JP2014169691A - ポンプ及びアクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】熱遷移流を利用するポンプ及びアクチュエータにおいて、熱遷移流を効率よく発生させる。
【解決手段】多孔体膜10の二酸化珪素材料が光吸収性を示す波長帯の赤外光44を光源24から多孔体の表面10aに照射することで、照射した赤外光44のエネルギーを多孔体膜10にその表面10aから効率よく吸収させることができ、多孔体膜10の表面10aを効率よく加熱することができる。その結果、多孔体膜10内部に熱遷移流40を効率よく発生させることができ、第1空間16と第2空間18との間に圧力差を効率よく発生させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱遷移流を利用するポンプ及びアクチュエータに関する。
熱遷移流とは、希薄気体特有の流れで、希薄気体中に温度勾配のある壁が存在するとき壁に沿う一方向の流れが低温部から高温部に誘起される。これを熱遷移流という。そして、希薄気体とは、ある領域を考えたとき、その中で平衡状態が保たれないほど気体分子間の衝突が少ない場合の気体のことをいう。希薄気体の具体例としては、1cm3程度の領域内の圧力が1Pa程度に低い場合や、10×10×10nm程度の空間の狭い領域内の圧力が大気圧程度である場合等が挙げられる。後者のように、大気圧下でも小さいスケールの領域内では希薄気体となり、大気圧程度の条件でも熱遷移流を発生させることは可能である。
大気圧程度の条件で熱遷移流を発生させるために、周囲気体の平均自由行程(大気圧下では60nm程度)の5倍の長さ以下の小さい孔径を有する気孔が内部に多数形成された多孔体が用いられる(例えば下記非特許文献1)。非特許文献1においては、多孔体膜内部に熱遷移流を発生させるために、多孔体膜の片面側の空気をヒータによって加熱することで、多孔体膜の片面を間接的に加熱している。これによって、多孔体膜の片面とその裏面との間に温度差を発生させ、多孔体膜内部に温度勾配を発生させている。
N.K.Gupta他,"Thermal transpiration in mixed cellulose ester membranes:Enabling miniature, motionless gas pumps",Microporous and Mesoporous Materials Vol.142,pp.535-541,2011
多孔体内部に熱遷移流を発生させるためには、多孔体内部に温度勾配を発生させる必要がある。非特許文献1では、多孔体膜内部に温度勾配を発生させるために、多孔体膜の片面側の空気をヒータによって加熱している。しかし、静止空気は熱伝導率が低く(0.02[W/(m・K)])、ヒータの熱が対象物である多孔体膜の片面に伝わりにくいため、加熱効率が低い。したがって、非特許文献1では、多孔体膜内部に熱遷移流を効率よく発生させることは困難である。
本発明は、熱遷移流を利用するポンプ及びアクチュエータにおいて、熱遷移流を効率よく発生させることを目的の1つとする。
また、熱遷移流を利用するポンプにおいては、気体を移送することができるが、原理的に液体を移送することはできなかった。本発明は、熱遷移流を利用するポンプにおいて、液体の移送を可能にすることも目的の1つとする。
本発明に係るポンプ及びアクチュエータは、上述した目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係るポンプは、所定波長帯に対する光吸収性を有し、気孔を有する多孔体と、前記所定波長帯に放射強度のピークを有する電磁波を多孔体の第1面に照射することで、多孔体の第1面を加熱する加熱部と、を備え、多孔体の第1面は第1空間に接し、多孔体の第1面と異なる第2面は第2空間に接し、第1空間と第2空間は気孔を介して連通しており、第2空間の気体を連通している気孔を介して第1空間へ移送することが可能なことを要旨とする。
本発明の一態様では、前記多孔体の有する気孔は、第1空間もしくは第2空間に充填された気体の平均自由行程の5倍の長さ以下の孔径であることが好適である。
本発明の一態様では、前記所定波長帯に対する光透過性を有する透過窓を介して電磁波が多孔体の第1面に照射されることが好適である。
本発明の一態様では、多孔体の第2面の放熱を行うための放熱部を備えることが好適である。
本発明の一態様では、多孔体は、赤外光に対する光吸収性のピークを有し、加熱部は、赤外光領域に放射強度のピークを有する電磁波を多孔体の第1面に照射することが好適である。
本発明の一態様では、多孔体は、可視光に対する光吸収性のピークを有し、加熱部は、可視光領域に放射強度のピークを有する電磁波を多孔体の第1面に照射することが好適である。
本発明の一態様では、多孔体は二酸化珪素からなり、前記所定波長帯は、2.3μm以上であることが好適である。
本発明の一態様では、多孔体は二酸化珪素からなり、前記所定波長帯は、2.3〜4.0μmであることが好適である。
本発明の一態様では、多孔体は二酸化珪素からなり、前記所定波長帯は、2.5〜3.8μm、または4.8μm以上であることが好適である。
本発明の一態様では、前記第2空間の気体分子は、前記気孔内部に生じる熱遷移流により第1空間へ移送されることが好適である。
また、本発明に係るアクチュエータは、本発明に係るポンプにより第1空間と第2空間との間に発生する圧力差に基づく駆動部を有することを要旨とする。
本発明の一態様では、第1空間は、液体排出口を有する第3空間と連通し、前記ポンプは、第3空間を加圧することにより、第3空間内の液体を液体排出口から排出することが可能なことが好適である。
本発明の一態様では、第2空間は、液体吸引口を有する第4空間と連通し、前記ポンプは、第4空間を減圧することにより、液体吸引口から第4空間内に液体を吸引することが可能なことが好適である。
本発明の一態様では、液体移送口を有する第5空間と第1空間との連通を許容または遮断する第1弁と、第5空間と第2空間との連通を許容または遮断する第2弁と、を備え、前記ポンプは、第1弁により第5空間と第1空間との連通を許容し、第2弁により第5空間と第2空間との連通を遮断することで、第5空間内の液体を液体移送口から排出する排出機能と、第1弁により第5空間と第1空間との連通を遮断し、第2弁により第5空間と第2空間との連通を許容することで、液体移送口から第5空間内に液体を吸引する吸引機能と、を有することが好適である。
また、本発明に係るポンプは、気孔を有する多孔体と、多孔体の第1面の温度を、多孔体の第1面と異なる第2面の温度よりも高くするための手段と、を備え、多孔体の第1面は第1空間に接し、多孔体の第1面と異なる第2面は第2空間に接し、第1空間と第2空間は気孔を介して連通しており、第2空間の気体を連通している気孔を介して第1空間へ移送することが可能であり、第1空間は、液体排出口を有する第3空間と連通し、第3空間を加圧することにより、第3空間内の液体を液体排出口から排出することが可能なことを要旨とする。
また、本発明に係るポンプは、気孔を有する多孔体と、多孔体の第1面の温度を、多孔体の第1面と異なる第2面の温度よりも高くするための手段と、を備え、多孔体の第1面は第1空間に接し、多孔体の第1面と異なる第2面は第2空間に接し、第1空間と第2空間は気孔を介して連通しており、第2空間の気体を連通している気孔を介して第1空間へ移送することが可能であり、第2空間は、液体吸引口を有する第4空間と連通し、第4空間を減圧することにより、液体吸引口から第4空間内に液体を吸引することが可能なことを要旨とする。
また、本発明に係る発電施設は、本発明に係るポンプを用いて発電を行うことが可能なことを要旨とする。
本発明の一態様では、第1面は多孔体の一主面であり、第2面は多孔体の一主面と反対側の面であることが好適である。
本発明によれば、多孔体が光吸収性を有する波長帯を含む電磁波を多孔体の一主面に照射することで、照射した電磁波のエネルギーを多孔体にその一主面から効率よく吸収させることができ、多孔体の一主面を効率よく加熱することができる。その結果、多孔体内部に熱遷移流を効率よく発生させることができ、圧力差を効率よく発生させることができる。
また、本発明によれば、多孔体内部に発生する熱遷移流により、第1空間と連通する第3空間を加圧して第3空間内の液体を排出する、または、第2空間と連通する第4空間を減圧して第4空間内に液体を吸引することができる。したがって、多孔体内部に発生する熱遷移流を利用して液体を移送することができる。
本発明の実施形態に係るポンプの概略構成を示す図である。 二酸化珪素の光透過スペクトルを示す図である。 900℃の物質の黒体放射スペクトルを示す図である。 本発明の実施形態に係るポンプの他の概略構成を示す図である。 フッ化カルシウムの光透過スペクトルを示す図である。 塩化ナトリウムの光透過スペクトルを示す図である。 シリカエアロジェルの光透過スペクトルを計測した実験データを示す図である。 本発明の実施形態に係るポンプの他の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るアクチュエータの概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るポンプの他の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るポンプの他の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るポンプの他の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るポンプの他の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るポンプにおいて、多孔体膜の表面に与えるエネルギーと液体の移送流量との関係の一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るポンプの他の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る冷却装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る冷却装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る発電施設の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る発電施設の概略構成を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るポンプの概略構成を示す図である。本実施形態に係るポンプは、熱遷移流を利用して気体を加圧または減圧することが可能な熱駆動型分子流ポンプである。
ケーシング20内に配置された多孔体膜10は、熱伝導率の低い(0.2[W/(m・K)]以下)材料、例えば二酸化珪素(シリカ、SiO2)材料の内部に気孔12が多数形成されたシリカエアロジェル膜により構成される。ケーシング20と多孔体膜10の表面(第1面、一主面)10a間には、第1空間16が形成されており、ケーシング20内に配置されたヒートシンク(放熱部)14と多孔体膜10の裏面(第1面(一主面)と異なる反対側の第2面)10b間には、第2空間18が形成されている。つまり、多孔体膜10の表面10aは第1空間16に接し、多孔体膜10の裏面10bは第2空間18に接する。ヒートシンク14と多孔体膜10の裏面10b間における第2空間18の周囲には、気密シール22がヒートシンク14及び多孔体膜10の裏面10bと密着して設けられている。第2空間18はヒートシンク14内に形成された流入路19を介して流入口17と連通し、第1空間16は流出口15と連通する。さらに、第2空間18と第1空間16は、多孔体膜10内部の多数の気孔12を介して連通する。多孔体膜10内部の各気孔12の孔径は、第1空間16もしくは第2空間18に充填された周囲気体の平均自由行程(大気圧下では60nm程度)の5倍の長さ以下に形成され、例えば10nm程度に形成される。
ケーシング20と多孔体膜10の表面10a間(第1空間16内)には、電磁波(光)44を多孔体膜10の表面10aに照射する光源24が設置されている。光源24は支持部材25を介してケーシング20に支持されている。ここでの光源24は、光44として赤外光を多孔体膜10の表面10aに照射する赤外光源であり、赤外光源として例えば赤外線ヒータ等を用いることが可能である。
多孔体膜10の材料である二酸化珪素の光透過スペクトルを図2Aに示す。図2Aに示すように、二酸化珪素は、2.3μmより短い波長の光に対して光透過率が高いが、2.3μm以上の波長の光に対して光透過率が低下する。このように、二酸化珪素は、2.3μmより短い波長帯で光透過性を示し、例えば可視光領域の波長帯で光透過性を示すが、2.3μm以上の波長帯で光吸収性を示し、例えば赤外光領域の波長帯で光吸収性を示し、赤外光に対する光吸収性のピークを有する。そのため、多孔体膜10の二酸化珪素材料が光吸収性を示す2.3μm以上の波長帯を含む電磁波(光)44を光源24から多孔体膜10の表面10aに照射することで、照射された光44のエネルギーが多孔体膜10にその表面10aから吸収される。例えば2.3μm〜4.0μmの光吸収波長帯の赤外光44を多孔体膜10の表面10aに照射することで、照射された赤外光44のエネルギーが部分的に多孔体膜10にその表面10aから吸収される。これによって、光源24を加熱部として利用して、多孔体膜10の表面10aを加熱することができる。
900℃の物質の黒体放射スペクトルを図2Bに示す。図2Bに示すように、900℃での黒体放射スペクトルは、2.5μm程度の波長において放射照度(強度)が最大となり、2.3μm〜4.0μmの赤外光領域の波長帯において高い放射照度を示す。そのため、900℃での黒体放射スペクトルは、二酸化珪素が光吸収性を示す2.3μm以上の波長帯内に放射照度のピークを有し、高い放射照度を示す2.3μm〜4.0μmの光放射波長帯が二酸化珪素の光吸収波長帯に合致する。さらに、黒体放射スペクトルは温度に応じて変化し、温度上昇に対して、放射照度が増加し、さらに、放射照度が最大となる波長が短くなる。そこで、二酸化珪素が光吸収性を示す2.3μm以上の波長帯内に黒体放射スペクトルのピークを有する条件が成立する温度(例えば900℃)に、光源24のフィラメント温度を加熱調整することで、光源24は、二酸化珪素が光吸収性を示す波長帯内(フィラメント温度が900℃の場合は2.5μm程度)に強度のピークを有する電磁波(光)44を多孔体膜10の表面10aへ放射することができる。これによって、光源24の放射照度が高くなる光放射波長帯を二酸化珪素の光吸収波長帯に合致させることができる。なお、光源24のフィラメント温度については、光源24への供給パワーを調整することで、その調整が可能である。
本実施形態に係る熱駆動型分子流ポンプを作動させる場合は、多孔体膜10の二酸化珪素材料が光吸収性を示す赤外光領域の波長帯内に黒体放射スペクトルのピークを有する条件が成立する温度(例えば900℃)に、光源24のフィラメント温度を加熱調整する。これによって、二酸化珪素材料が光吸収性を示す赤外光領域の波長帯内に強度のピークを有する電磁波(赤外光)44が光源24から放射され、放射された赤外光44のエネルギーが多孔体膜10にその表面10aから吸収される。これによって、多孔体膜10の表面10aが加熱されると、多孔体膜10の表面10aの温度が裏面10bの温度よりも高くなって温度差が発生し、多孔体膜10内部に厚さ方向の温度勾配が発生する。この温度勾配の発生に伴い、多孔体膜10内部に第2空間18側(低温側)から第1空間16側(高温側)への熱遷移流40が発生する。その際には、ヒートシンク14により多孔体膜10の裏面10bの放熱を行うことで、多孔体膜10の表面10aと裏面10bの温度差を増加させて多孔体膜10内部の温度勾配を大きくすることができ、多孔体膜10内部の気孔12を通過する熱遷移流40を増加させることができる。この熱遷移流40の発生によって、多孔体膜10の裏面10bに面する第2空間18の気体分子が多孔体膜10内部の気孔12を介して表面10aに面する第1空間16へ移送され、第1空間16内の気体の圧力が第2空間18内の気体の圧力よりも高くなって圧力差が発生するため、この圧力差を利用して気体を加圧または減圧させる気体ポンプとして機能させることができる。第2空間18が大気圧(大気開放)の場合は、熱遷移流40により第1空間16内の気体が大気圧よりも加圧されるため、加圧ポンプとして機能させることができる。一方、第1空間16が大気圧(大気開放)の場合は、熱遷移流40により第2空間18内の気体が大気圧よりも減圧されるため、減圧ポンプとして機能させることができる。
多孔体膜10内部に第2空間18側から第1空間16側への熱遷移流40を発生させるためには、多孔体膜10の表面10aを加熱して多孔体膜10内部に厚さ方向の温度勾配を発生させる必要がある。本実施形態では、光源24の放射照度が高くなる光放射波長帯を多孔体膜10の二酸化珪素材料の光吸収波長帯(赤外光領域の波長帯)に合致させることで、光源24から放射された光44(赤外光)のエネルギーを多孔体膜10にその表面10aから効率よく吸収させることができ、多孔体膜10の表面10aを非接触で効率よく加熱することができる。その際には、光44のエネルギーが多孔体膜10自体に吸収されるため、多孔体膜10の表面10aに光44を吸収する膜を形成する等の表面処理を行う必要が無く、多孔体膜10内部の気孔12を塞ぐことも無い。したがって、本実施形態によれば、多孔体膜10内部に第2空間18側から第1空間16側への熱遷移流40を効率よく発生させることができ、第1空間16と第2空間18との間に圧力差を効率よく発生させることができる。その結果、流量、揚程の面から高い性能を有する熱駆動型分子流ポンプを実現することができる。
なお、赤外光は一般に0.7μm以上の全ての波長の光を含む。そのため、例えば1μmに放射照度のピークを有する赤外光を光源24から放射した場合は、放射照度の高い1μm付近の光は、多孔体膜10の二酸化珪素材料の光吸収波長帯から外れるため、多孔体膜10を透過して多孔体膜10の表面10aの加熱に寄与しないことになる。さらに、多孔体膜10を透過した光がヒートシンク14等、多孔体膜10以外の物質に吸収されると、多孔体膜10内部の温度勾配の減少にもつながり、熱駆動型分子流ポンプの性能低下にもつながる。多孔体膜10内部に熱遷移流40を効率よく発生させるためには、多孔体膜10の材料の光吸収波長帯を調べ、その光吸収波長帯に放射照度のピークが存在するように光源24が放射する光44の波長帯(光源24の温度)を調整することで、光源24から放射された光44が多孔体膜10を透過するのを抑制して、多孔体膜10の表面10aの加熱に寄与させる必要がある。
本実施形態に係る熱駆動型分子流ポンプの出力を定量的に評価するために、図1に示す構成において、第1空間16を大気圧(大気開放)、第2空間18を閉鎖空間とした実験装置を構築し、光源24(赤外線ヒータ)のフィラメントを900℃に加熱することで多孔体膜10(厚さ1mm程度、気孔率90%程度のシリカエアロジェル膜)の表面10aに赤外光44を照射した場合に、第2空間18内の圧力を計測する実験を行った。その実験結果では、第2空間18内の圧力を、大気圧に対して25.5kPa(大気圧の25%程度)減圧させることができた。非特許文献1に示されている最高値は、1.05kPaであるため、本実施形態における25.5kPaは、その24倍以上に相当する。なお、10Paにつき、液体を1mm持ち上げることができるので、25.5kPaは、ポンプ性能に換算すると揚程2.55mに相当する。
本実施形態では、赤外線ヒータ以外の光源24により、多孔体膜10の表面10aに光44を照射して加熱することも可能である。例えば図5に示す構成では、光源24が、真空封入したカーボン、もしくは輻射率が黒体に近い材料で凡そ輻射率が0.7以上である材料を用いた光源で構成される。ケーシング20における多孔体膜10の表面10aと対向する位置には、太陽光46(凡そ0.3μmから1.2μmの波長からなる光)を集光するための集光レンズ26(例えばフレネルレンズ)が設置されており、集光レンズ26の焦点は多孔体膜10の表面10a上の空間に位置する。光源24(例えば真空封入カーボン)は、集光レンズ26と多孔体膜10の表面10a間に配置され、且つ集光レンズ26の焦点位置に配置されていることで、集光レンズ26で集光された太陽光46は、光源24に集光される。
カーボンは、可視光及び赤外光をほぼ100%吸収するため、光源24(真空封入カーボン)は、集光レンズ26で集光された太陽光46のエネルギーを吸収することで加熱される。その際に、カーボンは、真空封入で周りに酸素が無ければ、高温になっても燃え尽きることはない。黒体放射スペクトルが赤外光領域の波長帯において高い放射照度を有する温度(例えば900℃)に、光源24(真空封入カーボン)の温度を加熱調整することで、光源24は、多孔体膜10の二酸化珪素材料が光吸収性を示す波長帯の赤外光44を多孔体膜10の表面10aへ放射する赤外光源として機能することができる。これによって、集光レンズ26及び光源24を加熱部として利用して、多孔体膜10の表面10aを非接触で効率よく加熱することができ、多孔体膜10内部に第2空間18側から第1空間16側への熱遷移流40を効率よく発生させることができる。さらに、図5に示す構成例では、多孔体膜10の表面10aを加熱するためのエネルギーとして太陽光46のエネルギーを利用することで、熱駆動型分子流ポンプの駆動に電気エネルギー等、太陽光46以外のエネルギーを必要としないため、エネルギー効率を高めることができる。ただし、図5に示す構成例では、光源24(真空封入カーボン)を加熱するためのエネルギーとして、太陽光46以外の可視光のエネルギーを利用することも可能である。その場合は、光源24(真空封入カーボン)は、可視光のエネルギーにより加熱されることで、赤外光44を多孔体膜10の表面10aへ放射する赤外光源として機能する。
また、本実施形態では、例えば図3に示すように、光源24と多孔体膜10の表面10aとの間に光透過窓27を設けて、多孔体膜10を光源24に対して封止することも可能である。光透過窓27は、光源24から放射される電磁波(光)44の波長帯に対して光透過性を示す。つまり、光透過窓27は、多孔体膜10の材料が光吸収性を有する波長帯に対して光透過性を示し(光吸収性を示さず)、光源24からの光44の放射波長帯及び多孔体膜10の材料の光吸収波長帯とは異なる光吸収波長帯を有する。そのため、光源24からの光44が光透過窓27を介して多孔体膜10の表面10aに照射され、多孔体膜10の表面10aが加熱される。多孔体膜10の材料が二酸化珪素である例では、光透過窓27の材料として、図4Aに示す光透過スペクトルを有するフッ化カルシウム(CaF2)や、図4Bに示す光透過スペクトルを有する塩化ナトリウム(NaCl)等を例示することができ、例えば2.3μm〜4.0μmの波長帯の赤外光44がフッ化カルシウムまたは塩化ナトリウムの光透過窓27を透過して多孔体膜10の表面10aに照射される。
なお、例えば光透過窓27と多孔体膜10とで同じ材料(例えば二酸化珪素)である場合は、光透過窓27と多孔体膜10とで光透過波長帯及び光吸収波長帯が一致することになる。その場合は、多孔体膜10の光吸収波長帯の光(例えば2.3μm〜4.0μmの赤外光)を光源24から放射しても、光透過窓27をほとんど透過することなく吸収されてしまい、多孔体膜10の表面10aの加熱に寄与しないことになる。多孔体膜10内部に熱遷移流40を効率よく発生させるためには、光透過窓27の光透過波長帯と多孔体膜10の光吸収波長帯とに共通する波長帯が存在するように光透過窓27と多孔体膜10とで材料を異ならせ、多孔体膜10の光吸収波長帯及び光透過窓27の光透過波長帯(共通する波長帯)に放射照度のピークが存在するように光源24が放射する光44の波長帯(光源24の温度)を調整することで、光源24から放射された光44が光透過窓27を透過し且つ多孔体膜10を透過するのを抑制して、多孔体膜10の表面10aの加熱に寄与させる必要がある。
以上の実施形態では、光源24の温度は900℃以外であっても、多孔体膜10の二酸化珪素材料が光吸収性を示す赤外光領域の波長帯内に黒体放射スペクトルのピークを有する条件を成立させることは可能であり、光源24は、二酸化珪素材料が光吸収性を示す赤外光領域の波長帯内に強度のピークを有する赤外光44を多孔体膜10の表面10aへ放射することが可能である。例えば光源24の温度が1200℃以下の場合は、黒体放射スペクトルが赤外光領域の波長帯において高い放射照度を有し、赤外光44を多孔体膜10の表面10aへ放射することが可能である。なお、黒体放射スペクトルは、温度上昇に対して放射照度が増加するので、光源24から多孔体膜10への吸収エネルギーを増加させるためには、多孔体膜10の二酸化珪素材料が光吸収性を示す波長帯において黒体放射スペクトルが高い放射照度を有する条件が成立する範囲内で、光源24の温度を高くすることが好ましい。また、光源24の放射照度(黒体放射スペクトル)が高くなる光放射波長帯を多孔体膜10の材料の光吸収波長帯に必ずしも完全に合致させる必要はなく、例えば、光源24の放射照度が高くなる光放射波長帯を多孔体膜10の材料の光吸収波長帯に部分的に合致させることも可能であるし、光源24の放射照度が高くなる光放射波長帯を多孔体膜10の材料の光吸収波長帯に近接させることも可能である。
また、二酸化珪素を含むシリカエアロジェルの他の例として、JFCC製の製品名「SP30」の光透過スペクトルを計測した実験データを図4Cに示す。図4Cに示すように、2.5μm〜3.8μm、及び4.8μm以上の波長帯でシリカエアロジェルの光吸収性が特に好適であることがわかる。この理由としては、2.5μm〜3.8μmについては、OH基やアルキル基の吸収帯であり、二酸化珪素に含まれるOH基やアルキル基等が貢献していると考えられ、4.8μm以上については、二酸化珪素の吸収帯であり、二酸化珪素が貢献していると考えられる。そして、上記製品以外の一般的な二酸化珪素からなるシリカエアロジェル膜であれば、同様の光吸収特性を備えていると考えられる。そこで、本実施形態では、シリカエアロジェルが光吸収性を示す2.5μm〜3.8μmの赤外光領域の波長帯内に強度のピークを有する電磁波(赤外光)44を光源24から放射することで、放射された赤外光44のエネルギーを多孔体膜10(シリカエアロジェル膜)にその表面10aから効率よく吸収させることができる。したがって、より少ないエネルギーで多孔体膜10の表面10aを効率的に加熱することができ、熱遷移流40を効率的に発生させることができる。その結果、効率的な熱遷移流ポンプを実現することができる。あるいは、本実施形態では、シリカエアロジェルが光吸収性を示す4.8μm以上の赤外光領域の波長帯内に強度のピークを有する電磁波(赤外光)44を光源24から放射することによっても、より少ないエネルギーで多孔体膜10(シリカエアロジェル膜)の表面10aを効率的に加熱して熱遷移流40を効率的に発生させることができる。
また、本実施形態では、光源24として波長0.4μmから0.8μmの可視光源(例えばハロゲンランプ)を用いることも可能である。その場合は、多孔体膜10の材料として、可視光領域の波長帯で光吸収性を示し、可視光に対する光吸収性のピークを有する材料を用いる。その場合の多孔体膜10の材料としては、例えば炭化珪素(SiC)等を用いることが可能であるが、その他の黒色や濃い青色の材料を用いることも可能である。光源24として可視光源を用いる場合は、多孔体膜10の材料が光吸収性を示す可視光領域の波長帯内に黒体放射スペクトルのピークを有する条件が成立する温度に、光源24(可視光源)の温度を加熱調整する。これによって、光源24は、多孔体膜10の材料が光吸収性を示す可視光領域の波長帯内に強度のピークを有する電磁波(可視光)44を多孔体膜10の表面10aへ放射する。例えば光源24の温度が1200℃より高い場合は、黒体放射スペクトルが可視光領域の波長帯において高い放射照度を有し、可視光44を多孔体膜10の表面10aへ放射することが可能である。多孔体膜10の材料が光吸収性を示す波長帯の可視光44を光源24から多孔体膜10の表面10aに照射することで、照射された可視光44のエネルギーが多孔体膜10にその表面10aから吸収される。これによって、多孔体膜10の表面10aを非接触で効率よく加熱することができ、多孔体膜10内部に第2空間18側から第1空間16側への熱遷移流40を効率よく発生させることができる。
また、多孔体膜10の材料として、炭化珪素等、可視光領域の波長帯で光吸収性を示す材料を用いる場合は、太陽光46を多孔体膜10の表面10aに照射することで、多孔体膜10の表面10aを加熱して、多孔体膜10内部に第2空間18側から第1空間16側への熱遷移流を発生させることも可能である。その場合の構成については、図5に示す構成例において、光源24(例えば真空封入カーボン)を省略し、集光レンズ26で集光された太陽光46を多孔体膜10の表面10aに照射する構成を考えればよい。
以上の実施形態では、多孔体膜10の裏面10bの放熱を行うためのヒートシンク14を省略することも可能である。その場合でも、多孔体膜10内部に第2空間18側から第1空間16側への熱遷移流40を発生させることが可能である。
また、以上の実施形態では、多孔体膜10内部の熱遷移流40により第1空間16と第2空間18との間に発生する圧力差を利用して、アクチュエータの駆動部を駆動することも可能である。つまり、以上の実施形態の構成を用いて、アクチュエータを構成することも可能である。例えば図6に示す構成のアクチュエータでは、多孔体膜10内部の熱遷移流40により第1空間16と第2空間18との間に圧力差が発生すると、駆動部34が低圧側に移動する。
また、以上の実施形態では、多孔体膜10内部の熱遷移流40により第1空間16と第2空間18との間に発生する圧力差を利用して、液体を移送することも可能である。つまり、以上の実施形態の構成を用いて、液体ポンプを構成することも可能である。例えば図7に示す構成の液体ポンプでは、第2空間18が大気開放され、第1空間16が流路51を介して液体タンク30の内部空間30aと連通する。さらに、液体タンク30内には液体排出口30bが設けられており、液体タンク30の内部空間30aが液体排出口30bを介して液体タンク30外と連通する。液体タンク30の内部空間30aには、液体32が収容されている。多孔体膜10内部の熱遷移流40により第1空間16内の気体が大気圧よりも加圧されると、流路51を介して第1空間16と連通する液体タンク30の内部空間30aが大気圧よりも加圧される。これによって、液体タンク30の内部空間30aに収容された液体32が加圧され、液体32が液体排出口30bから液体タンク30外へ排出される。
また、図8に示す構成の液体ポンプでは、第1空間16が大気開放され、第2空間18が流路52を介して液体タンク30の内部空間30aと連通する。さらに、液体タンク30内には液体吸引口30cが設けられており、液体タンク30の内部空間30aが液体吸引口30cを介して液体タンク30外に配置された液体容器31内と連通する。液体容器31内には、液体32が収容されている。多孔体膜10内部の熱遷移流40により第2空間18内の気体が大気圧よりも減圧されると、流路52を介して第2空間18と連通する液体タンク30の内部空間30aが大気圧よりも減圧される。これによって、液体容器31内の液体32が液体吸引口30cから液体タンク30の内部空間30aに吸引される。
また、図9Aに示す構成の液体ポンプでは、第1空間16が流路51を介して流路53と連通可能であり、第2空間18が流路52を介して流路53と連通可能であり、流路53が液体タンク30の内部空間30aと連通する。さらに、液体タンク30内には液体移送口30dが設けられており、液体タンク30の内部空間30aが液体移送口30dを介して液体タンク30外に配置された液体容器31内と連通する。流路51には、第1空間16と流路53(液体タンク30の内部空間30a)との連通を許容または遮断する第1弁61が設けられている。第1弁61は三方弁により構成され、第1弁61により第1空間16と流路53との連通が遮断されているときは、第1空間16が大気開放される。流路52には、第2空間18と流路53(液体タンク30の内部空間30a)との連通を許容または遮断する第2弁62が設けられている。第2弁62は三方弁により構成され、第2弁62により第2空間18と流路53との連通が遮断されているときは、第2空間18が大気開放される。
図9Aに示すように、第1弁61により第1空間16と流路53との連通を許容するとともに、第2弁62により第2空間18と流路53との連通を遮断する(第2空間18を大気開放する)場合は、多孔体膜10内部の熱遷移流40により第1空間16内の気体が大気圧よりも加圧されると、流路51,53を介して第1空間16と連通する液体タンク30の内部空間30aが大気圧よりも加圧される。これによって、液体タンク30の内部空間30aに収容された液体32が加圧され、液体32が液体移送口30dから液体タンク30外の液体容器31内へ排出される。
一方、図9Bに示すように、第1弁61により第1空間16と流路53との連通を遮断する(第1空間16を大気開放する)とともに、第2弁62により第2空間18と流路53との連通を許容する場合は、多孔体膜10内部の熱遷移流40により第2空間18内の気体が大気圧よりも減圧されると、流路52,53を介して第2空間18と連通する液体タンク30の内部空間30aが大気圧よりも減圧される。これによって、液体容器31内の液体32が液体移送口30dから液体タンク30の内部空間30aに吸引される。このように、図9Aに示す構成の液体ポンプは、液体タンク30の内部空間30aの液体32を液体移送口30dから排出する排出機能と、液体移送口30dから液体タンク30の内部空間30aに液体32を吸引する吸引機能を有する。なお、液体タンク30内の液面が液体容器31内の液面よりも低ければ、第1弁61により第1空間16を大気開放する(第1空間16と流路53との連通を遮断する)とともに、第2空間18を大気開放する(第1空間16と流路53との連通を遮断する)ことで、サイフォンの原理を利用して液体容器31内の液体32を液体タンク30の内部空間30aに移送することが可能である。
以上の実施形態に係る液体ポンプによれば、多孔体膜10内部の熱遷移流40を利用して液体32を移送することができる。また、ギアポンプ等の液体ポンプと異なり、液体32の脈動が無く、振動・騒音を大幅に低減することができる。さらに、液体32がポンプ機構に触れることが無いため、腐食等の問題も生じない。したがって、様々な用途で好適に用いることができる。
なお、前述のように、非特許文献1に示されている熱遷移流による圧力差の最高値は、1.05kPaであり、この圧力差を利用して液体を移送しようとしても、揚程10cm程度(圧力差10Paにつき揚程1mm)の性能しか得られず、液体ポンプとして十分な性能が得られない。これに対して本実施形態では、熱遷移流40により第1空間16と第2空間18との間に25.5kPaの圧力差を得ることができ、液体ポンプとして十分な揚程2.55mの性能を得ることができる。
以上の実施形態に係る液体ポンプにおいて、多孔体膜10の表面10aに与えるエネルギーと液体32の移送流量との関係を図10に示す。図10に示すように、多孔体膜10の表面10aに与えるエネルギーが大きいほど、液体32の移送流量が大きくなる。したがって、多孔体膜10の表面10aに与えるエネルギーを調整することで、液体32の移送流量を調整することができる。
なお、液体32を移送する液体ポンプにおいて、多孔体膜10内部に熱遷移流40を発生させるために、多孔体膜10の表面10aの温度を裏面10bの温度よりも高くするための手段は、光源24からの電磁波(光)44の放射に限られるものではなく、それ以外の熱源を利用して多孔体膜10の表面10aを加熱して、多孔体膜10の表面10aの温度を裏面10bの温度よりも高くすることも可能である。熱源として例えば装置の排熱を利用して多孔体膜10の表面10aを加熱する場合は、電気を用いないで液体32を移送することが可能である。そのため、例えば宇宙船(衛星)や船や深海艇や深海の建造構内や地下構内や車(特にEV)やトンネル内部や人体内部等、送電線が届かない隔離された空間であっても、液体ポンプの使用が可能となる。また、送電線が届く範囲において使用する場合にも、液体32の移送のために外部電源を必要としないことや、熱源が高温になると自動的に液体32の移送が始まる等の利点がある。また、液体ポンプによる液体32の移送を、例えば冷却水循環やエアコン冷媒循環や発電や移動体の推進力等に適用することも可能である。
また、図11に示す構成の液体ポンプでは、複数の液体タンク30−1〜30−3が並列に設けられている。第1空間16が流路51を介して流路53−1〜53−3と連通可能であり、第2空間18が流路52を介して流路53−1〜53−3と連通可能であり、流路53−1〜53−3が液体タンク30−1〜30−3の内部空間30a−1〜30a−3とそれぞれ連通可能である。さらに、液体タンク30−1〜30−3には液体移送口30d−1〜30d−3がそれぞれ設けられており、液体タンク30−1〜30−3の内部空間30a−1〜30a−3が液体移送口30d−1〜30d−3を介して液体容器31内と連通可能である。流路53−1〜53−3には、流路51,52と液体タンク30−1〜30−3の内部空間30a−1〜30a−3との連通を許容または遮断する開閉弁63−1〜63−3がそれぞれ設けられている。液体移送口30d−1〜30d−3には、液体容器31内と液体タンク30−1〜30−3の内部空間30a−1〜30a−3との連通を許容または遮断する開閉弁64−1〜64−3がそれぞれ設けられている。液体タンク30−1〜30−3の内部空間30a−1〜30a−3には、別の種類の液体32−1〜32−3がそれぞれ収容されている。
図11に示す構成例によれば、開閉弁63−1〜63−3,64−1〜64−3の開閉により、複数の種類の液体32−1〜32−3を移送することが可能である。例えば図11に示すように開閉弁63−2,64−2を開けて開閉弁63−1,63−3,64−1,64−3を閉じた場合は、流路51,52と液体タンク30−2の内部空間30a−2との連通、及び液体容器31内と液体タンク30−2の内部空間30a−2との連通が許容されるとともに、流路51,52と液体タンク30−1,30−3の内部空間30a−1,30a−3との連通、及び液体容器31内と液体タンク30−1,30−3の内部空間30a−1,30a−3との連通が遮断される。その場合は、液体タンク30−2の内部空間30a−2に収容された液体32−2の移送が可能となる。図11に示すように、第1弁61により第1空間16と流路53−2との連通を許容するとともに、第2弁62により第2空間18と流路53−2との連通を遮断する(第2空間18を大気開放する)ときは、多孔体膜10内部の熱遷移流40により第1空間16内の気体が大気圧よりも加圧されることで、液体タンク30−2の内部空間30a−2の液体32−2が液体移送口30d−2から液体容器31内へ排出される。一方、第1弁61により第1空間16と流路53−2との連通を遮断する(第1空間16を大気開放する)とともに、第2弁62により第2空間18と流路53−2との連通を許容するときは、多孔体膜10内部の熱遷移流40により第2空間18内の気体が大気圧よりも減圧されることで、液体容器31内の液体32−2が液体移送口30d−2から液体タンク30−2の内部空間30a−2に吸引される。
また、以上説明した液体ポンプを利用して冷却装置を構成することも可能である。図12に示す構成の冷却装置では、液体タンク30の内部空間30aは、高温物(冷却対象物)60付近を通る冷却流路54と液体移送口30dを介して連通し、液体タンク50の内部空間50aは、冷却流路54と液体移送口50dを介して連通する。さらに、液体タンク50の内部空間50aは、大気開放口50eを介して大気開放されている。液体タンク30,50には、冷却フィン30f,50fがそれぞれ設けられており、液体タンク30の液体移送口30dと冷却流路54とを繋ぐ流路55には、ラジエータ57が設けられている。液体タンク30,50の内部空間30a,50aには、冷却用の液体32が収容されている。
図12に示すように、第1弁61により第1空間16と流路53−2との連通を許容するとともに、第2弁62により第2空間18と流路53−2との連通を遮断する(第2空間18を大気開放する)と、多孔体膜10内部の熱遷移流40により第1空間16内の気体が大気圧よりも加圧されることで、液体タンク30の内部空間30aに収容された液体32が加圧され、液体32が液体移送口30dから冷却流路54へ供給される。これによって、高温物60の冷却を行うことができる。冷却流路54を通過した液体32は、液体移送口50dから液体タンク50の内部空間50aに流入する。
液体タンク30の内部空間30aの液体32が減ってきたら、図13に示すように、第1弁61及び第2弁62を切り替えて、第1弁61により第1空間16と流路53−2との連通を遮断する(第1空間16を大気開放する)とともに、第2弁62により第2空間18と流路53−2との連通を許容する。その場合は、多孔体膜10内部の熱遷移流40により第2空間18内の気体が大気圧よりも減圧されることで、液体タンク30の内部空間30aが大気圧よりも減圧され、液体32が液体移送口30dから液体タンク30の内部空間30aに吸引される。これによって、液体タンク50の内部空間50aに収容された液体32が冷却流路54へ供給され、高温物60の冷却を行うことができる。
液体タンク50の内部空間50aの液体32が減ってきたら、図12に示すように、第1弁61及び第2弁62を切り替えて、第1弁61により第1空間16と流路53−2との連通を許容するとともに、第2弁62により第2空間18と流路53−2との連通を遮断する(第2空間18を大気開放する)。以上の動作を繰り返すことで、多孔体膜10内部の熱遷移流40を利用して、冷却流路54を介して液体タンク30の内部空間30aと液体タンク50の内部空間50aとの間で冷却用の液体32を往復移送することができ、高温物60の冷却を行うことができる。なお、多孔体膜10内部に熱遷移流40を発生させるために、高温物60自体が発生する熱エネルギーを利用して多孔体膜10の表面10aを加熱して、多孔体膜10の表面10aの温度を裏面10bの温度よりも高くすることも可能である。その場合は、高温物60が高温になると自動的に液体32の移送が始まり、高温物60の異常昇温を自動的に防止することが可能である。
また、以上説明した液体ポンプを利用して発電施設を構成することも可能である。図14に示す構成の発電施設において、液体タンク30の液体移送口30dと液体タンク50の液体移送口50dとを繋ぐ流路56には、プロペラ(水車)58が設けられており、流路56を液体32が流れることで、プロペラ58が回転して動力が発生する。プロペラ58は発電機59と機械的に連結されており、発電機59はプロペラ58の回転による動力を利用して電力を発生する(発電を行う)。
図14に示すように、第1弁61により第1空間16と流路53−2との連通を許容するとともに、第2弁62により第2空間18と流路53−2との連通を遮断する(第2空間18を大気開放する)と、多孔体膜10内部の熱遷移流40により第1空間16内の気体が大気圧よりも加圧されることで、液体タンク30の内部空間30aに収容された液体32が加圧され、液体32が液体移送口30dから流路56(プロペラ58)へ供給される。これによって、プロペラ58が回転駆動して動力が発生し、発電機59が電力を発生する。流路56を通過した液体32は、液体移送口50dから液体タンク50の内部空間50aに流入する。
液体タンク30の内部空間30aの液体32が減ってきたら、図15に示すように、第1弁61及び第2弁62を切り替えて、第1弁61により第1空間16と流路53−2との連通を遮断する(第1空間16を大気開放する)とともに、第2弁62により第2空間18と流路53−2との連通を許容する。その場合は、多孔体膜10内部の熱遷移流40により第2空間18内の気体が大気圧よりも減圧されることで、液体タンク30の内部空間30aが大気圧よりも減圧され、液体32が液体移送口30dから液体タンク30の内部空間30aに吸引される。これによって、液体タンク50の内部空間50aに収容された液体32が流路56へ供給され、プロペラ58が回転駆動して動力が発生し、発電機59が電力を発生する。
液体タンク50の内部空間50aの液体32が減ってきたら、図14に示すように、第1弁61及び第2弁62を切り替えて、第1弁61により第1空間16と流路53−2との連通を許容するとともに、第2弁62により第2空間18と流路53−2との連通を遮断する(第2空間18を大気開放する)。以上の動作を繰り返すことで、多孔体膜10内部の熱遷移流40を利用して、流路56を介して液体タンク30の内部空間30aと液体タンク50の内部空間50aとの間で液体32を往復移送することができ、プロペラ58の回転による動力を発生させることができ、発電機59による発電を行うことができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
10 多孔体膜、12 気孔、14 ヒートシンク、15 流出口、16 第1空間、17 流入口、18 第2空間、19 流入路、20 ケーシング、22 気密シール、24 光源、25 支持部材、26 集光レンズ、27 光透過窓、30,50 液体タンク、30a,50a 内部空間、30b 液体排出口、30c 液体吸引口、30d,50d 液体移送口、31 液体容器、32 液体、34 駆動部、40 熱遷移流、44 電磁波(光)、46 太陽光、51,52,53,55,56 流路、54 冷却流路、58 プロペラ(水車)、59 発電機、60 高温物、61 第1弁、62 第2弁、63−1〜63−3,64−1〜64−3 開閉弁。

Claims (18)

  1. 所定波長帯に対する光吸収性を有し、気孔を有する多孔体と、
    前記所定波長帯に放射強度のピークを有する電磁波を多孔体の第1面に照射することで、多孔体の第1面を加熱する加熱部と、
    を備え、
    多孔体の第1面は第1空間に接し、
    多孔体の第1面と異なる第2面は第2空間に接し、
    第1空間と第2空間は気孔を介して連通しており、
    第2空間の気体を連通している気孔を介して第1空間へ移送することが可能な、ポンプ。
  2. 前記多孔体の有する気孔は、第1空間もしくは第2空間に充填された気体の平均自由行程の5倍の長さ以下の孔径である、請求項1に記載のポンプ。
  3. 前記所定波長帯に対する光透過性を有する透過窓を介して電磁波が多孔体の第1面に照射される、請求項1または2に記載のポンプ。
  4. 多孔体の第2面の放熱を行うための放熱部を備える、請求項1〜3のいずれか1に記載のポンプ。
  5. 多孔体は、赤外光に対する光吸収性のピークを有し、
    加熱部は、赤外光領域に放射強度のピークを有する電磁波を多孔体の第1面に照射する、請求項1〜4のいずれか1に記載のポンプ。
  6. 多孔体は、可視光に対する光吸収性のピークを有し、
    加熱部は、可視光領域に放射強度のピークを有する電磁波を多孔体の第1面に照射する、請求項1〜5のいずれか1に記載のポンプ。
  7. 多孔体は二酸化珪素からなり、
    前記所定波長帯は、2.3μm以上である、請求項1〜6のいずれか1に記載のポンプ。
  8. 多孔体は二酸化珪素からなり、
    前記所定波長帯は、2.3〜4.0μmである、請求項1〜6のいずれか1に記載のポンプ。
  9. 多孔体は二酸化珪素からなり、
    前記所定波長帯は、2.5〜3.8μm、または4.8μm以上である、請求項1〜6のいずれか1に記載のポンプ。
  10. 前記第2空間の気体分子は、前記気孔内部に生じる熱遷移流により第1空間へ移送される、請求項1〜9のいずれか1に記載のポンプ。
  11. 請求項1〜10のいずれか1に記載のポンプにより第1空間と第2空間との間に発生する圧力差に基づく駆動部を有する、アクチュエータ。
  12. 第1空間は、液体排出口を有する第3空間と連通し、
    前記ポンプは、第3空間を加圧することにより、第3空間内の液体を液体排出口から排出することが可能な、請求項1〜10のいずれか1に記載のポンプ。
  13. 第2空間は、液体吸引口を有する第4空間と連通し、
    前記ポンプは、第4空間を減圧することにより、液体吸引口から第4空間内に液体を吸引することが可能な、請求項1〜10のいずれか1に記載のポンプ。
  14. 液体移送口を有する第5空間と第1空間との連通を許容または遮断する第1弁と、
    第5空間と第2空間との連通を許容または遮断する第2弁と、
    を備え、
    前記ポンプは、
    第1弁により第5空間と第1空間との連通を許容し、第2弁により第5空間と第2空間との連通を遮断することで、第5空間内の液体を液体移送口から排出する排出機能と、
    第1弁により第5空間と第1空間との連通を遮断し、第2弁により第5空間と第2空間との連通を許容することで、液体移送口から第5空間内に液体を吸引する吸引機能と、
    を有する、請求項1〜10のいずれか1に記載のポンプ。
  15. 気孔を有する多孔体と、
    多孔体の第1面の温度を、多孔体の第1面と異なる第2面の温度よりも高くするための手段と、
    を備え、
    多孔体の第1面は第1空間に接し、
    多孔体の第1面と異なる第2面は第2空間に接し、
    第1空間と第2空間は気孔を介して連通しており、
    第2空間の気体を連通している気孔を介して第1空間へ移送することが可能であり、
    第1空間は、液体排出口を有する第3空間と連通し、
    第3空間を加圧することにより、第3空間内の液体を液体排出口から排出することが可能な、ポンプ。
  16. 気孔を有する多孔体と、
    多孔体の第1面の温度を、多孔体の第1面と異なる第2面の温度よりも高くするための手段と、
    を備え、
    多孔体の第1面は第1空間に接し、
    多孔体の第1面と異なる第2面は第2空間に接し、
    第1空間と第2空間は気孔を介して連通しており、
    第2空間の気体を連通している気孔を介して第1空間へ移送することが可能であり、
    第2空間は、液体吸引口を有する第4空間と連通し、
    第4空間を減圧することにより、液体吸引口から第4空間内に液体を吸引することが可能な、ポンプ。
  17. 請求項1〜10,12〜16のいずれか1に記載のポンプを用いて発電を行うことが可能な、発電施設。
  18. 第1面は多孔体の一主面であり、
    第2面は多孔体の一主面と反対側の面である、請求項1〜10,12〜16のいずれか1に記載のポンプ。
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