JP2014168813A - スピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置 - Google Patents

スピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】直接にローラーアクチュエーターを駆動するスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置を提供する。
【解決手段】ローラーアクチュエーター保持部材を有するベースと、前記ローラーアクチュエーター保持部材の上面に設けられるローラーアクチュエーター本体を有するローラーアクチュエーターと、前記ベースに設けられる回転パイプと、該回転パイプの後端部に設けられる第1タイミングプーリーとを有するローラーアクチュエーター駆動部材と、前記回転パイプの後端に同軸に設けられるボールナットと、前記ボールナットの内部に前後方向に沿って水平に螺合され、前記回転パイプを貫通するボールねじと、前記サーボモーターに設けられる第2タイミングプーリーと、前記第2タイミングプーリーと第1タイミングプーリーとに取付けられるタイミングベルトと、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、特にスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置に関する。
図6〜図8に示すように、従来のスピニング加工機は、ベース50を有する。該ベース50の正面側、背面側、左側および右側において、該ベース50における左右方向がZ軸方向とされると共に、該ベース50における右後方から左前方へ延出する方向がX軸方向とされる。該ベース50の前半部の上面における左側に主軸51が設けられると共に、該ベース50の上面における右側にワーク固定部材52が設けられる。該ベース50の後半部の上面にZ軸リニア駆動構造53が設けられると共に、該Z軸リニア駆動構造53の上部にZ軸に沿って移動自在のZ軸移動部材531が設けられる。
前記Z軸移動部材531に底盤54が設けられ、該底盤54はX軸方向へ延在する長板である。該底盤54の左右両側に2つのリニアレールセット541が設けられる。該リニアレールセット541に移動自在のローラーアクチュエーター保持部材542が設けられる。該ローラーアクチュエーター保持部材542の底部にボールナット543が設けられると共に、該ローラーアクチュエーター保持部材542の上面にローラーアクチュエーター55が設けられる。該底盤54の後端にサーボモータ−56が設けられる。該サーボモータ−56の前端に、前方へ延出されると共に、該サーボモータ−56に駆動されて回転するボールねじ561が設けられる。該ボールねじ561は、前記ローラーアクチュエーター保持部材542の底部のボールナット543と螺合される。
前記従来のスピニング加工機は前記ローラーアクチュエーター55を駆動し、ワークに加工を施す。図7及び図8に示すように、該ボールねじ561は、前記サーボモータ−56に駆動されて回転するので、該ボールねじ561と螺合されるボールナット543および前記ローラーアクチュエーター保持部材542を前進させ、該ローラーアクチュエーター保持部材542に設けられるローラーアクチュエーター55で加工を施す。
しかしながら、上記の従来の装置には、以下のような問題がある。前記従来のスピニング加工機のボールねじ561と、ボールナット543とからなる構成は、ローラーアクチュエーター55を駆動することができるが、ボールねじ561が齎す駆動力がその作用を発揮する箇所であるローラーアクチュエーター55の底部は、ローラーアクチュエーター55における最大の質量を有する本体部から、垂直方向において一定の距離が開けていることから、ボールねじ561が回転し、ローラーアクチュエーター保持部材542およびローラーアクチュエーター55が移動する時、ボールねじ561が齎す駆動力が作用すると、莫大なモメンタムが生じるので、該ローラーアクチュエーター55を前記リニアレールセット541に沿って移動させる時、静止摩擦力が増大してしまう。これにより、組み合わせ工程において増大された負荷に対応し得るリニアレールセット541および大出力のサーボモーター56を採用することが避けられないものとなり、コストが増大してしまうのみならず、ローラーアクチュエーター55の移動制御の精密性が低下してしまうので、加工精度の低下に繋がる。
そこで、出願されたのが本発明であって、ローラーアクチュエーターの底部に駆動力が作用することによるローラーアクチュエーターの移動で生じる静止摩擦力の増大に起因するローラーアクチュエーターの移動制御の精密性の低下、ならびにコスト上昇の問題を解決するために、直接にローラーアクチュエーターを駆動し、ローラーアクチュエーターの移動制御を精密に行うことができると共に、コスト低減を図れるスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置を提供することを目的としている。
本願の請求項1の発明は、前後方向に延在する底盤と、該底盤の上面における左右両側にそれぞれ設けられると共に、前後方向に延在するリニアレールセットと、該リニアレールセットに設けられるローラーアクチュエーター保持部材とを有するベースと、
前記ローラーアクチュエーター保持部材の上面に設けられるローラーアクチュエーター本体と、該ローラーアクチュエーター本体の左側に設けられるローラーディスクと、該ローラーディスクの外周面と外端面との間に等間隔に且つ放射状に凹設される複数のローラー固定溝とを有するローラーアクチュエーターと、
前記底盤の後端部における上面に設けられるベアリング座と、該ベアリング座の上部に前後方向に沿って形成されるベアリング設置穴と、該ベアリング設置穴に嵌設される止めベアリングと、該止めベアリングの内部に設けられ、後端が該ベアリング設置穴の後端から突出する回転パイプと、該回転パイプの後端部に設けられる第1タイミングプーリーとを有するローラーアクチュエーター駆動部材と、
前記回転パイプの後端に同軸に設けられるボールナットと、
前記ボールナットの内部に前後方向に沿って水平に螺合され、前記回転パイプを貫通するボールねじと、
前記ローラーアクチュエーター本体の側面におけるボールねじの正面に位置すると共に、該ボールねじの前端に係合されるねじ軸固定部材と、
前記底盤の後端部の上面に設けられるサーボモーター保持部材と、
前記サーボモーター保持部材に結合されるサーボモーターと、
前記サーボモーターに設けられる第2タイミングプーリーと、
前記第2タイミングプーリーと第1タイミングプーリーとに取付けられるタイミングベルトと、を有することを特徴とするスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置、を提供する。
本願の請求項2の発明は、前記回転パイプの前端が前記ベアリング設置穴の前端から突出し、
前記回転パイプの後端の外周面に回転パイプフランジが突設され、
前記回転パイプの前端の外周面に固定ナットが設けられ、
前記第1タイミングプーリーの後面が前記回転パイプフランジの正面に当接され、
前記ボールナットの前端の外周面にナットフランジが突設され、
前記ナットフランジが同軸に前記回転パイプの回転パイプフランジの後面に位置し、
前記ボールナットが前記回転パイプの後端に結合されるように、前記ナットフランジと、前記回転パイプフランジとが複数のボルトにより前記第1タイミングプーリーに螺合されることを特徴とする請求項1に記載のスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置、を提供する。
本願の請求項3の発明は、前記ローラーディスクにおける複数のローラー固定溝に1つ以上のローラーが設けられ、そのうち、該ローラーディスクにおける最前端のローラー固定溝に設けられるローラーの自由端は加工端であり、
前記ボールねじの軸心と、前記ローラーディスクの中心と、前記ローラーディスクにおける最前端のローラー固定溝に設けられるローラーの加工端とが、同一水平面に位置することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置、を提供する。
本願の請求項4の発明は、前記ボールねじにおけるベアリング座と前記ねじ軸固定部材との間にスチール製伸縮性スリーブが環装され、該スチール製伸縮性スリーブの前端及び後端はそれぞれ、前記ねじ軸固定部材の後面および前記ベアリング座の前面に固定されることを特徴とする請求項3に記載のスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置、を提供する。
本発明に係るスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置をスピニング加工機に適用される場合、本発明に係るスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置の底盤の中間部分が、該スピニング加工機のZ軸リニア駆動装置におけるZ軸移動座に固定される。また、該底盤における前後方向は、該スピニング加工機におけるX軸の延伸方向と一致する。ローラーアクチュエーターを前進、後退させ、ワークに加工を施すように駆動する時、前記サーブモーターが前記第2タイミングプーリーを回転させ、該第2タイミングプーリーは前記タイミングベルトを介して第1タイミングプーリーを回転させると共に、該第1タイミングプーリーに取付けられる回転パイプおよびボールナットも回転させられる。該ボールナットが回転する時、該ボールナットと螺合されるボールねじが前進、後退することから、該ボールねじを介して、ローラーアクチュエーターのローラーアクチュエーター本体を前進、後退させることができるので、ローラーをワークに接触させまたは離脱させることができる。
本発明に係るスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置における最も重い質量を有するローラーアクチュエーターをボールねじ構造により直接に駆動することから、駆動力が該ボールねじを介して作用する時、不要なモメンタムが生じないので、ローラーアクチュエーターの重量を負荷するリニアレールセットにおける静止摩擦力を低減させることができるとともに、サーボモーターにおけるボールねじを駆動する負荷をも軽減することができる。これにより、本発明に係るスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置を適用したスピニング加工機を製造する時、低負荷のリニアレールセットおよび低負荷のサーボモーターを採用することができるようになることから、製造コストの削減に繋がり、経済的な効率性に寄与する。なお、ローラーアクチュエーターが移動する際の静止摩擦力が軽減したので、ローラーアクチュエーターの移動制御の精密性の向上を図ることができる。
また、本発明に係るスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置における第2タイミングプーリーは、弾性を有するタイミングベルトを介して第1タイミングプーリー、ボールナットおよびボールねじを駆動するものであり、該タイミングベルトの弾性が伝動構成において緩衝効果をもたらすことができることから、該サーボモーターによるボールねじの回転動作、ならびにボールねじの前進、後退動作をスムーズになるので、スピニング加工機による加工品質におけるさらなる向上に繋がる。
本発明の実施例に係るローラーアクチュエーター駆動装置がスピニング加工機に適用される使用状態を示す斜視図である。 本発明の実施例に係るローラーアクチュエーター駆動装置がスピニング加工機に適用される使用状態を示す部分拡大斜視図である。 本発明の実施例に係るローラーアクチュエーター駆動装置がスピニング加工機に適用される使用状態を示す平面図である。 本発明の実施例に係るローラーアクチュエーター駆動装置がスピニング加工機に適用される使用状態を示す部分拡大平面図である。 本発明の実施例に係るスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置の側面図である。 従来のスピニング加工機の平面図である。 従来のスピニング加工機の部分拡大平面図である。 従来のスピニング加工機におけるローラーアクチュエーターを示す部分拡大平面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1〜図5に示すように、本発明の実施例に係るローラーアクチュエーター駆動装置は、ベース10と、ローラーアクチュエーター20と、ローラーアクチュエーター駆動部材30と、ボールナット35と、ボールねじ36と、ねじ軸固定部材361と、サーボモーター保持部材37と、サーボモーター38と、第2タイミングプーリー381と、タイミングベルト39とを有する。
図2及び図3に示すように、前記ベース10は、前後方向に延在する底盤11と、該底盤11の上面における左右両側にそれぞれ設けられると共に、前後方向に延在するリニアレールセット12と、該リニアレールセット12に設けられるローラーアクチュエーター保持部材13とを有する。前記各リニアレールセット12は、該底盤11の上面における左右両側に設けられるリニアレール121と、前後方向における間隔をおいて該リニアレール121に摺動自在に設けられる2つの摺動ブロック122とを有する。1つのリニアレールセット12におけるリニアレール121ともう1つのリニアレールセット12におけるリニアレール121とが平行である。また、各リニアレール121の前端が底盤11の前端までに延出する。前記2つのリニアレールセット12における計4つの摺動ブロック122は、行列形態に配置される。前記ローラーアクチュエーター保持部材13は、該4つの摺動ブロック122の上部に設けられる。
図2及び図4に示すように、前記ローラーアクチュエーター20は、前記ローラーアクチュエーター保持部材13の上面に設けられるローラーアクチュエーター本体21と、該ローラーアクチュエーター本体21の左側に設けられるローラーディスク22と、該ローラーディスク22の外周面と外端面との間に等間隔に且つ放射状に凹設される複数のローラー固定溝221とを有する。本実施例において、該ローラーディスク22を回転してから、該ローラーディスク22を固定することができる。また、該ローラーディスク22は円盤状を呈し、その外端面が左に向かっている。該ローラーディスク22における複数のローラー固定溝221に1つ以上のローラー23が設けられ、そのうち、該ローラーディスク22における最前端のローラー固定溝221に設けられるローラー23の自由端は、ワークに接触する加工端231である。
図2及び図5に示すように、前記ローラーアクチュエーター駆動部材30は、前記底盤11の後端部における上面に設けられるベアリング座31と、該ベアリング座31の上部に前後方向に沿って形成される円形のベアリング設置穴311と、該ベアリング設置穴311に嵌設される止めベアリング32と、該止めベアリング32の内部に回転可能に設けられる回転パイプ33と、該回転パイプ33の後端部に設けられる第1タイミングプーリー34とを有する。前記回転パイプ33は前後方向に延在する筒状を呈するものであり、該回転パイプ33の前端および後端がそれぞれ該ベアリング設置穴311の前端および後端から突出する。前記回転パイプ33の後端の外周面に、該回転パイプ33の後端の外周面に、円環状を呈する回転パイプフランジ331が突設される。また、前記回転パイプ33の前端の外周面に固定ナット332が設けられる。前記第1タイミングプーリー34の後面が前記回転パイプフランジ331の正面に当接される。
前記ボールナット35は、該回転パイプ33の後端に設けられる。該ボールナット35の前端の外周面に、該ボールナット35の前端の外周面に、円環状を呈するナットフランジ351が突設される。該ボールナット35のナットフランジ351は、同軸に前記回転パイプ33の回転パイプフランジ331の後面に位置する。前記ナットフランジ351と、前記回転パイプフランジ331とが複数のボルトにより前記第1タイミングプーリー34に螺合されるので、前記ボールナット35は、該回転パイプ33の後端に結合される。前記ボールねじ36は、該ボールナット35の内部に前後方向に沿って水平に螺合され、前記回転パイプ33の中心部を貫通する。前記ボールねじ36の軸心と、前記ローラーディスク22の中心と、前記ローラーディスク22における最前端のローラー固定溝221に設けられるローラー23の加工端231とが、同一水平面に位置する。
前記ねじ軸固定部材361は、前記ローラーアクチュエーター本体21の側面における前記ボールねじ36の正面に位置すると共に、前記ボールねじ36の前端に係合される。前記ボールねじ36における前記ベアリング座31と前記ねじ軸固定部材361との間にスチール製伸縮性スリーブ362が環装される。該スチール製伸縮性スリーブ362の前端及び後端は、それぞれ、前記ねじ軸固定部材361の後面および前記ベアリング座31の前面に固定される。
前記サーボモーター保持部材37は、直立状を呈すると共に、前記底盤11の後端部の上面に設けられる。該サーボモーター保持部材37は、前記ベアリング座31の近傍に位置する。前記サーボモーター38は、該サーボモーター保持部材37に結合される。前記第2タイミングプーリー381は、該サーボモーター38に設けられる。該第2タイミングプーリー381の前後位置は、前記第1タイミングプーリー34の前後位置と一致する。また、前記タイミングベルト39は、前記第2タイミングプーリー381と前記第1タイミングプーリー34とに取付けられる。
本発明に係るスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置は、前記ねじ軸固定部材361に係合されると共に、駆動軸とされるローラーアクチュエーター駆動部材30のボールねじ36により、ローラーアクチュエーター20を前進、後退させるものである。駆動装置として、前記サーボモーター38を採用するのみならず、本実施例において、前記ローラーアクチュエーター駆動部材30は、底盤11の後端部の上面に設けられるシリンダー保持部材と、該シリンダー保持部材に設けられると共に、前後方向に沿って延在するシリンダーとを有し、該シリンダー保持部材とシリンダーとからなる構成を駆動装置として採用してもよい。なお、該シリンダーの前端の駆動軸は、前記ローラーアクチュエーター本体21の側面に位置するねじ軸固定部材361に設けられる。該シリンダーの駆動軸と、前記ローラーディスク22の中心と、前記ローラーディスク22における最前端のローラー固定溝221に設けられるローラー23の加工端231とが、同一水平面に位置する。これにより、ローラーアクチュエーター20を前後方向に沿って移動させることができる。本発明の範囲を逸脱しない前記ローラーアクチュエーター駆動部材30の構成に対する変更は、本発明の範囲に何ら限定をするものではない。
図1〜図3に示すように、本発明に係るローラーアクチュエーター駆動装置を用いるスピニング加工機40は、スピニング加工機ベース41を有し、該スピニング加工機ベース41の正面側、背面側、左側および右側において、該スピニング加工機ベース41における左右方向がZ軸方向とされると共に、該スピニング加工機ベース41における右後方から左前方へ延出する方向がX軸方向とされる。該スピニング加工機ベース41の前半部の上面における左側に主軸42が設けられると共に、該スピニング加工機ベース41の上面における右側にワーク固定部材43が設けられる。該スピニング加工機ベース41の後半部の上面にZ軸リニア駆動構造44が設けられると共に、該Z軸リニア駆動構造44の上部にZ軸に沿って移動自在のZ軸移動部材441が設けられる。
本発明に係るローラーアクチュエーター駆動装置を前記スピニング加工機40に適用する時、前記底盤11の中央部と、前記Z軸移動部材441とが結合される。該底盤11が延出する前後方向と、前記Z軸移動部材441が延出するX軸方向とが一致する。図3〜図5に示すように、該ローラーアクチュエーター20を前進、後退させ、その最前端のローラー23を用い、ワークに加工を施す時、前記ローラーアクチュエーター20を駆動したのは、ローラーアクチュエーター駆動部材30である。該ローラーアクチュエーター20を前進、後退させるため、前記サーボモーター38が駆動力を出力し、前記第2タイミングプーリー381を回転させ、前記タイミングベルト39を介して、前記第1タイミングプーリー34、および、該第1タイミングプーリー34と結合される回転パイプ33及びボールナット35を回転させる。該ボールナット35が回転する時、該ボールナット35に螺合されるボールねじ36を前進、後退させることができることから、該ボールねじ36をを用い、ローラーアクチュエーター本体21を前進、後退させ、ローラー23をワークに接触させまたは離脱させることができる。
本発明に係るスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置におけるローラーアクチュエーター駆動部材30については、最も重い質量を有するローラーアクチュエーター20のローラーアクチュエーター本体21をボールねじ36により直接に駆動することから、駆動力が該ボールねじ36を介して作用する時、不要なモメンタムが生じないので、ローラーアクチュエーター20の重量を負荷するリニアレールセット12における静止摩擦力を低減させることができるとともに、サーボモーター38におけるボールねじ36を駆動するための負荷をも軽減することができる。これにより、本発明に係るスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置を適用したスピニング加工機を製造する時、低負荷のリニアレールセット12および低負荷のサーボモーター38を採用することができるようになることから、製造コストの削減に繋がり、経済的な効率性に寄与する。なお、ローラーアクチュエーター駆動部材30によるローラーアクチュエーターの移動制御の感度が改善されるので、加工精度の向上を図ることができる。
また、本発明に係るスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置が用いるサーボモーター38は、普通のサーボモーターのように、多段階の角度を順次に回転する方法により、出力の回転角度に到達するものである。該サーボモーター38が回転する時、該第2タイミングプーリー381の回転動作はスムーズではないが、本実施例に示すように、該第2タイミングプーリー381は、タイミングベルト39を介して、第1タイミングプーリー34およびボールナット35を回転させ、前記ボールねじ36を前進、後退させるために前記ボールねじ36を駆動させることから、該弾性を有するタイミングベルト39がもたらした緩衝効果により、ボールナット35の回転動作および該ボールねじ36の前進、後退動作がさらにスムーズになる。
上述したように、本発明に係るスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置における第2タイミングプーリー381は、タイミングベルト39を介して、第1タイミングプーリー34およびボールナット35を回転させることから、該ボールねじ36の前進、後退動作がスムーズになる。また、前記ボールねじ36の軸心と、前記ローラーディスク22の中心と、前記ローラーディスク22における最前端のローラー固定溝221に設けられるローラー23の加工端231とが、同一水平面に位置することから、ローラー23が加工を施すために、ワークに接触する時、ワークからの反作用力が前記ボールねじ36の軸心に沿って作用するので、該ボールねじ36を介してローラーアクチュエーター20に作用する駆動力と、前記ローラー23が受ける反作用力とが、共に該ボールねじ36の軸心に作用するようになる。上述したタイミングベルト39の弾性による緩衝効果を加われば、前記ボールねじ36を用いるローラーアクチュエーター20を移動させる動作をさらにスムーズにすることができる。これにより、ローラー23におけるワークに接触するために前進する動作の一致性及び安定性が改善され、ワークの表面に瑕疵つける状況を低減することができる。
10 ベース
11 底盤
121 リニアレール
122 摺動ブロック
12 リニアレールセット
13 ローラーアクチュエーター保持部材
20 ローラーアクチュエーター
21 ローラーアクチュエーター本体
221 ローラー固定溝
22 ローラーディスク
231 ローラーの加工端
23 ローラー
30 ローラーアクチュエーター駆動部材
311 ベアリング設置穴
31 ベアリング座
32 止めベアリング
331 回転パイプフランジ
332 固定ナット
33 回転パイプ
34 第1タイミングプーリー
351 ナットフランジ
35 ボールナット
361 ねじ軸固定部材
362 スチール製伸縮性スリーブ
36 ボールねじ
37 サーボモーター保持部材
381 第2タイミングプーリー
38 サーボモーター
39 タイミングベルト

Claims (4)

  1. 前後方向に延在する底盤と、該底盤の上面における左右両側にそれぞれ設けられると共に、前後方向に延在するリニアレールセットと、該リニアレールセットに設けられるローラーアクチュエーター保持部材とを有するベースと、
    前記ローラーアクチュエーター保持部材の上面に設けられるローラーアクチュエーター本体と、該ローラーアクチュエーター本体の左側に設けられるローラーディスクと、該ローラーディスクの外周面と外端面との間に等間隔に且つ放射状に凹設される複数のローラー固定溝とを有するローラーアクチュエーターと、
    前記底盤の後端部における上面に設けられるベアリング座と、該ベアリング座の上部に前後方向に沿って形成されるベアリング設置穴と、該ベアリング設置穴に嵌設される止めベアリングと、該止めベアリングの内部に設けられ、後端が該ベアリング設置穴の後端から突出する回転パイプと、該回転パイプの後端部に設けられる第1タイミングプーリーとを有するローラーアクチュエーター駆動部材と、
    前記回転パイプの後端に同軸に設けられるボールナットと、
    前記ボールナットの内部に前後方向に沿って水平に螺合され、前記回転パイプを貫通するボールねじと、
    前記ローラーアクチュエーター本体の側面におけるボールねじの正面に位置すると共に、該ボールねじの前端に係合されるねじ軸固定部材と、
    前記底盤の後端部の上面に設けられるサーボモーター保持部材と、
    前記サーボモーター保持部材に結合されるサーボモーターと、
    前記サーボモーターに設けられる第2タイミングプーリーと、
    前記第2タイミングプーリーと第1タイミングプーリーとに取付けられるタイミングベルトと、を有することを特徴とするスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置。
  2. 前記回転パイプの前端が前記ベアリング設置穴の前端から突出し、
    前記回転パイプの後端の外周面に回転パイプフランジが突設され、
    前記回転パイプの前端の外周面に固定ナットが設けられ、
    前記第1タイミングプーリーの後面が前記回転パイプフランジの正面に当接され、
    前記ボールナットの前端の外周面にナットフランジが突設され、
    前記ナットフランジが同軸に前記回転パイプの回転パイプフランジの後面に位置し、
    前記ボールナットが前記回転パイプの後端に結合されるように、前記ナットフランジと、前記回転パイプフランジとが複数のボルトにより前記第1タイミングプーリーに螺合されることを特徴とする請求項1に記載のスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置。
  3. 前記ローラーディスクにおける複数のローラー固定溝に1つ以上のローラーが設けられ、そのうち、該ローラーディスクにおける最前端のローラー固定溝に設けられるローラーの自由端は加工端であり、
    前記ボールねじの軸心と、前記ローラーディスクの中心と、前記ローラーディスクにおける最前端のローラー固定溝に設けられるローラーの加工端とが、同一水平面に位置することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置。
  4. 前記ボールねじにおけるベアリング座と前記ねじ軸固定部材との間にスチール製伸縮性スリーブが環装され、該スチール製伸縮性スリーブの前端及び後端はそれぞれ、前記ねじ軸固定部材の後面および前記ベアリング座の前面に固定されることを特徴とする請求項3に記載のスピニング加工機用ローラーアクチュエーター駆動装置。
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