JP2014168421A - 鉄化合物含有飲食品 - Google Patents
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Abstract
【課題】鉄臭味を十分に抑制して、良好な服用性を確保した鉄化合物含有飲食品の提供。
【解決手段】鉄化合物及びイソマルトオリゴ糖を含有し、pHが2.5〜4.0である鉄化合物含有飲食品。
【選択図】なし
【解決手段】鉄化合物及びイソマルトオリゴ糖を含有し、pHが2.5〜4.0である鉄化合物含有飲食品。
【選択図】なし
Description
本発明は、鉄化合物を含有する飲食品に関する。
鉄は、生命を維持する上で不可欠な必須微量栄養素の一つであるが、鉄欠乏症は世界的に最もよく見られる栄養失調であり、貧血、運動機能や認知機能の低下、体温保持機能の低下、免疫機能の低下などを起こすことが知られている。特に、無理な食事制限を伴うダイエット中の女性、月経血損失のある女性、鉄要求量の増加する妊婦・授乳婦には鉄不足が多く見られるため、これらの女性にとって鉄は積極的に摂取したい成分である。ところが、これまでの国民栄養調査によると、日本人の鉄の摂取量は不足傾向にあり、1日当たりの鉄の栄養所要量を充足させることは大変重要である。
そのため、従来より鉄含量を強化した液体状の医薬品や栄養補助食品等の開発が進められてきた。飲食品に配合される鉄化合物としては、クエン酸第一鉄ナトリウム、クエン酸鉄アンモニウム、ピロリン酸第二鉄等があるが、配合濃度が高くなると、鉄臭味を感じて嗜好性が低下するという問題、例えば、クエン酸第一鉄ナトリウムのような水溶性の2価鉄は摂食直後に鉄臭味を感じ、クエン酸鉄アンモニウムのような水溶性の3価鉄は摂食後しばらくしてから鉄臭味を感じるといった問題があった。さらに、不溶性のピロリン酸第二鉄を使用した場合であっても、必ずしも鉄臭味が十分に抑えられているとは限らなかった。
鉄独特の味や臭い(鉄臭味)の解決のために、鉄臭味をマスキングする工夫が種々研究されている。例えば、水溶性食物繊維(特許文献1参照)、非還元性糖質及び/又は高甘味度甘味料(特許文献2参照)、非還元性物質(特許文献3参照)、トレハロース(特許文献4参照)、スクラロース(特許文献5参照)、難消化性デキストリン(特許文献6参照)、ムコ多糖類(特許文献7参照)、コラーゲン、畜肉、魚肉、とうもろこし、小麦由来のペプチド(特許文献8参照)、増粘多糖類(特許分文献9参照)を、各々、鉄を含有する内服液剤等に添加することにより、鉄臭味のマスキング効果が得られることが報告されている。
しかし、従来のマスキング技術では、鉄臭味の抑制が充分ではない場合や、鉄臭味が抑制されていても飲食品としてのボディー感に乏しく、結果として良好な服用性(嗜好性)が十分に確保できない飲食品になってしまっている場合があった。
従って、本発明は、鉄臭味を十分に抑制して、良好な服用性を確保した鉄化合物含有飲食品を提供することを課題とする。
従って、本発明は、鉄臭味を十分に抑制して、良好な服用性を確保した鉄化合物含有飲食品を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、鉄化合物を含有する飲食品にイソマルトオリゴ糖を配合し、pHを2.5〜4.0にすることで、鉄臭味を抑制した上に、ボディー感があり嗜好性の高い飲食品が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、鉄化合物及びイソマルトオリゴ糖を含有し、pHが2.5〜4.0である鉄化合物含有飲食品を提供するものである。
本発明により、鉄臭味が軽減され、服用性が良好な鉄化合物含有飲食品を提供することができる。
以下、本発明の構成について詳述する。
本発明に用いられる鉄化合物は、特に限定されるものではなく、2価の鉄化合物と3価の鉄化合物のいずれであってもよい。具体的な2価の鉄化合物としてはクエン酸第一鉄ナトリウム、乳酸鉄、硫酸第一鉄、フマル酸第一鉄等が、3価の鉄化合物としてはクエン酸鉄アンモニウム、ピロリン酸第二鉄、塩化第二鉄等が挙げられる。これらのうち、本発明では3価の鉄化合物が好ましく、さらには水不溶性のピロリン酸第二鉄が好ましい。
本発明の鉄化合物含有飲食品における鉄化合物の含有量は特に限定されないが、その栄養摂取量の面から考えると、1回の摂取当り鉄分に換算して0.5〜10mgの範囲となるように設定するのが好ましく、より好ましくは1〜8mgであり、さらに好ましくは1.5〜5mgである。より具体的には、鉄化合物含有飲食品が液状の液体飲料である場合、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、鉄分に換算して、0.001質量%(以下、単に%と略す。)以上が好ましく、0.002%以上がより好ましく、0.003%以上がさらに好ましい。また、0.02%以下が好ましく、0.016%以下がより好ましく、0.01%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.001〜0.02%が好ましく、より好ましくは0.002〜0.016%であり、さらに好ましくは0.003〜0.01%である。また、鉄化合物含有飲食品がペースト状又はゼリー状食品の場合、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、鉄分に換算して、0.005%以上が好ましく、0.01%以上がより好ましく、0.015%以上がさらに好ましい。また、0.1%以下が好ましく、0.08%以下がより好ましく、0.05%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.005〜0.1%が好ましく、より好ましくは0.01〜0.08%であり、さらに好ましくは0.015〜0.05%である。これらの配合範囲であれば、鉄臭味を感じさせることなく、有効量の鉄分を摂取させることが可能となる。
本発明に用いられるイソマルトオリゴ糖は、でん粉を原料としてα−アミラーゼ、β−アミラーゼ及びトランスグルコシダーゼにより酵素分解、糖転移させて製造されるα−1,4及び又はα−1,6グルコシド結合を有するオリゴ糖の混合物である。イソマルトオリゴ糖は、イソマルトース、パノース、イソマルトトリオース、イソマルトテトラオース、イソパノース及び高分岐オリゴ糖等を含み、又はそれらの組み合わせから構成される。その甘味特性は、まろやかでかつ旨味のある甘味で、甘さはショ糖の約半分である。温和で上品な味質を有し、各種甘味料とも良く調和する。ビフィズス菌を増やす整腸作用や虫歯になりにくい低う蝕性の糖質としても知られている。
本発明の鉄化合物含有飲食品におけるイソマルトオリゴ糖の含有量は、鉄臭味のマスキング効果が付与されるのであれば特に限定されないが、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、0.1%以上が好ましく、0.5%以上がより好ましく、2%以上がさらに好ましい。また、40%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、20%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.1〜40%が好ましく、より好ましくは0.5〜30%であり、さらに好ましくは2〜20%である。これらの範囲内であれば、より優れた鉄臭味マスキング効果が発揮される。
本発明に係る鉄化合物含有飲食品は、そのpHを2.5〜4.0の範囲となるように調整する。pHが2.5未満の酸性域では、酸味が強すぎて服用性の点で好ましくなく、pHが4.0を超える領域では、イソマルトオリゴ糖の還元力が強くなり鉄臭味が生じやすくなるので好ましくない。より好ましいpHは2.6〜3.9であり、さらに好ましくは2.7〜3.8である。
本発明の鉄化合物含有飲食品には、pHを上記範囲に保つために、必要に応じでpH調整剤が適宜配合される。pH調整剤としては、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、乳酸、コハク酸等有機酸及びそれらの塩類、リン酸、塩酸等の無機酸、水酸化ナトリウム等の無機塩基等が挙げられる。
本発明の鉄化合物含有飲食品においては、上記必須成分の他に、非還元性糖質、高甘味度甘味料、コラーゲン、ムコ多糖類及び水溶性食物繊維からなる群より選ばれる1種又は2種以上を配合することにより、イソマルトオリゴ糖との組み合わせによる相乗効果により、より鉄臭味をマスキングしてさらに服用性を向上させることができる。
非還元性糖質としては、特に限定されるものではないが、例えば、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、還元パラチノース、還元水飴等の糖アルコール類、トレハロース等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて配合することが可能である。
本発明の鉄化合物含有飲食品における非還元性糖質の含有量は、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、0.01%以上が好ましく、0.05%以上がより好ましく、0.1%以上がさらに好ましい。また、40%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、20%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.01〜40%が好ましく、より好ましくは0.05〜30%であり、さらに好ましくは0.1〜20%である。これらの範囲内であれば、服用性を損なうことなくより優れた鉄臭味マスキング効果が発揮される。
高甘味度甘味料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ステビア、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム、ネオテーム、カンゾウ、ラカンカ、ソーマチン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて配合することが可能である。
本発明の鉄化合物含有飲食品における高甘味度甘味料の含有量は、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、0.001%以上が好ましく、0.005%以上がより好ましく、0.01%以上がさらに好ましい。また、1%以下が好ましく、0.8%以下がより好ましく、0.5%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.001〜1%が好ましく、より好ましくは0.005〜0.8%であり、さらに好ましくは0.01〜0.5%である。これらの範囲内であれば、服用性を損なうことなくより優れた鉄臭味マスキング効果が発揮される。
コラーゲンとしては、特に限定されず、従来から食品および医薬品に使用されているものであれば使用可能であり、一般的には牛皮、豚皮、魚皮、魚鱗、小麦および人参由来のものなどが挙げられる。また、コラーゲンを酸、アルカリ又は酵素による処理等により、低分子量化したものであるゼラチンやコラーゲンペプチド等も使用可能である。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて配合することが可能である。これらのうち、本発明ではコラーゲンペプチドが好ましく用いられ、特にアミノ酸残基数1000以下のコラーゲンペプチドが好ましい。
本発明の鉄化合物含有飲食品におけるコラーゲンの含有量は、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、0.01%以上が好ましく、0.05%以上がより好ましく、0.1%以上がさらに好ましい。また、40%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、20%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.01〜40%が好ましく、より好ましくは0.05〜30%であり、さらに好ましくは0.1〜20%である。これらの範囲内であれば、服用性を損なうことなくより優れた鉄臭味マスキング効果が発揮される。
ムコ多糖類としては、特に限定されるものではないが、例えば、コンドロイチン、ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸又はその塩等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて配合することが可能である。これらのうち、本発明ではヒアルロン酸又はその塩が好ましく用いられる。
本発明の鉄化合物含有飲食品におけるムコ多糖類の含有量は、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、0.001%以上が好ましく、0.005%以上がより好ましく、0.01%以上がさらに好ましい。また、5%以下が好ましく、3%以下がより好ましく、1%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.001〜5%が好ましく、より好ましくは0.005〜3%であり、さらに好ましくは0.01〜1%である。これらの範囲内であれば、服用性を損なうことなくより優れた鉄臭味マスキング効果が発揮される。
水溶性食物繊維としては、特に限定されるものではないが、例えば、ペクチン、アルギン酸、ガラクトマンナン、グルコマンナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、カラギーナン、難消化性デキストリン、ポリデキストロース、イヌリン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて配合することが可能である。
本発明の鉄化合物含有飲食品における水溶性食物繊維の含有量は、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、0.01%以上が好ましく、0.02%以上がより好ましく、0.05%以上がさらに好ましい。また、30%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.01〜30%が好ましく、より好ましくは0.02〜20%であり、さらに好ましくは0.05〜10%である。これらの範囲内であれば、服用性を損なうことなくより優れた鉄臭味マスキング効果が発揮される。
また、本発明の鉄化合物含有飲食品にはその他の成分として、ミネラル類、ビタミン類、アミノ酸及びその塩類、生薬、植物抽出物、ローヤルゼリー等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜に配合することができる。
さらに必要に応じて種々の添加物、例えば、還元糖等の甘味剤、着色剤、保存剤、安定剤、酸化防止剤、乳化剤、可溶化剤、矯味剤、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜に配合することができる。
本発明に係る鉄化合物含有飲食品は、常法により調製することができ、その方法は特に限定されるものではないが、例えば飲料の場合、通常、配合成分を規定量以下の精製水に溶解させた後、規定量に調整し、必要に応じて濾過、滅菌処理することにより得られる。
本発明の鉄化合物含有飲食品は、例えばシロップ剤、ドリンク剤などの医薬品や医薬部外品の内服液剤、健康飲料や清涼飲料水等の各種飲料、増粘剤等により粘度をつけたペースト状食品又はゲル化剤等により固めたゼリー状食品などの健康食品や美容食品等の各種食品に適用することができる。
上述の実施形態に関し、本発明はさらに以下の実施態様を開示する。
<1>鉄化合物及びイソマルトオリゴ糖を含有し、pHが2.5〜4.0である鉄化合物含有飲食品。
<1>鉄化合物及びイソマルトオリゴ糖を含有し、pHが2.5〜4.0である鉄化合物含有飲食品。
<2>鉄化合物が、好ましくはクエン酸第一鉄ナトリウム、乳酸鉄、硫酸第一鉄、フマル酸第一鉄、クエン酸鉄アンモニウム、ピロリン酸第二鉄及び塩化第二鉄等から選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくは3価の鉄化合物であり、さらに好ましくはピロリン酸第二鉄である<1>記載の鉄化合物含有飲食品。
<3>鉄化合物の含有量が、鉄化合物含有飲食品が液状の液体飲料である場合、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、鉄分に換算して、好ましくは0.001%以上、より好ましくは0.002%以上、さらに好ましくは0.003%以上であり、また好ましくは0.02%以下、より好ましくは0.016%以下、さらに好ましくは0.01%以下である<1>又は<2>の鉄化合物含有飲食品。
<4>鉄化合物の含有量が、鉄化合物含有飲食品が液体飲料である場合、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、鉄分に換算して、好ましくは0.001〜0.02%、より好ましくは0.002〜0.016%、さらに好ましくは0.003〜0.01%である<1>〜<3>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<5>鉄化合物の含有量が、鉄化合物含有飲食品がペースト状又はゼリー状食品の場合、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、鉄分に換算して、好ましくは0.005%以上、より好ましくは0.01%以上、さらに好ましくは0.015%以上であり、また、好ましくは0.1%以下、より好ましくは0.08%以下、さらに好ましくは0.05%以下である<1>〜<4>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<6>鉄化合物の含有量が、鉄化合物含有飲食品がペースト状又はゼリー状食品の場合、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、鉄分に換算して、好ましくは0.005〜0.1%、より好ましくは0.01〜0.08%、さらに好ましくは0.015〜0.05%である<1>〜<5>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<7>イソマルトオリゴ糖が、イソマルトース、パノース、イソマルトトリオース、イソマルトテトラオース、イソパノース及び高分岐オリゴ糖を含むものである<1>〜<6>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<8>イソマルトオリゴ糖の含有量が、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、好ましくは0.1%以上、より好ましくは0.5%以上、さらに好ましくは2%以上であり、また、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下、さらに好ましくは20%以下である<1>〜<7>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<9>イソマルトオリゴ糖の含有量が、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、好ましくは0.1〜40%、より好ましくは0.5〜30%、さらに好ましくは2〜20%である<1>〜<8>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<10>pHが2.5〜4.0であり、好ましくは2.6〜3.9であり、より好ましくは2.7〜3.8である<1>〜<9>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<11>さらに、非還元性糖質、高甘味度甘味料、コラーゲン、ムコ多糖類及び水溶性食物繊維からなる群より選ばれる1種又は2種以上を含有する<1>〜<10>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<3>鉄化合物の含有量が、鉄化合物含有飲食品が液状の液体飲料である場合、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、鉄分に換算して、好ましくは0.001%以上、より好ましくは0.002%以上、さらに好ましくは0.003%以上であり、また好ましくは0.02%以下、より好ましくは0.016%以下、さらに好ましくは0.01%以下である<1>又は<2>の鉄化合物含有飲食品。
<4>鉄化合物の含有量が、鉄化合物含有飲食品が液体飲料である場合、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、鉄分に換算して、好ましくは0.001〜0.02%、より好ましくは0.002〜0.016%、さらに好ましくは0.003〜0.01%である<1>〜<3>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<5>鉄化合物の含有量が、鉄化合物含有飲食品がペースト状又はゼリー状食品の場合、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、鉄分に換算して、好ましくは0.005%以上、より好ましくは0.01%以上、さらに好ましくは0.015%以上であり、また、好ましくは0.1%以下、より好ましくは0.08%以下、さらに好ましくは0.05%以下である<1>〜<4>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<6>鉄化合物の含有量が、鉄化合物含有飲食品がペースト状又はゼリー状食品の場合、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、鉄分に換算して、好ましくは0.005〜0.1%、より好ましくは0.01〜0.08%、さらに好ましくは0.015〜0.05%である<1>〜<5>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<7>イソマルトオリゴ糖が、イソマルトース、パノース、イソマルトトリオース、イソマルトテトラオース、イソパノース及び高分岐オリゴ糖を含むものである<1>〜<6>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<8>イソマルトオリゴ糖の含有量が、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、好ましくは0.1%以上、より好ましくは0.5%以上、さらに好ましくは2%以上であり、また、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下、さらに好ましくは20%以下である<1>〜<7>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<9>イソマルトオリゴ糖の含有量が、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として、好ましくは0.1〜40%、より好ましくは0.5〜30%、さらに好ましくは2〜20%である<1>〜<8>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<10>pHが2.5〜4.0であり、好ましくは2.6〜3.9であり、より好ましくは2.7〜3.8である<1>〜<9>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
<11>さらに、非還元性糖質、高甘味度甘味料、コラーゲン、ムコ多糖類及び水溶性食物繊維からなる群より選ばれる1種又は2種以上を含有する<1>〜<10>のいずれかの鉄化合物含有飲食品。
以下に実施例、比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例及び比較例において実施した鉄臭味に関する評価試験の試験方法を以下に示す。
(鉄臭味に関する風味評価)
・試験方法
30〜65歳の専門パネラー5名(男性3名、女性2名)が、評価試料である液体飲料又はゼリー状食品を摂取し、鉄臭味の程度について下記の評価基準に基いて評価した。結果は5名の評点の平均値として示した。
・試験方法
30〜65歳の専門パネラー5名(男性3名、女性2名)が、評価試料である液体飲料又はゼリー状食品を摂取し、鉄臭味の程度について下記の評価基準に基いて評価した。結果は5名の評点の平均値として示した。
・評価基準
評点
鉄臭味がしない : 1点
鉄臭味がほとんどしない: 2点
鉄臭味がする : 3点
鉄臭味がやや強い : 4点
鉄臭味がかなり強い : 5点
評点
鉄臭味がしない : 1点
鉄臭味がほとんどしない: 2点
鉄臭味がする : 3点
鉄臭味がやや強い : 4点
鉄臭味がかなり強い : 5点
実施例1〜4、比較例1〜4(液体飲料)
下記表1に示す配合組成で各成分を精製水に溶解させ全量を50mLとし、pHを3.3に調整した。調製液をガラス瓶に充填し、90℃で20分間加熱殺菌して液体飲料を得た。
下記表1に示す配合組成で各成分を精製水に溶解させ全量を50mLとし、pHを3.3に調整した。調製液をガラス瓶に充填し、90℃で20分間加熱殺菌して液体飲料を得た。
(評価結果)
前記方法に従って鉄臭味を評価した。下記表2の評価結果に示す通り、実施例1〜4は比較例1〜4に比べて鉄臭味が充分に抑制されており、飲食品として服用性に優れたものであった。表4より、マルチトール、スクラロース、コラーゲンペプチドに比べて、イソマルトオリゴ糖の鉄臭味マスキング効果が優れていることがわかる。
前記方法に従って鉄臭味を評価した。下記表2の評価結果に示す通り、実施例1〜4は比較例1〜4に比べて鉄臭味が充分に抑制されており、飲食品として服用性に優れたものであった。表4より、マルチトール、スクラロース、コラーゲンペプチドに比べて、イソマルトオリゴ糖の鉄臭味マスキング効果が優れていることがわかる。
実施例5〜8、比較例5〜8(ゼリー状食品)
下記表3に示す配合組成で各成分を精製水に溶解させ全量を100gとし、pHを3.8に調整した。調製液を10gずつ個装し、90℃で20分間加熱殺菌した後に冷却固化させ、ゼリー状食品を得た。
下記表3に示す配合組成で各成分を精製水に溶解させ全量を100gとし、pHを3.8に調整した。調製液を10gずつ個装し、90℃で20分間加熱殺菌した後に冷却固化させ、ゼリー状食品を得た。
(評価結果)
前記方法に従って鉄臭味を評価した。下記表4の評価結果に示す通り、実施例5〜8は比較例5〜8に比べて鉄臭味が充分に抑制されており、飲食品として服用性に優れたものであった。表4より、イソマルトオリゴ糖に、コラーゲンペプチドヒアルロン酸、ペクチンを添加すれば、鉄臭味マスキング効果がさらに向上することがわかる。
前記方法に従って鉄臭味を評価した。下記表4の評価結果に示す通り、実施例5〜8は比較例5〜8に比べて鉄臭味が充分に抑制されており、飲食品として服用性に優れたものであった。表4より、イソマルトオリゴ糖に、コラーゲンペプチドヒアルロン酸、ペクチンを添加すれば、鉄臭味マスキング効果がさらに向上することがわかる。
本発明は、鉄臭味を有する鉄化合物含有飲食品にイソマルトオリゴ糖を配合し、pHを2.5〜4.0にすることにより、その鉄臭味の発生を抑制することができ、非常に有用である。そのようにしてつくられた本発明飲食品は、鉄由来の不快な味及び臭いが軽減され、飲用しやすく、不快な味がしないこと等から服用性が良好で、鉄化合物含有飲食品として有用である。
Claims (6)
- 鉄化合物及びイソマルトオリゴ糖を含有し、pHが2.5〜4.0である鉄化合物含有飲食品。
- 鉄化合物が、3価の鉄化合物である請求項1記載の鉄化合物含有飲食品。
- 非還元性糖質、高甘味度甘味料、コラーゲン、ムコ多糖類及び水溶性食物繊維からなる群より選ばれる1種又は2種以上をさらに含有する請求項1又は2記載の鉄化合物含有飲食品。
- イソマルトオリゴ糖の含有量が、鉄化合物含有飲食品の総量を基準として0.1〜40質量%である、請求項1〜3のいずれか1項記載の鉄化合物含有飲食品。
- 鉄化合物含有飲食品が、液体飲料、ペースト状食品又はゼリー状食品である、請求項1〜4のいずれか1項記載の鉄化合物含有飲食品。
- 鉄化合物を含有する鉄化合物含有飲食品に、イソマルトオリゴ糖を配合し、pHを2.5〜4.0にすることにより、鉄化合物含有飲食品の鉄臭味をマスキングする方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020005550A (ja) * | 2018-07-06 | 2020-01-16 | ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社 | 鉄配合飲料、その製造方法、及び鉄味軽減方法 |
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- 2013-03-04 JP JP2013042002A patent/JP2014168421A/ja active Pending
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JP2020005550A (ja) * | 2018-07-06 | 2020-01-16 | ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社 | 鉄配合飲料、その製造方法、及び鉄味軽減方法 |
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