JP2014169293A - Sparc及びその使用方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】治療上有効量の酸性でシステインに富んだ分泌タンパク質(SPARC)ポリペプチド及び治療上有効量の微小管阻害剤を含む、哺乳動物の腫瘍を治療するための組成物であって、SPARCポリペプチドが、特定のアミノ酸配列を含むポリペプチド、或いは特定の配列を含むペプチドの組み合わせである、組成物。微小管阻害剤がパクリタキセルであり、アルブミンと結合して、アルブミン結合パクリタキセルがナノ粒子の形態である組成物。
【選択図】なし
Description
本特許出願は、その全体が参照により組み込まれる、2007年4月17日に出願された米国仮特許出願番号60/923,340の利益を主張する。
抗癌剤パクリタキセルはブリストルマイヤーズスクイブ(Bristol Myers Squibb)によりタキソール(Taxol(登録商標))の商標の下で市販されており、現在、卵巣癌、肺癌、
及び乳癌を含む数種の癌の治療に承認されている。パクリタキセルの使用への主要な制限は、その溶解性が低いことである。このため、タキソール製剤は可溶化賦形剤としてクレモフォアEL(Cremophor(登録商標) EL)を含んでいるが、この製剤中にクレモフォアが存在することは、動物(Lorenz et al., Agents Actions 7, 63-67, 1987)及びヒト(Weiss et al., J. Clin. Oncol. 8, 1263-1268, 1990)における深刻な過敏性反応と関連付けられている。したがって、タキソールの投与を受けている患者は、クレモフォアの存在によって起こる過敏症(hypersensitivity)及びアナフィラキシーを軽減するために、コルチコステロイド(デキサメタゾン)及び抗ヒスタミン剤の前投薬が必要である。
モフォアを含まない、パクリタキセルのアルブミン−ナノ粒子製剤であり、アブラクシスオンコロジー(Abraxis Oncology)によって市販されている。賦形剤としてアルブミンナノ粒子を使用すると、生理食塩水で再構成されるときにコロイドが形成される。臨床研究に基づき、アブラキサンの使用は、タキソールと比較して過敏性反応が軽減されるという特徴があることが示されている。したがって、アブラキサンの投与を受けている患者には前投薬は不要である。
り長い半減期、(iii)持続的な局所腫瘍への有効性、及び/又は(iv)持続したin
vivoでの放出、の結果として、固形腫瘍における効果の増強が見られる見込みがある。
アブラキサンは、薬物の化学療法効果を維持又は改善しながら、過敏性反応を減少させる。
活性を促進するマトリクス細胞糖タンパク質である。SPARCは広範な種々のリガンドに対して親和性を有し、リガンドとしては、陽イオン(例えば、Ca2+、Cu2+、Fe2+)、成長因子(例えば、血小板由来成長因子(PDGF)、及び血管内皮成長因子(VEGF))、細胞外マトリクス(ECM)タンパク質(例えば、コラーゲンI〜V及びコラーゲンIX、ビト
ロネクチン(vitronectin)、及びトロンボスポンジン−1(thrombospondin-1))、内
皮細胞、血小板、ヒドロキシアパタイト及び、本出願にとって最も重要である、アルブミンが挙げられる。SPARCの発現は発生的に制御されており、正常な発生の過程で又は傷害に応答して再構築(remodeling)を受けている組織において主に発現している(例えば、Lane et al., FASEB J., 8, 163-173 (1994)を参照のこと)。高レベルのSPARCタンパク質が、発生中の骨及び歯において発現している。SPARCはまた、数種の悪性の癌においてアップレギュレートされているが、大部分の正常な組織には存在しない(Po
rter et al., J. Histochem. Cytochem., 43, 791(1995)及び以下を参照のこと)。実際
、SPARCの発現は種々の腫瘍において誘導されている(例えば、膀胱、肝臓、卵巣、腎臓、腸、及び乳房)。
れている。
本発明は、治療上有効量のSPARCポリペプチド及び治療上有効量の疎水性化学療法剤(例えばタキサンなどの微小管阻害剤など)を、随意に適切な担体と共に含む、哺乳動物の腫瘍を治療するための組成物を提供する。また、本発明は、SPARCポリペプチド及び疎水性化学療法剤(例えばタキサンなどの微小管阻害剤など)を含む治療上有効量の組成物を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の腫瘍の治療方法を提供する。
I.治療組成物及び方法
又は予防するために、組成物の治療上有効量を決定することができる。治療上有効である
ために必要な組成物の正確な量は、非常に多くの要因(多くの患者固有の検討事項に加えて、例えば、活性薬剤の比活性、使用されるデリバリーデバイス、薬剤の物理的特徴、投与の目的など)に依存するだろう。しかし、本明細書中で説明する開示の正確な理解の上で、通常の熟練した臨床医の技術の範囲内である。
た、患者によって報告される主観的基準(例えば、痛み(pain)、苦痛(distress)、倦怠感、又は精神的な展望(mental outlook)など)に基づき、臨床的に改善すると言われうる。腫瘍サイズのサイズの縮小は、当該分野で公知の任意の適切な方法(例えば、理学的検査、画像診断、又は臨床検査値(laboratory value))によって測定された原発腫瘍量又は全腫瘍量に基づきうる。「腫瘍サイズの縮小」とは、少なくとも約10%の変化を意味する。さらに、少なくとも約20%の変化、好ましくは少なくとも約25%の変化、より好ましくは少なくとも約33%の変化、より好ましくは少なくとも約50%の変化、より好ましくは少なくとも約90%の変化、より好ましくは少なくとも約95%の変化、最も好ましくは少なくとも約99%の変化が存在することが望ましい。「腫瘍悪性度」の低下とは、例えば、組織学的悪性度(histologic grade)、腫瘍中の生存能力のある細胞の割合(%)、腫瘍中の増殖中の細胞の割合(%)、腫瘍の浸潤性、腫瘍の転移能、又は他の当該分野で公知の腫瘍悪性度の測定基準の低下を意味する。「腫瘍の悪性度の低下」とは、医療分野において当業者によって一般的に使用されている、腫瘍悪性度に関する測定可能なパラメータ(例えば、これらに限定されないが、病期(stage)、悪性度(grade)、腫瘍量、転移の広がりの程度、血管増生(vascularity)、DNA含量、及び増殖分
画(proliferative fraction))における、少なくとも約10%の変化を意味する。さらに、医療分野において当業者によって一般的に使用されている、腫瘍の悪性度に関する測定可能なパラメータにおいて、少なくとも約20%の変化、好ましくは少なくとも約25%の変化、より好ましくは少なくとも約33%の変化、より好ましくは少なくとも約50%の変化、より好ましくは少なくとも約90%の変化、より好ましくは少なくとも約95%の変化、最も好ましくは少なくとも約99%の変化が存在することが望ましい。本発明はまた、ヒト又は他の哺乳動物の、腫瘍又は他の増殖性疾患の、化学療法剤又は他の抗癌剤への応答を予測又は決定する方法も提供する。この方法は、(a)ヒト又は他の哺乳動物から生物学的サンプルを単離する工程、(b)生物学的サンプル中のSPARCタンパク質の発現を検出する工程、及び(c)生物学的サンプル中のSPARCタンパク質の量を定量する工程、を含む。腫瘍によって発現されているSPARCの量がいったん決定されれば、化学療法剤の有効性は、例えば、投与される治療剤の投薬量にSPARC発現を関係付けることにより、予測され又は確かめられうる。本発明はまた、SPARCが主要な役割を果たし、また正常組織と比較して過剰発現している疾患のために、治療剤又は造影剤(imaging agent)として、SPARCに対する抗体の使用も提供する。
的治療、予防的治療(prophylactic therapy)、又は予防的治療(preventative therapy)を言う。「予防的治療(preventative therapy)」の例は、標的疾患(例えば、癌又は他の増殖性疾患)又はそれに関連する状態の予防又はその機会の低減である。治療を必要とする者としては、疾患又は状態を既に有している者、並びに予防すべき疾患又は状態になりやすい者が挙げられる。用語「治療すること」、「治療」、「治療」、及び「治療的処置」はまた、本明細書中で使用される場合、疾患又は関連する状態と闘う目的のための、哺乳動物の管理と世話を言い、その疾患、状態の症状、副作用、又は他の合併症を緩和
するための組成物の投与を含む。癌のための治療的処置としては、手術、化学療法、放射線治療、遺伝子治療、及び免疫治療が挙げられるが、これらに限定されない。
療剤(therapeutic agent)」は、治療特性を有すると推測される、化合物、化合物の混
合物、生体高分子、又は生物材料(例えば細菌、植物、真菌、又は動物(特に哺乳動物)の細胞若しくは組織など)から調製された抽出物を言う。薬剤又は薬物は精製されていても、実質的に精製されていても、又は部分的に精製されていてもよい。本発明による「薬剤」は放射線治療剤をも含む。本明細書で使用される場合、用語「化学療法剤」は、癌、腫瘍性疾患、及び/又は増殖性疾患に対する活性を有する薬剤を言う。
約1 mg/mlから約10 mg/ml、より好ましくは約0.1 mg/mlから約1 mg/mlの濃度のタキサン
のような微小管阻害剤を有する、約0.5 mlから約4 mlの水性又は有機液体を含む。このような組成物は、SPARCポリペプチドを約10 μg/mlから約400 mg/ml、好ましくは約100 μg/mlから約100 mg/ml、より好ましくは約1 mg/mlから約10 mg/mlの濃度で含みうる。血管形成阻害剤は、任意の適切な治療上有効濃度で存在しうる(例えば、約10 mg/mlから約50 mg/mlの濃度のアバスチン)。
μgから約40 mgの用量で投与される。言い換えれば、SPARCの用量は、約40μg/kgから約40 mg/kg、好ましくは約0.1mg/kgから約100 mg/kg、より好ましくは約1 mg/kgから約20 mg/kgである。
ナーゼの阻害剤、ソラフェニブ、スーテント、アキシチニブ、アバスチン、マリマスタット、ベバシズマブ、カルボキシアミドトリアゾール、TNP−470、CM101、IFN−α、IL−12、血小板因子−4、スラミン、SU5416、トロンボスポンジン、VEGFRアンタゴニスト、血管新生抑制ステロイド(angiostatic steroids)、軟骨由来血管形成阻害因子、マトリクスメタロプロテアーゼ(matrix metalloproteinase)阻害剤、アンジオスタチン、エンドスタチン、2−メトキシエストラジオール、テコガラン(tecogalan)、トロンボスポンジン、プロラクチン、αvβ3阻害剤(αvβ3 inhibitors)、テコガラン、BAY 12−9566、AG3340、CGS27023A、COL−3、ビタキシン(vitaxin)、ZD0101、TNP−40、サリドマイド、スクアラミ
ン(squalamine)、IM862、PTK787、フマギリン(fumagillin)、フマギリンのアナログ、BB−94、BB−2516、リノミド(linomid)、血管成長因子に対する
抗体、血管成長因子受容体に対する抗体、又はそれらの組み合わせが挙げられる。
間に1回の投与サイクルで約0.3 mg/m2から約1 mg/m2;最も好ましくはパクリタキセルの用量が約1週間に1回の投与サイクルで約0.01 mg/m2から約0.3 mg/m2。適切なパクリタ
キセルの投与サイクルとしては、約2週間に1回又は約2週間に1回も挙げられる。
、血管形成阻害剤が約15 μg/kgから約15 mg/kgの用量のアバスチンであり、タキサンな
どの微小管阻害剤が約30 mg/m2から約1000 mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルである。
あり、血管形成阻害剤が約15 μg/kgから約15 mg/kgの用量のアバスチンであり、タキサ
ンなどの微小管阻害剤が約1 mg/m2から約30 mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセ
ルであり、投与サイクルは少なくとも1週間である。
あり、血管形成阻害剤が約15 μg/kgから約15 mg/kgの用量のアバスチンであり、タキサ
ンなどの微小管阻害剤が約0.3 mg/m2から約1 mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルであり、投与サイクルは少なくとも1週間である。
あり、血管形成阻害剤が約15 μg/kgから約15 mg/kgの用量のアバスチンであり、タキサ
ンなどの微小管阻害剤が約0.1 mg/m2から約0.3 mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルであり、投与サイクルは少なくとも1週間である。
トタン、ミトキサントロン、ニトロソウレア(nitrosurea)、パミドロネート、ペントスタチン、プリカマイシン、プロカルバジン、リツキシマブ、ストレプトゾシン、テニポシド、チオグアニン、チオテパ、タキサン類、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、コンブレタスタチン類、ディスコデルモライド類、及びトランス白金(transplatinum)である。したがって、本発明に従った使用のための適切な化学療法剤としては、代
謝拮抗剤(例えば、アスパラギナーゼ)、有糸分裂阻害剤(例えば、ビンカアルカロイド)、DNA傷害剤(例えば、シスプラチン)、アポトーシス促進剤(プログラム細胞死又はアポトーシスを誘導する薬剤)(例えば、エピポドフィロトキシン類(epipodophylotoxins))、分化誘導剤(例えば、レチノイド類)、抗生物質(例えば、ブレオマイシン)、及びホルモン(例えば、タモキシフェン、ジエチルスチルベストロール(diethylstibestrol))が
挙げられるが、これらに限定されない。さらに、本発明に従った使用のための適切な化学療法剤としては、例えば、INF−α、フマギリン、アンジオスタチン、エンドスタチン、サリドマイド、などのような抗血管形成剤(血管形成阻害剤)が挙げられる。「他の抗がん剤」としては、生物活性のあるポリペプチド、抗体、レクチン、及び毒素も挙げられるが、これらに限定されない。本発明に従った使用のための適切な抗体としては、コンジュゲート化された(カップリングされた)又はコンジュゲート化されていない(カップリングされていない)抗体、モノクローナル又はポリクローナル抗体、ヒト化された又はヒト
化されていない抗体、並びにFab’、Fab、又はFab2フラグメント、一本鎖抗体などが挙げられるが、これらに限定されない。
れている(Desai, N. et al. Increased endothelial transcytosis of nanoparticle albumin-bound paclitaxel (ABI-007) by endothelial gp60 receptors: a pathway inhibited by Taxol(登録商標), 27th Annual San Antonio Breast Cancer Symposium (SABCS) (2004), abstract #1071)。さらに、内皮障壁を横切る移行の増強は、生理的なアルブミン輸送機構を使用して達成されうる(Schnitzer, J.E.; Oh, P. J. Biol. Chem. 269, 6072-6082 (1994))。
作することが可能である。そのようなペプチドは、アルブミン結合配列、アルブミンに対する抗体若しくは抗体フラグメント、アルブミン担体(例えばgp60/アルボンディン/スカベンジャー受容体/又はTGF−β受容体など)に対する抗体若しくは抗体フラグメント、又はアルブミンのトランスポーターである、カベオラ中で見出される任意のタンパク質に対する抗体のいずれかでありうる。
ok & Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York (2001), pp. 16.1-16.54を参照のこと)。したがって、本発明は、請求項1のポリペプチドを作成する方法をさらに提供し、この方法は以下を含む:(a)請求項1のポリペプチドをコードする核酸で細胞を形質転換する工程;(b)形質転換された細胞によるこのポリペプチドの発現を誘導する工程;及び(c)このポリペプチドを精製する工程。
in vivoであれ、細胞(例えばヒト細胞)内でSPARCポリペプチドを発現させるときには、SPARCをコードするこのようなポリヌクレオチドのために選択されるコドンは、所定の細胞型(すなわち種)について最適化されうる。コドン最適化のための多数の技術が当該分野で公知である(例えば、Jayaraj et al, Nucleic Acids Res. 33(9):3011-6 (2005); Fμglsang et al., Protein Expr. Purif. 31(2):247-9 (2003); Wu et al., “The Synthetic Gene Designer: a Flexible Web Platform to Explore Sequence Space of Synthetic Genes for Heterologous Expression,” csbw, 2005 IEEE Computational Systems Bioinformatics Conference-Workshops (CSBW'05), pp. 258-259 (2005)
を参照のこと)。
196: 947-950 (1987)を参照のこと)。また、細胞内での外因性核酸の発現の成功には、得られるタンパク質の翻訳後修飾を必要としうる。したがって、本発明は、ベクターが例えばpCDNA3.1又はその誘導体である、SPARCポリペプチドをコードするプラスミドを提供し、これには本明細書中で開示されるpVT1000Q3プラスミドが含まれるがこれに限定されない。
ACなどの人工染色体を含みうる。
(b)培養液が遠心され、0.22ミクロンフィルターを通してろ過される;アフィニティーカラムへのロードの前に、ろ液のpHは7.8に調整される。驚いたことに、血清は分泌されたSPARCを分解から保護することが見出されており、3%の血清はこの保護を可能にするために十分な濃度である。
モーターを使用し、より低コピー数のプラスミドを使用し、誘導因子濃度を低下させ、増殖培地を変化させることによって、タンパク質合成の速度を低下させることができる。これは、タンパク質合成の速度を低下させ、通常、より溶解性の高いタンパク質が得られる。また適切な折り畳み若しくはタンパク質の安定性に必須な補欠分子族又は補因子を添加するか、増殖の間の培地中のpHの変動を制御するためのバッファーを添加するか、ある
いはラクトース(これは、ほとんどの栄養豊富な培地(例えばLB、2×YTなど)中に存在する)によるlacプロモーターの誘導を抑制するために1%グルコースを添加することもできる。ポリオール(例えば、ソルビトール)及びスクロースの添加に起因する浸透圧の上昇は、細胞における浸透圧保護剤の蓄積を引き起こし、これがネイティブタンパク質の構造を安定化するため、ポリオール(例えば、ソルビトール)及びスクロースも培地に添加されうる。エタノール、低分子量チオール及びジスルフィド、並びにNaClが添加されうる。また、シャペロン及び/又はフォールダーゼ(foldases)が、所望のポリペプチドと共に同時発現されうる。分子シャペロンは、折り畳み中間体と一過的に相互作用することによって、適切な異性化及び細胞内標的化を促進する。E.coliのシャペロン系としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:GroES−GroEL、DnaK−DnaJ−GrpE、CIpB。
でその全体が参照により組み込まれる)に記載されているように、SPARCポリペプチド及び融合パートナーのチオレドキシンを含む融合ポリペプチドとして産生される。チオレドキシン−SPARC融合物は、生理学的活性を失うことなく、大量に、製剤化の容易な可溶性タンパク質として、E.coli中で産生されうる。米国特許第6,387,664号は
、チオレドキシンのC末端にSPARCが融合された融合SPARCタンパク質を提供するが、本発明の目的のためには、SPARCポリペプチドは、その増感機能が保持される限り、第2のポリペプチドのN末端(tenninus)又はC末端のいずれにも融合されうることが理解される。
能力であるが、これらに限定されない)を有する又は有さない細胞の、クローン性増殖を
意味する。
の抗癌剤への抵抗性」とは、治療への癌サンプル又は哺乳動物の獲得された又は自然の抵抗性、すなわち、治療的処置に非応答性であること、又は治療的処置への応答が低下若しくは限定されていることを言い、例えば、治療的処置への応答が25%以上低下していることを言う。さらに、抵抗性は、例えば、30%、40%、50%、60%、70%、80%の、又はそれを超える応答の低下から、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、15倍、20倍以上の応答の低下によっても示されうる。応答の低下は、抵抗性が獲得される前の同じ癌サンプル若しくは哺乳動物と比較することによって、又はその治療的処置に抵抗性がないことが知られている異なる癌サンプル又は哺乳動物と比較することによって測定される。本明細書中で使用される場合、用語「感受性(sensitive)」又は「化学療法剤又
は他の抗癌剤に感受性」とは、抵抗性がないことを言う。
合わせである。本発明は、化学療法剤への哺乳動物の腫瘍の応答の予測が、SPARCレベルと正又は負に相関する実施形態をさらに提供する。
合理的な医療上の判断に基づき、化学療法剤が使用されるべきことを意味する。例えば、これに限定されないが、抗SPARC抗体での免疫組織学のための腫瘍の生検は、顕微鏡スライド上に生検の薄片を調製することによって、調製されうる。次いで、生検スライドは、使用が検討されている化学療法剤に感受性及び抵抗性の他の腫瘍からの、SPARCレベルが既知の生検の切片を含む対照スライドと同時に、抗SPARC免疫組織学的プロトコール(例えば、Sweetwyne et al., J. Histochem. Cytochem. 52(6):723-33 (2004);
Tai et al., J. Clin. Invest. 115(6):1492-502 (2005)を参照のこと)を使用して染色される。光学顕微鏡を使用して免疫組織学的染色の強度を等級分けすることは、当該分野において一般的に行われている。当業者(例えば、病理学者)は、対照スライドの染色との比較に基づいて、腫瘍生検について染色等級(例えば、0、1+、2+、3+、4+)を決めることができる。化学療法剤での治療は、腫瘍生検の染色が、例えば、3+、又は4+に等級分けされれば、「示され」うる。このような比較及び染色等級の決定は十分に、腫瘍を有する哺乳動物を治療している医療分野における当業者(例えば、医師、病理学者、癌専門医、獣医)の技術の範囲内である。
例えば、Sweetwyne et al., J. Histochem. Cytochem. 52(6):723-33 (2004); Tai et al., J. Clin. Invest. 115(6): 1492-502 (2005)を参照のこと)により、又はSPARC
RNAに相補的な核酸プローブを使用したin situハイブリダイゼーション(例えば、Thomas et al., Clin. Can.Res. 6:1140-49 (2000)を参照のこと)により、検出及び定量されうる。同時に、正及び負の対照スライドが、SPARCタンパク質又はRNAについて染色される。当業者は、光学顕微鏡を容易に使用して、腫瘍生検中のSPARCの染色強度を等級分け(例えば、0、1+、2+、3+、4+)することができる。本発明のキットはまた、腫瘍中のSPARCタンパク質又はRNAのレベルに基づき腫瘍の応答を予測するためのルール、例えば、「化学療法剤での治療は、腫瘍生検の染色が、例えば、3+又は4+に等級分けされれば、示される」又は「3+又は4+の染色を有する腫瘍は、高い応答率を有する」など、を含む。本発明のキットの特定の実施形態に関する特定のルールは、遡及的な又は予測的な相関研究(当該分野において慣用的であり、過度の実験を必要としない)を実施することにより、容易に作り出されうる。
、胃腫瘍、小腸腫瘍、結腸腫瘍、直腸腫瘍、肛門腫瘍、肝臓腫瘍、胆嚢腫瘍、膵臓腫瘍、喉頭腫瘍、肺の腫瘍、気管支腫瘍、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、子宮頸腫瘍、子宮体部腫瘍、卵巣腫瘍、外陰部腫瘍、膣腫瘍、前立腺腫瘍、前立腺癌、精巣腫瘍、陰茎の腫瘍、膀胱腫瘍、腎臓の腫瘍、腎盂の腫瘍、尿管の腫瘍、頭頸部腫瘍、副甲状腺癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病からなる群より選択される。また、本発明は、化学療法剤への腫瘍の応答を予測又は決定する方法、腫瘍の治療方法、及び化学療法剤への哺乳動物の腫瘍の応答を予測するためのキットを提供し、ここで腫瘍は、肉腫、腺癌、扁平上皮細胞癌、大細胞癌、小細胞癌、基底細胞癌、明細胞癌、オンコサイトーマ(oncytoma)、又はそれらの組み合わせである。さらに、本発明は、化学療法剤への腫瘍の応答を予測又は決定する方法、腫瘍の治療方法、及び化学療法剤への哺乳動物の腫瘍の応答を予測するためのキットを提供し、ここで腫瘍は、良性腫瘍又は悪性腫瘍である。さらに、本発明は、化学療法剤への増殖性疾患の応答を予測若しくは決定し、又は増殖性疾患を治療する方法を提供し、ここで増殖性疾患が、例えば、良性前立腺肥大症、子宮内膜症、子宮内膜増殖症、アテローム性動脈硬化症、乾癬、又は増殖性腎糸球体症である場合が挙げられるが、これらに限定されない。本発明は、腫瘍又は増殖性疾患が哺乳動物におけるものである実施形態を提供し、哺乳動物がヒトであるものを含むがこれに限定されない。
パク質の使用(例えば、放射性標識SPARCリガンド、ELISAのようなアッセイ)、二次元電気泳動、質量分析、又はそれらの組み合わせ(例えば、Nedelkov D et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 102(31):10852-7 (2005); Chen et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 101 (49): 17039-44(2004)を参照のこと)が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、免疫組織化学が、サンプル中のSPARCタンパク質の単離、検出、及び定量に使用されうる(例えば、Sweetwyne et al., J. Histochem. Cytochem. 52(6):723-33 (2004); Tai et al., J. Clin. Invest. 115(6):1492-502(2005)を参照のこと
)。
より(米国特許第5,945,515号)、又はDiMartinoらにより(Leukemia 20(3):426-32 (2006))記載されたものなど、RNAを単離するための、非常に多くの方法が、当該分野において公知である。あるいは、RNAは、組織切片を包含する顕微鏡スライドの調製により、本発明に従う検出及び定量に適した形態で単離されうる(例えば、Thomas et al., Clin. Can.Res. 6:1140-49 (2000)を参照のこと)。SPARC RNAは、当該分野で公知の任意の適切な方法により検出及び定量され得、in situハイブリダイゼーション(例えば、Thomas et al., Clin. Can.Res. 6: 1140-49 (2000)を参照のこと)、ノーザ
ンブロット(例えば、Wrana et al., Eur. J. Biochem. 197:519-28 (1991)を参照のこと)、リアルタイムRT−PCR(例えば、DiMartino et al., Leukemia 20(3):426-32 (2
006)を参照のこと)、リアルタイムの核酸配列に基づく増幅(Real-time nucleic acid sequence-based amplification)(例えば、Landry et al., J. Clin. Microbiol. 43(7):3136-9 (2005)を参照のこと)、マイクロアレイ解析(例えば、Tai et al., J. Clin. Invest. 115(6): 1492-502 (2005); DiMartino et al., Leukemia 20(3):426-32 (2006)を
参照のこと)、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
関の影響を考慮することを意味する。
ARC認識基にカップリングされた化学療法剤及び医薬上許容される担体を含む。本発明の他の実施形態と関連して本明細書中で説明される、化学療法剤、腫瘍、哺乳動物、及びそれらの構成要素の記載もまた、腫瘍に化学療法剤を送達する前記方法の同じ態様に適用可能である。
C−薬物、SPARC−免疫調節剤又はSPARC−毒素コンジュゲートなどのSPARCポリペプチドを提供する。任意の適切な方法が、SPARCコンジュゲートを形成するために、本発明に従って使用されうる。例えば、これに限定されないが、SPARCタンパク質中の遊離アミノ基(例えばリジンのε−アミノ基など)が、カルボジイミド(carodiimides)又はヘテロ二官能性(heterobiofunctional)剤などの試薬を用いてコンジュ
ゲート化されうる。あるいは、例えば、SPARCのスルフヒドリル(suflhydryl)基がコンジュゲート化に使用されうる。また、SPARC糖タンパク質に結合した糖部分が酸化され、当該分野で公知の多数のカップリング手順において有用なアルデヒド基が形成されうる。本発明に従って形成されたコンジュゲートは、in vivoで安定であり得、あるいは酵素的に分解可能なテトラペプチド結合又は酸に不安定なシス−アコニチル結合若しくはヒドラゾン結合のように、不安定でありうる。
が存在する程度まで流動的でなければならない。それは、製造及び保存の条件下で安定でなければならず、細菌及び真菌などの微生物の汚染作用に対して保護されなければならない。遊離塩基又は薬理学的に許容される塩としての活性化合物の溶液は、界面活性剤(例えばヒドロキシセルロースなど)と適切に混合された水の中で調製されうる。分散物はまた、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、及びそれらの混合物中、並びに油中で調製されうる。保存及び使用の通常の条件下で、これらの調製物は、微生物の増殖を防ぐため、保存剤を含む。
蛍光色素で標識した)と反応させた。IC50が、血漿中のHSA濃度とほぼ同等の5%(w/v)で、結合を実証した(図1)。
1)ミリポア(Millipore)の、滅菌済みマルチスクリーン(HTS)96ウェルろ過シ
ステム(Sterile MultiScreen (HTS) 96-well Filtration system)(カタログ番号:MSIPS4510)を使用して、メンブレンを30%メタノールで5分間インキュベートする;
2)ハンクス平衡塩溶液(Hanks Balance Salt Solution)(HSBS)で2回洗浄する;
3)HSBS中、5 μg/100 μlの精製SPARC溶液 100 μlでインキュベートする;
4)25℃で1時間(1 houtr)の後、HSBSで2回洗い流す;
5)4℃で一晩、5%ミルク(1xTBS中、5%脱脂粉乳(カーネーション(Carnation)))でブロッキングする;
6)HSBSで2回洗浄する;
7)アルブミン(HSA注射液25%(バクスター(BAXTER))1 mlで、BSA-Alexa fluor 488(モレキュラープローブス(Molecular Probes))5 mgを再懸濁する)でインキュ
ベートする;
8)1時間(1 hrour)後、HSBSで3回洗浄する;
9)Alexa fluor 488のための検出波長を使用して蛍光光度計で読み取る;
10)特異的結合は、SPARCのないメンブレンへの結合を全結合から引いたものである;
11)HSA濃度(%)に対して特異的結合をプロットする。
アルブミン媒介性の経内皮輸送及びパクリタキセルの腫瘍内蓄積の増加が、最近実証され
た(例えば、Desai, SABCS 2003を参照のこと)。アルブミンはSPARCに結合する(
例えば、Schnitzer, J. Biol. Chem., 269, 6072-82 (1994)を参照のこと)。
しうる。正常組織におけるSPARC発現の欠如と一致して、正常組織におけるABX蓄積はTAXよりも低かった。SPARCについての患者のスクリーニングにより、ABXへの応答性がより高い患者の同定が可能となる。これらの腫瘍におけるSPARCの存在により、抗SPARC抗体を使用した標的化及び治療が可能となる。
タキソール(TAX)中のクレモフォアは、血漿においてミセル中にPを捕捉し、細胞への分配に利用可能なパクリタキセルを減少させる(例えば、Sparreboom et al., Cancer.
Res., 59, 1454 (1999)を参照のこと)。無胸腺マウスにおける研究は、等用量のTAXと比較して、ABXでは腫瘍内パクリタキセル濃度が30〜40%高いことを示した(SABCS, Desai et al, 2003)。アルブミンは、特異的受容体(gp60)媒介性カベオラ輸送により、内皮細胞(EC)を横切って輸送される(例えば、John et al., Am. J. Physiol., 284, Ll87 (2001)を参照のこと)。ABX中のアルブミン結合パクリタキセルは、gp60によって腫瘍微小血管ECを横切って輸送され得、この機構は、TAXと比較してABXに対して特に活発でありうる、との仮説を立てた。
)及びヒト肺微小血管内皮細胞(HLMVEC)によるパクリタキセルの結合及び輸送を評価した。蛍光パクリタキセル(FP)をプローブとして使用し、蛍光ABX及びTAXを、FPで製剤化し、パクリタキセルの結合及びトランスウェル装置上で増殖させたEC単層を横切るパクリタキセルの輸送を調べた。
ェルチャンバに添加した。
ル組成物ではタキソールよりも3倍高かった。したがって、アルブミン又は他の適切な模倣物(gp60受容体又は他の内皮細胞受容体に対する抗体(aantibodies)又はフラグ
メントを含む)の使用は、内皮バリアを横切った腫瘍間質中への所望の治療剤の輸送を補助しうる。
びDamascelli et al., AJR, 181, 253-260 (2003)を参照のこと)。ABX及びタキソー
ル(TAX)のin vitro細胞傷害性(cytoxicity)の比較において、我々は、扁平上皮頸部(A431)株が、TAX(0.012 μg/ml)に対して、ABX(0.004 μg/ml)について、改善されたIC50を実証することを観察した。TAXに対してABXで、パクリタキセル(P)のアルブミン媒介性経内皮カベオラ輸送及びPの腫瘍内蓄積の増大が、最近実証された(例えば、Desai, SABCS 2003を参照のこと)。
いて染色したところ、1人の応答性患者は、SPARCについて強い過剰発現を示した。
。陽性SPARC発現は、>2+の染色として同定し、陰性SPARC発現は、<2+の染色として同定した。ABX応答者は、非応答者(2/5、40%)に対して、より高いSPARC発現の発生率を示した(10/11、91%)(p=0.06)。ABX応答は、SPARC陰性患者(1/4=25%)に対して、SPARC陽性患者(10/12=83%)について、有意に高かった(p=0.06)。また、SPARC陰性患者は、本試験の全体的な応答率よりも有意に低い応答率を示した(ABX又は他の化学療法剤で治療した患者を含む)(1/4、25%対42/54、78%;p<0.05)。
PCR及びウェスタンブロットにより、高いSPARC発現を示した。このクローンを、異種組織片として無胸腺ヌードマウスにおいて増殖させた。HN104の増殖及びアブラキサンへの応答(図4中、「ABX」)を、親細胞株PC3の増殖及びアブラキサンへの応答と比較した。腫瘍が100 mm3に達したときに、アブラキサンを、5日間、1日あたり15 mg/kgの用量レベルで投薬した。
積を隔てる平均日数は、PC3については25日、HN104については36日であった。したがって、SPARCは、アブラキサンに対して前立腺癌細胞を増感させる。
るHT29ヒト結腸癌(colocancer)細胞の増感を評価した。
処置した(表4を参照のこと)。有効性の指標として生存率及び異種組織片の増殖について、また毒性の指標として体重変化について、動物を観察した。結果を以下の表にまとめる:
の群についての腫瘍体積曲線を示す。野生型SPARCは、使用されたいずれのSPARC濃度においても、5−FUに対して癌細胞を増感させなかった。
の生態及び/又は施された治療に依存しうることを実証する。
の野生型又はQ3SPARC、及び100 μg/mlの野生型又はQ3SPARCにおける、毛細血管微細管密度の特徴的な例を示しながら、血管新生に関するSPARCの濃度依存的効果を示す。
PARCは血管形成を阻害する。
いずれかで処置した:生理食塩水(陰性対照として);SPARC(150 μg/kg、1週間に2回(2x/week))単独;血管形成阻害剤アバスチン(4mg/kg、1週間に2回)単独;
アブラキサン(4日毎に15 mg/kgで3回処置)単独;SPARC及びアブラキサン、又はSPARC、アバスチン及びアブラキサン。野生型(「BIO1」)及びQ3変異SPARC(「BIO2」)の両方について評価した。有効性の指標として生存率及び異種組織片の増殖について、また毒性の指標として体重変化について、動物を観察した。結果を以下の表にまとめる(アブラキサン単独に起因する分を上回る分の、腫瘍増殖の阻害率を示す):
BIO1」)とスーテント、のいずれかからなり、結果を表5(アブラキサン単独に起因する分を下回る分の腫瘍増殖の抑制率を示す)及び図11に示す。
)」、及び「含む(containing)」は、別途言及されない限り、制限のない(open-ended)用語(すなわち、「含むが、それに限定されない」を意味する)と解釈されるべきである。本明細書中の値の範囲の列挙は、本明細書中に別途示されない限り、この範囲内に入る各個別の値に個々に言及することの省略方法として機能することを意図するに過ぎず、各個別の値は、それが本明細書中に個々に列挙されたかのように、本明細書中に組み込まれる。本明細書中に記載される全ての方法は、本明細書中に別途示されない限り、又はさもなくば文脈により明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実施されうる。本明細書中に提供されるあらゆる全ての例、又は例示的語句(例えば、「など(such as)」)
の使用は、本発明をより明確にすることを意図するに過ぎず、別途主張されない限り、本発明の範囲を限定しない。本明細書中のいかなる語句も、主張されていない任意の要素を本発明の実施に必須なものとして示していると解釈されるべきではない。
Claims (85)
- 治療上有効量のSPARCポリペプチド及び治療上有効量の微小管阻害剤を含む、哺乳動物の腫瘍を治療するための組成物。
- SPARCポリペプチドが、配列番号1、3、又はそれらの組み合わせのアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項1に記載の組成物。
- SPARCポリペプチドが、約10μg/mlから約100mg/mlの濃度で存在する、請求項2に記載の組成物。
- 微小管阻害剤がパクリタキセルである、請求項1に記載の組成物。
- パクリタキセルがアルブミンと結合している、請求項4に記載の組成物。
- 50%を超えるアルブミン結合パクリタキセルがナノ粒子の形態である、請求項5に記載の組成物。
- アルブミン結合パクリタキセルが、約10mg/mlから約100mg/mlの濃度で存在する、請求項5に記載の組成物。
- アルブミン結合パクリタキセルが、約1mg/mlから約10mg/mlの濃度で存在する、請求項5に記載の組成物。
- アルブミン結合パクリタキセルが、約0.1mg/mlから約1mg/mlの濃度で存在する、請求項5に記載の組成物。
- 治療上有効量のSPARCポリペプチド及び治療上有効量の微小管阻害剤を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の腫瘍の治療方法。
- SPARCポリペプチドが、配列番号1、3、又はそれらの組み合わせのアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項10に記載の方法。
- SPARCポリペプチドが、少なくとも1週間の投与サイクルで約40μg/kgから約40mg/kgの用量で投与される、請求項11に記載の方法。
- 微小管阻害剤がパクリタキセルである、請求項10に記載の方法。
- パクリタキセルがアルブミンと結合している、請求項13に記載の方法。
- SPARCポリペプチドが、微小管阻害剤の投与の約12時間以内に投与される、請求項14に記載の方法。
- SPARCポリペプチドが、微小管阻害剤の投与から12時間を超えて投与される、請求項14に記載の方法。
- SPARCポリペプチド及びアルブミン結合微小管阻害剤が、実質的に同時に投与される、請求項14に記載の方法。
- SPARCポリペプチド及びアルブミン結合パクリタキセルが、単一投薬形態に含まれ
る、請求項14に記載の方法。 - SPARCポリペプチド及びアルブミン結合パクリタキセルが、静脈内投与される、請求項14に記載の方法。
- 50%を超えるアルブミン結合パクリタキセルが、ナノ粒子の形態である、請求項14に記載の方法。
- アルブミン結合パクリタキセルの用量が、少なくとも1週間の投与サイクルで約30mg/m2から約1000mg/m2である、請求項14に記載の方法。
- アルブミン結合パクリタキセルの用量が、少なくとも1週間の投与サイクルで約1mg/m2から約30mg/m2である、請求項14に記載の方法。
- アルブミン結合パクリタキセルの用量が、少なくとも1週間の投与サイクルで約0.3mg/m2から約1mg/m2である、請求項14に記載の方法。
- アルブミン結合パクリタキセルの用量が、少なくとも1週間の投与サイクルで約0.1mg/m2から約0.3mg/m2である、請求項14に記載の方法。
- 組成物が、腫瘍増殖速度を約50%低下させる、請求項14に記載の方法。
- 哺乳動物の腫瘍が、口腔腫瘍、咽頭腫瘍、消化器系腫瘍、呼吸器系腫瘍、骨腫瘍、軟骨性腫瘍、骨転移、肉腫、皮膚腫瘍、黒色腫、乳房腫瘍、生殖器系腫瘍、尿路腫瘍、眼窩腫瘍、脳及び中枢神経系腫瘍、グリオーマ、内分泌系腫瘍、甲状腺腫瘍、食道腫瘍、胃腫瘍、小腸腫瘍、結腸腫瘍、直腸腫瘍、肛門腫瘍、肝臓腫瘍、胆嚢腫瘍、膵臓腫瘍、喉頭腫瘍、肺の腫瘍、気管支腫瘍、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、子宮頸腫瘍、子宮体部腫瘍、卵巣腫瘍、外陰部腫瘍、膣腫瘍、前立腺腫瘍、前立腺癌、精巣腫瘍、陰茎の腫瘍、膀胱腫瘍、腎臓の腫瘍、腎盂の腫瘍、尿管の腫瘍、頭頸部腫瘍、副甲状腺癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、及び肛門腫瘍からなる群より選択される、請求項10に記載の方法。
- 治療上有効量のSPARCポリペプチド、治療上有効量の血管形成阻害剤、及び治療上有効量の微小管阻害剤を含む、哺乳動物の腫瘍を治療するための組成物。
- SPARCポリペプチドが、配列番号1、3、又はそれらの組み合わせのアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項27に記載の組成物。
- SPARCポリペプチドが、配列番号1のアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項28に記載の組成物。
- SPARCポリペプチドが、約10μg/mlから約100mg/mlの濃度で存在する、請求項28に記載の組成物。
- 血管形成阻害剤が、mTORの阻害剤、オーロラキナーゼ、VEGFRキナーゼの阻害剤、PDGFRキナーゼの阻害剤、ソラフェニブ、スーテント、アキシチニブ、アバスチン、マリマスタット、ベバシズマブ、カルボキシアミドトリアゾール、TNP−470、CM101、IFN−α、IL−12、血小板因子−4、スラミン、SU5416、トロンボスポンジン、VEGFRアンタゴニスト、血管新生抑制ステロイド、軟骨由来血管形
成阻害因子、マトリクスメタロプロテアーゼ阻害剤、アンジオスタチン、エンドスタチン、2−メトキシエストラジオール、テコガラン、トロンボスポンジン、プロラクチン、αvβ3阻害剤、テコガラン、BAY 12−9566、AG3340、CGS27023A、COL−3、ビタキシン、ZD0101、TNP−40、サリドマイド、スクアラミン、IM862、PTK787、フマギリン、フマギリンのアナログ、BB−94、BB−2516、リノミド、血管成長因子に対する抗体、血管成長因子受容体に対する抗体、又はそれらの組み合わせである、請求項27に記載の組成物。 - 血管形成阻害剤がアバスチンである、請求項31に記載の組成物。
- 血管形成阻害剤が約10mg/mlから約50mg/mlの濃度のアバスチンである、請求項32に記載の組成物。
- 微小管阻害剤がパクリタキセルである、請求項27に記載の組成物。
- パクリタキセルがアルブミンと結合している、請求項34に記載の組成物。
- 50%を超えるアルブミン結合パクリタキセルが、ナノ粒子の形態である、請求項35に記載の組成物。
- アルブミン結合パクリタキセルが約10mg/mlから約100mg/mlの濃度で存在する、請求項35に記載の組成物。
- アルブミン結合パクリタキセルが、約1mg/mlから約10mg/mlの濃度で存在する、請求項35に記載の組成物。
- アルブミン結合パクリタキセルが、約0.1mg/mlから約1mg/mlの濃度で存在する、請求項35に記載の組成物。
- 治療上有効量のSPARCポリペプチド、治療上有効量の血管形成阻害剤、及び治療上有効量の微小管阻害剤を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の腫瘍の治療方法。
- SPARCポリペプチドが、配列番号1、3、又はそれらの組み合わせのアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項40に記載の方法。
- SPARCポリペプチドが、配列番号1のアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項41に記載の方法。
- SPARCポリペプチドが、少なくとも1週間の投与サイクルで、一回につき約0.1から約100mg/kgの用量で投与される、請求項42に記載の方法。
- 血管形成阻害剤が、mTORの阻害剤、オーロラキナーゼ、VEGFRキナーゼの阻害剤、PDGFRキナーゼの阻害剤、ソラフェニブ、スーテント、アキシチニブ、アバスチン、マリマスタット、ベバシズマブ、カルボキシアミドトリアゾール、TNP−470、CM101、IFN−α、IL−12、血小板因子−4、スラミン、SU5416、トロンボスポンジン、VEGFRアンタゴニスト、血管新生抑制ステロイド、軟骨由来血管形成阻害因子、マトリクスメタロプロテアーゼ阻害剤、アンジオスタチン、エンドスタチン、2−メトキシエストラジオール、テコガラン、トロンボスポンジン、プロラクチン、αvβ3阻害剤、テコガラン、BAY 12−9566、AG3340、CGS27023A、COL−3、ビタキシン、ZD0101、TNP−40、サリドマイド、スクアラミ
ン、IM862、PTK787、フマギリン、フマギリンのアナログ、BB−94、BB−2516、リノミド(linomid)、血管成長因子に対する抗体、血管成長因子受容体に
対する抗体、又はそれらの組み合わせである、請求項40に記載の方法。 - 血管形成阻害剤がスーテント、アバスチン、又はそれらの組み合わせである、請求項44に記載の方法。
- 血管形成阻害剤がアバスチンである、請求項45に記載の方法。
- 血管形成阻害剤が、少なくとも1週間の投与サイクルで約15μg/kgから約15mg/kgの用量で投与されるアバスチンである、請求項46に記載の方法。
- 血管形成阻害剤がスーテントである、請求項44に記載の方法。
- スーテントが経口投与される、請求項45に記載の方法。
- タキサンなどの微小管阻害剤がパクリタキセルである、請求項40に記載の方法。
- パクリタキセルがアルブミンと結合している、請求項50に記載の方法。
- 50%を超えるアルブミン結合パクリタキセルが、ナノ粒子の形態である、請求項51に記載の方法。
- アルブミン結合パクリタキセルの用量が、少なくとも1週間の投与サイクルで約30mg/m2から約1000mg/m2である、請求項51に記載の方法。
- アルブミン結合パクリタキセルの用量が、少なくとも1週間の投与サイクルで約1 m
g/m2(mg/m2)から約30mg/m2である、請求項51に記載の方法。 - アルブミン結合パクリタキセルの用量が、少なくとも1週間の投与サイクルで約0.3mg/m2から約1mg/m2である、請求項51に記載の方法。
- アルブミン結合パクリタキセルの用量が、少なくとも1週間の投与サイクルで約0.1mg/m2から約0.3mg/m2である、請求項51に記載の方法。
- SPARCポリペプチドが、微小管阻害剤の投与の約12時間以内に投与される、請求項40に記載の方法。
- SPARCポリペプチドが、微小管阻害剤の投与から12時間を超えて投与される、請求項40に記載の方法。
- SPARCポリペプチド及びタキサンなどの微小管阻害剤が、実質的に同時に投与される、請求項40に記載の方法。
- 血管形成阻害剤が、微小管阻害剤の投与の約12時間以内に投与される、請求項40に記載の方法。
- 血管形成阻害剤が、微小管阻害剤の投与から12時間を超えて投与される、請求項40に記載の方法。
- 血管形成阻害剤及びタキサンなどの微小管阻害剤が、実質的に同時に投与される、請求項40に記載の方法。
- SPARCポリペプチド、血管形成阻害剤、及び微小管阻害剤が、単一投薬形態に含まれる、請求項40に記載の方法。
- SPARCポリペプチド、血管形成阻害剤、及び微小管阻害剤が静脈内投与される、請求項40に記載の方法。
- 哺乳動物の腫瘍が、口腔腫瘍、咽頭腫瘍、消化器系腫瘍、呼吸器系腫瘍、骨腫瘍、軟骨性腫瘍、骨転移、肉腫、皮膚腫瘍、黒色腫、乳房腫瘍、生殖器系腫瘍、尿路腫瘍、眼窩腫瘍、脳及び中枢神経系腫瘍、グリオーマ、内分泌系腫瘍、甲状腺腫瘍、食道腫瘍、胃腫瘍、小腸腫瘍、結腸腫瘍、直腸腫瘍、肛門腫瘍、肝臓腫瘍、胆嚢腫瘍、膵臓腫瘍、喉頭腫瘍、肺の腫瘍、気管支腫瘍、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、子宮頸腫瘍、子宮体部腫瘍、卵巣腫瘍、外陰部腫瘍、膣腫瘍、前立腺腫瘍、前立腺癌、精巣腫瘍、陰茎の腫瘍、膀胱腫瘍、腎臓の腫瘍、腎盂の腫瘍、尿管の腫瘍、頭頸部腫瘍、副甲状腺癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、及び肛門腫瘍からなる群から選択される腫瘍である、請求項40に記載の方法。
- その組み合わせが、微小管阻害剤単独療法と比較して、腫瘍増殖速度を少なくとも約50%低下させる、請求項40に記載の方法。
- 少なくとも1週間の投与サイクルで、SPARCポリペプチドが1回につき約40μg/kgから約40mg/kgの用量であり、血管形成阻害剤が約15μg/kgから約15mg/kgの用量のアバスチンであり、タキサンなどの微小管阻害剤が約30mg/m2から約1000mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルである、請求項40に記載の方法。
- 少なくとも1週間の投与サイクルで、SPARCポリペプチドが1回につき約40μg/kgから約40mg/kgの用量であり、血管形成阻害剤が約15μg/kgから約15mg/kgの用量のアバスチンであり、微小管阻害剤が約1mg/m2から約30mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルである、請求項40に記載の方法。
- 少なくとも1週間の投与サイクルで、SPARCポリペプチドが1回につき約40μg/kgから約40mg/kgの用量であり、血管形成阻害剤が約15μg/kgから約15mg/kgの用量のアバスチンであり、微小管阻害剤が約0.3mg/m2から約1mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルである、請求項40に記載の方法。
- 少なくとも1週間の投与サイクルで、SPARCポリペプチドが1回につき約40μg/kgから約40mg/kgの用量であり、血管形成阻害剤が約15μg/kgから約15mg/kgの用量のアバスチンであり、微小管阻害剤が約0.1mg/m2から約0.3mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルである、請求項40に記載の方法。
- 少なくとも1週間の投与サイクルで、SPARCポリペプチドが配列番号1を含み、1回につき約40μg/kgから約40mg/kgの用量であり、血管形成阻害剤が約15μg/kgから約15mg/kgの用量のアバスチンであり、微小管阻害剤が約30mg/m2から約1000mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルである、請求項40に記載の方法。
- 少なくとも1週間の投与サイクルで、SPARCポリペプチドが配列番号1を含み、1回につき約40μg/kgから約40mg/kgの用量であり、血管形成阻害剤が約15μg/kgから約15mg/kgの用量のアバスチンであり、微小管阻害剤が約1mg/m2から約30mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルである、請求項40に記載の方法。
- 少なくとも1週間の投与サイクルで、SPARCポリペプチドが配列番号1を含み、1回につき約40μg/kgから約40mg/kgの用量であり、血管形成阻害剤が約15μg/kgから約15mg/kgの用量のアバスチンであり、微小管阻害剤が約0.3mg/m2から約1mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルである、請求項40に記載の方法。
- 少なくとも1週間の投与サイクルで、SPARCポリペプチドが配列番号1を含み、1回につき約40μg/kgから約40mg/kgの用量であり、血管形成阻害剤が約15μg/kgから約15mg/kgの用量のアバスチンであり、微小管阻害剤が約0.1mg/m2から約0.3mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルである、請求項40に記載の方法。
- 少なくとも1週間の投与サイクルで、SPARCポリペプチドが配列番号3を含み、1回につき約40μg/kgから約40mg/kgの用量であり、血管形成阻害剤が約15μg/kgから約15mg/kgの用量のアバスチンであり、微小管阻害剤が約30mg/m2から約1000mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルである、請求項40に記載の方法。
- 少なくとも1週間の投与サイクルで、SPARCポリペプチドが配列番号3を含み、1回につき約40μg/kgから約40mg/kgの用量であり、血管形成阻害剤が約15μg/kgから約15mg/kgの用量のアバスチンであり、微小管阻害剤が約1mg/m2から約30mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルである、請求項40に記載の方法。
- 少なくとも1週間の投与サイクルで、SPARCポリペプチドが配列番号3を含み、1回につき約40μg/kgから約40mg/kgの用量であり、血管形成阻害剤が約15μg/kgから約15mg/kgの用量のアバスチンであり、微小管阻害剤が約0.3mg/m2から約1mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルである、請求項40に記載の方法。
- 少なくとも1週間の投与サイクルで、SPARCポリペプチドが配列番号3を含み、1回につき約40μg/kgから約40mg/kgの用量であり、血管形成阻害剤が約15μg/kgから約15mg/kgの用量のアバスチンであり、微小管阻害剤が約0.1mg/m2から約0.3mg/m2の用量のアルブミン結合パクリタキセルである、請求項40に記載の方法。
- SPARCポリペプチドが凍結乾燥されている、請求項2に記載の組成物。
- アルブミン結合パクリタキセルが凍結乾燥されている、請求項5に記載の組成物。
- アバスチンが凍結乾燥されている、請求項32に記載の組成物。
- 治療上有効量のSPARCポリペプチド及び治療上有効量の疎水性化学療法剤を含む、哺乳動物の腫瘍を治療するための組成物。
- 治療上有効量のSPARCポリペプチド及び治療上有効量の疎水性化学療法剤を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の腫瘍の治療方法。
- 治療上有効量のSPARCポリペプチド、治療上有効量の血管形成阻害剤、及び治療上有効量の化学療法剤を含む、哺乳動物の腫瘍を治療するための組成物。
- 治療上有効量のSPARCポリペプチド、治療上有効量の血管形成阻害剤、及び治療上有効量の化学療法剤を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物の腫瘍の治療方法。
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