子146は、集光光学系148の前側焦点位置に配置され、第1液晶素子アレイ152および第2液晶素子アレイ154は、集光光学系148の後側焦点位置に配置される。反射型空間変調素子150に入射した2つの収束光は、第1液晶素子アレイ152および第2液晶素子アレイ154の各々の上に像を結ぶ。第1液晶素子アレイ152上に結像した像は、第2直線偏光73に対応しており、第2液晶素子アレイ154上に結像した像は、第1直線偏光72に対応している。第1液晶素子アレイ152および第2液晶素子アレイ154は、例えばLCOSなどの反射型液晶デバイスであり、それぞれ、z方向に並んで配された複数の液晶素子により形成される。
変調素子ドライバ156は、第1液晶素子アレイ152および第2液晶素子アレイ154の複数の液晶素子の各々に印加する電圧を互いに独立して調整することにより、各液晶素子に入射する光の位相変化度合リターデーションを調節する。すなわち、第1液晶素子アレイ152および第2液晶素子アレイ154で反射後、入射してきた経路を逆にたどって戻っていく光束の偏光状態(一般には楕円偏光になっている)を、各液晶素子に入射した光ごとに変える。この場合に、第1液晶素子アレイ152および第2液晶素子アレイ154への入射光は、波長に応じて、複数の液晶素子が並んでいる方向(z方向)に広がったスペクトル像なので、入射した光の波長に対応した位置にある液晶素子の位相変化量リターデーションを調整することにより、当該波長ごとに光の偏光状態を変調することができる。また、第1液晶素子アレイ152と第2液晶素子アレイ154とは、互いに独立して動作するので、例えばグレーティングの偏光特性など光学系の偏光状態透過特性に偏りが存在する場合、これを補償することもできる。
反射型空間変調素子150で反射された変調光80,81は、分光部140を経て偏光分岐部120に再入射される。これにより、変調光のうち、反射型空間変調素子150で偏光状態が変調された変調成分光と、変調されなかった非変調成分光とが偏光分岐部120から分岐して出射される。より詳細には下記の通りである。
まず、第1液晶素子アレイ152および第2液晶素子アレイ154で変調されて反射された2つの変調光80,81のそれぞれは、集光光学系148により波長分散型分光素子146に再入射される。波長分散型分光素子146は、波長毎に分散していた変調光80,81を、それぞれ対応する2つの平行光束82,83に集める合波する。ここで、変調光80から集光合波された平行光束82は、偏光分岐部120において分離された第1直線偏光72に対応している。この平行光束82に関して、第1液晶素子アレイ152によって偏光状態が変調されなかった波長光の電場振動方向はz方向のままである。一方、第1液晶素子アレイ152によって偏光状態が変調された波長光の電場振動方向は、変調の度合に応じてz方向成分とy方向成分とが合成された状態となる。同様に、変調光81から集光合波された平行光束83は、偏光分岐部120において分離された第2直線偏光73に対応している。この平行光束83に関して、第2液晶素子アレイ154によって偏光状態が変調されなかった波長光の電場振動方向はy方向のままである。一方、第2液晶素子アレイ154によって偏光状態が変調された波長光の電場振動方向は、変調の度合に応じてy方向成分とz方向成分とが合成された状態となる。
波長分散型分光素子146により集められた合波されて形成された2つの平行光束82,83は、コリメータ光学系144によりスリット142上にそれぞれ集光され、スリット142を通過して第2光学系130に再入射する。第2光学系130に再入射した2つの光束は平行光束86,87となって、偏光分岐部120に再入射する。図1に示す実施形態においては、偏光分岐部120へ2つの平行光束86,87が再入射する光路は、偏光分岐部120から分岐して出射した第1直線偏光72および第2直線偏光73の光路にそれぞれ一致する。
偏光分岐部120に再入射した2つの平行光束86,87は、3つの光束88,89,90となって偏光分岐部120から出射する。第1液晶素子アレイ152および第2液晶素子アレイ154により偏光状態の変調を受けなかった成分(電場振動方向がy方向の波長成分と、電場振動方向がz方向の波長成分とが含まれる)は、偏光分岐部120によって一つの光束89にまとめられ、光源部30から出射される出射光70と同一の経路で、光源部30に戻る。第1直線偏光72のうち第2液晶素子アレイ154で偏光状態の変調を受けたことにより発生した電場振動方向がy方向の成分、および、第2直線偏光73のうち偏光状態の変調を受けたことにより発生した電場振動方向がz方向の成分は、偏光分岐部120によって分離され、図1に示す光束88,90となり、それぞれ第1光学系110の光軸の外側に広がって進行する。
外側に広がって進行した光束90,88のそれぞれは、第1光学系110により集光され、二分岐ライトガイド160の第1端面162および第2端面164のそれぞれに入射する。二分岐ライトガイド160は複数の光ファイバを束ねたバンドルファイバであり、第1端面162と第2端面164とのそれぞれに入射した2つの光束を一つの光にまとめた出射光91を出射する。
以上で説明したチューナブルフィルタ100において、二分岐ライトガイド160から出射する出射光のスペクトル分布は、第1液晶素子アレイ152および第2液晶素子アレイ154によって受けた位相変化量リターデーション量に応じて決まるので、変調素子ドライバ156の出力により、このスペクトル分布を変化させることができ、チューナブルフィルタとしての作用を果たす。
(光源部30の説明)
図2は、図1に示した光源部30をy方向から(図1の下方から)見た図である。光源部30は、光源反射部材32、光源ピンホール34、投影光学系36、レーザ励起光源バルブ37およびトラップ39を備える。
図2は、図1に示した光源部30をy方向から(図1の下方から)見た図である。光源部30は、光源反射部材32、光源ピンホール34、投影光学系36、レーザ励起光源バルブ37およびトラップ39を備える。
レーザ励起光源バルブ37内の励起レーザ集光点である発光点38からは、所定波長範囲のスペクトル分布を有する光92が発せられる。発光点38の大きさは例えば数百μm程度であり、フィラメント光源やアーク光源(例えばキセノンランプ)に比べて小さい。発光点38から発せられた光92は、投影光学系36に入射する。投影光学系36により、発光点38の共役像が形成される。この共役像が形成される位置には、共役像の周囲に存在する迷光(例えばフレア成分など)を遮断するための光源ピンホール34が設置されている。光源ピンホール34の開口径は、第1液晶素子アレイ152および第2液晶素子アレイ154に形成されるスペクトル像の大きさが、第1液晶素子アレイ152および第2液晶素子アレイ154の有効範囲内に収まるように設定されている。
光源ピンホール34を通過した光70は、その先に設置されている光源反射部材32に入射する。光源反射部材32は光70の光路を直角に折り曲げ、光源部30の外部(第1光学系110)の方向に導く。一方、戻ってきた光束(図1の光束89)は、光源部30から出射する光と同一の光路を逆に向かって光源部30に入射する。そして、光源反射部材32によりレーザ励起光源バルブ37の方向に導かれ、トラップ39により吸収される。
(偏光分岐部120の説明)
図3は、図1に示した偏光分岐部120およびその近傍の拡大図である。偏光分岐部120は、第1分離結合部材122、第2分離結合部材124、第1反射部材126および第2反射部材128により構成されている。
図3は、図1に示した偏光分岐部120およびその近傍の拡大図である。偏光分岐部120は、第1分離結合部材122、第2分離結合部材124、第1反射部材126および第2反射部材128により構成されている。
第1分離結合部材122は、透明な平行平面板の片面にワイヤグリッド偏光子1222を設けたものである。以下、ワイヤグリッド偏光子1222を設けた面を第1ビームスプリッタ平面1224と呼び、他方の面を第1透過平面1226と呼ぶ。第1分離結合部材122は、第1光学系110から出射した光束の光軸主光線を含む所定の仮想平面に対して垂直に、且つ、第1光学系110の光軸に対して約45度の角度をなすように配置される。この仮想平面は、第1光学系110から出射した光束の光軸主光線を含む仮想的な平面であり、上記光軸主光線を含む任意の平面を上記仮想平面とすることができる。第1光学系110から出射した光束は第1ビームスプリッタ平面1224に入射する。
ワイヤグリッド偏光子1222は、例えばアルミニウムの細いワイヤを第1ビームスプリッタ平面1224の全面に等間隔に多数配列したグレーティング状の光学素子であり、電場振動方向がグレーティング溝に平行な光は反射させ、電場振動方向がグレーティング溝に直交する光は透過させる機能を有する。本実施形態の第1分離結合部材122では、電場振動方向がz方向の成分が反射し、電場振動方向がy方向の成分が透過するように、ワイヤグリッド偏光子1222の方向が設定されている。
第1反射部材126は、反射膜を成膜した第1反射面1264を有する平面板である。第1反射面1264は、第1光学系110から出射した光束の光軸主光線を含む所定の仮想平面に対して垂直になるように、且つ、第1ビームスプリッタ平面1224と所定角度θを成すように設置される。また、第1反射面1264には、後述する第1開口絞り1262が設けられている。第2反射部材128は第1反射部材126と同様に構成された第2反射面1284を有する平面板である。第2反射面1284は、第1光学系110から出射した光束の光軸主光線を含む所定の仮想平面に対して垂直になるように、且つ、第1ビームスプリッタ平面1224と所定角度θを成すように設置される。つまり、第1反射面1264と第2反射面1284とは平行である。また、第2反射面1284には、後述する第2開口絞り1282が設けられている。
第2分離結合部材124は、透明な平行平面板の片面に、第1分離結合部材122と同様のワイヤグリッド偏光子1242を設けたものである。以下、ワイヤグリッド偏光子1242を設けた面を第2ビームスプリッタ平面1244と呼び、他方の面を第2透過平面1246と呼ぶ。第2分離結合部材124は、第1分離結合部材122と略平行になるように設けられており、第2ビームスプリッタ平面1244は第1反射面1264に、第2透過平面1246は第2反射面1284に、それぞれ対向する。つまり、第1ビームスプリッタ平面1224と第2ビームスプリッタ平面1244とは平行である。本実施形態では、電場振動方向がy方向である成分が透過反射し、電場振動方向がz方向である成分が反射透過するように、ワイヤグリッド偏光子1242の方向が設定されている。
以上のように構成された偏光分岐部120は、第1光学系110からの入射光71に対し、次のように作用する。入射光71は、第1ビームスプリッタ平面1224に入射し、偏光成分に応じて反射または透過されることにより、2つの光束(第1直線偏光72,第2直線偏光73)に分離される。2つの光束のうち、反射光である第1直線偏光72は第2反射面1284に向かい、第2反射面1284で反射して第2透過平面1246に向かう。他方、透過光である第2直線偏光73は第1反射面1264に向かい、第1反射面1264で反射して第2ビームスプリッタ平面1244に向かう。
第2ビームスプリッタ平面1244は、第2反射面1284で反射した第1直線偏光72を第2光学系130および分光部140に向けて透過すると共に、第1反射面1264で反射した第2直線偏光73を第2光学系130および分光部140に向けて反射する。このとき、偏光方向の異なる2つの光束(第1直線偏光72および第2直線偏光73)は、それぞれ角度δを成して出射する。
第1ビームスプリッタ平面1224と第2ビームスプリッタ平面1244とは平行である。また、第1反射面1264と第2反射面1284とは平行である。更に、以上の4つの平面はすべて、第1光学系110の光軸を含む所定の仮想平面に直交する。従って、第1光学系110の光軸上の光線について見ると、第2ビームスプリッタ平面1244から第2光学系130に向かって出射される2つの光線(第1直線偏光72および第2直線偏光73)は上記仮想平面内にあり、それら2つの光線の成す角度δは、第1ビームスプリッタ平面1224と第1反射面1264とが成す角度θの4倍となる。
第1光学系110は、後方焦点が、第2直線偏光73の光軸主光線と第1反射面1264との交点(以下、第1反射点と称する)、および、第1直線偏光72の光軸主光線と第2反射面1284との交点(以下、第2反射点と称する)、と一致するように配置される。また、第2光学系130は、前方焦点が第1反射点および第2反射点と一致するように、且つ、後方焦点がスリット142の開口中心と一致するように配置される。その結果、第1光学系110から出射した光線光束は、第1ビームスプリッタ平面1224との交点において2つに分岐し、第2光学系130を通過した後に、それぞれ光束74,75となりスリット142の開口部に光源部30発光源共役像を結像する。
図4は、第1反射部材126の構成を示す模式図であり、図4(a)はz方向からの側面図、図4(b)はその正面図である。なお、第2反射部材128の構成は、図4に示した第1反射部材126の構成と同一であるため、図示および説明を省略する。
第1反射部材126の第1反射面1264には、U字型の遮光部材である第1開口絞り1262が設けられている。第1開口絞り1262は、第1反射面1264と接する部分に開口部1268が設けられている。第1開口絞り1262は、第1反射面1264および上述した仮想平面に対して垂直に設けられており、光学系の開口絞りとして機能する。なお、開口部1268の形状および大きさは、波長分散型分光素子146の有効範囲外に光束が及ばないように決定されればよい。
上述した第1の実施の形態によるチューナブルフィルタによれば、次の作用効果が得られる。
(1)偏光分岐部120は、光源部30から入射した入射光70を、互いに直交する電場振動方向を有する第1直線偏光72と第2直線偏光73とに分岐する。波長分散型分光素子146は、偏光分岐部120で分岐された第1直線偏光72および第2直線偏光73の各々により形成された像を、一方向について波長に応じた広がりを有するスペクトル像に分光する。反射型空間変調素子150は、第1直線偏光72および第2直線偏光73の各々に対応する2つのスペクトル像に対して互いに独立に、各波長領域の直線偏光を変調して反射する。偏光分岐部120は、第1分離結合部材122と、第1反射部材126と、第2反射部材128と、第2分離結合部材124とを有する。第1分離結合部材122は、入射光70の光軸主光線を含む任意の仮想平面に対して垂直に且つ光軸主光線に対して約45度の角度を有するように設けられ、入射した入射光を反射光としての第1直線偏光72と透過光としての第2直線偏光73とに分離する第1ビームスプリッタ平面1224を有する。第1反射部材126は、仮想平面に対して垂直に且つ第1ビームスプリッタ平面1224と角度θを成すように設けられ、第2直線偏光73を反射する第1反射面1264を有する。第2反射部材128は、仮想平面に対して垂直に且つ第1ビームスプリッタ平面1224と角度θを成すように設けられ、第1直線偏光72を反射する第2反射面1284を有する。第2分離結合部材124は、第1ビームスプリッタ平面1224に対して略平行に設けられ、第2反射面1284で反射した第1直線偏光72を波長分散型分光素子146に向けて透過すると共に第1反射面1264で反射した第2直線偏光73を波長分散型分光素子146に向けて反射する第2ビームスプリッタ平面1244を有する。反射型空間変調素子150が反射した2つのスペクトル像の変調光は、波長分散型分光素子146および偏光分岐部120に再入射し、反射型空間変調素子150が変調した成分と、変調しなかった成分とが分離する。このようにしたので、出射光量の大きなチューナブルフィルタを提供することができる。これは、従来の複屈折性結晶を用いたチューナブルフィルタが、複屈折性結晶の大きさにより光源光束の最大径が制限されていたのに対し、光源光の有効光束最大径をより大きくすることができるためである。
(1)偏光分岐部120は、光源部30から入射した入射光70を、互いに直交する電場振動方向を有する第1直線偏光72と第2直線偏光73とに分岐する。波長分散型分光素子146は、偏光分岐部120で分岐された第1直線偏光72および第2直線偏光73の各々により形成された像を、一方向について波長に応じた広がりを有するスペクトル像に分光する。反射型空間変調素子150は、第1直線偏光72および第2直線偏光73の各々に対応する2つのスペクトル像に対して互いに独立に、各波長領域の直線偏光を変調して反射する。偏光分岐部120は、第1分離結合部材122と、第1反射部材126と、第2反射部材128と、第2分離結合部材124とを有する。第1分離結合部材122は、入射光70の光軸主光線を含む任意の仮想平面に対して垂直に且つ光軸主光線に対して約45度の角度を有するように設けられ、入射した入射光を反射光としての第1直線偏光72と透過光としての第2直線偏光73とに分離する第1ビームスプリッタ平面1224を有する。第1反射部材126は、仮想平面に対して垂直に且つ第1ビームスプリッタ平面1224と角度θを成すように設けられ、第2直線偏光73を反射する第1反射面1264を有する。第2反射部材128は、仮想平面に対して垂直に且つ第1ビームスプリッタ平面1224と角度θを成すように設けられ、第1直線偏光72を反射する第2反射面1284を有する。第2分離結合部材124は、第1ビームスプリッタ平面1224に対して略平行に設けられ、第2反射面1284で反射した第1直線偏光72を波長分散型分光素子146に向けて透過すると共に第1反射面1264で反射した第2直線偏光73を波長分散型分光素子146に向けて反射する第2ビームスプリッタ平面1244を有する。反射型空間変調素子150が反射した2つのスペクトル像の変調光は、波長分散型分光素子146および偏光分岐部120に再入射し、反射型空間変調素子150が変調した成分と、変調しなかった成分とが分離する。このようにしたので、出射光量の大きなチューナブルフィルタを提供することができる。これは、従来の複屈折性結晶を用いたチューナブルフィルタが、複屈折性結晶の大きさにより光源光束の最大径が制限されていたのに対し、光源光の有効光束最大径をより大きくすることができるためである。
(2)(1)に述べたように、従来の複屈折性結晶を用いたチューナブルフィルタに比べて本発明では光源光の有効光束最大径をより大きくすることにより出射光量の大きなチューナブルフィルタを提供することができるにもかかわらず、偏光分岐部120から射出される2つの偏光光束は大半が重なり合いながらわずかな角度をなして分離しているため、光束通過空間の体積を節約できる。変調後に偏光分岐部120へ戻って来てから出力される2つの偏光光束も同様であるので、やはり光束通過空間の体積を節約できる。さらに、第2反射部材128と第1ビームスプリッタ平面1224とが成す角度は、第1反射部材126と第1ビームスプリッタ平面1224とが成す角度θと等しい。ので、分岐される2光束が、図3紙面内方向において上下対称となるため、中心に光軸を設定した光学系においては、光学素子有効径が最小で済む。このことは光学系の小型化にさらに寄与する。したがって、簡潔な光学系を構成することができ、チューナブルフィルタ100全体のサイズを小さくすることができる。
(3)光源部30と偏光分岐部120との間に、光源部の発光点38に焦点を合わせて配置された第1光学系110を備える。また、スリット142に焦点を合わせて配置された第2光学系130を備える。このようにしたので、偏光分岐部120において、各光束を平行光線として扱うことができる。その結果、第1分離結合部材122と第2分離結合部材124を透過する光線成分は、ほぼこれら部材の入射面内(面法線と入射光軸を含む平面)に収まるため、偏光分離特性についての最良の消光比を実現できる。
(4)第1反射面1264と第2直線偏光73の光軸主光線との交点である第1反射点、および、波長分散型分光素子146と第2直線偏光73の光軸主光線との交点である第2反射点は、それぞれ第2光学系130を介して波長分散型分光素子146の波長分散面と共役である。このようにしたので、開口絞りを前記第1反射点、前記第2反射点、または波長分散型分光素子146位置に設置すれば、波長分散型分光素子146を最小形状に納めることができ、コスト低減に寄与できる。
(5)第1光学系110は、光源部30の光源ピンホール34が第1光学系110の一方の焦点と略一致し、且つ、第1反射点および第2反射点が第1光学系110の他方の焦点と略一致するように配置される。第2光学系130は、第1反射点および第2反射点が第2光学系130の一方の焦点と略一致するように配置される。第1反射部材126と第2反射部材128は、偏光分離した2本の光束に対して互いに角度を持たせるよう機能している部材であるから、このようにしたことで、スリット142に対して、収束光74と収束光75とをテレセントリックにすることができる。
このようにしたので、反射型空間変調素子150により出射光のスペクトル分布を正確に制御することが可能になる。
このようにしたので、反射型空間変調素子150により出射光のスペクトル分布を正確に制御することが可能になる。
(6)第1開口絞り1262は、第1反射面1264に垂直になるように配置され、第1反射面1264により反射される第2直線偏光73の光束を制限する。第2開口絞り1284は、第2反射面に垂直になるように配置され、第2反射面1284により反射される第1直線偏光72の光束を制限する。このようにしたので、波長分散型分光素子146の有効範囲外に光束が入射し迷光が発生することを抑制することができる。
(7)第1ビームスプリッタ平面1224および第2ビームスプリッタ平面1244には、それぞれワイヤグリッド型の偏向ビームスプリッタが形成される。このようにしたので扱える波長範囲がより限定される誘電体多層膜型偏光ビームスプリッタを用いる場合に比べて、より大きな広い波長帯域に対応することが可能になる。
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態に係るチューナブルフィルタについて説明する。このチューナブルフィルタは、第1の実施の形態に係るチューナブルフィルタ100の偏光分岐部120を、これとは異なる偏光分岐部220に置き換えた構成を有し、その他の部分については第1の実施の形態と同様である。そこで、以下の説明では、主に偏光分岐部220について述べることとし、第1の実施の形態と同様の構成要素については第1の実施の形態と同一の符号を付して説明を省略する。
以下、本発明の第2の実施の形態に係るチューナブルフィルタについて説明する。このチューナブルフィルタは、第1の実施の形態に係るチューナブルフィルタ100の偏光分岐部120を、これとは異なる偏光分岐部220に置き換えた構成を有し、その他の部分については第1の実施の形態と同様である。そこで、以下の説明では、主に偏光分岐部220について述べることとし、第1の実施の形態と同様の構成要素については第1の実施の形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図5は、第2の実施の形態に係る偏光分岐部220の構成を示す模式図である。偏光分岐部220は、第1の実施の形態に係る偏光分岐部120の第1分離結合部材122および第2分離結合部材124を、それぞれ第3分離結合部材222および第4分離結合部材224で置き換えた構成を有している。
第3分離結合部材222は、第1直角プリズム2226と第2直角プリズム2228とを貼り合わせた、立方体形状を有する部材であり、その接合面には誘電体多層膜が形成されている。この接合面と他の各部材との位置関係は、第1の実施の形態における第1ビームスプリッタ平面1224と同一である。これにより、上記接合面は、第1の実施の形態における第1ビームスプリッタ平面1224と同様に機能する。ただし、光源光の入射方向は、+x方向ではなく−y方向である。変調され光源部30へ戻る光の出射方向についても同様である。つまり、本実施形態では、光源部30は図5の紙面上方向に設置される。
第4分離結合部材224は、第3直角プリズム2246と第4直角プリズム2248とを貼り合わせた、立方体形状を有する部材であり、第3分離結合部材222と同様に、その接合面には誘電体多層膜が形成されている。また、この接合面と他の部材との位置関係は、第1の実施の形態における第2ビームスプリッタ平面1244と同一である。これにより、上記接合面は、第1の実施の形態における第2ビームスプリッタ平面1244と同様に機能する。
上述した第2の実施の形態によるチューナブルフィルタによれば、第1の実施の形態と同様の作用効果が得られる。
(第3の実施の形態)
以下、本発明の第3の実施の形態に係るチューナブルフィルタについて説明する。このチューナブルフィルタは、第1の実施の形態に係るチューナブルフィルタ100の二分岐ライトガイド160を、これとは異なる出力部360に置き換えた構成を有し、その他の部分については第1の実施の形態と同様である。そこで、以下の説明では、主に出力部360について述べることとし、第1の実施の形態と同様の構成要素については第1の実施の形態と同一の符号を付して説明を省略する。
以下、本発明の第3の実施の形態に係るチューナブルフィルタについて説明する。このチューナブルフィルタは、第1の実施の形態に係るチューナブルフィルタ100の二分岐ライトガイド160を、これとは異なる出力部360に置き換えた構成を有し、その他の部分については第1の実施の形態と同様である。そこで、以下の説明では、主に出力部360について述べることとし、第1の実施の形態と同様の構成要素については第1の実施の形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図6は、第3の実施の形態に係る出力部360の構成を示す模式図である。出力部360は、出力コリメータ362、出力結合部材364、出力集光系366およびライトガイド368を有する。
偏光分岐部120から出射した電場振動方向がzy方向の光束90および電場振動方向がyz方向の光束88は、それぞれ第1光学系110により集光され、光源の共役像310,320を形成する。出力コリメータ362は、2つの共役像310,320に焦点面を合わせて配置された、正のパワーを有する光学系である。出力コリメータ362により、光束90および光束88は平行光束92,93にコリメートされる。
出力結合部材364は、透明な平行平面板の片面にワイヤグリッド偏光子を形成した、第1分離結合部材122や第2分離結合部材124と同様の構成を有する部材である。以下、ワイヤグリッド偏光子が形成されている面を反射面3642と呼び、他方のワイヤグリッド偏光子が形成されていない面を透過面3644と呼ぶ。ワイヤグリッド偏光子の向きは、電場振動方向がz方向の偏光成分が透過し、電場振動方向がy方向の偏光成分が反射するように設定されている。
出力コリメータ362から出射した平行光束92(電場振動方向がz方向)は、出力結合部材364の透過面3644に入射してこれを透過する。他方、出力コリメータ362から出射した平行光束93(電場振動方向がy方向)は、出力結合部材364の反射面3642に入射してワイヤグリッド偏光子により反射する。これにより、出力結合部材364の反射面3642から、2つの平行光束92,93が結合して出射される。結合後の出射光束94は、その先に配置された出力集光系366により集光され、ライトガイド368の入射端面に導かれる。ライトガイド368は、入射端面に入射した光束94を、出射光91として出射する。
上述した第3の実施の形態によるチューナブルフィルタによれば、第1の実施の形態と同様の作用効果が得られる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)
第1反射部材126が第1ビームスプリッタ平面1224に対して成す角度と、第2反射部材128が第1ビームスプリッタ平面1224に対して成す角度と、は異なっていてもよい。これらの角度が異なる場合であっても、偏光分岐部120を構成する各部材の位置や角度、第2光学系130の向き等を調整することにより、第1の実施の形態と同様の働きをするチューナブルフィルタを構成することが可能である。同様に、第1ビームスプリッタ平面1224と第2ビームスプリッタ平面1244とは、厳密に平行である必要はない。
第1反射部材126が第1ビームスプリッタ平面1224に対して成す角度と、第2反射部材128が第1ビームスプリッタ平面1224に対して成す角度と、は異なっていてもよい。これらの角度が異なる場合であっても、偏光分岐部120を構成する各部材の位置や角度、第2光学系130の向き等を調整することにより、第1の実施の形態と同様の働きをするチューナブルフィルタを構成することが可能である。同様に、第1ビームスプリッタ平面1224と第2ビームスプリッタ平面1244とは、厳密に平行である必要はない。
(変形例2)
上述した各実施形態において、波長分散型分光素子146は透過型の平面グレーティングとしたが、反射型、あるいはプリズムと一体化したグリズム型、または波長分散プリズムとしてもよい。
上述した各実施形態において、波長分散型分光素子146は透過型の平面グレーティングとしたが、反射型、あるいはプリズムと一体化したグリズム型、または波長分散プリズムとしてもよい。
(変形例3)
第1の実施の形態および第2の実施の形態において、二分岐ライトガイド160を液体ライトガイドなど、2つの光束を結合させるそれ以外の部材で構成してもよい。
第1の実施の形態および第2の実施の形態において、二分岐ライトガイド160を液体ライトガイドなど、2つの光束を結合させるそれ以外の部材で構成してもよい。
(変形例4)
光源部30が有する光源反射部材32は、直角プリズムの全反射プリズムとしてもよい。
光源部30が有する光源反射部材32は、直角プリズムの全反射プリズムとしてもよい。
(変形例5)
上述した各実施形態において、第1反射面1264および第2反射面1284を偏光ビームスプリッタにより構成し、2つの光束72,73のすべてを反射するのではなく、反射すべき偏光成分のみを反射し、それ以外の成分は透過させて廃棄するようにしてもよい。このようにすることで、偏光純度を高めることが可能となる。
上述した各実施形態において、第1反射面1264および第2反射面1284を偏光ビームスプリッタにより構成し、2つの光束72,73のすべてを反射するのではなく、反射すべき偏光成分のみを反射し、それ以外の成分は透過させて廃棄するようにしてもよい。このようにすることで、偏光純度を高めることが可能となる。
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
30…光源部、100…チューナブルフィルタ、110…第1光学系、120、220…偏光分岐部、122…第1分離結合部材、124…第2分離結合部材、126…第1反射部材、128…第2反射部材、130…第2光学系、140…分光部、150…反射型空間変調素子、156…変調素子ドライバ、160…二分岐ライトガイド、222…第3分離結合部材、224…第4分離結合部材、360…出力部
Claims (9)
- 光源から入射した入射光を、互いに直交する電場振動方向を有する第1直線偏光と第2直線偏光とに分岐する偏光分岐部と、
前記偏光分岐部で分岐された前記第1直線偏光および前記第2直線偏光の各々により形成された像を、一方向について波長に応じた広がりを有する分散しているスペクトル像に分光する波長分散型分光素子と、
前記第1直線偏光および前記第2直線偏光の各々に対応する2つの前記スペクトル像に対して互いに独立に、各波長領域の直線偏光を変調して反射する反射型空間変調素子とを備え、
前記偏光分岐部は、
前記光源中心から発せられた光束の中心光線とみなせる光線を以下主光線と呼ぶとき、前記入射光の光軸主光線を含む任意の仮想平面に対して垂直に且つ前記光軸主光線に対して第1の所定角度を有するように設けられた第1分岐面であって、入射した前記入射光を反射光としての前記第1直線偏光と透過光としての前記第2直線偏光とに分離する第1分岐面を有する第1分離結合部材と、
前記仮想平面に対して垂直に且つ前記第1分岐面と第2の所定角度を成すように設けられ、前記第2直線偏光を反射する第1反射面を有する第1反射部材と、
前記仮想平面に対して垂直に且つ前記第1分岐面と第3の所定角度を成すように設けられ、前記第1直線偏光を反射する第2反射面を有する第2反射部材と、
前記第1分岐面に対して略平行に設けられ、前記第2反射面で反射した前記第1直線偏光を前記波長分散型分光素子に向けて透過すると共に前記第1反射面で反射した前記第2直線偏光を前記波長分散型分光素子に向けて反射する第2分岐面を有する第2分離結合部材とを有し、
前記反射型空間変調素子が反射した前記2つのスペクトル像の変調光を前記波長分散型分光素子および前記偏光分岐部に再入射することにより、前記反射型空間変調素子が変調した波長領域成分と、変調しなかった波長領域成分とを分離することを特徴とするチューナブルフィルタ。 - 請求項1に記載のチューナブルフィルタにおいて、
前記第2の所定角度と前記第3の所定角度とは等しいことを特徴とするチューナブルフィルタ。 - 請求項2に記載のチューナブルフィルタにおいて、
前記光源と前記偏光分岐部との間に、前記光源に焦点を合わせて配置された第1光学系と、
前記偏光分岐部と前記波長分散型分光素子との間に配置された第2光学系と、
を備えることを特徴とするチューナブルフィルタ。 - 請求項3に記載のチューナブルフィルタにおいて、
前記第1反射面と前記第2直線偏光の光軸主光線との交点である第1反射点、および、前記波長分散型分光素子第2反射面と前記第21直線偏光の光軸主光線との交点である第2反射点は、それぞれ前記第2光学系を介して前記波長分散型分光素子の波長分散面と共役であり、
前記第1光学系は、前記光源の発光中心点または前記発光中心点の共役像が前記第1光学系の一方の焦点と略一致し、且つ、前記第1反射点および前記第2反射点が前記第1光学系の他方の焦点と略一致するように配置され、
前記第2光学系は、前記第1反射点および前記第2反射点が前記第2光学系の一方の焦点と略一致するように配置されることを特徴とするチューナブルフィルタ。 - 請求項4に記載のチューナブルフィルタにおいて、
前記第1反射面に垂直になるように配置され、前記第1反射面により反射される前記第2直線偏光の光束を制限する第1開口絞りと、
前記第2反射面に垂直になるように配置され、前記第2反射面により反射される前記第1直線偏光の光束を制限する第2開口絞りとを備えることを特徴とするチューナブルフィルタ。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載のチューナブルフィルタにおいて、
前記反射型空間変調素子は、反射型液晶素子であることを特徴とするチューナブルフィルタ。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載のチューナブルフィルタにおいて、
前記第1分岐面および前記第2分岐面には、それぞれワイヤグリッド型の偏向ビームスプリッタが形成されることを特徴とするチューナブルフィルタ。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載のチューナブルフィルタにおいて、
前記2つのスペクトル像の変調光成分が前記偏光分岐部に再入射して分離された光を受光する二分岐ライトガイドを備えることを特徴とするチューナブルフィルタ。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載のチューナブルフィルタと、
前記入射光を発生させるレーザ励起光源と、
を備えることを特徴とする任意スペクトル分布を有する光源。
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---|---|---|---|---|
CN111537202A (zh) * | 2020-05-25 | 2020-08-14 | 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 | 一种基于led的高亮度低杂散光单色可调谐光源系统 |
-
2013
- 2013-03-01 JP JP2013040871A patent/JP2014169889A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111537202A (zh) * | 2020-05-25 | 2020-08-14 | 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 | 一种基于led的高亮度低杂散光单色可调谐光源系统 |
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